徳之島弁 の古代インド語検証 (1580 単語)

file = 徳之島 ロゴ Grimm's_Law_in_J_20_19.html   (これは、徳之島弁 file です。)   Link. 九州弁 file (20_Q.html)
  航空母艦(インド語・カンガルー)  掲示板  〒aiu (下の アイウ jump 表)  🌈192 井之川方言語彙 3000 (by 中本 正智 1979)
-- 一般読み物 --
🌈193 琉球語源辞典の構想 (by 服部 四郎 1979)
🌈194 <フォーラム1.>大野説の問題点 : 文法的特徴に関して  (by 家本 太郎 1996)
🌈195 雨森芳洲以前の対馬人と朝鮮語に関する研究  (by 鄭 惠遠 2016)

from 2022/08/11
My 感想 (on 2022/08/25):島で隔離されていたためか保存状態が非常に良い。ほぼ全てインド辞書に有った、では、無かった。「全単語、インド辞書に有った。」の方が、正確。
「用例・意味等」の解説に、私が読んで、意味不明な不親切な文章が沢山ある。
Sort 乱れ、多い。 cf. 五十音順
[小学校・国語]
ex. (v-g) 音通は高頻度で発生している。Ctrl+F "v-g" で検索・確認できます。(r-n), (p-m) 等も簡単にサンプルの検索ができます。
 つまり、 (v-m), (v-g), (v-k) はアタリマエ。「ン」「ウーン」は、鼻音の権化。全ての口内空間が密着・隙間ナシ。濁音は強意・劇音の鼻音変化。全ては、口の中の口蓋と舌の隙間具合と舌の踏ん張り具合の結果。
尚、【賛】サンスクリット語、【民】タミル語。と表記する。

⬟ 【趣】シュメール語、【】アッカド語辞書もチェックした。-- 疲れます。
詩と写真(旧題名:外国語散策) ( by Taryan-mahnu-GAL )でも書いてありますが、沖縄弁・日本語にはかなり多くのアッカド語単語が存在します。徳之島弁に関しても、簡単に見つけられる。
Taryan-mahnu-GAL 氏の文章は難解である、Taryan-mahnu-GAL は、今はもう blog 更新していない。
私としては、後日、Taryan-mahnu-GAL 氏の結果も含め、日本語と関連しているアッカド語単語の一覧を作りたい。

【ご参考】
• 沖縄弁 version: star しまくとぅば読本(中学生・小学生)の単語 vs. 古代インド語  対応一覧
pink_E 中学生でも検証できる「日本語の起源」 【第二部】 Nature 論文 2021/11/10 「言語学:トランスユーラシア語族のルーツは農業にあった」 の検証
: インド弁辞書を検証した私から見ると、上記論文自身は小学生論文。辞書 data は、普通。
(遼河地区の古代農作物の名前
[ヒエ、アワ等]が、近辺地区と日本に残っている、なので、遼河が日本語のルーツだ。なんて、論理は、オカシイ。馬鹿言うんじゃないよ。のレベル。古代インド語の辞書には、ヒエ、アワの名前の発音には、ヒエ、アワが載っている。農作物以外の古代日本語の殆どの語彙の名前が同じ発音で古代インド語の辞書に載っている。単発単語の名前が同じのレベルで、ルーツ発言するのは、小学生レベルです。
 遼河ルーツ説から、全日本語単語∈インド弁辞書単語、が誘導できるなら、認めてあげる。 )


【世界に広めよう、菱形車輪の輪】 square wheel

カッシーニ四角車輪
赤丸 は、菱形十文字対角線上を往復運動している。
cf. 詳細は、 f20_B   -- 2軸4R模擬車輪
c. b × a = 一定 は、4本棒で可能。ex. Hart's Inversor。  なので、直線器は5本棒で実現可能。 GeoGebra


本 web ページは、Microsoft の freeware エディター VSCode VSCode (Visual Studio Code /ブスコード/) で書きました。
また、ToMo さんの 定型句貼り付け freeware tool tmc ToMoClip /トモクリップ/ も使っています。

■ オリジナル辞書:
徳之島尾母方言集 Copyright © Tokunoshima Town. All rights reserved.   尾母(おも) は地名
徳之島町役場
〒891-7192 鹿児島県大島郡徳之島町亀津7203番地
c. 徳之島町の町章 の由来:徳之島 ロゴ 徳之島の町章は昭和39年に制定されました。”とくのしま”の「と」の字を図案化したもので、一本の軸を中心に描かれた円は、町民の”和”を強調したものです
印象 多目的トイレ のマークと似ている。? 。『多目的トイレ』だって。 or 「と の一筆書き」 or PC 電源ボタン icon pc 電源


島口 > 徳之島尾母方言集
下記「⬢ア」~「⬢ン」 table。 base は全て、(C) 徳之島町役場のサイトの table (更新日:2013年4月12日) version のまま。
 ⇒ 私は、この table を全てコピペし、該当インド弁単語を付加しました。 又、インド弁英辞書には時々 Google 翻訳 Ⓖを付けた。
 ⇒ 「標準語」欄の日本語に、[かな]を振った。読める様に。

    又、international (日本語文字を知らない他国の人向け)化のために「島口」欄に ローマ字発音 Roman letter を振った。尚、「アー」は /ah/ or /a~/, a: (ah, a~ は、廃止),「シ」は /si/ or /shi/ 、「ラ」は /ra/ or /la/ 、「ィ」は /^i/ or /^(i)/ [一文字小母音]、「ヂ」は "(chi) [濁音関数]、「ヮ」(= 小さい字の「ワ」)は /^(wa)/[小母音関数] 表記を採用(つまり、キマグレ)。 尚、^[hat], ~[tilde] は同一キーボードボタン。「~」(font=メイリオ), 「~」(font=MS Pゴシック) で見え方が font で異なる。海外 font やメイリオは、見易い。  ギャ /gya/, ギァ /gi^a/。
小泉純一郎 /koizumi jun+ichirou/ (+ は透明人間連結子)、親日家 /shinnichika/ しっにちか、にも見える。「~っな(nna)/っに(nni)/っぬ(nnu)/っね(nne)/っの(nno)」って日本語・英語・他国語の発音単語は存在しないのか。why?。「駄目っな奴だ damenna yatsuda」は「だめんなやつだ」と判別不可能。なので、「っ」のローマ字記法の「子音重ね書き」は「nn」と相性が悪い。日本語の「っ」表記の方が優秀。or ローマ字には、「+」演算子記号相当が必要と判明。i.e. damenna は「だめっな」、damen+naは「だめんな」、つまり「ン」の表記は n, n+ がイイ。nn は良く無い。
ウフーシマ /u+huhshima/ (透明人間、必要)。ダンナ /dan+na/。

つまり、: 長、^ 小、+ ん、 " 濁 、( ) 範囲、の特殊記号を追加した。
尚、カタカナ← → /ローマ字発音/、に、Google 翻訳の変換則の採用も考えたが、アホ&分かり難い、ので止めた。
又、井之川方言 (by Hosei univ.) の IPA 発音記号の ï, ë 中舌音や ʔ 声門閉鎖音の表記と、この web の徳之島町のカタカナ表記との対応は、不明。つまり、ァィゥェォヮ の小母音表記との関係・規則性不明。ï, ë, ʔ, ʔ チャンポン対応の様に見える。
というか、徳之島町のカタカナ表記には、ʔ, ʔ 対応が、全くナイ。 [「¨」 Umlaut ウムラウト。ドイツ語。IPA 発音記号の中にはナイ。「ʔ」Glottal stop グロッタル ストップ 声門閉鎖音。 Glottal = 声門の、IPA 発音記号の一つ。]

カッパ寝てる発音検索(カッパねてるはつおん) 「KaPaNaTaRa」の採用。asifsound の部分集合の位置づけ link。 ポスター
河童寝てる発音】の表記も許す。
K(k, g), A(a, i, u, e, o, y, w), P(p, h, b, v, f), N(n, m), T(t, d, s, z) , R(l, r) の6グループ文字。 5.1 発音。 Grouping 技法。高速絞り込み可能。あいまい発音。抽象化発音。検索文字の規制 (kapntr 以外の文字は NG)。

ex. アァインチャ [anta], アァマッテブ [anatapa], ムンイーグチア [nanakata], ランガサ [rankata], アインシュタイン [antatan], シュワルツネッガー(シュワーツネッガー) [tatanaka], チャイコフスキー [takapasaka], リンカーン [rankan], ベートーベン [patapan]
ex. Einstein/ Schwarzenegger/ Tchaikovsky/ Lincoln/ Beethoven --- 辞書検索できますか。
c. 仮発音(かりはつおん) KaRaPaTaN でも良い。
c. complete コンプリート発音knplt でも良い。〔必要な全ての構成要素を含んでおり〕全部そろった、完全な、全部の、~一式、~を完備した。
c. 金平糖発音(こんぺいとうはつおん) KaNPaTa の l/r ∈ N の 4.1 発音も可能。∵ (r-n) 音通はインド弁では日常茶飯事な事象。
c. 【賛】【民】の辞書には w の文字が無い。v が代替。つまり、古代インド弁のローマ字の w は、v であった。つまり、インドの v は、半母音の w の意味と、f の濁音の v の意味の2様の性格を持つ。ドイツ語には W の文字があるが、実質 V である。Wien 地名 ウィーン少年合唱団 は、ヴィーン~である。Wien を「ウィーン」とローマ字読み発音しているのは、日本人だけである。
c. 古代インドの (v-k) (v-g) 音通は、漢字の漢を中国語で「ハン」「カン」の2様があるのと似ている。漢(かん、拼音: Hàn)。韓国の韓もハン、カン、2様。韓(かん、和訓:から、普通話拼音:hán(ハン)、朝鮮語:한(ハン))。ジンギスカンとチギスハンの関係。
「漢」 ja.wiktionary, en.wiktionary en. には、Mandarin のオーディオあり。 --- 「声門閉鎖」の有無の違いの感触。 モジナビ
同一グループ内の音は、音声構造が近い関係にある。喉の狭窄具合、舌、唇の位置変化で他の音にも聞こえる。 ゙ = 濁音。 ゚ = 半濁音。
ex1. t゙= d, h゚ = p, p゙ = b or v , 語頭 p/h 無音化 = a (ヘンリーとアンリ7世), r゚ = n, の feeling。
グルーブ間でも、強意の度合いによる口腔内位置変化で他グループの音へ、空耳アワーする。
ex2. v゚ 喉奥 = k, v゙ 喉奥 = g, z゚ = ヤ行の yi(中舌狭音), s゚ = k (シーザーとカイザル), p/v 唇具合 = m。
    c. 沖縄弁の那覇地区等では、「声門閉鎖」の風習が有る。

cf. 日本語学習におけるナ行音・ラ行音の聴取混同  ―香港広東語母語話者を対象として―   by 大久保 雅子 2013?   Link
cf. 鹿児島方言に見られる音変化について  by 木 部 暢 子 2001  Link
cf. 調音法(ちょうおんほう) by 篠研。 1.鼻音 ナマン 2.破裂音 カ,タテト,ガダバパ 3.摩擦音 サザ,ハ 4.破擦音 ヅジヂ 5.弾き音 ラ(L) 6.接近音 ヤワ

c. 当初、徳之島弁(井之川方言も含む)の 4.1 発音の「金平糖発音」を作っていたが、結果を見てみると、私には良いが、一般の人には耐えられない、と言う感触が有ったので、5.1 発音に作り換えた。直すのは、かなり疲れた。 (r-n) 音通は、日本人には余り馴染み(なじみ)は無いが、インド弁辞書内ではザラにある。
ex. 「しばり」と「しょんべん」は、(r-n) の関係かも知れない。
ex. 三味線(しゃみせん)を[tanatan]で引いたら、外れた。沖縄弁は「サンシン」なのに。徳之島弁は「サンシル」なので、外れた。金平糖発音なら、引っ掛かっている。ワン。
c. カッパ寝てる kpntr で、n と r 以外は、濁音を持つ。しかし、n と l/r は濁音を持たない。なので、l/r ∈ N は、オカシクない。英語で、lmn と並んでいるのも、l は m/n に近いと認識しているからだ。
だとすると、実は、「ラ」は「ナ゚ or ナ゙」で良かったのかも知れない。カモ。
また、ナ゚ = L, ナ゙ = R 、とか、だったりシテ。
もっと言うと、TOYOTA はアメリカでは、TOYORA/TOYODA に化ける。つまり、タ゚ = R だ。タ と ダの中間が、ラ。

c. 徳之島さんは、賢い。 10 項目毎に「ページの先頭へ戻る」を入れているので、件数把握が楽でした。
c. 「j」は、「ジ、ジャ」対応。 IPA 発音記号の様な「ヤ行」系の表記ではない。あくまでローマ字 base の発音文字。
〒aiu ⬢ jump  (計 1580 単語)   banana tree全単語一覧(別 tab)
                   

尚、下記の辞書はコピペしていません。なので、元サイトへ飛んで、閲覧する形になります。
分類別索引

標準語・島口対応表
島口を確認の上、上記「島口索引」より「用例・意味等」を閲覧ください。
  あ行 か行 さ行 た行 な行 は行 ま行 や行 ら行 わ行 記号数字 標準語なし

⬢ア  ↑Top  86 件
島口 標準語 用例・意味等
アア
/aa/
[a]

[あか]
アァタリム=垢垂り者
アァケィハンギィムン=垢負者
インチュアケィ=2年垢
数年の間たまった垢。垢でよごれた無精者。垢と風呂釜の関係をみると、風呂は桶、丸鍋、鉄製大鍋、五右衛門、ガス風呂と経緯がみられるが、島の鉄砲風呂は明治18年頃に、大正初期には五右衛門風呂と。また、銭湯は亀津で明治25年頃に創業した。
--
【民】Irppi (= nits, ★scurf, dandruff in the hair) アア (I-a, p 無音)
【民】acar (= dandruff, ★scurf (TLS)) あか
アァイ
/a^ai/
[a]
献酒
[けんしゅ]
酒をくみかわす動作。杯のやりとり。
--
【賛】peya (= mfn. to be drunk or quaffed , drinkable MBh.; to be tasted , tastable MBh. (opp. to %{ghreya} , %{spRzya} &c.) ; to be taken (as medicine) Car. ; to be drunk in or enjoyed by (cf. %{zrotra-p-}) ; m. (sc. %{yajJa-kratu}) a ★drink offering , libation S3a1n3khS3r. ;) アァイ (p 無音)
アァインチャ
/a^aincha/
[anta]
赤土
[あかつち、せきど]
古く赤土は赤色の染色材料に使った。
インチャウシ=土牛。
昭和初期頃まで、幼童たちは土牛を造り熱灰で固めて模擬闘牛をして遊んだ。
--
【賛】adrija (= mfn. produced from or found among rocks or mountains , (%{A}) f. the plant Sain6hali1N. of Pa1rvati1 or Durga1 ; (%{am}) n. ★red chalk.) アァインチャ (d-y, r-n)
アァガイ
/a^agai/
[aka]
明かり
[あかり]
照明
[しょうめい]
光り
[ひかり]
ランプ
松明
[まつあかり、しょうめい]
--
【宮古口】あかイ /akaɿ/ 多與 友新 鏡 名詞 〈全〉明かり、照明
【賛】vikhyA (= P. %{-khyAti} (Ved. inf. %{vikhye} Pa1n2. ; %{vi-khyai4} RV.) , to look about , look at , view , see , behold RV.; to shine , shine upon , ★lighten , illumine 明るくする、啓発する RV.: Caus. %{-khyApayati} , to show , make visible S3Br. ; to make known , announce , proclaim , declare Mn.) あかイ
【民】viLakku (= 02 1. ★lamp ランプ, light; 2. lustre 〔照明の〕シャンデリア, band of rays; 3. brightening; 4. the 15th naks2atra) あかイ (L 無音)
アァギン
/a^agin/
[akan]
赤衣
[せきい、あかころも]
赤着物
[あかきもの]
アァギンキリムン=赤衣を着た者。刑務所入りした罪人、また、警察の牢に入った者。牢では、かって赤い服を着させていた。
米寿祝い日に赤衣を女性が着たとも聞く(面縄)。
--
項番「キン 着物、和服」 〒kin 別 tab
アァグシュ
/a^agush/
[akata]
赤胡椒
[あかこしょう]
赤唐がらし
[あかとうがらし]
蕃椒
[ばんしょう]
胡椒は腹痛の薬にも使い、鶏卵に混じて卵焼にして食した。昔話の「鬼退治に」、鬼が洞穴に入ったので、穴の入り口で多量の胡椒を燃やしたら、煙で窒息死したという。
--
【民】aRkatti (= long ★pepper) アァグシュ
【賛】kaTi (= %{is} , %{I} f. the hip , buttocks MBh. ; the entrance of a temple VarBr2S. ; an elephant's cheek L. ; long ★pepper L.) 胡椒(こしょう)
アァグミィ
/a^agumi^i/
[akana]
赤米
[あかまい]
赤味を帯びた下等米、大唐米などの類。
トゥブシ=唐節
世間胸算用

台礁の赤米を栬(もみじ)の秋と眺め・・・・・とある。徳之島には現在全くないが、昭和20年頃まで栽培されていた。種子島の赤米神事は有名である。

--
【賛】aGgabha (= m. a kind of ★rice L.) アァグミィ (b-m)
【民】aivan2am (= mountain paddy 山の稲, wild ★rice 野生米, oryza mutica オリザ・ムチカ) アァグミ (v-g)、あかまい (v-k)
Oryza sativa Oryza sativa as Asian rice.
項番「トゥブシ /to^ubushi/  唐ぶし、赤米」
アァグヮ
/a^agu^(wa)/
[aka]
赤子
[あかご]
赤児
[あかご]
赤ん坊
[あかんぼう]
アァグヮネシュムンヌ=赤子程の者、卑称に使われるグヮ=子
--
【賛】aGkabhAj (= mfn. (an ★infant) carried on the hip ; (forced fruit) nearly ripe , early ripe Kir. ; near one's side , in one's possession , close at hand , easy of attainment.) アァグヮっち
c. 「グヮ」は、東北弁の「ふなっこ、どじょっこ」の「っこ(子)」相当。
アァゴォ
/a^ago^o/
[aka]
  相手をけなすために唱和する言葉。悪口の詞。醜態をみて口走る詞。
--
【賛】avagaNana (= am n. disregard , ★contempt 軽蔑 L.) アァゴォなな
アァシ
/a^asi/
[ata]
松の油木
[まつのあぶらぎ、まつのゆき]
乾燥して燃焼度がよい薪にアァシみたいだと称する。種脂、豚脂、石油以前の照明用の燃料として貴重だった。
--
【賛】vidah (= P. %{-dahati} , to burn up 燃え切る, scorch , consume or destroy by fire RV. ; to cauterize (a wound) Sus3r. ; to decompose , corrupt Car.: Pass. %{-dahyate} , to be burnt &c. ; to burn , be inflamed (as a wound) Sus3r. ; to suffer from internal heat ib. ; to be consumed by grief , waste , ★pine 松。〔渇望のあまり〕やつれる、痩せ衰える。 MBh. ; to be puffed up , boast R. (v.l. %{vi-katthase} for %{vi-dahyase}).) アァシ
【民】vAtarAyaNam (= long-leaved ★pine 長い枝の松) アーシやなむ

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

アァデェクネ
/a^ade^ekune/
[atakana]
赤大根
[あかだいこん]
にんじん
大根の意
--
【民】acacaram (= 1. cow's thorn; 2. ★horse-radish tree (TLS)) アァデェクネ (c-d)
【民】mOcam (= 02 1. ★horse-radish tree; 2. plantain) にんじん (+ん)

アァトキ
/a^atoki/
[ataka]

[あかつき]

夜明け直前、直後の頃。
アァトキネィサル=朝食前の食事。

ワガセコヲ ヤマトヘヤルト サヨフケテ アカトキ露ニ立ヌレシ。

アァトキヨネィ=朝夕。
--
【趣380-4】 ★dawn - aguziga (= [DAWN] (12x: Ur III, Old Babylonian, unknown) wr. a2-gu2-zig3-ga "dawn") 明時(あかとき) or 暁(あかつき)
【賛】avyaktarAga (= m. dark-red (the colour of the ★dawn) L.) アァトキ
【賛】vaibhAtika (= mfn. (fr. %{vi-bhAta}) matutinal , pertaining to the ★dawn , Vr2ishabha1n.) あかつき
【民】vaikuRuviTiyal (= early ★dawn) あかつきの
アァバンシン
/a^abansin/
[apantan]
赤蕃薯
[あかばんしょ]
赤芋
[あかいも]
赤味がかった甘藷。
アァウナンダ=赤色の甘藷。
ハンシン=蕃ス、支那の甘藷。
--
【賛】ambuprasAdana (= n. the clearing nut tree , Strychnos ★Potatorum (the nuts of this plant are generally used in India for purifying water [cf. Mn. ] ; they are rubbed upon the inner surface of a vessel , and so precipitate the impurities of the fluid it contains).) アァバンシン (m 無音, p-m)
アァヒンマ
/a^ahinma/
[apanma]
赤昼間
[あかひるま]
真昼間
[まっぴるま]
明昼間
[まひる、ひるなか]
ヒンマュクイ=昼の休み。
ヒンママド=昼のひま二。
アァナシル=明な昼、明るいうち。
--
【賛】ahnija (= mfn. originating or appearing ★during the day 日中 VarBr2S.) あはににゃ → アァヒンマ
アァブシャ
/a^abusha/
[apata]
赤毛シヤ
[あかげシヤ]
赤牛
[あかうし]
赤焦げ色
[あかこげいろ]
アァブシャカラジ=赤茶けた毛髪。
アァブシャムン=伸び伸びしていない称。
(植物・動物の場合)アァブシャバテ=やせた畑。
--
【賛】ApATala (= a. ★reddish.) アァブシャ (l 無音)
【賛】ApiGga (= mfn. ★reddish-brown Bhat2t2.) アァブシャ (Gg-sh)
アァマッテブ
/a^amattebu/
[anatapa]
赤蛇
[あかへび]

伝説に「女性が野で昼寝をしていて赤蛇の子を孕み、六月ネィルで下したと。」→神霊化されていて、神力があると言う。赤蛇は蛇を巻き殺すと信じられており、神聖視される。

この白猪に化(ナ)れる葉、其の神の使者(ツカヒ)ぞ。今殺さずとも、還らむ時に殺さむ。

-書記には、白猪とは大蛇の事とある。

--
【民】an2antAzvAn2 (= * the ★serpent a1dise1s2a) アァマッテブん
【賛】anavatapta (= m. N. of a ★serpent king Buddh. ; of a lake (= Ra1van2a-hrada) ib.) アァマッテブだ (v-m)
【賛】airAvata (= m. (fr. %{irA-vat}) , a descendant of Ira1-vat ; N. of a Na1ga or mythical 架空の、想像上の。〔存在が〕神話
[伝説]上の。 ★serpent AV.) アァマッテ (v-m)
アイ
/ai/
[a]

[あい]
たで科の植物で藍染の原料として使われていた。
アイタダキ=藍溜。藍玉と馴染深い。藍亀は庭先や物置で見かける。
轟木のアイタダキは、厳存していて当時が偲ばれる。
--
【民】aviri (= ★indigo インディゴ plant) アイ
アウル
/aulu/
[ara]
深淵部
[しんえんぶ](川、池、海の水深の深いところの称)
アウルカチトンジ=深みに飛び込んで。
--
【賛】vavra (= a. hiding (intr.); cavern, ★deep.) アウル、ふかい (v-k)
アウヌギャ
/aunugya/
[anaka]
青大将
[あおだいしょう]
ヌギャ=出す、ぺろを出す。
ヌギジャチ=青大将が出した。舌を出す者にアウヌギャネシュムンヌと卑称する。
--
【賛】auraga (= mfn. (fr. %{ura-ga}) , relating or belonging to a ★snake , serpentine MBh. ; (%{am}) n. N. of the constellation A1s3lesha1 L.) アウヌギャ (r-n)
【賛】nAgajihvA (= f. `" ★serpent-tongue "' , a species of creeper L. ; %{-vikA} f. red arsenic L.) ヌギャ、なーが
【民】nakkal (= 01 1. food taken by licking, one of aintun2avu , q.v.; 2. electuary taken by licking with the ★tongue; 3. boiled rice; 4. leavings scrapings; 5. eating; 6. touching; 7. miser) ヌギャる
アカ
/aka/
[aka]

[あね]
吾姉
[あね]
アカグヮ=姉グヮ、グヮは尊称で娘のこと。
--
【民】Acci (= * 1. mother; 2. grandmother; 3. eldest ★sister; 4. a term of respect used in addressing women of higher caste or position) アカ
【賛】agraja (= (cf. %{jA4}) mfn. born first or earlier m. the first-born , an elder brother Mn. ; a Brahman VarBr2S. ; (%{A}) f. an elder ★sister.) アカじゃ

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

アガリ
/agari/
[akara]
上がり
日が上がるの意
東の方位
太陽の昇る意からアガリは神聖な方位とされる。アンザネの釜石は東に処置する。二十三弥のシダラ葉は東方のものを使う。

上りあかがゆっさ月と あかがゆん肝(キム) いしょがりんしんせょち 道に立つな。

イリ=入り、日が入る、日が没する、西のこと。
メェ=前、真向いに日射を受ける方角。
ハイ=南
ハイヌカデ=南風。
クシ=腰、後、うしろ。
ネギリ=右、強く握るの意か。
シジャイ=左、ヒダリの訛音。
ウェイ=上。
サァ=下。
ニャ=中。
マンナ=真中。
シン=隅。
アマンクマ=彼処此処。
アゲィ=高地、陸地、
アゲィダ=高い所にある田。
--
【琉球】アガリ(あがり)/ 意味/ 東/ 解説/ 太陽が上る方角なので「アガリ」といいます。/ / 沖縄では東江(あがりえ)という姓や地名があり、比較的よく聞く方言。
【民】arukkan2Ricai (= ★east) アガリさい
cf. 教育漢字 67 t3  上 のぼ(る) 上る rise にほん、日本、あがる  f17#2.67
アガシ
/agashi/
[akata]
あのように
アガイ
ウガシ=そのように。
--
【賛】amUdRkSa (= or mfn. like ★such a one L.) アガシ (mU 無音)
【賛】amuka (= mf(%{A})n. ★such and ★such a person or thing , a thing or person referred to without name Ya1jn5.) アガイ (m 無音)、あんが
【民】an2aiyan2 (= ★such a one) あないな
【民】an2n2a (= ★such or similar things, impers. pl. are of th same kind, are similar, impers. pl. of finite appel; an appel. word of comparison) あんな、あのような
【民】an2aiya (= 1. ★such; 2. the same 同じ) あないヤ、おないヤ
アキネ
/akine/
[akana]
商売
[しょうばい]
売り買い
明治の頃は商店が少なく行商が多かった。島肉のアキネは盛んだった。
アキネシッチュ=牛馬の馬喰。
--
【賛】Akraya (= m. trade , ★commerce TS.; ) あきない (r-n)、あきなう (r-n)
【賛】naigama (= ; a trader , ★merchant Ya1jn5. ; ) あきない (n 無音)、もうけな
【民】vilaikkirayam (= ★sale-price) いくらやの (l 無音)、あきないの (l 無音, r-n)
【賛】agnivArtta (= mfn. ★gaining a livelihood 生計を得る by fire [as a blacksmith .] VarBr2S.) あきんがしわ (v-g)、あきなった、あきないした、あきんど(商人)
c. 【英】marchant マーチャント、あきんど(商人)(m 強無音)、あきない
アキロァイ
/akiro^ai/
[akara]
飽きる
[あきる]
脂っ気が多くて、腹にもたれるような気分。食欲がでない気分。正月豚の白肉(脂肪)はアキロアァヌ食べられない。
--
c. 飽きる bored 今一。うんざり irksome ハズレ、disgusted アタリ。
【民】agkalAyppu (= 1. disquiet, mental worry; 2. becoming ★disgusted 〔受け入れられないことに対して〕嫌悪感を持った
[抱いた]、むかついた、うんざりした、吐き気を催させる) アキロァイ
==
【民】Agrasta (= mfn. ★bored , perforated by (in comp.) Comm.) あきた
【民】agkalAyppu (= 1. disquiet 不安, mental worry 精神的な心配; 2. becoming ★disgusted) あきあきップ (l 無音, y-ki)
【民】Uzali-ttal (= 1. to become spoiled, decayed, as meat, fruits; 2. to break down, as the constitution by disease; to grow thin; 3. to be dispirited; to loathe, to be greatly ★disgusted with) うんざり (+ん)
アギムン
/agimun/
[akanan]
鰓物
[えらぶつ]
えら者
おしゃべり屋
弁舌家の卑称
 
--
【賛】ahallika (= m. a ★talker (?) S3Br.) アギ
【民】mun2n2ilai (= 1. ★person or thing that stands in front; 2. second ★person 二人称, the ★person or thing spoken to 話題にしている人や物; 3. cause 原因; 4. that which is essential; 必須事項 5. presence; 6. place of manifestation) むぬ/もの(者、物) (lai 無音)
アクイ
/akui/
[aka]
あくび
欠伸
[けんしん、あくび]
アクイタラタラ=連続的にアクイをする。
--
【民】Avi-ttal (= 01* 1. to open the mouth so as to express loudly; 2. to sigh, as expressing grief; 3. to ★gape, yawn; to let out, as smoke) あくい (v-k)
【民】vAyviri-tal (= 1. to ★gape; 2. to be garrulous) アクイ (y-ki)
【賛】vihA (= 1. A1. %{-jihIte} , to go apart , become expanded , start asunder , open , fly open , ★gape , ★yawn RV.) アクイ (h-k)
【賛】vyAjRmbh (= A1. %{-jRmbhate} , to open wide , ★gape Prasannar.) あくび (j-g)
【民】vAypiLa-ttal (= 1. to open one's mouth wide; to ★gape; 2. to be nonplussed; 3. to plead inability; 4. to die, used in contempt) あくびる (y-ki)
gape
アクバテ
/akubate/
[akapata]
欠伸果 仕事が多くて嫌になる。嫌気がさす気分。
--
c. 「欠伸果」って何?。web で引いてもナイ。「果て/果(はて)」の当て字、らしい。
【賛】vijRmbhita (= a. ★gaped, opened, blown; n. impers., also = prec.) アクバテ (j-g)
【賛】Agrasta (= mfn. ★bored , perforated by (in comp.) Comm. on Ka1tyS3r.) アクバテ (r-b) △、あきた、あきらた、あきあきした (r 反復)
==
【民】uTToLai (= hollow space or ★bore in a pipe or tube) うんざり (+ん) 【賛】Ara (= ; a ★bore ;) 厭/嫌(いや)
【民】tirukUci (= 1. drill to ★bore holes in an ola book; cross-beam in a well-sweep) 退屈(たいくつ)
アグ
/agu/
[aka]
友人
相手
組手
グループの一員
アグトメイ=相手を探す。
--
【賛】aGga (= 3 (adj. --- f. {I}) limb 〔組織の〕一員、加入員、〔より大きな組織の〕支部。肢、手足、翼、ひれ。 ★member メンバー、要員, body (also {aGgaka} n.); part, means requisite, supplement (cf. {vedAGga}), theme (g.).) アグ
アグマイ
/agumai/
[akana]
睡たい
[ねぶたい、ねむたい]
眠い
アクバテと共通した気分。
--
【民】uRagkuNi (= sleepy head (TLS)) あぐに
【民】uRagku-tal (= 1. to ★sleep. slumber; 2. to feel ★drowsy, as on account of a tedious journey, disease, or want of food; 3. to become closed; to droop, as flowers or leaves by the absence of the sun; 4. to be weary; 5. to dwell, abide, reside) アグ、あき
【民】acar-tal (= to become faint, ★drowsy) 飽きる (c-k)
アグミ
/agumi/
[akana]
跨ぐみ
[またぐみ]
幹によじ登る
--
【民】AkErukam (= ★climbing (TLS)) アグミ
【民】nIrvalli (= 1. betelpepper; 2. ★climbing asparagus) 登る(のぼる)
【民】atarvai (= 1. way, path; 2. a ★climber (TLS)) よじ

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

アグンジャイリ
/agunjairi/
[akantara]
 

端座の膝を少しくずして坐ること。

其の剣の前に趺(アグ)み座(マ)して、其の大国主神に問ひて言いたまひしく。

-足を組んで、とあることからアグンジャイリと同意とする。

--
c. 「胡坐(あぐら)」のこと。
【賛】eNajaGgha (= m. `" deer-★legged "'N. of a running messenger Das3.) アグンジャイリ (+イリ)、あぐらかく
【賛】valgujaGgha (= m. `" handsome-★legged "'N. of a son of Vis3va1mitra MBh.) アグンジャイリ (+イリ)、あぐらかく
==
【賛】vanacara (= mf(%{I})n. roaming in woods , living in a forest MBh. Ka1v. &c. ; m. a woodman , forester ib. ; a wild animal ib. ; the fabulous eight ★legged animal Sarabha MW. 素晴らしい 8 本足の動物) あぐら、あんぐら
【博多弁】イダクラメ (= cross leg 【あぐら】)
【十津川弁】いたぐら  「うたぐら」 (= あぐら いたびら(滋賀県犬上郡・九州))
【民】aTTagkAl (= folded 折った legs is sitting ★cross-legged 胡座(あぐら)) イタグラメ (+メ)、いたぐら  100 点
【五島弁】かしこまる   楽にする、あぐらにする
【民】cuvattikAcan2am (= a yo1gic posture symbolic of success which consists in sitting with ★legs ★crosswise while the body is held erect and at ease, one of nine a1can6am, q.v.) かしこまる (m-l)
【民】kattirikam (= standingn誤字 posture with ★legs crossed (TLS) 足を組んで立った姿勢) かしこむ (r 無音)
c. 「かしこまる」は、インド弁では2様。① 「畏敬の念をもって」 Ex. 畏み畏み申す ② 「at ease して、あぐらをかいて下さい。」
① のルーツは、下記。
【賛】kratukarman (= n. a sacrificial ★ceremony L) かしこみ
【民】cOTacOpacAram (= the sixteen acts of homage and ★honour paid to deities and venerable personages, viz., a1can6am, cuva1katam, pa1ttiyam, arkkiyam, a1caman6i1yam, matuparkkam, a1caman6am, sn6a1n6am, a1t2ai, a1paran1am, kantam, pus2pam, tu1pam, ti1pam, naive2ttiyam, vantan6am; or, man1can6am, pu1, kantam, tu1pam, ti1pam, ni1r, amutu, tu1cu at2aikka1y, a1t2i, kut2ai, kavari, a1lavat2t2am, vicir6i, a1t2al, va1cciyam) かしこみ
==
ex. 神主さん(かんぬし)さんの祝詞(のりと):「かしこみ かしこみ もーつーー(畏み畏み申す)」
【民】noTi (= 05 1. word, phrase, language, speech; 2. wise ★sayings; 3. riddle, enigma; 4. stanza; 5. noise; 6. crack or snap, as of the thumb and the middle finger; 7. instant, as the time-measure of the snap of the finger; 8. ruggedness of road, rut; 9. ailment) 申す
【民】nuvaRci (= ★saying, utterance) 申すーー

【宮古口】だんくらビー /dankurabɿɿ/與新だんぐらビー /dangurabɿɿ/多だっふぁびー /daffabii/友来だイくらビー /daɿkurabɿɿ/ 多與 皆友 新来 名詞 〈皆、與、多、新、友、来〉お尻をべったと地面につけた座り方
【民】aTTagkAl (= folded legs is sitting ★cross-legged) いたぐら、だんぐら (a 無音, +ん)
【民】aTTaNaikkAl (= 1. folded legs in sitting ★cross-legged; 2. one leg placed over the other in sitting ★cross-legged) いたんぐら、だんぐら (a 無音)
【民】cappaNam (= act of sitting flat and ★cross-legged) だっふぁナム (c-t-d)
cf. いたぐら (宮崎の方言) の解説   あぐら。  ex. いたぐらをかかんね (あぐらをかきなさい)
【賛】dIrghajaGgha (= m. `" ★long-legged "' , a camel L. ;) いたぐらかかンネ (d-y, r-t)
cf. いたぐら(いたぐらめ) in 鹿 児 島 弁 ネ ッ ト
アゲィシ
/age^ishi/
[akata]
吐く 口や胃の中の物を外に出す。
--
【賛】viccchardikA (= f. the act of ★vomiting L.) アゲィシかー
【賛】viccchardita (= mfn. ★vomited , ejected W. ; disregarded , neglected ib. ; diminished , impaired ib.) アゲィシー
アゲィジマ
/age^ijima/
[akatana]
上げ島 海辺より高い山手の村落。シマは島ではなく、村や部落のこと。
上げ部落(ジマ)漁=川蟹、川海老、どじょう、たにし、田うなぎ、川うなぎ、山鳥猟などのこと。
--
c. 文意が支離滅裂。そもそも、海辺より低い村落など無いと思うが、有るのか?(有る?。オランダに。)。「海辺より高い山手の村落。」と「山の村落」とは、違うのか?。「山の」とどう違うのか。
【賛】acala (= a. the same; m. ★mountain, f. {A} the earth.) アゲィ (c-g, l 無音)
【賛】agasti (= m. (according to Un2. %{a-ga} , a ★mountain , and %{asti} , thrower 投げる人[もの], 2. %{as}). N. of a R2ishi (author of several Vedic hymns ;) アゲィジ
【賛】agaja (= mfn. produced on a ★mountain , or from a tree ; (%{A}) f. N. of Pa1rvati , daughter of Hima1laya ; (%{am}) n. bitumen.) アゲィジャ
sIman (= m. (see 2. %{sI} and %{sItA}) a separation or parting of the hair so as to leave a line AV. ; a suture of the skull L. ; f. or n. a boundary 境界, border , bounds , limit , margin , frontier (lit. and fig.) Ya1jn5. ; f. a ridge serving to mark the boundary of a field or ★village A1past. ; a bank , shore L. ;) シマ、ジマ、しーまん
アササ
/asasa/
[atata]

[せみ]
カネアササ=金高い声で鳴く蝉(アブラゼミの種)。
--
huzirtu (= "sow, female pig" MA, as fPN; jB/NA lex. in h. eqli (a kind of ★cricket); < huzlru) アササ (h 無音)
】uppattu, upputtu (= "★mole-cricket"? jB, NA [UB. PAD]; in med.; < Sum.) アササ (p 無音)
【賛】ucciGgaTa (= m. a passionate or angry man ; a kind of crab ; a sort of ★cricket L. ; (see %{ucciTiGga} , %{ciGgaTa} , %{cicciTiGga}.)) アササ
【民】pAyccai (= ★cricket, gryllus) アササ (p 無音)
【宮古口】しゅしゃ /ɕuɕa/ 多 名詞 〈多〉クマゼミ
【民】citaTi (= 02 ★cricket コオロギ、蝉(せみ)) しゅしゃ
sasiru(m), sarsaru, sa(s)sarum ? (= "★cricket, grass- hopper" Bab., NA; also as PN) しゅしゃ、ジージー
アサッテ
/asatte/
[atata]
翌々日
明日去る日
 
--
allitis (= "the day after ★tomorrow" OA; < allti I; -♦ lidis; ullitis) アサッテ (l 無音)
【賛】aparazvas (= ind. the day after to-★morrow Gobh.)  --- 発音は、 as + apa と、逆転特質?? アパラ明日→あさって
c. 100 年前のインドの英語辞書では、tomorrow より、to-morrow が主流。
【宮古口】あさってぃ /asatti/與あさてぃ /asati/多あすとぅ /asɿtu/友あすち /asɿtɕi/来あさって /asatte/ 多與 皆友 新鏡 来 名詞 〈全〉明後日
【賛】zvastana (= a. of ★to-morrow; n. & f. {I} the ★tomorrow or next day.) あさって/あさってぃ/あさてぃ/あすとぅ/あすち (z-a)
==
【宮古口】ぶとぅとぅイ /bututuɿ/多ぶとぅつー /bututsɿɿ/ 多與 皆友 新鏡 来 名詞 〈全〉一昨日
c. ALC 英辞郎に、「一昨日」は、未登録。「おととい」は登録。 user に失礼。  the day before yesterday/ two days ago なので、yesterday で攻める。
【賛】pUrvedyus (= ind. on the day before , ★yesterday (opp. to %{●uttaredyus おととい or あさって} , %{apare-dyus} &c.) TS. ; early , betimes , in the morning. L. ; during that portion of a day on which religious ceremonies are to be performed = %{dharmA7he} , %{dharma-vAsare} L. ; %{-dyur-AhRta4} mfn. fetched on the day before S3Br. ; %{-dyur-dugdha4} mfn. milked on the day before S3Br.) ぶとぅとぅイ/ぶとぅつー
==
【賛】uttaredyus (= ind. on a subsequent day 後続した日、連ちゃんの日, on the day following その次の日, to-morrow あした TS.) あさって、おととい
c. 「おととい」の言葉は、発音は日本にも残っているが、意味が、微妙に本場インドとは、ズレテしまっている。
** もう一つの「あさって」 **
【十津川弁】あさって   見当ちがい(岩手県九戸郡)“あいつはアサッテの方を見ている”
【民】acattu (= * 1. that which is non-existent 存在しないもの; 2. ★false course 誤ったコース; 3. that which is unstable; 4. illusion 見間違い、錯覚、勘違い、思い違い; 5. wicked person) あさって
【鹿児島弁】〇あさってを見んな  違った場所を見るな。
【賛】asajAti (= a. belonging to a ★different caste 別階級.) あさって
アシビ
/ashibi/
[atapa]
遊び
[あそび]
アシビンド=遊び場所、青年男女が夜間に三味線や唄で遊んだ家(遊び屋)。
--
【民】AccipUcci (= a ★play among children) アシビっし
【民】aTippAy-tal (= to leap over a mark, as a child, ★play at leap-frog) アシビ
【賛】atidiv (= 2. (ind. p. %{dI4vyA} [= %{-vya}]) , to ★play higher RV.; to risk (in ★playing) MBh.) アシビ
アジャ
/aja/
[ata]

父の卑称
阿自(アジ)、按司(アジ)、主(アルジ)、按察使(アゼチ)など説は多い。徳之島の行政時代区分で按司時代は44代元明天皇和銅6年(713)南西諸島一帯は大隅国の属島となったが、支配力がないまま放置されたため、強者、豪族が争った。この時代の事で、按司=あんじ、あるじ(主)の転訛。按司加那之と神格化した表現をしてきた。いずれか判断できない。
--
c. 沖縄の「父」の島別 名前は、 f20_O#navi42   「アジャ」似は、ナイ。 しかし、八重山は、「あっちゃー(= お父さん)」だって。f20_O#yae
【趣】ada, ad: (= n., ★father; shout; song [AD archaic frequency; 36; concatenates 3 sign variants].
   v., to balk.) アジャ
【趣】a-ugu4[KU] (= : the ★father who begot one ('semen' + 'to procreate').) アジャ
abbutu(m), Ass. abbuttu (= "★fatherhood", esp. transf. "★fatherly attitude, patronage"; a. X sabdtu "to adopt X's cause, intercede for X"; Mari abbut bltim "heads of households"; < abu I) アジャ、あぶだ
【賛】Adiguru (= m. the first ★father (Brahman).) アジャ
【民】accan2 (= * ★father) アジャん
アジン
/ajin/
[atan]

[きね]
一種の杵で棒状のもの。味噌を搗く用具。
--
esittu(m)I (= "★pestle" O/jB [Gis.GAZ] of wood, stone; for grain, sesame, bitumen etc.) アジン
【琉球】n■アジン 杵 
【民】arApatam (= * ★beetle 大槌、杵、すりこぎ。甲虫◆カブトムシ、クワガタ、ホタルなど) アジン
【民】vicikam (= 01 1. arrow; 2. iron ★pestle, crowbar) アジン
アセィ
/ase^i/
[ata]

[あせ]
アセィミジナガチ=汗水流して、苦労して。
--
【賛】prasveda (= m. great or excessive ★perspiration , sweat MBh. ;) アセィだ、あせみず (v-m)
アセィ
/ase^i/
[ata]
朝飯
[あさめし]
アサイイの約言、アサは午前を指す。昼飯のこと。
アセィインキャギィレ=昼食を召し上がりなさい。
アセィクレティ=欠昼食
--
【賛】prAtarAza (= m. morning-meal, ★breakfast; {-zita} a. who has ★breakfasted.) あさい (p 無音)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

アセィブ
/ase^ibu/
[atapa]
汗疹
[あせも]
汗で皮膚のしめりで生ずる水泡性発疹、はれ物、腫物。幼少の頃、密柑の皮の汁をアセィブにかけて発疹を防止したことを思い出す。
--
【賛】iSmin (= a. impetuous 〔人・判断・行動などが〕性急な、せっかちな、衝動的な, ★rash.) アセィブ (m-b)、あせも
【賛】prasveda (= m. sweat, ★perspiration 発汗.) 汗(あせ)ダ (p 無音)、アセブだ
アタイ
/atai/
[ata]
菜園
[さいえん]
屋内の菜園。
アタイバテ=屋敷近くの畑、近隣の畑にもいう。
--
【民】aTavi (= * 1. forest, jungle; 2. large collection; 3. ★pleasure-garden) アタイ
アタダン
/atadan/
[atatan]
慌く
[あわてく]
急に
にわかに
 
--
【賛】atisahasA (= (instr. adv.) too ★suddenly.) アタダン (S-d, +ン)
アタラァ
/atara^a/
[atara]
惜しい
[おしい]
大事な
[だいじな]
勿体ない
[もったいない]
アタラ夜=惜しき夜。

あたら夜の月と花とを同しくは。

--
c. かけがえのない invaluable, irreplaceable(特別な物・人なので) 今一。 precious, valuable
antasurru (or antasurru) (= (a ★precious stone or metal) jB; astr. (a star or constellation); < Sum.) アタラァ、あんたら
【民】vitaram (= a ★precious stone (TLS)) アタラァむ
【賛】vasura (= a. ★valuable, rich.) アタラァ (s-t)
アダ
/ada/
[ata]

[あざ]
黒子
ほくろ
斑文
顔にアダがあると果報の兆だという。
--
【賛】abhitaD (= %{-tADayati} , to thump , hit , beat , wound , ★bruise ; (in astron.) to eclipse the greater part of a disk VarBr2S.) アダ (b-d)
アチアイ
/achiai/
[ata]
暑い
熱い
 
--
【賛】atitap (= to be very ★hot AV.; to heat AV. ; to affect greatly: Caus. %{-tApayati} , to heat much.) アチアひ
【賛】AtapAya (= Nom. A1. %{-yate} , to become ★hot like sunshine Ka1d.) アチアイ (p 無音)
アチャ
/acha/
[ata]
明日
翌日
ナァアチャ=ナァは今、ナァアシタでも一つの朝か。
ナァ一つ=あと一つの意で次の朝か。
--
【琉球】アチャー(あちゃー)/ または:アチァー / / 意味/ 明日/ 解説/ よく使われる方言だと思います。
【賛】paredyavi (= ind. ★to-morrow Naish. ) アチャー、アチァー
【賛】uttaredyus (= ind. on a subsequent day , on the day following , ★to-morrow TS.) あちゃードユス、あした
アディ
/ade^i/
[ata]
道路の交差点 葬制で三日の別れの行事の一つに、アディで葬式に使った道具(炊事用)を投げ捨て、霊を迷わす呪術をする。糸を三方に引き合う儀礼もある。
アディテ=糸の乱れる様子。縄や糸が数組交わっている所。
アゼ=織物。
ムラヌアディ=村の畦、古く青年の遊び場。
--
itu(m), etii, ittii(m) (= ; pi. m. & f. "boundary; neighbour" [US.SA.DU] 1. "boundary", upper/ lower, east/west; "border, side" of river, field; i. etequ "to ★cross boundary", esp. transf. "to transgress a limit") アディ
【賛】atitRR (= to pass through or by or over , ★cross , overcome , escape: Desid. %{-titIrSati} , to be desirous of ★crossing or overcoming BhP.) アディ
【琉球】アジマー(あじまー)/ または:アジマァ / / アジマー/ / 意味/ 交差したところ/ 交差点/ 十字路/ 解説/ このサイトの名称にもなっております
【賛】uttaraNa (= a. ★crossing, passing, over; n. the same as subst., overcoming (---).) アジマー (r-m)
アドゥ
/ado^u/
[ata]

[かかと]
かかど
 
--
asidu (= "★heel" jB of human, also du.; "★heel" of shoe; astr. '★heel' (lowest part) of constellation) アドゥ
【宮古口】あどぅ /adu/ 多與 皆友 新鏡 来 名詞 〈全〉踵(かかと)
cf. 島の散歩 #7  あどぅ  かかと
【賛】vIDupANi (= (or %{vIDu4-p-}) mfn. strong-handed , ★strong-hoofed 蹄(ひずめ)) あどぅ (pANi 無音)、ひずめ
【賛】aMhriziras (= n. a part of the foot between the ancle and the ★heel かかと L.) あどぅ
【賛】azvazapha (= m. a horse's ★hoof ひずめ(蹄). S3Br. ; (%{azvazapha}) %{-budhna} mfn. having ground shaped like a horse's ★hoof. A1pS3s. ; %{-mAtra4} , having the measure of a ★horse-hoof. S3Br.) あどぅ
c. 東北弁は「あくど、あぐど」。
アビィケシ
/abi^ikeshi/
[apakata]
呼び起こし
呼び返し
肉体を離れて迷い出す人霊を屋根に穴を穿う。声をあげて呼び返す。
ミチヤウガンアランド ミチヤカンド○○○○と(道は其処どこではない此処に来るのだ。と重病人の名を呼ぶ)。また、病床の耳もとで大音声に呼び返す儀礼もする。霊魂呼び戻しの意。
--
c. 魂呼びとは【たまよび】 - コトバンク 魂呼び-562925
臨終あるいは死の直後に枕もとなどで死者の名を呼ぶ習俗。霊魂を呼び戻すことによって死者をよみがえらせようとしたもの。屋根や木,丘にのぼって叫んだり,海や井戸に ...
c. よみがえり resurrection, revival(人や動物などの)   ハズレ。 呼び戻し invocation アタリ。
【賛】abhisvar (= f. calling, ★invocation.) アビィケシ (h-k)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

アビィリ
/abi^iri/
[apara]
呼ぶ
叫ぶ
アビィラムン=叫び者。
--
【賛】AprI (= f. pl. N. of cert. ★invocations 〔権威あるものに対する〕嘆願、訴え。〔悪魔の〕召喚、〔悪魔を呼び出す〕まじない。《宗教》〔ミサなどの最初に神の加護を求める〕祈り。) アビィリ
アブシ
/abushi/
[apata]
田の畔
[あぜ、くろ、はん]
アブシマクラ=畔枕、水稲の豊作の称。
アブシクナギ=鶺鴒、石たたき。鳥の動作が交尾のそれと似ているので、クギナという。
--
c. あぜ、あぜ道  ---- 田んぼの畦(あぜ)。田んぼ道。
【趣】ab-sín; ab-si-im-ma; ab-sù-na (= : ★furrow ('niche' + 'to sift').) アブシ、あぶしん
absinnu(m), absennu (= "★furrow" O/jB [AB.SIN] also j/NB astr. constellation Spica, eastern part of Virgo [MUL.AB.SfN; NB also MUL.ABSIN]; < Sum.) アブシ、あぶしん
【民】uzavucAl (= ★furrow) アブシの
==
【賛】vihata (= mfn. torn up , ★furrowed TBr. S3Br. ; struck or beaten away or dashed out (of a person's hand) BhP. ;) あぜ
2023/02/05 404 畦(あぜ)を走る 
in (C)棚田の稲作 2023/02/05 404 畦(あぜ)を走る
あぜ・くろ 動画と写真でわかる田んぼの畔塗り (C) 百姓まるしぇ

【民】kIRu (= 02 1. streak, mark, stroke line, scratch; 2. notch, ★furrow, indentation, gash, cut, slit, incision; 3. slice, piece; 4. scrawl, writing; 5. half of a coconut leaf or an esculent palmyra root) くろ
c. 鶺鴒(セキレイ) wagtail
【賛】khaJjanaka (= m. the ★wagtail VarBr2S.; (%{ikA}) f. a kind of ★wagtail L.) クナギ、くにゃなぎ
【民】kALakaNTam (= 1. peacock; 2. ★wagtail; 3. sparrow; 4. east Indian kino tree (TLS)) クナギんたむ (L-n)、くじゃくンタム (L-S)
【賛】hAputrI (= f. a kind of ★wagtail L.) アブシ (h 無音)
【民】kAmakkalakam (= 1. ★copulation 交尾; 2. love-quarrel) クナギらかむ
【賛】grAmya (= a. village, domestic, cultivated; rustic, vulgar. m. villager, peasant; domestic animal. n. = {grAmyadharma} m. ★copulation, lust.) クナギ (r-n, y-ki-gi)
c. 「クギナという。」--- コレ、オカシイかも。「クナギ」じゃ ないの。こういうのがあると、他の文章も信用できなくなる。レビューは、しっかりしてください。
アブイコ
/abuiko/
[apaka]
炙い器
[あぶいき]
餅網
[もちあみ]
鉄炙
[てっきゅう]
 
--
c. 焼き網  baking rack、 grid(肉・魚などの)、 gridiron《料理》〔【同】grill〕、 grill(調理用の)、 grillery
【趣】ubilla(2) (= : soot (ú, 'plant', + bil, 'to ★burn', + lal/lá, 'to be deficient, light, high').) アブル
upellu(m), upillu(m) Bab. (= 1. "charcoal" 2. "★char- coal-burner" [u.bil]; < Sum.) アブル
huluppaqqu, hulp/baqqu (= (a vessel) M/jB [NfG.TAB.TUR.RA] of copper, pottery; usu. for ★incense-burning) アブイコ (h 無音, l 無音)
【賛】abhizuc (= 2 2. (Imper. %{-zocatu} ; Subj. 2. sg. %{-zocas}) to flame towards , ★burn 燃やす、焦がす、炙る(あぶる), consume RV. ; to ★burn , torment AV. : Caus. (aor. Subj. 3. pl. %{-zUzucan}) to ★burn , consume (by fire) 燃焼 VS.: Intens. (p. %{-zo4zucAna}) id.) アブイコ
アブン 
以下語順メチャクチャ
/abun/
[apan]
  水深の深い所。
アウル、アフルと同義語。陸地の深い縦穴のこと。隆起の際にできた自然穴で何処まで深いのか判然としない。
--
【民】azuvam (= 1. ★depth; 2. pit; 3. ★deep sea; 4. expanse; 5. jungle, forest; 6. country, district; 7. battle; 8. middle; 9. abundance, copiousness; 10. greatness, excellence; 11. fortress) アブン
c. 【英】abyss  名  /アビス/ 底知れぬ深い穴、奈落の底
アブン
/abun/
[apan]
虻(アブ) あぶ科の昆虫。金虻=金色の甲の虻。
インニャクレアブン=臭気のある虻。糞尿を食う虻。
--
zubbu(m), zumbu, subbum, NA zunbu (= "fly" Bab., NA [NIM] "flying ★insect"; (a gem in fly shape); as PN; sa z. "fly whisk" jB(Ass.); assoc. with animals, e.g. z. kalbi 'dog-fly') アブン (z-a)
【賛】apacit (= 2 %{t} f. a noxious ★flying insect AV. Ⓖ有害な飛行昆虫) あふしっと → アブン
アマダ
/amada/
[anata]
網棚
[あみだな]
天棚
[てんだな]
炉の上に板または簀(サク)の棚を作り、薪を乾燥させるための設備。唱和10年頃以前は貴重な棚で逢った。
--
c. 「で逢った。」に、出逢った。 88888..。   誤字です。 レビュー してください。
【賛】AnAya (= %{as}. m. a fisherman's ★net Pa1n2.) あみ(網)
アマダイ
/amadai/
[anata]
雨垂れ
雨だれ
軒下
[のきした]

[ひさし]
古くのこと、生後7日以内に死亡したら軒下に深い穴を掘って埋葬した。地炉近く(火神)に埋葬した。など部落によって異なる。
--
【民】vAttATu (= ★eaves) ひさし、アマダイ/アマダダ (+マ)
【賛】nIdhra (= n. (%{ni+dhR}?) the ★eaves of a roof Ra1jat. ; a wood L. ; the circumference of a wheel L. ; the moon or the lunar mansion Revati1 L. (cf. %{nIvra}).) %{nIvra} のき(軒) (v-k)
アマガク
/amagaku/
[anakaka]
雨蛙
[あまがえる]
ガク=蛙、鳴き声がガクガクと聞こえるのでこういうのか、また、アマガクが鳴くと降雨が近いと古老は語る。真実を語らない者にアマガクネシュムン(雨蛙みたいな者)と卑称に用いる。
--
【民】valAcakam (= 1. koel; 2. ★frog) アマガクむ (l-m, c-k-g)
【賛】alimaka (= m. a bee L. ; the Indian cuckoo L. ; a ★frog L. ;) アマガ
【賛】koka (= m. (onomat.) a wolf R. ; `" a cuckoo "' see %{-yAtu} below ; the ruddy goose MBh. ; a ★frog L. ;) ガク
【民】kAlUram (= ★frog) かえるム
アマガサ
/amagasa/
[anakata]
雨傘
雨暈
[あまかさ]
月や日の周囲に丸く曇って見える暈、雨の前兆で空気に水分が多いときにできるという。
--
c. 暈(かさ、英: halo [ˈheɪloʊ]、独: Halo [ˈhaːlo])とは、太陽や月に薄い雲がかかった際にその周囲に光の輪が現れる大気光学現象のことである。ハローとも。
【民】kOTTai (= 02 1. fort, castle, stronghold; 2. ginger plant.; 3. jungle; 4. ★halo; 5. ward of a lock; 6. interior of a house) カサ
cf. 教育漢字 175 no  あめ rain cf. file 20 #rain or スワデシュ・リスト 207 #s.151
アマ
/ama/
[ana]

祖母のことで
吾母、阿母、大阿母知(オゥアモシラレ)=祝女(ノロ)の上部の階級にいう。祝女は男性禁制の祝祭をなす。
フゥアマ=大母、祖母。部落によって異なる。
--
【趣】ama (= : ★mother [AMA archaic frequency; 241; concatenates 2 sign variants].) アマ
ummu(m) I (= f. "★mother" [AMA] 1. of humans, u. dlittu "natural ★mother"; ummi ummi "★grandmother"; transf. OA ummi atti "you are (as) my ★mother", Bab. of goddess u. bdniti "the ★mother who created me" etc. 2. of animals; u. me (a dragonfly) 3. transf., of source or origin, OA u. tuppim "original document"?; OB tuppi) アマ
【宮古口】あんな /anna/ 多與 皆友 新鏡 来 名詞 〈皆、與、多、新、来、鏡〉お母さん
【民】ammA (= 1. ★mother; 2. matron, lady 1. an exclamation of pity or surprise 2. an exclamation of joy an expletive) あんな、アマ

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

アマン
/aman/
[anan]
寄居虫
[やどかり]
やどかり
蜘蛛
[くも]
アマンクブ=蜘蛛。
アマンギリ=散髪を疎にすること。寄居虫のぎこちなさを表現した例と言えよう。
--
【趣】allalx, alla (= : net, seine; ★crab.) アマン (l-m)
【宮古口】あまン /amam/ 多與 皆友 新鏡 来 名詞 〈全〉ヤドカリ  〈多〉蟹の総称
【民】alavan2 (= 01 1. ★crab 蟹(カニ)、ヤドカリ; 2. male ★crab; 3. cancer of the zodiac; 4. cat) あまン (l 無音, v-m)、【宮古島キッズネット】あまん
【賛】UrNavAbhi (= m. (fr. an obsolete 〔新しいものに取って代わられて〕使われなくなった、廃れた %{vabh} [= Gk. $ ; Old High Germ. {web-an} ,`" to weave "'] , Aufrecht) a ★spider (= %{UrNa-nAbhi} Sa1y.) ) アマンクブ (v-k)
【民】cilampi (= ★spider) くんび、クブ
【賛】kRmi (= or %{kri4mi} m. (fr. %{kram} Un2.) , a worm , insect VS. ; `\" a ★spider \"\' (see %{-tantu-jAla}) ;) くーみ、くも
【民】kAvan2 (= ★spider) かーヴぁん、クモ/クブ
c. 良く分かりませんが、「奄美大島(あまみおおしま)」は、「アマン 多(おおい) 島」にも見える。
アマンクマ
/amankuma/
[anankana]
  アマはあそこ、クマはここ、彼処此処、あちらとこちらの意。
--
【民】ovvon2Ru (= 1. each; 2. one, ★here and there) アマンる (v-m)
【賛】kva (= ; %{kvacid-kvacid} , ★here - there , ★here and there , in various places MBh.; ) クマ (v-m)
アメィ
/ame^i/
[ana]
 
