ピンク フロイド PULSE 1995
「パーフェクトライブ」に続く95'のライブCD「狂気」の完全実演が聴ける.それだけでも圧巻.ジャケットがエッシャー的発想で凝っている.写真はその一部.LP時代はジャケットに精魂を費やしたが、今はパーフォーマンスですから.IT化はデジタル技術の賜物です.オーディオ的満足度を満たしたロックのライブといえば、EW&F「GRATITUDE」ザッパ「ZAPP IN NY」を思い出すけれどもレコードのみ(前者はCD出ています.後者は不明).本CDはロック史上最高のライブで、オーディオ的にも満足度が高いです.ラストでは部屋も揺れる!オーディオショップに持参しての試聴には不向きです.スタジオ録音では「鬱」を.CDとレコードを比較試聴したい時は、LPを持っていればの話ですが「パーフェクト・ライブ」.敢えて選ぶならCTimeを.ベルの音から始まり、鐘の音の広がりと高さ.23s後のベースの一撃の瞬間のエネルギーと広がり、最初の一分でOK.その後の演奏はもちろん感動的DThe Great Gig In The Skyの69秒からのボーカルでもいいけれども、構成の意味でCを.

ケニーバロン THINGS UNSEE 1997  
かの寺島靖国氏が絶賛したのは「New York Attitude1984」であり、近年の最高作と評しているのは「The Moment1991」でありました.前者は聴いていないのですが、後者はいかにもバンゲルダーの録音と言う感じです(一音一音が明晰でエネルギーがある.ロン・カーターの新しいCDでゲルダー録音のものがあります.そこではっきり判りますが特に低域の録り方が小気味良いしエネルギーがある.彼の録音はNBSのケーブルで際立つと思いました.時代を反映してレンジの広がりもあるが、とにかく力強い).僕は寺井尚子が参加しているということと、音場優先の録音で今風?という理由もありこちらをお勧めします.1曲目、SAXが歪んでいる部分がどんなふうに再生されるのか?スピード感は?熱い演奏家かとかテーマが見つかりやすい好演@EGがお勧めですが、オーディオ的には@を、音楽的にはEG「the moment」が聴けるのも嬉しいですね.ぜひ1991と聴く比べて下さい.録音の傾向が伺えます.1曲目に試聴リファレンスがあることはとても重要なことなんです.寺井尚子のヴァイオリンは非常に唱っています.当地のジャズライブで2回ほど演奏を聴きましたが自由奔放でした@marie laveauEthings unseenGthe moment.
ジミ・ヘンドリックス ELECTRIC LADYLAND 1968
                       DIGITAL REMASTER 1993

自分をオーディオに導いてくれた作品.デジタルレマスター版を推薦.@AKのフェーズエフェクトをここでは聴いて欲しいのです.詳しくは私のレコード棚で、●ここをクリック.良い録音が必ずしも感銘深い音楽ではないことも良くあることです.情熱をもって集中して聴くことが肝腎でしょう.(2010/6追記:THE MAKING OF ELECTRIC LADYLANDというDVDでその様子がよく解ります)
フォプレイ ELIXIR 1995
3枚目のCD.ジェネシスのフィル・コリンズがヴォーカルで参加.ボブ・ジェームス色が薄まってリー・リトナーが前面に出ている印象.デビュー作同様に全曲心地よく聴けてしまう.音の雰囲気ならDGを聴いて下さい.ラリー・カールトンが参加してからの作品では「yes,please!」が秀作.「4」はブルージーで「スノーバウンド」はクリスマス用?で面白味に欠けます.フォープレイのCDは録音が全て上質で、特にヴォーカルの入った曲の臨場感は素晴らしい.ショップでの試聴には必携です「ハートフェルト」は何よりも音の鮮度が向上.但し、熱くは無いんですね.軽いけれどスリリング.録音が益々良くなると空気の重さが無いようなスカッと開けた音楽になってしまうのが残念で.希薄な雰囲気でした.日本公演は都合で行けなかったのは残念.軟弱、情熱が無いという人はもちろんいます.Dのリズムの抑揚、Eのハーモニーの味わいなどを.Dmagic carpet rideGthe closer I get to you.
yes,pleas!Ia little fourplay
ジョン・マクラフリン
THE HEART OF THINGS LIVEIN PARIS 2000

1998年パリでのライブ.彼のグループHOTはこの後解散.2枚のCDを残したようだが本作は2枚目でラスト.70年代に電気音楽技巧集団マハビッシュヌ・オケで鮮烈にデビュー.カルロス・サンタナと共にインド思想に傾倒し物議をかもした(ロックファンはカルロスを巻き込んだことに激怒).バイオリズムが激しいのか音楽も起伏が激しく当たれば凄まじい.本作を聴くと僕はラリー・コリエル率いるイレブンスハウスのデビュー作を思い出します.当時のライブではPAの調節が難しくストレスの極地みたいな精神状態で、肉体的消耗が酷かったようです.スピード感と万華鏡のごときフレーズの回転に、デビュー当時を髣髴とさせるものがあります.本作はアンサンブル重視であるが技巧集団に変わりは無いので、各プレーはスリリングそのものです.ライブ録音の割に音が柔らかく音場も広い.フージョン音楽としては緊張も強いられない.ロック系の流れがあるのだがDのジミヘン風解釈は納得しがたい.フージョンはロックとはノリが違う点で決定的な差がある.さて次作も期待したいけれども、バイオリズムは如何か?変貌振りはどうか.
@「seven sisters」
を、一番短い演奏でも八分超.

ケニーG BREATHLESS 1995
感傷的な気分の時の1曲が、非常に心地良いプレーヤ.普段聴くCDではないけれども選曲した理由は4曲目のsentimental.この曲が始まり、そして5分弱前からの10数秒間、スイープするように高域に駆け上がっていくソプラノサックスの旋律の醍醐味.青空の極へ届かんとする様のようでもある.そこでゾクッとする.高域をcheckしたい時、この1曲でOK.ここを十二分に味あわせてくれたのは、実はクレルのパワーアンプでありました.ジェフノアンプを購入する際に販売店の好意でクレル、新マークレヴィンソン、オリジナルレヴィンソンNo.?(中古)、ジェフを自宅試聴した経緯があります.本CDからは1曲のみのノミネートになりファンの方には大変申し分けない
Csentimental

古内 東子  DARK OCEAN
邦人のヴォーカリストをノミネートしようと思い、矢野顕子「ピアノ・トリニティ」と迷ったのだけれど本CDを選択しました.オーディオ的にはどちらも満足できます.喉を絞る?ような歌い方が気になるのだけれど、バックの階層をおりなす雰囲気で比較するとこちらに軍配.行間を読むなら前者.勿論好みの問題もあります.ショップでの試聴用にも良いと思います.一昔前、ロックでAORが流行ったのですね.この先駆けはマイケル・フランクスなのだけれど、古内東子の「ウインター・スター」を聴いてやっと日本でもきちんとしたAORが出来たと感じました.妙に落ち着いてしまうのですね.続く「ダーク・オーシャン」も同様の傾向で前作よりはシャープな仕上がり.ともに優秀録音.
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