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6.エーゲ海クルーズその3 今日は午前中クレタ島観光,午後サントリーニ島観光の予定だったが,いずれもオプションになっているので,私たちは,午前は島を散策してゆっくり過ごすことにした。クレタ島のクノッソス宮殿跡も魅力はあったが,観光続きで疲れ気味であった。 「しようがないな。乗車拒否だよ。」とぼやきながら歩きかけると,別の運転手が声をかけてきた。さらに,後ろから声をかける人がある。振り向くと,ダイニングルームの私たちのテーブル担当のボーイさんだ。マツダさんに,町に行くならいっしょに行こうと言っている。結局合計6人で2台に分乗,博物館前で降りる。私たちは博物館へ,Oさんたち,マツダさんたちはそれぞれ通りの方へ,帰りの時間の約束をしてわかれた。 ここの考古学博物館には,クレタ島のミノア文明の遺産のほとんどを収めているという。つまり,アテネで行く予定にしている考古学博物館には,クレタのものはないということらしい。 博物館を出てエレフテリアス広場に寄ったり,通りの店をのぞいたりしながら待ち合わせのところに行く。少ししてマツダさんたちはやって来たがOさんたちは来ない。「時間に来なければ自分で帰る」という約束だったので,4人で帰る。後でOさんたちに聞くと,「歩いてもそんなに時間はかかりませんでした」とのことだった。 船はサントリーニ島へむけて出港。だんだんギリシアの生活になれてきたのか午後の昼寝をしていると(ギリシアでは,昼食の後の午後1時から4時ごろまで,シエスタといって昼寝をとる習慣がある),マツダさんがノック。 サントリーニ島 船は少し沖合いに停泊して,ボートで島に移る。 噴火や地震によって何度も破壊された町。フィラもイアも1956年の噴火で崩壊し,現在の町はそれ以後にできたものだという。1956年といえばついこの間じゃないの。そこにまた町を築こうとする人々のエネルギーはいったいどこにあるのだろうか。白い壁,青い屋根の魅力か,それともギリシアのワインにとりつかれたのか。 ここはワインの産地でもある。私たちのグループのAさんは,今日は「ワインの試飲コース」に向かって行った。 イアの町は観光を目的に造られた町のようだった。すべての家が壁を白く統一している。夕日を一つの売り物にしているという。その時間までいると,ダイニングルームでの私たちの夕食には間に合いそうにないと思うのだが,そんなことはあまり考えてないらしい。 道の両脇には土産物屋。写真を撮るためか,あるいはサンセット展望のためか,ちょっとしたスペースが設けられたりしている。土産物屋の1軒に入って,妻がクリスタルのコーヒーカップを手に取っていると,店員が「手作り」で,口で吹いて作るのだというような仕草をしている。ちょっといいものだ。一つ買うことにする。 横道からロバが観光客を乗せて上ってきた。坂道の多いこの島の観光には,ケーブルカーもなく,車もままならなかった昔,ロバを利用してきたらしい。 時間になったのでバスへ。フィラの町まで行ってケーブルカーで港に下りる。バスを下車してかなり時間があったが,とにかくケーブルカーの駅まで行ってみようと,途中の店にも立ち寄らずに歩く。 さて,エーゲ海の観光はサントリーニ島を最後にして終わった。船はアテネ・ピレウス港へ向かって航海している。明日の朝には到着予定である。 キャビンは角窓 この船にはキャビン(船室)のあるデッキが4つある。下からポセイドン,ディオニソス,ビーナス,アポロである。私たちの部屋はビーナスデッキの進行方向に向かって右側。もちろん海の見える部屋だ。幅が約2.5m,奥行きが約4.5メートル。ドアを開けて入ると,右にシャワー・トイレ・洗面のコーナー,左にクローゼット,中に入るとベッドが2つと机がある。フロアがちょっと狭く,「トランクを2つ開けない」と言っている人たちもあったが,私たちは1つだったのでそんなに困ることはなかった。 空調もきいていてまずまず快適と言える。角窓から毎日海を眺めて過ごした。 (エーゲ海クルーズが終わって,次回は最終回,アテネ世界遺産の旅です) |