--
cf. 教育漢字 175 no  雨 あめ rain   f17_1#n.175
アモリムン
/amorimun/
[anaranan]
天降り者
風来坊
放浪者
テンチアモリ=天んち雨降り。羽衣伝説にちなむ語科。羽衣伝説の詞は部落によって異なるが、天から降りてきて川で浴びている件から語られている。
古事記の「其の島に天降(クダ)り坐して」の、いわゆる淤能碁呂島(オノゴロジマ)に天降り下の、天降(モ)りに解されたのか。
--
c. 「語科」 very goo.
【賛】avapAta (= m. ★falling down Mr2icch. ; (%{an-} neg.) AitBr. (cf. %{zastrA7vap-}) ; descent , descending upon ; flying down Hit. ; a hole or pit for catching game in Ragh. xvi , 78 [101,1] ; (%{am}) ind. with %{ava-patya} (ind. p.) , ★falling or flying down like (in comp.)) アモひだ (v-m)
【賛】avalupti (= f. ★falling off 落下 PBr.) アモリぷち (v-m)

c. 天から、降りてきた、では無く、落下、かも。
アヤ
/aya/
[a]
淡い
[あわい]

[あや]
「祝女の祭詞」「げすの子の、玉がりムンな、山いきばアヤク、マダラク、いしょ行きば、くじらわんさば、いとちぢまき。」(山の蛇、海の鯨、鰐、鯖、竜巻)。と恐れられてきた。蛇の模様(綾斑)と、海難の恐怖を秡い清める詞である。
--
c. 神職が奏上する「祝詞」(のりと)を、神葬祭では「祭詞」(さいし)といいます。
【趣】ér, ír (= : n., tears; lamentation; ★prayer; complaint.    v., to weep.) アヤ
【趣】a-ra-zu...e (= : to say a ★prayer [often introduces direct, quoted speech in the texts].) アヤ、アヤイ (z-y)
【賛】Azis (= 1 f. ★prayer 祈り、祈とう、請願、祈願、祈りの言葉。祈る人。, wish, benediction 〔食前・食後の〕感謝の祈り。《キリスト教》祝祷。.) アヤ (z-y)
【賛】AyAcita (= mfn. urgently requested or desired ; (%{am}) n. ★prayer R.) アヤちた
アヤガイ
/ayagai/
[aka]
アヤが悪い 拍手が悪い、怒る、言い争う、腕力で暴れる。
源常=あらかふべくもあらず。
--
c. 「拍手(はくしゅ)が悪い」って何ですか?。徳之島では「拍手が悪い」と言うんですか?。標準語で「アヤが悪い」なんですか。
意味不明なので、調査不能。
piriktu(m) (= ~ "opposition, ★violent act"? O/jB; also a technical term in brewing; < pardku) アヤガった (p 無音)
アヤクマダラ
/ayakumadara/
[akanatara]
綾斑
毒蛇
マジムン=魔じ物。マジュン。祭詞にはアヤクマダラとあるが、普通「マジムン、マジュン」と呼ぶ。
--
c. 毒蛇 「viper(一般に)」で攻める。
basmu(m) (= "(mythical poisonous) snake; homed ★viper (Cerastes cerastes)" O/jB [MUS.SA. TUR/TUR]; as symbol; OB (a constellation); jB lex. (name of a plant)) マジムン (b-m)
【民】perugkaNNATiviriyan2 (= large glass ★viper) アヤクマダラやん (p 無音)
【民】neTuviriyan2 (= long ★viper) マジュン、マジムン
-- poison --
【民】najncu (= 1. ★poison, venom; 2. that which is malignant, baneful, pernicious, fatal) マジュ
【民】naccampu (= ★poisoned arrow 毒矢) マジムン
アヤグ
/ayagu/
[aga]

[もち]
もち米
アヤ=淡い、アマイ、アヤアヤの同系綾=物品の美称。
--
【民】aviyarici (= a kind of ★rice (TLS)) アヤグ (c-k-g)
アヤハンヂキ
/ayahan"(chi)ki/
[apantaka]
綾針突
入墨
針で突いて入墨をする。ハンヂキ、ハンヂキャともいい、南島では針突は女性の憧れだったという。
--
【民】ari (= 07* 1. green 緑; 2. yellow 黄色, brown 茶色, tawny 黄褐色の, fawn 淡黄褐色の colour; 3. gold, wealth; 4. ★colour; 5. beauty 美; 6. emerald エメラル、翡翠;) アヤ
【民】paccaikuttu-tal (= to ★tattoo) はっちきツ、ハンヂキうつ
アヤグヮ
/ayagu^(wa)/
[aka]
綾子 上流家庭の婦人の尊称。藩政時代の役人の身分からきた語か。そして明治、大正の衆加那支階級へと引継がれたようだ。
--
【趣】ereš, ereç ?[NIN] (= : queen, ★lady.) アヤ、あやしゅ
eresu (= "★lady, queen" jB lex.; < Sum.) アヤ、あやしゅ
【趣】gašan (= : lady, mistress; ★queen (cf., ga-ša-an) (Emesal dialect word, in which nin becomes šan).) がしゃん → がなし、かーさん
【賛】Ariyai (= 1. noble ★woman 高貴な女性; 2. preceptress 〈文〉教師、指導者。〔医学生の〕指導教官。〔騎士団の〕支部長◆【参考】preceptory 〔修道院の〕音楽監督修道士。; 3. a sanskrit metre (TLS)) ありやい → アヤ
【民】AyA (= 03* nurse, ★lady's chamber-maid, ayah) アヤ
==
〒ganashi
加那支(ガナシ) とは。
cf. 佐敷按司加那志(さしきあじがなし)
佐敷按司加那志(さしきあじがなし)は、琉球王国の王妃の称号。

琉球王妃は佐敷間切を領したのでこの名称で呼ばれた。按司とは、王族の位階および称号の一つで、第二尚氏王統では王子に次ぐ称号であるが、王妃や王女なども按司と呼ばれた。女性を呼ぶ場合は、加那志という敬称を付けて、某按司加那志と呼ぶのが通例であった。それゆえ、王妃は佐敷按司加那志と呼ばれたのである。
他1. 首里天加那志とは、琉球国王のことです。ちなみに「加那志」は琉球の王族に使う敬称だそうです。「陛下」「殿下」のようなものでしょうね。
他2. 獅子加那志(しーしがなし)豊年祭 - NPO 日本の祭りネットワーク。 「加那志」の意味は「尊ぶ」の尊敬語とか。
【民】kan2appaTuttu-tal (= to honour 名誉, ★respect 尊敬, esteem 評価) ガナシ、がなっはつっつ、感謝(かんしゃ)して
【賛】karapuTa (= m. joining the palms of the hands in token of ★respect W. Ⓖ敬意を表して手のひらを合わせる; the hands joined and hollowed to receive anything W. Ⓖ両手を合わせてくぼみ、何かを受け取る;) ガナシ (r-n)、がなはし (r-n)
【民】kAriyastan2 (= 1. agentt, manager; 2. one skilled in business; 3. ★respectable man, as a man of affairs Ⓖエージェント、マネージャー; 2. ビジネスの熟練者。 3. 立派な人、事務の人として) ガナシの (r-n)
kAnta (= 1 mf(%{A})n. (fr. 2. %{kam}) , desired , loved , ★dear 親愛なる, pleasing , agreeable , lovely , beautiful ; m. any one beloved , a lover , husband ;) ガナシ、かーんた

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

アヤハビル
/ayahabiru/
[apapara]
綾蝶 綾の蝶か、それとも蝶があやかるの意か。ハビルは神の使者として神聖視されてきた。産衣や祝衣の背に布をハビル型に切って縫い込んで着せた。
--
【賛】varavarNa (= m. or n. `" ★best-coloured "' , gold Hariv. (cf. %{su-v-}).) アヤあやな
【賛】varavarNin (= mf(%{iNI})n. having a beautiful complexion or ★colour MBh. Ⓖ美しい顔色または色を持つ; ; (%{iNI}) f. a woman with a beautiful complexion. an excellent or handsome woman , any woman MBh.) アヤはやにん
項番「ハビィル   蝶」
アラ
/ara/
[ara]
  米にまじった籾。
アラッテム=アラのように、少数の意。
--
【民】araikkAyccal (= rice ★husked from boiled paddy, not fully dried (TLS) Ⓖ茹でた籾から脱穀した、完全に乾燥していない米) アラいっかーいさる → アラ
アラグェー
/aragu^e:/
[araka]
荒肥料
きゅう肥
堆肥
人糞肥
科学肥料以前はアラグェーが貴重であった。神田、賜田、祭田にはアラグェーは使用できなかった。祭場の清潔を保つ必要からであろう。別の面では、人糞尿をトネ(田舟)に入れて、フンニの苗の根部をつけてから、本田に移植したというから、忌と呪力の二面があったようだ。
--
【民】eruvAram (= share of the produce assigned to those who provide ★manure for the land Ⓖ土地に肥料を提供する人々に割り当てられる農産物の分け前) アラグェーの (v-g)
アラベェー
/arabe^e:/
[arapa]
荒南風

梅雨半ばに吹く風。
フンチャゲアラベェーと呼ぶ部落もある(伊仙)。プンチャゲは岩しぶきの称で、吹き上げる意という。
この季節には帆船の難破が多かった。

七月荒南風(アラベェ)ぬ風(カデ)あらめ
七月荒南風ぬ 吹(フ)ん上(チャ)げよ
一週間(チョウナンカ) 二週間(タァナンカ) 風(カデ)や吹かんよ

クルバイ=黒南。3、4月(旧)の田植え後に続く天候で、天が黒くなり悪天候になる。
シラハイ=白南。5月になると天は白くなり、良い天気となる。
ウナンドリ=6月土用の波静かな日。ウナンは雌牛、ドリは凪のこと。
ネシアガイ=北明がい。12月から2月にかけて吹く風。砂糖船は(10月下り船)以後シラハイが吹く5月頃まで、良港で待機していた。
ウキネシ=子の方角(北風)から吹く風。
クチヌカデ=辰の方角(東南東)から吹く風。
エーマウシトゥシ・ウレジンクチョブキ=3月の風雨、牛馬が死ぬ程、痛手をうけたという。

--
【賛】prAvRS (= f. (fr. %{pra-vRS}) the ★rainy ★season 雨期, wet ★season , ★rains (the months A1sha1d2ha and S3ravan2a , comprising the first half of the ★rainy ★season which lasts in some parts from the middle of June till the middle of October) RV. (%{-Si-ja} mfn. produced in the ★rainy ★seasons S3is3.)) アラベェーしゅ
アラムン
/aramun/
[aranun]
新物の意
うそ
アラムンベェンイイナ=嘘だけいうな。
--
c. falsehood で攻める。
【民】veRumpoy (= downright lie まったくの嘘, unmixed ★falsehood 完全な虚偽) アラムぽい
【民】aril (= 1. interlacing, as of bamboo stalks growing together; 2. braiding, plaiting, matting; 3. disagreement, contrariety, perversity; 4. fault, ★defect, blemish; 5. low jungle; 6. thicket, dense bush; 7. bamboo -> mUgkil) アラ
c. lie, false 今一 (そうでもナイ)。とりあえず、「あら捜し」の defect に切り変えた。
アリ
/ari/
[ara]
あれ

あの物
あの人
 
アリリ
/ariri/
[arara]
離婚
離縁する
別々になる。
--
【民】aRuttumuRi (= ★divorce) アリリっつむり
【民】ari-ttal (= 03 to haven an acute itching sensation 1. to feed, browes or eat away; 2. to sift, ★separate the larger from smaller bodies, with the hand, with a sieve or riddle;) アリ
アロ
/aro/
[ara]

[おとり]

川や海に仕掛けて、蟹や魚をとる竹製の道具。
ターガン=鷹蟹が海に下る頃に川に備えておくと漁に恵まれる。

吉野河の川尻に到りましし時、筌(ウヘ)を作(フ)せて魚を取る入有りき。

-和名抄には「捕魚竹筍也。筍 取魚竹器也。」とあり、書記や万葉集にも囮の記録がある。

--
【賛】vipralubh (= Caus.A1. %{-lobhayate} , to ★allure 〔~を〕魅惑する、唆す。, try to seduce or deceive MBh.) アロ
c. 【英】allure /[US]アルア、[UK]アリューア、アルア、/  1他動  〔~を〕魅惑する、唆す
【民】oLi (= 04 1. hiding withdrawing from view; 2. lurking place; covert; 3. screen, a cover for a fowler; 4. ★decoy 〔人をわなに掛けるための〕おとり、サクラ。 animal) おり → アロ
【民】oLivai-ttal (= 1. to set a snare for animals or birds; 2. to place a ★decoy) おりヴぁい → アロ
【賛】vAgurA (= f. ★snare 罠(わな), net, trap.) あぐろ → アロ
アン
/an/
[an]
阿母
祖母
アングヮ=姉小、ばあさん。アンジョウともいう。アンサレ、ハンサレ、ハンサリは阿母知と同義語。奥様。琉球古語のアモシラレは国母陛下の義。アモは阿母、シラレは白洲、知らす。聞こしめすは治めるの義、人民を知り人民の声を聞く。
--
【民】ammaiyAr (= ★old woman) アンやーる
【民】ammA (= 1. mother; 2. matron, ★lady 1. an exclamation of pity or surprise 2. an exclamation of joy an expletive) アン、アモ
【民】peruntiruvi (= wealthy ★lady) アンサレ、ハンサレ、ハンサリ
アングイ
/angui/
[anka]
 

雄牛のなき声。闘魂をもやしたなき声。
アングイ=アン声か。

白井(シリ)ぬ為順衆や 闘(オイ)牛ぐゎ持(ム)っちゅてよ
白井ぬ真中(マンナ)下(グダ)い アングイ付(チ)かち・・・・・

--
【賛】avavA (= %{-vAti} , to blow down 〔風が物を〕吹き落とす
[倒す]RV. ; (said of fire compared to a ★bull) to snort (i.e. to crackle) towards RV. Ⓖ(雄牛と比較して火のことを言う)に向かって鼻を鳴らす(つまりパチパチ音を立てる)) アングイ (v-m-n, v-g)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

アンダネ
/andane/
[antana]
畦祓い
[あぶしばらい、うねばらい]
水田の畦の草払いをする日で農耕儀礼の一つで、畦の加護を祈って豊作祈願をする。鼠や蟹の害をなくするための神事の一つ。近年はその意義が薄らいできた。
--
【賛】anudhAvana (= 2 n. cleaning , ★purification お祓い(おはらい)。浄化、精製。.) アンダネ
cf. (2022年) 2023年の 畦払い(アブシバレー)はいつ?
-- あぶし --
【民】varappaTi (= portion of a field, adjoining the ★ridges 尾根に隣接する畑の部分) あぶし
アンドン
/andon/
[antan]
行燈 マンニンドン=万年燈、小さいランプ。道行きには好適である。硝子の厚みがあって強い針金で保護されているため長持ちすることから、万年の異名が冠せられたのか。特に砂糖小屋では重宝がられた。
--
【民】an2n2atIpam (= * kind of temple ★lamp having the shape of a swan) アンドン
アンバ
/anba/
[anpa]
油脂類 ウヮーアンバ=豚脂
ウシアンバ=牛脂
タネアンバ=種油
アンバミシ=あぶら飯
アンバ亀、アンバタリリなど民俗語いが多い。
--
【民】URRin2aveNNey (= * ★castor-oil obtained by boiling the seeds, dist. fr., which is cold-drawn Ⓖ種子を煮沸して得られるヒマシ油、dist。 fr.、冷間引抜き) アンバねい

【琉球】アンラ(あんら)/ または:アンダ / / アンラ/ / 意味/ 油/ 脂/ 解説/ 暑く湿度が高い沖縄では、食べ物がいたみやすく、油を使った料理は多いです。/ / 沖縄では豚の脂を料理油として用いる事が多いです。
【賛】amaNDa (= m. the castor ★oil tree ヒマシ油の木, Ricinus Communis (cf. %{AmaNDa} and %{maNDa}).) あまんだ、アンダ
【賛】Amrataila (= n. mango ★oil L.) アンラたいら、アンラ
c. 「あぶら」も有る。
【民】vEppeNNey (= ★oil extracted from margosa seeds. マゴサ種子から抽出された油) あぶら (N-l)
アンバグチ
/anbaguchi/
[anpakata]
油口
冗舌
おしゃべり
弁舌
アンバグチムン=弁舌家。
--
【民】vampakkOTTi (= assembly of men indulging in vain and aimless ★talk Ⓖ無駄話にふける男たちの集まり) アンバグチ
【賛】bahugarhyavAc (= mfn. saying much that is to be censured , too ★talkative , loquacious L.) ばぐらやぐち (v-g) → アンバグチ
アンベェ
/anbe^e/
[anpa]
塩梅
[あんばい]
具合
[ぐあい]
アンベェネイ=具合が悪い。健康状態の可否。
アンベェワサ=塩梅悪さ。気絶して気分がすごく悪い状態のこと。
--
【十津川弁】あんば(+い)(/びゃあ)よう  「よろしく」「うまいこと」
【賛】anvavekSA (= f. regard よろしく, consideration ご配慮の程.) あんべよくさー (v-y)
【賛】ApyAyana (= ; anything which causes corpulency or good condition ; ) (+ん)
【賛】ambA (= ; a term in astrol 占星術の専門用語. (to denote the fourth condition which results from the conjunction of planets? 惑星間の接続関係の結果の中の四番目の状態を指す) あんば、あんばい、あんびゃあ
c. 岩手弁「あんべぁ【塩梅】」、糸島弁「あんばい」、大分弁「あんべえ」、富山弁「やんばい   よかったの意  ex. みんな元気で“やんばい”ヤ」
c. 使い方は、大分弁「いいあんべえ(= ちょうどいい)」、糸島弁「あんばいよう (= 都合よく、順調に)」
c. 按配、塩梅
【賛】gA (= ; to come into any state or ★condition (acc.) , undergo , obtain MBh. ;) ぐあい、ぐえー
アンユ
/anyu/
[ana]
あの世
後生
後世
此の世(現世)の反対語。グシュの項に詳記。
--
é-a-nir-ra-gal-gal-la (= : euphemism for the ★netherworld ('house of mourning' + reduplicated 'big' + genitive).) アンユがら
【賛】anyalokya (= a. destined for ★another world.) アンユろきゃ
【賛】lokAntara (= n. ★another world , the next world , a future life (%{-raM} %{gam} or %{yA} , to go into the next world , die) Ka1v. ; %{-gata} (Ra1jat.) , %{-prA7pta} (W.) , or %{-stha} (Mr2icch.) , mfn. gone to ★another world , deceased , dead.) ろかーんたら

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

⬢イ  ↑Top  75 件
島口 標準語 用例・意味等
イィジマ
/i^ijima/
[atana]
小さい イィジマムン=小さな者(物)。卑称に用いる。
--
【賛】atisvalpa (= a. very ★small or little.) イィジマ
【賛】avistIrNa (= mfn. not extended , of ★small extent or circuit Ka1d.) イィジマ
【民】avalEcam (= 1. that which is ★small, unimportant; 2. disgrace (TLS)) イィジマ
イィリ
/i^iri/
[ara]
  男の兄弟に女からいう称。
ウナイイィリ神話伝説がある。
--
不明。 bother, or sister で辞書引きしても、該当なし。また、sibling は未登録。→ 有った。brother を bother と間違えていた。
【賛】Arya (= (f. {A} & {A3rI}) belonging to the faithful or loyal, to one's own race, i.e. Aryan, noble, reverend, honourable. m. (f. {A}) an Aryan, a hon2ourable man, esp. one of the first three castes; also one's senior, i.e. grandfather, great-grandfather, or elder ★brother. f. {A} mother (also pl.) or wife of the elder ★brother; voc. m. & f. often in reverential address = your honour. f. {A} also N. of a metre.) イィリ
【賛】vaihArya (= mfn. to be played or sported with , to be conciliated by playfulness or raillery (applied to a wife's ★brother or ★brother-in-law or other relations of a wife) MBh. ; n. playfulness , sportiveness , fun ib.) イィリ
イェー
/i^e:/
[a]
洞穴
ほらあな
岩穴
イェンミィ=岩穴。岩陰。風葬第二期の頃の葬祭場であった。イョーも同義語。
--
【賛】vavra (= mfn. (fr. 1. %{vR}) hiding or concealing one's self. RV. ; m. `" hiding-place "' , a ★cavern , hole , ★cave ib.) イェー、イェンミィ (v-m-n, r-m)
【賛】vivaram (= 1. fissure, hole, ★cavity, hollow, vacuity; 2. ★cave; 3. intervening space; 4. particulars, details; circumstances, as of a narrative) イェンミィ
イキカジ
/ikikaji/
[akakata]
生きかじ
悪童
悪党
悪徒のこと。徳之島小史によると「サイカジ」(人名)が悪党であったことから「カジムン」の語が使われるようになったとある。
カジ=織維をとる植物に由来しているのか、ワロ、ヤマシなどと同義語。
--
【賛】paJcavarga (= m. a class or group or series of 5 e.g. the 5 constituent elements of the body (cf. 1. %{dhAtu}) R.; the 5 classes of spies (viz. a pilgrim or ★rogue いたずらっ子、わんぱく小僧。悪漢、ごろつき、悪党、不良、ならず者、詐欺師。, an ascetic who has violated his vows , a distressed agriculturist , a decayed merchant , a fictitious devotee) Kull.;) イキカジ (p 無音, v-k)
イキブッタ
/ikibutta/
[akapata]
息太
ものおじしない
大胆
図太い
 
--
【賛】pragalbh, -lbhate (= be ★bold etc. (cf. seq.). [[-,]]) イキブッタ
イキヌゲ
/ikinuge/
[akanaka]
息脱
息逃
臆病
大胆の反対
イキヌゲムン=小心者。
--
【賛】viklava (= a. depressed, ★timid, shy, afraid, perplexed, troubled, out of order; uncertain about, incapable of (---). n., {-tA} f., & {-tva} n. as abstr.) イキヌゲ (l-n, v-g)、おくびょう (l 無音)
イキミィ
/ikimi^i/
[akana]
生き目 生きている姿。親の生き目に会う。
イキンキン
/ikinkin/
[akankan]
行来
行きん来
往復行ったり来たり。
--
c. reciprocate 《機械》〔~を〕往復運動させる
【賛】aGgAGgi (= ind. jointly or ★reciprocally 相互に, related as one limb to another or to the body.) イキンキン (+ン, +ン)
【民】EkapOkam (= mutual, ★reciprocal enjoyment (TLS)) イキンキン
【民】oruvarkkoruvar (= mutual, ★reciprocal) イキンキン (r-n, r-n)
【民】an2n2iyOn2n2iyAlagkAram (= * figure of speech in which two things are described as ★reciprocating the same relationship, as the moon does not shine without the night, nor the night without the moon Ⓖ夜がなければ月は輝かないし、月がなければ夜も輝かないので、2 つのものが同じ関係を往復するものとして記述される比喩表現) イキンキン
==
【賛】vyatiSaGga (= m. mutual connection , ★reciprocal junction or relation Pan5cavBr. ; entanglement S3is3.; hostile encounter MBh. ; exchange , barter BhP. ; absorption MW. ; %{-vat} mfn. having mutual connection , connected , united , mixed ib.) お互い(おたがい)
【民】ottikkai (= 1. resemblance, ★reciprocal adaptation; 2. rehearsal; 3. comparing; 4. assistance) お互い(おたがい)
イキャガライ
/ikyagarai/
[akakara]
恥ずかしい きまりが悪い
--
【民】vEgkiyam (= 1. suggested sense. -> viyagkiyam , 1; 2. irony, sarcasm. -> viyagkiyam , 2; 3. ★shame;) イキャガやむ → イキャガライ (y-l)
イキャシガ
/ikyashiga/
[akataka]
如何か 「いかに」の約

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

イギィ
/igi^i/
[aka]
とげ

野ばら
魚の骨
ニギも同じ。
--
egu, igu, egu, agu (= (a kind of ★camel-thorn) 《植物》ラクダ草◆砂漠などの乾燥地帯に分布するマメ科の多年草。とげがあるが、ラクダが食べるためにこの名前が付けられた。jB lex.) イギィ
【民】ikkiri (= a ★thorny shrub) イギィ
【民】mIkai (= 02 Mysore ★thorn) ニギ
【賛】AzaGkA (= f. fear, apprehension of (abl.); distrust. -- {-zalya} n. the dart or ★thorn of fear 懸念、心配(事)、不安。恐れ、恐怖感、恐怖心。.*) イギィ
--
【賛】sitAgra (= m. or n. a ★thorn (for %{zil-}) ib.) とげ
イギャイ
/igyai/
[aka]
苦い イギャウイ=苦瓜
イギャミジ=胃液の混じたもの
--
【趣】a-gig (= : ★bitter tears ('water' + 'pain').) イギャイ
【民】vAykkacappu (= 1. ★bitterness in the mouth; 2. a cattle-disease) イギャすっぱい
【民】agkuL (= ★bitter snake-gourd (TLS)) イギャウイ
イギャネ
/igyane/
[akana]
遺言
教訓
 
--
【民】Icuracceyal (= * ★will of God; divine act, act of providence) イギャネせやる (r-n)
【賛】vAcana (= n. reciting or causing to recite, reading, expressing; f. {A} ★lesson 教訓, chapter.) イギャネ
イクトロ
/ikutoro/
[akatara]
幾人の尊称
幾家族
古伝=称徳記の宣命に二所(フタトコロ)の天皇(スメラミコト)とあり、俗に御一方、御二方というに同じ。
--
【民】iyainturai (= collection of ★several distrinct objects (TLS) Ⓖいくつかの異なるオブジェクトのコレクション) イクトロ (y-ki, n 無音)
イグ
/igu/
[aka]
抉ぐ
[えぐ]

谷間
山の窪地
イグバテ=谷間の畑、溝にはインゾと言い、インゾ インゾ イゾの転か。
--
【賛】aragarATa (= m. (? a ★valley) AV.) イグらーて
【民】ERRizivu (= 1. greatness and smallness; 2. hill and dale; mountain and ★valley; up and down; uneven surface) イグ (z 無音, v-g)、インゾ (R-n)
イケィバ
/ike^iba/
[akapa]
向け場
迎え場
迎え討つ方角
方角は信仰は広く分布している。神宮館九星木暦(高島易断所本部編葉)「「あきの方、歳徳神」の方位は一か年の言方で万事に用いて大吉である。初詣でをこの方にすれば家業繁盛の基となる。」とある。闘牛のイケィバトイも、入場の前後も意義がありそうである。
イシビヤ
/ishibiya/
[atapa]
石火矢
大砲
琉球では国王の道行に矢を放ったと伝えられている。
イシミン
/ishimin/
[atanan]
石耳 耳が全くきかない。
--
uznu(m) (= f. "ear; wisdom, understanding" [GESTU; GESTU; GESTU] 1. "ear" of human, animal; for ornaments; cut off, wounded, esp. as punishment; med., blocked, ★deaf etc.;) イシミン
【民】ETan2 (= 01 ★deaf man (TLS)) イシミン
【民】vetiran2 (= ★deafperson) イシミン
==
【賛】zotrahIna (= & {zotrApeta} a. ★deaf.) つんほな、つんぼダ
【民】cevipaTuvAtam (= disease of the ear causing ★deafness) つんぼつバータム
【民】ceviTan2 (= ★deaf man) つんぼタン
【民】ceviTi (= ★deaf woman) つんぼチ
【民】vatir (= ★deafness) 唖(おし)
【賛】aneDamUka (= mfn. deaf and dumb L. ; blind L. ; wicked , fraudulent L.) おしめくら
c. 差別用語は、ご先祖様からの文化そのものだ。従って、正しく保存する必要がある。
イシレ
/ishire/
[atara]
石レ
身捨物
[みすてもの]
怠者
甘えん坊
 
--
c. 甘えん坊 = spoiled child。
身捨物は、意味不明。見捨者、なら少しわかる。つまり、日本語オカシイ。世捨て人= anchoret〔女性形はanchoressまたはancress〕/ anchorite〔女性形はanchoressまたはancress〕/ hermit / recluse / renunciant / a social recluse(他人と接触したがらない) / solitary / troglodyte
【賛】asAra (= mfn. sapless , without strength or value , without vigour , ★spoiled , unfit , unprofitable Mn. ; m. `" worthlessness "' see %{sArA7sAra} ; Ricinus Communis (castor-oil tree) L. ; (%{A}) f. the plant Musa Paradisiaca L. ; (%{am}) n. Aloe wood L.) イシレ
【民】izuval (= 1. drawing, pulling; 2. putting off, delaying, postponing; 3. one who neglects his own affairs and busies himself with those of others; a busy-body; 4. ★lazy, slothful 不精な person; 5. deficiency, as of money; 6. uncertainty, unreliability) イシレ
【民】Uzali-ttal (= 1. to become ★spoiled, decayed, as meat, fruits; 2. to break down, as the constitution by disease; to grow thin; 3. to be dispirited; to loathe, to be greatly disgusted with) イシレ、うしれ
【民】Aciramam (= * 1. four stages of life.; 2. the sannya1sa stage; 3. ★hermitage) イシレむん
【賛】Azramin (= mfn. belonging to one of the four periods of religious life ; belonging to a ★hermitage , a ★hermit , anchorite , &c.) イシレむん
イジャリリ
/ijyariri/
[atarara]
乱れる イチュヌイジャリテ=糸が乱れて。
--
【賛】adhIra (= mfn. imprudent RV. ; not fixed , movable ; ★confused ; deficient in calm self-command ; excitable ; capricious ; querulous ; weak-minded , foolish ; (%{A}) f. lightning ; a capricious or bellicose mistress.) イジャリリ
【民】aTaraTipaTaraTi (= desperate fighting, hard scuffle, ★confusion) イジャリリ、いじゃりじゃじゃりち
【民】atir-ttal (= 02 1. to alarm by shouting, intimidate; 2. to rebuke, menace; 3. to say, tell 1. to thunder, roar, as the sea 2. to be ★confused) イジャリリ
==
【民】vicarpputti (= ★confused understanding; disorder of the brain; madness) みだれっち (v-m)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

イジャルチキ
/ijyaruchiki/
[atarataka]
先月

イジャルは行った、去ったの意。
正月唄

貴方(ウイタ) 吾等(ワッキャ)寄(ヨ)ろて 何時(イチン)遊(アシ)でにぇたんがよ
イジャル七月 中の頃(グル)よ・・・・。

--
【賛】yathApUrva (= mfn. being as before (%{-tva} n.) Ka1t2h.; (%{a4m}) ind. in succession 〔出来事などの時間的な〕連続、継起、度重なり, one after another RV. ; as before 前の, as ★previously 〔時間的に〕前の、以前の、事前の、これまでの R.) イジャルば (p 無音)
【賛】vicalita (= mfn. ★gone away , departed , deviated from (abl.) R. ; troubled , obscured , blinded Mr2icch.) イジャリた
【賛】acita (= 2 mfn. ( %{ac}) , ★gone L.) イジャ、いった、いっちゃった

cf. 上代日本語 (Old Japanese) の代表サンプル  41  tuku  月  f17#on.41  月(つき)、チキ
イジュン
/ijyun/
[atan]
  泉の転。
イジュンダ=泉田、出水田、水の湧く田、水の多い湿田。田植えに先立って、湧水地点で水の神を祭ってから、本田へ移植する。
--
【趣】idim (= : n., ★spring, underground water; weight, mass (ída, 'river', + mú, 'to sprout, appear').) イジュン
das'um (= "★spring" OA, as time of year; -♦ disu II) イジュン (d-y)
(w)atmu(m), occas. watnu, atamu (= "hatchling" (w)atmu(m), occas. watnu, atamu "hatchling" O/jB [AMAR(.MUSEN)] 1. young of bird, snake, turtle 2. transf. of human ★offspring; OB asPN) イジュン
cf. 教育漢字 245 泉 セン、いずみ fountain, spring, well   f17_1#n.245
イダイ
/idai/
[ata]
漁り 夜間松明などの照明でする漁。
イダイシ=漁に出る。出発のさいは、大漁の話題を話すと縁起が悪いと伝えられている。
--
【趣】ešsad (= : ★fisherman (éše, 'rope', + sud, 'to immerse, sink'; same signs (ZAG.ḪA) as enku).) イダイ (d-y)
イチャ
/icha/
[ata]
イタの転か。
ワキイチャ=わいた板。貧者は板で家の壁ができずに割竹を編んで代用にした。内と外に竹網を、中にカヤを入れて葛で括ったもので、終戦後は各地で見られた。
--
cf. 教育漢字 104  板 いた board, plate  f17_1#n.104
イチュ
/ichu/
[ata]
いとの転。
イチュギン=糸(絹)の着物。バンシャギに対して絹糸は高嶺の花であった。
--
cf. 教育漢字 8 糸 いと thread  f17_1#n.8
イチュナテ
/ichunate/
[atanata]
一昨年 イチュ=二年忌
イチュナルイ=二年経過した
イチュアケィ=一昨年の垢の意。垢が酷いこと。
クド=去年。
ユト=一昨々年。
ヤニ=来年。
ナァイチュ=去来年。
--
【賛】udvatsara (= m. the ★last year of a cycle MaitrS.) イチュナテら (v-m-n)
【賛】vizvazArada (= (%{vizva4-}.) mfn. annual (or `" ★lasting a whole ★year "') AV. (applied to the disease called Takman as likely to occur every autumn).) ナテらだ
イチュンビ
/ichunbi/
[atanpa]
いちご

木苺
赤(アー)イチュンビ、マンシバイ=馬尿(馬の陰物と外形が似ている)。と野苺があり美味である。
--
c. strawberry ハズレ。 Fragaria grandiflora《植物》 アタリ。
【賛】vAyasAhvA (= f. (only L.) Agati ★Grandiflora ; Solanum Indicum ; Capparis Sepiaria.) イチュンビ (+ン)、いちご
【賛】antrapAcaka (= m. the plant AEschynomene ★Grandiflora.) イチュンビちゃか (r-n)、いちご
【賛】vasuka (= m. (in a formula) is said to = %{vAsayitR} (prob. `" one who clothes "') MaitrS. Ta1n2d2Br. ; N. of various plants (accord. to L. = Calotropis Gigantea ; Agati ★Grandiflora ;) いちご
==
** red (= 赤)** アー。
【賛】A (= ; cf. %{A-kopa}] it implies diminution Pa1n2. `" a little "' e.g. %{A-piJjara} mfn. a little ★red , ★reddish Ragh. ;) アー
cf. 教育漢字 329 赤 セキ、シャク、あか、あかい、あからむ、あからめる red  f17_1#n.329
イッキャ
/ikkya/
[aka]
  棟の上部に茅を部厚く敷き並べて雨洩りを防止する。風害を避けるため縦横に葛を通して括る。イッキャを強化すため、”イッキャンク”と称する。重くて頑丈な枠で強くおさえて括る。台風銀座の建築様式の特色がここにものぞかれる。イッキャはイラカの訛りであろう。
--
c. 括る
[くくる]
cf. じつは身近な仏教用語 > 甍(いらか 【p:iṭṭhaka】)
カワラの古い呼び方であり、瓦屋根を指します。

一見仏教とは関係無い言葉のようですが、原語はサンスクリット語
[iṣṭaka(イシュタカ)]のプラークリット、 パーリ語の
[iṭṭhaka(イッタカ)]に由来し、どちらも〈瓦や煉瓦〉という意味です。 イッタカのタが半舌音でありラ音に近いので、イラカと発音されました。 仏教伝来と共に屋根葺材として日本に輸入されました。
c. iṣṭaka 対応の英単語は、 brick 。しかし、私の【宮古口】の調査結果では、 tile。しかし、徳之島の「イッキャ」はモロ、iṣṭaka 似である。
【宮古口】い乚か /iɭka/ 多 名詞 〈多〉屋根の甍
【民】mUlaiyOTu (= 01 1. ★ridge-tile; 2. a kind of ★tile used for covering the valley of a ★roof) むーらいきょーつ → いらか (m 強無音, y-ki, t 無音)   △
【民】iTTikai (= * ★bricks) イッキャ
【賛】iSTakA (= f. a ★brick in general ; a ★brick used in building the sacrificial altar VS.) イッキャ
【民】ERuvAci (= breaking of joints, in ★brickwork (TLS)) いらか (v-k)、いるか
【民】iraical (= 1. flaw, as of a precious stone; 2. roughness, as of a ★brick) いらかル
【民】vaLaivukkal (= arch ★brick) いらかル
【賛】vAlakhilya (= ; (%{vA4lakhilyA}) f. N. of a partic. kind of ★brick S3Br.) いらきゃ
【民】OTTukkUrai (= ★tiled ★roof) イッキャ
【民】vAyppaTTaikkazi (= bamboo or piece of timber for supporting the ★tiles at the edge of a ★roof) イッキャ
イッサトニャウ
/issatonyau/
[atatana]
鎌切
[かまきり]
前肢は鎌状の捕獲肢になっている。イッサトマイ。
--
adudi(l)lu, aduda'ilu (= "praying ★mantis" jB) イッサトる
sa'iltu(m) (= 1. "female diviner 女性占い師" OAkk, OA, O/jB [MUNUS.ENSI] 2. "praying ★mantis" jB lex.; < sd'ilu) サトム
【民】kumpiTupUcci (= praying insect, as holding its anterior legs in a mnner suggesting hands claped in prayer, ★mantis religiosa) かまイサット
イッサミ
/issami/
[atana]
目白 イッサミ、サミと呼称は異なる。
イッサミカラシ=鳥もちで目白を捕える。
イッサミウトシ=目白を囮で捕える。面縄ではサミが家に迷い込むと「トリマデ」と称する神事をする。トリマデは鳥迷いで、鳥は神の鳥すなわち神の使者と考えられた。全島的に信仰されてきた。
--
【民】aruccun2am (= 1. ball; 2. benediction bestowed on a person by sprinkling rice mixed with cynodon grass; 3. infiammation誤字 inflammation 〔感情の〕高揚、燃え盛ること of the conjunctive or ★white of the ★eye 目の白; 5. grass (TLS)) イッサミ
【賛】viJjamara (= or %{viJjAmara} n. the ★white of the ★eye L.) イッサミ

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

イッスボウ
/issubou/
[atapa]
一寸坊
[いっすんぼう]
秋餅「ムチムレ」餅もらいの行列の先頭に立つ者が藁人形。各家々に神の使者として藁人形が幸福をもたらすと考えられる。イッサンボゥ。イッサンサン。(伊仙町)

イッサンサンヌ 申(サル)ヌ餅(ムチ) 一(ティ)ち給(タボ)れ 有難(オブラサ)う 有難(オブラサ)う

--
【民】ijncippAvai (= ginger, as bearing the shape of a ★doll (TLS) Ⓖ人形の形をしたショウガ) イッスボウ、イッサンボゥ (+ン)、いにゃすぼーヴぁい
c. 藁人形(わらにんぎょう) の doll から攻めたら、上記が有った。strawman
藁人形  藁人形(山形県村山市、1970年代収集、国立民族学博物館)
イッソ
/isso/
[ata]
何時までも
長時間
永久に
 
--
【賛】ajasra (= mfn. ( %{jas}) , not to be obstructed , perpetual RV. ; (%{am} [gan2a %{svar-Adi} ,] or %{eNa} [RV.]) , ind. perpetually , ★for ever , ever.) イッソ
【賛】azoSya (= mfn. not to be dried up , not drying up , ★permanent (as a pond) Bhag.) イッソ、一生(いっしょう)
【民】iruttu (= 1. that which is firm, ★permanent; 2. prpessure (TLS)) イッソ
イッペェ
/ippe^e/
[apa]
彼方此方の意
あちらこちら
方々
 
--
【賛】iheha (= ind. here and there , now and then , repeatedly ; %{-mAtR} m. one whose mother is here and there i.e. ★everywhere RV.) イッペェ
イトマン
/itoman/
[atanan]
糸満 沖縄の地名、糸満町の漁師が徳之島に住みついている人達の称。
イトマンブネ=糸満の漁師たちの乗るクリ船。
イトマンアカブサ=八月踊りの一種。八月踊りの一種。イツマンも同じ。
イナゴ
/inago/
[anaka]
イサゴ

[すな]
イナゴカヨシ=砂運び。
シナハンゲィリ=砂を篭で運び背負ってくる。
--
immanakku, imnanakku (= (a kind of stone or ★sand) jB, NA [(NA4.)IM.MA.(AN.)NA]; < Sum.; — » amnakku) イナゴ
【民】vAlikai (= ★sand) イナゴ (l-n)
【賛】vAlukA (= f. sg. and pl. (more commonly written %{bAlukA} ; of doubtful derivation) ★sand , gravel S3vetUp.) イナゴ (l-n)
== ** イサゴ系 **
cf. 教育漢字 208 no 砂 すな sand  f17_1#n.208
イナムン
/inamun/
[ananan]
偉な者
異な者
相手を賞讃する時に使う。
--
【賛】ina (= a. strong, mighty, fierce; m. a ★great 偉大な lord 領主 or king 王, the sun.) イナ
【民】aNNAvi (= 1. teacher; 2. dancing master, director of theatrical performances; 3. master, superior, one in ★authority 権威) イナム (v-m)
イナンギ
/inangi/
[ananka]
  麦や稲の穂の芒のこと。古く水稲の中にはイナンギが殊の外に多い品種があった。扇風設備が不備であった頃は、芒が身体や衣に付着してイライラしたものである。
--
c. 芒(のぎ)は、コメ、ムギなどイネ科の植物の小穂を構成する鱗片(穎)の先端にある棘状の突起のこと。のげ、ぼう、はしかとも言う。ススキのことを芒とも書くが、これ ...
芒 芒(のぎ)
 麦(ムギ)
 のぎ偏(のぎへん) ex. 秋 の漢字の左の偏
 cf. 教育漢字 415 秒 ビョウ、のぎ second, ear
 f17_1#n.415

【民】An2aivEkkaTTAn2 (= a kind of ★paddy 稲(いね) (TLS)) イナンギたん (v-n)
【民】alaku (= 1. number, calculation; 2. measure, quantity; 3. standard of measurement; 4. cowries, small shells, as signs of number in reckoning; 5. berries of Mimusops elengi ; 6. grains of paddy; 7. ★ear of ★paddy or other grain;) いらげ、イナンギ (l-n)、いなげ(稲毛) (l-n)
【民】mAcikkAr (= a kind of ka1r ★paddy) のぎ
【民】nAkku (= 1. ★ear of corn, ear of grain; 2. blade of an oar) のぎ
c. 「ノギ」は、写真的には「麦(ムギ)」の名前も同族であると暗示している。
イヌイ
/inui/
[ana]
  満一年になること。
イヌイナシ=1年おきの出産。
一年忌。
--
c. 年間 annual /アニュアル/  イヌイ (a-i, nn-n, al-i)  ほぼ、そのまんま東。
【民】AvaNiyaviTTam (= * 1. an ★annual ceremony, performed by the twice born on the full-moon day in a1van2i when the moon is in conjunction with sravan2am or avit2t2am when they renew their sacred thread as a preliminary to reciting the ve1das; 2. an ancient festival in Madura which has now ceased to be observed) イヌイヴぃたむ
イネガナシ
/ineganashi/
[anakanata]
稲加那支 貴重な稲に対しての敬称。
イネシギ=稲の収穫
イネチンジョウ=稲積場、稲積堂、稲積当馬根部落の共同墓地東側の小高い台地のこと。稲の収穫と奉納の祭り、または祭り田、神田、賜り田などの稲を稲積堂で祭ってから、他の稲刈りはできた。稲加那支は神の恵みによって豊作になるとの考えから、或いは祝女の祭政一致の統治に関連した意とも解される。両者の混合か。
イニャダマ=稲魂
ニャァトゥ=稲当。など意義深い。

殺さえし神の身に生(ナ)れる物は、頭に蚕(カヒコ)生い、二つの目に稲穂生り、二つの耳に粟生り、鼻に小豆(アヅキ)生り、陰(ホト)に麦生り、尻に大豆生りき。

--
c. 稲 + がなし
【民】ayvan2am (= mountain ★paddy (TLS)) イネ
【民】iyavam (= 1. a kind of grain; 2. ★paddy (TLS)) イネ
【民】pan2Rinel (= a wild ★paddy) イネ
イノチサカメ
/inochisakame/
[anatatakana]
命からがら
命境目
命が切れる境目程の辛いこと心地なく。
--
c. 間一髪、危機一髪 be in imminent danger なので、 life danger で攻める。
【賛】jIvitasaMzaya (= m. risk or ★danger of ★life W.) イノチサカイ (j-y, v-n, y-ki)
【賛】anASTra (= a. exempt from ★danger.) イノチ
【民】avattiriyam (= ★danger (TLS)) イノチサカメ (v-n, t-s,y-ki)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

イバイ
/ibai/
[apa]
狭い イバミチ=狭い道
--
【民】araippai (= 1. long, ★narrow, canvas money-bag fastened round the waist for safety; 2. pudendum muliebre) イバイ
【民】Irvali (= long ★narrow wooden comb for clearing the hair of nits) イバイ
イバキ
/ibaki/
[apaka]
嘔吐(オゥト)する
胃吐く
口や胃の中の物を吐くこと。魚骨が喉にかかったり、食当りしたりなどした時の胃吐く様子。
--
【賛】apAGkteya (= mfn. `" not in a line or row "' , not in the same class , inadmissible into society , ★ejected from caste 階級から追い出す Mn.) イバキてや
==
【賛】olaND (= cl. %{olaNDati} , %{olaNDayati} , %{olaNDAM-} , or %{olaNDayAm-babhUva} , %{aulaNDIt} , to throw out , ★eject Dha1tup.) オゥト
【賛】ulaD (= cl. %{ulaNDayati} , %{aulilaNDat} , to throw out , ★eject Dha1tup. xxii , 9 ; (see %{olaD}.)) オゥト
【民】vAyAleTu-ttal (= to ★vomit) オゥト、げろっつ (v-g)、はきおった (y-ki)
イビ
/ibi/
[apa]
えび
海老
イビタナガ=海老手長、川えびの大きいものの称。タナガは手長の意で、鉄の大なることの称。また、海老のように大きい川えびの意か。
俗語

ワウ(二ち川)ぬ イビタナガ 後塔(ウスント)山ぬ 人捕(チュウト)らちくう。

--
c. 「海老(エビ)」のインド弁は、簡単には見つけられなかった。 下記発見までに、15 年以上掛かった。
845【日】エビ (海老・蝦)
【民】veLippuRRu (= ★cancer 蟹(カニ)) えび (L 無音)
【民】aripiLavai (= * ★cancer) えび (L 無音)
【民】Avu (= 01 ★crab's-eye 蟹の目) えび
cf. f21_1#845
イフェー
/ihu^e:/
[apa]
位牌 イフェーウガミ=位牌拝み、祖霊崇拝。
イフェーは三十三回忌後は焼却する(昇天の神事後)。部落によってはそのまま祖霊棚に残すこともある(面縄)。創価学会の御本尊さんと位牌の座争いの終止符は?。神霊観の観念はデリケートである。
--
【賛】abhijJAna (= n. remembrance , recollection ; knowledge L. ; ascertainment ; a sign or ★token of remembrance ; any sign or ★token serving as a proof for (loc. or %{prati}) R. ; = %{abhijJAna-zakuntala} q.v. Sa1h.) イフェーにゃーな
【民】AvaraNamUrtti (= minor ★idols 偶像, around the prinicipal deity in a temple (TLS)) イフェーなむーるってぃ
==
【琉球】トートーメー:位牌。「尊御前(尊い御前(おんまえ))」が変化したもので、祖先崇拝の象徴とされる。
【民】taTaiyam (= 1. allowance weight to baloance the vessel containing the articles to be weighed; 2. ★token 記念品、印 weight given by a gold smith, as showing the amount of gold delivered to him ゴールドスミスから渡されたトークンの重量。彼に届けられたゴールドの量を示します。;) トートーム
c. この解を得るには、想像力と、国語力と英語力が必要。memorial はハズレた。
イミィ
/imi^i/
[ana]
夢のこと 古伝=古へは凡て伊米と言ふ由来とは言はざりき、寝目米(イメメ)は所見(ミエ)の約りたるにて眠りたる闇に見ゆる由也。北枕は夢を見る。祖霊を雑にすると夢を見させる。蛇の夢は大漁に繋がる。

「吾(ア)は異(イ)しけ夢(イメ)見つ。」とある。

--
amaru(m) I (= "to see" G (a/u) [IGI; IGI.DUg] 1. "see" s.th., s.o.; "★dream" a ★dream;) イミユ
【賛】mahAsvapna (= m. the great ★dream Sa1m2khyapr.) まさゆめ、イミィ
【民】mAyam (= 01 1. illusion, false appearance; 2. deception; 3. hypocrisy; 4. falseness, treachery; 5. spiritual ignorance; 6. ★dream; 7. uncertainty, instability; 8. wonder, astonishment; 9. beauty; 10. wickedness; 11. lasciviousness; 12. blackness) まーいみ、イミィ (m 強無音)
イミィリ
/imi^iri/
[anara]
請求 カネイミィリ=金の請求。
イミクッシュ=請求攻めする。複合語になる場合は、リを省くことになる。
ムンイミ=物請求。
--
【民】irucAlnAmA (= * ★invoice of collections of rents forwarded to the treasury by the village revenue officer) イミィリなーまー
【賛】vani (= f. ★request, desire, wish.) イミィリ、イミ
【民】vAyilvENTal (= theme describing the ★request of a mediator to a heroine to give audience to her lover) イミィリえんたる
イャー
/i^(ya):/
[a]



お前
年下の者にいう。また、相手を馬鹿にした呼び方。
イャネッシュムン=お前みたいな奴。
ウイ=貴方、貴職、貴殿、近年は敬語の区別がおろそかになってきつつある。年少者にもウイと使う花徳部落、聞いて悪気はしない。
イュウ
/i^(yu)u/
[a]
いお

魚肉
古語「いお」と同語源。
イュウクヮーシ=魚食わし、魚釣のこと。
イュウドゥセバン=魚雑炊飯。魚汁は珍味の一つとして重宝がられたが、今日恵まれすぎて、珍とされない。
--
【熊本弁】いお,いを    魚 イヲン骨ン ノドン刺サッテ 痛ウシテ オコナエン(魚の骨が喉に刺さって痛くてしょうがない)
【賛】zeva (= ; a ★fish 魚;) いお,いを (z-y)、イュウ、イュ
イライラ
/iraira/
[arara]
心のいらだち 災天で日光に当たる感じ。イナンギ(芒)が身体や衣に付いて皮膚を突くと、心がいらだつ感じ。
--
【民】azaRRu-tal (= to burn, scorch, heat, cauterise, cause smarting as a burn, or a caustic or a poison, to inflame, ★irritate) イラ
【賛】viruS (= (only pr. %{-ruSyamANa}) , to be much ★irritated , be very angry with (gen.) Hariv.) イラしゅ、イラだつ
【民】vEr-ttal (= 02 1. to sweat, perspire; 2. to fell ★irritated; 3. to be angry, indignant; 4. to be afraid) イラ
イリィ
/iri^i/
[ara]
入り 西をイレというも、日入る方を言うなり。
小林桃園氏の高千穂紀行をものせる中に天の瓊鋒(ぬぼこ)というは鉾にはあらで古の日時計也。と上記の孔より日光射入して時を知るが為なり。太陽朝は東にあるが故に目頭といひ、日中は南にありて日光孔より射入し皆見ゆる故、日皆見(ヒミナミエア)といひ、夕には西に去る故日去(イユシ)といひ、北は日消える故日消たというと実にさのことばもあらん。
金沢博士は、西という言葉は去(イニシ)にして我々祖先が後にして来れる方を云ふと曰割れたり。南島に手は、北を真西というも可笑しく我々南島人の祖先は北(マニシ)を後にして来れる者なりと、さらば九州辺より移住せしものならん。(徳之島事情)アガリの項に詳記。

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

イリ
/iri/
[ara]

[きり、すい]
きり
三角錐
丸錐
 
--
【民】eri (= 1. a comet; 2. ceylon; 3. ★fire-drill 火起こし器 (TLS)) イリ
c. fire-drill は、100 年前のインド弁辞書内では、「消防訓練」のことではない。下記の例文から、drill は、「キリ」のことである。
【民】tIkkaTai-tal (= to produce fire by fire-drill Ⓖファイアドリルで火を起こす)
==
【民】vIcuvil (= ★drill bow きりの弓) きり(錐) (v-k)
イリ
/iri/
[ara]
貰う イリムン=貰い物
--
【民】aLLu (= 02 handful of grain ★given on the threshing floor or in the bazaar, as perquisite) イリ
イリ
/iri/
[ara]
入る
必要
ムンイリ=物入り、物資や金を使う。
--
【民】in2RiyamaiyAmai (= indispensableness 不可欠、絶対必要, ★necessity, sine qua non) イリやまいやまい
==
【賛】haThAyAta (= mfn. become absolutely ★necessary , indispensable Katha1s.) 必要だ(ひつようだ)
イリ
/iri/
[ara]
座る イルンド=座る場所
--
【民】vIRRiru-ttal (= 1. to ★sit in state or majestically; 2. to ★sit with unique distinction; 3. to ★sit proudly; 4. to be care-free; 5. to ★sit alone) イリ
イリンキリ
/irinkiri/
[arankara]
西方の田畑 西側に別々になっている田畑。
ネシンキリ=北方の田畑。
イル
/iru/
[ara]

[ひも]
ひものこと。コイルの転か。
--
【賛】zulva (= n. (accord. to some also m. and %{a} or %{I} f.) a string , ★cord , rope S3rS. ; a strip Bhpr. ;) イルヴぁ (z-y)
c. 「z」は「sha」の発音記号。固い「サ行」が「y の副母音」に化ける。沖縄弁の宮古口にもある音通則。つまり、「しぃー」が固い「いー」の発音に化ける。頭の「し」が脱落。
==
【賛】pin2n2al (= 1. braiding, plaiting, matting, wreathing, twining; 2. series, succession, as of waves; 3. web, weft, texture, lace; 4. ★waist-cord 腰ひも; 5. entanglement, tangle; 6. matted hair; 7. mistake, error; 8. cotton) ひも
イレ
/ire/
[ara]
  いらへの訛、返事。
イレムン=返し物。温情溢れる俚諺がある。
俚諺

イレムンや枡盛(チガム)い。「伊物」”なとイラへと せぬと云はなみたのこほるる。目も見えず、物もいはれず”とある。

--
c. 解説、意味不明。
【民】aRai (= 02 1. slap, blow, beat; 2. dashing, as of waves against the shore; 3. cutting, chopping, as of a stick; 4. sound; 5. word, as spoken; 6. ★reply 返事; 7. wave; an exclamation expressive of the feeling of security) イレ
イロイ
/iroi/
[ara]
いろふ
借りる
カネイロテ=金を借りて、厳密には借りるのではなく、立替の意が強いように思う。
--
【民】iRuppu (= 1. abiding, tarrying; 2. liquidation, ★payment 支払い of debt 借金返済; 3. tax) イロイ、いろふ
イン
/in/
[an]
インヌックヮ=犬の子。赤子の顔面に煤を∴状に塗ったものにいう。
インゴ=幼児語、生後3、4カ月の幼児に発声の練習をさせる語で、古くは犬子の生命の強さを神霊と関連づけて考えていたので、この習俗は残っていると思う。犬(イン)神は呪言によって相手を煩災に導くといわれ、恐れられていた。昭和30年代にもトラブルが生じた。
--
cf. 教育漢字 250 no  犬 ケン、いぬ dog  f17_1#n.250
イン
/in/
[an]
  応答の詞。うん、はいに相当する詞。
オゥ=うん、敬語。
--
【賛】anUdya (= 2 ind. having said afterwards or in ★reply. Ⓖ後でまたは返信で言った) インだ、うんだ
【民】iRu-ttal (= ; 3. to answer in ★reply;) イン、いる

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

イン
/in/
[an]
男女の縁。
インムスビ=縁結び。結婚、縁の道=結びついた様子。

愛人(カナ)が縁ぐゎと吾(ワ)きゃが縁ぐゎと ガラン節(ブシ)なん込(ク)みて ガラン節ぬ横(エク)割(ワ)れしゃんて 縁ぬ道切りなる目。
三味線(サムシル)ぬ女弦(ミィヂル)ぐゎや切(キ)りてんま繋(チ)がる死が、愛人(カナ)が縁ぐゎと吾きゃが縁や切りてか繋ぎならんど。

--
【民】vELAn2ukUlam (= according to ★fate 運命由来) インからむ
インガ
/inga/
[anka]
ガは子の意、犬は多産系故、犬にあやかる子たれとの語が多い。
インバラ=孕み腹。
インガワナグ=中世の性格。
--
c. 【誤字】「中世の性格」って、場違い ?。「中性」つまり、男女、の間違いでしょ。
【民】ANkUttu (= ★male character in a drama) インガっつ
【賛】aNDIra (= m. a full ★male , a man L. ; strong L.) インガ (D-g)、インディーラ
【賛】vIrya (= n. ★manliness, courage, strength, heroic deed, semen virile.) インガ (+ン, y-ki-gi)、勇敢(ゆうかん) (y-ki, +ん)
==
【民】viNTupali (= a religious ceremony performed when a woman is ★pregnant, with a view to sustaining the embryo in her womb) インバラ、いんつばら、にんしんばら (v-n, +ん)、にんぷばら (v-n, t-p)
【賛】aliGga (= n. absence of marks 印が無い Comm. on Nya1yad. , (mfn.) having no marks Nir. ; (in Gr.) having no ★gender 性別を持っていない.) インガ (l-n)
【賛】viliGga (= n. absence of marks ; mfn. of a different ★gender 性別 Pat. ; %{-stha} mfn. not to be understood MBh. Ⓖマークの欠如; mfn。 別の性別の Pat.。 ; %{-stha} mfn. 理解されない) インガ (l-n)、ワナグ (l-n)
インガダチ
/ingadachi/
[ankatata]
男立ち 男だけで一家を立てている。未婚の男の独り暮らし、男やもめのこと。
--
【民】on2RikkAran2 (= ★bachelor 独身 or widower (TLS)) インガらん
【民】tan2ittAL (= 1. single man or woman, as a ★bachelor, a widow; 2. helpless, forlorn person) たってる
【民】pikSaiyarici (= rice offered by a married woman to brahmin ★bachelor just after the investiture of the sacred thread Ⓖ神聖な糸の叙任の直後に既婚女性がバラモンの独身者に提供する米) いんかしゃやりち (p 無音) → インガダチ (S-t-d)
インガミ
/ingami/
[ankana]
犬神 犬は忌むに通ず、岩田帯=忌肌帯、結婚式は戌の日を黄道吉日とする。インの項に詳記あり。
インキャゲレ
/inkyagere/
[ankakara]
飲き上がれ
召上がれ(尊敬語)
食物、飯物を食する敬語。
カミィ=噛む。(卑称語)食べるの称。
--
c. 「飲き上がれ」読み方も不明。また、こんな標準語は、知らない。
akalu(m) (= "to ★eat" G (a/u) [GU7] 1. of men, animals "★eat, feed (on)";) インガレ (+ン)、あがれ
【民】an2n2akkaLai (= * fatigue resulting from hunger or over ★eating Ⓖ空腹または食べ過ぎによる疲労) インキャゲレ
c. つまり、「過ぎによる疲労」が起こる位まで、どんどん食べて下さい。
インギャヂラ
/ingya"(chi)ra/
[ankatara]
苦顔
[にががお]
苦面
[にがつら、にがめん]
顔の卑称、にがにがしい顔。
--
c. 「しかめっつら」 grimace 等
【賛】valimukha (= m. `" having a ★wrinkled face しわ顔"' , a monkey L.) インギャ
【民】valiccam (= ★grimace しかめ(っ)面、顔のゆがみ、渋面、険しい表情 (TLS)) インギャむ (l-n)
==
【賛】vikuJcita (= mfn. contracted , crisped , curled , knitted (as the brow) MBh.; %{-bhrU-latam} ind. with contracted eyebrows , frowning Kum. ; %{-lalATa-bhRt} mfn. having a ★scowling brow MBh.) ひかめつた → しかめっつら

cf. 教育漢字 97  表/面 おもて、おも face つら   f17_1#n.97
インギュミィ
/ingyumi^i/
[ankana]
飲米
[のみこめ?]
はったい粉
麦の粉
かって田植えの茶時にインギュミィネギリを茶漬として食した。また、米の代用として、麦粉と芋を混じて食べた。

