| 絶対評価 | 総合的な学習の時間 | 選択授業 | 特別活動 |
２．総合的な学習の時間 |
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ⅰ．何をやる教科なの？①「総合的な学習の時間」のねらい平成１４年度から始まる新学習指導要領に、新しく加えられたのが、『総合的な学習の時間』です。１２年度あたりから、試行期間として各学校ですでに取り組み始めています。この時間は、各学校が、地域や学校、生徒の実態に応じて創意工夫を生かした授業を展開することとなっています。 そして、次のことをねらいとして定められています。 （１） 自ら課題を見つけ、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、よりよく問題を解決する資質や能力を育てること。 （２） 学び方や物の考え方を身につけ、問題の解決や探究活動に主体的、創造的に取り組む態度を育て、自己の生き方を考えることができるようにすること。 とされています。 では、いったい何をやる教科なのでしょうか？総合的な学習の時間の課題として、 「国際理解」「情報」「環境」「福祉・健康」などの横断的・総合的な課題などと、例を挙げてしまったために、学校では誤解されているケースもあるようですが、生徒自身が興味・関心を持っている課題なら何でも良いとされている教科なのです。 ②今までの教科と何が違うか これまでの学習では、教師が課題（授業内容や宿題など）を設定し、調べ方やまとめ方を指示され、生徒全員が同じ結論へと導かれました。 しかし、「総合的な学習」で重視されているのは、生徒が自分から課題を見つけて、自分なりに工夫してその課題に取り組み、自分なりにまとめて振り返ることです。そして、生徒自身が問題を解決する方法を見つけたり、考え方を学んだり、その過程の面白さや完成させる満足感を味わうことに意義があるのです。 では、この時間、教師は何をするのでしょうか？上記のようなねらいを達成させるために、教師はあくまでも裏方です。課題を与えたり、結論を教えたり、実験や観察・調査などを代わりに行ったりしてはいけないのです。生徒自身が体験する時間なのです。 ですから、教師はこの時間は教えるのではなく、気づかせることに力を注がなくてはなりません。学校内の施設・設備を充実させたり、地域の方々に協力を依頼したり、さまざまな資料を集めたりして、生徒を支援するのです。 また、学習能力の段階に応じて、学習集団を選択することも教師の仕事になります。個人で課題に取り組む力がまだ未熟であれば、グループでスタートしたほうがよいでしょう。、問題解決の方法を少しずつ獲得させて、徐々に小グループにしていき、最終的には自分自身の課題に取り組む力を身につけさせていく方法がよいと思います。 ③「総合的な学習の時間」の問題点 もともとは、東大付属や、教育系大学の付属小・中学校で研究され、成果があったので取り入れることになった時間です。ですから、落ち着いていられない子や、考えをまとめられない子などは、初めから想定されていません。通常の中学校では、個々の能力に大きな差があります。自分で課題を見つけ、解決することを目的としたこの時間は、ここの能力に差がありすぎて、現在の教員数ではとても援助しきれないと思います。そのため、教員側である程度、課題を限定してしまうこととなり、本来の目的やねらいを達成できないような時間になってしまうことが残念です。 また、教師も生徒も、一斉授業の形態に慣れてしまって、一人一人別々の課題に取り組むことに抵抗を感じていることです。抵抗を感じているというより、このような授業を計画し、実行できる先生が少ないのではないでしょうか（私も含めて）。子どもたちのほうが順応性があります。先生も勉強しないといけませんね。 目的やねらい自体は、とてもすばらしいものです。この時間が成功すれば、創造力や問題解決能力が身につき、現在の日本の閉塞感を打開する力に育つかもしれません。私は個人的に、この時間のねらいが達成できたときには、コンビニの前にたむろする中高生が街から消えると思っています。「自分で課題を発見し、解決する」力が身につくのですから。 （各学校でどのような取り組みを行っているかは、今後資料を集め次第、紹介していきたいと思っています。） |
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２．総合的な学習の時間 ＜目次＞ⅰ．何をやる教科なの？
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