そらのやま「旅行記」Yukito Shimizu

旅行記2『オーストラリアに咲く花は』
14.ホテル

 私たちの泊まったホテル・リージェントは、シドニー湾に面した最高の眺望の地サーキュラ・キーにあった。残念ながら部屋は12階で、窓から見えるのは街の風景だけであったが、3階まで吹き抜けの一級ホテルだ。フロントには日本人もいて、私たちも安心して泊まれる雰囲気があった。オーストラリアはチップの習慣がなく、その面でも気をつかうことがない。どこの国のホテルでも、外国の人を丁寧に扱うから、そんなに心配はしないが、日本語が理解してもらえる人がいることはいちばん安心だ。

 まずお金を少しオーストラリア・ドルに替えて部屋に落ち着く。ちなみに1万円は111ドル90十セントであった。どうも円が下がっているようだがまあ大きな変動はなかろう。

 テレビは、日本語放送をしてないだろうかと調べてみると、衛星放送が見られるらしい。3分以上視聴すると1日13ドル50セント(約1200円)、かなり高くつくがしようがないか。ただし、時差の関係で2時間の違いがある。日本の7時のニュースは9時でないと見られない。やっぱりちょっと調子が狂う。

 4連泊朝食付きで、今回のベースキャンプである。朝食はよくあるバイキングはもちろん、和朝食というのがある。ご飯、味噌汁、焼き魚、半熟卵、梅干、海苔など日本食らしくできている。梅干、海苔などは輸入品か。焼き魚はサーモンであった。それでも日本の味から離れることなく過ごすことができる。

 2泊目の夜は、近くの部屋が騒がしかった。日本人らしい若い男女グループが明け方4時ごろまでガヤガヤ、ガヤガヤとうるさい。どこの国でもこんなことはあるのか。よほどホテルに言おうかと思ったがまあ一晩くらい我慢してと思ったら、次の日の明け方もうるさかった。苦情を申し出ればよかった。