折(ウ)い無しぬ インギュミィくくみ欲(ブ)しゃ・・・

--
c. 知名町瀬利覚の墓正月 — かつては,手々集落,轟集落でも行われていたというが,現在では井之川集落だけで行われている。 インギュミィ(麦団子)を作り,墓前に供える。
c. 米、なのか、麦、なのか不明。
【趣】imĝaĝa(2,3) (= : husked (?) emmer ★wheat エマー小麦。.) インギュミィ (g-m)
【民】aricikkOtumai (= a species of ★wheat 麦 (TLS)) インギュミィ
【賛】bahuvatI (= Hcat.) ; m. ★wheat L.) はったい
【賛】prAvaTa (= m. ★barley L. (cf. %{pra-vaTa} and %{pra-veTa}).) はったい
【賛】vATya (= mfn. (fr. %{vaTa}) made of the Indian figtree Sus3r. ; m. fried ★barley Car. (cf. %{vaTTaka}) ; (%{A}) f. = %{vAtyAlaka} Bhpr.) はったい
インジョウ
/injyou/
[anta]
井溝
[せいこう]
川や池から水を引いてくる水路。ニゾも同じ。
ヰンジュダ=溝田。井川当番が管理する田。
ヰンジョバン=井川当番。部落から賃米を支払って井川の当番に当たった。
--
c. 井溝の「井」は,「い」ではなく,「せい」とよみます。 田畑または村落の間にある通水路。
【民】amputi (= ★channel (TLS)) インジョウ
【賛】AdhAra (= m. support, basis (l. & f.); receptacle, ★canal 用水路; (g.) province, sphere (of an action).) インジョウ (+ン)
【民】vAriyOTTu (= stream, ★canal) インジョウ (r-n)、用水(ようすい)
インダ
/inda/
[anta]
すぐ
直ちに
早く
インダイジコ=早く行ってこい。
--
【賛】anantara (= a. having nothing within or between, immediately adjoing or following (in time and space), next, esp. in caste. {anantaram} adv. close by; thereupon, ★at once, soon after (gen., abl., or ---).) インダ
【賛】ArAt (= (abl. adv.) far, from afar, far from (abl.); immediately, ★at once.) インダ
【民】eTuttapaTi (= 1. immediately, ★at once, promptly; 2. extemporaneously, without previous preparation) インダ (+ン) △
インチャ
/incha/
[anta]
インチャアシビ=土遊び、土牛などを作って遊ぶ。アァインチャの項に詳記あり。
--
【民】an2antai (= * 1. ★earth; 2. an energy of siva; 3. trivandrum; 4. species of cassytha) インチャ
【賛】ananta (= ; a periodic decimal fraction? (%{A}) f. the ★earth Ⓖ周期的な小数? (%{地球の;) インチャ
【賛】antarbhUmi (= f. the inner part of the ★earth.) インチャぶーみ

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

インチャァ
/inchya^a/
[anta]
  「えっ、あっ」などのように、思い出した時(瞬間)に発声する。
インチャァウガシアティヨ=あっそうだったよね。
--
【賛】As (= 1 ind. (an interjection implying joy , anger , menace , pain , affliction , recollection) ★Ah! Oh! &c.) インチャァ (+ン)
【賛】hanta (= ind. an exclamation or inceptive particle (expressive of an exhortation to do anything or asking attention , and often translatable by `" come on! "' `" here! "' `" look! "' `" see! "' in later language also expressive of grief , joy , pity , haste , benediction &c. and translatable by `" alas! "' `" ★ah! "' `" oh! "' &c. ; often repeated or joined with other particles e.g. %{hA@hanta} , %{hanta@hanta} , %{hanta@tarhi}) RV.) インチャァ (h 無音)
【賛】jJAta (= mfn. known 知っている, ascertained あっそうだね, comprehended , perceived , understood AV. (%{AMjJAtam} `" ★Ah! I know "' Mr2icch.) ;) んにゃちゃ
インニャ
/in+nya/
[anna]

[ふん、くそ]のこと
インニャゴ=糞布、おしめ、おむつ。
インニャマイ=糞をする。
インニャクレアブン=糞食い虻。
インニャクレガン=糞食い蟹。
--
【賛】AraNyopala (= m. dry ★cow-dung Bhpr. 乾いた牛糞) インニャぱら
==
【賛】gokRta (= n. ★cow-dung L.) くそ
【賛】karISa (= n. rubbish, dung, esp. dry ★cow-dung.) くそ
【民】pucam (= 02 1. dry cake of ★cow-dung; 2. thick part of curd; 3. chaff; 4. fortune) ふん
【賛】pAvana (= ; ★cow-dung L. ;) ふん
インニャァ
/in+nya^a/
[anna]

総べて
インニャァネングナティ=全てなくなって。
正月唄

正月てば正月 待てばほーらしゃや
正月インニャァなれば 吾肝苦(ワーキムグル)しゃ。

--
【賛】Amenya (= mfn. to be measured from ★all sides [Sa1y.] RV.) インニャァ
【民】an2aivarum (= ★all, applied to persons) インニャァむ
インヌウェイ
/in+nu+u^ei/
[anna]
縁の上 表間の板張りの縁。
インベェ
/inbe^e/
[anpa]
麦粒腫
[ものもらい]
ものもらい
犬の糞の意。
--
【民】AmpARu-tal (= to be deficient in ★growth and freshness Ⓖ成長と新鮮さに欠ける。 ←Google バカ訳。 できもの or 肉塊 欠陥のある) インベェ
【琉球】n■ミンベー貰い、ものもらい、麦粒腫 
[解説/ まぶたが黄色ぶどう球菌が感染し腫れてしまう病気の事を指します。]
【民】nIrppatumam (= a disease of the ★eyelids まぶたの病気) ミンベーだなん (r-n)
【民】nIrppuRRu (= ★growth 腫瘍、できもの。成長(性
[率])、発育、生長 of flesh on the cornea of the eye 目の角膜上の肉の成長) モラヒ、めいぼ、めーぼ、ミンベー (r-n)
cf. ものもらい Best 16  インド弁検証。 --- in 20_K#sty (近畿) 十津川弁 file
cf. ものもらい の方言:
【出雲弁】「めぼいた, めまんじゃ, めばちこ, めのまんざ(=〔卑〕ものもらい )」、【京都弁】「めーぼ」、【奈良弁】「めばちこ」、【博多弁】インノクソ、【熊本弁】「いんのくそ、おひめさん」、【宮城弁】「あがめ」、【富山弁】「めぼろ」、【魚津弁】イモロ・イモライ、【名古屋弁】めんぼ(+う)、【沖縄弁】ミンベー

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

⬢ウ  ↑Top  90 件
島口 標準語 用例・意味等
ウイ
/ui/
[a]
貴殿
尊称
イャーの項に類似の記述あり。
ウイタ=貴殿達。二人以上の場合に、ウイタのタが付く。複数に用いる。
正月唄

貴殿(ウイタ)吾(ワ)っきゃ寄(ヨ)ろて、何時(イチン)遊(アシ)でにぇたん 去(イジャ)る七月ぬ 中ぬ頃(クル)よ・・・・・・

ウゥ
/u^u/
[a]
芭蕉の繊維
[ばしょうのせんい]
ウゥウミ=芭蕉糸編み。ウミは編みか。生芭蕉を灰汁で煮て、竹の器具で繊維を取る。陰干後に糸状による。そして機で織る。

赤土(ハニ)を床の前に散らし、閇蘇紡麻(ヘソヲ)を針に貫(ヌ)来て、其の衣襴(スソ)に刺せ
-「ヘソとは紡いだ麻糸を環状に幾重にも巻いたもの。」麻にヲと読み、ヲウ、ウゥと通じている。赤土を床に・・・・戸は、悪霊邪鬼を祓うためであったと思われる。」とある。

--
【民】nAr (= 1. ★fibre 繊維, as from the bark of a leafstalk; 2. string, cord, rope, as made of ★fibre ; 3. bowstring; 4. web about the foot of a coconut or palmyra leaf; 5. love, affection, as a bond; 6. asbestos) ウゥ (n-wu)
ウゥイ
/u^ui/
[a]
追い ウシウゥイベン=牛追い番、製糖作業の牛追いは一人前の労役であった。人送(チュウウゥ)い=葬送。葬列の意。
--
【賛】abhipale (= ( %{i}) , to ★follow after any one running away (acc.) , PBr. (cf. %{pale7}.)) ウゥイ、おふ
【賛】anuhA (= 2. cl. 3. A1. %{-jihIte} , to run after , catch AV. ; to ★follow , join RV.) ウゥイ (anu-wu)
ウゥシ
/u^ushi/
[ata]
負わす 牛馬に荷を負わす。
ウゥシニョウ=負わし縄(綱)。
ネィウゥシ=荷負わし。
--
【賛】AviSTa (= mfn. entered BhP. ; being on or in BhP. ウゥシ
; intent on L. ; possessed (by a demon &c.) ; subject to , ★burdened with ; possessed , engrossed ; filled (by any sentiment or feeling) MBh.) ウゥシ
【賛】AviSTatva (= n. the state of being possessed or ★burdened Va1m.) ウゥシ
ウゥバケムン
/u^ubakemun/
[apakanan]
大馬鹿者
粗大な者
大胆な者
度胸者
思い切って事をなすこと。
--
【賛】Abudhya (= n. (fr. %{a-budha}) , want of discernment , ★foolishness L.) ウゥバケ (y-ki)
【賛】ArabhaTa (= m. an enterprising man 進取の気性に富んだ男, courageous man L. ; (%{I}) f. ★boldness 大胆, confidence , heroism Ra1jat. ; (in dram.) the representation of supernatural and horrible events on the stage.) おーばかだ (h-k)、ウゥバケだ (h-k)
ウゥバチャムン
/u^ubachamun/
[apatanan]
おてんば者
女のやんちゃ者
女性らしさを欠く者。
--
【賛】azvatara (= m. a mule AV.; (compar. of %{azva}) a better horse Pat. ; a male calf. L. ; one of the chiefs of the Na1gas MBh.; N. of a Gandharva L. ; (%{A}) f. a better ★mare 《動物》雌馬、雌ロバ。母馬。〈軽蔑的〉女。 Pat. ; (%{I4}) f. a she-mule AV. ) ウゥバチャ、オーバチャ
【賛】abhidharSaNa (= n. ( %{dhRS}) , possession by demoniac ★spirits Ⓖ悪霊の憑依 L.) ウゥバチャな (S-ch)
項番「オーバチャ  おてんば者、女のやんちゃ者」
ウゥバン
/u^uban/
[apan]
大盤 砂糖車の組み立ての一番下の蔗汁を集める広木の盤木。
ウゥビラ
/u^ubira/
[apara]
大平
大きな坂
ウゥは大きな急傾斜。ビラはシラともいい坂のこと。
古事記

比良(ヒラ)は平ではなく崖であったと思われる。・・・剱を抜きて、後手(シリヘデ)に布伎都都(フキツツ)逃げ来るを、黄泉(ヨモツ)比良(ヒラ)坂の坂本に到りし時・・・。とある。

--
cf. ☑ 項番「ヒラ   シラ、坂、坂道」。
ウゥヤギ
/u^uyagi/
[aka]
雄山羊 相手を卑しくいう称。ウゥヤギネシュムンヌと。
--
【民】vaRkAli (= 1. ★goat; 2. sheep) ヤギ
【賛】vanacchAga (= m. a wild ★goat L. ; a boar , hog L.) ヤギ、やんぎ
ウゥユ
/u^uyu/
[a]
大魚
大漁
大きな果報ごと。
--
項番「イュウ  いお、魚、魚肉」

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ウゥイ
/u^ui/
[a]
  物品交換の時に不足額を追加する金銭。
ウゥイゥチ=金銭を払う。追いを打つの意か。
--
【賛】upoh (= (%{upa-} 1. %{Uh} ; cf. %{upa-vah}) P. %{upo7hati} , to push or pull or draw near R. ; to drive near , impel towards BhP. ; to push under , insert Ka1tyS3r. ; to ★add , accumulate ;) ウゥイ
【賛】Uha (= 1 m. removing , derangement , transposition , change , modification La1t2y. ; ★adding , ★addition Car.) ウゥイ
ウェーシ
/u^e:shi/
[ata]
差し上げる 物品を差し上げる。宴会の時に料理(副饗(シュキ))を箸ではさんで客にすすめる。尊敬語。
ウェーシバン=祝い料理、弔事の料理を配る当番の者。料理は一つ残さず配ることを礼儀と考えている。供食の儀礼に関連するか。
--
(w)ussu(m), jB freq. mussu D (= "to spread out, (w)ussu(m), jB freq. mussu D "to spread out, open wide" Bab. 1. "pull aside/apart, remove" clothing, covering 2. "spread out" various ob- jects, garden produce; bodies of fallen enemy; "present" s.th. as dedicatory ★offering; "lay out" gold as foundation deposit; "distribute" dis- membered piglet over patient's body; > musu 1) ウェーシ
【賛】avayaj (= 1 P.A1. %{-ya4jati} (Imper. 2. sg. P. %{-yaja} and A1. %{-yakSva} ; Pot. %{-yajeta}) Ved. to ★offer a sacrifice for satisfying the claims of , to get rid of or remove by means of a sacrifice RV.) ウェーシ
【賛】Aviz (= P. A1. %{-vizati} , %{-te} (inf. %{A-vi4zam} ; to deliver , ★offer , present ; to make known RV.) ウェーシ
ウェーセラ
/u^e:sera/
[atara]
差し上げ候得 宴会の酒肴のやり取り。神への敬語。
ウェンタナ
/u^entana/
[antana]
上棚
西側の田畑
高い所の田畑
 
--
【賛】zAlAra (= n. (perhaps connected with %{zAlA} ; only L.) a bird-cage ; a ladder , flight of stairs ; the claw of an elephant ; (also written %{sAlAra}) a pin or peg projecting from a wall 壁から突き出たピン, bracket , ★shelf (cf. %{zalAka}).) タナ (l-n)
ウェッチュ
/u^ecchu/
[ata]
上人
[しょうにん、うえひと]
古くは部落の支配者、現在の区長。
--
【民】aracu (= 02 1. kingliness; 2. king; 3. kingdom, territory of a ★ruler; 4. government; 5. that which is pre-eminent; 6. an ancient title of ve1l2a1l2a chieftains; 7. tiru-na1vukkaracu nayan6a1r, the author of a part of the te1va1ram an exclamation equivalent to 'check', used in chess) ウェッチュ
【民】araTTan2 (= 1. ★ruler of a small territory, chief; 2. one who causes fear, worry or annoyance) ウェッチュの
ウェンダゲ
/u^endage/
[antaka]
ぶらんこ ウェンタナと同義語か。
--
【民】viNTANTu (= ★swing) ウェンダんと
【賛】Avedha (= m. ★swinging , shaking MBh.) ウェンダ (+ン, h-k)
ウガミ
/ugami/
[akana]
拝み 朝夕の挨拶。
ウガミンソーラ=拝み候。月神の信仰=正月、五月、九月の各月(旧)の十三夜から、二十八夜の拝みがある。(二十三夜の項に詳記)
--
【民】upAcan2ai (= * ★worship) ウガミ
【民】uLvaNakkam (= ★worship in spirit) ウガミ
ウガマガナシ
/ugamaganashi/
[akanakanata]
御釜加那支 火の神の尊称、朝の茶初、飯の初を供える釜は、火神や穀神として深く信じ崇拝してきたが、現代文化では偲びようがない。不絶火の信仰は硫黄附木の普及によって急速に変わった。

火須勢理命(ホスセリノミコト)-火遠理命(ハヲリノミコト)(火の神の誕生?)何れも火に関係する神で稲穂と結びついている。

--
【賛】ukha (= m. (fr. root %{khan} with 1. %{ud}?) , a ★boiler , caldron , vessel AV. ; N. of a pupil of Tittiri Pa1n2. TAnukr. ; a particular part of the upper leg La1t2y. ; (%{A4}) f. a ★boiler ; any saucepan or pot or vessel which can be put on the fire RV. ; a particular part of the upper leg Pa1n2.) ウガマ
c. 徳之島では「ウガマ」という。100 年前のインド辞書では、「カン」のルーツと「ウド」が一緒になり、「ウカ」が出来た、と言っている。また、辞書には「ウドカン」は載っていない。なので、少なくとも、徳之島は、インド語の 100 年前の認識より、昔の発音イメージを保存している。つまり、徳之島弁は、サンスクリット語の辞書が保存しているよりも昔の語形を保存している。つまり、辞書が保存している語形よりも昔の語形を徳之島は保存している。
なので、徳島弁を研究すれば、サンスクリット語の歴史の何かが分かるかもしれない。

【賛】gharma (= m. (2. %{ghR}) heat , warmth (of the sun or of fire) , sunshine RV. ; the hot season R. ; internal heat R. ; perspiration L. ; day (opposed to night) Jyot.; a cauldron , ★boiler , esp. the vessel in which the milk-offering to the As3vins is boiled RV. ;) ガマ
ウギ
/ugi/
[aka]
甘蔗
[かんしゃ、かんしょ]
きび

砂糖きび
ウギバテ=きび畑。サタの項に詳記。
--
【民】varaku (= 1. common ★millet 《植物》キビ, paspalum scrobiculatum ; 2. poor man's millet, panicum crusgalli) ウギ
c. 【英】common millet 《植物》キビ◆【学名】Panicum miliaceum
【賛】cASa (= m. the blue jay アオカケス RV.; ★sugar-cane L. ; mfn. relating to a blue jay Pa1n2.) さとう
【賛】kAntAra (= ; (in music) a kind of measure , (%{I}) f. a kind of ★sugar-cane L. ;) かんしゃ、かんしょ
【民】karumpu (= 1. ★sugar-cane, a saccharine grass, saccharum afficinarum; 2. the seventh naksatra) きび
【民】tAykkarumpu (= parent ★sugar-cane stem) とうきび
ウゴイネセ
/ugoisene/
[akatana]
蒼二才
[あおにさい]
贅沢青年
[ぜいたくせいねん]
 
--
【民】uvA (= 02* 1. young man, ★youth, lad; 2. youthfulness, juvenility; 3. elephant that is 60 years old) ウゴイ (v-g)
【民】maza (= 1. ★youth, infancy 幼児, tender age; 2. infant, young child; 3. confusion of mind) ネセ

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ウシシ
/usisi/
[atata]
牛肉 「ウシシシ」シシは肉、シシがつまって「ウシシ」となった。
--
cf. 教育漢字 251 no 牛 ギュウ、ゴ、うし cow   f17_1#n.251
項番「シシ  肉[にく]、猪[いのしし]」
ウシウイ
/usiui/
[ata]
牛追い 旧砂糖小屋での搾汁車当(クンマンドウ)での牛追い、茅、薪運搬の牛追いなどに牛追い部(ベン)と称した。牛追い専門のことで上代の部(ベ)・部(ブ)民に通じている。雑色部(ゾウシキベ)、土師(ハニシ)部(古事記)とある。島でも、「水汲み部(ベン)、子守(クヮムイ)部、雑色部」など、仕事の分担の呼称である。
ウシュ
/ushu/
[ata]
「ウシオ」の約言、「シュ」とも云う。
--
項番「シュ  潮[うしお、しお]」
ウジ
/uji/
[ata]

叔父
ウバ=伯叔母
ウジガナシ=伯父加那支。加那支は尊称。
ウジシ
/ujishi/
[atata]
神棚 家族の位牌を安置する祭壇を設けてある。
ウジシウガミ=位牌拝み。(御厨子)
ウジギュン
/ujigyun/
[atakan]
  収穫と同時に後作として同種の作物を栽培すること。
ハンシンウジギュン=芋づるを栽植する。
ウジチ
/ujichi/
[atata]
怖じる
[おじる]
もの怖じする
気圧される

「爾に驚き懼(オ)ぢて」とある。

--
【賛】atizaGkita (= a. much ★afraid of (abl.)) ウジチ
ウジョ
/ujo/
[ata]
  労働用の衣類で、布の切れ端を集めて横糸で織った厚みのある反物である。冬は暖かくて、夏は涼しいのが特徴だが、濡れると重くて作業に支障を来すという。
--
c. 服 wear で引いたら、品物、の意が多く、ハズレ。素直に、 cloth に変更したら、即、アタリ。不思議。
【賛】AcchAda (= m. garment , ★clothes Mn.) ウジョ
ウスジ
/usuji/
[atata]
  御条其の条の達示により等のスジ、転じて琉歌では「王の御威光」「御神霊」の意に用う。
山の分水嶺、山の瀬、現在は、小高い所や台地に言う。
--
【賛】Adeza (= m. advice , instruction S3Br.; account information , ★declaration 公表、宣言、布告、〔税関での〕申告 Mn. ;) ウスジ
【賛】AcAra (= m. conduct, (good) behaviour; custom, usage, ★ordinance 〔権力者の〕命令、布告。〔市町村の〕条例, institute; abl. in {-tas}.) ウスジ (r 反復)
【賛】adrizRGga (= n. a ★mountain-peak. 峰) ウスジ
ウセブック
/usebukku/
[atapaka]
巣につく 鳥類が巣に着くこと。
ウセブックヂラ=ヂラは、顔、顔をふくらまし不機嫌な顔様子。

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ウタアシビ
/utaashibi/
[atatapa]
唄遊び 唄、三味線で遊興すること。
ウタシャ
/utasha/
[atata]
唄者 唄に秀でた者、唄芸者。
ウタマチ
/utamachi/
[atanata]
唄待ち 三味線の前奏。
ウチクイ
/uchikui/
[ataka]
  一説によると、開国の始一男一女あり、男を志仁礼久、女を阿麻弥姑前額上に瘤あり、角の如、平生珍絹(ウツキヌ)を以て之を隠し、人に現さず、時人徳を慕ひ做ふを以て頭に纏フ、之を角隠又は珍首(ウックビ)と云う、昔は嘉宴祝祭の時之を用いしが、今はこれを採椎(セツ)耕耘の時に用う。(奄美史談・徳之島事情)、採椎はきこりのこと。婦人の頭にかぶる物、風呂敷。
--
【賛】upasaMvye (= A1. (Impv. 2. sg. %{-sa4m-vyayasva}) to ★wrap up or envelop one's self in (acc.) AV. Ⓖ自分自身を包み込む、または包み込む (acc.)) ウチクイ (p 無音, s-t, v-k)
【賛】vIta (= 3 mfn. covered 覆われた(おおわれた), hidden 隠された, concealed RV. (cf. %{kRtsna-v-}) ; covered or ★wrapped in 包む, girt with (instr.) ib.) ウチ
【賛】vye (= ; ind. p. %{-vI4ya} Br.; %{-vAya} Gr.) , to cover , clothe , ★wrap , envelop (A. also , `" one's self "') RV. : Psss. %{vIya4te} (pr. p. %{vIya4mAna}) , to be covered &c. TS.:;) クイ (v-k)
第4回うちくい展「de-sign ー指し示すー」_a0151383_1143752.jpg
 ↑ (C) 包む布、ウチクイ(ふろしき)をテーマにした染織展 http://www.nunupana.com
ウチャガイ
/uchagai/
[ataka]
浮き上がる
心が浮き立つ
ウチャガイム=落着の無い者
ハウチャゲ=出歯、ウチャガイ歯、ウチャゲ歯などと言う。
ウチャゲダ=一段高い所の田。
--
【賛】utsuka (= a. ★restless, uneasy, intent; regretful, sad, anxious about, longing or wishing for (loc., {prati}, or ---); *caring about (loc. or instr.). Abstr. {-tA} f.) ウチャガイ
ウチクッシ
/uchikusshi/
[atakata]
打ち殺し
酷い目にする
[ひどいめ..]
 
--
【賛】vadhakAnkSin (= mf(%{iNI})n. wishing for ★death W.) ウチクッシん
【賛】vadhakSama (= mfn. deserving ★death MBh.) ウチクッシま
【民】vajncaviRuti (= pretended ★death 死んだふり) 半殺し(はんごろし)
ウッカン
/ukkan/
[akan]
琉球ではノロ神宮の位階の名称、ノロクモイオッカム・シドワキ・グウジなどあった。オッカムは上位の位階で、人間の上部の頭になぞらえたのか。
ウッカンブタ=頭太い、でっかち。
ウッカンヤミ=頭痛、広い意味で心痛い。
ウッカンヤシキ=オッカム屋敷、ノロ屋敷。
ウッカンハヤシキ=オッカム銚子(酒瓶)。
ウッカンチブル=頭蓋骨、チブルは瓜、トゥチブルは南瓜、瓜の様な形をした円形の頭の意か。
反対にトゥチブルウッカン=瓜頭で才能のない称。
--
【民】ukkam (= 06* ★head)
ウッキリ
/ukkiri/
[akara]
火のこと 薪を燃やした残りの炭火。
オキリ、オチリ、オキなどある。
伊物=オキのいて身を焼くよりかなしきは、宮古島へのわれなりけり。
また古語に、人を思う事をオキ戸あり、熱くなることであると言う。
--
aklu(m) (= "eaten, consumed" O/MB; OB aklam isatim "consumed by ★fire"; MB "expended" commodities; < akdlu; -* akiltu) ウッキリ、あがる
【民】agkAram (= 1. ★fire; 2. charcoal 炭、木炭◆木が燃やされて黒くなったもの (TLS)) ウッキリの
ウックェー
/ukku^e:/
[aka]
不精
身捨
ウックェームン=自暴自棄になる者。
--
【賛】ujjha (= mfn. quitting , ★abandoning 放棄 Mn.) うっちえ、ウックェー (j-k)
【賛】apAkRR (= 1. to throw any one off ; to ★abandon , to contemn.) ウックェー
ウックヮチ
/ukku^(wa)chi/
[akata]
失敗した
大間違いをした
 
--
【賛】viskhalita (= mfn. stumbling , stopping , faltering (as words) Katha1s. ; (ifc.) mistaken or ★blundering 大失敗、大失策、大間違い、重大ミス、失態。《囲碁》ポカ。 in Ragh. ; gone astray Ja1takam.) ウックヮチ
--
【民】picaku-tal (= 01 1. to fail, err, ★blunder; 2. to be dislocated, as a joint; to sprain; 3. to make a false step, trip; 4. to be hindered) ポカ

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ウッサンゲ
/ussange/
[atanka]
沢山
[たくさん]
多く
使琉球紀略には、大を倭捕殺(ウフサ)とある。ウガッサンゲとも言う。
ウガンゲ=大の意味。
--
adannis, addannis (= "very ★much, greatly" NA; < ana I + dannis) ウッサンゲ (s-k-g)

【賛】uccaya (= m. gathering, picking up; collection, heap, ★plenty, multitude.) ウッサンゲ (+ン, y-ki-ge)
ウッタシ
/uttashi/
[atata]
打立つ
打ち発ち
出発
旅立ち
 
--
(w)asutu(m) (or (w)astitu(m)) (= "★departure" O/jB (w)asutu(m) (or (w)astitu(m)) "★departure" O/jB in w. aldkum "to sally forth" of enemy, of wayward wife, son; NB a. asu "to depart"; < wdsum) ウッタシ
【賛】prasthiti (= f. setting out , ★departure , march , journey Ka1d.) ウッタシ (p 無音 or p-w)
ウット
/utto/
[ata]

弟姉
ウットグヮ=弟小、弟子。
ウットベ=弟部。
ウトンジャマ=兄弟姉妹。
--
ahhutu(m) I (= "★brotherhood" [SES(.MES)- ; in PNs PAP.MES] "(adopted) ★brotherhood"; "★brotherly relations"; < ahu I) ウット
【賛】yaviSTha (= mfn. (superl. of %{yuvan}) youngest , very young , last-born (esp. applied to Agni when just produced from wood or placed on the altar after everything else [848,2] ; Agni Yavisht2ha is also the supposed author of RV.) RV. ; m. a younger ★brother L. ; N. of a Bra1hman (pl. his descendants) Cat. -1.) おとと
cf. 教育漢字 112 no 弟 おとうと younger brother  f17_1#n.112
c. チベット語、チャン、ギャロン系には、親、兄弟姉妹関係の日本語語彙はナイ。父、は、例外。
ウテチキ
/utechiki/
[atataka]
落着き
心の落着き
満足すること
ウテチキロイ=落着いた容姿。
--
【賛】asaMkasuka (= mfn. not undetermined , firm , ★steady Mn. vi , 43.) ウテチキ
【賛】utsAhin (= mfn. powerful , mighty Pan5cat. ; firm , ★steady ; active , energetic Sa1h.) ウテチキ (h-k)
【賛】yudhiSThira (= m. (for %{-sthira}) `" firm or ★steady in battle "'N. of the eldest of the 5 reputed sons of Pa1n2d2u (really the child of Pr2itha1 or Kunti1 , Pa1n2d2u's wife , by the god Dharma or Yama , whence he is often called Dharma-putra or Dharma-ra1ja ;) ウテチキ (h-k)
c. peace of mind 心の平安。
【賛】zazvacchAnti (= f. (for %{-vat-z-}) everlasting ★peace or tranquillity , eternal rest MW.) ウテチキ (z-w)
【賛】vItaviruddhabuddhi (= mfn. one whose hostile feelings have passed away , ★peaceable W.) ウテチキぶった
ウディ
/ude^i/
[ata]
雷鳴
稲光
稲妻
鳴る神
ウティダ=おてだ=夕日、落日。

--
【賛】vadha (= ; deadly weapon, esp. Indra's ★thunderbolt; ) ウディ
【賛】vadharya (= Nom. P. %{-ya4ti} , to hurl a ★thunderbolt (only f. of pr. p. %{vadharya4ntI} , `" casting a bolt "' , prob. = lightning 稲光) ) ウディ
c. ■いなびかり フデリ、も兼務。
ウデジマ
/udejima/
[atatana]
腕角力
腕力試し
腕力試合
 
--
c. すもう = すまう 【相撲・角力】
1. 土俵の内で二人が取り組み、相手を倒すか土俵の外に出すかすれば勝ちとなる競技。わが国で昔から行われ、国技とされている。
 「―を取る」(すもうをする)
【賛】abhizuna (= mfn. successful , having an advantage over (as one ★wrestler over another) TBr.) ウデジマ (b-d)
【賛】vRthAdAna (= n. a useless or improper gift (as a gift promised to courtesans , ★wrestlers &c. ; accord. to some there are 16 kinds of these gifts) Ⓖ n. 役に立たない、または不適切な贈答品(遊女、力士などに約束された贈答品として。16 種類の贈答品がある人もいます) Mn. viii , 139.) ウデジマ
【賛】cANUra (= m. N. of a prince MBh. ; v , ; of a ★wrestler in Kan6sa\'s service (slain by Kr2ishn2a ; identified with the Daitya Vara1ha) Hariv. (%{cAnUra} , 2361 and 10407) Vop.) すま、しま、すまう
【賛】saMlabh (= A1. %{-labhate} , to take hold of one another , seize or lay hold of mutually TBr. ; to ★wrestle with (instr.) MaitrS. ; to obtain , receive BhP.: Desid. see %{lipsu} below.) すま、しま、すもう
ウト
/uto/
[ata]
古語をうと=夫人(をひと)の音便。
ウトムチ=夫持ち、女性の婚姻。
--
cf. 教育漢字 463 no  夫 フ、フウ、ブ、おっと、おとこ、それ husband, spouse 配偶者, man, that   f17_1#n.463
ウトシ
/utoshi/
[atata]

[おとり]
他の鳥やけものをさそいよせて捕まえる器具。本来は、さそいよせるために飼っておく鳥やけもの。
--
【民】vacajncey-tal (= 1. to entice, ★allure 〔~を〕魅惑する、唆す(そそのかす); 2. to overcome, subdue; 3. to take possession of) ウトシ (c-t)
【民】Acaipatam (= ★allurement, enticement (TLS))ウトシむ (c-t)
==
【民】cuvaikATTu-tal (= 1. to give a taste; 2. to entice, ★allure, decoy; 3. to be tasteful, palatable) そそのかす/そーのかす (v-n)
【賛】pratilubh (= Caus. %{-lobhayati} , to illude , infatuate RV. ; to attract , ★allure MBh. ⒼRVを夢中にさせる。 ; 惹きつける、魅せる) おとりブ (pr 無音)
ウトゲ
/utoge/
[ataka]

[あご]
人の口下にあたる部分、下顎。
--
【賛】asika (= n. the part of the face between the underlip and the ★chin L. ; (%{As}) m. pl.N. of a people VarBr2S. (v.l. %{azika}).) ウトゲ
ウトロー
/utoro:/
[atara]
怖ろし
恐ろしさ
ウトロシチュ=恐ろしい人、こわい人。
--
adaru(m) II (= "to be afraid (of), ★fear" G {alu) NB ene a. '★fear the eyes' = "with an eye to, in consideration of D "frighten" OA, jB Stn iter, of S O/jB St pass, of § N "become restless, worry about" OA, OB, jB Ntn iter, of N OA, OB, jB; > adirtu II, idirtu; adiru, adiris; adiru; musddiru) ウトロー
uhusgallu (= "★terrible storm" jB mag.; < Sum.) ウトロー (g 無音)
【賛】atidAruNa (= mfn. very ★terrible.) ウトローな
【宮古口】うとぅるす /uturusɿ/多うとぅ乚、うとぅっ乚ぁ /utuɭ、utuɭɭa/ 多與 新鏡 形容詞 〈全〉恐ろしい
【賛】uttrAsa (= m. ★fear , terror L.) うとぅるす/うとぅ乚/うとぅっ乚ぁ、おそろしい、うっとろしー
c. 【宮古島キッズネット】こわい    うとぅるす

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ウド
/udo/
[ata]
蒲団
布団
ウドは大正年代以降は普及したが、明治の頃は貧者には恵まれなかった。藁莚や朝鮮カマギを着て寝たという。
--
【民】paTu-ttal (= 02 1. to do, make, effect; 2. to catch, ensnare, entrap; 3. to level; 4. to make stable, permanent, establish; 5. to entrust to one's care; 6. to cause to grow; to raise up; 7. to smear, daub; 8. to spread out, as ★bedding;) ウド (p 無音)、ふど/ふと
ウドンチ
/udonchi/
[atanta]
驚く ウドウムイ=目覚めるの敬語、驚嘆する。
--
【賛】adbhuta (= [once %{adbhuta4} RV. ] mfn. (see 1. %{at}) , supernatural , wonderful , marvellous m. the marvellous (in style) , ★surprise ; N. of the Indra of the ninth Manvantara , (%{am}) n. a marvel , a wonder , a prodigy.) ウドンチ (+ン)
【賛】vismayAnvita (= (& {-yAkSipta*}) a. ★astonished.) ウドンチ
ウナイ
/unai/
[ana]
  男から女の姉妹を指していう呼称。
ウナン
/unan/
[anan]
牝牛
めうし
ウナングレ=雄牛が牝牛を慕うこと。
ウナンダセン
/unandasen/
[anantatan]
和蘭船 ダントヌゲ(蘭手拭)、ダンチキギ(蘭付木)など、オランダにちなんだ名詞が残る。
--
c. 蘭(ラン)--- オランダ、のこと。だって。 蘭学者のラン。
ウバン
/uban/
[apan]
御飯 古語「オーハミ」の訛、古くは祝祭にのみ白い飯(ウバン)は食べた。ウバンニギリ=にぎり飯。また、使琉球紀略に安班とせるは或は粟にあらざる可、然らばアバと音せしなるべしと新村出氏は古琉球の序に書いてある。飯を安班と音訳して(アバン)のアがウに訛って、ウバンになったものと考えられる。仏前に供える飯を和詞ではウバンと云う。御飯(オハン)のオがウに訛ったとも考えられる。
--
【賛】apUpam (= * small round cake made of flour or ★meal) ウバン
ウビ
/ubi/
[apa]
桶、樽の外側にはめて締め堅めるもの、割竹をたがねて輪にしたもの、桶の箍(たが)。
--
cf. ビルマ込み 252⬟sash ↑ 帯(おび)、副帯(ふくおび)、すぐうび、ふすうび、きゅううび、すぷうび、  f20_B_2#i.252
==
【民】cUkarai (= ★ring bound 〔法律や義務によって〕束縛
[拘束]された, a temporary bund preventing escape of water through breaches Ⓖリングバウンド、破れ口からの水の流出を防ぐ一時的な堤防) たがライ(箍) (c-t)
ウビィ
/ubi^i/
[apa]
ウビィガネ=指金、指輪。
--
【宮古口】ういび /uibi/ 多與 友新 鏡 名詞 〈全〉指
◇【あじまぁ】
イービ(いーび)/ イービ/ / 意味/ 指/ 解説/ 指全体の事。/ 5本の指一つ一つにも名前があります。/ 関連用語/ ウフイービ  チュサシイービ  ナカイービ  ナラシイービ  イービングヮー
【賛】vip (= 2 mfn. inwardly stirred or excited , inspired RV. ; f. `" easily moved or bent , flexible (?) "' , a switch , rod &c. , the shaft (of an arrow) , the rods (which form the bottom of the Soma filter , and support the straining cloth) RV. ; a ★finger) イービ、ゆび、ういび、【宮古島キッズネット】うぃび/ うゆび、ウビィ【徳之島】
ウフーシマ
/uhu:shima/
[apatana]
奄美大島 中山伝信録には「鳥父世麻」とあり、大をウフと発音す。大島郡の総称。
ウフゥワタ
/uhu^uwata/
[apata]
大腸
太腹
 
--
【賛】vapA (= f. a mound or heap thrown up by ants (see %{vAmika-v-}) ; a cavity , hollow , hole L. ; the skin or membrane investing the ★intestines or parts of the viscera , the caul or omentum VS. &c. &c. (the horse has no omentum accord. to S3Br.) ;) ウフゥ
【民】vataval (= 1. that which has faded or dried; 2. that which is partially parched; 3. undigested or half-digested matter in the ★intestines, especially of sheep of goat) ワタ

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ウフッチュ
/uhucchu/
[apata]
大人
成人
身体が大きく成長して。
--
【賛】pravRddha (= a. grown up, ★adult, developed, mature; strong, great, large, high, mighty, old.) ウフッチュ (p-w)
c. adult 系の英単語に、 adulterer, adultery, adulteress, adulterous ... がある、これらは全て、姦通、密通 がらみである。「ウフッチュ」 の発音に近い。
【民】avicAri (= * ★adulteress 姦婦、不義を犯した女) うわきり (c-k)、ウフッチュり
ウマ
/uma/
[ana]
其処 ウマナンウレ=其処に待っておれ。
ウミ
/umi/
[ana]

傷の膿
ウミヌイジテ=膿が出て来た。
ウンクサリテ=膿が一杯ある。皮膚が腐れて。
--
【賛】unnI (= ; to press or squeeze out (e.g. ★pus) MBh. ;) ウミ
【民】vin2ai (= ; 15. ★pus;) ウミ
ウミ
/umi/
[ana]
編み ウーウミ=芭蕉の繊維を糸にする作業。
--
cf. 教育漢字 112  t3  編む braid,weave,knit,bind   f17#1.112
ウミ
/umi/
[ana]
熟れる
[うれる]
果実が熟れる。果実が熟して。
--
【民】urumAn2am (= 1. figure, shape; 2. anything ★ripe or full grown (TLS)) ウミ
【民】vempu-tal (= 01 1. to be very hot; 2. to fade; to be dried with heat; 3. to become prematurely ★ripe;) ウミ
【賛】vinAza (= ; %{-zo7nmukha} mfn. ready to perish , fully ★ripe or mature L.) ウミしゃ
==
【賛】ula (= m. a kind of wild animal AV. ; ★half-ripe pulses fried over a slight fire Nigh. ; N. of a R2ishi.) 熟れ
【民】uru-ttal (= 01 1. to get angry, to be provoked; to exhibit signs of anger; 2. to burn, smart; 3. to become ★ripe, mature; 1. to be angry with; 2. to bear likeness to, resemble) 熟れ
【賛】supakva (= mf(%{A})n. (i.e. 5. %{su+p-} ; 2. %{pac}) well-cooked or matured , thoroughly ★ripe (lit. and fig.) AV. ; a sort of fragrant Mango L.) 熟(じゅく)
【賛】svadhAvinzRta (= mfn. ★ripened spontaneously Ka1t2h. Ⓖ自然に熟した) 熟した
ウモイ
/umoi/
[ana]
思い 喪いの意か、死者がある時老婦人が数名で交互に、死者の周囲で歌調にとなえる詞、死者が幼児、中年、老年などによって歌詞は別々あって哀調を帯びている。
--
c. 喪い(うしない、モ)
inimma, inimmu ~ (= "oh!" jB in ★lamentations) ウモイ
【民】an2n2ampARu-tal (= to ★lament, utter repeated expressions of regret or sorrow) ウモイ
【民】araRRu (= 02 1. ★lamentation, expressing one's woes in many words;) ウモイ (r-n-m)
【賛】vilApa (= m. ★lament.) ウモイ (l-m)
【民】uLai (= 05 1. sound; 2. high tone of voice; 3. ★weeping) ウモイ (l-m)
ウモテ
/umote/
[anata]

[おもて]
ウモテジョウグチ=表入口、表玄関。
ウモテマ=表間、表座敷、裏をウチといい、炊事台所は別棟トーグラでする。
--
cf. 教育漢字 97  表/面 おもて、おも face つら   f17_1#n.97
ウヤ
/uya/
[a]
親加那支と親を尊敬して呼ぶこともある。「親拝で神拝め」とは祖先を拝んで後に神を拝むべし。との意である。
ウヤホウ=親方。
ウヤックヮ=親子。
ムチムレ唄に、
餅欲(ムチフ)しゃち有らい副響欲(シュケフ)しゃち有らい昔親方達(きゃ)ぬ真似どせたどん・・・・
--
cf. 教育漢字 110 no  親 おや parent   f17_1#n.110
ウヤホゥ
/uyaho^u/
[apa]
親方
祖先
親許
本家
嫁が夫の親許を指して、また、分家した子供が本家を指して言う場合もある。
ウヤフジとも言う。
八月踊

昔ぬウヤフジや島立の悪さかなが島と吾島間切分ち。

ウヤワンデー
/uyawande:/
[anta]
嗣子
[しし、あとどり]
後取り
親を扶養する。
ワンドイとも言う。
ワンデー=養い分け。
--
【民】urimaiyATci (= possession or right of possession of property devolving on an ★heir) ウヤワンデー (m-w, +ン)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ウンゾ  場違い
/unzo/
[anta]
思ん女 ムゾとも言う。思愛者、愛する女、古典にも「思ひ女、かくし女」などあり。
--
c. 恋しい、逢いたい miss。恋い焦がれる languish(人が恋人などを)、pine
【賛】anudhyai (= to consider attentively , think of , muse ; to ★miss , Ka1t2h ; to bear a grudge TS.) ウンゾやい
【賛】anuzuS (= to dry up gradually S3Br. &c. ; to become emaciated by gradual practice of religious austerity Kaus3. ; to ★languish after another.) ウンゾ
【民】man2antIy-tal (= 1. to pine, ★languish; 2. to be distressed) ムゾい
【民】mUrccai (= 1. fainting, loss of consciousness, swoon, syncope; 2. ★languishing; 4. sharpness) ムゾい
ウラキリテ
/urakirite/
[arakarata]
心淋し
[こころさびし/・さみし]
ウラオチブレテの省略語か、ウラウチブリテ、ウラチフリテ、ウラチリテ・・・ウラは古語で心の意、ウラ悲し。酷く苦労すること。

民謡

うらきりて浜降りて見りば自波や立つど吾加那や見りゃらむ。

呉竹集

うらつらしき=からかなし恋しと同じ心、うめつらし心、悲しと云うことなり。うらは心なり又うらさびし杯といえるは只さびしきなり。うらに心なし。

--
c. 心寂・心淋とは - うら - コトバンク = こころ‐さびし・い【心寂・心淋】 ... 〘形口〙 こころさび し 〘形シク〙 気持が満たされずさびしい。なんとなくさびしい。こころさみしい。こころさぶし。
【賛】virahita (= mfn. abandoned , deserted , solitary , ★lonely , separated or free from , deprived of (instr. gen. , or comp.) MBh. ; (%{At}) ind. with the exception of (gen.) Ka1ran2d2.) ウラキテ (h-k) → ウラキリテ
【民】virakitan2 (= ★lonely man) ウラキたん
ウラハイ
/urahai/
[arapa]
浦走りの意。唐船のこと。
--
eleppu(m), ilippum (= f., NB also m. "★ship, boat" [GIS.MA; OAkk, OB freq. mA; OAkk pi. MA.MA] OB also nom. unit, eleppatum "(single) boat"; bel e. "★ship owner"; e. bd'eri/i "fisherman's boat"; e. Hi "deity's boat"; e. qardbi "★battleship"; e. neberi [GIS.MA.DIRI.GA] "ferry boat"; "(model) boat", Am. as toy; jB of gold 69 elitu(m)) ウラハイ
【賛】vAriratha (= m. `" water-carriage "' , a boat , ★ship L.) ウラだは → ウラハイ
ウリ
/uri/
[ara]
それ
其れ
ソレの閉音、ソレ→スリ→ウリ。
ウリ
/uri/
[ara]
ウイ 汝の尊敬語。
ウリムン
/urimun/
[aranan]
下り物
[くだりもの]
月経
[げっけい]
 
--
【民】vAlAmai (= 1. uncleanness, impurity; 2. ceremonial impurity or pollution; 3. ★menstrual impurity) うりまい → ウリムン、おりもの
【賛】Ala (= n. spawn ; any ★discharge of poisonous matter from venomous animals Sus3r.; yellow arsenic , orpiment Sus3r. ; m. N. of an ape Katha1s.; (mfn.) not little or insignificant , excellent L.) おり
【民】URal (= 01 1. oozing; percolation; ★discharge;) おり
ウルイ
/urui/
[ara]
湿気
うるおい
ウルイジギュト=潤仕事、種子の播種、苗の植付けなどの仕事。
--
【民】URRu (= 02 1. flowing, gushing forth, as blood from an artery, milk from the udder; pouring of rut from a must elephant; 2. spring, fountain; 3. ★moisture oozing from the ground 地面からにじみ出る湿気) ウルイ
ウルイユクイ
/uruiyukui/
[araka]
  久振りの雨で業を休むこと。
ウルイヌアガテ=湿気が乾燥した。
--
【民】uRaippu (= 1. sharpness of taste; 2. pungency 激辛; 3. firmness, steadfastness; 4. opportunity, favourable time; 5. severity 厳しさ, sternness, harshness; 6. impressiveness, positiveness; 7. painful sensation of body or painful feeling of mind; 8. falling of ★rain 雨降り; 9. blow 殴打、一撃、強打、殴り合い) ウルイ
c. つまり、豪雨で仕事休み。「ユクイ」 憩い(いこい)、休憩。

【民】uykai (= 1. salvation, deliverance; 2. escape from hardship 苦しみからの逃避, ★relief from distress) いこい(憩い)、ゆくい
cf. 項番 「ユクイ   休憩、病床につく」
ウレジン
/urejin/
[aratan]
  旧暦2、3月頃のこと。
ウレジンクチョブキ=ウレジンの頃に吹く風や雨のことである。
エーマーウシトーシ=エーはやせる。マーウシは馬牛、トーシは倒れる。雨風のためやせた牛馬を野外で飼育すると倒れてしまうとの意である。
--
【賛】phAlguna (= mf(%{I4})n. relating to the Nakshatra Phalguni1 S3Br. ; born under the Nakshatra Phalguni1 Pa1n2.; m. (with or scil. %{mAsa}) the month during which the full moon stands in the Nakshatra Phalguni1 (★February-March) Mn. ;) ウレジン/ウリジン (ph 無音)
c. この聞いたことも無い名前が、インド弁辞書に載っているって、スゴイと思う。
ウレマイ
/uremai/
[arana]
羨ましい
[うらやましい]
呉竹集

うらやむとは愛する心也、花をめで鳥をうらやむといへり。

--
【賛】ararivaMs (= & {ara3ru} a. ★envious, unkind.) ウレマイ (v-m, Ms 無音)、うらやむ

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ウヮー
/u^(wa):/
[a]

ぶた
ウヮンシ=豚小屋。
ウヮーシ=豚肉。
ウヮーシシがウヮーシとなった。
(不潔なところ)ウヮンノウ=豚脳、低脳者の卑称。
ユナウヮ―=夜な豚、ユナウヮーが股下を通過すると兇事がおこるとの伝えで、その場合は両足を組んで待っていたという。
ウヮンクスムン=物の役に立たない者。
ウヮントネ=豚の飼料を容れる容器、豚田舟、自然木を彫り抜いて作る。基俊太郎氏によると、トーネは田舟であるとしている。このトーネは芋洗い用の物や砂糖小屋で湯浴びするものなど利用価値は大きかったという。
--
【琉球】ゥワー声門閉鎖音のため発音表記は難しい。
c. 「ウヮー」の表記のサイトもある。 ex. あじまぁ沖縄、のサイト
【宮古口】わー   豚
【宮古口 宮古語電子辞書 (C) by セリック・ケナン 氏】わー /ʋaa/多わー、わーく /ʋaa、ʋaaku/ 多與 新鏡 名詞 〈全〉豚
【民】Uppai (= gluttony, as of a ★pig (TLS)) ゥワー、わー
【賛】varAha (= m. (derivation doubtful) a boar , hog , ★pig , wild boar RV. (ifc. it denotes , `" superiority , pre-eminence "' ;) ゥワー、わー
ウヮーウキャガイ
/u^(wa):ukyagai/
[akaka]
上浮き上がり
おっちょこちょい
おだてに乗り易い見栄坊。
--
c. 軽薄 frivolity, frivolousness
【賛】vRthAcAra (= (%{-thA7c-}) m. ★frivolous 〔人が〕不真面目な、軽率な、軽薄な、うわついた、勝手気ままな、へらへらした or lawless in conduct MBh.) ウヮーウキャら → ウヮーウキャガイ
【賛】vRthAcheda (= m. useless or ★frivolous cutting Ya1jn5.) おっちょこちょい、うわついてる、けいそつだ (v-k)
ウヮーナイ
/u^(wa):nai/
[ana]
うはなり(古語)
嫉妬
[しっと]
民謡

汝(やつ)きゃ吾きゃくま寄り合う(おう)とて遊べよ。遊ばらんどしんきゃ うわなり心

--
【民】poRAmai (= 1. envy, grudge, ★jealousy; 2. impatience) ウヮーナイ (p 無音)
-- しっと、やきもち、うらめしい --
【賛】saMspardhA (= f. emulation , rivalry , ★jealousy Ra1jat.) ししっと → しっと
【賛】saMharSa (= m. bristling or erection of the hair of the body , thrill of delight , joy , pleasure MBh. ; sexual excitement Sus3r. ; ardour , emulation , rivalry , ★jealousy (cf. %{saM-gharSa}) MBh. R. &c. ;) しっと
【民】vegkaN (= 1. fiery eye; 2. cruelty; 3. ★jealousy; 4. enmity, spite, animosity; 5. evil eye; 6. a herring, golden glossed with purple) やくの、やきも
【民】vayiRRericcal (= 1. burning sensation in the stomach; 2. envy, ★jealousy; 3. sorrow, grief; 4. compassion, pity) うらめしの (r-m)
ウヮーナイ  2回目
/u^(wa):nai/
[ana]
嫉妬 古語「うはなり」

「須勢理毘賣の命、甚(イタ)く嫉妬為(ウハナリネタミシ)たまひき。ウハナリは後に娶った妻。前に娶った妻はコナミ。コナミガウハナリをねたむ所から、嫉妬をウハナリネタミという。」とある。

 

 

俚諺

医者や医者?(犭+責・ワァナ)い 占者(ユタ)や占者?(犭+責・ワァナ)い。

ウヮーバン
/u^(wa):ban/
[apan]
豚飯 役に立たない余りもの(豚の飼料)、ウヮーバンムン=役に立たない者、予定外の者。
--
【賛】viphalIbhU (= P. %{-bhavati} , to become ★useless , be unprofitable Ka1v.) ウヮーバン (+ン)
==
【民】vINcORutin2n2i (= ★useless person) 役立たにー
【賛】vRthAcheda (= m. ★useless or frivolous cutting Ya1jn5.) やーたたず
ウヮーブイ
/u^(wa):bui/
[apa]
上羽織い 着物の上に着る衣類。
ウン
/un/
[an]
里芋
[さといも]
里芋は芋の王で逢ったが、薩摩芋が移入されてからは、座を奪われた、里の字をつけて遠慮した。
ウンバン=里芋飯、里芋を煮てねり合わせた食べ物。
萬葉集

意古麿が家なる物は、うもの葉にあらじ。

--
c. 「里芋は芋の王で逢ったが、」--- スバラシイ、漢字。日本人でない。
c. サトイモ(里芋、青芋、学名:Colocasia esculenta)は、東南アジアが原産のタロイモ類の仲間で、サトイモ科の植物。茎の地下部分(塊茎)である芋と、葉柄を食用にし、葉柄は芋茎(ズイキ)と呼ばれる。
【賛】anirmAlyA (= f. the plant Mendicago ★Esculenta.) ウンるや、いもルヤ
【賛】kandota (= m. Nymphaea ★Esculenta L.) かんしょ
【賛】triMzatpattra (= n. `" thirty-leaved "' , the blossom of Nymphaea ★esculenta L.) とろろ、じねんじょ
【賛】zrUSA (= f. Cassia ★Esculenta L.) じねんじょ (r-n, +ん)
ウン
/un/
[an]
ウンバタ=海端、海岸沿い。
--
【宮古口】いン /im/ 多與 友新 鏡来 名詞 〈全〉海
cf. 島の散歩 #22  いんむ  海
【民】vAraNam (= 03 ★sea) いン、ウン
ウンクサリ
/unkusari/
[ankatara]
熟し腐り
熟し過ぎる
完全に熟する(果実)
切り傷、腫れ物が膿を酷くもつこと。
--
【賛】anukSi (= Pass. (p. %{-kSIyamaNa}) to ★decay or vanish gradually BhP.) ウンクサ
【賛】pAkAtIta (= mfn. ★over-ripe Bhpr.) ウンクサった (p 無音, +ン)
ウンモ
/unmo/
[anna]
牛の事で、幼児語。
--
【趣】immal(2) (= : milk ★cow (cf., im-ma-al).) ウンモ
【民】AmA (= 01 wild ★cow, bos gaveus) ウンモ (+ン)
【賛】Ama (= 1 mf(%{A})n. raw , uncooked (opposed to %{pakva} q.v.) RV.; N. of the ★cow (considered as the raw material which produces the prepared milk). RV.) ウンモ (+ン)
【民】An2ERu (= bull, as male of the ★cow) ウンモ (r-m)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

⬢エ  ↑Top  12 件
島口 標準語 用例・意味等
エー
/e:/
[a]
洞穴
ほら穴
エンメィ=洞穴、メは穴。
エーガマ=洞穴、洞窟、ガマは空洞。
--
【民】aRai (= 03 1. room, apartment, chamber, cell; 2. house; 3. drawer, as of a table, a compartment, as of a cabinet, pigeon hole; 4. assigned portion of an area; 5. lying-in room; 6. square on a chessboard; 7. ★cave;) エー、エン (r-n)
【賛】mahAbila (= n. a deep cave or ★hole MBh. ;) めめめ、メ
【賛】nema (= mfn. (fr. %{na@+ima} [?] ; loc. %{ne7masmin} nom. pl. %{ne4me} and %{-mAs} cf. Pa1n2.) one , several ; ; a ★hole ;) めいめい、めめ、メ
【琉球】ガマ(がま)/ ガマ/ / 意味/ 洞窟/ 洞穴/ 解説/ 沖縄で有名な洞窟といえば、おきなわワールドの玉泉洞と、恩納村にある青の洞窟(海中 ※ダイビングスポット)があります。
【賛】gahana (= mf(%{A})n. (g. %{kSubhnA7di}) deep 深い, dense 濃い, thick , impervious , impenetrable , inexplicable , hard to be understood MBh.; (%{A}) f. ornament Devi1P. ; (%{am}) n. an abyss , depth (`" water "' Naigh. Nir.) RV.; an inaccessible place 接近不能な場所, hiding-place , thicket , ★cave 洞窟, wood , impenetrable darkness ;) ガマ
【賛】gahvara (= mf(%{A} , %{I})n. (g. %{azmA7di}) deep , impervious , impenetrable TS. ; confused (in mind) Katha1s. ; m. an arbour , bower L. ; a ★cave , cavern L. ; (%{A}) f. the plant Embelia Ribes L. ; (%{I}) f. a ★cave , cavern L. ; the earth Gal. ; (%{am}) n. `" an abyss 地獄, depth 深み"' (`" water 水"' Naigh. Nir.) see %{-re-STha4} ;) ガマ (v-m, r-n)
エー
/e:/
[a]
おい 相手を呼ぶ詞。
エーー
/e::/
[a]
あ、そうか 相手の応答に頷く時に発する詞。
エーキリ
/e:kiri/
[akara]
燃え切り
薪を燃やす
 
エーシキ
/e:shiki/
[ataka]

間隔
エーシキネング=間隔なく。
--
c. 間断なく、絶え間なく。
【民】orucAyvu (= leaning to one side, partiality; 1. altogether; 2. ★continuously) エーシキ
【賛】abhIkSNa (= mfn. (contr. of %{abhikSaNa}) , constant , ★perpetual L. ; in comp. for %{abhIkSNam} q.v. ; (%{am}) ind. repeatedly , again and again , ★perpetually , constantly ; presently , at once ; very , exceedingly (in comp. %{abhIkSNa-}) Ra1jat.) エーきしニ → エーシキに
c. 「キシ」が「シキ」に化けている。伝言ゲームの影響。
エーシタ
/e:shita/
[atata]
あっ、しまった エーシタキャーマテ=あっ困った。
--
【賛】arthadoSa (= m. a ★mistake with regard to the meaning Sa1h.) エーシタ
エーダマ
/e:dama/
[atana]
蜻蛉
[とんぼ、かげろう]
とんぼ
エダとも言う。
アーエダ=赤蜻蛉。
マッカネエーダ=銀ヤンマ・ムッシュウチエダ=羽が蓆を敷いた様に広いのでかくいう。
ヨーネエダヤカデ=夕方蜻蛉が沢山飛ぶと台風の前兆だという。
--
【賛】valucarppam (= 1. ★dragon; 2. satan, the infernal serpent) エーダマ (l 無音)
==
【民】tumpi (= 01 1. elephant; 2. bee; 3. male bee; 4. ★dragon-fly) とんぼ
【民】kATTukkaruNai (= 1. purple-stalked ★dragon, s. sh., synantherias sylvatica ; 2. tahiti arrowroot, tacca pinnatifida) かげろうナイ
エーチョウ
/e:chyou/
[ata]
  エーシタの意と同じ、また相手を罵る時に、エーチュウエーチュウと連続唱和する。エーチョウチョウークルチョウチョウも同じ。
--
【賛】arthadoSa (= m. a ★mistake with regard to the meaning Sa1h.) エーチョウ、エーシタ
エーノ
/e:no/
[ana]
焼野
焼き野が原
原野や山林を焼き払った後地。
エーノダムン=焼野薪、タムンは焚物。
--
【賛】havana (= 1 m. fire or Agni the god of fire L. ; a fire-receptacle (= f.) L. ; (%{I}) f. the sacrificial ladle S3Br. ; a hole made in the ground for the sacrificial fire which is to receive a ★burnt-oblation L. ; (%{am}) n. the act of offering an oblation with fire , sacrifice MBh. Ⓖ火 で 奉納 する 行為 , 生け贄;) エーノ (h 無音)
==
【賛】saMjvalana (= n. fire-wood, ★fuel.) タムン (l-m)、たじゃむん、たきもの (j-k)
エームン
/e:mun/
[anan]
痩物
役に立たない者
相手を貶す詞。
--
【民】avalan2 (= ★useless fellow (TLS)) エームン
エト
/eto/
[ata]
労動歌 月夜にはエトを歌いながら、共同耕作をした。共同作業で作業の能率をあげ得るし隣同士親族同志の相互扶助の精神を高め、ひいては部落全体の平和を維持したところに聚落生活の特色があった。
--
【賛】alati (= m. a kind of ★song L.) エト
【民】vAzttu (= 02 1. benediction, felicitation; 2. praise; 3. invocation or praise of the deity at the beginning of a religious or literary work, one of three man3kal2a1caran2ai , q.v.; 4. singing ★songs of benediction  Ⓖ祝福、祝福; 2.賞賛; 3. 宗教的または文学的な作品の冒頭での神への祈りまたは賛美、3 つの man3kal2a1caran2ai の 1 つ、q.v.; 4. 祝福の歌を歌う) エト
エンダケ
/endake/
[antaka]
ぶらんこ
鞦韆
[ブランコ、しゅうせん]
ウェンダゲも同じ
--
項番「ウェンダゲ  ぶらんこ」

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

⬢オ  ↑Top  21 件
島口 標準語 用例・意味等

/o/
[a]

[あわ]
オーバン=粟飯、粟を入れてたいた飯。家屋建築の祝詞の一つ、ミヤゲフキの一節に、ヘーユーチヌシンナン フードラクメテ オードラクメテ・・・・とあり、
四隅に大俵(米俵)積んで、粟俵積んで・・・・。
オー人の呼ぶのに応える詞(同輩以上に対する返事)語尾は下がる。敬意を含めている。「はい」に相当する。
俚諺

