コンテナー栽培は 昭和48年から 芍薬と葡萄で試験栽培を始め 昭和52年に
コンテナー350個を購入して本格的に栽培を 始めました。
芍薬は 昭和54年から市場出荷がはじまり大変良い成績があがりました。2月の初めの
初出荷は 芍薬1本 1500円になり 地元では 話題になりましたが技術情報が未公開の
ために 誰も栽培出来ませんでした。
これは 当時誰もやった事のない 冷蔵庫利用の強制休眠の方法を 開発に成功していた
ためで 休眠操作の初期の段階でした。
この時 情報を公開していれば イチゴ等も もっと早くに秋から 出荷が始まっていたと
思います。
コンテナー栽培は 冷蔵庫を利用して 早だし果樹栽培を始めからの研究課題の基本で
いたものですから いろいろ試験しました。
ブドウのコンテナー栽培は 昭和55年より出荷が始まりましたが 小粒の問題が解決
出来ず 3〜4年で撤退しました。
ハウス林檎も 同じ小粒の問題 地植え加温ハウスの林檎は 5キロ15玉平均であるのに
コンテナー林檎は 20玉がやっと これでは 商売になりません。 これも撤退
しかし この技術開発が後の 桃やサクランボの成功につながるのです。
桃のコンテナー栽培は 平成2年4月の 日川白鳳の初出荷は 1キロ 2万円になり
話題になりましたが バブル崩壊後 買う人の本物志向が強くなり 食味の問題
特に渋みに関しては 重大な欠点であり 時代に合わない商品と思い数年で これも撤退
渋みの問題は 後解決しましたが サクランボの規模拡大にともない 桃のコンテナー栽培
からは 完全撤退です。
サクランボは 大変 コンテナー栽培とは 相性がよく 平成4年より日本一早い出荷を
継続しています。
今 流行の水耕液肥を 地面に潅水し栽培する方法 養液土耕は25年以上前に ハウスで
応用して 好成績を あげていましたが この技術情報も 当時未公開でした。
昔は 農業に特許なんて とんでもない と言う雰囲気の時代でした。
現実に 10数年前の周年栽培特許の申請の時も 「特許など とるな」 という
公的関係機関からの 圧力がありました。
しかし 特許を取得して 技術指導すると 高知県の例の様に さくらんぼの栽培経験の
まるで無い人でも 短期間に成功し 販売出来ることが実証されて 大変良かったと
思っています。
その反面 内緒で特許書をみて 各地で栽培を 試みている方の 失敗の情報がよく
聞きますが 失敗すると 数百万円の損害がすぐ被ります。
なかには 補助金までもらって 農協の部会で挑戦したが 失敗したとか 一年目は成功
したが 二年目は 全滅したとか いろいろの 失敗情報を聞きます。
一般の人達が考える以上に 植物の生理は 複雑で相当の試験経験がないと 成功は しな いと思います。
過去の例を 見ると 私が開発した技術を試験場や大学が試験を 始めるのに 数年
一般農家に普及するに十数年かかっていますので これからは特許申請の早い時から
公開指導していきたいと 思っています。
大塚効果などは 早めの挑戦が必要とおもいます。
若い人達の 挑戦を期待しています。[平成14年4月記]
大塚施設園芸
技術コンサルタント 大塚博美
電話 026−247−4144
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