ノーマル状態
この車を買って乗り始めてから,すぐに気になったのが「なんかライトが暗い」ということ.
街中の明るいところだと照らしている感覚が希薄だし,雨になると点いているのかどうかわからない.
4車線の道を走っていると,隣のレーンを走っている車よりもやっぱり前が暗く感じる,
というわけで,一度,買ったディーラーで相談したことがある.
結果,別にランプに異常はないし,ヘッドランプテスターでも基準値以上あるとのことであった.
でも暗く感じるのは間違いないので,結局,自分でランプを交換することにした.
高効率バルブを使用
カー用品店に行くと,いろいろな高効率バルブが並んでいる.個人的にはあまり青いものは好きではないのと,
配光特性が車検対応品のほうがよいと思っている.雑誌の比較記事では,青いものは光源を見たときには明るく感じるが,
照度としては青くないものの方が明るい,というようなことが書いてあったので,それらを勘案して,
はじめはBOSCHのBRIGHTONのクリアを使った.これはバルブそのものは特に青くしておらず,車検対応を謳っている.
もっと早く交換すればよかったのだが,バッテリーを外せばすぐに交換可能な左側と違って,
右側はエアクリーナーボックスを外さない限り交換できないため二の足を踏んでいた.道具をそろえて,いざやってみると,
そんなに難しいものではなかった.面倒だったのは,バッテリーを外すと時計やオーディオのメモリーが消えてしまうので,
それを復旧する作業が必要ということくらい.で,交換してみると,わずかに光が白っぽくなり,
駐車場の壁に投影したときも明るくなったようだ.ちなみにこのあとの定期点検時のディーラーでの検査値をみると,
左右とも約5万カンデラとなっていた.
これで少しは明るくなったのだが,それでもちょっと暗いなぁと思っていた.叔父のスープラ(JZA70)と並べてみても,
やはり少し暗い印象.これは,いつかはHIDにするしかないな,と考えていた.
CATZ ZETAシステム
ある日,いつものホームセンターでCATZ ZETAシステムというものが置いてあった.
これは高周波点灯を用いて,消費電力は同じのままで最大170%明るくなる,というもの.
LEDの場合は高周波点灯すると明るくなるのは知っていたが(これはLEDの光量が電流の2乗に比例するため),
白熱電球やハロゲン電球でもそうなるというのは,言われてみれば確かに納得.黒体輻射の理論でいえば,
放射されるエネルギーは絶対温度の4乗に比例するから,わずかな温度上昇でも大幅な効率改善が得られるわけである.
もちろんこれによるフィラメント温度の上昇は,たとえば標準が3500Kとするとそれが瞬間的なら3800Kまで上げられる,
とかいう程度だと思うが.しばらく迷っていたが,あるとき,瀬田のスーパーオートバックスでこれが少し安く売られているのを発見
(¥18800).で,買ってとりつけてみた.なお,トヨタ車の多くは同時点灯防止ユニットが必須なので,これも併せて購入した.
CATZ ZETAの取り付け
作業時の問題点は,ユニットをどこにとりつけるかということ.とりあえずバルブ交換もするので,バッテリーとエアクリーナボックスを外し,
そしてまずはバルブをCATZ ZETA付属のギャラクシーホワイトに交換.次に従来のコネクタとバルブの間にCATZ ZETAを割り込ませる.
ユニットの位置決めをしたところ,右はフェンダー内側に固定できる場所があり,スペースも少しあったため同時点灯防止ユニットも設置.
ただ,CATZ ZETAと同時点灯防止ユニットの両方のコネクタが入ることになるため,ランプ裏側のカバーがしっかり閉まらなくなった.
これはエアクリーナボックスを戻すと,それに押さえつけられて外れることはないため,今回は大目に見る.
将来的にはコネクタではなく,ワイヤハーネスそのものに加工して取り付けることで,ちゃんと閉まるようにしたい.
一方,左はなかなか場所が決められず,最終的にはヒューズボックスの固定ネジに共締めすることになった.
ただ取り付け金具が大きくてヒューズボックスに当たるため,当たる部分を糸鋸で切断して,なんとか固定できた.
金具が硬かったのと,最初に切った場所では不十分でさらに大きく切り直したので,糸鋸の刃を2本,折ってしまった.
取り付けてみると,ヒューズボックスの固定ネジ付近の剛性がいまひとつであるのと,エンジンに近い場所(いちおう吸気側だけど)
にあるのがちょっと気になるが,他に適当な場所もないので,これでよしとする.
バッテリーとエアクリーナーボックスを元に戻し,エンジンがかかることを確認してから点灯テスト.
おおっ,ちゃんと点くやん.ロービーム/ハイビームの切り替えがちゃんとできることを確認.このとき,
同時点灯防止ユニットのリレーもきちんと働いているのが音でわかり,またメーター内のハイビーム表示灯も正しくついている.
よし,これで取り付けはOK.次に写真を示す.
右側の取り付け状態.エアクリボックスは外してある.フェンダー内側に同時点灯防止リレーと共に固定.
コネクタがかさばって,ヘッドランプ裏蓋がうまく閉まっていない.
左側はヒューズボックスの固定ボルトに固定.金具のうちヒューズボックスに干渉する部分をカットしてある.