オーヌムンウケネン。「はい」と受けていれば、当り障りはないとの意。

--
【民】aruvi (= 02 stubble of italian ★millet) オ、あわ
オー
/o:/
[a]
  問い返す詞。語尾はあがる。
オーサ
/o:sa/
[ata]
青海苔
[あおのり]
オーサバン=青海苔飯、青のり入りの飯。
オサハギ=青海苔採集。
--
【宮古口】 あーさ /aasa/多あーしゃ /aaɕa/ 多與 皆友 新鏡 来 名詞 〈皆、與、多、新、友〉海藻の一種。石蓴(あおさ)。
【民】ARRuppAci (= a water ★weed 水草 [= waterweed]) あーさ/あーしゃ、あほさ
c. 【英】weed ウィード、雑草、海藻 ex. seaweed〔ノリ、ワカメ、コンブなど。〕
オーシ
/o:shi/
[ata]
合わす
良し悪し
適不適を確かめる。
--
【賛】aucitI (= f. (fr. %{ucita}) , ★fitness 適合性, suitableness , decorum 〔芸術作品などの形式が〕作法にかなっていること、統一感があること。〔慣習としての〕礼儀作法。 Sa1h.) オーシ
オーシ
/o:shi/
[ata]
突合わす ウシオーシ=闘牛。
オイウシ=闘牛用の牛。
--
c. 闘わせる、戦わせる
【賛】Aji (= m. f. running or ★fighting match; race, battle, combat; place for running, course.) オーシ
オーシ
/o:shi/
[ata]
会う
面談
面会
 
--
【賛】Apti (= f. reaching, ★meeting, gain, acquisition.) オーシ
【賛】Asada (= m. approaching , ★meeting (see %{dur--}).) オーシ
==
【民】tAkku (= 02 1. attack, assault; 2. beat, dash, blow, clash; 3. fight; 4. army, forces;) たたかい、たーく
オーダ
/o:da/
[ata]
もっこ 蚕具竹製の運搬用具。
--
【民】vaTTi (= 02 1. ★basket made of palm stem fibre; 2. ★basket; 3. a measure of capacity=1 na1l6i =1 pat2i ; 4. cowry; 5. path, way; 6. porringer; 7. giddiness during pregnancy) オーダ
【賛】vaitasa (= mf(%{I})n. (fr. %{vetasa}) made of or peculiar to a reed (%{-sI@vRtti} , `" reed-like action "' i.e. yielding to superior force , adapting one's self to circumstances) TS. ; m. or n. a ★basket made of reed Ka1tyS3r. ;) オーダ
【出雲弁】ふご    竹・わらで編み、物を盛って運搬する道具 ex. そこのふごに白菜をえ ちょいてごいた。 = そこの運搬する道具に白菜を入れて おいてください。
【民】pUkkuTalai (= cylinderical ola 訳不明 ★basket for flowers 花のための円筒形の籠) ふごタライ
【民】taLai (= 03 1. tie 結ぶ, fastening, bandage 縛る; 2. cord, rope ひも・ロープ; fetters 〔拘束具の〕足かせ, shackles;) タライ
c. 紐付き。ふご【×畚】:竹・わら・縄などで網状に編み、四すみにつりひもをつけ、物を入れて運ぶ用具。もっこ
c. なお、畚を「ふご」と読むときは稲わらを編んだ円筒状または円状の運搬容器を指す。[from wikipedia]
【十津川弁】もっこ   土を運ぶ、つなで作った網
【民】makkiri (= big ★basket 籠 (TLS)) もっこ (r 無音)
c. 【富山弁】もっこふんどし。

畚(もっこ) from (C) https://www.cgr.mlit.go.jp › chiebukuro › search › mame 畚(もっこ)
 縄なわや竹・蔓つるを編あんで作った土砂どしゃの運搬道具うんぱんどうぐです。人が担かついだり、背負せおったり、手で持ったりして使います。  昭和初期までの土木工事では、このもっこに土をいっぱい入れて、棒ぼうで担かついで運んでいました。土木工事は大変な仕事で、ほとんど人の力で行われていました。
オーチグムイ
/o:chigumui/
[atakana]
大晦日
12月31日の夜
 
--
cf. スワデシュ・リスト 100   73 moon   f20#ss73 内、
■大晦日(おおつごもり)、 みそか(晦日、三十日)
【賛】samAcchad (= , to cover completely with , overspread veil , cloud 雲 (also fig. to ★obscure 晦(つごもり)、あいまい、月が隠れる or stupefy the mind) MBh.) つもごった → つもごり/つごもり
【賛】tamovRta (= mfn. ★obscured 晦、あいまい、月が隠れる W. ; overcome with any effect of the Gun2a %{tamas} , as rage , fear , &c. ) つもごった (v-g)
【民】mazuku-tal (= 1. to become blunt; 2. to be dim ぼんやり or ★obscure) みそか
【岡山弁】つもごり  (名詞)    つごもり,月のおわりごろ   大晦日はおおつもごりとなまっていた。祖父は12月20日頃からおおつもごりまで,餅の賃搗きのアルバイトに出ていた。餅をしぼりちぎると同時に丸めたあんこをくるみ込める早技を持っていた。
オード
/o:do/
[ata]
大胴 オードゥムン=大胴者、大太者、図体の大きい者。
オードラムン=大俵者。
オーバチャ
/o:bacha/
[apata]
おてんば者
女のやんちゃ者
オーは雄である。
--
項番「ウゥバチャムン  おてんば者、女のやんちゃ者」

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

オームイ
/o:mui/
[ana]
泡盛 沖縄から来た、また、アルコール分が強い酒にも言う。
--
【民】AvEcanIr (= * toddy, strong drink, intoxicating ★liquor) アワすモリ、アワモリ (c 無音)、【徳之島】オームイ (c 無音)
【民】aRivazi (= 02 1. intoxicating ★liquor which destroys reason 理性を破壊する酔わせる酒; 2. devil 悪魔) ありわつ、あわ、【徳之島】オームイ (v-m, z-y)
オーヌ
/o:nu/
[ana]
危い
あぶない
オーアイとも言う。
--
【賛】am (= ; (perf. p. acc. sg. %{emuSa4m} for %{emivA4Msam}) to be pernicious or ★dangerous)
オーヌ
/o:nu/
[ana]
恥ずかしい
おかしい
 
--
【賛】hrINa (= mfn. ★ashamed , bashful , shy R.) オーヌ (h 無音)
【民】am (= 02 1. lustre of gems; 2. ★laughter 笑うこと、笑い; 3. happiness 幸福; 4. horripilation; 5. God; 6. swan; 7. invitation; 8. pride; 9. battle; 10. arrow (TLS)) オーヌ
オキヌダ
/okinuda/
[akanata]
湿田 オギ=だぶだぶの田。
ウギ=揺れ動かすこと。
ナイウギ=苗を揺らし泥を落とす。
--
【賛】augha (= m. a ★flood 洪水.) オキ、オギ
【民】vEkam (= 12. ★flood; ) オキヌ
オサ
/osa/
[ata]
  織機の筬(せい)の転、筬とは機(はた)の経(たて)を整え緯(よこ)を織り込む器具のこと。
オソシ
/ososhi/
[atata]
押そし 巣についた鳥に卵を抱かせる。
オソシウェー=卵を出してヒナを分け合うこと。
--
c. 抱卵 incubation, to incubate
【民】aTaikiTa-ttal (= 1. to ★incubate; 2. to abide stay) オソきシ
【賛】puSTa (= mfn. nourished , cherished , well-fed , thriving , strong , fat , full , complete , perfect , abundant , rich , great , ample Mn. ; rich in , blessed with (instr.) Das3. ; full-sounding , loud Hariv. ; burnt W. (w.r. for %{pluSTa}?) ; ★incubated , brooded over MW. ;) オソ (p 無音)、オソシ (p 無音)
【民】aTai (= ; 9. ★incubation;) オソ
オソシ
/ososhi/
[atata]
合する ターケブイオソチ=二戸の家族を一戸に合すること。
--
c. 合併、併合 merge 今一。 absorb アタリ。
【民】AzA-ttal (= to be immersed 浸る, ★absorbed 〔移民などを〕受け入れる、〔小国・町村・会社・企業・都市などを~に〕吸収合併す。〔熱・光・気体・液体・衝撃・音などを徐々に〕吸収する、吸い上げる。) オソシ、おーし
オソテ
/osote/
[atata]
覆いかぶさる
襲う
抑える
 
--
【民】acaivATu-tal (= to ★hover, over, move or stir, as wind on the surface of water) オソテ
【賛】AdhRSe (= (dat. inf.) to ★attack 襲う、奇襲、アタック or defy 〔権力者などに〕反抗する、食ってかかる、盾突く.) オソテ
【賛】Asiddha (= mfn. put under ★restraint 制限下, imprisoned Comm. on Ya1jn5.) オソテ
オッコイマンコイ
/okkoimankoi/
[akananka]
  マグワイ事と関連するとの説、また神を招くのが原意だとの説もある。大恋、満恋、大変に得をした時の表現、マッコイでも通じる。マンコイは満開、招恋、舞々婚い等、何れも定説がない。
--
【民】vAkkuniccayam (= ceremonial confirmation of ★marriage agreement (TLS) Ⓖ結婚協定の儀式的確認) オッコイマンコイむ (n-m)
オトロイ
/otoroi/
[atara]
恐ろしい
恐れる
 
--
項番「ウトロー  = 怖ろし、恐ろしさ」と同源。
オボラ
/obora/
[apara]
有難う
お世話様
オボラダレン=有難う御座います。
オボラアレテ=同じ意味。
--
eberu III (= "★joy, celebration"? jB lex.) オボラ
habur (= "is noisy"; jB of house "creak" D lex. only Dt jB "(merrily) create a noise"? S jB "cause to make (★joyful) clamour"; "instigate disruption"; > habrum; habbiru; habarattu; hubu.ru II; habburtu 1 -) オボラ (h 無音)
apalu(m) I, OB also abdlum (= "to pay; answer" G (a/u; NB pres. once ihappal ?) 1. "pay" s.o. s.th. (= 2 ace), "repay" s.th., "settle" claim; "pay off, ★satisfy" s.o.; M/NA "make in full" sacrificial offering; Bab. math., astr., of solution "give the result" 2. "answer" s.o. (= ace);) オボラ
【賛】AprIta (= mfn. gladdened , ★joyous BhP.) オボラだ
【賛】ApRR (= P. %{-piparti} , %{-pRNAti} , and %{-pRNati} , to fill up , fulfil , fill RV. ; to do any one's desire , ★satisfy any one's wish RV.: A1. %{-pRNate} , to surfeit one's self , satiate or ★satisfy one's self RV.:) オボラ
【民】akkarAlatti (= * 51 lights arranged in concentric circles in a circular metallic tray and waved in front of the main shrine as a special ★thanks giving offering to the deity) おぼららだん (k-b, +ん)、あこららだ、おーきに、あっがとう
【賛】abhirucita (= a. ★pleasing, agreeable (dat. or gen); ★pleased with, delighting in (---).) オボラダレン (c-d, t-r, +ン)、あふぃるしー  -- = 私は、うれしい。
【賛】abhirata (= mfn. reposing Ya1jn5.; ★pleased or contented with (loc.) , satisfied ; engaged in , attentive to (loc.) , performing , practising.) オボラアレテ
【賛】abhiprIta (= mfn. ★pleased , (%{an-} neg.) AitBr.) オボラだ、うれーし

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

⬢カ  ↑Top  65 件
島口 標準語 用例・意味等
カイナ
/kaina/
[kana]
カイナブネ=腕骨、手仕事。
--
【民】kaimuzam (= length of ★fore-arm Ⓖ前腕の長さ) カイナざむ
【民】kaiyURRam (= lit., strength of the ★arm 腕の力. skill 技量, ability 能力) カイらーむ
【宮古口】かいな   /kaina / 多與 友来 名詞 〈多、與、友〉腕
【賛】 kaphoNi (= the ★elbow ) かひな
【民】 kUparam (= ★elbow) かひな
【賛】 kIla (= the ★elbow) けーな (l-n)
【賛】 vasu (= the distance from the ★elbow to the closed fist) ひじ
cf. 詳細は f20, #Tohoku (東北弁オノマトペ) の #9 上腕 を参照。
カイバン
/kaiban/
[kapan]
粥飯
御粥
シキ飯
シキグメバン=引米飯、米を荒く砕いて粥飯にたいたもの。
クヮーカイバン=硬粥飯。
--
【賛】gRhAmbu (= n. sour ★gruel made from the fermentation of rice-water L.) カイバ
【民】kUz (= 01 1. thick ★gruel, porridge, semiliquid for; 2. food; 3. growing crop; 4. wealth; 5. gold Ⓖ1.濃厚なお粥、お粥、半液体用; 2.食品; 3. 作物の成長; 4.富; 5. ゴールド) カイ (z-y)、かゆ (z-y)、くず
カガー
/kaga:/
[kaka]
かげの転か。
--
【民】cAyai (= 01 1. ★shadow, ★shade; 2. reflected image, reflection; 3. resemblance, likeness; 4. fame; 5. sin, as following a person like his shadow; 6. region, quarter) カガー (y-ki)
【賛】kalaGkakalA (= f. a digit of the moon in ★shadow Gi1t.) 影(かげ)、午後(ごご)
カガン
/kagan/
[kakan]
鶏冠
[とさか]
とさか
カガンムン=あがり者。
クェーカガン=食欲不振でやせる。
--
【賛】kaGkaNa (= n. (%{as} m. L.) , (%{kai} Comm. on Un2. iv , 24) , a bracelet , ornament for the wrist , ring MBh. ; a band or ribbon (tied round the wrist of a bride or bridegroom before marriage) Mcar. ; an annual weapon MBh. ; an ornament round the feet of an elephant MBh. ; any ornament or trinket ; a ★crest ;) カガン
【賛】suzikha (= mfn. having beautiful points or ★crests L. ; having a bright flame (as a lamp) Prab. ; m. N. of Agni or fire L. ; (%{A}) f. a peacock's ★crest MW. ; cock's comb L. ; (%{-khA}) %{-samUha} m. (a mass of) beautiful hair BhP.) とさか
ガー
/ga:/
[ka]

[ちから]
ガーリキムン=力切り者、力のない者、精根のない者。
c. logic 支離滅裂。「ガー」=「力(ちから)」なのか、「ガーリキムン」=「力切り者、力のない者、精根のない者。」なので「リキ」=「~を持たない」なのか。「ガー = ちから」は、feeling 少しオカシイ、の、感想。
c. power, energetic, vigour
【民】kEvalakkiTai (= disembodied 肉体
[胴体から]分離された
[切り離された]、肉体なしに存在する。〔霊魂などが〕肉体から遊離した、体外離脱した。 ★inactive condition of the sould enveloped in a1n2ava , the inherent darkenss) ガーリキたい
【賛】karaNa (= 1 a. ★active, clever, skilled.) がらな
【賛】kAmaguNa (= m. `" quality of desire 願望"' , affection , ★passion 情熱; satiety , perfect enjoyment ; an object of sense ; (%{As}) m. pl. the objects of the five senses , sensual enjoyments Lalit. ) がーまがーま、がんがん、願、頑頑、神
ガギシリ
/gagishiri/
[kakatara]
  草木の萎びて成長の悪いもの、人間の微弱者、一般に成長不順のこと。
--
c. bad growing, grow, develop, immature 今一。 疲れる。 inferior 当り。
【民】caccAyiru-ttal (= 01 to be of ★inferior quality, as tobacco) ガギシリ (c-k-g, c-k-g)
【民】cakkaTTai (= 1. badness, unfitness, inferiority, incompetency; 2, degradation; 3. blockhead) ガギったい
【賛】vanakodrava (= m. a kind of ★inferior grain L.) ガギシリヴぁ (v-g, n 無音)、ひねてるヴァ
==
【民】parunel (= an ★inferior kind of paddy) ひね
c. ひね【▽陳/老=成】 の解説
1 古くなること。また、そのもの。
「―になった麺麭菓子」〈三重吉・小鳥の巣〉
2 前年以前に収穫した穀物や野菜。「―米」
3 老成していること。ませていること。また、その人。
カクラン
/kakuran/
[kakaran]
霍乱
[かくらん]
食当り
食中毒
 
--
c. 霍乱(かくらん)とは - コトバンク  = 急に倒れる日射病、あるいは真夏に激しく吐き下しする病気の古称である。現代でいう急性胃腸炎、コレラ、疫痢(えきり)などの総称に該当するものと思われる。
c. 日射病 sunstroke《病理》、sunstruck《病理》系には、「かくらん」はハズレ。 food poison 系は、アタリ。
【民】kaccAlam (= a mineral ★poison 鉱毒) カクラン
カケ
/kake/
[kaka]

[かけ]
子供のゆびきり
カケリ=掛勝負。
--
【賛】glaha (= m. game at dice, stake in playing; die. dice-box; contest, ★bet, prize.) カケ (h-k)
【民】kAcukaTTu-tal (= 1. to play with copper coins; 2. to ★bet, wager, as in gambling) カケごと
【賛】glah (= cl. 1. A1. %{-hate} (Cond. P. %{aglahISyat} MBh. ) , to ★gamble , play with any one (instr.) at dice for (acc.) , win by ★gambling MBh. ; = %{grah} , to take , receive Dha1tup.) カケ (h-k)
--
【賛】vyavahR (= P. A1. %{-harati 切った} , %{-te} , to transpose , exchange Nir. ; to have intercourse with (instr. or loc.) 契った Gr2S. ; to meet (as foes) , fight with (instr. with or without %{sA7rdham}) MBh. to act , proceed , behave towards or deal with (loc.) ib. ; to be active or busy , work Ya1jn5. ; to carry on commerce , trade , deal in (loc. instr. , or gen.) A1past. ; to ★bet at , play for (gen.) Pa1n2. ;) カケ (v-k, v-k)、ゆびきり (h-k)、げんまん (v-g, +ん, v-m, R-n)
【賛】kakSIkRta (= mfn. assented , held , ★promised , admitted.) カケキリだ
カサ
/kasa/
[kata]
痘痕
[あばた]
あばた
南蛮瘡のカサ。
カサタリ=頭にできた傷の瘡。
--
【民】kONittaTTu (= a kind of eruptive disease akin to ★small-pox) カサ
【民】kOtAri (= 1. spasmodic cholera; 2. epidemic, pestilential disease, as ★small-pox, scarlet fever Ⓖ1.痙攣性コレラ; 2. 疫病、疫病、天然痘、猩紅熱など) カサ
==
【賛】avaTa (= m. hole, ★pit; a. {-yya3} being in a ★pit.) あばた
【民】ammaivaTu (= ★smallpox 天然痘 pits) あばた
カサ
/kasa/
[kata]
  野苺や蕗の葉のこと。山野ではカサが食器代りとして貴重だった。
カサムチ=山来来(ママ。山帰来か)や芭蕉の葉で包んだ餅。語尾は下げる。
--
c. 野苺[のイチゴ]、蕗の葉[フキのは]
【民】kuzai (= 03 1. tender ★leaf 軟らかな葉, sprout 芽, shoot; ) カサ、くさ
【賛】kacapa (= m. `" cloud-drinker "' , grass ; a ★leaf W. ;) カサ、くさ

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

カサ
/kasa/
[kata]
傘の総称 ダンガサ=こうもり傘。
アマガサ=雨傘、蛇の目。
クバガサ=枇榔傘。
ムンギャナガサ=麦稈傘。語尾は上げる。
--
【民】kuTai (= 02 1. ★umbrella, parasol, canopy; 2. government; 3. a dance of skanda; 4. knob in sandals; 5. ola basket for eating and drinking from; 6. umbrella thorn babul; 7. anything hollow) カサ
カサギ
/kasagi/
[kataka]
けずる
こそげる
ウギカサギ=甘蔗の葉を搔き落とす。
--
【民】kUrcIvu-tal (= 1. to sharpen, make pointed; 2. to ★scrape, slice off, as areaca nut; to incite, as to a quarrel) カサギ (v-g)、こそげ
【賛】kaS (= cl. 1. P. A1. %{kaSati} , %{-te} , to rub , scratch , ★scrape Pa1n2. :) けず る、こす
【賛】kASThakuddAla (= m. a kind of wooden shovel or ★scraper (used for baling water out of a boat , or for ★scraping and cleaning its bottom) L.; (vv.ll. %{-kudAla} and %{-kUddAla}.)) こそげおちら
カサドメ
/kasadome/
[katatana]
髪止め
髪指し

薩摩服属時代、安政6年(1859)官民の髪指物が指定された。

  • 銀菊形並に添差迄2本=郷士格
  • 銀菊形拜真鍮並に銀添差迄2本=一代郷士格嫡子
  • 真鍮苺形並に真鍮添差迄2本=定式黍横目以下略
  • 真鍮菊形並に真鍮添差迄2本=掟、目指以下略
  • 真鍮添差1本=郷士格4人以下の子供以下略
  • 鉄の添差1本=一般の農民以下略

 

 

 

 

 

以下略の詳記は「徳之島小史」第3編代官時代 第5章当島官民髪指物制限に記す。

--
c. ↑ 何で、空白行が5行あるの?。
【民】kucci (= 01 1. splinter; 2. ★hairpin ヘアピン、かんざし、クシ; 3. sickle leaf, m. sh., sida carpinifoila) カサ、くし
【民】tammiTutal (= 1. to be ★stopped, impeded, interrupted; 2. to be abated, reduced, lessened) トメタル
【民】tampi-ttal (= 01 1. to become immovable, stiff, stunned; to ★stop, check, suspend, ★restrain 制限, counteract, by magical incantations) トメ
カサバテ
/kasabate/
[katapata]
嵩張て はびこる、量が多くなって。
c. 「かさばる」って、素直に、「嵩が張る」だべ。≒「でか図体(ずうたい)」
【民】kAyccaRpATu (= 1. condition of ebign fully dried, as ground-nut kernels ready for crushing, opp. to irappa1tu ; 2. reduction 減少、削減、縮小 in ★quantity, as of paddy etc., when dried; 3. barrenness, impoverished state) カサバテ
【民】kaTappu (= 01 1. passing over; 2. wicket or narrow passage in a lane, wall or hedge for the use of people only but not for cattle; 3. that which is abundant; large ★quantity) かさぶ/かさむ (p-m)
カシキ
/kashiki/
[kataka]
強飯
[こわめし、おこわ]
こわめし
玄米を煮たもの、味噌の原料。
混効験集=ふすめみおはに重美御飯と書く、赤飯の事也かしきとも云ふ。とあり。
--
c. おこわ、強飯(こわいい)ともいう。江戸時代までは米を蒸して飯にしたものを強飯といい、水を加えて柔らかく煮たもの、すなわち炊(かし)ぎ飯を弱飯(ひめ)または姫飯(ひめいい)といっていた。炊飯が一般化するようになってからは、これをご飯(はん)または飯(めし)といい、反対に糯米(もちごめ)を蒸したものを強飯またはおこわというようになった。米を蒸すのが通常の加熱法であった時代には、糯米でも粳米(うるちまい)でも強飯といったが、炊く方法が一般的になってからは蒸したものだけを強飯というようになり、さらに糯米を蒸さずに炊いたものを炊きおこわといっている。
cf. ビルマ含む 232⬟rice steamer ↑ こしき、かしき、せいろ。おこわ  f20_B_2#i.232
カシグイ
/kashigui/
[kataka]

[たん]
たん
 
--
【民】kOzai (= 1. ★phlegm, mucus; 2. saliva; 3. cf. ko1ca bashfulness, timidity; 4. tender-heartedness; 5. bashful, timid person; 6. child) カシ
【民】kOzaikkaTTu (= accumulation of ★phlegm in the bronchial tubes 気管支に痰がたまる) カシグッツ
【民】tOSam (= 01 1. fault,; 2. sin, offcnce, transgression, heinous crime, guilt; 3. defect, blemish, deficiency, lack; 4. disorder of the humours of the body, defect in the functions of the bile, ★phlegm, or wind; ) たん
カジ
/kaji/
[kata]
背(後) クシ=腰、クシの転か。
--
【民】kacai (= 03 hair ornament fastened by a hook from the top of the ear to the ★back of the head) カジ
【賛】karapRSTha (= n. the ★back of the hand W.) カジ
【賛】kapucchala (= n. the hair on the ★back part of the head; the forepart of a sacrificial ladle.) かじ、かつら
c. つまり、「カジ」と「かつら」は、親戚関係。
カジ
/kaji/
[kata]
  顎が震える様子。語尾を下げる。
--
c. 「がたがた」...。恐怖 terror
【民】kazi-tal (= ; 11. to be in ★terror; ) カジ
カジ
/kaji/
[kata]
悪口
[わるぐち]
背や後で悪口を云う。
イキカジムン=性質が酷く悪い者。
--
【民】cATi (= 02 1. milicious report, ★slander (誹謗)中傷、悪口。《法律》〔口頭での〕名誉毀損
[◆【参考】libel] ; 2. powder) カジ
ガヂマメ
/ka"(chi)mame/
[katanana]
  砂糖と落花生とを一緒に混ぜた者、ガジャマメとも言う。ヂマメは落花生のこと。ガ+ヂマメかガジャ+マメが判明しない。大豆をいって砂糖とまぜたものにも言う。
--
c. 「砂糖」+「豆」
mangu I, mannagu (= (a type of ★bean)? j/NB [TE]) マメ (g-n)
【賛】kakku (= 03 ★sugar-candy) が、か(果)
【賛】kaTA (= 03 shallow iron boiler for boiling ★sugar) ガヂ、ガジャ
【民】mUvilaimin2n2i (= ★field-bean) まめ(豆)
【賛】mASa (= m. ★bean; a small weight of gold (also {mASaka} m. n.).) まーしゃ
【賛】varNArha (= m. a sort of ★bean , Phaseolus Mungo L.) まめ (v-m)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ガジャン
/gajan/
[katan]

[か]
ガジャミ。
手毬唄=那覇ぬガジャンぐわぬ 人喰いおとろさ・・・。
--
【民】kocuttEn2I (= ★Mosquito bee) ガジャン、ガジャミ
【民】kocu (= 02 1. ★mosquito, gnat, culex; 2. eyefly which gathers in clusters on hanging threads, muscidae)
ガスイッ
/gasui^(tu)/
[kata]
ガス系
裁縫の
[さいほうの]
 
--
【民】kaTTuttaiyal (= a kind of firm ★sewing) ガスイッ
カタイ
/katai/
[kata]
語い
話す
カタイガモインソリヤ=語りに参り候得。
--
【賛】kathya (= mfn. to be spoken about or ★told , fit to be mentioned R. ; to be related Das3.) カタイ
カタイ
/katai/
[kata]
告げる ワガカタイダ=僕が告げるよ。
--
【賛】kathita (= mfn. ★told , related , reckoned Mn. ; (%{am}) n. conversation , discourse MBh. ; narration , tale Ragh.) カタイ
カタビラ
/katabira/
[katapara]
帷子
[かたびら]
帷子(衣類)。世間胸算用死ねば萬貫目持っても、帷子一つより皆浮世に残るぞかし。
--
【民】kaTTuvarkkam (= cloth, wearing apparel, ★garment) カタビラっかむ
【民】kuruTTuvaLam (= inner side of a cloth or ★garment, opp. to pa1rvai-val2am (TLS) Ⓖ布または衣服の内側、opp。 pa1rvai-val2am へ) カタビラの
c. pa1rvai-val2am おもビラ (p 無音, v-m)、って、発音するのかな?。誰か、調べて。
c. 変化:
鎖帷子(くさりかたびら)は、鎧形式の防具の一種。帷子とは肌着として使われる麻製の単衣のことで ...
湯帷子(ゆかたびら)は、平安時代に入浴の際に着用されていた和服の一種。麻の単衣で、浴衣の原型とされる。 概要編集. 入浴する際に着る肌着自体は、飛鳥時代から湯 ...
カチ(~カチ)
/kachi/
[kata]
~へ
~の許へ
カメジカチ=亀津へ。
--
【民】koNTu (= 1. from, beginning with; 2. ★towards 〔動きが〕~の方へ、~に向かって。~を目指して、~を目的として。, in the direction of ~の方向へ; 3. a sign of the instrumental case; 4. expletive) カチ (N 無音)、こんつ
【民】karuTi-ttal (= to draw ★towards ~の方へ引く; to pull; to attract (TLS)) カチ
【賛】kRS, karSati, -te (= ; draw ★towards one's self (arrow), bend (bow), turn up (foam), drag about, pull;) カチ
ガチチ
/gachichi/
[katata]
うに
雲丹
[うに]
海栗
[うみぐり]
海胆の卵巣を雲丹という。
--
c. 他県では「がぜ」と言っている。徳之島弁の発音は、インド弁と完全に同じ発音の「ガチチ」。スバラシイ。
【出雲弁】がぜ   (= ウニの総称 ex. やいな。がぜのとげが刺さったわ。 【= しまった。ウニのとげが刺さったよ。】)
解説    昭和二十年代、ウニは今のように珍重されなかつた。海水浴の時食べて見た。それも毒見をするような感じて。ムラサキウニを踏んで足に刺さり痛かった思い出。ムラサキもバフンも一様に「がぜ」とよんでいた
【民】kuttUci (= 1. a pricker, bradawl; 2. long ★needle 針 used fo rthatching or heading; 3. testing ★needle for thrusting into a sack of grain and bringing out a few grains as a speciment) がぜ、【徳之島】ガチチ
【賛】gAtrasaMkocanI (= f. `" contracting its body "' , a ★hedgehog ハリネズミ. VS. ) がぜ、がぜムコカニ
c. つまり「がぜ」は、針(はり)。
c. ウニは、sea hedgehog 《動物》とも言う。
c. 【五島弁】がぜ   雲丹(ウニ)
ガッタ
/gatta/
[kata]

[いなご]
いなご
バッタ
ガッタネテ=跛、ちんば、蝗の足に例えたのか。
--
kussudu ~ (= "★cripple(d)" jB; < kasddu ?) ガッタ
kussusu(m) (= "(one) ★crippled 手足の不自由な人、〔手足の〕身障者 by lack of hand"? O/jB lex.; < kasdsu I) ガッタね
【民】viTTil (= 1. ★locust; 2. moth; 3. murder; 4. paper-tree; 5. medium-papery ovate-to-oblong-acute-leaved kokra laurel, l. tr., aporosa lindleyana) ガッタる (v-g)、ばったル
==
【民】ilaikkin2n2i (= grasshopper, ★locust, ★locustidae) いなごン (l-n)
【賛】zalabha (= m. (cf. %{zarabha}) a grass-hopper , ★locust (fabled to be the children of Pulastya or of Ta1rkshya and Ya1mini1) ,) ちんば (l-m)
【民】cottiyan2 (= ★lame person, cripple ビッコ Ⓖ足の不自由な人、足の不自由な人) ガッタネテ (+テ)
【賛】khoDa (= mfn. (in comp. or ifc. g. %{kaDArA7di} , not in Ka1s3.) limping 跛行(はこう), ★lame L. (cf. %{khora}.)) %{kaDArA7di} ガッタネテ (r-n)
ガッチリ
/gacchiri/
[katara]
ちょうど
全く
ガッチリオトイ=丁度よい。
--
【賛】gud-du7(-du7) (= : perfect, unblemished bull; fierce, goring ox ('bull, ox' + 'complete, ★suitable; to butt, gore, toss').) ガッチ
【賛】kuzala (= a. in good condition, in order, all right, proper, ★suitable 適切な, well 良, healthy; equal to, capable of, clever, skilful, versed in (loc., gen., inf., or ---). f. {kuzalI} N. of sev. plants. n. right condition, welfare, health, luck; also = seq.) ガッチリ
【民】cumuttirai (= 1. standard weights andmeasures; 2. genuineness, that which is bona fide; 3. uprightness, ★justness Ⓖ1. 標準重量と寸法; 2. 真正性、真正であるもの。 3. 正しさ、正しさ) ガッチリ (c-k-g, m 無音)
【賛】cAtuSprAzya (= mfn. (fr. %{catuS-prA7za} Pa1n2. ) ★enough for 4 persons to eat S3Br. Ⓖ4人で食べきる量。4人で食べるには十分;) ガッチリじゃ、丁度や(ちょうどや)、ちょっきりや (S-k)
【民】kaTTuppaTi (= being worth while, ★just sufficient モロ充分) ガッチオト (p 無音)
カテイ
/katei/
[kata]
担ぐ
[かつぐ]
肩に担ぐ
カテバン=担番、死人の棺桶を担ぐ人、近親の若者が任に当る。
カテウイ=担売り、商店が繁栄しない時代の行商。
--
【賛】katsavara (= m. the ★shoulder , ★shoulder-blade L.) カテイ、かた(肩)
【賛】kakudvat (= mfn. having a hump こぶを持つ; (%{An}) m. a bullock with a hump on his ★shoulders Ⓖ肩にこぶがある雄牛 R. ;) カテイだ、かつぐダ (v-g)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

カデ
/kade/
[kata]
カデヌワーラ=風の吹いてくる方向、風を強く受ける所。
カデンサー=風下、風の下の義。
--
gesu (= "to belch 〔火・煙・ガス・水などが〕噴出する。げっぷする" jB G ★wind, water, bile as obj. D ~ G wind, blood; like ox; > gisutu) カデ
【賛】khazvAsa (= m. ★wind , air L.) カデ、かぜ
【民】kOtai (= 02 ★wind) カデ、こち
c. 【英】gas /ガス/ と 風(かぜ)は、親戚。 (g-k, s-z)
カド
/kado/
[kata]
かどする
いじめる
理屈ぜめする
 
--
gitassuru = Dt gutassuru ? D (= "make" troops "dominant"; stat. "is very powerful, more powerful" than s.o. Dt "strike with great force", "★bully いじめっ子、がき大将◆自分より弱い者に対するいじめを繰り返す人。〔弱い者を相手に〕いじめる、威張りちらす。" of gods, men; NA of trees "vie with each other"?; > gasru, Gasrdnu, gasrutu; magsaru; mugdasru) カド
【民】kuTai-tal (= ; 4. to worry, ★harass ハラスメントをする, trouble; 5. to meddle 〔他人のことに〕余計な世話を焼く、干渉する、ちょっかいを出す、おせっかいを焼く, interfere 〔他人のことに〕干渉する、余計な首を突っ込む;) カド
==
【賛】vidhUnita (= mfn. shaken , agitated , ★harassed , annoyed W.) いじめた
【賛】zatrukarzana (= or mfn. ★harassing enemies MBh.) いやがらせナ (z-y, t 無音)
カドアー
/kadoa:/
[kata]
  カデアー=風有。風が強いこと。
カドイン
/kadoin/
[katan]
燧(ひうち)石
火打ち石
マチイシ=火石。
アンバイシ=油石。
--
【民】cikkimukki (= ★flint used in producing fire) しっきむっき → かっきんき → カドイン (k-t-d), k 無音) △
【民】vattivai-ttal (= 1. to ★ignite the fuse; 2. to stir up trouble; to instigate; to create misunderstanding, as ★igniting combustibles; 3. to backbite; 4. to apply caustic to a sore) カドイン (v-k, v-m-n)
カナ
/kana/
[kana]

[かんな]
カナチキ=鉋突き。
--
【民】kiRAmpu-tal (= to ★plane, smooth off) カナ、かんな (R-n)
カナ
/kana/
[kana]
加那
愛人
カナシグヮ=かなし児。
加那支、愛人尊敬の称。
--
kunnu (= "cared for, ★cherished" j/NB of person; jB lex., of textile "well-finished"; < kanu D) カナ
【賛】kAmijana (= m. a ★lover.) カナ
【民】kaNNALan2 (= 1. husband, ★lover, used as a term of endearment,; 2. associate, companion, as an affectionate friend; 3. smith, artisan) カナらん
カナシ
/kanashi/
[kanata]
  十訓抄上=武正という舎人のかなしける子の煩ふ事ありて・・・
夕顔の巻=われかなしと思う娘を・・・・
--
c. 解説が不親切なので、自分で調べた。
cf. 『源氏物語』の現代語訳:夕顔6

[古文・原文]我がかなしと思ふ女を、仕うまつらせばやと願ひ、

[現代語訳]自分の可愛いと思っている娘をご奉公に差し上げたいと願う。
【賛】kAnti (= f. desire , wish L. ; loveliness , beauty , splendour , female beauty , personal decoration or embellishment Nal. ; a ★lovely colour , brightness (especially of the moon) Katha1s. ;) カナシ
【賛】kAnta (= a. desired, loved, ★lovely, beautiful. m. the beloved man, husband; f. beloved or ★lovely woman, mistress, wife.) カナシ
【民】cauntari (= a ★lovely woman) カナシり
カナシャ
/kanasha/
[kanata]
  幼児をあやすのに使うことば、カナーシャと言いながら頬ずりをして幼児をあやす。
--
kanutu (= f. "the ★cherished" jB epith. of goddess; < kanu) カナシャ
【民】cuRRantazAl (= ★cherishing one's kindred Ⓖ親族を大切にする) カナーシャる
カナグダ
/kanaguda/
[kanakata]
金管
稲扱器
[いねこきき]
千刃穀
[せんばこく]
 
--
cf. 教育漢字 334 no 金 キン、コン、かね、かな、こがね gold, metal  f17_1#n.334
【民】kaTTaTi-ttal (= to ★thresh 〔~を〕脱穀する or beat out the grain from sheaves of paddy (TLS)) グダ
カネウ
/kaneu/
[kana]
野葡萄
[のぶどう]
カネウカンダ=野葡萄の蔓
--
basaru(m) ~ (= "to tear off' O/jB G jB ★grapes D "tear apart"; > bisru II; bdsiru) ぶどう (s-t-d)
【趣】ĝeštin-ḫád (= : raisins ('★grape vine' + 'dried').) かずら (h-r)
susru (= (a variety of ★grape) jB lex.) つる(蔓)
【趣】kurun(2,3) (= : sweet red wine; wine ★grape, ★grapevine, or ★grape cluster (cf., gurun).) カネウ
karanu(m), OA, NA kirdnu(m) (= "vine; wine" 1. "vine" [GIS.GESTIN] 2. "wine" [GESTIN(.NA); later also GIS.GESTIN] good, poor, red, bitter, strong etc.; NA rab k. "wine-overseer" 3. "★grapes" 4. in comb.: k. le, k., Idni, also) カネウ
【民】cillai (= 02 1. humbleness, meanness; 2. slander; 3. unruly mischievous disposition, as of a bull; 4. wicked and libidinous woman; 5. square-stalked wild ★grape. 野生のブドウ; 6. a kind of water-bird; 7. a species of partridge) カネウ (l-n)
【賛】kAkalI (= ; a kind of ★grape without a stone 核、種◆核果(桃・梅・サクランボなどの果実)の中にある、堅い内果皮に包まれた部分。日本語では普通「種」と言う。植物学的な意味での本当の種子は、この殻の中にある。 L.) カネウ (l-n)
【賛】kAzmIra (= ; (%{A}) f. a sort of ★grape L. ;) カネウ (z 無音)、かずら (m 無音)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

カノ
/kano/
[kana]
五徳
[ごとく]
カノムン=五徳の脚のように弱弱しい者。
カノラン=負ける。
--
c. 五徳
spider(いろりの上に置く)〔【同】trivet〕
trivet〔短い三脚が付いた輪形の鉄製器具〕
c. trivet 未登録。なので、 spider 蜘蛛 で攻める。
【民】calakam (= ★spider (TLS)) カノ、くも
【賛】kuTilakITaka (= m. a kind of ★spider L.) ごとくダカ
【民】kuziccilanti (= a species of ★spider (TLS)) ごとくランチ
Trivet Trivet (wikipedia)
【民】cApiNam (= ★weak old person, as one about to die-used in contempt Ⓖ軽蔑されて死ぬ寸前の弱い老人。。軽蔑用法) カノムン (p-m-n)
c. 「カノラン=負ける。」は不明。defeat 等 皆ハズレ。
カフグト
/kahuguto/
[kapakata]
果報事 神仏にまつわる言葉。
「おもろそうし」四の巻に、首里天尚寧加那支御代萬暦35年ひつじの年10月10日つちのとのみのへきみてづりもも、かほうごとの時に大きみの御まえより給申・・・・とあり。
民謡=明かす世や暮れて汝きゃ夜や明ける かほうせつ(果報節)のあらば又見きよそ。
--
c. 吉兆 きっちょう auspicious で攻める。
【民】cavupAkkiyam (= ★auspiciousness) カフグやむ → カフ事(カフグト)
【民】cuvam (= 02 prosperity; good ★fortune) カフむ
【民】cupan2 (= planet that brings good ★fortune, opp. to acupan6) カフん
カブ
/kabu/
[kapa]

[かぶ]
凸形の物
甘蔗などの切り株。
--
【民】kavantam (= 1. headless body; 2. ★stump of a tree 木の切り株; 3. oil-press; 4. demon; 5. water) カブんたむ
ガブ
/gabu/
[kapa]

[こぶ]
身体の腫れあがった所、木の瘤状の所。
--
【賛】kacchapa (= m. `" keeping or inhabiting a marsh "' , a turtle , tortoise MBh. ; a ★tumour on the palate 口蓋の腫瘍 Sus3r.) ガブ、こぶ
カマックヮン
/kamakku^(wa)n/
[kanakan]
鳳仙花
[ほうせんか]
亀津=かまくゎ、伊仙=カマンクヮ
民謡=かまくゎの花や爪に色染みれ、
親ぬ仰(も)るむんぐゎや胸に染みれ。
--
【民】karppUrakkiLuvai (= hill ★balsam tree) カマックヮン (p-m, +ン)、カマッカンばい
【民】paccaikkiLuvai (= 1. false tragacanth; 2. hill ★balsam tree) ほうせんかルバイ (+ん)
カマッタ
/kamatta/
[kanata]
釜蓋 鍋の蓋で茅で作った陣笠の形をしたもの。
カマッタカンデ=結婚できない者の例文。
--
【賛】karapuTa (= ; a box , chest with a ★lid MBh. ;) カマッタ (r-m)
【賛】kUrmapRSThaka (= n. the cover of a dish , ★lid L.) カマッタか
==
【賛】pidhAna (= n. covering, shutting up; cover, ★lid.) ふたナ
【民】pAn2aimUTi (= a ★lid used to cover an earthen pot) ふんた
カマモイ
/kamamoi/
[kanana]
釜廻り
[かまめぐり、かままわり]
釜詣[かまもうで]
正月祝いの時、家々を祝儀廻りして愉快に飲み、且つ歌って歩くこと、又、酒宴で家々を巡回すること。
--
【賛】nivR (= 1. (only pf. %{-vavAra} , 3. pl. %{-vavrur}) , to ward off , restrain R. ; to ★surround Bhat2t2.: Caus. %{-vArayati} , %{-te} (inf. %{-vAritum} ;) モイ、まーる、めぐる (v-g)
【賛】mahApatha (= m. a principal road , high street (in a city) , high road , highway (ifc. f. %{A}) AitBr. ; N. of S3iva MBh. ; the long journey , the passage into the next world (%{-thaMyA} , to die) Katha1s. ; the grngreat ★pilgrimage (to the shrine of S3iva on mount Keda1ra , or the same ★pilgrimage performed in spirit i.e. by deep absorption into S3nS3iva) Cat. ;) 詣で(もうで)
cf. 教育漢字 101 t3 回 まわ(る) 回る spin, 回る/ 回す rotate, surround 周り/ 回り circuit, 詣で pilgrim   f17#2.101
項番「ハガマ  飯炊き釜[めしたきがま]」
カマライ
/kamarai/
[kanara]
病気
具合が悪い
 
--
【民】kavalai (= a ★disease (TLS)) カマライ (v-m)
【民】kAkkaivali (= epilepsy 《医》てんかん, falling, ★sickness) カマライ (v-m)
ガマ
/gama/
[kana]
岩礁の洞穴  
--
項番「エー   洞穴、ほら穴」参照。
ガマク
/gamaku/
[kanaka]
腰部
腰の両側
腰腹
ハチガマク=蜂のように腰腹が細いこと。
蜂の頭、胸、腹の三部の中、殊に胸部と腹部のくびれは細いのでかく言う。
--
【賛】gomadhyamadhya (= mfn. slender in the ★waist W.) ガマクまく (y-ki, y-ki)
【民】kujncAmaNi (= a ★waist ornament of male children Ⓖ男の子の腰飾り) ガマクまに

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

カミ
/kami/
[kana]
噛み
食べる
ムンカミ=食事する。
--
【琉球】■カムン 食べる
c. [ハチ21 八丈島弁] かむ(食べる) ex. あさけい かんできたらよー
【賛】jam (= 2 (derived fr. %{jama4d-agni}) cl. 1. %{ja4mati} , to go Naigh. ; to ★eat Dha1tup. : Intens. 強調用法 p. %{jAjamat} consuming continually 連続消費 MBh. ) かむ (j-g-k)/じゃむ
【賛】kavalaya (= Nom. P. %{-yati} , to swallow ~を飲み込む
[下す] or gulp down , ★devour Hcar.) かめヤ (v-m)
【賛】kavalIkR (= to swallow or ★eat up , devour Na1g.) かめーくー(v-m)、かめーくらえ (v-m)
==
【賛】sarvabhuj (= mfn. ★all-devouring BhP.) たらふく (s-t, j-g-k)
【民】mA (= 06 1. flour, ★meal 食事, dough, powder;) ムン (+ン)
カミヌドイ
/kaminudoi/
[kananata]
神の鳥 神の使者の鳥と考えられてきた。暗夜に山から海辺の方へピイピイ鳴いて降りていくという。神鳥の鳴き声は凶災の兆と考えてきた。

天佐具賣(アメノサグメ)、此の鳥の言ふことを聞いて、天の若日子に語りて言ひしく、「此の鳥は、其の鳴く音甚悪(フエイトア)し。故、射(イ)殺すべし。」-書紀には、「天探女」とある。隠密のものを探り出す力を持った女。ここでは鳥の鳴き声を聞いて吉凶を判断している。

カミリ
/kamiri/
[kanara]
戴く
[いただく]
頭上に戴く
刀自カミリ=結婚、男が妻帯すること。
--
【民】kaippaRRu-tal (= 01 1. to hold 保持する, grasp 握る、掴む。; 2. to embezzle or misappropriate; to ★marry) カミリ (pp-m)
【賛】kanyA (= f. ( %{kan} ) , a girl , virgin , daughter RV. (%{kanyAM} %{dA} or %{pra-dA} or %{pra-yam} or %{upa-pad} , Caus. to give one's daughter in marriage Mn. ; %{kanyAM@prati-grah} or %{hR} or %{vah} , to receive a girl in ★marriage , ★marry Mn.) ;) カミリ
【民】kavar-tal (= 01 1. to seize, grasp, ★catch, capture, take by force, steal; 2. to rob, plunder, pillage; 3. to get control of charm captivate; 4. to desire; 5. to ★receive;) カミリ (v-m)
ガワラ
/gawara/
[kara]
河童
かっぱ
川の穴や深みにいて、人間の肛門を食うと言う。「ヲーリ」とも言う。河童にさらわれたら「オーリ・ドー」と叫ばないといけないと伝える。
--
cf. 河童が人間の尻の穴から抜くという「尻子玉」とは何か。 しりこだま
cf. 河童が取るという尻子玉の正体ってなんですか?  Yahoo 知恵袋
尻子玉とはヒトの肛門内にあると想像された架空の臓器で、これを抜かれるとふぬけになると言われている。
この伝承は溺死者の肛門括約筋が弛緩した様子があたかも玉が抜けたように見えたことに由来するようである(尻子玉は胃や腸などの内臓を意味するという説もある)。
人間の肝が好物ともいうが、これも前述と同様の溺死者の姿があたかも内臓を抜き去ったかのように見えたことに由来するといわれる

c. つまり、溺れる drown で攻める。
【民】kaLakaLAven2al (= onom. expr. of gurgling 腹鳴。ゴボゴボという音を立てる。ゴボゴボ。, as of a person ★drowning, or of a person drinking water (TLS) Ⓖオノム。 式 溺れている人、または水を飲んでいる人のように、うなり声の) ガワラ、がらからわんる → がわら
c. 「河」+「童子」= ガ ⁺ ワラ
項番「コー  川」--- コ- to ガ
項番「ワレ  童、子供、幼児」--- ワラ
【民】vAlalIlai (= juvenile sport Ⓖ少年スポーツ, ★child's play 子供の遊び) ヲーリ
【賛】sthA, tiSThati, -te (= , pp. {sthita3} 1 (q.v.) stand, stay, ★stop 止めろ, [[-,]] remain, wait;) ドー
c. つまり、「オーリ・ドー」とは、「悪ふざけは/遊び、は、止めろ」の意。
c. 「河童(かっぱ)」 water demon なので、 demon で攻める。
【賛】gopAla (= m. (proparox. Pa1n2.) a cowherd 牛飼い VS. ; `" earth-protector "' , a king (and `" cowherd "') Pan5cat. ; ; N. of a ★demon causing fever Hariv. Ⓖ熱を引き起こす悪魔のN.;; %{-karkaTI} f. a kind of cucumber 胡瓜(きゅうり) (%{gopa-karkaTikA} , %{gopAlI} , %{kSudra-cirbhiTA} , %{kSudra-phalA} , %{kSudre7rvAru}) L. ;) ガワラ、【徳之島井之川方言】gamaora がまおら (p-m)、かっぱ (l 無音)
cf. ナッシーの語源帳  1087【日】屁の河童   f21_1#1087
カンギャ
/kangya/
[kanka]
たてがみ カンギャテムンフッキャンデ=たてがみの様に伸び放題にして、不精な髪。
--
【民】kEcAri (= horse's ★mane 馬のたてがみ) カンギャ (+ン)
カンギャナシ
/kangyanasi/
[kankanata]
神加那支 徳之島の信仰は、八百萬の神を対象にしているところから諸神の敬称でかくいう。諸神とは、神社、祖先、山、火、水、土、海、穀物、太陽、月、天、鳥などである。
--
c. 「god」 の単語を探したが「カンギャナシ」に一番近いのは、下記。
【民】cagkAramUrtti (= Siva, the ★god of destruction 破壊の神シヴァ) カンギャナシ (+ン)、かがーらむーってぃ
cf. シヴァ([ˈʃivə]; サンスクリット: शिव, Śiva、「吉祥者」、「吉祥ある者」の意)は、ヒンドゥー教の神である。現代のヒンドゥー教では最も影響力を持つ3柱の主神の中の1人であり、特にシヴァ派では最高神に位置付けられている[1][2]。
トリムルティ(ヒンドゥーの理論の1つ)ではシヴァは「破壊/再生」を司る様相であり、...
c. 八百萬(やおよろず)

c. 神 + がなし。 だと、以下。
cf. 教育漢字 399  神 シン、ジン、かみ、かん、こう、たましい god, spirit, deity, divine   f17_1#n.399
がなし --- 〒ganashi
カンジャク
/kanjaku/
[kantaka]
鍛冶屋
鍛冶屋工
金細工
鍛冶神は信仰対象となる。
--
【趣】kù-dím (= : gold★smith, silver★smith, metal worker ('noble metal' + 'to fashion').) カジむ
kutimu(m), ku(t)timmu(m) (= "goldsmith, silver- smith" Bab. [(LU.)KU.DIM; NB usu. KU.DIM]; < Sum.; > kutimmutu) カジムン
【賛】kuTilaka (= ; a tool used by a ★blacksmith Pa1n2.) カンジャク (+ン)
c. シュメール語には上記の如く日本語の「鍛冶屋」対応の名前がある。英語の「スミス」対応もある。西暦- 2000 頃の話だ。
【趣】simug (= : metal-sculptor, ★smith (si4, 'red', + mug, 'to engrave') [SIMUG archaic frequency; 13].) すみぐ、スミス (g-s)
カンジョウ
/kanjou/
[kanta]
  勘定の転。数える。計算。
--
【趣】gú...dirig (= : to sum ★accounts ('loads' + 'to add').) カンジョウ (+ン)、計算 (d-s, g-n)、算術 (r-t)
【趣】saĝ-níĝ-gur11[GA]-ra(-ak) (= : capital on hand ('in front, at first' + 'what' + 'piled up' [ + genitive]; saĝ and 'capital' refer to the 'head' of an ★accounting column in different languages).) さんにょう (+ん)、算術 (r-t)
qatu(m) II, OAkk qatd'um (= "to come to an end, finish" OAkk, Bab. G (/'//') [TIL] of time, life, journey etc.; of drink etc. "be exhausted"; of person "(almost) die, be finished"; of building, work, ★accounts "be completed"; of tablet "is finished" in col. [also AL.TIL]; NA stat. of heart "is total(ly devoted)" to king; Id qate "end- lessly" D "bring to an end" [TIL], "destroy" person, land;) カンジョウ (+ン)
c. 「完了」と「勘定」は、親戚みたい。
sandabakku(m), saddabakku Bab. 1. OB, Mari (= "chief ★accountant" [GA.DUB.BA] 2. M/NB (the governor of Nippur) [LU.GU.EN.NA] 3. Ug., jB "calculation table(t)"; < Sum.; > sandabakkutu) 算数計算
【民】kaccAttu (= stamped receipt book showing the collector's acknowledgment of the instalments of land tax received from the ryot together with an accurate ★account 計算、勘定 of the holding of the ryot, of any rough account of money received; voucher; advice list of goods sent by a tradesman to his customer) カンジョウ (+ン)
【賛】gaNita (= a. numbered, reckoned, valued at (instr.); n. reckoning, ★calculation.) カンジョウ
c. 他県は「勘定」は、「さんにょう、さんにょ、ざんにょ」が多い。

cf. 64⬟count, number, vt    f20_b_2#i.64
カンダ
/kanda/
[kanta]

[くず、かずら/かづら]
民謡

山ぬカンダぐゎさえ木ぐゎとからまきゅり、吾達(わっきゃ)んば十七、八女童(めれー)とからまきゅり。

--
【趣】ĝeštin (= : ★vine; wine; grape juice; bunch of grapes (ĝiš, 'tree', + tin, 'life; wine') [GEŠTIN archaic frequency; 42; concatenation of 2 sign variants].) くず、かずら (n-r)
【趣】ĝeštin-ḫád (= : raisins ('grape ★vine' + 'dried').) かつしかダ(葛飾ダ) (h-k)
kasatu(m) (= "to cut off Bab, NA G (Hi) "chop down" tree, ★vine; "cut off caravan, descendants; "cut down" oil issue) くず
karaldnu and var., NA kardn la'u (= (a kind of ★vine); k. selebi 'fox-wine' (a plant); ser k. '★vine-snake'; > kardnatu, kardnu; karananu) 神田(かんだ)ノ (r-n)
【民】cImUtai (= common grape ★vine) カンダ、くず
【民】kazali (= square stalked wild ★vine) かずら
【賛】gucchaphala (= m. `" bunch-fruited "' , a kind of Karan5ja (%{riThA-karaJja}) L. ; Strychnos potatorum L. ; Mimusops hexandra L. ; (%{A}) f. = %{-dantikA} L. ; the ★vine L. ;) かずら
カンテラ
/kantera/
[kantara]
ランプ 小さいランプ、マンニンドゥ=萬人燈、或は萬年燈か、当時ランプの照明度と構造の強じんさを称えた表現か?
--
qirlru (= "wick"? NA, for ★lamp; < qardru) qardru カンテラ (r-n)
【賛】kaumudItaru (= m. the stick of a ★lamp Gal.) カンテラ
【民】kAmATciviLakku (= brass ★lamp in the form of a woman who holds with both her hands a hollow vessel for oil and wick, used during marriage occasions) カンテラっく

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

カンバラ
/kanbara/
[kanpara]
岩腹
[いわばら]
断崖
[だんがい]
 
--
【賛】kandara (= %{A} , %{am} fn. (%{as} m. L.) , (%{kand} Comm. on Un2. ; %{kaM} , %{jalena@dIryate} T.) , `" great ★cliff 偉大な崖"' , an artificial or natural cave , glen , defile , valley R. ; ) かんだら → カンバラ (d-b)
カンメリ
/kanmeri/
[kannara]
物を匿す
隠匿する
始末する
 
--
【民】kaLLavaRai (= 1. ★concealed room or closet whose existence no one would suspect 誰もその存在を疑うことのない隠し部屋またはクローゼット; 2. a secret case or cell within a box or a cart ボックスまたはカート内の秘密のケースまたはセル) カンメリ (v-m)
【民】kAlyA-ttal (= to be close, crowded; 1. to ★conceal 隠す、隠蔽; 2. to fill with water, as a channel) カンメリ (+ン, l-m)
カンモレ
/kanmore/
[kannara]
此処に参れ  
--
【趣】ku-nu (= : to approach; to be ★near.) カンモレ (+レ)
【民】cArvu (= 1. place, residence; 2. pial.; 3. refuge; 4. basis; 5. help, support; 6. means; 7. attachment; 8. vicinity, ★neighbourhood; 9. partiality) カン (v-n)
【民】nEr-tal (= 01 1. to be fit or appropriate; 2. to be complete; 3. to happen, occur, transpire; 4. to appear, come to view; 5. to grow thin, lean; to be emaciated; 6. to be soft; to yield to the touch; 1. meet; 2. to approach, ★come near to 近う寄れ;) モレ
【民】cuRRuppuRam (= adjacent 隣り合った、隣接した place, ★neighbourhood, vicinity 近隣) カンモレむ (RR-n, pp-m)
ガン
/gan/
[kan]

[かに]
ガンウギ=蟹漁
ガンシギ=蟹毛
--
【民】kuLiram (= ★crab) ガン
【賛】kulIra (= m. a ★crab.) ガン (r-n)、かに
ガンジョロイ
/ganjoroi/
[kantara]
頑強い
頑丈強い
強健である
 
--
【民】keNTan2 (= robust, ★stout man) ガンジョな
【民】kuNTOtaran2 (= 1. a short gluttonous goblin in the host of siva, having a capacious round belly; 2. a ★stout big bellied glutton がっしりした大きなお腹の食いしん坊) ガンジョロな

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

⬢キ  ↑Top  31 件
方言 標準語 用例・意味等
キー
/ki:/
[ka]
精液 キーハネテ=精液を出す。
気の意か。
--
【民】cukkilakalitam (= ★seminal discharge 精液分泌物) キーかいたの、しこったの
==
【賛】seka (= m. (fr. %{sic}) pouring out , emission , effusion (as of the ★seminal fluid ; also `" the fluid itself "') RV.; sprinkling , besprinkling , moistening or watering with (comp.) Mn. ;) しこしこ
【賛】sacyuti (= (%{sa4-}) mfn. (said to = ) accompanied by ★seminal effusion , MaitrS3.) しこって
【民】tEcu (= 1. lustre, light, brightnes,; 2. gold, treasure; 3. beauty; 4. praise, fame; 5. knowledge; 6. greatness, glory; 7. ★seminal fluid) しこしこ
【民】tAtukaTTu-tal (= to control and prevent ★seminal discharge) てこぎした
ギーハ
/gi:ha/
[kapa]
簪(かんざし) カサドメと同じ。
唐音で金花=銀華の訛音語。
昔は黄金にて作り、男子の位官の標識に用いていた。女子用の物よりは短く菊花の模様等作る。大島間切役の髪指を菊型と云い、今尚女の髪指をギハと云う。
国王簪=黄金向竜形、冠八巻黄地金入五色浮織
王子簪=金製花覆盆形冠赤地五色浮織
三司官以下政務官下、士族平民に至る迄身分の上下により、金銀又は竹木の簪を髪指としてきた。
※詳細はカサドメの項参照のこと。
--
kirissu(m), MA kirassu ~ (= "★hairpin, clasp"? O/MA, O/jB [GIS.KIRID(=SIR)]; < Sum.) カンザシ (r-n)、ギーサ
【民】kuccu (= 01 1. splinter, plug, any bit of stick, stalk; 2. tentpeg; 3. ★hairpin) ギーハ (c-p)、かさ、くし、かんざし (+ん)
キカイビン
/kikaibin/
[kakapan]
機械瓶 酒瓶の蓋がバネ仕掛けになっていて自動的にしまる瓶の通称。昭和の初め頃に広まっていたと云う。白塗りの陶器。
--
【民】pAn2ai (= 1. large earthen pot or ★vessel; 2. a measure of capacity; 3. oil measure=4 cempu) ビン
【賛】pAna (= 1 n. drinking (esp. drinking spirituous liquors) , draught RV. (only ifc.) AV. ; drinking the saliva i.e. kissing , Ka1v "' (cf. %{adhara-}) ; a drink , beverage S3Br. ; a ★drinking-vessel , cup L. ;) ビン
キキャシナ
/kikyashina/
[kakatana]
  聞かすな、聞かせるなとの意味。
--
cf. 教育漢字 141 t3 聞 きこ(える) 聞こえる hear, audible (耳を)すます 聞く・聴く listen to   f17#2.141
ギギャ
/gigya/
[kaka]
蝨の卵
[しらみのたまご]
けがし
毛蝨の卵
ギギャネスムン=蝨の卵のように弱い者。又、小さい者、卑称。
--
【賛】vArakIra (= m. (only L.) a wife's brother [944,2] ; the submarine fire ; a ★louse ; a small comb ; a war-horse , charger ; = %{vAra-grAhin} , or %{dvAragrAhin}.) ギギャ (v-g)
【民】veLLaikkutirai (= 1. white horse; 2. toddy; 3. ★louse in clothes) けがし (v-k)
【賛】kezakITa (= m. a ★louse or insect in the hair Mn. ; %{-TA7vapatita} mfn. that on which a ★louse has fallen MBh.) けがし (z 無音)
キコエオゥギミ
/kikoeo^ugimi/
[kakakana]
  琉球首里の君、聞得大君=キコシメス、シラスは共に治めるの古語。
--
【趣】kíĝ-sig(7/17)(-g), kíĝ-se11/12(-g) (= : evening ★meal; time of the evening ★meal; evening; cool of the evening ('tasks' + 'late').) キコシメス (g-m, +ス)
c. きこしめす、は、シュメール語で、kíĝ-sig (= time of evening meal 夕食の時間) + 召す。で、食べるの丁寧語、国を治める、の意となる。
c. きこし食す(をす)は、夕食を食べる、国を治めること、で、どうして、食す(をす)なの?。は、食べる、というよりは、国難を上手く料理する、のニュアンスかも知れない。
キザイ
/kizai/
[kata]
遊興日 当日は新衣を着飾り遊興日である。
8月15日、9月9日(旧)などに云う。古くはキザイにしか米の飯は食えないばかりか、農耕を休むことも許されなかった。
--
kaccEri (= 1. cutcherry, office for the transaction of any public business, an office of administration, revenue office, court-house; 2. business proceeding in a public office; 3. assembly, as for musical ★entertainments or other parties for play of pastime) キザイ
キザシ
/kizasi/
[katata]
気ざし

