のぞみの日記・4年生になって
春
4回
「希、ちょっと面白いもんがあるんやで」パパが笑いながらパソコンのスイッチを 入れました。パパのパソコンにCDを入れて操作して、そのCDをの〜ののパソコ ンに入れて操作しています。 「よし、これでいいわ。希、ここをクリックしてみ」パパに言われてアイコンをクリ ックすると、画面が動いて暫くすると地球が出てきました。パパの言う通りにマウス のホイールを回すと地球がどんどん大きくなってきます。反対に回すと小さくなりま す。
大きくなる方に回して日本、近畿地方と大きくしながら画面をずらし、伊丹の街に合 わせると駅や飛行場が見えてきました。飛行機もはっきり分かります。 「わ〜っ、すご〜い。パパ〜、これは何?」の〜のはびっくりしてパパに聞きまし た。 「これはグーグルアースといって人工衛星から撮った写真やねん。他にも世界中の 街が見れるんやで」パパが地球を回して操作すると、エジプトのピラミッドやロン ドンのバッキンガム宮殿、ニューヨークの自由の女神も見えてきました。翔も嬉し そうに見ています。 「こんなんって高かったん?」の〜のが聞くとパパはタダだって笑っています。 「ママ〜、おばあちゃん、これ、凄いよ〜」ママとおばあちゃんがコーヒーとジュ ースを持って上がって来たのでの〜のが言うと、2人も珍しそうに見ています。
パパがもう一度ピラミッドのところにするとママは嬉しそうに見ています。カイロ の街を大きくすると 「あっ、ここ、泊まったホテルやね」と嬉しそうに言いました。 「お兄ちゃん、アスワンも分かるん?」ママが聞いてパパが操作すると川沿いの町 が映しだされました。 「希、ここに島が見えるやろ。この島の側に典子姉ちゃんが居るんやで」パパが大 きくすると、ママが島の側を指差しながら言いました。パパもその場所を見ながら 頷いています。パパがず〜っと昔、典子姉ちゃんのお骨の小さいのをエジプトに持 って行き、ナイル川に沈めたという話は聞いていました。
「ここに典子姉ちゃんが居るん?行ってみたいなぁ。ここで典子姉ちゃんに逢いた いなぁ」の〜のは典子姉ちゃんに何度か助けられてパパも助けられているし、何時 もの〜のや家族を守ってくれるから大好きです。 「そうやな、希もいつか連れて行きたいな。でも夏休みは暑過ぎて無理やし、冬休 みは正月でバタバタするから無理やもんなぁ」パパがの〜のを見ながらママに言う と、ママはパソコンの画面を見ながら涙ぐんでいました。
「お兄ちゃん、翔はまだ体力的にも無理やろうけど、希は来年5年生になるから、 春休みくらいやったら行けるんやない?食べ物に気をつけてやれば大丈夫と思うん よ。希だけでも連れて行ってやったらどう?」ママが言うとパパは画面を見ながら 考えています。 「希だけを連れて行く訳にもいかんやろ。希を連れて行けば翔も行きたがるで。仮 に希だけを連れて行くにしても、俺と有希が留守にしたら翔が大変やんか」 「ううん、うちは行かんで翔と居るから、お兄ちゃんと希だけで行ったらいいやん。 翔はUSJにでも連れて行くわ。翔、来年の春休みになったらUSJに行こうか」 ママがパパと翔に言うと翔は嬉しそうな顔をして頷きました。でも、パパは難しそ うな顔をしています。
「エジプトやったら最低でも8日やろ。春休みの頃にそれだけ抜けられるかなぁ」 「まだ1年先の事やし、暮れ頃から少しずつ調整してなんとかならんのんか?希ち ゃんを連れて行ってやってもいい頃やろ」おばあちゃんがパパに言うとパパは少し 考えています。 「しかし希を連れて行ったからって典子に逢えるとは限らんで。有希の時は典子が 夢に出てきて話が出来たけど、果たして希の時にも都合よく出てきてくれるか分か らへんやん。もし、逢えんやったら期待した分余計に可哀想やろな」パパが言うと ママもおばあちゃんも頷いています。の〜のはもし逢えなかったとしても、典子姉 ちゃんの側に行けるだけでもいいと思ったけど、パパを困らせてまで行くのも嫌だ なぁと思いました。この話は今度ゆっくり話し合いをする事になりました。その後、 大阪城や東京タワーなどを見ると翔は大喜びしています。
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日曜日、お昼ご飯を食べてから翔、パパと一緒に車で出かけました。今日は第2日 曜日の母の日です。何時もだと第2日曜は月曜日と連休だけど、ゴールデンウィー クに長いお休みを取ったのでお店を開けています。前にパパと翔と相談していた母 の日のプレゼントを買いに行きました。パソコンを買った電機屋さんで座椅子式の マッサージ器を買いました。それを車に積んで近くのショッピングセンターに行き、 ママにネックレスを買いました。パパがお金を出したけど、の〜のと翔も少しだけ 出しました。帰りにお花屋さんに寄ってカーネーションも買いました。カーネーシ ョンはの〜のと翔がお小遣いを貯めていたけど、少し足りなかったので貯金箱から 出していました。3時少し過ぎに帰り、4時頃にママが休憩に来た時に渡しました。
「おばあちゃん、ママ〜、母の日のプレゼントだよ」の〜のと翔が2人に渡すと、 おばあちゃんは大きな包みに驚いていたけど、包みを開けて座椅子式のマッサージ 器を見ると、ありがとうと嬉しそうな顔をしています。ママも小さな包みを開けて ありがとうと嬉しそうです。 「お兄ちゃん、付けて」とパパに付けてもらっています。パパが付けると鏡に映し て嬉しそうです。 「希、翔、ありがとう。高かったやろ」ママが言うとおばあちゃんも嬉しそうに見て います。 「の〜のと翔はお小遣いから少しだけだったけど、お花は翔と2人で買ったんだよ」 の〜のがママとおばあちゃんに言うと、翔も嬉しそうな顔でママとおばあちゃんを 見ています。 「希ちゃん、翔ちゃん、ありがとう。とっても気持ちがいいよ」おばあちゃんが座 椅子に座ってスイッチを入れ、気持ち良さそうな顔をしています。
「お兄ちゃん、高かったやろ」 「本格的な椅子式のマッサージ器はびっくりするくらい高いけど、これはそんなに 高くないねん。有希のんもアクアマリンやからそんなに高くないんやで。希と翔も 小遣いを貯めて出してくれたからな。みんなからやで」パパが言うと翔が嬉しそう な顔をしました。の〜のもおばあちゃんとママの嬉しそうな顔を見ると嬉しくなり ました。ママがお店に戻ると交代で奈央姉ちゃんと沙耶姉ちゃんが休憩に来ました。 「の〜の、翔ちゃん、ママに聞いたけどいいものをプレゼントしたんやな。ママは 大喜びしてたで」奈央姉ちゃんが褒めてくれて翔との〜のは顔を見合わせました。
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