CATZ ZETAの使用感
夜になってから点けてみると,発光色はかなり白くて,壁にむかって照らすとまぶしい.
走ってみると,車線が白く輝いて見え,植え込みの植物が緑色に見えた(以前は黄色く見えていた).
雨の日に見えにくいのはあいかわらずだが,これはメーリングリストでの話題を読んでいても,
白色系バルブの場合は何を使ってもそうなってしまう,ということのようなので,フォグランプを点けることで対処している.
フォグランプはイエローなので,さすがに雨の日でもよく見える(すぐ近くだけだが).
CATZ ZETAとHIDとでは,さすがにHIDの方が数段,明るいが,HIDは通常,ロービームのみという制限があり,
またH4タイプではHIDに交換するとハイビームが使えないという問題点もあるため,お手軽さ&値段的にはCATZ ZETAも悪くない選択だと思う.
CATZ ZETAでは高周波点灯を行うため,AMラジオに雑音が入るという話もあったが,私の場合はふだんAMラジオを聴かないので断定はできないが,
少なくとも交通情報(1620kHz)を聴いたところでは雑音が入っている感じはしない.どうしても雑音が入る場合は,
コネクタの接続部付近にバイパスコンデンサを設置するといいかもしれない.
1年ほど経って・・・(バルブの寿命 and 単品バルブ)
CATZ ZETAをつけて1年が経とうとした夜,家に帰ろうと車に乗ってライトをつけると,まず普通の明るさになって,
次に増光・・・ありゃ,ライトが消えた.両方同時に.ハイビームは・・・つかない.とすると,ヘッドランプリレーかヒューズだろうか.
その日はフォグランプだけで何とか家に帰り,翌日,日中にヘッドランプリレーとヒューズをチェック.しかしヒューズはきれいだし,
ヘッドランプリレーもちゃんと動作しており,ヒューズの端子のところにはちゃんと電圧がきている.
もしかしてCATZ ZETAのユニット自体の故障か,ワイヤハーネス,ディマースイッチの問題もしれないが,
他の用事があったためその日もいったん作業を中断.で翌日,今度はランプまで電圧がきているかどうかチェックするため,
同時点灯防止ユニットの動作を確認する.そうすると,ハイ/ローの切り替えでリレーの作動音が確認でき,
メーターパネルのハイビーム表示灯も点灯する・・・というか,ハイビームがちゃんと点いてる!えええっ,この前は確かに点かなかったのに?
これで原因はフィラメント切れであることが確実となったので,CATZの交換用バルブを買いに行く.ギャラクシーホワイトは¥5980であった.
家に戻ると,すぐに交換作業を開始.古いバルブをはずしてみると,ロービームのフィラメントが見事に吹き飛んでいる.
走行1年弱,2万kmちょっとだったが,もともと高効率タイプで寿命が短いところにCATZ ZETAの使用でさらに寿命を縮めたから,
しょうがないかな.でもって,新品と並べてみると・・・ん?新品の方がガラスの青色が濃い.
これは仕様が変わったのか,古い方が熱で褪色したのか,はたまたCATZ ZETA付属のバルブが同じギャラクシーホワイトでも,
ちょっとグレードが低いということなのかもしれないが,ともかく新しいバルブに交換した.
で,さっそく点灯してみると・・・おおおっ,ちゃんと点いたわ.よしよし.でも,前よりずいぶん青白い?
走ってみたが,白い車の後ろについたときなどは,前の車にうつるライトの色は縁が紫色っぽいし,
以前は夕方くらいだと少し黄色っぽかったのだが,今は夕方でも白く見えている.う〜ん,まぁ,いいんだけど.
やっぱり単品での発売に際して,より色温度を上げた設定にしたということなのかな
新旧バルブの比較.左がCATZ ZETA付属の旧バルブ.右の単品で購入したバルブの方が青色が濃い.
切れたバルブの拡大写真.ロービーム側のフィラメントがなくなっている.
さて,この交換したバルブだが,その後も1年半〜2年後くらいに切れて交換となった.
右は約45000km,左は66000kmだった.最初のバルブよりかなり寿命が長い.これは,
CATZ ZETA付属品より単品で売っている方が高品質ということなのだろうか?
この交換したバルブもCATZのギャラクシーホワイトで,前回,購入したものと見た目はまったく同じであった.
CATZ ZETA 00
CATZ ZETAを取り付けて2年くらいした頃から,ときどきライトが明るくなったり暗くなったりするようになった.
「暗く」といっても,要するに普通の明るさに戻ってしまう,ということなのだが.そういう状態がしばらく続いたあと,
ついに右側のライトがつかなくなってしまった.CATZ ZETAユニットを外してみると点灯したので,
CATZ ZETA自体の故障であると判明した.そこで,CATZ ZETAはしばらく取り外したままにして,
代替品を探してみた.オークションで中古の安いCATZ ZETAを買うか,それもと後継のCATZ ZETA 00を買うか,
というあたりで考えていたところ,新品のCATZ ZETA 00を定価よりかなり安い価格で買うことができたので,
こちらに交換することになった.
CATZ ZETA 00が,先代のCATZ ZETAから機能強化されている部分は,
- 点灯時の突入電流を制限
- 電源電圧が変動してもバルブにかかる電圧を一定に保つ
- 電源電圧が低下したときにはブーストを中止
といったあたりである.
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