兆す
萌す
機転
 
--
【趣】ĝiskim-zi an-na(= : good ★omen from heaven ('signal' + 'good, firm' + 'heaven' + genitive).) キザシあるな
kasasu(m) I, gasdsu (= "to grind, grate" O/jB, NA G (a/u) [KA.GUZ] usu. "grind, grate" o.'s teeth, also absol., without obj., as ★sign of aggression; "rub"? tongue, heart; ext. stat. "is rubbed away" Gtn iter, "persistently grind" teeth, also absol. D "cut down, cut back" wings, nails, fingers Dt pass, of D of fingers St ~ G, of Adad "grind" (teeth) N ~ G as ★sign of aggression ? Ntn ~ Gtn; > gassu II, gassatu*; gisisu?; kassisu; kussusu; taksisitu) キザシ
【賛】kAntAra (= ; a ★symptom 兆候、しるし。症状、症候。 or ★symptomatic disease W.) キザシ (r 反復)
キタネイ
/kitanei/
[katana]
汚ない
穢い
見にくい
身体的な外貌が不潔である。腹黒い、腹義棚井、卑しい、など卑怯である。
伊勢物語=さる歌のきたなげさ・・・・とあり。
--
【賛】kardama (= ; (mfn.) covered with mud or mire or dirt , ★dirty , filthy Sus3r.) キタネイ
【民】karittuNi (= ★dirty, begrimed cloth) キタネイ
ギチ
/gichi/
[kata]
  下知の意。指揮、命令、教訓。
ギチメリ=一方的に教訓する。
--
【趣】kíĝ...ti (= : to assign work ('★orders' + 'to keep alive').) ギチ
gasaru(m) (= "to be(come) strong, powerful" OAkk, Bab., M/NA(lit.) G (///) of deity, king; of ★command, cult-ordinance Gtn infin.) ギチ
kabtu(m); f. kabittu(m) (= "heavy; important" [DUGUD; IDIM in PNs] 1. of stone, metal "heavy"; of garment; tribute, booty; transf. "grave, serious" of wound, illness; sin, punishment, quarrel; of mist, cloud 2. "important, honoured"; as subst. "important person, VIP"; sumu(m) k. "respected, famous name"; of divine ★order, pronouncement 神の命令、宣告; < kabdtu; > kabittu; kabtutu) ギチ
【賛】kath (= ; to order , ★command Pan5cat.;) ギチ
【民】kIz(zu)-tal (= 01 1. to rend, tear; 2. to rive, split, vleave; 3. to destory, demolish; 4. to dig; 5. to break, as a promise; to transgres, as a ★command; 1. to draw, as a line, a diagram; 2. to be uprooted, dislocated) ギチ

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

キッサ
/kissa/
[kata]
今日朝
先刻
先程
サキの転か。
--
【賛】caritapUrva (= mfn. performed ★formerly S3ak.) キッサ
【民】cajncitam (= 1. what is stored up, accumulated; 2. accumulated karma of ★former births that still remains to be experienced, one of three karumam , q.v.) キッサの、さっきの
【賛】kRSNacara (= mfn. belonging ★formerly or in a ★former existence to Kr2ishn2a Vop. ) キッサ
【賛】kRtapUrvin (= mfn. one by whom anything (acc.) was ★formerly done Ka1s3.) キッサの
【民】kIz (= 02 1. place space below, underneath, bottom; 2. east; 3. pit; 4. ★former time;) キッサ
ギッタ
/gitta/
[kata]
片脚
片脚跳
ギッタネテ=片脚で跳んで、又、ぎっちゃはねての意とも解せられる。
--
【趣】gudku6; gu-udku6 (= : carp ('dancing, ★leaping fish').) ギッタ
【民】kittu-tal (= to ★hop, leap about on one lleg誤字, as boys in the game of kinti-y-aittal) ギッタ
【石見弁】けんけん、けんけんぱー    片足飛び(子供の遊び)
【民】kuntuppu (= a boy's game of ★hopping on one leg 少年の片足ピョンピョン遊び) けんけん、けんけんぱー、【徳之島】ギッタ
【出雲弁】すっとんぎ, しっけんご   片足飛び、けんけん ex. そぎゃんとこですっとんぎしちょーとまくれーで。 【= そんなところで片足飛びしてると転びますよ。】
【民】tattu-tal (= 01 1. to leap, jump, skip, ★hop 片足ジャンプ; 2. to go by leaps and jumps; to move by jerks and starts, as cockroaches; 3. to jump over; 4. to measure, as in pacing; 5. to be agitated; to heave, shake, as water in a jar; 6. to spread; 7. to be emitted, as lustre) すっとんぎ
【賛】skand (= ; %{-ska4ndam} AV.) , to leap , jump , ★hop , dart , spring , spurt out , be spilt or effused (esp. said of semen) RV. ; ) しっけんご (d-g)
【博博多弁・消滅寸前】イッケンギョウ  jump  【片足跳び】  ケンケン。スッケンギョウ。一蹴行・素蹴り行か。
【賛】valgaka (= m. a jumper 跳び、ジャンプ, dancer Ma1lav.) いっけんぎょう (+ん)
c. 熊本弁の「すっけんぎょ、すっけんぎょう、すっけんけん」。京都弁の「けんけん」。出雲弁の「すっとんぎ、しっけんご」。石見弁の「けんけん、けんけんぱー」。【博多弁】「ケンケンパ」
ギッチ
/gicchi/
[kata]
しゃっくり  
--
【賛】hikkita (= n. ★hiccup , spasmodic catch and sound in the breath Pat.) ひギッチ →← ギッチ
キット
/kitto/
[kata]
毛糸
[けいと]
毛唐
[けとう]
毛布のこと。
--
gizzatu (= "shearing 〔羊毛を〕刈り取ること、剪毛, ★wool
yield" NB of sheep, goat; < gazdzu) キット
【賛】kutha (= m., {A} f. a dyed ★woollen blanket. Ⓖ染めたウールのブランケット
[毛布。〔毛布のように〕一面を覆うもの。]。) キット、毛糸(けいと)
【賛】vaidezika (= mf(%{I})n. (fr. %{vi-deza}) belonging to another country , foreign ; m. a stranger , ★foreigner MBh.) 毛唐か (v-k)
【賛】dezAtithi (= m. ★foreigner 外国人
[◆外国人を指すのにforeignerという語は避けた方が良い](guest in a country).) 毛唐(けとう) (d-k)
キナガメ
/kinagame/
[kanakana]
気慰め
[きなぐさめ]
気を紛らわす
[まぎらわす]
 
--
c. 気分転換 refreshing
【賛】viravakSaNa (= (%{vIra4-}) mfn. strengthening or ★refreshing heroes RV. Ⓖヒーローの強化またはリフレッシュ) キナガメ (v-k, r-n, S-k-g)、気晴らしの(きばらしの) (k-r)
【民】vayiRukuLir-tal (= to be ★refreshed, as by food; to be satisfied) キナガメ (v-k, R-n, L-m)
ギニャイ
/ginyai/
[kana]
小さい
細い
ギニャムン=赤子、幼児。
--
【趣】kilim, gílim, gilili (= : group of (wild) animals; rodents or other very ★small mammals.) ギニャイ
qalmu (= "★small" jB lex.) ギニャイ
【賛】kanIyaMs (= (compar.) smaller, less, younger, very ★little or small; m. a younger son or brother.) ギニャイ (Ms 無音)
【賛】kSIrapa (= a. drinking milk; m. a suckling ★baby, infant.) ギニャ (S-y, r-n)
キヌドク
/kinudoku/
[kanataka]
気の毒
後悔
 
--
【賛】kRtapazcAttApa (= mfn. one who has performed penance , showing ★regret or penitence.) キヌドクだべ (R-n, z-t-d)
【民】cintAkulam (= care; deep ★sorrow 〔人の〕悲しみ、悲哀、後悔) キヌドクらむ
【賛】hRcchoka (= m. (for %{-zoka}) heartache , ★sorrow , grief , a pang AV.) キヌドク (h-k, R-n)
【民】kaluzcci (= 1. ★sorrow; 2. weeping) キヌドク (l-n)
キバイムン
/kibaimun/
[kapanan]
気張り者
働き者
キバレバクヮーバン=働けば飯が食べられる。労働の価値を尊んで云う。
--
【賛】gurv (= 2 (= %{gur}) cl. 1. P. %{gUrvati} , to raise , lift up (or `" to make ★effort "')) キバイ、がんば (r-n)
キビショー
/kibisyo:/
[kapata]
急須 湯茶を入れる器具。
肝、臓腑。
キムギュラムン=肝清者、気立ての優しい者。
キムウドンキ=肝驚き、肝にこたえるような驚き、ショック。
キムゴロイ=肝名残り、悲しい、勢まない。
キムチャゲ=同情的愛情を現した語。
キムフデテ=肝太て、気が大きくなって。
キムヤデ=肝病で後悔。
キムグニャイ=肝小い、小心者、晴々しない様。
キムブッタムン=肝太者、ものおじしない大胆者。
キムナゲムン=肝長者、暢気な者、屈託のない伸び伸びした気持ちの人。容易に立腹しない者。
民謡

肝どかなしむん しんじつつくち浮世わたれ。

混効験集=きもいちゃさを肝いたき也 腸の心也。とあり。

--
karpatu(m) (= "(clay) ★pot" [DUG] also as measure, OA (= '/4 naruqqum), OB for liquids, St. abs.) キビショー
cf. 東北弁の「オノマトペ用例集」  男性器 penis  かも、きびちょ、しじ、へのご、ふぇのご  すんつこ、へのご、えも   f20#kibisho
【賛】 kvAthi (= m. (fr. %{kvatha} , `" boiling ★pot 煮立てるポット"' cf. %{kumbha-janman})N. of Agastya L.) きびしょ、急須(きゅうす)
【民】 karuviTumvAcal (= ★penis) きびしょムバカル
ギャ
/gya/
[ka]

[かや]
マギャ=真茅、=ちがや、かや、ちがやの総称。
ギャブキ=茅葺、厚い茅葺は十余年に一度葺きかえる程耐久力がある。
ギャンクベ=茅壁、板壁の代用として茅で壁を作っていた。
クイタブキ=小板葺、大正の頃から始まった。台風に弱く費用が高いため大衆に普及し永続きしなかった。これに代わって瓦葺きが明治の頃より官公署、商店、冨家などの間に広まった。最初は琉球の赤瓦があったが昭和の頃から黒瓦に切り替えられた。
--
cf. ☑ 項番「マギャ   真茅[まかや]、ちがや」
【民】kIRRu (= 1. strocke line, mark, streak, stripe; 2. slice, pliece, slip; 3. part of a coconut leaf plaited for ★thatching;) かや(茅、萱)、ギャ

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

キユチ
/kiyuchi/
[kata]
共有地 また部落有林、公簿上は町有林となっている。かって共有林の木は管理する部落民に限って伐採してよいという掟があったと云う。
キュビ
/kyubi/
[kapa]
キュラキュビ=清ら帯、オビ=女性用の広幅帯の総称。
--
【賛】kalApa (= m. ★band, bundle, quiver (also n.); a peacock's tail, ornament i.g; totality.) キュビ
キュラムン
/kyuramun/
[karanan]
清ら者
美人
キュラギン=清ら衣。
徒然草

よろずに清らをつくして、いみじと思ひ、・・・・萬にきよらを尽くしても又は手足などのきゅらに肥あふらつきたらん。

--
【賛】kaliGga (= ; (%{A}) f. a ★beautiful woman L. ;) キュラっが、【琉球】チュラカーギー
【賛】kalyANa (= (f. {kalyANI3}) ★beautiful, lovely, good, excellent, noble, auspicious, fortunate. f. {-NI} a kind of shrub;) キュラな、きれいな
【賛】kRp (= 1 f. (only instr. %{kRpA4}) ★beautiful appearance , ★beauty , splendour RV.) キュラぷ
【賛】varayuvatI (= f. a ★beautiful young woman or girl L. ; a kind of metre Pin3g.) キュラ良し (v-k)、器量よし (v-k)
キョウデ
/kyoude/
[kata]
兄弟
親族
キョウデネンジ=親族の人達。
--
【民】kUTappiRappu (= ★brother or sister) キョウデぴらっぷ、かたはら
キリシタンムン
/kirisitanmun/
[karatatannan]
切支丹者
命知らず者
キリスト用語。
キロ
/kiro/
[kara]
器量 キロヌゲムン=器量脱げ者、器量のない者、臆病者。
キロムン=胆者、よい度胸の人。
--
【趣】ĝar (= : n., storeroom; form, ★appearance (to be + to send) [GAR archaic frequency; 409].) キロ
【趣】ĝarza, ĝarzu[PA.DIĜIR] (= : custom(s); rite(s); divine or royal orders (ĝar, 'form, ★appearance' or ĝar, 'to deliver', + zu, 'to know').) キロ
【賛】kRp (= 1 f. (only instr. %{kRpA4}) beautiful ★appearance 美しい外観, beauty , splendour RV.) キロ (p 無音)
【賛】kRp (= 1 f. (only instr. {kRpA3}) shape, ★appearance, beauty.) キロ (p 無音)
キン
/kin/
[kan]
着物
和服
現在洋服にも云う。
ミイギン=新しい着物
キンソーシ=着物作り
ショウガチギン=正月用の着物
バサギン=芭蕉の織維の着物
ヌデナシ=袖のない着物
チラギン=一重の着物
フッタギン=裏地のある着物
--
〒kin
kananu(m), qandnu (= "to roll up" Bab., OA [GUR] G (a/u) "wrap up" silver, figurine; of part of body "curl up, contract"; "tuck up" ★garment;) キン、きもの
kummaru (= (a white ★garment) jB lex.) キン、きぬ
【民】kAzam (= a ★garment) キン/ギン
【賛】khalla (= m. a little case or cap formed by rolling up paper &c. (used for holding any small articles of grocery) Sus3r. i , vi ; (= %{khalva}) a mill , stone or vessel for grinding drugs Bhpr. ; a kind of ★cloth or ★clothes L.) キン/ギン (l-n)、きれ
【民】kAmpu (= 1. flower-stalk, peduncle, pedicel;, leafstalk; 2. flowering branch; 3. straight handle, shaft, haft; 4. banboo; 5. coloured broders of a ★cloth; 6. a kind of silk ★cloth; 7. punpkin.) キン/ギン、きもの (p-n)
【民】kampal (= ★garment, clothing) きもの (l-n)
==
【賛】kaSAya (= mfn. astringent MBh. ; fragrant Megh. ; red , dull red , yellowish red (as the ★garment of a Buddhist Bhikshu) MBh.; Ⓖ赤 , くすんだ赤 , 黄みがかった赤 (仏教徒比丘の衣服として)) 袈裟(けさ)、けしゃ
【民】kaRRAn2ai (= ★garment dyed in ochre, as wora by ascetics Ⓖ修行者によるウォラのように、黄土色で染められた衣服) 衣(ころも)
キンジャテ
/kinjate/
[kantata]
  段々のこと、きざみきざみ。
源氏帯木=しなさだまりたる中にも、きざみきざみありて。
--
【趣】(ĝiš)kun4,5 (= : ladder; ★stairs, ★staircase 〔壁や手すりを含む〕階段; threshold, slab, doorsill (base/ground + high).) キン
【趣】kun-saĝ (= : ★staircase of the sanctuary 聖域の階段 ('tail; ★staircase' + 'head, chief').) キンジャテ、くんさき
【民】kaippiTiccaTTam (= hand rail on the sides of a ★staircase, banisters) キンジャテ、かいだん
【民】kaNTipiTi-ttal (= to cover the upper floor of a house with ★terrace-bricks) キンジャテ
【民】koTumuTi (= 1. summit of a mountain, peak; 2. ★terrace or top of a mansion; 3. a Siva shrine in Coimbatore District) きざみし
/kizashimi/

キンナイ
/kin+nai/
[kanna]
果物
果実
ナイ=実、木のナリの意。
--
【趣】gurun, gurin; girin, girim; gìrim, gírin (= : ★fruit; berry; flower (cf., girin)
   (gúr, 'sphere', + an, 'high'; cf., kurun).) キンナイ、木の実(このみ)
kuru(m)manu (= (a vessel, or kind of ★fruit)? Am., of ivory) キンナイ (r-n)、くだもの (r-t-d)
【賛】kiMphala (= a. bearing what ★fruit or result?) キンナイ (ph-p-n)
キンニャシ
/kin+nyashi/
[kannata]
伯父の尊称 中年以上の男子への尊称(伊仙地区)
--
【民】kajncan2 (= 02 1. kam2sa, maternal ★uncle of Kr2s2n2a; 2. miser) キンニャシん (+ン)、かにゃしゃん
【民】kUraitaTTu-tal (= to tap the roff誤字 roof for joy, as the uncle of other relations do when a boy is born Ⓖ男の子が生まれたときに他の関係の叔父がするように、喜びのためにroffを叩く) キンニャシ (+ン, r-n)
c. 100 年前の英タミル語字典は、誤字だらけ。最新の Madras Tamil Lexicon では、直っている(正されている)。
ギンミ
/ginmi/
[kanna]
珍味 協議すること。
ユレギンミ=集まって協議すること。ユレは集まりのこと。
--
c. 徳之島では、「珍味」って書くのか。
【民】kaNpAr-ttal (= 1. to look upon graciously, compassionately Ⓖ優しく、思いやりを持って見守る; 2. to ★examine critically, as percious stones, elephants, horses) ギンミ (p-m)
【民】cavAcan2am (= ★councillors) ギンミ、組(くみ)
【民】kuRi (= 9. assembly, village ★council;) くみ (r-m)、ぎり
c. 「ユレ」は「寄り(より)」。

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

⬢ク  ↑Top  68 件
島口 標準語 用例・意味等
クゥエー
/ku^ue:/
[ka]
こやし
肥料
堆肥
人糞尿
 
--
【民】kuppal (= 1. heap, as of ★manure; 2. high ground, mound; 3. multitude, company) クゥエー (l 無音)、ぐい、こい/こえ(肥) (l 無音)
==
【民】kuzaiyaTi-ttal (= 1. to effect a magic cure by passing a handful of neem twigs over the body; 2. to wheedle, use artful means to secure a selfish interest; 3. to apply green ★manure to paddy fields) こやし (z 無音)
クゥエイ
/ku^uei/
[ka]
肥えい 太ること。
クゥエーカガン=太れないこと。食欲大なるも肉付が悪いこと。
--
【賛】guru (= , f. {gurvI} a. heavy, ★weighty (w. abl. also = {gurutara}), big, large, great, long (prosod.); strong, vehement; difficult, hard; bad, evil; important, valuable, venerable. Comp. {gurutara & ga3rIyaMs} heavier, ★weightier, etc. than (abl.); very heavy, ★weighty etc.; superl. {gariSTha} very big or swollen.) {gurvI} クゥエイ
クガ
/kuga/
[kaka]

鶏卵
虫や鳥の卵
クガヤギ=卵焼き
クガバンシン=卵黄の様に黄色の甘藷のこと
クガナチ=産卵、卵をうんだ
クガウソシ=雛に孵すため親鳥に卵を抱かすこと。
--
【琉球】クーガ(くーが)/ クーガ/ / 意味/ 卵/ 解説/ ニワトリの卵はもちろんですが、沖縄では烏骨鶏やダチョウの卵も市場ではよく見かけます。/ / ※ちなみに男性器のことを「クーガ」という場合もありますのでご注意。
【賛】kozaka (= m. an ★egg , testicle 睾丸 L. ; (%{ikA}) f. a drinking-vessel L. ; (%{am}) n. case , receptacle of (in comp.) Ma1rkP. ) クーガ (z 無音)
クグチ
/kuguchi/
[kakata]
癲癇
[てんかん]
てんかん
人形使いの動作に由来
--
【民】cacavAtam (= ★epilepsy 《医》てんかん (TLS)) クグチの、てんかんだの (c-t, c-k, v-n)
【賛】kuruNTa (= m. yellow amaranth L. ; yellow Barleria L. ; (%{I}) f. a doll , ★puppet 操り人形、パペット made of wood L. ; the wife of a Bra1hman L.) くぐつ (r 反復)
クグチ
/kuguchi/
[kakata]
たたみの縁 長方形の横の辺にも云う。
--
【民】ĝiš-kíĝ-ti (= : craftsmen ('work tool' + '★side').) クグチ
【賛】kakSa (= ; ★side 辺、脇 or flank 〔物の〕側面、脇。〔動物や人間の〕横腹、脇腹。 L. ; ; hem , border , lace BhP. ;) クグチ
【賛】kakSastha (= mfn. situated on the ★side , seated on the heap or flank.) クグチ
==
【賛】pAra (= 1 mfn. (fr. %{pR} ; in some meanings also fr. %{pRR}) bringing across RV. ; n. (rarely m.) the further bank or shore or boundary , any bank or shore , the opposite ★side , the end or limit of anything , the utmost reach or fullest extent RV. (%{dUre4@pAre4} , at the farthest ends RV. ;) へり、へん (r-n)
ククムイ
/kukumui/
[kakana]
  花の蕾める様子。蕾。
民謡

九重のうちにくくもとる花や 客にうち向て笑て咲きゅい。

--
【民】kOrakam (= 02 ★bud 蕾(つぼみ)) ククムイ (+イ)
【賛】sthUNAvirohaNa (= n. the ★sprouting of a wooden stake (after it has been put in the ground to serve as a foot) S3a1n3khS3r. Ⓖ木の棒の発芽(足として機能するために地面に置かれた後)) つんぼみ
ククンダケ
/kukundake/
[kakantaka]
  含酒の意。酒を含んで口から口へ伝える酬酌。
酬=シゥ、むくゆ=主人が客に杯を返す、返杯する。酌=シャク=酒を汲む、酒をつぐ、しゃくをする。
酒を飲む、酒盛する、水を酌ふ。
「ナラバキ」島民男女宴会を為し酔酣なるときは、「ナラバキ部と唱ふる戯飲酒を為すことあり。是れ男女情交を結ぶの習俗なりと云不。其挙動は、坐中酒具の酒を口に含み、女は男の口に当て之を吐き移し、男も又酒を含みて女の口に吐く。斯の如くすること屢にすれば、其情倍密にして実に傍者は其醜態を快感するも、土人は敢えて之を怪しまず、此の遊飲は、西目間切与名間村、手々村辺に最も行はるる弊習也。其由来を尋ねるに、琉球国々頭郡山原地方に於ては、男女酒宴の時、膝を並て同杯同器の酒肴を飲食することあり。之を「ナラビビキ」と名づけたるものなるべしと謂ふ。近来は此弊絶へてなし。(奄美史談・徳之島事情)26Pより。
--
c. 屢 = しばしば 【屢・屢〻】 《副・ノダ》 幾度も幾度も繰り返し。たびたび。   「いたずらをして―しかられた」
c. かん‐すい【×酣酔】. 読み方:かんすい. [名](スル)十分に酒に酔うこと。 or, 酒を飲み、気持ちよく酔うこと。また、すっかり酒に酔うこと。
c. 「ククンダケ」と「ナラバキ」の違いは何か?。並んで座ることを「ナラバキ/ナラビビキ」と言う?。口移し酒のことを「ククンダケ」と言うのか?。キス酒(キス ざけ)のことか?。
【民】kojncu-tal (= 01 1. to lisp, to prattle, as children; 2. to talk softly or amorously, as young women; 3. to fondle, caress; 4. to ★kiss; 5. to sound sweetly) こにゃす、キにゃス、キス、くくん (+ん)
【民】kuvi-tal (= 01 1. to close 接近, as flowers by night; 2. to assume a circular form, as the lips in ★kissing or in pronouncing labial vowels; 3. to crowd, press up 押し付ける, as people;) くく (v-k)、ククン (v-k, +ン)
【賛】TAGka (= n. a spirituous ★liquor prepared from the %{TaGka} fruit Mn.) ダケ、酒(さけ)
クゲ
/kuge/
[kaka]
蔭毛
[いんもう]
脇、陰部などの体毛。
--
c. hair で攻めたが、ハズレ。 陰毛は pubic hair 発音はピュビック、だって。 私は、public と間違って記憶していたと判明。pubic で攻めたら有った。
【賛】vaGkSaNa (= 12. (cf. 1. %{vakSaNa}) the groin , the ★pubic and iliac 腸骨の regions (also %{A} f.) VarBr2S. ; the thigh-joint MW.) クゲしゃな (v-k)
c. つまり「クゲ」は、股間(こかん)、陰部(いんぶ)を指す。股間の毛、かも。
クゲテ
/kugete/
[kakata]
倒れて
倒産して
病床に就いて
 
--
c. コケる。 fall down, tumble ずっこける, stumble, upset 〔物を〕ひっくり返す、転倒させる、転覆させる
【賛】vihvR (= (cf. %{vi-hru}) , to stagger , ★stumble , fall TA1r. (cf. %{a-vihvarat}): Caus. (only aor. Subj. %{-jihvaraH}) , to cause to fall , overthrow RV.) クゲる (v-k, v-g)、こける (v-k, v-k)
【民】kuTagkaviz-tal (= to be ★upset be overturned, tip over, tip up on end, fall topsy turvy, as a cart Ⓖ動揺する ひっくり返る ひっくり返る ひっくり返る) クゲテ (T 無音)、こけて (T 無音)
==
【賛】sakaToccATana (= n. the ★upsetting or overturning of a cart BhP.) ずっこけたな (T 無音)
【賛】skhal, skhalati, -te (= , pp. {skhalita} (q.v.) ★stumble, totter, waver, [[-,]] stammer, folter, eor, fail. C. {skhalayati} cause to falter (voice). {pari, pra} & {vi} = S.) ずっこけて
クサ
/kusa/
[kata]
  突然に発する熱病(風土病)
クサフイ=疝気、せんけ、くさ震う。
ヒラリヤ(風土病)。
--
c. せんき 【疝気】 漢方で、腰や下腹の内臓が痛む病気。
humtu(m) II, huntu (= "heat; ★fever" 1. OAkk, O/jB "hot season", also as feast and MN 2. jB, NA "★fever"; < hamdtu III) クサ (h-k)、ほっと
【民】kOtAri (= 1. spasmodic cholera; 2. ★epidemic 流行病、伝染病、疫病, pestilential disease, as small-pox, scarlet ★fever) クサり、クサ
【民】kotippu (= 1. boiling, buddling up, effervescence; 2. heat; 3. ★fever; 4. rage, anger; 5. grief, sorrow; 6. flutter 《医》〔心臓の〕粗動◆規則的だが、通常の4倍程度の異常に速い鼓動。, flurried state of mind) クサフイ

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

クサダネ
/kusadane/
[katatana]
草種
雑草
クサダネムン=役に立たない者。
--
【賛】gatasvArtha (= mfn. ★useless BhP.) クサダネだ (s-d, r-n)
【民】kaccaTA (= 1. baseness, meanness, ★uselessness; 2. knavery) クサダネ (+ネ)
クサンダケ
/kusandake/
[katantaka]
布袋竹 節と節の間が短い竹。
--
【賛】kSIjana (= n. the whistling of hollow reeds Ⓖ中空葦の口笛 or ★bamboos L.) クサン、くしゃーん
【民】kItam (= 02 ★bamboo) クサン
グサン
/gusan/
[katan]
グサンチチ=杖を突いて。
--
ĝišĝidru, ĝidri[PA] (= : ★stick; staff; scepter; ★stick used to measure the height of a pile of grain (ĝiš, 'wood', + dúru, 'low end, base' where ★stick was thrust to the base of a grain pile; cf., duru6 reading of PA and še ĝiš-è-a).) グサン (r-n)
kusimu(m), kurslsimtu (= (a bent ★stick) O/jB; as part of door) グサン
【民】kuTAram (= 02 1. fixed post used to keep the churning かくはん ★stick in position; 2. churning pot) グサン
【民】kazumaram (= impaling ★stake 突き刺す杭(くい)) グサン、ぐさりの
クシキ
/kushiki/
[kataka]

[こしき]
酒や味噌を醸造する時、米豆などを蒸す蒸器。
--
【民】cuTu-tal (= 01 to be hot; to burn; 1. to warm heat; 2. to burn up; 3. to roast, toast, bake, fry, cook in ★steam;) クシ、クス
【民】karukkaTTu-tal (= 1. to make a mould; 2. to become dense with watery ★vapour, as clouds) クシ、クス
==
【賛】starI (= f. (nom. %{I4s} acc. %{ya4m} ; pl. %{ya4s}) a barren 不毛 cow , heifer RV. ; (with %{rA4tri}) a night passed in vain TS. ; smoke , ★vapour L. [Cf. Gk. $ ; Lat. {sterilis} ; Goth. {staira} ; Germ. {ste0r} , {ste0ro} ; {Sta0rke}.]) せいろう
【賛】caru (= m. (g. %{bhImA7di}) a kind of vessel (in which a particular oblation is prepared) , ★saucepan ソースパン、片手鍋, pot RV. ; a cloud (cf. RV.) Naigh.; an oblation (of rice , barley and pulse) boiled with butter and milk for presentation to the gods or manes) セイロ (c-s) ◎
【賛】vidhUp (= P. %{-dhUpAyati} , to emit ★vapour , smoke AV. ; Pass. %{-dhUpyate} id. Sus3r.) 蒸す(むす)(v-m)
クシブネ
/kushibune/
[katapana]
背骨 クシは後、後骨、腰骨。
田植歌

腰骨ばやみゅい臀骨ばやみゅい、思子産(ナ・うめーぐゎ)しゅん時やま骨やみゅい。

--
【賛】kIkasa (= m. the ★spine 《解剖》脊柱、脊椎; f. {kI3kasA} vertebre; n. a bone 骨 i.g.) クシ
項番「フネィ  フネ、骨」
クジ
/kuji/
[kata]
くつの転か。
--
【趣】kuše-sír (= : sandal; ★shoe (cf., èsir).) クジ
【民】cUtti (= ★shoes, slippers) クジ
【賛】koza (= ; a ★shoe , sandal L. ;) クジ
クシュ
/kushu/
[kata]

人糞尿
クシュクデ=糞を踏んで、悪い因縁。
--
【賛】goviS (= f. ★cow-dung L.) クシュ
【民】kATTeru (= forest manure, esp. dried ★dung of cattle) クシュ、くそ
==
【賛】hanna (= mfn. evacuated 排泄した (as ★excrement) L. [1287,2]) ふん(糞)
【賛】uccAra (= mfn. rising TS. ; m. feces , ★excrement ; discharge Sus3r. ; pronunciation , utterance.) うんこ (+ん)
グシュ
/gushu/
[kata]
後世
あの世
ゴショウの約。
民謡

大和旅すれば月ゆで待ちゅり 後生が旅すれば何ゆで待ちゅり
夕(ゆう)べがで遊だるカンテメアゴヤ あちゃが夜ねや後生が道袖振りゃん
後生が道立てば送りべやぅふさとびら 石まけばなどやちゅり

--
c. あの世 another world
【民】kIzEzulakam (= seven nether ★worlds, viz situate one below ★another, dist fr. me1-el-ulakam. Ⓖ7つの地獄の世界、つまり、互いに下に位置し、距離が離れています。 me1-el-ulakam。) グシュらかん
【賛】gandharva (= ; the soul after death and previous to its being born again (corresponding in some respects to the western notion of a ghost) L. ; N. of the 14th Kalpa or period of the ★world Va1yuP. ; Ⓖ死後、再び生まれる前の魂(いくつかの点で西洋の幽霊の概念に対応する) L. ; 第 14 カルパの N. または世界 Va1yuP の期間。 ;) がんだーら、グシュ
グシク
/gushiku/
[kataka]
グシキ=シキはシキシマ、シキイ、シキル等と同根で、仕切って囲をする意だという。広辞苑には、城の朝鮮語とある。また沖縄では源為朝の御宿からきたという伝説もあるが確実な論拠はない。
--
【民】kOTTaikaTTu-tal (= 01 1. to construct a fort; 2. to accumulate a huge fortune; 3. to build ★castles in the air 空中に城を建てる; 4. to invent a fictitious story; 5. to form a halo, as the moon) グシク立つ
クジッキャ
/kujikkya/
[kataka]
癩病
[ライ病]
物乞いの人
酷貧の称。乞食の転か。
--
【賛】kauSThika (= 2 mfn. (fr. %{kuSTha}) , treating of ★leprosy ハンセン病の治療 Car.) クジッキャ
【民】kairAttu (= ★begger 乞食(こじき), a term of abuse 蔑視用語 (TLS)) クジッ

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

クジマ
/kujima/
[katana]

いぼ
水泡遊びをするとできると伝える。
--
qatapu(m), Mari qlkatapum (= "to pluck" G (a/u) fruit from tree, also transf. "enjoy" sexual charms; "pluck" threads, from textile; "crop, pick off head from oath-breaker, warriors out of battle D ~ G "pluck, pick off' fruit, ★warts Dt pass, of D N "be plucked"; > qatpu; qitpu; qdtipum) クジマ
【賛】kacchapa (= ; a cutaneous disease , ★wart , blotch Sus3r. ; ) クジマ (p-m)
クダイムン
/kudaimun/
[katanan]
月の物
月経
下り物
赤(アー)不浄は忌みごとが多い。
--
【賛】kusuma (= n. (fr. %{kus} Un2. ; g. %{ardharcA7di}) , a flower , blossom Mn. (ifc. f. %{A}) Ma1lav. ; N. of the shorter sections of Deves3vara's Kavi-kalpa-lata1 (the longer chapters being called %{stabaka}) ; fruit L. ; the ★menstrual discharge L. ;) クダイムン (+ン)
クダカ
/kudaka/
[kataka]
久高 沖縄の久高島、久高から来た漁夫の総称。
クダカブネ=久高舟、くり舟。
クタス
/kutasu/
[katata]
腐す
堆肥
廏肥を十分腐すこと。

「亦玉の緒を腐して、三重に手にまかし、且酒以ちて御衣を腐し。」とある。

蘇鉄の茎も十分に腐してから澱粉をとる。味噌をクタス戸は、搗いてから数年貯えると、白味噌が赤味噌に変色する。

--
【民】keTu-tal (= 01 1. to perish; to be destroyed, annihialted; 2. to ★decay, rot;) クタス (+ス)、くそす (+す)
クチ
/kuchi/
[kata]

[ほたる]
 
--
【賛】khadyota (= m. a ★glowing ★flying insect.) クチ
c. 【日】ホタル = 【英】firefly《昆虫》, glowfly《昆虫》
cf. ナッシーの語源帳 122【日】ホタル(蛍)  f21#122
【琉球】
ジーナー(じーなー)/ または:ジンジン / / 意味/ 蛍/ ほたる/ 解説/ ホタル科昆虫の総称。/ 光る虫として人気があり沖縄の歌の歌詞などにもよく扱われる。/ 沖縄には13種類のホタルがいるとされている。/ / ジンジンは幼児語になります。
【賛】jyotiriGgaNa (= m. `" moving light "' , a firefly L.) ジーーーナー
【チベ】srin gyi me /sin gyi me/ (= 1) spider-like poisonous creature w fatal bite; 2) firefly [IW] #10:) ジンジン
tumru(m), NB also turu (= "(★glowing) charcoal, ashes" O/jB [NE.MUR.RA] esp. akal t. "charcoal baked loaf") ジーーーナー

【趣】šu...ru-uz (= : to burn; to roast; to ★glow (cf., šu...ḫu-uz).) ジーーーナー (r-n)
クチアイ
/kuchiai/
[kata]
くつらい
苦辛い
[にがつらい/からい]
苦しい
 
--
【賛】katipaya (= , f. {I (A)} some, several. *Instr. & abl. n. adv. with some exertion, ★hardly.) クチアイ
【賛】kSobha (= m. shaking , agitation , disturbance , tossing , trembling , emotion MBh. ; (in dram.) an emotion that is the cause of any ★harsh speeches or reproaches Ⓖ (ドラムで) 厳しいスピーチや非難の原因となる感情 Sa1h. (cf. %{bala-kS-}.)) クチアイ
クチアンバ
/kuchianba/
[katanpa]
口油
お世辞
心ない表現
--
kuzubtum (= "★flattery, seduction"? OA, of words; < kazabu I) クチアンバ (+バ)
【賛】caTUpamA (= f. a ★flattery said in a simile Ka1vya7d.) クチアンバ (+バ)
【民】karaTiviyApAram (= coaxing by ★flattery, toadying, fawning) クチアンバらむ (+ン)
==
【民】AcaippEccu (= 1. ★flattery; 2. persuasive speech (TLS)) お世辞(おせじ)、おべっか (c 無音)
クチシギリ
/kuchishigiri/
[katatakara]
口返答
[くちへんとう]
悪口
シギリ=口出し
--
c. 口答えする(くちごたえ)。反抗的。抵抗する。従わない。 resist で攻める。
【賛】ghuT (= cl. 6. P. %{-Tati} , to strike again , ★resist , oppose Dha1tup.; ) クチ
【賛】garj, garjati (= ; oppose, ★resist; emulate or vie with (gen. or instr.). {vi} roar, shout. {sam} shout together ({anyo'nyam}). --Cf. {abhigarjita, udgarjita}.) クチ、くって
c. くって掛かる。
【民】taTTikkoL(Lu)-tal (= 1. to grasp anything within reach; 2. to steal; 1. to be exhausted; to be in want; 2. to strike against; to ve ★resisted by an obstacle; to run aground, as a ship; 3. to be obstructed, hindered, as in reading, speaking, etc.; 4. to fail, prove inadequate) シギリ
【民】tAgku-tal (= ; 17. to hinder, prevent, ★resist, ward off;) シギ
【賛】sammukha (= ; with %{bhU} , `" to oppose , ★resist "' ; ) シギ
クチシル
/kuchishiru/
[katatara]
口汁

よだれ
クチシルタリ=涎垂れ
--
picchAsrAva (= m. slimy ★saliva Car.) クチシルば (p-k)
【民】cALai (= 03 dribble, ★saliva flowing from the mouth) シル
【民】vAyilvizaiccu (= ★saliva, spittle) クチシ (v-k)
==
【賛】udgAra (= m. (Pa1n2. 3-3 , 29) the act of discharging , spitting out , ejecting (from the mouth) , vomiting , belching , eructation R. ; relating repeatedly Hit. ; spittle , ★saliva MBh.;) うだれ → よだれ
クチナン
/kuchinan/
[katanan]

くちなし
古くは自家製の染料として貴重がられていた。黄色の染料として役立つ。

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

クチバレ
/kuchibare/
[katapara]
口払れ ユタやノロなどが口で払うこと、払詞で悪霊や悪疫を除去する行為。口祓。
--
【賛】vizodhana (= a. (f. {I}) & n. ★purifying.) クチバレ (v-k, n-r)
クチムスビ
/kuchimusubi/
[katanatapa]
口結び
婚約
結納
結婚のことにも言う。
--
【賛】kRtavivAha (= mfn. one who has contracted ★marriage , married. Ⓖmfn。 契約結婚、既婚者。) クチムスビ (v-m, v-s)、くちヴぃヴぁーは、こんやく (R-n, t 無音, h-k)
クチャ
/kucha/
[kata]
  粘土が固まった石状の物質。
--
【民】karaTTuttarai (= 1. rugged, uneven ground; 2. hard, ★clayey soil Ⓖ固い粘土質の土壌) クチャい、固(かた)い
【賛】karda (= m. mud , ★clay L. (cf. %{kardama}.)) クチャ
クッサバ
/kussaba/
[katapa]
  一種の皮膚病、田虫
--
【賛】khasa (= m. itch , scab , any irritating ★disease of the ★skin L. ;) クッサ、かさ
【民】koLLikkarappAn2 (= a ★skindisease of children characterised by the development of blebs upon different parts of the body, pemphigus Ⓖ体のさまざまな部分に水疱ができることを特徴とする子供の皮膚病、天疱瘡) クッサバん (kk-ss)
クテ
/kute/
[kata]
牡牛
[おうし]
クテ牛
オイグテ=闘牛
--
c. 「こって牛」
cf. ビルマ含む 203⬟ox ↑ 牛(うし)、こってうし、べぶ、おとこうし、おんちょううし、おうし、びきうし  f20_B_2#i.203
クド
/kudo/
[kata]
去年
昨年
去歳
 
--
c. 去年 last year
【民】kSaya (= 1. the ★last year of the jupiter cycle) クド (S-d)
【賛】kSaya (= ; (%{am}) n. N. of the ★last year in the sixty years "' Br2ihaspati cycle VarBr2S.) クド (S-d)
グニャイ
/gunyai/
[kana]
小さい ギニャとも云う。
キニャムン=赤子、幼児、年少な者。
--
【賛】kaNIyas (= mfn. very ★small , young , younger L. ; = %{kanIyas} q.v.) グニャイ/ギニャ (s 無音)、こまか (y-ki)
【賛】kanya (= a. the ★smallest; f. {kanyA3} girl, maid, daughter, the Virgo in the zodiac.) ギニャ
==
【賛】kaNa (= m. a ★small grain or single seed; flake, drop, spark; atom, a bit.) こな、こめ、こま
【民】kANA (= a ★small reptile 爬虫類) こな、こめ、こま
クネダ
/kuneda/
[kanata]
此の間 民謡

くねだがでわ声金声どしゅたんでくねだ風邪ひきし、わ声かれて。

--
c. 「こないだ」の意味とは? = 「こないだ」を辞書でひくと、『 ちかごろ、数日前、先日、さきごろ、このごろ』といった意味と『「このあいだ」の縮約形』であることなどが記載されています
c. このまえ、このめーの、  ---- 要するに、 previous
【賛】karumaviyAti (= incurablc disease, believed to be the result of the sins committed in previous birthus) クネダ、こねーだ、こないだ
【賛】karman (= %{a} n. (%{A} m. L.) , (%{kR} Un2. ) , act , action , performance , business RV. ;; former act as leading to inevitable results , fate (as the certain consequence of acts in a previous life) Pan5cat. , (cf. %{karma-pAka} and %{-vipAka}) ;) このめーの
c. 「カルマ」に「よった」、「カルマ」「の」。だって。
クネン
/kunen/
[kanan]
みかん
蜜柑
クネブ、クニブ、九年母村=天城町の一村落名(現在廃村)
民謡

真玉はきゅん頸(くび)や大和人ぬお陰 九年母玉はきゅしや吾手ぬお陰。

--
【民】camIraNam (= 1. seville ★orange.; 2. bergamotte ★orange) クネン
==
【賛】muculinda (= m. a kind of big ★orange L. (cf. %{mucalinda} and %{mucilinda}).) みかんだ
【民】makApalam (= 1. sylhet ★orange; 2. climbing brinjal; 3. coconut-palm) みかん
クバ
/kuba/
[kapa]
檳榔
[びんろう、びろう]
蒲葵
[びろう、ほき、あじまさ]
クバは神木とされ神が天降りするのに使われたと伝えている。
坂本節=さか元のいべやだんちょとよまれるよマニーが一本クバ三本。
坂本いべとは亀徳の秋津神社のいび加那支のことでマーニ(植物)が一本、蒲葵の木が三本ある。ちなみに神社東側の道を「蒲葵下(しゃ)道」と坂元氏は語る。神社は部落の上方にあって、いび加那支の拝所を改めて構築されたものである。境内と並んで坂元氏が居住し、管理者になっている。

「御子をば檳榔(アデマサ)の長穂宮に坐せて。」とある。

--
【民】kavuLi (= a kind of ★cocoa-palm (TLS)) クバり
【賛】Asavadru (= m. N. of the ★Palmyra tree Borassus Flabelliformis (its juice , on fermenting , affords a spirituous liquor L.)) アデマサ (v-m)
palm

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

クバガサ
/kubagasa/
[kapakata]
蒲葵傘 くばで作ったまんじゅう傘、百姓が作場でかぶる傘。
--
項番「クバ  檳榔[びんろう、びろう]、蒲葵[びろう、ほき、あじまさ]」
項番「ダンガサ  蘭傘、蝙蝠傘」 --- 傘
クビリ
/kubiri/
[kapara]
  足首の様に細くなったところ、耕地などの幅が狭いところにも言う。
唐船繋(くびり)=明治5年(1768)子6月尾母村下卸口に唐船一艘乗組26人漂着、本船は秋徳港へ廻船にて修繕し、其船にて帰国せり、該卸口の字内へ唐船繋と唱ふる場所あり。是れ即ち該唐船を繋ぎたる海浜にて、明和年間より称し来りしものなりと謂ふ。(奄美史談・徳之島事情)
--
c. narrow/strait 系 ハズレ。つまり、寸胴でない。 section 化している。
c. 難しかった。 昆虫 insect の語源応用。節にくびれている、分割されている cut, 分離している。なので、separate で攻める。
【民】kavar-tal (= 02 1. to ★separate into various channels; 2. to deviate, depart from instructions) クビレ/クビリ
項番「トゥセンクビリ  唐船繋り[とうせんつながり]」
c. 唐船繋(くびり)の「クビリ」は、足がくびれているの「くびり」とは関係ない。別の「クビリ」である。
クブ
/kubu/
[kapa]

こぶ
肉腫の一種。
--
項番「ガブ  瘤[こぶ]」
クマ
/kuma/
[kana]
此処 クマクミアマクミ=此処踏み、彼処踏み、酔いどれの千鳥足の様子。
グミ
/gumi/
[kana]

[あくた、ごみ]
塵芥
[じんかい]
塵埃
[じんあい]
 
--
【民】kuppai (= 01 1. collection, heap; 2. clump, group; 3. stack of grain; 4. ★sweepings, ★rubbish, refuse; 5. mound, high ground; 6. dung, excrement, ordure) グミ/ゴミ (pp-m)
【民】vArikkoNTupO-tal (= to ★sweep away; to destroy wholesale, as an epidemic) あくた(芥)、がらくた (v-g)   cf. 芥川龍之介(あくたがわ りゅうのすけ)
【賛】vyAvalgita (= mfn. rushing or ★sweeping along in gusts (as the east wind) MBh.) あくた
【賛】kiraNa (= m. very small ★dust 塵(ちり), a mote, a ray or beam of light.) グミ/ゴミ
==
【賛】saraja (= mfn. ★dusty , dirty BhP. ;) ちり(塵)
【賛】pAMsuhara (= (Gaut.) mfn. raising ★dust (said of wind) "') ほこり(埃) (s 無音)
【民】tULi (= 03 1. ★dust; 2. pollen 花粉) ちり(塵)
【民】pUzi (= 1. powder 粉; 2. ★dust; 3. sacred ash 聖なる灰; 4. soft mire or mud; 6. bubble in mudy water) ふんじん(粉塵)(+ん, +ん)
クムイ
/kumui/
[kana]
凹地
窪地
ミヂグムイ=水の溜っている所。
民謡

クムイ浮グムイ渡ららぬクムイ
情け橋かけて落ちたぼれ。

--
【民】kUval (= 02 1. well; 2. ★hollow, hole pit) クムイ(v-m)
クヤミ
/kuyami/
[kana]
悔み
クヤミドシ=凶年、弔の年、クヤともいう。
--
【賛】kRpay, -yati (= ★mourn, grieve, pity. [[-,]]) クヤミ (p-m)
【賛】kRp (= 2 cl. 6. A1. %{kRpate} (impf. %{akR-panta} ; aor. 3. pl. %{akRpran} and %{cakRpa4nta} , 3. sg. %{akrapiSTa} ; pr. p. %{kR4pamANa}) , to ★mourn , long for (acc.) RV. ;) クヤむ (p-m)
クラシン
/kurashin/
[karatan]
暗やみ クラアイ=暗い。
--
【趣】ganzer(2,3) (= : ★darkness; the netherworld (cf., ga-an-zír).) クラシン (n-r, r-n)
【賛】kRSNa (= a. black, ★dark. --m. (ñ{pakSa}) the ★dark half month, the black antelope (mostly {kR3SNa}); N. of an ancient hero and teacher, later as the god Kr2s2n2a identified with Vis2n2u; du. {kRSNau} = Kr2s2n2a and Arjuna. f. {kRSNA} a. black kind of leech. N. of sev. plants, E. of Durga1 and Draupadi1; f. {kRSNI3} night. n. blackness, ★darkness.) クラシン
【民】kaRai (= 01 1. rust; spot, as on the moon; stain, tarnish, blemish; uncleanness, as of the teeth; 2. fault, defect; 3. black; 4. colour, he tinge; 5. ★darkness; 6. poison; 7. blood; 8. defilement, as of catamenia; 9. mortar for pounding; 10. glabrous foliaged cutch. m. tr., acaciacatechu sundra) クラアイ
==
【趣】niĝar[NI9.ĜAR] (= : a ★dark room; premature or monstrous fetus (ni9,'premature birth', + ĝar,'to deliver').) まっくら、ニグロ
クリ
/kuri/
[kara]
  桶、樽などを作る木片、薩藩時代にはクリ木横目の役人を置いてあった。
グリ
/guri/
[kara]
御礼
謝礼
ゴレ、グレ、グリの転か。
--
【民】calAr (= 1. price; 2. cash-payment; 3. prize, ★reward) グリ (c-k-g)、しゃれい(謝礼)
【賛】vara (= ; boon , gift , ★reward , benefit , blessing , favour (%{va4rAya} , %{va4ram@A4} , %{pra4ti@va4ram} or %{va4raM@varam} , `" according to wish , to one's heart's content "';) グリ (v-g)、お礼
==
【民】pERu (= 1. receiving, obtaining; 2. anything worth obtaining; 3. profit; gain; 4. boon, blessing; 5. gift, prize, ★reward;) お礼 (p 無音)
【賛】phala (= n. (adj. --- f. {A} & {I}) fruit, esp. of a tree, kernel, testicle; fruit i.e. result, profit, gain, ★reward or punishment, compensation, interest on capital; tablet, board, blade, point of an arrow. f. {A} & {I} names of plants.) お礼 (p 無音)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

クルメィ
/kurume^i/
[karana]
  種子や実が田畑に残り、自生した作物。
クヮイ
/ku^(wa)i/
[ka]
硬い (形)クヮーバン=硬飯、強い体。
クヮーチキロ=ごつごつしていること。
クヮーヂキャラ=強い力。
クヮーテ=硬くなって。
クヮーテ=氷ってかじかむ。
--
kabaru(m) (= "to be(come) thick, ★solid" G (;'/;'; stat. kabar, NB also kabir) of animal, person; part of body; tree-trunk, grain, door; moon; of voice "loud" D (jB once uhabbir) "make thick; thicken" Ntn jB of snake "constantly become thick"; > kabru, kabartu, kabrutu; kubru, kubartu, kubdrum, kuburru; kabbaru, kabbartu; kubburu; mukabbirum, muktabbirum; takbdru; nakbartu; -*hahdru II) クヮイ
【賛】khara (= mf(%{A})n. hard , harsh , rough , sharp , pungent , acid (opposed to %{mRdu4} and %{zlakSNa4}) MBh. ; ★solid (opposed to %{drava} , fluid) Pa1n2.) クヮイ
【賛】krUra (= ; hard , ★solid Sus3r.; strong (as a bow , opposed to %{manda}) Na1r. ; hot , sharp , disagreeable L. ;) クヮイ
クヮーシ
/ku^(wa):shi/
[kata]
挟む
[はさむ]
クヮーシキリ=挟み切る。
クヮーシギリ=砂糖きびの絞り粕の小さい物。
--
【趣】kid2,7 (= : to ★pinch off (clay 粘土) 〔指先で〕~を摘み取る、~をつねる。くびれ切れる; to remove; to divorce; to dispossess; to open (ground with motion away from;
   cf., kìr, 'to nip off clay'). ) クヮーシ
karasu(m), gardsu(m), hardsu (= "to break off, ★pinch off O/jB G (i/i, occas. a/u) [KID] clay, esp. klgersi k. "★pinch off a lump"; "gnaw" bone Gtlex. only D 1. jB ~ G "★pinch off lumps; of pig "gnaw" wall 2. OB denom. from karsu "slander" s.o.; > karsu; kersu; karrisum; takrisu) クヮーシ
【賛】kuS, kuSNAti (= & {kuSati}, pp. {kuSita} ★pinch, tear, gnaw, knead. -- [[,]] {nis} the same.) クヮーシ
【民】kaTi-ttal (= 01 1. to bite, bite off; to bite and eat; to crop, gnaw, nibble; to grasp, hold in the mouth; to champ; 2. to hurt, ★pinch, gall, as new shoes, new ring; 3. to be too tight; 4. to cut into pieces; 5. to stick to, cling fast) クヮーシ
【民】verukaTi (= 1. cat's paw; 2. a large ★pinch, as much as can be taken up with tips of thumb and two fingers) クヮーシ
c. 「‎鉗子(かんし)」と「クヮーシ」って、同じ。
鉗子 ‎鉗子(かんし) = クヮーシ
クヮーダロ
/ku^(wa):daro/
[katara]

[まむし]
毒蛇
[どくじゃ]
ま虫
[まちゅう ?]
ま虫の様に動作が鈍い者の称。
--
c. 「ま虫」って何ですか?。
【趣】muš (= : n., ★snake; reptile (eme, 'tongue'/ma4, 'to leave, depart, go out', + úš, 'to kill'/uš11, 'venom, poison') [MUŠ    arcḫaic frequency; 3; BU: archaic frequency; 393; concatenation of 2 sign variants].    adj., bitter.) むしゅ、まむし、むし
kitpulu (= "entwined" jB, of ★snakes; of wrestler 7 ; < kapdlu Gt) クヮーダロ
kapalu(m), qapdlu(m) (= "to roll up, wind up" O/jB, NA G (Hi) reed-mat Gt recipr. "inter- twine" each other, of ★snakes, birds etc.; children's game D "roll up" corpse in shroud; dung-ball Dt "roll o.s. up" of ★snake; transf. "form a band, conspiracy" of people, land N NA of glaze ~ "roll together"; > kdpilu; kitpulu, kitpuliitu; kiplu; kapilu'-; kapullum*; kappultum; — » muqappil ze) クヮーダロ
nigissu, Bogh. ningissu (= ; pi. f. "crack, crevice ひび、隙間" M/jB [KI.(IN.)DAR]; lex. ser n. (a type of ★snake); lex. sat n. (a plant)) まむし
【民】karaTTuviriyan2 (= blood ★viper, reddish in colour) クヮーダロやん
【民】mIn2agku (= a ★viper) まーなが → まむし
==
【民】maTTi (= 05 coiling, as of a ★snake; circling, as of a wrestler) 虫(むし)
c. 「虹(にじ)」の漢字は、虫偏(むしへん)である。ヘビも昆虫も、昔は、同じ、虫。
クヮーナシ
/ku^(wa):nashi/
[kanata]
お産
[おさん]
分娩
[ぶんべん]
クヮ―は子、ナシ=産む。
クヮーダキ=子を抱く、植物の分蘗(けつ)。
クヮーマガ=子子孫。
クヮームイ=子守い。
出産は座産が多く、難産の時は天井から綱を吊して、これを力にして出産した。
--
(w)asu(m), OAkk, OA wasd'um. Ass. (w)asu(m), OAkk, OA wasd'um. Ass. usd'u(m), NA usu (= "to go out", + vent, "come out" (from = ina, istu, ace.) G (perf. ittasi, NA itttisi) [E; MB in PNs also UD] 1. "go out, depart" 2. "get out, escape" 3. of sun, stars etc. "rise" 4. of vegetation, parts of the body etc. "grow (out)", stat. "sticks out, is protruding" 5. O/jB "be leased, rented" 6. j/NB ana qdti a. "escape attention" 7. ina qdti a. "leave o.'s pos- session" Gtn iter, of G [E.MES] Gt separative of G "go away (for good)" S caus. of G "make/let go out" [E] 1. "send/take out", + vent, "bring out" 2. "set free; dismiss, expel" 3. "let go, release" liquid, wind 4. "make grow, sprout, erupt" 5. "give out, ★deliver" 6. "reveal, disclose" secret, "make known, publicize" 7. "obtain" (by payment), "arrange ★delivery" 8. OAkk, O/jB "rent, hire" field, house 9. napista s. "save/ spare life" SR Mari Stn iter, of S [E.MES] SRtn Mari St 1 pass, of S St 2 "quarrel, pick a fight"; > wdsum, wdsitum, wdsutum; si samsi, sidtis, siatu, sitdn, sitis, situ; mtisti; musium I; stisu, sustitum; musesu, musesitum; tesetu, tesitum; tusatu; tasu; tasitu 1 -) おさん
【賛】garbhamokSa (= m. ★delivery VarBr2.) クヮーナシ
==
【賛】uttAra (= m. crossing, passing over (---); rescue, ★delivery.) おさん (r-n)
クヮッキ
/ku^(wa)kki/
[kaka]
御馳走
[ごちそう]
食い尽き
十分食べること。美味な料理を食べる。
--
qeritu(m); pi. also qerretu 1 ; Ass. qarltu (= "ban-quet, ★feast" O/jB, M/NA [kaS.DE.a]; q.
sakanu, NA epdsu "to hold a ★feast"; ina q.
asdbu "to sit down to a ★feast"; < qeru) クヮッキ (t-k), ごち
tasrltu(m) (= "beginning; inauguration" Bab., NA also "inauguration ★feast"; (name of 7th Bab. month) [ITI.DU6/DUL(.kO)]; < surru II) ちそう
【民】kuppippogkal (= ★feast observed by hindu girls on the first day of the month of tai when they prepare pon2kal usin kuppi cakes as fuel Ⓖタイの月の最初の日に、ヒンズー教の女の子が pon2kal を燃料としてクッピ ケーキを準備する際に観察する饗宴) クヮッキある
==
【民】kuzitiRa-ttal (= to open the sacred fire pit with appropriate ceremonies, as in muharram ★feast) 御馳走
グヮン
/gu^(wa)n/
[kan]
グヮンカメリ=祈願する。神仏に願を立てる。
グヮンミチリ=願満ちり、所定の祈願が終了したら必ず願満ちりの行事をする。
グヮンムドシ=祈願戻し、願を解いて戻す。
--
【趣】kam(2) (= : n., grasp, grip.
   v., to ★desire (cf., ki...áĝ, 'to love').) グヮン
minutum II (= "★desire, love" OB lex.; < menu) のぞみ、のぞむ
【賛】kam (= 2 cl. 1. A1. (not used in the conjugational tenses) %{cakame} , %{kamitA} , %{kamiSyate} , %{acakamata} Dha1tup. xii , 10 to ★wish , desire , long for RV.) グヮン
【民】kAmuRu-tal (= 1. to desire, ★wish for; 2. to beseech, pray for) グヮン
グヮンチョウ
/gu^(wa)nchyou/
[kanta]
元朝
元旦
正月歌

元日ぬしかま床向うて見れば
裏白とゆ白と飾い清らさ。

--
akltu(m) (= ; pi. akidtu/i, NB akdte (a cultic festival) OAkk, Bab., NA [A.KI.IT; A.KI.TU; A.KI.TUM] MB onwards freq. celebrated at the ★New Year; umlisin aklti "akltu day/festival"; also in PN; jB, NA (bit) a. "akltu festival building"; a. seri "a. in the countryside"; bob a. "akltu gate") 開けた(あけた)、あけて、あけま
【民】cagkiramaturuvam (= the time of day at which the ★new year commences Ⓖ新年が始まる時刻) グヮンチョウばむ
【琉球】そーぐゎち お正月(66)
【民】samvatsarAti (= the ★new year day of the telugus and the kanarese) そーがち (v-g) ,
【民】cuttatin2am (= 1. ★new year's day;) がんたん(+ん; 元旦)
クンカ
/kunka/
[kanka]
  水洩れの穴の芯、馬穴や桶の穴に布の芯をする。
--
c. 芯(しん)。意味通じない。栓(せん)の誤りでは。作者が生きていたら、本人に確認して欲しい。
c. 「芯をする」って、言うか?。「詰めて、穴をふさぐ」「詰め物(を)する」「栓をする」「コックする cock」「コルクする cork」。--- クンカって、コックの栓。コルク。
c. (cock) w:Cock
英語で陰茎(ペニス)を意味するスラング。
雄鶏のこと。また一般的に雄の鳥を指すこともある。 
[コケコッコ と親戚]
水道やガスなどの横にひねるような栓のこと。 ☜
北大西洋条約機構(NATO)がソ連の航空機An-22に対して用いたNATOコードネーム。
【民】kuccu (= 01 1. splinter, ★plug, any bit of stick, stalk; 2. tentpeg; 3. hairpin) クンカ (+ン)、くっか
【民】kukkiRcUraNam (= a kind of medicinal powder prepared by ★stuffing a fowl with dammer resin, calcinating and pulverising it Ⓖ 01 1. 破片、プラグ、棒、茎。 2.テントペグ; 3.ヘアピン) くっきるすーらなむ、クンカするもの (+ン)
【民】cakkaram (= 02 1. Indain cork コルク.; 2. greatness, majesty) コンクらむ (+ン)
クンキリ
/kunkiri/
[kankara]
踏切り
耕地の境を分ける
地下道。又、喰い切り、噛み切りの意にも解する。
--
【趣】gú-gur5...dug4/du11/e (= : to cut down ('neck' + 'to ★separate' + 'to effect').) クンキリ (+ン)
【民】kaiyakal(lu)-tal (= to ★separate from, depart from) クンキリ (+ン)
【民】kURuccITTu (= deed of ★partition 仕切り、ついたて) クンキった (R-n)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

クンギ
/kungi/
[kanka]
繁る
[しげる]
くびる
牛を繋る。括る、人の行動を制圧する。
--
c. 「くびる」とは、
くび‐る 【縊る】  《五他》
首をしめて殺す。特に、しばり首にする。
c. 繁る
[しげる]は、繋る の間違い。多分。 アホです。 ?

c. 屠殺(とさつ) MS の漢字変換不能。 slaughter
【民】karugkai (= 1. brawny hand of labour, as of smiths; 2. hand of ★slaughter) クンギ (r-n)
【賛】ghanAghana (= a. fond of ★slaughter 屠殺が好き; compact, thick.) クンギ、こなごな
クンジ
/kunji/
[kanta]
紺地
[こんぢ]
クンジギン=紺地の着物、紺色。
--
【賛】kRSNa (= 1 mf(%{A4})n. black , dark , ★dark-blue (opposed to %{zveta4} , %{zukla4} , %{ro4hita} , and %{aruNa4}) RV. ;) クンジの (R-n)
【民】kiruSNam (= 1. blackness, darkness, dark ★blue colour; 2. name of an upanisad) クンジむん (r-n)
【賛】kAla (= 1 mf(%{I} Pa1n2.)n. (fr. 3. %{kal}?) , black , of a dark colour , ★dark-blue MBh. ; m. a black or ★dark-blue colour L. ;) クン (l-n)、紺(こん) (l-n)
クンジ
/kunji/
[kanta]
つんぼ
目つんぼ
耳つんぼ

[ろう、つんぼ]
クンジテ=塞がって。
--
tummumu II D (= "to block (ears), make ★deaf jB Dt pass., of ears; > tummumu I, tummumiS) つん
【賛】kSata (= mfn. wounded , hurt , injured S3Br. ; broken , torn , rent , destroyed , ★impaired 聴覚
[聴力]障害者用の MBh.;) クンジ (+ン)
【賛】karNazUnya (= mfn. ★deaf L.) クンジにゃ
【民】kAtili (= ★deaf person) クンジり (+ン)
グンジャ
/gunja/
[kanta]
グンジャシシ=鯨肉
グンジャガシ=鯨粕
ブイグンジャ=鯨肉の白身、鯨の脂肪。
--
【趣】kúšu (= : turtle 亀 (cf., ŠIM×KÚŠU, where '★whale' must be meant) (ku6, 'fish', + šú, 'to cover') [? UH3 archaic frequency; 14; concatenates 2 sign variants].) グンジャ (+ン)、くじ
【民】cilattiRkaTuku (= ★whale) グンジャかつく、くじらかつく
クンジョウ
/kunjou/
[kanta]
根性
怒ること
熱意
熱烈
クンジョウタリムン=根性垂者、強情者。きかん気の者。
クンショウクサリムン=根性腐り者、意地の悪い。
--
【趣】ĝeštug(2,3)...gub (= : to set the ★mind to (with -ši-) ('understanding' + 'to set').) クンジョウ
karsu(m), karasu (= m. & f. "stomach, interior"; of human "stomach", pi k. "epigastrium"; of animal, also as food item; "insides" in gener., also "womb"; transf. "★mind, understanding, mood" etc.; "interior" of house, of ear; k. ubdni (fleshy side of finger/toenails); > karsdnu) クンジョウ (r-n)、感情(かんじょう)
【賛】kantu (= mfn. id. ib. ; (%{us}) m. (fr. %{kam} Un2. ) , love , the god of love ; the ★mind 気持ち、根性, heart 心 Comm. on Un2. ; a granary L.) こんじょう
【出雲弁】しゃーね、~いれて 根性、根性を入れて
【賛】samunnati (= f. rising , swelling Subh. ; exaltation 高めること、称賛, eminence , high position 高い位置 MBh. ; elevation , increase 増加, growth (with %{manasaH} , `" elevation of mind "' ; %{cittaM@samunatim@aznule} , the ★spirit 精神、根性 experiences elevation 高揚"') Ka1lid.) しょうね (t 無音)
【民】camAtAn2am (= ★concentration 気合、集中、専念 of mind (TLS)) クンジョウむん、しょうねタームン
【琉球】クンチ:「根気」の沖縄読み。標準語の「元気」や「根性」という意味で用いられる。
【賛】kUTastha (= mfn. standing at the top , keeping the highest position 高位置キープ Comm. ; standing in a multitude of or in the midst of (in comp.) BhP. ; (in phil.) immovable 不動, uniform , unchangeable 変わらぬ意志・やる気・気概 (as the soul , ★spirit 精神, space , ether , sound , &c.)) クンチ (+ン)、こんじょう (+ん)
【琉球】n■ソーカニ性根(しょうね)、本性
【民】caktimAn2 (= strong man, able or skilful person, a man of powerful personality) ソーカニ (t 無音)
c. 首里 DB: / ソーカニ /sjoKani/ 0 / (名詞)/ 意味:/ 性根。本性。/ ソーカニヌ ハンディユン。Sjo Kaninu haNdijuN.もうろくする。また、性根をなくする。ぼける。カニハンディユン kanihaNdijuN ともいう。
c. 馬鹿 DB は、性根、と、気骨、をごちゃまぜにしている。性根(しょうね)と精根(せいこん)を勘違いしている。性根と根性を勘違いしている。 しょうね、は、 disposition 気質、性質。 character 性格、の方である。 根性は、 guts, spirit, soul, vital の方である
【賛】sacchIla (= (%{s-} + %{zI-}) n. a good character VarBr2S. ; mfn. of a virtuous ★disposition , benevolent MW.) ソーカニ (l-n)
クンチャ
/kuncha/
[kanta]
踏み板 クン=クミで踏み、チャ=イチャの板、
竹馬のクンチャのこと。
--
【民】kAlmiti (= 1. a pose of foot in dancing; 2. track, footmark, footpprint; 3. well staircase, ★steps cut for the feet inside the well; 4. door-mat Ⓖ1. ダンスの足のポーズ。 2. トラック、フットマーク、フットプリント。 3.井戸の階段、井戸の中に足を踏み入れるための階段。 4.玄関マット) クンチャ
クンデリ
/kunderi/
[kantara]
破損
[はそん]
破れ
[やぶれ]
(形)クヮーバン=硬飯、強い体。
クヮーチキロ=ごつごつしていること。
クヮーヂキャラ=強い力。
(物質)又、気象現象にも、天候が悪くなる場合のこと。
--
c. この欄の上3行は、ゴミ行、「クヮイ   硬い」の data で破損されている。意図的か or 偶然か?。 この項番が「破損」なので、ワザと破損させたか?。冗談キツイ。
c. 「天候が悪くなる場合のこと。」 天候・天気が「降り、下り」方向。
【賛】khaNDya (= mfn. to be ★broken or divided , fragile , destructible W. ; to be destroyed or removed Bhat2t2.(%{a-} neg.)) クンデリ (y-r)、くんでい
【賛】khaNDitavRtta (= a. immoral 不道徳な (lit. of ★broken conduct).) くわんじたわれった、完全割れた、こんわれた → こわれた
【賛】vibhid (= P. A1. %{-bhinatti} , %{-bhintte} to split or ★break in two , ★break in pieces , cleave asunder , divide , separate , open RV. ; to pierce , sting S3Br. ; to loosen , untie Hariv. ; to ★break , infringe , violate R. Ba1lar. ; to scatter , disperse , dispel , destroy MBh. ; to alter , change (the mind) MBh. : Pass. to be split or ★broken , burst asunder &c. (also P. Cond. %{vyabhetsyat} ChUp.) ; to be changed or altered R. : Caus. %{-bhedayati} , to cause to split &c. ; to divide , alienate , estrange MBh.) やぶった、こわす (v-k)
クンマ
/kunma/
[kanna]
サタグンマ=砂糖圧搾車
クンマンドゥ=車堂車当、砂糖きびを圧搾する場所。
クンマブイ=車棒稲こきや麦打ちに使う棒。麦打棒。
--
cf. 教育漢字 1 no  車 くるま wheel, vehicle   f17_1#n.1

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

⬢ケ  ↑Top  9 件
島口 標準語 用例・意味等
ケェ
/ke^e/
[ka]
かけら
破片
破損
欠ける
ケームン=破損した物。
ケーヂャワン=縁の欠けた茶碗。
--
【民】caccarai (= 01 1. ★broken piece) ケェ (c-k)、かけら
ケェシ
/ke^eshi/
[kata]
返しの義 大風通過後に反対の方向から吹く強烈な返し風のこと。
--
kutallanu(m) (= "★backward" jB adv. in kutaltdnikka "behind you"; OA as PN; < kutallu) ケェシらぬ
【民】kATTu-tal (= ; 11. to bring ★back) ケェシ、けーす
ケェシマ
/ke^eshima/
[katana]
逆さま ケシマギン=着物を裏返しに着ること。ケーシマは、縁起が悪いと語り継がれている。
--
【民】kuruTTuppakkam (= ★reverse side of a printed cloth, as the blind side) ケシマギン (p-m)
【民】kuTTuppaTu-tal (= to undergo, ★reverses) ケェシマす (p-m)
ケェラ
/ke^era/
[kara]
木材の破片 木を削った木片、大工が削った木片、薄い木片に限る。欠けらの意か。
--
gillu (= (a ★piece of reed) jB lex.; < galdlu II ?) ケェラ
【民】kURu (= 02 1. section, division, classification; 2. part, portion, lot, share; 3. broken ★pieces of anything; 4. half; 5. properties, as of heat; effects; characteristic symptoms, as of disease) ケェラ
【民】kaRpoTi (= 1. ★debris 〔破壊された物の〕破片、がれき; 2. powder, as of chalk; 3. green vitriol) ケェラぽち
ケゴー
/kego:/
[kaka]
  コーとも言う。ケゴーイリ=毒薬を入れる。植物の毒素を川や海に流して漁をする。
--
【趣】gur5[KA×GU](ru.uš(11))...búr (= : to bare the fangs 牙をむく(sign for 'mouth-needles' ( + 'to send' + '★poison') + 'to release').) ケゴー (r 反復)
【賛】kalAkula (= n. a kind of ★poison 毒 L. (cf. %{halAhala}.)) ケゴー、コー
ケネー
/kene:/
[kana]
家内
家族
 
--
kimu (= "★family" jB; — » kimtu) ケネー
【民】kAn2muLai (= son, child, as offshoot of the ★family) ケネー
【賛】kaNva (= m. (%{kaN} Un2. i , 151)N. of a renowned R2ishi (author of several hymns of the R2ig-veda ; he is called a son of Ghora and is said to belong to the ★family of An3giras) RV. ; (%{As}) m. pl. the ★family or descendants of Kan2va ib.) ケネー
ケブイ
/kebui/
[kapa]
  ヤケブイ=家の数、戸数、ヤは家で、ケブイは軒の数詞、チューケブイ=一軒。
--
giparu, giparru, also mipdru (< Emesal?) (= 1. M/NB "residence of en(t)u in temple" [Gl6. PAR] en(t)u enters, leaves g.; g. sa fDN; also part of dwelling ★house 2.jB ~ "pastureland"; < Sum.) ケブイ
【民】cuRRuvAri (= projecting roof of a ★house, ★eaves 軒(のき)、庇(ひさし)。) ケブイ (c-k)
【賛】gRhapraveza (= m. solemn entrance into a ★house. Ⓖ家への厳粛な入り口。つまり、玄関。) ケブイ、げんかん (p-n,v-k, z-n)
【賛】gRhapati (= m. master of a ★house, ★householder, (f. {gRha3patnI}) E. of Agni.) ケブシ、こしゅ(戸主)
【賛】nIdhra (= n. (%{ni+dhR}?) the ★eaves of a roof Ra1jat. ; a wood L. ; the circumference of a wheel L. ; the moon or the lunar mansion Revati1 L. (cf. %{nIvra}).) %{nIvra} のき(軒) (v-k)
ケブシ
/kebushi/
[kapata]
一煙は一軒の称、ケブイはケブシの転か。
--
kapasu(m) O/jB G (stat. kapus) (= 1. OB, jB lex. "be abundant" of ★smoke 2. Mari mng. unci., of acrobat; > kdpisum) ケブシ
【民】kaLLakkAypaTu-tal (= to fail in the process of ripening fruits by ★smoke 果実を煙で熟成させる過程で失敗する --- 熟成工程を止めるために煙に掛ける、つまり、燻製(くんせい)状態にする) ケブシ、けぶす
c. 「一軒の称」は、家の屋根から煙が出ていたから。一軒から煙も1つ。生計の印。
ケンムン
/kenmun/
[kannan]
化物
妖怪

恵原氏によると、日本には百種以上の妖怪があり、奄美でもケンモンの他にはミンキラウワーとか、テンゴンカミとか、フナダマシなどの十種類程があると指摘している。尾母で聞いた話を総合すると、ケンムンは山に棲むもの、水中に棲むもの樹上に棲むもの、夜間に見えるものと様々あるがその一つに雀榕(あこう)の木に宿っているケンムンは、樹上で人の目玉をヌクと言われ、ヌカレルト目脂が出たり、眼球に白膜ができて視力が弱くなる。また昼間は容態を見せなく、夕刻から夜間にかけて幽火を発して行動する。目をヌカレタ者は左縄で雀榕の木を括って、三回斧を木に打ち込んで祓うと魔は除かれ、回復する。従って雀榕の木は薪には一切しないと云う。
ケンムンの容相について恵原氏の説をあげる。

  1. 平素身を隠して人の目に触れない。
  2. 其の姿は大体次のようである。
    ・面貌はカッパに似ている。即ち口がとがり、頭上に皿があり、眼が鋭く、青い顔或は赤い顔、口の両側はピンと立った毛が生えており、耳は立ち耳。
    ・猿のように全身に毛が生えている。
    ・膝を立てて坐ると膝が頭より高い。
    ・子供位の大きさ。
    ・尾はない。
  3. 妖火を発して飛び、口からよだれを垂らして青く光る。
  4. キリキリと鳴き、カタカタと膝が鳴る悲しい声で唄う。
  5. 人には滅多にさわらないが、悪口を言うと触りがある。高い熱を出したり、眼を突かれて患ったりする。
  6. 相撲を好む、子供の大きさの割に強い。
  7. ガジマルやアコゥ等うっそうした大木に棲む。
  8. いたずら坊で人が夜道を一人歩きすると石を投げる。しかし決して身体には当らない。月夜に鳥賊釣する舟に側まで石を投げるが舟の中には落ちない。
  9. 人家には入らないから家の中では悪口を言ってもかまわないが一歩軒を出るとケンモン話は必ず聞く。
  10. 魚の目を抜いて食べる。
  11. たこをヤツデマルと言って怖れる。
  12. 頭の皿の水を失うと神通力を失う。
  13. 人の真似をしたがる。故に相撲をいどまれたら頭を左右に振ってからとると弱い。
  14. 海浜に足跡を残すことがある。
  15. ガジマルの根元にその食べた貝の殻がある。
  16. 山羊のような体臭がある。
  17. 水に入ってはガワラとなり人の尻に手を突込んで腸を取り出して食う。
  18. 投網の先々魚を取って人の邪魔をすることがある。
  19. いざりをする時先々に火があるのに、寄ると見えなくなることがある。それはケンモンの火で、そんな晩は不漁である。
  20. 火を放って峯伝いに海から山に移ることがある。
  21. 砂糖きび汁に手を突込むことがあり、その砂糖はビルザタ(役せん)になる。
--

【趣】galla, gullax (= : police chief (?); a ★demon (cf., gal5-lá).) こら、かみ、ケンムン
gallanis (= "like a ★gallu-demon" jB; < gallu I) ケンムン
kamu(m) II "to bind" OAkk, Bab. G (Hi, occas. ulu) (= [LAL; OAkk SU.DUg.A] enemy, land; god, ★demon, bird; transf. of spells, diseases; of feature of liver D ~ G N pass, of G [LAL]; > kamu I.III, kamis, kamitu I, kamutu; kimitu; kimutu) ケンムン
【民】campOr (= ★goblin) ケンムン (c-k, p-m, r-n)
【民】kaNam (= 04 1. group; collection; class; tribe; clan; flock; herd; series; 2. company, assembly, concourse of people; 3. ★demon; devil;) ケンムン (+ン)
【民】kampalaimAri (= 1. female ★demon worshipped especially by veddahs ヴェッダ
[ベッダ]人◆スリランカ南部山岳地帯に住む先住民; 2. termagant, scold) ケンムンり

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

⬢コ  ↑Top  19 件
島口 標準語 用例・意味等
コー
/ko:/
[ka]
ミンジゴー=満ち川、溢れ川。
コーイン=川石、冷えた例え。
--
【趣】 (= : neck; nape; ★river bank; side; other side; edge; front; land; pulse, chick pea (for 'land, district' cf., gún;    for 'load; talent' cf., gun; gún, gú) (circular + u5, 'on top of'; cf., Orel & Stolbova #982, *gun-    "occiput, neck, nape") [GU2 archaic frequency; 34].) コー (河口(かこう)の口(こう))
karu(m), NB also karru (= "quay 埠頭、岸壁、波止場, port 港(みなと、こう)" [KAR] 1. "(★river) quay, quay-bank, wall"; NB "bank" of ditch 2. "port" on ★river, on sea, in PINs; rab kdri "quay, port overseer"; NB "quay, port dues" 3. OB - "chamber of commerce" 4. OA "trading colony", e.g. karum Kanes, St. abs. kdr karma "colony by colony"; bit k. OA, also NA "customs house", NB "shop" S. OB ~ "current price" (set by karum); < Sum.; > kdrtum) コー
【民】kAri (= ; 15. a ★river) コー
コー
/ko:/
[ka]
  ケゴーに同じ、川に毒薬や草液を入れる。川に入れるので、コーと言うのか。
--
c. 「鉱毒」の「鉱(こう)」 mine 鉱山、鉱物、の、「こう」、かもしれない。?。鉱害裁判・鉱害訴訟?、イタイイタイ病。公害裁判ともいう。
【趣】gur5[KA×GU](ru.uš(11))...búr (= : to bare the fangs 牙をむく(sign for 'mouth-needles' ( + 'to send' + '★poison') + 'to release').) コー、ケゴー (r 反復)
【賛】kalAkula (= n. a kind of ★poison 毒 L. (cf. %{halAhala}.)) ケゴー、コー
【賛】kAkola (= m. raven 〔大型の〕カラス、ワタリガラス、かーかー。〔カラスの〕ぬれ羽色。; n. a cert. ★poison or hell.) コー
c. 「コー」は、金(かね)の親戚。毒蛇の毒の放出も「コー」。
【賛】kAcam (= 01 1. gold 金(きん); 2. a mineral ★poison 鉱山の毒) コーの、かね
【民】kakku-tal (= 01 1. to vomit, spew from the stomach; 2. to eject, as a snake its ★poison; ) コー
コー
/ko:/
[ka]
コーギリ=布の端、布の屑のこと。
コートブシ=布をよって火をつける。出産祝いの一つ、命名式の時に布火を先頭に歩き始めをするが、一種の魔よけ、悪魔払いと云う。臭い匂の効か、火の威力によるものか、また両者の威力に由来しているのか。
--
【民】kAcA (= 01 a kind of ★cloth 布の一種 (TLS)) コー
コー
/ko:/
[ka]
皮膚 コーハゲ=皮膚剥げ、また山鳥の無毛の容姿にも云う。
--
【賛】coca (= n. the bark of cinnamon Sus3r. ; bark L. ; ★skin L. ;) コー
【民】caRkai (= ★skin (TLS)) コー
コー
/ko:/
[ka]
コーネング=効無く、死人に対する弔の詞。
--
【趣】gú-gur5...dug4/du11/e (= : to cut down ('neck' + 'to separate' + 'to ★effect').) コー、きく
gamiru(m) (= 1. "strong, ★effective" OAkk, O/jB of king; as PN 2. OA gdmir awdtim "mediator, arbitrator" 3. (a kind of bolt)? O/jB, NA; < gamaru II; — ► kamiru ?) 効能(こうのう)
【賛】kR (= ; to do , make , perform , accomplish , cause , ★effect , prepare , undertake RV. ; to do anything for the advantage or injury of another (gen. or loc.) MBh.;) コー、きく (R 反復)
コーイ
/ko:i/
[ka]
食うて
[くうて]
食べて
食事して
 
--
【賛】gur (= (cf. 1. %{gRR}) cl. 6. %{gurate} , to raise , Iift up (or `" to make effort "') Dha1tup.; (cf. %{ati-} , %{apa-} , %{abhi-} , %{ava-} , %{A-} , %{ud-} , %{pra-}): %{gur} , or %{gUr} cl. 4. %{gUryate} , to hurt , xxvi ; to go ib.: Caus. %{gorayate} or %{gUray-} , to raise , lift up (or `" to make effort "') , ; to ★eat ib. (cf. %{gUr}.)) コーイ (g-k)、くう、くうて
【趣】gu7, kú (= : n., food, sustenance; fodder; angle
   v., to ★eat, swallow, consume, use; to ★eat up, finish off; to feed, nurse, benefit (with -ni-) (throat + ú, 'food').) くう
コーケテ
/ko:kete/
[kakata]
乾けて
[かわけて]
喉が乾いて
胸やけ
身体が疲れて、皮膚に脂艶がなくなって、身体がやつれる。
コーケムン=相手を卑しく言う称。
--
c. 「乾けて」珍しい言葉。徳之島の人には、日常用語なのか。感覚が、一味違う。
【民】cAkaccUmpi (= ★emaciated 〔飢餓などで~を〕ひどく痩せさせる。やつれて、ガリガリ、こけて person) コーケテむぴ
【民】carukA-tal (= lit., to become dried as leaves to be dried, ★emaciated, as body) コーケ
【賛】karzita (= mfn. ★emaciated , thin R.) コーケテ (z-k)
==
【民】karai-tal (= 01 1. to wear away, as soil by the action of water; to dissolve, as salt or sugar in water; 2. to be reduced from a soild to a liquid form; 3. to become ★emaciated, as the body; 4. to become gradually attenuated;) ガリ、ガリガリ
コーサマン
/ko:saman/
[katanan]
  コーサ芋、コーサイモ、コーサイマ、コーサマと変化したのか。
アーヤマン=赤山芋。コーサマが丸みを帯びて、中身が白いのに対して、アーヤマンは細長く中身は赤身が勝っていて、高価である。祝いには両者とも欠かせない料理の材料となる。
--
c. 「赤身が勝って」珍しい漢字。意味的には有るが、多分誤り。全部漢字なら、「赤味が掛かった」かな。
【賛】Alu (= m. (%{R} Comm. on Un2. ) , an owl L. ; ebony , black ebony L. ; (%{us} and %{Us}) f. a pitcher , a small water-jar L. ; (%{u}) n. a raft , a float ; an esculent root , Arum Campanulatum L. ; (in modern dialects applied to the yam ヤム, ★potatoe &c.)) いも (l-m)、やま (l-m)
c. potatoe なる、変形スペル。---スペルミスである。
【賛】kata (= m. Strychnos ★Potatorum (cf. the next) L. ; ) コーサ
【民】kOTali (= ★potato plum of Mysore (TLS)) かんしょ (+ん)、コーサ
【賛】khaNDakAluka (= n. an esculent root , sweet ★potato L.) かんしょカールカ
【賛】mAluvA (= f. a kind of sweet ★potato L.) マン、いも (m 強無音)
コーシ
/ko:si/
[kata]
骨子
[こっし]
頭蓋骨
[ずがいこつ]
コゥシガナシ=頭蓋骨に加那支の尊称をつけて呼んだ。埋葬後3・4年経過したら改葬して墓碑後方の亀つぼに納める。洗骨は近親の女性がこれに当たり、コーシが発見されると大声で泣きわめき、清水で洗い塩で清める。改葬は徳之島全島に分布しておらず、特定の地域に残っている。
--
gurrusu (= "scabrous"? NB of ★skull; < gardsum) コーシ、がいこつ (r 反復)
gulgullu(m), gulgullatu(m) (= ; pi. m. & f. "★skull" Bab., NA of humans; dog, bird; NB "★skull( -shaped vessel)") がいこつ (l 無音)
【賛】karoTi (= %{is} , %{I} f. a basin , cup ; the ★skull Ra1jat.) コーシ
【民】karOTi (= garland 〔栄誉の印の〕花冠 of ★skulls) コーシ
コージ
/ko:ji/
[kata]
疥癬
[かいせん]
頭部の疥癬
味噌麹の白い部分が似ているので、こう呼んだのか。
--
c. 「味噌麹(みそこうじ)...、こう呼んだのか。」---- インド弁との関係を知ってしまうと、アホ丸出しの文章、に、思えます。
gurrusu (= "★scabrous 〔表面が〕ザラザラした、でこぼこした"? NB of skull; < gardsum) コージ
c. コージ 疥癬、と、コーシ 頭蓋骨、が親戚だと言っています。
c. scabrous と skull は、親戚だと言っています。
【民】kacchU (= f. ( %{kaS} Un2. ) , itch , ★scab 《医》〔治りかけた傷口の〕かさぶた。《動物》〔ヒツジの〕疥癬, any cutaneous disease Sus3r.) コージ
【賛】kharju (= f. scratching , itching , itch , ★scab L. ; a kind of insect , worm L. ; the wild date tree L.) コージ

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

コーティ
/ko:te^i/
[kata]
眩暈
[めまい]
目がくらむ
具合が悪い
コーテンヌキリキリシ=目がくらんで。
--
kasasu II ~ (= "to become ★dizzy"? jB G (ulu) of patient) コーティ (s-t)
【民】cUkaiyATu-tal (= to be ★dizzy) コーティ
コーテナイ
/ko:tenai/
[katana]
淋しい
心寂しい
死人などの不幸事があった時の心情。また寂寞とした様子を云う。
--
【民】kutaRu-tal (= 1. to dig up and scatter; to tear up; to scratch up and scatter, as fowls; to spill out; 2. to stir up, loosen, grub up, as earth about plants; 1. to deviate from the right course, to go astray, to ★miss the way 道を失う;) コーテナイ (R-n)
コーブイ
/ko:bui/
[kapa]
横振り
頭(コウベ)振り
幼児語で頭を振らせるときにあやす詞。コーブイ、コーブイと数回繰り返し呼称し、これに従わせる。動作の訓練に使う詞とも言える。発生声習はインゴー、インゴーとあやす。イの部参照。
--
【民】kaviz-tal (= 01 1. to be capsized 〔船などが〕転覆する、ひっくり返る, turned bottom upwards, to turn down; 2. to ★bow one's head from modesty; to hang down, as the head, with shame, confusion, defeat; 3. to stoop かがむ, bend down; 4. to be overthrown, discomfited, touted; 5. to die, perish; 6. to be submerged, to founder) コーブイ (z-y)、こうべ
cf. スワデシュ・リスト 207 頭 あたま head   f20#s.72
cf. スワデシュ・リスト 100 38 head f20#ss38
コーミュウ
/ko:myu+u/
[kana]
供養 三十三年忌の称、亡霊昇天の日、椎の木を煙と一緒に昇天するとの伝えで、墓石の後方に椎の木を立てて、枯葉をくすぶらし煙を出す。
伊仙町犬田布では、四九日(忌日)には、椎の木の四隅を削り四十九の刻みを付け、馬根、中山では、四隅に三十三の刻みを切り三十三年忌の送りをしている。最近は三十三年忌に限らず、すべての年忌にもコーミョーと呼ぶことが多い。
--
【民】kuruttOlaijnAyiRu (= palm sunday, the sunday next before easter, in ★commemoration 〔人や出来事を〕記念すること of christ's triumphal entry into jerusalem) コーミュウ (tt 無音)
コッカル  順番不正?
/kokkaru/
[kakara]
  川近くに棲む赤い山鳥、鳴き声はコッカルーと鳴く。
コッカン  順番不正?
/kokkan/
[kakan]
翡翠
[ひすい]
川蝉
[かわせみ]
土中や壁に横穴を掘って巣をつくる。嘴が長く水中の小魚を捕食する。コは川で、川辺、水辺に棲むのでかく言うのか。
--
【民】kalakam (= 01 1. a hell; 2. ★kingfisher カワセミ (TLS)) コッカン
コンカミ
/konkami/
[kankana]
川上
川の上流
アンカミ=田の上方。
--
c. 「コンカミ」=「コ-(川)」+「上(かみ)」
【賛】kakubha (= a. ★high, lofty, sublime, eminent. m. a kind of goblin, a cert. musical mode.) カミ (bh-m)
cf. ☑ 項番「コー  川」
コンシリ
/konsiri/
[kantara]
川下
川の下流
コンシリヌタ=下流近くの田。
--
c. 「コンシリ」=「コ-(川)」+「尻(しり)」
【民】caLLai (= 02 ★hip) 尻(しり)
cf. ☑ 項番「コー  川」
cf. アルタイ諸語 語彙対応比較表 38  siru 後   f17#on.38
==
gilsu, gissu(m), m. & f. ~ (= "★hip(-bone)" O/jB, NA [TUGUL] left/right; is broken; child carried ina muhhi g.-ya; NB abul g. (a gate in Babylon)) けつ
【賛】kaTa (= 2 m. a straw mat; ★hip (= {kaTi}); the temples of an elephant; a cert. throw of the dice.) けつ
コンニャ
/kon+nya/
[kanna]
川蜷
かわにな
ニャは蜷である。
タンニャ=田蜷、田螺、たにし。
チンニャ=地蜷、蝸牛、かたつむり。
チンミャ(花徳)、チンミャテラ(花時名)、チンニャグ(大当)。この他、食しての影響上よりしてメーハゲニャ=目剝蜷など海浜に多い。
--
c. 「コンニャ」=「コ-(川)」+「蜷[にな]」
cf. ☑ 項番「コー  川」
cf. ☑ 項番「ニャ 蜷[にな]」 --- 蜷川幸雄 で検索して。

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

⬢サ  ↑Top  49 件
島口 標準語 用例・意味等

/sa/
[ta]
竿 または下の意か。
サウチ=竿打ち。子供の遊び道具の一つ、長さ30cm、径3cm程度の竹や木の棒の先端を石に載せ、別の持ち木でサの先端を軽く叩く、その拍子に後方からすくうように遠方へ投げとばす遊びがあった。ゲームは個人またはグループごとになされ、終戦後もしばらく続いていた。
--
【賛】dhUrvI (= f. (L.) = %{dhur} , the forepart or ★pole of a carriage.) サ、さお/さを
【民】taTi (= 02 1. stick, staff, ★rod, cane; 2. club, cudgel, bludgeon; 3. a piece, as of wood; 4. measuring ★rod; 5. pestle; 6. bow; 7. rice-field; 8. plot of a field; 9. flesh; 10. dried fish; 11. iguana; 12. gfemini in the zodiac; 13. signature-mark)
サァ
/sa^a/
[ta]

足もと
山手に対して海辺。
カデンサァ=風下。
カデヌウスジ=風上。
サーカゲ=下陰。
草木や建物等の陰で陽の当らないこと。
サァイ
/sa^ai/
[ta]
晴天
[せいてん]
俚諺

早魃年(サァイ)は畑を耕して不時の降雨を待てよ。長期の早魃が続くと「アメネゲ」(雨願い)の神事をした。グスク、氏神、森、頂などに蓑笠姿で集まって、水を掛け合ったり太鼓を打って雨願踊りをした。昭和46年8月知名町で雨願神事がなされた。
「萎り花咲かち 何ぬ役立ちゅんが。」

--
【賛】sahasrAkSa (= mfn. thousand-eyed RV. ; all-perceiving , all-inspecting W. ;; a ★clear sky VarBr2S. ;) サァイすらーくしゃ
【賛】vIdhra (= mfn. ( fr. %{vi} + %{indh}) clean , clear , pure L. ; n. (only in loc.) a ★clear sky , sunshine AV.; wind L. ; fire L.) はれ
サカウタ
/sakauta/
[takata]
逆唄
[さかうた]
「ハイマトゥシ」(走り馬倒し)、犬神入りなどのように、呪言によって相手に不利な立場に追いこまれたら、逆に詞や唄によって難を避ける。また先手を打って逆唄を称えると霊による災難は免れるという。(詞は採集記録済み。)
(祓いの詞)松ぬ切口名、枝ぬ生(ミィ)るなてか、寺々ぬ坊主が頭下げるん。
これに対して「戻しぬ逆唄」貴方(ウイ)が唄や逆唄ですね。根絶(ウミエ)せ絶(キラ)せ戻して差上(ウェーセラ)げます。
--
c. 意味不明。Google したら、wikipedia 逆唄/逆歌 があった。 読んだが、意味不明であった。
【賛】savya (= ; ★reverse 逆, contrary , backward L. ;) サカ (v-k)、さきゃ
【民】tiTTukkEL-tal(tiTTukkETTal) (= to be abused, ★cursed 呪われた) サカる
cf. 教育漢字 390 no  詩 シ、うた verse, poem   f17_1#n.390
サカメ
/sakame/
[takana]
境目
[さかいめ]
イノチサカメ=命境目。命が絶えるぎりぎりの線。苦労の極限のこと。生きた心地がなく、死ぬ思い。
--
【趣】zag, zà (= : ★boundary, ★border, limit, side; cusp, beginning; territory, district, place; sanctuary; percentage; a measure for fish; shoulder; right (side); front; outside of (life + to encircle) [ZAG archaic frequency; 71; concatenates 3 sign variants].) さかい
【民】carikaikkampi (= thinlaced ★border in a cloth 布の細いレースのボーダー) サカメ
サカヤキ
/sakayaki/
[takaka]
月代
[さかやき]
顔面のひげをそること。南島古語。
世間胸算用

「萬人とも月代(サカヤキ)そって、髪結うて、衣装着替えて出た所は、皆正月の気色ぞかし。」とある。
世間胸算用は井原西鶴作の浮世絵草子。1692年頃の作品といわれる。

--
c. 月代【さかやき】 男性が前額から頭の中央にかけて髪を丸くそり落とした風習。 武士が戦場で兜(かぶと)をかぶると熱気がこもって苦痛であるため起こった風習で,早く平安時代からあったという
【趣】saĝ...sar (= : to ★shave the head ('head' + 'to crop ?').) さかさる
【民】talaiceytukoL(Lu)-tal (= to get one's head ★shaved) サカヤキる (c-k)
【民】talaimayirvAgku-tal (= 1. to ★shave a woman's head for the first time onher windowhood; 2. to ★shave the hair in fulfilment of a vow) サカヤキ
サキ
/saki/
[taka]

[さき]

[みさき]
神之嶺崎、本崎、金見崎、伊仙崎、犬田布岬。崎と岬は同義語。本崎は古く旅の送り迎えの場、かっての旅は一命をかけての出立であったため、旅立ちの神事習俗は多かった。神之嶺崎、犬田布岬は霊地で、他は景勝の地とされる。
民謡

妹神手布(ウエイガミニーサジ)七たぐり畳で旅の行き戻居、持上げ差上げ。
※妹神からいただいた毛布を七つに畳んで、旅の行き戻りに捧げて拝みます。姉妹の生霊が航路の安全を守るという信仰があった。又、婦人は肩にかけた布(毛布)姿で旅を見送った。このほか、テサジ(手拭い)を染めて旅立ちに贈ったという。

民謡

先船も乗るな後船も乗るな。真中の桂例吉船から下ていもれ。

--
【民】togkal (= ; 17. projection, ★cape, headland 《地学》〔高いがけになっている〕岬、突端;) サキ (l 無音)
【民】mUSikam (= 1. rat; mouse; 2. bandicoot; 3. the region between quilon and ★cape comorin ) みさきノ
サギリ
/sagiri/
[takara]
  局部が特に細くなっている義。また、生物の普通発育しないものにもいう。
サギリグヮ=未発育児。
ナシギラ=未発育子。ナシは出産。豚は数頭を出産するが、一頭はきまってサギリグヮが生まれるという。
--
c. 「局部」って、アレのことか。そしたら、女の子は、対象外なのか。
imature 未熟、 で攻める。
【民】cagkAyam (= 1. dried leaves of sugar-cane; 2. weeds growing in paddy fields, typha elephantina ; 3. thin ★immature grain or chaff of black-gram, etc) サギいの
【民】tEgkAyvazukkai (= soft kernel or albumen of an ★immature coconut) サギリしゅつかい
【民】tuvarccikai (= 1. tender, ★immature gall-nuts 柔らかく未熟な胆汁; 2. arrowroot flour 葛粉) サギリしっかい (v-g)
サク
/saku/
[taka]

[たに]
窪地で谷状に長くなっている地形。
「イバサク」(狭谷)=周囲より一段と低いところ。
民謡

元ぬ奥山登とて あん谷(サク)此ん谷
踊てもみっちゃり 跳ねてもみっちゃり

--
【民】tAvu (= 05 1. resting-place, lodging, shelter; 2. harbour; 3. support; 4. ★valley, depression) さく (v-k), たに (v-n)
【賛】droNi (= f. trough , tub L. ; a ★valley Nalac. ; N. of a country L.) たに
サクグメ
/sakugume/
[takakana]

[うるち]
糯の対。古くからの稲が粳で、谷間に栽培されていたのであろうし、新しくはいった糯は美田に栽培されたからであろうか。谷米の意か。
--
【賛】SaSTika (= mfn. bought with sixty W. ; m. or (%{A}) f. a kind of ★rice of quick growth (ripening in about 60 days) MBh.) サク、ジコ
項番「ジコ  粳[うるち]、うるち」
項番「ユンギュメ」  -- 米(こめ)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

サクニン
/sakunin/
[takanan]
作人 農業人の称。作男であったことも考えられる。小作者の称を近年になって農業人にもかく呼ぶようになったのか?。
サクバ
/sakuba/
[takapa]
作場
農作業場
サクバグマイ=作場宿り。耕地に居住し農耕に従事する。
サクリ
/sakuri/
[takara]
大工用具 材に凹状の溝を造ること。
--
c. 「材に凹状の溝を造ること。」かつ「大工用具」、とは。普通日本では、「のみ(鑿)」言う。英語は chisel /チーゼル/。彫刻刀(ちょうこくとう)も指す。名前を知らないのか。
【民】cetukkuLi (= 1. carpenter's ★chisel; 2. goldsmith's ★chisel, used in enchasing) サクリ
【民】palamun2ai (= a kind of chisel used by stone-masons) のみ (p-n)
【民】muLLuLi (= stonecutter's smoothing chisel) のみ (l-m)
【賛】TaGkaka (= m. a stamped coin (esp. of silver) L. ; a particular coin Dhu1rtas. ; a spade , chisel Dharmas3arm. ; (%{ikA}) f. a chisel Vcar.x ) 彫刻(ちょうこく)
【賛】zilAkuTTa (= or m. a stone-cutter's ★chisel or hatchet L.) 彫刻刀
のみ 彫刻刀
サグイ
/sagui/
[taka]
探る
夜ばい
男性が夜間に女童の家に秘かに侵入すること。
サグイビ=探り情交。昭和の初めごろまで、この習俗はあったと言う。
呉=うつ人を思ひし妹を夢見て 起きて探るになきぞかなしき。
サグイビのヒについて、古事記上巻2二神の結婚・・・伊邪邦岐命と伊邪邦美命と「美斗能麻具波比」為む。とあり、ミトは御所で、ここでは婚姻の場所、マグハヒは目合から転じて交接の意。であると述べられている。
--
c. 「夜這」の英語を探したが不明。しょうがないので、「あいびき」で攻めた。
あいびき
assignation(恋人の)。〔恋人の〕密会、あいびき
discreet rendezvous
tryst〈文〉(恋人同士の)
【賛】abhisArikA (= f. a woman who goes to meet her lover or keeps an ★assignation Kum.) あいびき、よばいさぐい
【賛】sAMketya (= n. agreement , appointment , ★assignation (esp. with a loved person) BhP.) サグイ (t 無音)
【賛】abhisAra (= m. attack , assault R. ; meeting , ★rendezvous (of lovers) Sa1h. ;) あいびき、よばい
【賛】saMvid (= 1 f. consciousness, feeling, perception; consent, agreement with (instr. {ńsaha} or gen.) about (---); appointment, ★rendezvous; plan, design; conversation, talk about (---); news, tidings; custom, usage; name.) サグイど (v-g)
c. 「よばい」は「あいびき」と、同源、変化、と判明。??。
c. 「みとのまぐあい」は、marriage 、そのまんま東。
c.「夜這(よばい)」のイメージとしては、真っ暗な部屋で、這って、女性の寝床に行く。---- 不自然だと思っていましたが、今回、「あいびき」の「あいび」が「よばい」に空耳アワーした、方が、より自然、と判明。
サケィシー
/sake^ishi:/
[takata]
焼酎の密造
酒造り
終戦後から昭和34、5年頃まで密造酒が出回った。焼酎と酒の区別はしにくく表現もまちまちである。
サケィグレ
/sake^igure/
[takakara]
酒食らい
飲ん兵衛
酒びたり者。大酒飲みの上に酒癖の悪い者の称。
--
sakkuru (= "★drunkard" jB lex.; < sakdru) サケィグレ
【民】cAkkaNAkkaRi (= meat prepared and sold at taverns to be taken by ★drunkards along with the drink) 肴呉れ(さかなくれ  Ⓖ酒場で酔っ払いが酒と一緒に食べるために調理され販売される肉) → サケィグレ
サケィムイ
/sake^imui/
[takana]
酒盛
[さかもり]
酒盛の意。結納の変型。古くは現金を結納として贈らなかった。また、許婚の約束として三合の酒を使って結婚の契りを結んだ。酒盛りが済むと結婚状態に入り、男は女の家に通ってもよかった。理由あって結婚破棄したら女性側は三合瓶の酒を戻すのが常であった。
この外、祝祭、年忌の座での祝い酒を配ることにも酒盛りと称している。新田祝いや年忌祭の宴で、湯呑に焼酎を入れて作業夫や宴客にすすめる。この儀礼は盃の献酬とは意義が多少違っている。親族、知己の者が慶弔の意義を盛り上げるために、家主に酒瓶を献上し、これを配ることにも酒盛という。
--
【賛】sadhamAda (=m. drinking together , drinking bout , convivial party , feast (%{-dam-mad} with instr. , `" to ★feast or revel with "') RV. Ⓖ一緒に飲む , 飲み会 , 懇親会 , ごちそう; fellowship , companionship RV. Ⓖ交わり , 交わり) サケィムイだ (h-k)
【琉球】サキムイさきむい)/ 意味/ 酒盛り/ 結納/ 解説/ 沖縄では結納などの場合もサキムイ(酒盛り)という形が伝統的なしきたりです。
【賛】sadhamAda (= m. drinking together , drinking bout , convivial party , ★feast (%{-dam-mad} with instr. , `" to ★feast 祝宴、宴会、饗宴 or ★revel お祭り騒ぎ[どんちゃん騒ぎ・酒盛り] with "') RV.;) サタモッタ、酒盛った
【賛】satkAra (= m. (sg. or pl.) kind treatment , honour , favour , reverence (with %{pazcima} = %{-karaNa} Hariv. ; %{rAja-sat-k-} , `" the favour of a king "' R.) Mn. ; hospitable treatment , hospitality ib. ; ★feasting (or = `" a meal "') , festival , religious observance MW. ;) さきまー (r-m)
【民】cANaikkURai (= new cloth given by bridegroom's parents to the infant bride at the time of ★betrothal 結納 in child-marriage 訳: 子供の結納の際に花嫁の両親から幼児の花嫁に与えられる新しい布) サナイックームイ (R-m) → サキムイ、こんやくライ
c. 結納の方の「サキムイ」は、本当は「酒盛り」では無い。同音もどき異義語である。
サゲシャ
/sagesha/
[takata]
足下げ 家の戸口で足を下げた状態で座ること。
ヤテの様にサゲシャして飯を食うな。ヤテは雇いで下人、家人の身分でもないだろうから、足下げのまま食事はするなとの意。教訓の詞といえる。
サゲドグ
/sagedogu/
[takataka]
提げ道具 煙草入れ道具の意。調身具の別称。
民謡

サゲドク忘れたや 恋娘じゅがやどに
煙草飲みゅん時 思め出しゃいが。

サシ
/sashi/
[tata]

[じょう]
錠前を使う以前は「ムヌキ」(物置・倉庫)の入口の柱に穴を通し、丸太棒の木を打ち込んで錠前代用とした。木に布を巻いて木槌で叩く。戸を開く時は中に打ち落すが、音が高く盗難は防止される。現在もこの装置は見られる。
--
【賛】sudRDha (= (%{su4-}) mfn. very firm or hard or strong AV. ; very tenacious (as memory) Ka1m. ; well secured or ★locked , Kr2ishn2aj. ; (%{am}) ind. very intensely MBh. ; %{-tA} f. firmness Prab. ; %{-tvacA} f. Gmelina Arborea L. ; %{-vrata} mfn. very rigid or strict in vows MW. ; %{-harmya-vat} mfn. having very strong fortresses Hcat.) サシ
【賛】tAlayantra (= n. a particular surgical instrument , small pair of pincers , Susr. ; a ★lock , ★lock and ★key W.) さやんとら、サシ  △
【民】tAzakkOl (= 1. bar, bolt; 2. ★key) サシこる
c. 髪を留める「簪(かんざし)」の「さし」も、 lock と同源。
【賛】stu, stauti, stute, stavate (= f. ★lock or tuft of wool or hair; ) サシ

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

サシ
/sashi/
[tata]
差し上げる 重い荷物を頭上に押し上げる。かって「チューサシ」(人指)力ゲームがあった。青年の力試しの一技で、子供の帯を掴み、地面から頭上に押し上げう。回数と重さで等級を争うゲームである。
--
【趣】sá-dug4/du11 (= : a capacity measure, = 24 sìla in Presargonic Girsu and 40 sìla starting with Akkad period; regular "tithe" or "★offering" important to the temple economy ('to equal in value' + 'to effect').) サシ、ささげ
c. 【英】tithe = 名 ① 10分の1税◆戦利品の10分の1を神にささげるという古代から各地で行われた習慣が、10分の1税の始まりだとされている。旧約聖書には古代ヘブライの王が収穫物の10分の1を税として徴収し、初穂の10分の1を神殿にささげたことが記述されている。キリスト教会では当初自発的に納められていたが、8世紀に教皇ハドリアヌス1世により義務とされた。その後19世紀までにはほとんどが廃止されるが、地域や教会によっては形をさまざまに変えて残されている。
② 10分の1、少しの部分、わずかなもの
tasdiru, taldlru (= "supply of ★offerings"? jB; < saddru D) サシ
【賛】sthA, tiSThati, -te (= ; present, ★offer, entrust or commit to (loc.). {anuprati} get on, thrive or prosper after (acc.). {saMprati} apply to (loc.). {vi} M. (A.) stand apart, go asunder, be spread in or over (acc.);) サシ
【民】stOttirapali (= ★thank-offering) 差し上げる (p-k-g)
【賛】sAttvika (= ; n. an ★offering or oblation (without pouring water) L.) 差し上げ
サシ
/sashi/
[tata]
  植物名。裸子植物の一種で、種子が動物や人の衣類に付着する。そして運ばれ他の地点で発芽し芽生える。それで次のように恋唄の詞に例えが見られる。
民謡

大道端サシ袖振りば付かるハレー
吾達もサシなとて付かい欲さやしが。

--
【賛】saretas (= (%{sa4-}) mfn. having ★semen 精子, possessing ★seed 種 Br.) サシ、せいし
c. 裸子植物 Gymnosperm
  The term gymnosperm comes from the composite word in Greek: γυμνόσπερμος (γυμνός, gymnos, 'naked' and σπέρμα, sperma, 'seed'), literally meaning 'naked seeds'.
サジマキリ
/sajimakiri/
[tatanakara]
正座 下座曲の意であろうか。厳しゅくな座席での座法。
アグンジャイリ=膝頭を曲げて雑に座ること。男の座り方。
アブミザイリ=鐙座座り。鞍に座す姿勢から来た語か不明。
--
c. インドカンガルーで、「正座」で攻める。
【秋田弁 秋199】ちんこり    ちんまり、ほどの意味で座り方の形容ですけれど、小さな子供がちゃんと正座なんぞしてるありさまですかね。(オトナはあまりちんこりは座らないようです。)オトナがその小さな子供を膝に抱っこしようなんて時も「こさ、ちんこりへ(ここに座りなさい)」とかも言うようです。
【民】tAccikkoL(Lu)-tal (= to ★lie down) ちんこり、サジマキリ (+マ) 【富山弁】ちんちんかく   正座する
【賛】dakSiNajAnvakna (= mfn. having the right ★knee 膝 bent 全体訳: 正しく完全に膝を曲げる Gobh.) つくわい、ちんちんかくな (dak 無音, S-ch, j-t, v-k)、サジマキリ (n-l)
【長野弁】ちゃんする:(北信、東信)「正座する」の意。
【賛】sunIti (= (or %{su4-}) mfn. guiding well RV. ; well-conducted MW. ; m. N. of S3iva S3ivag. ; of a son of Vidu1ratha Ma1rkP. ; f. good conduct 行動 or ★behaviour 行儀良く, good policy , wisdom , discretion 分別、思慮、思慮深さ、慎重さ RV. ; N. of the mother of Dhruva (wife of Utta1napa1da) BhP.) ちゃんす る、ちんと、サジマ c. 富山弁「ちんと 【おとなしくする。正座。(子供等に対する言葉、例 ちんとしとろ))】」
【伊予弁 イヨ35】おちょっぽ   正座
【賛】aSThIva (= n. (only ---) & {-va3nt} m. ★knee-pan 膝小僧、膝頭.) おちょぼ、あサジマ (v-m)
【伊予弁 [イヨ] audio】 おっくばみ 座る、正座する。つくばいから出た語か。うづくまるのではなく、キチンと正座すること。主に幼児に対して使う。
【民】accuvamukAtan2am (= a yo1gic pose in which the person sits cross-legged, places his elbows on his ★knees and rests his cheeks on the palm of his hands (TLS)) おっくばみ...、あサジマキッたん
【琉球】ヒザマヅク   :正座する。
【賛】vAsana (= 3 mfn. belonging to an abode , fit for a dwelling W. ; n. causing to abide or dwell Ba1lar. ; abiding , abode L. ; a receptacle for water L. ; knowledge L. ; a partic. posture (practised by ascetics during abstract meditation , and by others ; described as sitting on the ground with the ★knees bent and the feet turned backwards 抽象瞑想中に禁欲主義者が実践したもの; 膝を曲げて足を後ろに向けて地面に座っている) W. ; (%{A}) f. see next.) ひざま、サジマ (v-s)
c. 「百(ひゃく)」「百(しゃく)」の音通関係。
【賛】sASTaGga (= mfn. performed with eight limbs or members (as a reverential prostration of the body so as to touch the ground 地面に付ける with the hands , breast , forehead , ★knees , and feet) Prab. ; (%{am}) ind. with the above prostration (with %{pra-nam} `" to make the above reverential prostration "') Hit.) ツク、ヅケ る、ザキ る
c. 【英】sit down /シット ダウン/ 正座(せいざ) (s-s, d-z)
サタ
/sata/
[tata]
砂糖 慶長15年、大和村の直川智が中国から甘しゃの苗3本を衣類箱の二重底に秘かに持ち帰り、大和村戸田字磯平に植付けた。これが大島製糖の創始であり、日本の糖業の元祖である。奄美郷土研究会報第8号に所崎平氏の稿「糖業創始・慶長年間説への疑問」が発表されており、深い感銘を与える論文とされている。
サタシ=製糖
サタダムン=砂糖薪
サタヤドイ=砂糖小屋
サタヤドイグマイ=砂糖小屋住まい
サタヌギ=型砂糖
サタバンシン=砂糖煮芋
サタタキ=砂糖炊き
サタアキネ=砂糖商売
サタシミチリユェー=製糖終了祝い。2、3ヶ月間砂糖小屋住まいで製糖に従事し、終了すると盛大な祝いをした。
--
【賛】svAdu (= mf(%{vI4})n. sweet , savoury , palatable , dainty , delicate , pleasant to the taste , agreeable , chirming (also as compar. `" sweeter than &c. "' , with abl.) RV.; m. sweet flavour , sweetness L. ; ★sugar , molasses L. ;) サタ、さとう
サタシー
/satashi:/
[tatata]
  シーはするの意。製糖。旧式の圧搾器は、木口車、金物車、鉄輪車と改良された。圧搾器で蔗茎を絞り汁を砂糖鍋で煮つめて黒糖を製造した。鍋は丸鍋、角鍋、長鍋と変移した。
--
【賛】tAlIrasaja (= m. ★sugar made of palm-juice Gal.) サタシー
サタヤマ
/satayama/
[tatana]
砂糖山 製糖作業の場所。ヤマは山の意ではなく、量の多いこと即ち砂糖場のこと。
ドルヤマ=泥道の称
サタヤマアケ=製糖場垢
サタヤマのエピソードも多い。
徳之島民謡傑作集「うっしょ原風」に見られるように、小屋住まいの美人の評(恋物語り)や、製糖作業を嫌う幼な心、手を打って喜ぶ娘子はよいとしても、父古仲徳さんの胸中の痛さがわかるような気がする。
サックリ
/sakkuri/
[takara]
シャックリの転訛。
「ギッチ」、「ギッチャ」とも言う。ギと音声が出るので斯く言うのか、注意の急激な転向、または呼吸を長く深く持続すると自然に収まる。横隔膜の生理作用が原因という。
--
【民】teRkattikkaNai (= bronchitis, broncho-pneumonia, whooping ★cough, infantile convulsions Ⓖ気管支炎、気管支肺炎、百日咳、乳児痙攣) サッコサックニ → サックリ
【賛】zvAsakAsa (= m. `" breath-★cough "' , asthma アズマ、ぜんそく (%{-sin} mfn. suffering from it) Hcat.) さっくさ、ぜんそくサ (v-n)、ギッチギャチャ (z 無音, v-g)
【賛】kAs, kAsate (-ti) (= 1 to ★cough. [[-,]]) ギッチ、ギッチャ
【民】kuRicci (= an o1la amulet tied to a child's waist and believed to ward off attacks of whooping ★cough 百日咳 (TLS)) ギッチ、ギッチャ
サッコ
/sakko/
[taka]
雑然と
無格好な扱い方
サッコマッコ=滅茶苦茶
--
【趣】šu sùḫ-a...dug4/du11/e (= : to ★confuse, disconcert; to be ★confused ('hand' + 'in ★confusion' + 'to effect').) サッコ、さっこだっこ
【賛】sAMkarya (= n. mixing or blending together ★confusedly , ★confusion , mixture Sa1h.) サッコや
【賛】saMkIrNacArin (= a. moving about ★confusedly.) サッコマッコ
【民】maruTkATci (= ★confused or bewildered vision, illusion) 滅茶苦茶
サデッポゥ
/sadebbo^u/
[tatapa]
  竹製の紙玉鉄砲。「サ」の意義不明。
サト
/sato/
[tata]

里親
里部落
里帰り
男の愛人を女側から呼ぶ語。
民謡

撃(チ)ぢあるサトが、吾ぬ待ちゅらと思ばハレー斯く迄。(約束したサトが待っていると思うと我慢できない。)
里親の縁結びとして、クヮクィーリ(子を呉れる)の儀礼がある。
病弱で相性が合わないときに他人にくれる人生儀礼で子をもらっった人は里親として終生交際を続け尊敬する習俗がある。

--
c. 解説と標準語の関係が、滅茶苦茶。「サト」は、「女から見た男の愛人」なの、それとも「里/里親/里部落/里帰り」なの。どっちだ、と、作者は言っているの?。--- 両方だ、と、言っている。そうだ。多分。
sudadu, sudatu (= "★lover" jB) サト
【賛】sudeva (= m. a good or real god. RV.; (accord. to some) `" sporting well "' , a potent or highly erotic ★lover 愛人 (in this meaning fr. %{div} , `" to play "' , and opp. to %{vi-deva} , `" impotent , unerotic "') RV. ;) サト
c. 「里(さと)」は下記参照。
cf. 教育漢字 380 里 リ、さと distance, village   f17_1#n.380

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

サドイ
/sadoi/
[tata]
探り 暗夜を手足で探りながら歩く。サグリと縁語科。
ユヤンサドテ=暗闇を手足を頼りにすること。燈明器具の皆無時代は、農耕帰り等の夜道の探り歩きがよくあった。

「僕(ア)は國っ神、名は猨田毘古(サルダビコ)神ぞ。-サルダは琉球語のサダルがサルダに転じた語で、先導の義。即ち天孫の先導を承ったところからの名であると」サドイ、サグイ、芸能を広めるなど考え合わせたい。

--
c. 「縁語科」 very goo.
se'u(m), Ass. se'd'u(m) (= ; also se'u "to ★seek (out)" G (forms -» GAG §106t) "★seek" s.th., advice, life; from s.o. ,(=acc); OA leg. "call on" s.o. for help; a person (in friendship), fraternally (ana ahhutim); god (for help); "★seek (to do)" harm; poet, "probe, scrutinize" plans etc. Gtn [KIN.KIN] iter, and distrib. "★seek constantly for, ★seek for in various places", esp. "visit" places (asri, asrdti) "assiduously"; "strive constantly for" throne; of demons "★search out (s.o.) continually"; "follow, strive after" behaviour, command; life, good, evil; "★seek out" favourable day, wind; "be assiduous (in reverence) towards; be solicitous (for the welfare of)" Gt uncert. D as G "★seek" s.o., "★seek help from" s.o. Dtn jB lex. = Gtn ?; > muste"u) サドイ
【民】cOti-ttal (= 01 1. to ★search, make reserach into, inquire, investigate, examine; 2. to sift, as rice, test, experiment, assay, scrutinise, probe; 3. to cleanse; 4. to tempt, incite) サドイ (+イ)
【賛】DhuNDh (= (a Sautra root) , to ★search.) サドイ (N 無音)
【民】tuzAvu-tal (= 1. to stir with the hand; 2. to stir with a ladle; to turn over, as paddy spread in the sun; 3. to feel, grope, ★search for with the hands out-stretched; 4. to cast a ★searching look into, seek; 5. to investigate, examine closely; 6. to paddle or row a boat; 7. to cut; 1. to be disturbed in mind; to be perplexed; 2. to talk endearingly) サドイ
サナギ
/sanagi/
[tanaka]

[ふんどし]
チリサナギ=釣褌。チリザンとも言う。
十三サナギ=13才の成人を祝う褌。以後一人前の扱いを受け、労働、結婚でも地位が認められたと言う。三角サナギと称して女性専用の下着が明治末期まであった。明治、大正の頃、猿股の流行と並んで普及し、腰巻とは使用の別によって着替えた。上流家庭の者はシタムン、クシマキを百姓の従事は三角サナギを着用した。蟹の腹部をおう三角状の甲羅にもサナギという。産卵の部分にあたる生殖器を陰す意からか、形からきたのか不明(米田考察:サ(下)ナ(の?)ギ(衣))。また、牛馬の鞍を固定する為、尻に掛けるシンギャに通す縄にもサナギという。猿股やパンツの別称でもある。
--
【趣】túg-níĝ-dára (= : ★loincloth ('cloth' + 'thing' + 'to bind; belt, sash').) サナギ (g 無音)、サナギだら
【民】cANcIlai (= ★loin cloth) サナギ
【民】tArppAyccal (= a mode of wearing ★cloth round the ★loins in the fashion of the divided skirt) サナギの (p-m-n)
【民】tUmaiccIlai (= a term of abuse 〔人を〕罵る(ののしる)、〔人に〕暴言を吐く meaning cloth worn during ★menses Ⓖ月経時に着用する布を意味する虐待の用語) サナギらい
==
【十津川弁】ふんどし   主として女の腰巻きをいう 男-越中
【民】vaTTuTai (= 1. ★cloth tied round the waist and reaching down the knee 腰周りに結び膝まで届く布; 2. garment 衣服) ふんどし (+ん)
cf. 日本各地のふんどし名称は、ほぼ、古代インド弁由来と判明 (?)。

【民】tEvacutti (= purification of a deity which consists in placing its image on a seat, bathing it, adorning it with ★garments, ornaments, etc., and offering in cense, light, etc., one of pan1ca-cutti , q.v.) たふさぎ (t-g)
【趣】túg-šà-ga-dù (= : cloth belt or woolen belted ★garment (?) ('cloth' + 'stomach' + nominative + 'to mould, shape').) たふさぎだ (g-f)
サバ
/saba/
[tapa]
草履 藁草履、アダナシ草履、蘭草履等サバの原料は幅ひろく使用した。
民謡

女童(メーレ)なさんちサバ造って踏まち
女童なとむがり 吾サバ戻せ。
自分の愛女にしようと草履を自作して贈ったのに、他愛の心があるなら草履は返して欲しい。との意である。

古く熱愛の女童に花染手拭い弥、籠の緒などの品を贈り愛情を確かめた。求愛に応じる証として品を受け取り、否なら返すことによって態度を表現した。サバは葬送の用具としても欠くことはできない調度品でもある。
サバウッカン=扁平な頭。平べったい頭の形。
--
【宮古口】さば /saba/多しゃば /ɕaba/ 多與 友新 鏡 名詞 〈全〉草履
c. 草履(ぞうり)
【民】ceruppu (= 1. leather ★sandals 革製サンダル, slippers スリッパ, shoe 靴; 2. a mountain in pu1l6i-na1t2u) さば/しゃば、スリッパ
==
【民】toTutOl (= ★sandals, slippers) ぞうり(草履)
サバクイ
/sabakui/
[tapaka]
裁く
捌く
事件の処理をする。日常の面倒をみる。サバクイが多い。
金サバクイ=金の工面をする
チュンサバクイ=他人捌り
サバクイベン=裁き部
--
【賛】sabhya (= a. being in or relating to an assembly, also = prec. m. assessor, ★judge; a cert. fire (r.).) サバクイ (y-ki)、さばき(裁き) (y-ki)
c. judge で、タミル語に 「さばく」系発音は無かった。
サバケテ
/sabakete/
[tapakata]
弁舌 サバケムン=弁舌家。敏腕家。作業能率があがること。「手八丁、口八丁」と弁舌、実行型の諺がある。「アバサ」魚の方名、無責任で一方的にしゃべる者の称。
--
【民】cittirappEccu (= 01 ★rhetorical utterance 修辞的な発言。弁舌の爽やか) サバケ (c-k)
【賛】dIpyaka (= m. a species of plant Sus3r. ; m. Celosia Cristata m. or n. Ptychotis Ajowan ; n. Apium Involucratum L. ; n. a figure of ★rhetoric 説得力、弁舌の才 L.) サバケ
サバネ
/sabane/
[tapana]
くり舟
独木船
[まるきぶね、どくぼくせん]
釘を使わないで建造した漁船。現在徳之島ではサバネ建造はされていない。亀津、母間で造っている舟は、サバネと板付船の中間型、アイノコ型と言われ、両者の特長が取り入れられた型式である。
アイノコ型はソコイタに数枚のハライタ(腹板)をフンルーという臼状の木釘と竹釘を用いるので、刳舟ともいう。沖縄から持ってきた刳舟は昭和45年8月現在、徳之島に5隻あった。アイノコ舟の寿命はせいぜい14、5年、サバネは30年も保つといわれ、他の面でも秀れている。
--
tebu(m), Ass. tabd'u(m) (= "to sink, submerge" G (u/u) [SUD] intrans. of ★boat, objects "sink"; of persons, field, part of liver "be submerged"; "drown" Gtn iter, of G D [SUD] trans, "sink, submerge" ★ship, person, field etc.; jB transf. of facial expression "be depressed"; OA "suppress" tablet, affair; M/jB(Ass.) "sink" building into ground Dt pass, of G; > tibu; tubu 1 ; tebu; tabbi'u; tubbd) サバネ
【宮古口】さばに /sabani/多しゃばに /ɕabani/ 多與 友新 鏡 名詞 〈全〉宮古島の伝統的な船、くり船
◇【沖縄方言辞典あじまぁ】サバニ(さばに)/ サバニ/ / 意味/ 小型の漁船/ 解説/ 琉球で古くから使われていた漁船。/ 夏にはサバニのレースが繰り広げられる祭りが沖縄各地域にあります
【賛】sampArin (= mfn. conveying across 荷物横断用のボートや船のこと (as a ★boat or ★ship) AitBr.) さばに/しゃばに (r-n)
【民】toTuvaivaLLam (= ★boat attached to a dhoney ドネイに取り付けられたボート) さばに/しゃばに (LL-n)
dhoney
cf. 詳細は、 f20_O3 で「さばに」で検索してください。
サマ
/sama/
[tana]
覚す 常面の意。酔っていない時の顔。
--
【賛】sAmipIta (= mfn. ★half-drunk Ka1s3.) さめた、サマ
【賛】sadAnana (= a. ★fair-faced. Ⓖ色白) サマ
サマシ
/samasi/
[tanata]
冷す
[さます、ひやす]
熱い物を冷す。熱をサマス。
俚諺

熱物や サマらい。(怒らばこらえよ)

--
【趣】ten; te-en (= : n., cold, ★coolness (te, 'to approach, near' + en, 'time' referring to shorter days ?).
   v., to trample, extinguish; to soften, allay; to ★cool (te-en-te in marû).) サマシ、さむ
【賛】saumyatA (= f. the state of being ★cool and moist MBh. ;) サマシ
【賛】zam, zAmyati, -te (= 2 ({zamati}), pp. {zAnta3} (q.v.) be quiet, [[-,]] still, or content; be allayed or extinguished; cease, desist, stop. C. {zama3yati} ({zAmayati}) quiet, still, pacify, allay, extinguish, subdue, destroy, kill. -- {abhi} cease, stop. {samava} C. pacify, still. {upa} cease, stop, be allayed or extinguished. C. tranquillize, pacify, ★cool, allay. {vyupa} & {samupa} cease, leave off. {ni} & {pari} C. appease, allay. {pra} become calm or tranquil, be extinguished, stop, cease. C. appease, quench, allay, subdue, kill, destroy. ({prati} C. appease, allay*). {sam} become thoroughly calm or pacified, make peace with (instr. {ñsaha}), be allayed or extinguished, stop (tr. & intr.). C. mitigate, calm, soothe, allay, extinguish, finish, kill, destroy. Cf. {abhyupazAnta, avazAnta, upazAnta, prazAnta, saMzAnta}.) サマシ
サムレ
/samure/
[tanara]

武士
サムライの転諺。
島の口説

サムレぬ大元や 手習い学問 よく習て・・・

--
項番「シャムレ    侍[さむらい]、武士[ぶし]」
サメィ
/same^i/
[tana]
皮膚病
疥癬
サメタリムン=疥癬病者
「ゴショマ」とも言うが、皮膚がゴソゴソしている称。また、梅毒、痳病の性病にもゴショマと言う。古く医学、衛生面が届かずサメの病人は後を絶たなかった。現在は全く見られない。
--
【趣】sa-ma(-a)-ná (= : ★skin disease 皮膚病; grain diseases such as leaf rust (Akk. samaanu '★skin disease').) サメィ
【趣】kuš, kus[SU] (= : ★skin, hide, leather (ku5, 'to cut', + ús, 'to be joined, next to'/šè, terminative suffix/ šú, 'to cover').) ゴショ
kursimtu, kursimtu, kursittum, jB kurs/sindu, kursiddu, NA kussimtu ? (= "scale, plate" O/jB 1. of snake★skin 2. (a tool) 3. for scale-armour 4. NA on door ?) ゴショマだ 【賛】carmavraNa (= m. `" ★skin-disease "' , herpes L.) サメィな (c-s)
【賛】dauzcarmya (= n. a ★disease of the ★skin or of the prepuce Mn.) サメィ
【民】tOlviyAti (= ★skin disease (TLS)) サメィち
【民】kajncimAriyAyi (= a ★skin disease characterized by the development of blebs upon different parts of the body, pemphigus ;) ゴショマりやーい
【賛】khasa (= m. itch , scab , any irritating ★disease of the ★skin L. ; (%{As}) m. pl.N. of a people and of its country (in the north of India) Mn. ; m. a native of that country (considered as a degraded Kshatriya) Mn. ; (%{A}) f. a kind of perfume 香水、香料、匂い、香り (%{murA} マ) L. ; N. of a daughter of Daksha (one of the wives of Kas3yapa and mother of the Yakshas and Ra1kshasas) Hariv.) ゴソ、ゴソゴソ、ゴショマ
【賛】coSa (= mf(%{A})n. ifc. sucking Hcat. ; m. = %{SaNa} W. ; drying up or burning (of the ★skin) , heat , dryness (as a ★disease) Sus3r.) ゴショ

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

サンゴゥ
/sango^u/
[tanka]
三合
馬鹿者
能力の不足している者。
サンゴー=酒三合の意。
トジカメイ=刀自もらい。トジムロイには三合瓶が必要で逢った。今日のように数十万円もの結納金は全く不要で逢った。マックヮバク(秋箱)とシチ(木箱)を持参する嫁はよい方で、無一文の着たままで嫁にいくのが普通だった。(明治の頃)
民謡

港口ん迄(ダ)なんや 三合酒し送(ウク)て
港口過ぐち 御風たぬま頼ま
※港の出口までは三合の酒でお送りして、港口を過ぎてからは南南東の風に頼もう。

--
【民】cokkan2 (= ★simpleton (TLS)) サンゴゥ
【民】cupAvakkAran2 (= 1. honest, sincere person; 2. ★simpleton) サンゴゥらん (v-n)
cf. ☑ 項番「ハチゴゥ   八合[はちごう]、薄馬鹿[うすばか]」
サンシル
/sanshiru/
[tantara]
三味線
蛇皮線
三味線は今からおよそ5百5、60年程前、察度王の頃、津堅島の詩人であり音楽家であったアカインコがオモロや琉歌を三味線で弾いたという。西南アジアから中国を経て琉球に、そして本土へは後陽成天皇の文禄年間に石村検校が京に伝えたとの記録がある。
民謡

秋津海ぬ荒りて 魚ちゅんま無らい
三味線節うとて 希(ウェー)上しろ上しろ

--
【宮古口】さんしん /sanɕin/多しゃんしン /ɕanɕim/鏡さンしん /samɕin/ 多與 友新 鏡 名詞 〈全〉三味線
【民】cittAr (= 01 a threestringed ★guitar with movable frets, common in North India 北インドで一般的な可動フレット付きの3弦ギター) さんしん/しゃんしン/さンしん (+ん, r-n)、シタール、ギター、こと(琴)、【徳之島】サンシル (+ン)
cf. シタール (wikipedia)
サンジャリ
/sanjari/
[tantara]
  サンジャリムン=嫌いな悪い者、邪魔者。
ジャリは邪か。相手を悪くいう場合に使う。卑称。
--
【民】tontari-ttal (= to trouble, vex, ★annoy 迷惑) サンジャリ
【民】catacalliyam (= great ★nuisance 邪魔者; worry from various causes) サンジャリやむ (+ン)
サンジョウ
/sanjou/
[tanta]
算定
計算
ネジミサンジョウ=鼠計算
ナーサンジョウ=計算のみ先になって実がともなわないこと。
--
【賛】sAdhya (= ; to be found out by ★calculation VarBr2S.;) サンジョウ (+ン)
【賛】saMkhyA (= f. ★reckoning or summing up , numeration , ★calculation (ifc. = `" numbered or reckoned among "') R. ; a number , sum , total (ifc. `" amounting to "') S3Br. ; a numeral Pra1t.; (in gram.) number (as expressed by case terminations or personal tñterminations) Ka1s3. ; deliberation , reasoning , reflection , reason , intellect MBh. ; name , appellation (= %{AkhyA}) R. ; a partic. high number Buddh. ; manner MW. ; (in geom.) a gnomon (for ascertaining the points of the compass) , Ra1mRa1s.) さんきょう → サンジョウ (k-t-d)
【民】cagkiyai (= 1. number; 2. ★calculation, ★reckoning; 3. intellect) サンジョウ
サンヂキャ
/san"(chi)kya/
[tantaka]
  伸ヂキャ、ヂキャの意不明。寝床からとび起きて無意識に走り出し足り、夜泣きしたり、独り言を話したりすること。
治療法として、釜蓋を被せる。釜蓋(カマッタ)のチケ(茅)を着物に刺す。冷水を足に掛ける。毛布を被せてやる。雨戸を締めて寝る。鍋座(シケ)に座席させ釜蓋を被せる。七軒から米を集めて御飯飼(ウバゲ)を炊いて食べさせる。
※全集落ともカマッタを被せることは共通している。
--
c. 寝言 talking during sleep なので「during sleep」で攻めた。
【賛】suptavAkya (= n. words spoken ★during sleep Pan5cat.) サンヂキャ (p-m-n)
サントキ
/santoki/
[tantaka]
申時 夕刻4時、5時頃のこと。サントキ生まれの赤子は不運であるとの信仰から、果報を招来するには釜蓋を頭に被るとよいとの伝えがある。熱釜蓋は呪力が大であると信じて無理に被らせたという。この信仰は島の全部落に根強く分布している。
サントキの機織の織切りも縁起が悪いとしてその頃を避けた。申時を忌避する理由は、陽が沈む弱性の縁から来たものと思う。満潮に至る時刻を良縁と考えることに由来している。
サントキテダ=申時太陽は見てはいけない。
民謡

太陽(テダ)ちゃげて見れば 申時どなゆり
吾が仕事みりば 今ど午前(シカマ)

サンビャ
/sanbya/
[tanpa]
足の下部
扁平部分
足の裏の部分
サンビャはサンビラ(下平)の転訛か。サンビャブッタ=下平太。足の下扁平部分の広い称。また、牛馬の鞍道具の一部で、直接牛馬の背にあたる部分に敷く者。藁、棕櫚(しゅろ)、布製がある。女性の正装(御太鼓)の際に背部に使う広い帯締にもサンビャの悪名をつけて呼ぶ。家畜のサンビャを人体に触れると、クッシャバ(水虫)という皮膚病にかかるという。
--
【賛】talahRdaya (= n. the centre of the ★sole of the ★foot L.) サンビャだや (t-s, l-n, h-b)
c. 頭の「tala」は、面(つら)、表面、である。
【賛】tala (= (m. L.) n. ( %{stR}) surface 表面, level , flat roof(of a house) MBh.) つら
サンメナベ
/sanmenabe/
[tannanapa]
大きな鍋 三枚鍋の転訛か。
--
【賛】sphAra (= mf(%{A})n. (accord. to Un2. fr. %{sphAy} below) extensive , wide , ★large , great , abundant , violent , strong , dense (as mist) , loud (as a shout) Ka1v.; m. a shock , slap , bang Katha1s. ; = %{sphoraNa} Vop. ; m. or n. a bubble or flaw (in gold &c.) ; m. n. much , abundance L. [Cf. Gk. $.]) サンメ (+ン, r-n-m)
【琉球】n■ナービ   鍋
【民】nAvAy (= 02 1. ★vessel 容器, ship 船; 2. the 27th naks2atra) ナービ
サンビョウ
/sanbyou/
[tanpa]
癩病
[らいびょう]
サンの意不明。クジッキャともいう。乞食の転訛。癩病患者が物乞をしたことから、クジッキャとよんだであろう。
癩病者でない乞人にはサンビョウとは呼ばない。
--
【賛】tAmra (= mf(%{A})n. ( %{tam} Un2.) of a coppery red colour VS. (%{tAmrA@tvac} , the 4th of the 7 membranes with which an embryo is covered Sus3r. ; ; m. a kind of ★leprosy with large red spots , Karmavip. ;) サンら、{tAmrA@tvac} さんらびょうき
【賛】TiTTibha (= m. = %{bhaka} (also %{TItibha} , ha q.v.) Gaut. ; N. of a Daitya , ; of a Da1nava (enemy of Indra in the 13th Manv-antara) , GarP. ; of a bug Katha1s. ; n. a kind of ★leprosy Gal. ; (%{I}) f. the female of the Tit2t2ibha bird R.) サンビョウ (+ン)
【賛】kauSThika (= 2 mfn. (fr. %{kuSTha}) , treating of ★leprosy Car.) クジッキャ
【賛】kuSTharoga (= m. the disease called ★leprosy.) クジッキャ
c. 「乞食の転訛。癩病患者が物乞をしたことから、...」は、ウソ臭い。かも。
項番「クジッキャ /kujikkya/  癩病[ライ病]、物乞いの人」
==
【賛】Rzyajihva (= n. a kind of ★leprosy Car.) らいジフヴァ、らい (頭のみ)
【八丈島弁[ハチ61]】 こっちき   (・こちぎ・こちき・こちきめ 乞食。『こっちき』は茨城方言にあってもおかしくない言葉。)
【賛】kauzika (= N. of a Buddhist female ★beggar 乞食 Ma1lav. ; for %{kaizikI} q.v. Sa1h.) 乞食(こじき)
【民】kairAttAcAmi (= 1. ★beggar; 2. a good-for-nothing person) こじきミ
【チベ】'khor lo thogs pa (= ★beggar, servant, bard 吟遊詩人、(吟唱)詩人 [RY]) こっちき べ (l 無音)
【琉球】■クンチャー /kuNcaa/  (名詞) 意味: 〈1〉ハンセン病患者。 〈2〉こじき。
【賛】kilAsa (= a. ★leprous ハンセン病; f. {kilAsI3} a kind of spotted deer; n. ★leprosy.) クンチャー (l-n)
【賛】kilAsatva (= n. the state of being ★leprous Ta1n2d2yaBr.) クンチャー (l-n)
【民】kantiri (= 02 ★beggar) クンチャー
===
【賛】kauzika (= ; N. of a Buddhist female ★beggar Ma1lav. ;) こじき(乞食)
【民】pATi (= 1. singer, warbler; 2. a professional singing ★beggar プロの歌う乞食; 3. a tune) ほいど

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

⬢シ  ↑Top  150 件
島口 標準語 用例・意味等
シィ
/si^i/
[ta]

[しい]
シイヒレ=椎の実拾い。三京山に一日がかりで拾いに行き、一斗から一斗五升も収穫があった。
シィカイパン=椎粥飯。米の補いとして椎実を入れて炊いて冷すと糊状の粥飯となって美味である。
--
【趣】(ĝiš)šu-úr-me (= : the cypress or Persian ★oak tree or its resin ('to pour' + 'tree trunk' + 'to be').) シィの実(しいのみ) (r-n)
c. 椎 acorn は、インド弁辞書未登録単語。しょうがないので、「ドングリ」から oak tree を得て、oak で攻めた。
【民】cemmuLLi (= 1. andaman indian ★oak, 1. tr., baringtonia speciosa ; 2. a thorny plant, m. cl., barleria prionitis ; 3. crested purple nail dye) シィの実(しいのみ)
シィー
/shi^i:/
[ta]


海の岩石
川の岩石や水上の土砂。主として珊ご礁が隆起した海辺の岩礁のこと。
ムシロゼ=筵瀬。徳之島絶景の一つで畳を敷きつめたような岩足に波浪が押し寄せしぶきをあげる。訪問者が多いという。
--
【賛】taTastha (= a. standing on a slope, bank or ★shore; also = {madhyastha} q.v.) シィー
【民】cEtu (= 02 1. causeway, bridge, dam; 2. adam's bridge, a ★reef 砂州、暗礁、岩礁 of sunken rocks connecting the north of ceylon with the main land of india, 30 ft. wide with 3 or 4 ft. of water above it at igh tide, said to have been constructed to enable rama's forces to cross over to Lan3ka;) シィー、せ(瀬)
シィアイ
/shi^iai/
[ta]
すっぱい
酸味
食物があえることに言う。
--
【賛】zyAva (= mf(%{A4})n. (connected with %{zyAma}) darkbrown , brown , dark-coloured , dark RV. ; drawn by brown or bay horses (said of chariots , Ved.) MW. ; pungent and sweet and ★sour L. ; m. a brown horse RV. ; brown (the colour) W. ; a partic. disease of the outer ear Sus3r. ; pungent and sweet and ★sour taste L. ;) シィアイ、すっぱい、さんみ (+ん, v-m)
シィウェー
/shi^iu^e:/
[ta]
仕分け
小作
田畑を借りて耕作し、収穫物を地主と分配する方法。
ハンハンヌシィウェー=5、5の分配率。農地法施行以前は大地主の小作者が多く、仕分けは広く行われ田。小作者は物納の米俵を地主の家に届けるのに多くの労をついやした。
--
項番「シーワェー   仕分け、小作料」
シィギャン
/shi^igan/
[takan]
シィ蟹
瀬蟹
チガン=毛蟹(食用)。多くの蟹が水中に住んでいるのに反して、シィギャンは瀬(水無地の意)や道路等でも見られるのでこの称があるのか。甲羅は赤茶色で大型の種はいない。
インニャクレガン=糞尿食蟹の悪評もある。
ガンウギ=蟹取り。岩穴から餌で誘導して捕える。
ガンイダイ=蟹漁り
ガンアロ=蟹囮。アロという竹製の囮で集めて捕える。
ターガン=鷹蟹。鷹の到来後の11月頃に蟹は大型に成長し、川下りして産卵する。
--
【賛】syagavi (= (?) m. a young ★crab (cf. %{segava}) L.) シィギャン (v-n)
【民】cUkkAy (= a kind of small ★crab) シィギャンい (+ン)
シィーク
/shi^i:ku/
[taka]
精根
[せいこん]
根気
[こんき]
シィークギリ=精根切れ。病気あがりの体調。空腹状態で精力のないこと。
--
【賛】sAgraha (= mfn. with ★pertinacity 根気強さ, insisting on anything , persistent (%{am} ind.) Das3.) シィーク、せいこん(精根) (r-n)
シィーシ
/shi^i:shi/
[tata]
  排尿の音からきた語と思われる。幼時語である。
煤にもシィシと言う。「天井はらはら焼みんぐい。」シィシの別名「焼みんぐい」の異称もある。
幼児語。小児に小便を催させる時に使う語。小便のこと。
--
【民】tIccaTam (= ★urine) シィーシの
【賛】samutsRj (= P. %{-sRjati} , to pour out or send forth together , hurl , throw , shoot oft (arrows) R. ; to give forth , emit , ★discharge (urine &c.) 排尿, shed (tears) , utter (a curse &c.) Mn.;) シィーシ (m 無音)
シィチャ
/shi^icha/
[tata]
干田 シィはシリ、ヘル、水が減った千田。
チャは田の意。湿田にはメン田(水田)と言う。
シィチャシチケ=千田に水を入れて溜める作業。
シチケ=躾、水が洩らない躾の義か。
畔は丸田で練り固め、牛馬を田に入れ固い土を踏みこなさせる作業と馬鍬使いの作業を十分する。牛馬の尾に茅を括って泥掛を防止するなど田園風景の風物の一つであった。
--
【賛】tRSTa (= a. ★dry, rough, harsh.) シィ
【民】tI-ttal (= 03 1. to allow food to be charred in cooking; to burn; 2. to ★dry up water, as the sun;) シィ
シィラキ
/shi^iraki/
[taraka]
ひりひりする 切り傷や大傷などの痛み。少しの痛み。シジラメキも同義語。
--
【民】coRi (= 01 1. itching, ★tingling; 2. -> coRiciragku ; 3. roughness of surface; 4. climbing nettle; 5. a kind of jelly fish) coRiciragku --- シィラキ
==
【民】viruviru-ttal (= 1. to ★tingle with pain; 2. to itch with sensual desire; 3. to be peppery in taste; 4. to get flurried on account of anger; 5. to be in a hurry) ひりひり
シィルキ
/shi^iruki/
[taraka]
旋毛前部の位置(前頭葉) 赤子の頭骨は軟らかいので血管に依る振動がみられる。シィルキを叩くと脳震盪をおこすので注意する。生命に関係ある要所の意味からしてシィークと縁語であるのか判明しない。
--
c. 旋毛 つむじ、「つむじの前部」、前頭葉 frontal lobe --- 未登録。なので、脳 brain で攻める。
【民】talaiccORu (= ★brain) シィルキる (cc-ki)
【民】tEkacAram (= ★brain) シィルキらむ
【賛】zIrSaka (= mfn. familiar with the text called %{ziras} Baudh. ; m. N. of a Ra1hu (the personified ascending node ; cf. %{zIrSA7vazeSI-kRta}) L. ; n. the head , ★skull BhP. ; the top of anything L. ; a cap or helmet L. ; a garland worn on the head Gal. ; judgment , verdict , sentence , result of judicial investigation (cf. next).) シィルキ (S-k)
c. 前から気になっていたが、この用語は、世間では普通「ひよめき」という。 顋門(ひよめき)。幼児の頭蓋骨の泉門 (せんもん) のこと。
【民】cirapAttiri (= Siva, as having ★skull for his begging bowl) シィルキり (tt-k)
【民】cirOtti (= ★skull (TLS)) シィルキ (tt-k)
【賛】vighaTTanIya (= mfn. to be shaken or broken (%{manaH@-nIyam} , `" one should rack or cudgel one's ★brains about "' , with loc.) Sin6ha7s. ; to be forced asunder or broken open , to be separated or set at variance MW.) ひよめき (ghatt-yo, y-ki)
cf. 【琉球】■ひよめき /  関連語彙:ぴューヌち,プスーヌち  f20_O2 で「ひよめき」検索。
【井之川】suːruki (ひよめき)。沖繩では φuːrutʃi という。ハ行音がサ行音化したもの。

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ジィン
/ji^in/
[tan]
膳組み、数種の料理を膳に並べる。高膳、低膳ともに琉球朱塗が重宝がられてきた。
民謡

父ぬ悪者が 継母かめて
継母母女がしたる事や
敷きゅる膳ぐゎちば横膳ぐゎよ
物食みゅる茶碗ぐゎば
端欠茶碗よ置ちゅる箸ぐゎちば焼切れよ。

--
【賛】dAna (= 2 n. cutting off. splitting , dividing L. ; pasture , meadow RV. ; rut-fluid (which flows from an elephant's temples) MBh.; (%{dAna4}) m. (only in RV. but cf. %{vasu-}) distribution of food or of a sacrificial ★meal Ⓖ食物または犠牲(奉納)の食事の分配; imparting , communicating , liberality ; part , share , possession ; distributor , dispenser RV.) ジィン
【民】taTTam (= 01 1. porringer 浅いボール, eating ★plate; 2. salver 〔飲食物を運ぶための〕金属製の盆; 3. flower, broad-petalled, as of ko1n3ku ; 4. sleeping room; 5. bed, bedding; 6. broad tape; 7. clapping of the hands) ジィン、ぜん
==
【賛】sagdhi (= f. a common ★meal.) 食事(しょくじ)
【民】aruvANam (= * 1. copper ★tray, platter 大皿(に盛った料理); 2. food offered to a Deity in temples Ⓖ寺院で神に捧げられる食べ物) お盆(おぼん)
ジィン
/ji^in/
[tan]
ジィンカネ=金銭。ゼニの転訛した語。
民謡

金銭ぬありばど 何事も思ってうる如
なっていきゅり

昭和44年9月18日天城町松原の砕石場から、中国や朝鮮の古銅銭が6,215個、重量にして約18kgが発見された。唐銭は唐時代の「開元通宝」唐高祖621年鋳造、直径2.4cmが最古である。「朝鮮通宝」は李王朝時代、太宗1402鋳造の銅銭等がある。「開元通宝」は日本で初めてつくった和銅銭(708年)の箕本となった。道之島の貨幣通用の経緯をみるうえによい資料となる。
--
c. 唐高祖621年鋳造。箕本(みもと / みのもと)。  --- すごい。道之島. 読み方:ミチノシマ(michinoshima). 奄美諸島を形成する喜界島、奄美大島、徳之島、沖永良部島、与論島などの総称。
項番「ゼンカネ   銭金」
シカマ  場違い
/shikama/
[takana]
午前中 シカマワク=午前中の仕事量
シカマネィーサル=午前10時頃の飲食物
民謡

太陽(テダ)見上げて見りば 申(サン)時ど成ゆり
吾が仕事(シギュト)みりば 今(ナ)ど午前中(シカマ)仕事

--
【賛】sakAla (= mfn. seasonable ib. ; (%{am}) ind. seasonably , betimes , early in the ★morning ib. ; (%{I}) f. see s.v.) シカマ (l-m)

c. 「シカマ」の正式定義は、下記。多分。一日の「朝、昼、晩」の区間総称。
【民】SaTkAlam (= 1. singing at the rate of 32 musical notes in the time allotted for a ta1l2am ; 2. the six periods of a day, viz., dawn, ★morning, noon, evening, night and midnight) シカマ
【賛】savana (= 1 n. the pressing out or extracting of the Soma juice, (performed three times a day), the juice itself & its libation, festival or sacrifice i.g., pl. the three day-times i.e. ★morning, midday & evening (cf. above).) シカマ
シカラァ  場違い
/shikara^a/
[takara]
性急
慌て者
 
--
【賛】zIghrya (= mfn. ★hasty VS. ; n. quickness , speed , rapidity MW.) シカラァ
【民】cIkkirakAran2 (= man of prompt action, ★hasty man) シカラァかーらん
シガイ
/shigai/
[taka]

[たこ]
たこ
蛸の一種だがやわらかくて美味である。
--
c. 「タコ」のことを「シガイ」って言うの?。奇妙奇天烈、生まれて初めて、聞いた。徳之島って、日本なの?。   --- でも、なんと、インド辞書に有った。参りました。
【民】cAkkukkaNavAy (= species of squid, ★octopus vulgaris Google 翻訳 = イカ、タコの種 ) シガイ (N 無音)
c. 【英】Octopus vulgaris = 《貝》マダコ◆学名
シガタ
/shigata/
[takata]
姿
容態
シガタキリテ=貧弱な容態
シガタウックェテ=姿やつれて
民謡

直冨王 シガタ卑しむんぐゎぬょ唄歌とて。
※八月踊りの中の一つで、直冨王は容姿こそ卑しいが、唄を歌わしたら名人であるとの意である。阿権の出身であるとの説がある。

--
sikittu(m) (= ; st. constr. Sikitti, siknat "form; layout" 1. "form, ★shape" of gods, men, animals etc.; "layout, construction(-plan)" of walls, houses, buildings 2. OAkk, jB "creation" of mankind, "appointing" by gods 3. OA, pi. Sikndtum "agreement" 4. M/NB "garden plot"; < sakdnu; — » sikintu; siknat napisti) シガタ 【賛】sugAtra (= mf(%{I})n. fair-limbed , graceful Katha1s. ; (%{I}) f. a beautiful woman Vcar. ; (%{am}) n. a fine or graceful ★figure MW.) シガタ
【民】cakOkti (= a ★figure of speech) シガタ
【賛】saMniveza (= m. sitting down, settlement, foundation (of a city); abode, dwelling-place; arrangement, preparation; state, condition; ★shape, form, appearance.) すんがた (v-g)
【賛】saMghAta (= m. (n.) stroke, blow, hurt; shutting (of a door); collision, contest, fight; close union, aggregate, complex, collection, heap, mass; composition of words or ★formation of compounds (g.).) シガタ
==
【賛】kASThA (= f. a place for running , raceground , course (also the course , path or track of the wind and clouds in the atmosphere) RV. ; the mark , goal , limit VS. ; the highest limit , top , summit , pitch Kum.; a quarter or region of the world , cardinal point Naigh. ; the sixteenth part of the disk of the moon BhP. ; a measure of time (= 1/30 Kala1 Mn. i , 64 Sus3r. ; = 1/12 Kala1 Jyot. ; = 1/15 Laghu , = 1/225 Na1d2ika1 , = 1/450 Muhu1rta BhP. ); ★form , ★form of appearance 外観 BhP. ;) かたち(形)、かた(型)
シガメイ
/shigamei/
[takana]
彼岸参り
彼岸祭り
シガは海岸で、メイは参り。彼岸に参拝すること。シガンとも呼ぶ。中日にフゥジュグヮン(豊饒願)の豊年祭がある。この日秋餅(ムチムレ)の稲作儀礼を行なう部落もある。しかし種漬餅、種下し餅の行事と混同しているように思われる。
--
c. seashore, beach ハズレ。coast アタリ。
【賛】sAgarAnta (= 1 m. ★sea-coast.) シガんた
【賛】viparivRt (= A1. %{-vartate} , to turn round , revolve Bhag. ; to roll (on the ground) Mn. ; to move about , roam うろつく, wander MBh. ; &c. ; to turn round or back 往復, return MBh. ; to be transformed , change , alter ib. ; to ★visit 訪問する or afflict 【他動】〔肉体的または精神的に〕苦しめる、悩ます continually 継続的に ib.: Caus. %{-vartayati} , to cause to turn round or revolve , turn round or away La1t2y.) めいりやす、まいりやす、まいります (v-m, v-m)
c. 「参る」の「精神的苦痛」の意味も、ちゃんと有る。
【民】vArAvaravu (= rare ★visit) メイ (v-m)、まいる(参る)(v-m)、まいりや (V-m)
cf. 教育漢字 4 t3  参る、まいる visit, attend  f17#2.4
シガラ
/shigara/
[takara]
日柄
[ひがら]
吉日
家屋新築、移転、結婚式等の日取り縁日で高島易断、万年暦を基にして物識り、呪者が判断する。
このほか「時化(ジカ)」と称して、田植えをしない日もあったが近年は全く耳にしない。時化の日は日中を避けて朝夕に作業をした。時化に植えても実のらないとか、牛馬の被害にあうと伝えられている。
--
c. お日柄(おひがら)、が、よろしい/悪い。
c. 六曜(ろくよう、りくよう)は、暦注の一つで、先勝(せんしょう[1]/せんかち[2])・友引(ともびき[2])・先負(せんぷ/せんぶ[1]/せんまけ[2])・仏滅(ぶつめつ[2])・大安(たいあん[2])・赤口(しゃっこう[1]/しゃっく[2])の6種の曜がある。
運勢 fortune
【民】tEti (= ★date, day of the month)
【民】vAytA (= 1. instalment; 2. due ★date, fixed ★date; 3. granting time, adjourning; 4. tax; kist) ひし、ひ
【賛】vadi (= ind. (g. %{svar-Adi} ; accord. to some for %{badi} , contracted fr. %{bahula-dina} , but cf. %{vadya}) in the dark half of any month (affixed to the names of months in giving ★dates ; see %{vaizAkha-v-}).) ひし、ひ
c. date に日(ひ)は無かった、「し」「ひし」は有った。
【民】kuRicol(lu)-tal (= to tell one's ★fortune, to divine) がら
【民】kuRipAr-ttal (= 1. to observe signs, ★omens 前兆、予知、予感、予言、(神の)お告げ; 2. to tell ★fortunes; 3. to aim at a mark) がら
【賛】kAlya (= mf(%{A})n. timely , seasonable Pa1n2. ; being in a particular period g. %{aig-Adi} ; ifc. g. %{vargyA7di} ; pleasant , agreeable , ★auspicious 〔将来成功する可能性が高いことを示して〕幸先の良い、縁起の良い、吉兆の。 (as discourse cf. %{kalya}) L. ; Ⓖmf(%{A})n. タイムリーで旬なPa1n2。 ; 特定の期間にある g. %{aig-Adi} ; IFC。 g. %{vargyA7di} ; 愉快な、快適な、縁起の良い (談話 cf. %{kalya} として) L. ;) がら
【民】cuvarUpam (= 1. natural state of ★quality, nature; 2. family or dynasty of kings) がらの
シガラ
/shigara/
[takara]
竹垣
[たけがき]
垣でも家敷垣ではなく、川や田畑の堤防の水や竹の棚のことである。亀津港への土砂流出を防ぐため、大瀬川港口にシガラを設けて、流路を南区に変えた工事はあまり知られていないが、セメント移入以前のシガラの役割は大きかった。
--
【趣】gišukur (= : ★fence.) シガラ、さく
c. 柵(さく)、しがらみ、堰(せき)
【民】cuvar (= 01 1. wall; 2. ★fence round the seat of war-chariot) シガラ (v-g)
【賛】stavaraka (= m. a ★fence , railing (perh. w.r. for %{Avaraka} , or %{stambha-kara}) L.) シガラか (v-g)
==
kikkisu(m), NA kikkisu (= "reed ★fence, wall" O/jB, NA [GI.SIG]; as enclosure for field, orchard; as hut for ritual) かきね
【民】kAkkam (= 1. bitter snake-gourd; 2. a common creeper はうもの、つる植物、ほふく植物 of the ★hedges) かーっかむ、かきね、かき(垣)
シキ
/shiki/
[taka]
筋肉
頸から肩にかけての筋肉または筋のこと。
シキャミ=筋の痛み。軽くもみほぐすとよい。
シキチキテ=筋が引きつける。子供のけいれん。
シキクッサッテ=痛みがひどいこと。クッシは殺す意。
--
saggu, saggu (= "stiff, tense" M/jB of ★muscles, ★tendons; < sagdgu) シキ
【民】tacai (= 01 1. flesh, ★muscle, one of seven ta1tu , q.v.; 2. bad odour; 3. pulp or fleshy part of a fruit) シキ
【賛】snAva (= 1 m. a ★tendon , sinew , ★muscle , nerve L.) しんき (v-k)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

シキ
/shiki/
[taka]
好き シキジキ=好き好き
--
cf. 教育漢字 50 t3 好む like, fond of 好き/好く  f17#1.50
シキ
/shiki/
[taka]
掬う
[すくう]
小海老掬い。
ターイュシキ=田魚(泥鰌)掬い。サイの項参照。
--
【民】turuvu (= 02 1. searching; 2. scraping, ★scooping; 3. hole) シキ (v-k)、すくう (v-k)
シキ
/shiki/
[taka]
血族
血のつながり
チュウシキ=一族
シキタイ=親族。血のつながりをもつ者。かつてはシキが重んじられ結婚の条件の一つになっていた。沖縄の門中組織、門中墓はシキを理解する好資料と言えよう。
シキマガ=玄孫
俚諺

妻(トジ)やシキから。
※妻を貰うなら女の家柄やしつけ方をよくみてもらえ。

俚諺

憎ある者ぬ一門(チュシキ)や 一門がりんば憎あ。
※憎い者はその一門まで憎い。

シキ思想とシマ(村落)思想は関連があるように思える。
--
【賛】svakIya (= (poss. refl.) one's own; m. pl. ★relatives 親戚 or friends.) シキ
シキグメィ
/shikigume^i/
[takakana]
挽米 挽臼で荒割した米。
シキグメバン=荒割米飯。玄米を挽臼で割った米でおかゆを炊くと美味で栄養価も高い。挽米飯とかゆ飯は本来は別だが、シキバン、カイバンとも同義にみる場合が多い。
亀津のヤンキチシキバンは断髪精神を物語っているといえよう。
シキヂゲ
/shiki"(chi)ge/
[takataka]
シキ違い 引違いの意か。へそ曲がり。偏屈者。
シキヂゲムン=シキ違い者の義か。
--
【賛】duravagraha (= mfn. difficult to be kept back or restrained Ka1m.; m. wicked obstinacy , ★stubbornness 頑固 BhP. ; %{-grAha} (B.) or %{-grAhya} mfn. dñdifficult to be attained (BhP. ).) シキヂゲ (v-k, g-j, h-k-g)
【民】caNTikkaTA (= lit., ★stubborn he-buffalo indolent, obstinate person) シキヂ、しんきぢ、がんこだ
【賛】zraddhAjADya (= n. blind or ★obstinate 頑固な、頭が固い、分からず屋の、意固地な、意地を張る、強情を張って、執拗な、しつこい adherence to one's faithfulness MW.) シキヂゲ (h-k, y-ki-gi)
==
cf. ナッシーの語源帳 f21#510
510【日】へそ曲がり、あまのじゃく、ひねくれ、へっち、山川どんく   cf. 語源 【へそ曲がり】 , 語源 【あまのじゃく (天の邪鬼) 】
【賛】viSamIkR (= P. %{-karoti} , to make uneven MBh. ; to make unequal or ★crooked S3is3. ; to make hostile BhP.) へそまがり
【賛】vAmaikavRtti (= mfn. always acting ★perversely 天邪鬼(あまのじゃく) (%{-tva} n.) Katha1s.) へっちょむくれ (+ちょ)、へそまがり (+そ)、へそまがった (+そ)、ひねくれっち、
[%{-tva どんく}] やまかわどんく (+ん, v-k)

c. 【英】perverse パーバース、へそまがり (p-p, r-s, v-m, s-g, +り)
【賛】anArjava (= n. ★crookedness 心の曲がった、不正直な、ひねくれた。〔細長い物が〕湾曲した、曲がっている、屈曲した、ゆがんだ、ねじれた, unrighteousness.) あまのじゃく (r-n, v-k)
【賛】anRju (= mfn. not straight , crooked , ★perverse , wicked RV.) あまのじゃく (R-n, +く)
【伊予弁[イヨ]】へっち   (= 目的外のところ、見当違いのこと。「ヘッチョムクレ」はつむじまがり、へそまがりの人を指す言葉。)
【民】piRaz-tal (= 1. to vary, change in form, aspect, colour or quality; 2. to be irregular, ★misplaced 根拠のない、見当違いの、見当外れの, out of order; 3. to break one's word; 4. to lie in disorder; 5. to flop, leap, as fish; 6. to move; 7. to be dislodged, dislocated; 8. to shine, glitter; to twinkle; 9. to break, as waves into foam; 10. to be perplexed; 11. to tremble; to be tremulous; 12. to die) へっち
【長崎弁】山川どんく
シキヌイュ
/shikinui^(yu)/
[takana]
  小魚の方名。4、5月頃が漁の最盛期で潮流にのって島の沿岸にくるという。シキは季節のことか掬うの義か不明。イュはイオで魚のこと。漁法は釣針は不要で網で取る。油脂でいためると骨とも食べられ美味な魚で四季の風物の一つといえる。
シギ
/shigi/
[taka]

[フツ、に(る)、ほの(か)]
口シギ。脇シギ。目んシギ。陰陽の毛にはシギの外にクゲと類別した呼び名がある。また、陰陽毛の無い者にナンボと悪評を付ける。ナンボは滑る意で毛のない評である。
--
c. 解説が何を言っているか不明だが、髯(ひげ)、産毛(うぶけ)、陰毛の関係。ひげ beard で攻める。
【趣】siki, síg (= : hair (of head, ★beard, body); wool; fur, hide (si, 'long, thin things', + ku10, 'black' ? or kul,'thick, heavy' ?) ) シギ
zaqanu(m) (= "to wear a ★beard, be ★bearded" OAkk, OA, Bab. G [SU6] only infin. and stat., of men, goats, birds D stat. - G stat. OAkk, OA; < ziqnu denom.; > zaqnu; zaqqinum) シギの
【賛】dADhikA (= f. ★beard, whiskers. Ⓖあごひげ、ひげ) シギ
【賛】zAlizUka (= m. n. an awn or ★beard of rice R. ; Ⓖ芒(のぎ、ススキ)または稲のヒゲ) シギ
【民】cUkam (= 01 1. ★beard or awn of a spike of rice, barley, etc.;) シギむ
シギャシ
/shigyashi/
[takata]
シギャン、ヒガ、ヒガホウとも言う。
シギャホゥ=東方。旧藩時代の行政区域であった西目間切から東間切への俗称。
民謡

明日ぬ太陽加那支東から上る
ないきする雲ぬ 西に曇る。

--
cf. 教育漢字 362 no 東 トウ、ひがし、あずま east  f17_1#n.362
c. 2022/12/20 【】の east に「日本」が有った。。大昔、f20 で既出だった。
niphu(m) (= "(the act of) lighting, flaring (up)" Bab., M/NA 1. "rising, shining" [KUR; MU] of fire "burning, blazing"; of celestial bodies "rising", nipih Samas "sunrise, ★east"; MA fDN Sarrat-niphe; in PNs 2. om. "(blazing, flaring up of) anger, quarrel" [IZI.GAR]; "row, fight"; pi. f. "dispute" among seers 3. "controversial omen", i.e. sign which will produce unclear results 4. "(sun) disc, ornamental boss"; < napdhu) 日本(にほん))、のぼ る
シキャシギ
/shikyashigi/
[takataka]
引かし木 牛馬の鞍に2本の荷運搬木を引かして、各種の荷物を運ぶ木製器具。米俵、砂糖樽を遠隔の地に運ぶ唯一の道具であった。現今ほとんど見かけない。
シキャテ
/shikyate/
[takata]
光って メシキャテ=目光って、睨む。
ナチギャイシキャイ=夏枯光る。端境期の食料不足の季荷、目を細く疲れた格好の容姿のこと。

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

シキュシ
/shikyushi/
[takata]
引臼 シキュは引くまたは挽くの意で。シキュウシのウは発音されない。製粉機の導入以前はすべて手引臼を使った。臼の民俗が定着しているのに反して引臼の民俗はあまり聞き出せないのは何故か。
シキユセィテ
/shikiyuse^ite/
[takatata]
引き寄せて 人生儀礼の年忌、年日、忌日等を引き寄せて早く済ませる。儀礼行事をまとめて済ます習俗がある。また、一定地点に集める意にも用いる。
民謡

九十ぬ年成りば 子孫や引き寄せて
有るか無んかぬ 話ぐと。

シキュマ
/shikyuma/
[takana]
  農耕儀礼のうちでも重要祭祀と言えるこの行事は、新穂で飯の初を炊いて祭る。また、稲穂で祭る部落もある。
「支給米」「始給米」「施給米」の字を当てているが妥当とは思えない。豊年祝祭の意義からして新穂を供えて祭り祝う本来の意義と前記の当字は関連がない。沖縄の「スクマ森」では新穂で祀るというからこれに由来した豊作儀礼と思う。
井之川の「ムギシキュマ」神事などからして「麦支給米」の当字と支給米の意識は成立しない。島津藩の物納制度(砂糖)による食料の支給には「フェートゥー」(配当)と稱しており、支給説は当を得ていない。
「道之島代官記集成」によると、「シキュマ、稲穂ヲ根ノママ極上出来ノ物ヲ採リテ、朝ノ内デ表戸口ヨリ床ノ前ニ入レテ祝フ、此ノ日本家ニ当ル家ハ分家ノ子孫ハ初物(飯ノハツ)ヲ持参ス、吉ノ日ヲ選ビテ行フ」とある。
--
c. 新嘗祭(にいなめさい) new crop, first crop, なので、最後 「first rice」で攻めた。
【趣】še-gu-nu (= : fine grains, good ★crops, late barley ('grains, barley' + gunu, 'load' ?).) シキュマ
segu(n)nu(m) (= "grain ★crop" 0/jB(lit.) [SE.GU.NU; SE.gOn.NU]; < Sum.) シキュマ
【賛】SaTkarmam (= n. the six duties of Bra1hmans (viz. %{adhyayana} , `" studying or repeating the Veda "' , %{adhyApana} , `" teaching the Veda "' , %{yajana} `" offering sacrifices "' , %{yAjana} "' , conducting them for others "' , %{dAna} , `" giving "' , and %{pratigraha} , accepting gifts "') , S3a1n3kh- Gr2. Mn. &c. (the six daily duties accord. to the later law-books , are , %{snAna} "' , religious bathing "' , %{saMdhyAjapa} , `" repetition of prayers at the three Sam2dhya1s "' , %{brahma-yajJa} , worship of the Supreme Being by repeating the first words of sacred books "' , %{tarpaNa} , `" daily oblations of water to the gods , sages , and Pitr2is "' , %{homa} , `" oblations 奉納 of fuel , ★rice &c. to fire Ⓖ燃料、米&cの義務。 発砲する"' , %{deva-pUjA} "' , worship of the secondary gods either in the domestic sanctuary or in temples "') Para1s3. RTL. 394 ; six acts any one of which is allowable to a Bra1hman householder as a means of subsistence (viz. %{Rta} "' , gleaning "' , %{amRta} , `" unsolicited alms "' , %{mRta} , `" solicited alms "' , %{karSaNa} , agritulture "' , %{satyA7nRta} , `" commerce or trade "' , %{zva-vRtti} , `" servitude "' , the last being condemned) Mn. iv , 4 , 5 , 6 , 9 ; six acts belonging to the practice of Yoga (viz. %{dhautI} , %{vastI} , %{netI} , %{trATaka} , %{naulika} , %{kapAla-bhAtI} , these consist of suppressions of the breath and self-mortifications of various kinds) Cat. [1108,2] ; six acts for inflicting various kinds of injury on enemies (viz. %{zAnti} , %{vazya} , %{stambhana} , %{vidveSa} , %{uccATana} , %{mAraNa} , qq. vv. ; these acts consist in repeating certain magical spells and texts taught in the Tantras) ib. ; m. a performer of the above six acts , a Bra1hman who is an adept in the Tantra magical formularies Mn. MBh. ; %{-makRt} m. a Bra1hman L. ; %{-ma-dIpikA} f. %{-ma-prayoga} m. N. of wks. ; %{-ma-vat} m. a Bra1hman Ka1d. ; %{-ma-vidhi} m. %{-ma-viveka} m. %{-ma-vyAkhyAna}. %{cintAmaNi} , m. N. of wks.) シキュマ
c.
シキェー
/shiki^e:/
[taka]
引合い
[ひきあい]
約束
[やくそく]
島名物の闘牛大会番組の編成で、相手牛を決めることにシキェーがついたという。違約したらグェーテ(破れた)という。
--
【賛】saMvyUha (= m. ★combination 組み合わせ, arrangement 手配、段取り BhP.) シキェー (v-k)
【賛】saMgara (= m. agreement, ★promise; fight, contest with (instr.), about (gen.). Ⓖメートル。 合意、約束; 戦う、争う (インストゥルメント)、約 (ジェネ)) シキェー
【賛】khAtra (= n. a ★breach 違反。契約不履行。.) グェーテ
シギョロ
/shigyoro/
[takara]
貧弱 シギョロムン=虚弱者、成長の悪い作物。
シギョロイ=寒い
シギョロアガテ=貧弱に陥って
シギョバンシン=冷蕃薯
--
【民】caccAyiru-ttal (= 01 to be of ★inferior 劣等 quality, as tobacco) シギョロ (c-k)
シギリ
/shigiri/
[takara]
過り
[よぎり]
小利巧
[こりこう]
シギリダマシ=過ち魂。我利を主にする。転じて悪賢いこと。利巧の度を越した状態の卑称。
民謡

人ぬ猾者と作物ぬ誤り物や 物ならん
※人の狡猾者と作物のでき過ぎとは役に立たない。

--
takkalatu (= f. pi. "★clever, ingenious behaviour" jB; < nakdlu) シギリだ 【民】caTTakkalli (= ★clever but vain talk) シギリ
【賛】chekAla (= [L.] mfn. ★clever.) シギリ
【賛】svaGguri (= a. having handsome or ★clever fingers.) シギリ
【賛】sucatura (= mfn. (accord. to native authorities fr. %{catur}) very ★clever or skilful Ka1m.) シギリ
==
【賛】sukRtyA (= f. good or ★clever or righteous act , right or virtuous action RV.) さかしい(賢い)
シク
/shiku/
[taka]
節句 ナンカシク=正月七日節句。豚骨に七草を入れた七日雑炊飯を炊く。七才の子供が七軒からもらってきて祖先棚に供える。三月三日はフチムチ(蓬草餅)、五月五日はデークムチ(笹餅)を作って食べる。
--
c. 英辞郎で「節句」を引くと、 festival と出てくる。イイノカ?。
suhhu III (= (a ★festival) OB( Alal.) in um s.) シク (h-k)、せっく
【賛】SaDaha (= (or %{SaLaha4}) m. a period of six days , esp. a Soma ★festival of six days TS.) シク (h-k)
【賛】satkAra (= m. (sg. or pl.) kind treatment , honour , favour , reverence (with %{pazcima} = %{-karaNa} Hariv. ; %{rAja-sat-k-} , `" the favour of a king "' R.) Mn. ; hospitable treatment , hospitality ib. ; feasting (or = `" a meal "') , ★festival , religious observance 宗教上の遵守 MW. ; care , attention , consideration of or regard for a thing Yogas. ; w.r. for %{saMskAra} Hariv. ; %{-rA7rha} mfn. worthy of hospitable treatment Nal.) シクら、せっくら
シク
/shiku/
[taka]
小魚 雑魚(ザコ・方名)に似た魚で、冬の寒で瀬に打ち上げられる。シクシロイ=魚拾い。今日程に魚穫にめぐまれなかった世代は、小魚を丹念に拾って食卓に出したものである。
--
【趣】ku6saĝ-kúr[PAB] (= : a ★fish ('head' + 'strange').) シク
siqqu(m), siqu (= (a ★fish condiment Ⓖ魚の調味料) O/jB [ALUS. S A]) シク
シクブ
/shikubu/
[takapa]
すく穂
籾殻
[もみがら]
シクは空の意で、ブはフ(穂)の濁り。白穂の縁語か。普通は精米後の籾がらの意。
シクブは粘土質の畑に客土用として使うほか、水田苗代の敵である鴨を追うのに役立つ。シクブを燃やし炎の飛火で鴨を追うのである。
--
【民】tEgkAyttumpu (= fibers of the ★coconut-husk Ⓖココヤシの皮の繊維) シクブ
シグン
/shigun/
[takan]
すぐ
直ちに
シグンシグンカイラライ=即刻に帰れない。すぐの転訛した形か。
--
【賛】zIghra (= mf(%{A})n. (of doubtful derivation) quick , speedy , swift , rapid (%{a4m} and %{eNa} ind. ★quickly , rapidly , fast) VS. ; m. N. of a son of Agni-varn2a Hariv. ; N. of Va1yu , the wind L. ; (%{A}) f. Croton Polyandrum or Tiglium L. ; N. of a river MBh. ; n. (in astron.) conjunction (accord. to other `" parallax "') ; the root of Andropogon Muricatus L. ; = %{cakrA7Gga} L.) シグン (r-n)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ジコ
/jiko/
[taka]

[うるち]
うるち
粳米の対。ジコグメ=粳米。晩稲の一種。ムラカタジコは大正時代に徳之島に移入され、昭和初年にはイノボーズが植え付けられた。続いて改良愛国、奥羽一号、奄美餅、ヤマジ早稲、コガネ餅等が入ってきた。
--
【賛】SaSTika (= mfn. bought with sixty W. ; m. or (%{A}) f. a kind of ★rice of quick growth (ripening in about 60 days) MBh.) ジコ
c. 「60 日で成熟」って書いてある。2カ月間。 ---- 短かすぎないのでは、日本だと、5月に工、9月に収獲で、5カ月掛かる。cf. お米のはなし by (C) 北海道米販売拡大委員会
インドは、暑いので、2カ月で収獲なのかも。
【賛】varcaTI (= (?) f. a kind of ★rice W. ; a harlot ib.) うるち
【民】valci (= 1. food; 2 boiled ★rice; 3. ★rice; 4. paddy) うるち
シシ
/shishi/
[tata]

[にく]

[いのしし]
マシシ=赤肉、真肉の意。
ハシシ=歯肉
シバイジチ=小便肉。シバイはイバリで小便。ジチはシシの訛り。膀胱のこと。
猪のことをシシとも呼び一般的な呼び名になったのか判明しない。
--
sittu III (or sittu) (= (a kind of ★meat) jB lex.) シシ
【賛】tarasa (= m. n. sg. and pl. ★meat Nya1yam.) シシ
【民】cUTTiRaicci (= roasted meat) シシ
【賛】saTA (= f. braid of hair, mane, the bristles of a ★boar; multitude, abundance; light, splendour.) シシ
【賛】vanacchAga (= m. a wild goat L. ; a ★boar , hog L.) いのしし
【民】mAgkicam (= flesh; ★meat) 肉かむ/肉さむ
シジ
/siji/
[tata]

筋肉
シジブネ=筋金、筋骨
シジヌゲムン=筋脱者、怠惰者
シジタリムン=筋足者、運動神経の進んだ者
--
【趣】sa (= : n., sinew, ★tendon; cord; net; mat; bundle; string of a musical instrument [SA archaic frequency; 54; concatenates 2 sign variants].
   v., to roast (barley) (cf., si; sa).) シ、シジ
saggu, saggu (= "stiff, tense" M/jB of muscles, ★tendons; < sagdgu) シジ (g-j)
【民】cirai (= 02 nerve, ★tendon, vein, artery) シジ (r 反復)、すじ (r 反復)
【民】sirai (= nerve, ★tendon) シジ (r 反復)、すじ (r 反復)
【賛】snasA (= f. a ★tendon , muscle L.) すんじ → シジ
【民】tanti (= 02 1. wire; 2. catgut, string of a musical instrument; 3. sinew, ★tendon;) すんじ → シジ
シジ
/siji/
[tata]
つじ

山頂
ナーシジ=中頂
シジグダイ=頂伝い
シジャカデヌウヮーラ=頂は風の通り道
民謡

好きゅる愛女(ウメグヮ)とや 空頂(ナシジ)なんば立ちゅい
※愛する男女なら、頂のような所でもくらすことが可能である。

シジイ=死んだ。動物の死に用いる。人の死にはモゥイしたと区別している。
--
【賛】cUDa (= ; the crest of a cock or peacock L. ; any crest , plume , diadem W. ; the head L. ; the top (of a column) Hcat.; the ★summit Hit. ;) シジ
【賛】dhur (= ; top , ★summit , front , place of honour (loc. at the head , in front , in presence of) MBh. ;) シジ (r 反復)、つじ
【賛】sthUlaziras (= m. `" large-headed "'N. of a R2ishi MBh. ; of a Ra1kshasa Katha1s. ; of a Yaksha ib. ; n. a large head or ★summit W.) シジ
シジャイ
/sijai/
[tata]
シジャイ綱=左綱。ケンムンに目を突かれたら左綱で榕樹を括り、おのを3回打ちこみ祓う神事がある。
シジャイウチョジ=左衣。着物の右奥身を左奥身の上に合わせて着ること。死者の着として忌み嫌っている。
シジャイガッタ=左ぎっちょ。左きき。左使いは忌みの義が多い。右はネギリという。
--
satu (= "to be/leave remaining" (trans. & intrans.) OAkk, OA, O/jB G (pret. isellt, pres. iset, jB also isettuli) in account-keeping; in PNs, curses, prayers "leave s.o. alive"; "leave (to stand)" of vessel; "be remaining, escape, be ★left" D OA mng. unkn.; > sittu II, sittutu) シジャイ
【賛】saziSTa (= a. ★left, remained.) シジャイ、シジャイガッタ (S-k-g)、ぎっちょ (s-k-g)
【民】cavviyacAci (= arjuna, as shooting arrows with his ★left hand also) シジャイガッタ (vv-g-j, c-k-g, c-t)、ぎっちょ
【賛】nyuGkha (= m.= %{nyUGkha} L. ; mfn. proper , ★right ; pleasing , agreeable L.) ネギリ (h-r)
シジュ
/siju/
[tata]
退け
[しりぞけ]
牛馬の訓練に用いる語。後退りさせるためにシジュを連呼し手綱を引く。
フイ=歩け
ダー=止まれ
ウニャ=右むけ
キュー=左むけ等で動きを促す。

「其の王等(ミコタチ)、禮无きに因りて退(シゾ)け賜ひき。是(コ)は異しき事無くこそ。」とある。

--
【民】cuzi-ttal (= 02 ; 6. to shrink, ★recoil 後ずさりする、退却する、尻込みする、たじろぐ、萎縮する、ひるむ, as from blows 殴打、一撃、強打、殴り合い;) シジュ
==
【趣】pap-ḫal(-la) (= : n., leg, thigh; confinement, poverty; share (Akk. loan, cf., ḫal, ḫa-la).
   v., to ★walk.
   adj., ★walking about, movable.) フイ
シジリ
/sijiri/
[tatara]
薪火
[まきび]
ダンチキギ=蘭付木のなかった頃、火種の保存は女性の生命がけの仕事で逢った。貰い火は慎しみ深く考えられていた。
民謡

焼切り薪火や ぬきょしゅたなん
※旧縁はすぐ復し易い。


--
c. 「で逢った」--- スバラシイ
c. 「蘭付木」って、読み方不明。「シジリ」自身のことなのか?。他もそうだが、書き方、悪い。
ダンチキギ (= 蘭付木)  (= 蘭製のマッチ)
c. 蘭(ラン)--- オランダ、のこと。だって。 蘭学者のラン。
【賛】samidh (= a. flaming. -- f. log of ★wood, ★fuel; kindling, flaming.) シジ
【賛】samidha (= (ifc.) = %{samidh} , ★fuel , ★wood R. ; m. fire L. ; (%{A}) f. an oblation to ★fuel or ★firewood Gr2ihya1s.) シジひ → シジリ
シタヂ
/sita"(chi)/
[tatata]
下味
[したあじ]
調味
[ちょうみ]
普通ソーメン、刺身等の下味のこと。
イュジル=魚汁。味がよくて賞讃の詞として魚汁が的になる。殊にアゲジマ(山手の部落)では魚汁は到底望めない馳走の一つであった。
--
c. 出汁(だし) soup, sauce、broth 、のことか。
c. 刺身の下味って、イイのか。「味付け刺身」って、徳之島には、有るのか?。
【賛】tintiDa (= m. (also %{titt-} L.) = %{-dikA} L. ; N. of a Daitya L. ; = %{kAla-dAsa} L. ; m. and (%{I}) f. sour ★sauce (esp. made of the tamarind fruit) L. ;) シタヂ、だし
【賛】sUda (= m. ; a kind of ★sauce or broth (cf. %{sUpa}) Ka1m. ;) だし
【民】coti (= vegetable ★soup prepared from coconut) だし
シタムイ
/shitamui/
[tatana]
下物
下着
女性の腰巻
おこし。島では上流家庭の娘はシタムン、百姓は三角褌を着た。明治35年野球の試合と同時に、猿股が流行したため、明治の末には三角褌は姿を消した。シタムンは現在も老年層に支持され、冬の防寒保温用としては女性一般に着られる。
浜下りの晴衣に女性は白の襦袢と、シボリのシタムン、それに芭蕉衣をまとったと言われる。
シダ
/sida/
[tata]

年長
長上
古記録によると、「シダ、シィダは中国語で、中国のチュンサイ(秀才)、久米村のスンヂャからきた古語である。」とある。年長者の称。
シダドン=年上の妻
シダベ=兄貴部
ジョウシキベ=雑色部。部とは古代の力仕事の集団に呼んだ名称で有るが、その名残りであろうか。
民謡

貴方(ウイ)ぬ声吾声 同(イ)ぬ声どやしが
貴方がシダたとえ 声ぬ上手(マー)さ

--
【民】cETTan2 (= 01 1. elder brother; 2. ★senior in age) シダん
【賛】tAta (= m. (cf. 1. %{tata4}) a father MBh. (in comp.) &c. ; (%{tA4ta}) voc. a term of affection addressed to a junior [S3Br.] or ★senior [i ,] , addressed to several persons MBh.) シダ

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

シダァイ
/sida^ai/
[tata]
涼しい シダシダ=「気がらくになる。さっぱりした面持ち。仕事が片付いて落着いた様子。農作業が進行した様子。」
--
【趣】sed(4,5,6), šed7,10,11,12, še4,5,17,18,23 (= : n., cold water; ★coolness (si, 'to fill up', + éd, 'to go out').
   v., to ★cool down; to repose; to be calmed, quieted; to pacify; to abate, subside.) シダァイ
【賛】susthira (= mf(%{A})n. very firm or steady , stable MBh. ; resolute , ★cool W. ;) シダァイ
シダシ
/sidasi/
[tatata]
墨指し 竹製の大工道具。正月二日の大工祝いは大工始めと大工神祭りの日である。道具を床前に並べ神事がある。シダシを一本造ると仕事始めとなり、仲間で作業安全の祈願をなし、酒宴に移り家々を釜廻りする。また部落によっては、木を台木(盤木)や、木馬にのせて荒削りの作業をする。
徳和瀬の祭詞「吾が拝どん大工ぬ神様、今日の良かる吉日、拝で奉(ウエ)せるんけ、拝み不足んば無いん候得不、知らい不足んば無いん候得不、本当に受取って給れ。」と大工神に祈る。
--
c. 墨差し  竹をヘラのような形状に加工した道具である[19][21]。大工や石工が主に使い[21]、筆に近い形状をしている[19]。墨壷を使用する程でない短い直線の記入[13][19]、あるいは、木材等の墨付けの際に行われる符号の記入に多く用いられる[19]。墨壷の墨を付けて使用する[19]。
c. 墨付け[1](すみつけ、英語: lnking[2]) ---- なので、ink で攻める。
【賛】saMsthita (= ; shaped , formed (cf. %{duH-} and %{su-s-}) , appearing in a partic. shape or form , formed like , resembling (often ifc. ; with %{navadhA} , `" ninefold "' ; with %{masI-rUpeNa} , `" appearing in the form of black ★ink "') MBh. ; ) シダシ
inking
シチ
/shichi/
[tata]
ヒツギ、ヒツ、シツ、シチの転訛か。それとも櫃、ヒツ、シツ、シチの訛りか。棺には石棺、亀つぼ棺、木棺(座棺、寝棺)等の区別がある。古く棺櫃型の箱(琉球塗り)を唯一の嫁入り道具として持参した。これにもシチと呼んだ。たんすの別名。
--
【民】cavappeTTi (= ★coffin) シチ
シチケィリ
/shichike^iri/
[tatakara]
  躾の意。
クヮシチケィリー=子供の躾、教育
トジシチケィリ=妻を虐待する。躾と虐待の両面を言う。家畜にも通用する。
口論で敗れた様子にもシチケィラッテと呼んでいる。
--
【賛】saMskAra (= m. (ifc. f. %{A}) putting together , forming well , making perfect , accomplishment , embellishment adornment , purification , cleansing , making ready , preparation , dressing (of food) , refining (of metals) , polishing (of gems) , rearing (of animals or plants) Gr2S3rS.; cleansing the body , toilet , attire Hariv. ; forming the mind , ★training , education R. Ragh. ;) シチケィリ (s-ch)
【賛】sAdhuvAha (= m. a good or ★well-trained horse MW.) しつけ
【賛】suzikSita (= mfn. well instructed Ma1lav. ; well ★trained or taught or ★disciplined MBh.) しつけシタ
シゲキ  場違い
/shigeki/
[takaka]
  シゲキのチキは、突く動作を示している。大根、人参を千切に突き、細かくすることをシヂキと言う。シを酢と考えるのは、行き過ぎであろうか。酢物の料理のために大根を突いたとすると意義は成立しそうである。「酢突」の提起をする。
シヂキガナの器具は木や竹の枠にブリキを打ちつけた程度のものである。ガナはカンナの訛りである。古く甘しょや大根などが主食であった頃シヂキガナは貴重な器具の一つであった。
--
c. 日本語、支離滅裂。意味不明。 なので、調査不能。
c. 「シゲキ」は「シチキ/シヂキ」の間違いの模様。「標準語」の欄が空白なのも良く無い。
この単語は、「標準語・島口対応表~標準語なし~」の「シゲキ」として認識されていた。少なくとも、「シゲキ」なのか「シヂキ」なのか、はっきりさせろ。
c. 「大根、人参を千切に突き、」って、言うか?。「千切に切り、」だろう。要するに、 slice スライス、でしょ。「シヂキ」があるか。今一。 cut 有った。
【民】cetukku-tal (= 01 1. to ★cut off a surface, as in ★cutting grass; to pare, shave off; 2. to plane, hew 〔木などを〕切り倒す、たたき切る。〔石を〕切り出す。 with an adze, chisel のみ、彫刻刀。 全体訳 = 鉋(かんな)で鉋で削る) シヂキ
c. 「シヂキガナ」は、「皮むき器」のことか。「削り器」らしい。
シヂクイ
/shi"(chi)kui/
[tataka]
巣づくり 野鳥が産卵のため巣をつくること。転じて妊婦の出産準備にもシヂクイを始めたと皮肉ることがある。放鶏の産卵場所は普通一定している画、シヂクイが適当でないと場所を転々と変えることがあった。シマブイ(巣守り)を欠くと産卵場所(巣)を移動する。
--
【賛】svasara (= n. fold, stable, wont place, ★nest, house, home.)
シヂリフタ
/shi"(chi)rihuta/
[tatarapata]
硯蓋 祝祭の祝りに、馳走を盛る長方形の膳。中には種類別に料理を分けて並べる方形の高膳風のものもある。シヂリフタの多少によって祝祭の盛貧を評価していた頃は、シヂリフタは尺度の一つであったと言える。
--
【民】cORupaTai-ttal (= to serve boiled rice on ★plates or leaves) シヂリフタ
【民】cETavaTTil (= ★plate for food (TLS)) シヂフタ → シヂリフタ
シッキラ
/shikkira/
[takara]
海鼠
なまこ
シッキラムン=海鼠者。いわゆる動作の鈍い者の例え。なまこの運動神経が遅鈍であるからの意である。
--
c. 【英】sea cucumber ナマコ、海の胡瓜(きゅうり)
【賛】dirghervAru (= m. a kind of ★cucumber (= %{DaGgari}) L.) シッキラ (d-s)
シックイ
/shikkui/
[taka]
  寒さのため魚が凍死すること。2月の寒波の頃に瀬に打ちあげられた魚を拾う風景がみられる。シックイの意不明であるが、瀬に凍る意ではなかろうか。再考を要する。
--
【賛】zItAkula (= mfn. benumbed 〔寒冷が人の手足などを〕無感覚にする、しびれさせる、まひさせる with cold, ★frozen W.) シックイ (l 無音)
シックリ
/shikkuri/
[takara]
  悪賢いこと。
シックリムン=悪賢い者。シギリ(過ぎり)と縁語か。私利私欲、欲張り過ぎた利巧。知恵が過ぎて正常でないこと。
--
【民】cUTcakkAran2 (= 1. skilful, ingenious person; 2. ★cunning, artful person) シックリん

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

シッタイ
/shittai/
[tata]
濡れる アメネシッタテ=雨に濡れて。
シッタリムン=濡れ者。
シッタリバナシ=濡れ話。エロ話。陰陽の話。情交の話等の称。濡れる形容からきた語か。濡れ鼠の様子。活気のない者。何時まで梲のあがらぬ者。
シッタリワレッテム=小児みたいに。相手の卑称に使われる。「湿垂れ」の配字はいかが?
シッタイナテ=酷くやつれて、大変衰えている。
--
【賛】sArdra (= a. ★wet, moist, damp.) シッタイ
【賛】svArdra (= mfn. very ★wet or moist Bhartr2. (v.l.)) シッタイ
シッピィテ
/shibbi^ite/
[tapata]
へこむ
凹む
空気の少ない毬の状態を言う。
シッピィバンシン=甘しょが水分を多量に含み、じくじくして食べ難い状態の称。
体が病気のためやせ細っていく状態の称。
--
【民】cAvaTTai (= 01 1. nits found in the hair; 2. withered grain, chaff; 3. ★emaciated person やせ衰えた人; 4. dried betel leaves; 5. butterfly) シッピィテ
【民】cappai (= 01 1. that which is flattened; 2. that which is insipid or tasteless; 3. that which is weak, lean, ★emaciated; 4. that which is useless; 5. that which is despicable, mean or low; 6. hips, haunch, shoulder-blade) シッピィ
シッペェ
/shibbe^e/
[tapa]
十分 シッペ働いてこい。
シッペクッペ=滅茶苦茶。
--
【賛】saptapad (= (%{-ta4-}). mf(%{adI}) n. making 7 steps (round the sacred fire for the conclusion of the marriage ceremony or for the ratification of a treaty) TS. ; ratified , sealed MBh. ; ★sufficient for all wants RV.) シッペェ
シデリィ
/shideri^i/
[tatara]
ひよこが孵化する。蛇の脱皮にもシデテと言う。蟹の脱皮したものにシデリガンと呼ぶ。
--
【民】citaRu-tal (= 1. to disperse, scatter, as grain; 2. to give liberally, bountifully; --intr. 1. to be ★shed, strewn, scattered, as a flock; 2. to be squandered, wasted; 3. to prove fruitless, become unprofitable) シデリィ
【宮古口】すでぃ /sɿdi/多すでぃ乚 /sɿdiɭ/友すじ /sɿdʑi/ 多與 新鏡 動詞 皆すでぃ、すどぅん 〈皆、與、多、新、鏡〉(卵が)孵化する  〈皆、與、多、新、鏡〉脱皮する
【民】citar-ttal (= 02 1. to separate, split; 2. to cut, hack; 3. to ★shed 脱皮する, scatter) すでぃ/すでぃ乚/すじ
シトメテ
/shitomete/
[tatanata]
  古語つとめての訛。
「早朝、ツトメテ=シトメテ夙設けて」大言海。
ツカマ=ツト構えて、アサカマ朝の頭部(カマチ)、早朝=シキアサマ=朝、朝っ小間。アシ=朝飯=朝を午前のことと取る。
シトメテネーサル=早朝の食事、夕食の残りを食べるのが通例であった。
ネーサルワケ=朝食以前の農作業のこと。明治、大正の頃はネーサルワクを終えてから学校に通う者もいたという。
ネーサルブイ=朝食用の甘しょを掘ってくること。
民謡

早朝ま宵(ヨネ)ま 眠いがで漕ぎゅで
昨夜ぬ青年主達が故(ユイ)ち思りよ

民謡

尾母から豚(ウワ)ぐゎ買って置ちゅち
シトメテ夕(ヨーネ) 物ぐゎ食まち
食まちんば食まちんば グーグーグー
後は大豚(フーウワ)ぐゎないんしょなむん。

--
sidrdte, NA ana/ina/is-sidre (= "in the ★morning(s)") シトメテ (r-m)
【宮古口】すとぅむてぃ /sɿtumuti/友すとぅむち /sɿtumutɕi/ 多與 友新 鏡 名詞 〈全〉朝
cf. f20_O3#su.14  ■冬はつとめて。   枕草子 by 清少納言
ジナシ
/jinashi/
[tanata]
  ジナシナビ。大鍋。鉄製の煮鍋。アンマル鍋の対。
--
【賛】sthUlatara (= mfn. more bulky , bigger , ★larger , very ★large Pan5cat.) ジナシ
【賛】vAmana (= mf(%{A})n. (of doubtful derivation) dwarfish , ★small or short in stature , a dwarf VS. ; ★small , minute , short (also of days) MBh. ;) アンマル、あんまな
項番「サンメナベ  大きな鍋」 --- 鍋(なべ)
シヌキ
/shinuki/
[tanaka]
辛い
[つらい、からい]
民謡

貴方(ウイ)言葉姉(イーリ)ぐゎ思じてんばシヌキ
一回裏窓(ウラサビ)通(ジョウ)うて。

--
【賛】durvAcya (= mfn. ★hard (to be uttered) ; n. a ★hard word Pur. ; bad news R.) シヌキ (r-n, v-n)、つらい
シネ
/shine/
[tana]

[すね]
すねの訛り。ハギ(頸)ともいう。脚、足の事。
シネヤミ=臑痛み。
シネブネ=臑骨、足の卑称。
俚諺

脚ぬ動んちか、口ぬ動んきゅん。
※脚を運び、労をいとわないと御馳走になる。との意

--
【賛】jaGgha (= m. N. of a Rakshas R. ; (%{ja4GghA}) f. ( %{jaMh}) the ★shank (from the ankle to the knee 足首から膝まで) RV.) シネ (j-sh, Gg-n)
c. (g-n) の音通は、御 = 音読み ギョ・ 。 訓読み おん
[外]お・ ・ おさめる。
シノ
/shino/
[tana]
木質部 枯死して繊維が弱くなった木質部のことで古く火種を保存するのに用いられてきた。チキギ(付木)、ダンチキギ(蘭付木)がなかった頃、愛煙家はタバクリ(煙草入れ)にシノを入れて使ったという。現在もこの風は見られる。
転じて酷くいたんだ、状態にシノみたいになったという。
シバ
/shiba/
[tapa]
シビャ。
ターチシバ=二枚舌。
シバヌギジャチ=舌抜出して、青大将がペロを出した様。
俚諺

五尺ぬ体んま、一寸ぬ舌ね呑まるい。

--
【賛】capala (= ; the ★tongue L. ;) シバ (l 無音)
【民】cuTTi (= 04 ★tongue) した、くち (c-k)
【民】cuyapASai (= one's own language, ★mother-tongue) しばしゃい

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

シバイ
/shibai/
[tapa]
小便
[しょうべん]
古語のイバリと同義語か。
シバイキャンビ=寝小便。人を小馬鹿にして使う場合もある。
シバイチヂ=小便肉、膀胱。ジチはシシの訛りで肉のこと。
ウワーシ=豚肉
イノシ=猪=ヤマシシ
マシン=間肉、赤肉
マイシシ=尻肉
民謡

親二人中から 出ららぬ時や
シバイしが名付け 出ていもりよ
シバイしが名付け 出ららぬ時や
暑さ名付け 出ていもりや

--
【賛】srava (= m. flowing , streaming , a flow of (comp.) MBh. ; a waterfall L. ; ★urine L. ;) シバイ
【民】caTavuppu (= 1. a kind of salt; 2. salt from ★urine) シバイ
シバチ
/shibachi/
[tapata]
火鉢 自然木を彫り抜いてブリキを張って使う。残り炭火や自家用として木炭を燃やした。
ジバン
/jiban/
[tapan]
襦袢 浜下り襦袢は純白の衣で、上に三元綾衣と芭蕉衣。袖花衣を着る。下着にはシボリを着た。
--
【博博多弁・消滅寸前】ヂバン  cloth  【襦袢】  肌着。ジバンはそのままポルトガル語とか。
【民】tAvaNi (= 03 1. a piece of ★cloth worn generally by girls over their petticoats 通常、女子がペチコートの上に着る服; 2. pieces from the shrud kept as relic of the deceased; 3. saddle ★cloth 乗馬の鞍用の服) じばん
c. 佐久弁(信州)の「やまじばん ( = 野良着)」も同類。
シビ
/shibi/
[tapa]
白穂 稲などの穂に実がはいっていないもののこと。シラボ、シボ、シビの転訛。
--
【民】tappu-tal (= 01 1. to err, mistake, blunder, fail; 2. to be unserviceable, ★fruitless 種なし or valueless;) シビ
シブ
/shibu/
[tapa]
  芭蕉の根株からとる液のこと。昭和の初期まで三味線の鼓張りに使った。卵の黄みとともに重要な接着剤であった。
世間胸算用

「澁墨(シブズミ)の色付板包むなどこれ等は奢にあらず。」澁墨の色付板-「澁に灰炭を合わせたもので塗って色を付けた板」とある。

シブイ
/shibui/
[tapa]
冬瓜
[とうがん]
俗謡

南瓜南瓜(トーチブル) 誰(タ)んが泣かちゃん
冬瓜ぬ泣かちゃん 誰んが泣かちゃん
泣きゅなよ泣きゅなよ南瓜グェー
吾が拳骨(テンカブ)かめらすんど。

--
【民】cImaiveLLari (= a kind of ★melon) シブイ
【民】tarppUci (= sweet ★water-melon) シブイし
【賛】SaDbhuja (= mf(%{A})n. six-armed Pan5car. ; six-sided ; m. or n. (?) a hexagon Col. ; (%{A}) f. N. of Durga1 L. ; a ★water-melon L.) シブイじゃ
==
【賛】dazAGgula (= n. a length of 10 fingers RV.; mfn. 10 fingers long Mn.; n. a ★water-melon Npr.) とうがん (l-n)
シブイ
/shibui/
[tapa]
絞る キンシブイ=濡着物を絞る。
シブイワタ=絞り腹とは赤痢のこと。急性伝染病の一つで下痢が激しくて粘液性の血便を出すとき、絞る様に便が出ることと、絞る様に腹が痛いのでこの称をつけたものと思う。
--
【民】tiruppu-tal (= 01 1. to cause to return; to sennd back; 2. to turn, defect, cause to turn in a different direction; 3. to twist, ★wring, distort, as a limb; 4. to translate, render into another language; 5. to revise, as a lesson; 6. to turn upside down, invert; 7. to wind up a clock or watch; 8. to redeem, as a mortgage; 9. to give back, return, restore; 10. to shake, revolve; 11. to cure a disease; to avert a calamity by magic; 12. to send back an evil spirit against one who sent it, by counter magic; 13. to turn over, as the leaves of a book;) シブイ (r 無音)、しぼ
シマ
/shima/
[tana]
村落 村のこと。徳之島のシマは島ではなく、国、村落、故郷を意味する。古語のシキシマ、シキ(堅固な城)、シマ、斉廷、と関係ある語。シマムチ治国。シマ名残。郷愁。
シマヤシマナレ=習慣になれる。
民謡

村落(シマ)村落(ジマ)ぬ親族(キョーデ)んきゃ何時(イチ)ん遊でにぇたんが
過(イ)じゃる七月ぬ 中ぬ頃。

民謡

荒郷から出じてや シマ馴れど致(ス)ゆる
シマや凪々(トレ)と 蒲葵や スユスユと

偉大な民俗学者柳田国男氏は、南島のシマを島と書いたのは誤りであると指摘しているように、村落集団的な団結思想が濃厚であるとの指摘を聞く。このことは闘牛の如き勝敗の場で露骨に見られるように思う。
--
c. 「しま」は「テリトリー」。ex. ヤクザ言葉 「ここは、俺のシマだ」。
tahumu, tahhumu, tuhiimu (= "boundary, ★territory" M/NA, Elam, Ug., j/NB(Ass.)) シマ
【民】cImai (= 1. boundary, limit; 2. country, ★territory province, district; 3. western country especially; 4. impertinent person) シマ
【賛】sthAna (= n. (also said to be m. Siddh.) the act of standing , standing firmly , being fixed or stationary AV.;; the main support or strength or chief constituent of a kingdom (said to be four , viz. `" army "' , `" treasury "' , `" city "' , `" ★territory "') Mn. ;) シマ
シマウタ
/shimauta/
[tanata]
島唄 島の民謡。音楽研究家の久保けんお氏の説によると「徳之島は日本旋法の南限であり、流旋法の圏内に属する沖永良部以南とはっきり一線をひいているのである。」(徳之島の民謡・NHK鹿児島放送局篇による。)
徳之島町誌第5章民俗芸能の項で小川学夫氏は次のように述べている。「これまで徳之島を闘牛の島と呼ぶ人はあっても、唄の島、踊りの島という人はあまりなかったように思う。
しかし我々の調査が進むにつれ、-民俗芸能の一大宝庫である。-他の島(沖縄、大島本島、沖永良部島)の唄や踊りに比べると、鑑賞芸術としてはそう高められたり、洗練されなかったという、うらみは確かに残るかも知れない。-実際には生活そのものに密着し、-むしろ他のどの島よりも民俗芸能としての初源的な姿を維持し続けた島だといってさしつかえないと思う。」
シマニャシ
/shimanyashi/
[tananata]
村落見せ シマは故郷の意で部落の見おさめをさせ最終的な別れを告げる。墓地近くか部落はずれのシマミセドゥ(部落見せ堂)で棺おけを置き、シマやシマ人との別れをすると同時に、棺おけを三回廻し霊が再度家に戻って友引などの災難をおこさないようにとの意で、霊を路迷いさせる。即ち、生前と後生の道との縁切りになる。

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

シマバタ
/shimabata/
[tanapata]
島機
長機
高機
大和機に対する機の事で、従来の地機を島機と呼んだ。記録によると、「織機は吾藩のものに格別かはる事なきやうなれども、足短きが如し。」「島機は明治16年に笠利村赤木名出身の永江伊栄温によって長機に改善された。」「大島紬の絣締機を開発して名瀬に紬工場を開設、明治34年大島紬同業組合が結成された。」「明治38年から大正8年まで紬業は大景気を迎えた。大正2年に比べて、工場数90倍、職工数15倍、生産高13倍、価格51倍にはねあがった。名瀬の料亭でビールで足を洗ったという噂が巷間に伝わったのはこの年である。大正8年度は鹿児島で45万反、大島で30万反、合計75万反の紬が生産された。大正9年から我が国の経済恐慌の影響を受けて紬業界も不況となり、昭和2年を最高に紬生産は減退し、価格は1反15円台に下がったという苦境時代があった。一方地機は影を潜めてその後姿を消した。昭和44年県の委託を受けて徳之島町徳和瀬、松山光秀氏宅において地機の製作と、芭蕉布の製造、織過程を記録した。記録書は県に保管されている。「ヂバタ」の項に関連資料あり。
シマブイ
/shimabui/
[tanapa]
巣護り 鶏の卵を一個だけ巣に残しておくこと。放し飼いの鶏は、シマブイがないと産卵場所を転々と変える。それで一個は一定の場所に残しておいた。巣護りの意味から縁起がよいとして他の場合もシマブイを残す風習があった。
--
不明
ジミ
/jimi/
[tana]
燈心 燈油に浸して灯をつける物。古く皿に豚脂を入れて木綿のジミを使って照明にした。続いて種油石油と燈油もちくじ入手し易くなった。ランプのジミの調節が悪く、燈火が大きいとランプのヘヤに亀裂を生じてわれることがしばしばであった。
ヘヤ掃除役のこどもは大人より強く叱りをよくうけたものである。
アーシ(松油木)も燈火の歴史に残る一つであったことを付記しておく。
--
gislammu, gilammu (= "mullein 《植物》(ビロード)モウズイカ" jB lex. used for ★wicks; < Sum.) ジミ (g-j) 【十津川弁】とうしみ   燈心
【民】tirippazam (= burning 燃えている ★wick 〔ろうそくなどの〕芯) とうしみ (p 無音)、とうしん (p 無音)、【徳之島】ジミ (p-m)
【民】tiriccIlai (= twisted rag used a a ★wick 燈芯に使用するねじったボロ or as seton for ssores誤字 sores 縫合のためのセトン) とうしみ (l-m)、【徳之島】ジミ しらい(r-m)
シミネ
/shimine/
[tanana]
山子
[やまこ]
見かけだけで実力の伴わないこと。
俚諺

しみねま着物
※案山子の如きものでも着物次第でよく見える。

--
c. ペテン fraud
surru(m) (= "deceit, ★falsehood" OA, OB;  < sdrdru) シミネ (r-m)
sinapsumma in s. epesu - (= "to be ★false"? Nuzi, of testimony; < Hurr.) シミネ (p-m)
【民】tappaRai (= 1. lie, falsehood; 2. deception, ★fraud; 3. fault, wrong, irregularity, error; 4. obscenity, obscene language) シミネ (p-m, R-n)
シムル
/shimuru/
[tanara]
巣守る スマモルの訛りか。鳥が巣について卵をあたためてもヒナに孵らない卵のこと。即ち20日経ても巣に残るので巣守りとよんだであろう。転じて死体で生まれる胎児にもシムルと呼ぶ。また植物の生命力の無い場合にも言う。
シムルウギ=立ち枯れの甘しゃ。
--
c. 「孵らない卵(かえらないタマゴ)」。 cf. 卵を温めたらひよこは孵る?有精卵と無精卵の違い
【民】cavar (= 01 1. ★barren 不毛 land; 2. brackishness 〔水などが〕わずかに塩分を含んでいること[状態]) シムル (v-m)
シメ
/shime/
[tana]
  地面にさす茅や竹のこと。
シメサシ=茅を田の畔や畑にさす。
農作物の害虫を防ぐために「アンダネ」「アンジャネ」(畔払い)の日に田畑に茅の葉の先端を丸く括ってつきさした。「琉球由来記」によると「害虫を除く斉戒の意で、奇麗日であり忌日である。琉球習俗と同圏内属する。」別な面では牛馬の草の管理で一定領域内での草刈を禁ずるために竹のシメを地面に突きさしておいた。領域や聖域のしるしとして承認されてきた。手々では人が死んだら、死人の田畑に行ってシメをさして悪祓いをしている。(忌事)
ジャ
/ja/
[ta]
土鼠
[もぐら、じねずみ]
土中に住み夜間または床下などの暗所でチッチッと鳴き声を出す。家の中に入ることは滅多にない。ジャ独特の臭い香を出す。土竜(モグラ)、(イタチ)とは別種か不明である。ジャみたいな者と相手の卑称にも用いる場合もある。
--
【賛】tila (= m. Sesamum indicum (its blossom is compared to the nose Gi1t. ; cf. %{-puSpa}) , sesamum seed (much used in cookery ; supposed to have originated from Vishn2u's sweat-drops Hcat. ) AV. (%{-la4} , ) ; a ★mole モグラ。ほくろ。 Ka1lid. ; a small particle MBh. &c. ; the right lung S3a1rn3gS. ; pl. N. of a ch. of PSarv. (cf. %{kRSNa-} , %{carma-} , %{SaNDha-}).) ジャ (l 無音)
〒samurai
シャムレ
/shamure/
[tanara]

[さむらい]
武士
[ぶし]
サムライの転訛。
俚諺

食でど武士。
※武士も食(ク)わねば仕事は出来ない。

俚諺

着ちぬ武士 食でぬ武士
※美衣美食で奢れること。

--
samaru(m) 1 (= "to rage, be furious" Bab., NA G (ulu; stat. samur) of deity, demon; sorcerer, ★warrior; horse; snake; river Gtn ? iter, of G Gt OB : "be troublesome"; M/jB "be furious, attack furiously" D as G NA in PN of Adad S jB "make rage" weapon; heart; "put (horses) to gallop"; > samru 1, samris; sumru; sammaru; sitmuru, sitmuris, sitmdru) シャムレ
【賛】suvIrya (= n. manly vigour or deed , heroism 英雄 RV.; abundance of heroes , host of ★warriors 〔古代や中世の〕戦士、★武士★ or brave men 勇敢な男 、勇者 RV.; ) シャムレ (v-m)、すべら、すめら (v-m) ,,, --- ちはや (s-t)
【民】cAn2ROr (= 1. the great, the learned, the noble; 2. poets of the sangam period; 3. ★warriors 〔古代や中世の〕戦士、武士) シャムレ
【民】cAvERu (= a select band of armed ★warriors who, under a solemn vow, rush in a body, endeavour to cut their way through the guards of the enemy-king and lose their lives in the fray) シャムレ (v-m)
==
【民】paTar (= 03 1. ★warriors, soldiers 兵隊; 2. yama's messengers; 3. servants, attendants; 4. people of low caste) ぶし、へいたい、へいし
【賛】pArzava (= 2 m. (fr. 2. %{parzu}) a ★warrior armed with an axe W.) ぶし、へいたい、へいし
【賛】bhaTa (= m. hireling, ★soldier, servant.) 武士(ぶし)、兵隊(へいたい)
【民】vATpaTai (= army of ★soldiers armed with swords) 武士(ぶし)
【賛】gulma (= m. (n.) shrub, bush, thicket; a troop or guard of soldiers.) 軍(ぐん) (l 無音)
【賛】bhUripAdAta (= mfn. possessing many ★foot-soldiers MW.) 歩兵隊(ほへいたい)
【賛】man2n2uRutozil (= theme describing the capture of enemies' cows by a king's ★soldiers under his orders, dist fr. tan6-n6-ur6utol6il Ⓖ彼の命令の下で王の兵士による敵の牛の捕獲を説明するテーマ, dist fr. tan6-n6-ur6utol6il) みなもとの(源の)
【民】nINmozi (= 1. vow; 2. a theme describing the vow taken by a ★warrior) みなもと
【民】maNivaTTam (= 1. ★warrior's ankle-ring; 2. tinkling anklet; 3. gong) みなもとの(源の) (v-m)
【民】kAjnci (= 01 1. river portia; 2. garland of kan2ci flowers worn by ★soldiers while degending themselves against the onslaught of the enemy; 3. theme describing the defence of a fortress on the approach the defence of a fortess on the approach of an enemy by a king decked with ka2n2ci flower appropriate to the occasion; 5. instability, transiency; 6. an ancient secondary melody-type of the cevval6i class; 7. a tributary of the ka2viri flowing through coimbatore district; 8. staple of a bolt; 9. entire-leaved elm kAjnci
Ⓖ 01 1. 川の入り口。 2. 兵士が敵の猛攻撃に対抗する際に着用する kan2ci の花の花輪。 3. 接近時の要塞の防御を説明するテーマ 機会に適した ka2n2ci 花で飾られた王による、敵の接近時の要塞の防御。 5. 不安定性、一過性。 6. cevval6i クラスの古い二次旋律型。 7. コインバトール地区を流れる ka2viri の支流。 8.ボルトのステープル。 9. 全葉ニレ) 源氏(げんじ)
【民】pArkkuccu (= barracks 兵舎、兵営, a line of houses built for ★soldiers 兵隊の為に建てられた一連の家) へいけ(平家)
【賛】pAyika (= m. a ★foot-soldier , footman (prob. corrupted fr. %{pAdAtika}).) 平家
【民】tErven2Ri (= theme describing the valorous deeds of a ★warrior who rides his chariot and destroys his enemies' chariots Ⓖ自分の戦車に乗り、敵の戦車を破壊する戦士の勇敢な行為を描写するテーマ) つわもの (R-n)
【民】maRavan2 (= 1. inhabitant of the desert tract; 2. inhabitant of the hilly tract, hunter, one belonging to the caste of hunters; 3. person of mar6ava caste; 4. ★warrior, hero; 5. commander, military chief; 6. cruel, wicked person) もののふの (R-n)
【民】nUzilATTu (= 02 1. killing in heaps, massacre, carnage; 2. theme in which a ★warrior draws out a spear thrust into his body and attacks his enemy with it) 武者(むしゃ)

【琉球】■ピャクソー   (名詞) < 百姓。サムレー、ユかッちュ(士族)に対する語で、農業をする士族でない者。農民はプローサーという。
【民】payirkkuTi (= cultivator, husbandman, ★peasant) ピャクソー、ひゃくしょう (T-S)
【民】vArakkuTi (= tenant テナント。〔土地・建物などの〕賃借人。住人、占有者、居住者 or ★cultivator who receives a fixed share of the produce) ピャクソー、ひゃくしょう (T-S)
【賛】suvIrya (= n. manly vigour or deed , heroism RV. ; abundance of heroes 多くの英雄達, host of 沢山の ★warriors 武士 or brave men 勇者 RV. ; mfn. having great strength or power , very efficacious (herb or drug) Hit. ; (%{A}) f. wild cotton L. ; the resin of the Gardenia Gummifera L. ; n. the fruit of the jujube L.) サムレー (v-m)/さびれー
【賛】vijigISu (= mfn. desirous of victory or conquest , wishing to overcome or surpass (acc. or comp.) , emulous , ambitious Mn. ; m. a ★warrior 武士, invader 侵入者, antagonist 〔敵意を持っている〕競争[闘争]相手、敵対者 MBh. ; a disputant , opponent Sarvad. ; %{-tA} f. (Katha1s.) , %{-tva} n. (Ka1m.) desire of conquest , emulation , ambition.) ユかッちュ
【民】vArttaittozilOr (= ★cultivators 耕作者, agriculturists) プローサー
■応用■
• 「神武(じんむ)天皇」を捜せ。
【民】tAn2aimaRam (= 1. theme of the ★warrior who appears between the armies in battle and saves them from further destruction by bringing them to terms; 2. theme describing the heroism of a king who regardless of consequences rushes forward at the call of battle; 3. theme of compassion for foes because they have to meet a valiant army
Ⓖ1. 戦闘中に両軍の間に現れ、和解によってさらなる破滅から彼らを救う戦士のテーマ。 2. 戦いの呼びかけに応じて、結果に関係なく突進する王の英雄的行為を描写するテーマ。 3.敵は勇敢な軍隊に会わなければならないので、敵への思いやりのテーマ) 神武ムン
項番「サムレ  侍、武士」
cf. 教育漢字 293 no 候 コウ、そうろう、うかがう、まつ、さぶらう season, weather, climate, lookuot, scout, spy, serve, await, attend  f17_1#n.293
cf. 教育漢字 442 no 士 シ、さむらい warrior  f17_1#n.442
シュ
/shu/
[ta]

シューガナシ、衆加那支。士族階級の中年以上の男子への敬称。またユワイチュウともいう。考え方では、百姓からみた教育を受けた教養ある者とも言える。知識はあっても定職に就けない者や技能を欠く者にはシラタマシュウ、シラタマフジと呼んだ。
民謡

満恋(ガイ)てば 九年母玉
幸怒(チョンジョン)主が真玉 真玉持っちゅん
幸怒主 勝(マサ)って愛さ。

前原口説

気張て食せ
親ぬ前原坊や御用だれんど
亀津村から御用だれんど
五ヶ所殿加那志 御用だれんど
三役主加那志 御用だれんど。

--
【民】tozuti (= 1. multitude; ★crowd 群衆、集まった大勢の人。大衆、民衆; herd; 2. flock of birds; 3. chirping of birds; 4. denseness, fullness, as of bird's feather) チュ、スー、衆(しゅう)
シュ
/shu/
[ta]

[うしお、しお]
シュミチ=満潮。潮満ち。
シュミチャガイ=潮満ち上がる。満潮に至る時は縁がよいと言われ、結婚式、命名式等の祝式はこの時間帯になされてきた。時刻信仰の面から意義深く申時生まれ(前述)と対称になる。
--
【賛】sarira (= n. (cf. %{salila}) the heaving sea , flood , ★tide VS. ; = %{bahu} Naigh. ; the universe (= %{loka} or %{tri-loka}) VS. Sch.) シュ、しお
【賛】avasRp (= %{-sa4rpati} , (said of the sun) to set VS.; (p. loc. m. %{-sarpati}) La1t2y. ; to flow back (as the , sea in low ★tide) MBh.) うしほ
【趣】a-eštubku6 (= : high ★tide, early flood ('water' + 'river carp').) うしほク

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

シュ
/shu/
[ta]

祖父
フッシュ=大祖、祖父。呼称は地域によって異なるが、伊仙地区はフッシュの分布が広い。
シュー
/shu:/
[ta]
数える 現在はほとんど使われない。死語に近い。
民謡

高さぬ三尺五寸 其れにできたる米粒
シュガクしか 三八九粒 有たんとか。

--
【趣】šita5, šit, šid, šed (= : n., measure; number (šè, 'portion', + ta, dá, 'nature, character').
   v., to ★count; to consider; to ★calculate, figure out; to memorize; to recite; to read aloud.) シュー
【賛】saMstuta (= mfn. praised or hymned together TS. ; praised , celebrated , extolled Hariv. R. Pur. ; counted together (as one Stotra) , ★reckoned together TS. ;) シュー
シュイ
/shui/
[ta]
シギシュイ=髴剃り
俚諺

刀買(コ)らゆか 砥石買(コ)り。
※刀が切れないからと、新品を買うな砥石を買え。

--
seltu, NA Icmk; pi. seldtu (= "sharp blade, point" jB, NA of scraper, ★sword; mountain peaks klma s. patri "like the point of a dagger"; < selu) シュイ
【賛】tarivAra (= ★sword; {-dhArA} f. ★sword-blade.*) シュイ
ジュイ
/jui/
[ta]
料理
御馳走
ズリヤ、ジュリヤは尾類屋の意で、料理屋の別称であることから、料理のことにジュイと呼ぶようになったのか。
尾類は情交女の意で、かつて料理屋の女が酌婦として接待のほか、情交もしたのでこの両者が密に結びついてきたものと思う。
精進ジュイ=肉、油脂を嫌う仏への供え料理。
--
sipu I (= "submersion, soaking, drenching" M/NB, NA; of irrigated field, ★cooked meat; "dyeing" of brick, textile; < sapu II) ジュイ
【八丈島弁 [ハチ109]】 ◆じょーり   (・よーり 料理。)
【賛】jhillI (= f. a cricket BhP. v ; the wick of a lamp L. ; = %{jhallikA} q.v. L. ; rice burnt by ★cooking in a saucepan ソースパン、片手鍋 L. ; cymbals W. ; parchment W.) じょーり   100 点
シュウイ
/shuui/
[ta]
日柄
吉日
縁日
高島易断書、トキ双紙などによって日柄を選び、吉日として家屋建築、結婚式等の挙式をなす。万年暦は古くから活用されていたらしいが、特定の呪者や物識りがその任に当っていたため、一般の人はシュイの決定要因をあまり知らない。従って部落にシュウイの日を広告する習俗も残っている程度である。
--
【賛】suzeva (= mfn. very dear or kind or favourable RV. ; very ★auspicious or prosperous (as a path) AitBr.) シュウイ
【賛】zvovasIya (= n. future welfare or prosperity Das3. ; mfn. `" happy for all future time "' , ★auspicious , fortunate MW.) シュウイ
項番「スーイ  吉日」
ジュウグャ
/juugya/
[taka]
十五夜 八月十五夜のこと。島の年中行事の一つである。徳之島町神之嶺の十五夜には、他に類のない稲作儀礼が判然と残っている。新藁で綱をかき、各家庭からは新米の餅が届けられ、大生氏の家で豊作感謝の儀礼が行なわれる。庭の神石の前で神事が済むと、綱を神石に三回こすりながら家の中に引き込む。豊作の幸を招き入れる意である。その後は近くの路上で綱を引き、勝負は来年の豊凶を占うのである。「シカマや今年、ユシクイや来年」の諺の通り午前中に植付けた甘しょは年内の食料となり、午後のは翌年の分となる。このことは十五夜が季節の折目として考えられてきたことと、十五夜を目標に農事に精出した百姓の生活のけじめにもなった。
ジュウロクンチ
/juurokunchi/
[tarakanta]
十六日 正月十六日。ジュウロクンチショウガチ。十六日正月。年中行事の一つで正月儀礼。
(1)親方祭り、祖先祭り
(2)祭り
(3)十六日正月
(4)止め正月
(5)別れ正月
(6)十六日節句
など呼び名が多い。戦前は一重一瓶で青年男女が会場に集まって余興をにぎやかにした。
祖先祭りには豚肉、野菜の重箱料理で墓参りをする。祖先正月は墓前で一族そろって祖霊を崇める。
かっては墓前から浜に下りて祭る部落もあったというが詳細は不明である。このことは祖霊を洋上に送迎する信仰と結びついているものと考えられる。新骨の家では、子や孫が集まって酒盛りをした。
十六日正月、止め正月は文字通り正月の終わり(折目)を告げる日で、この日は青年男女が中心となって新しい仲間同志が集まって最後の正月をする。
シュク
/shuku/
[taka]
小魚 冬期にとれる。凍死したシュクが瀬に打ち上げられると、これを拾う風景が見られたものである。
シュクデ
/shukude/
[takata]
シュクは引く、デは台の意で、引き出し付きの台の総称か。それとも宿題用に使う台、食台の何れかの意義から付された語であろう。
--
c. インド弁辞書には desk は、下記一件しか載っていなかった。しかし、「シュクデ」と読める。
【民】puRAkkUTu (= 1. devecote, pigeon-house 鳩小屋、鳩舎; 2. pigeon-hole ハトの巣箱、分類棚、整理棚, as in a ★desk or bureau 事務局、案内所。〈英〉〔引き出しのある〕ライティング・デスク Ⓖ机や書斎などの鳩の穴) シュクデ (p-s)、引きで、引き出し
c. Google 翻訳は、アホ。 「シュクデ」は、分類棚、整理棚、引き出しのある机、のこと。
c. 百(ひゃく、しゃく)の (p-s) 音通の典型。
シュケィ
/shuke^i/
[taka]
酒肴
副饗
料理
宴会の肴
チャンチュケイ=茶副饗。お茶づけ。茶漬。
サケンシュケイ=酒に副える料理。
一重一瓶の宴会場や馳走の残り料理の意が多分にあるように思う。
民謡

酒欲(フ)さんば非(アラ)い シュケ欲さんば非い
昔親先祖ぬ真似どせたんど。

--
【趣】šà-gal (= : ★food, fodder, sustenance ('stomach' + 'enlarge').) シュケィ、さかな (l-n)
silqu(m) I 1. OA (= "animal for slaughter" 2. Bab., NA boiled ★food, esp. "boiled meat"; < saldqu I) シュケィ、さかな
【賛】sukhAza (= m. pleasant ★food L. 楽しい食べ物; cucumber , Cucumis Sativus (also %{-zaka}) L. ; mfn. eating dainty 〔食べ物が〕おいしい、美味な。おいしいもの、ごちそう。 ★food Ⓖおいしい食べ物を食べる (applied to Varuna) L.) シュケィしゃ
【賛】sukhabhojana (= n. dainty ★food L.) シュケィぼじゃな
【賛】sukhAhAra (= n. ease and ★food ib.) シュケィら
c. 「シュケィ」≒ すげーおいしい。すげーイー。の feeling.

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

シュゴイ
/shugoi/
[taka]
涼む
[すずむ]
風が吹く
転じて休憩の意にも成る。
カデヌシュゴルウワーラ=風光のこと。風が吹いてくる方向。
ウヮーラヌクス=風光での野糞を慎めとの俚諺。広い意味の教訓である。
民謡

其(ウ)りゆか恨めしや イキドヌ裏から
シュゴテ来(キュ)ん船 誰(ター)船が
風ぬシュゴテか 分らんど。
※港に待つ遊女たちが、沖を走る船をみては、自分の好きな男の船か、それとも他の船か、風まかせの帆船のこと故頼りにはならないと半ば諦めムードの俗語は多く残っており、これに伴う話も聞かれる。亀徳の「清ら亀女ぐゎ」下久志の「クンマンドゥ」の美女など今に残る女性物語りに数えられる。

--
c. 「風光」と「風上」は、全く違う。【風光】= 〘名〙. ① 美しい自然のながめ。景色。風景。 作者は、アホか。
【賛】sukhavIjya (= mfn. easy to be fanned or ★cooled (as a couch) Pan5car. Ⓖ扇風機や冷却が簡単(ソファとして)) シュゴイ
【賛】sukhazIta (= mfn. pleasantly ★cool ; %{-tA7SNa-mAruta} mfn. (a night) pleasant with cool and warm winds R.) シュゴイ
【賛】sukhazayyA (= f. a comfortable couch Vet. ; pleasant ★rest or sleep R.) シュゴイ
c. 徳之島では、インド語の同音異義の単語が正しく保存されている。?。
c. お泊りさんの乗った船。
シュシ
/shushi/
[tata]

ひよどり
ウンシュシ=海鵯、磯鵯。
シュシブシも同義語。海鵯にはウンドイ(海鳥)、カンジャチク、シュシブシ等多くの方名が付けられている。山鵯は食用になり美味である。
シュチケ
/shuchike/
[tataka]
塩漬け シュチケウヮーシ=塩漬け豚肉。シュは塩潮の意。
シュチケグムイ=塩漬け溜り。クムイは溜りの意で、ミジグムイ(水溜り、自然水の溜る泉)の俗称で親しみ深い。
按司割拠時代(奈良、平安、鎌倉時代)の頃徳之島では按司が各地に居城を構えて周辺を支配していた。伊仙町馬根の南東に按司屋敷跡があり、そこの盗人按司が地方民の作場小屋から飼育牛を盗み出して秘かに殺し、食べた残りはシュチケグムイに塩で漬けておいて必要な分量を取り出して食用にしたという。また、塩が欠乏すると水漬けもできる水溜りであるところからして、或は水溜りに肉を隠匿し水漬けをしたことも考えられる。
シュッチ
/shucchi/
[tata]
引いて ウシシュッチ=牛綱を引いて
チナシッキ=十五夜綱引き。伸ばして
クシマットバシュッチ=背を真直ぐ伸ばして
--
【賛】sRj (= 1 (cf. 1. 2. %{sarj}) cl. (Dha1tup. ) %{sRja4ti} (Ved. and ep. also %{-te} , and once in AV. %{sa4rjati} ; ; to release 開放, set free ib. ; to open (a door) Kaus3. ; to publish , proclaim AitBr. ; to ★draw out 引き抜く。引き伸ばし。 and twist (a thread) , twist , wind , spin (lit. and fig. ; ) シュッチ
シュテチ
/shutechi/
[tatata]
蘇鉄
[そてつ]
蘇鉄の実包にあるナミヌハナはかって手毬を作る原料であった。また、シュテナの実と茎は食料となり、飢饉をしのぐ唯一の作物であった。
明治、大正の頃は、1月2日を初原と称して一人何本との割当による蘇鉄の栽植を実施してきた。
--
【賛】sASThI (= f. the small ★Banana L.) シュテチ、そてつ
cf. ☑ 項番「チンゴミジ   芭蕉の紡ぎ水[~つむぎみず]」
シュデ
/shude/
[tata]

[そで]
シュデナシ=袖無し。シュデキリ=袖切り。も同義語だが、袖無しの場合は綿入り袖無し衣をさす。かって浜下りの晴衣の一つに「シュデバナギン」(袖花衣・袖に黒系のししゅうを施した衣)が重宝がられた。
八月踊り唄

道端ぬサシや袖(シュデ)振りば着(チ)かる。
吾等(ワッキャ)もサシなとて着かい欲(ブ)さやしが。
※道端にはえているサシ(動物の身体に付着する植物)は袖にふれたらくっついてくる。我々もサシ草のように、好きな人にくっついてみたいものである。

俚諺

有ん袖(シュデ)や振らるしが、無(ネ)ん袖や振ららん。
※見栄を張るのにも限度がある、程々がよい。

--
c. sleeve ハズレ。 why?
sababu, sapdpu (= "to flutter (about)" jB G (u/u) of bird "flutter"; "flap" ★wings; transf. "fuss over, care for" D "spread" ★wings S "teach" fledglings "to spread" ★wings N of horse "be agitated"? Ntn "flutter about"; > tasbubtum) シュデ
【民】ceppaTTai (= 1. ★wing; 2. shoulder blade; 3. cheek; 4. plinth 《建築》〔古典様式の柱の〕柱礎、プリンス) シュデ
【賛】chada (= a. covering (---); m. cover, veil, ★wing, leaf.) シュデ
シュトキ
/shutoki/
[tataka]
潮時
漁時
シュは潮または塩の意。
カラシュ=干潮
ウッシュ=満潮
シュミチ=満潮
マシュ=塩、真塩、真潮。塩の純白さから真白が変移したのか。塩の専売制度以前は塩の自給制度があり塩炊き釜が海辺に林立していた。
明治の頃は濃い瀬溜りの潮水をくんできて自家製塩し調味料としたり、潮水煮の甘藷を常食にしていた。川の蟹や鰻の漁りが豊かにできる頃合い、即ち長い乾期あがりの雨の夜屋、温和な日和などに言う。(豊漁時刻)
民謡

月(チキ)ぬ七日月や鳥賊引(イキャビ)きぬシュトキ
月ぬ七日月や鳥賊引き出じてよ。

--
【賛】suyoga (= m. a favourable juncture , good ★opportunity 好機 MW.) シュトキ (y-t)
【民】taruvAy (= seasonable time 季節時。旬の時期。, ★opportunity) シュトキ (r 反復, v-k)
【民】tikku (= 03 1. cardinal and intermediate points, eight quarters; 2. protection, shelter, aid, asylum, refuge; 3. season. ★opportunity) トキ
【民】tati (= 01 season, ★opportunity, suitable time) しゅ、節(せつ)
シュブラ
/shubura/
[tapara]
  白い太鼓腹の小魚(方名)。
シュブラワタ=太鼓腹。ワタブッタ(腹太)と同義語。
シュブラケーテ=家畜が満腹状態になった称。子供同志の悪口の言い合いに使われた。シュは潮で、ブラは腹とすると潮腹の意とも解されるがいかがであろう。全体的に卑称に使われる。
--
【民】cAlvayiRu (= pot ポット ★belly) シュブラ
【民】tappaLai (= 1. frog 蛙; 2. big ★belly 大きい腹; 3. protruding biceps when struck 打たれたときに突き出た上腕二頭筋; 4. a kind of fish 魚の一種) シュブラ (t-sh)
【民】tAzivayiRu (= pot ★belly) シュブラ
【民】toTTivayiRu (= paunch (太鼓)腹 ★belly) シュブラ
シュラ
/shura/
[tara]

先端
甘蔗葉(ウギンシュラ)。血族関係で血縁が遠いこと。
民謡

根本(ムト)ど根元なるんぬ 末(シュラ)ぬ根元(ムト)なるんな。
末(シュラ)ぬ根元(ムト)なるしや 根無(ネナ)しはんま葛(カンダ)。

--
【趣】suḫur (= : n., hair, scalp; tree ★top; crest (su6, 'beard', + ḫe, 'abundant', + ùr, 'roof'; cf., suḫuš)
   v., to trim or comb the hair; to scratch; to make an incision.) シュラ
【賛】dhur (= f. (m. only MBh. ; nom. and stem before a cons. %{dhUr} ; fr. %{dhR}) a yoke (fig.) burden , load RV. ; pole or shaft of a carriage (esp. their forepart) ; a peg , pin (cf. %{akSa-}) ; ★top , summit , front , place of honour (loc. at the head , in front , in presence of) MBh. ;) シュラ
【民】ciral (= 02 ★top, end) シュラ
ショウ
/shou/
[ta]
  ショウとはすの転訛か、巣にはシと発音、シマブイ(巣守り)即ち巣を守る形容から、後に残す員数(一つ)の意が強い。
ショウヌゲテ=ゲームを一回無事終了し、得点を入れた際に言う。
ショウイーテ=得点をかせいだ。又、国取りや鬼ゴッコでのショウバンは、自分の陣地の留守番、警護役のことであった。現在は死語に等しい。
--
【賛】svasara (= n. (perhaps fr. %{sva} + %{sara} , `" one's own resort "') a stall , fold RV. ; one's own place , home ib. S3Br. ; ★nest of birds RV. 鳥の巣; day Naigh.) ショウ
【民】civappu (= ★score 得点 of a winning party in a game of cards, etc. (TLS)) ショウ
【民】ceRuvu (= ★field 守備範囲) ショウ

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ショウイー
/shoui:/
[ta]
連れる 沿いの意か。連れ沿うの転訛。
チュウショウイ=人連れ
トジショウイ=妻連れ、結婚する。嫁が男方に来ること。結婚式の称。
--
【賛】sahAya (= m. (ifc. f. %{A} prob. fr. %{saha} + %{aya} cf. %{sahA7yana} ; but accord. to some , a Pra1kr2it form of %{sakhAya} see %{sakhi} , p. 1130) , one who goes along with (another) (別の)と一緒に行く"' , a companion , ★follower 従者, adherent 固執する, ally 援助者。同盟。, assistant , helper in or to (loc. or comp. ; ifc. `" having as a companion or assistant , ★accompanied or supported by "') Mn. ; (ibc.) companionship , assistance (see comp.) ; N. of S3iva ; the ruddy goose L. ; a kind of drug or perfume L.) ショウイー
【賛】sevya (= ; to be ★followed (as a path) ; ; to be waited upon or served or obeyed , a master (as opp. to `" a servant "') R. ; ; to be practised or used or employed MBh. ; ; to be taken care of or guarded W. ; ; Ⓖたどられる(パスとして) ; ; 待っている、仕えている、従う、主人(「召使」とは対照的に)R. ; ; MBh を実践する、使用する、または採用する。; ; 世話をされたり守られたりする W. ;) ショウイー
ショウインバン
/shouinban/
[tanpan]
  旧暦12月20日の称。ショウインの意不明。バンは飯である。従って20日の晩は飯を炊いて馳走する習俗があった。馳走をする決定的な要因については論が多いが、下男下女への餞とか、前正月とか、歳神の迎え行事などと伝えられている。鹿児島民俗47号、「奄美大島のソーリ」小野重朗氏の論文によると、「ソーリの行事は原則的には稲作儀礼であるという。沖縄、大島本島、喜界島にもソーリは分布していることからして、その内容を吟味すると、笠利町用安は旧11月の吉日にソーリバン、フキャゲを作って食べる。ツワの花を祖先や墓に供える。」このことは伊仙町面縄の種漬餅(バンムリ)の日にツワの花を供える儀礼と共通している。
前記の家人達が稲作儀礼の祝祭用馳走にあずかって身請された云云葉、本来転倒したこじつけに外ならないであろう。(儀礼の伝説化、昔話化)
--
c. 餞(はなむけ【餞・贐】)。
【民】cautAyam (= 1. ★gift はなむけ made to a woman by affectionate kindred, before or after marriage; 2. prize ご褒美, reward 報酬) ショウイン
ショウガチ
/shougachi/
[takata]
正月 正月準備は、畳、衣の新調、餅搗き、豚屠殺清掃、食料等の準備が必要であった。元旦は若水汲みにはじまり、家祝い、吉書、正月回礼等がある。二日は大工祝い、船祝い、初原迎え、新家祝い等がある。三日正月は回礼を終え、道普請に出る。五日節句は初集会、道普請のほか二才正月がある。七日正月は七日雑炊、八日は金山、鍛冶祝い、十一日は餅おろし、十三日は十三才祝い、十五日は子正月、十六日は先祖祭、二十日は送り正月と続く。その間、歳日、年祝、坂迎、釜回りと人生儀礼は多かったが、現在は生活改善の縁で合理化され、急速に行事は簡素化されつつある。
--
【琉球】そーぐゎち   お正月(66)
【民】samvatsarAti (= the ★new year day of the telugus and the kanarese) そーがち (v-g)
項番「グヮンチョウ   元朝、元旦」
ショウサゲリ
/shousageri/
[tatakara]
  さんざんに懲らしめる。痛く打撃を与える。
--
【賛】daNDakarman (= n. ★punishment 罰 Ya1jn5.) ショウサゲリまん、たたきマン
ショウチ
/shouchi/
[tata]
準備する
作る
調整する
ジュイショウチ=料理つくり
キンショウチ=着物をつくる
民謡

丼(ドンブイ)酒瓶ショウチ出(イ)ぢゃちゅて 踊(ウド)てもみっちゃり かめてもみっちゃり 抱(ダ)き合(ア)ちもみっちゃり。

--
【趣】si...sá (= : to do something in the right way; to make straight; to put in order; to tune (an instrument); to ★prepare, get ready; to yoke (often with -ni- or bi-) (redupl. class) ('straightness' + 'to equal').) ショウチ
tersitu, tarsitu (= "★preparation" M/jB "equipment" of horses, grave; for work; "★prepared amount" of substance; NB astr. "ready reckoner"; < ersu) ショウチ
【賛】sAdh (= ; to make ready , ★prepare MBh. ; to gain , obtain , acquire , procure S3Br. ;) ショウチ
【賛】sAdhusaMskRta (= a. well ★arranged or ★prepared.) ショウチさんすくりっと   saMskRta は、下記参照。
c. サンスクリットは「正しく構成された(言語、雅語)」を意味し...。
【賛】saMskRta (= a. put together, composed, prepared, arranged; consecrated, initiated, married; adorned, polished, cultivated, Sanskritic; n. arrangement, preparation; the Sanskrit language.)
ショウリリ
/shouriri/
[tarara]
萎れる
[しおれる]
植物の葉柄や茎がしなびて活気がなくなった状態。植物の老化現象、水分不足による現象。
民謡

花咲かせ咲かせショウリ花咲かせ
ショウリ花咲かち 何(ヌ)ぬ役ぬ立ちゅんが。
※どんなに花を咲かせても萎り花は甲斐ないことよ。

--
【趣】ša-ra(-g) (= : to dry up, ★wither ('to dry up' + 'inundation').) ショウリリ
sabulu(m) (= "dried (out), dry" Bab., OA [phps. HAD.A; HAD.DU] of grain, fruit, meat, blood; vessel; tablet; "★withered, shrivelled", also OB as PN; < abdlu S) ショウリリ、しほれ
【民】tuvaL(Lu)-tal (= 01 1. to be flexible, supple, as a tender tree; 2. to bend, shrink, twist, warp, as boards in the sun; 3. to fade, ★wither, as plants under scorching sun;) ショウリリ
【賛】zRR (= ; to be worn out , decay , ★wither , fade S3Br. :) ショウリリ
ショウロゥ
/shouro^u/
[tara]
精霊
[せいれい、しょうろう]
ショウロゥガナシ=精霊様、先祖様。
--
【趣】šu líl-lá...dug4/du11/e (= : to be haunted ('hand' + '★spirit of a place' + 'to effect').) ショウロゥ
sulu(m) I (= (a demon) O/jB J. lemnu "evil ★spirit") ショウロゥ
【賛】zArIra (= mf(%{I})n. (fr. %{zarIra}) bodily , corporeal , relating or belonging to or being in or produced from or connected with the body (with %{daNDa} m. corporal punishment) S3Br. ; made of bone Sus3r. ; n. bodily constitution MBh. ; (in med.) the science of the body and its parts , anatomy Sus3r.; the feces , excrement Mn. ; the embodied soul or ★spirit W. ; = %{vRSa} (?) L.
Ⓖフランス %{zarIra}) 身体的、身体的、身体的、身体的、関連する、身体に属する、身体の中にある、身体から生成される、または身体と関連している (%{daNDa} m. 体罰を伴う) S3Br. ; 骨Sus3r製。 ; n. 体質MBh. ; (医学) 身体とその部分の科学、解剖学 Sus3r.; 糞、排泄物 Mn. ; 具現化された魂または精神 W. ; = %{vRSa} (?) L.) ショウロゥ
精霊流し 2006 YouTube
さだまさし
ジョー
/jo:/
[ta]

[コ、と]
ジョウグチ=戸口、門口、家の入り口。家のジョウ葉、表(ウモテ)んジョウ。東(アガリ)んジョウ。クダンジョウ。北(ネシ)んジョウ。通(カ)いジョウ。玄関ジョウと略6つの出入口と窓が主屋にあった。それぞれの機能があった。
民謡

ゆしちょーのつーけい しるさみジョウー
通って 及(ウエ)んで及ばれない松原(マチャラ)ぬメムちゃ。
相愛の仲の者が密に夜分「しるさみジョウ」から侵入できるようにチンゴミジ(芭蕉液)を戸走りに塗って、音を立てない配慮をしたという。エピソードの一つ、厳し過ぎる家主を懲らしめる手段として、青年達は山羊を家中に放して雨戸を締める。山羊は暗室を走り回るので家族は大騒動をしたとの逸話が聞かれる。昭和の初め頃まで残っていた。「サグイビ」(夜這い習俗)についてのエピソードは明暗二色それぞれ多く残っていて当時がしのばれる。

--
tahazu(m) (= (a kind of ★door)? jB lex.) ジョー
【賛】dur (= 1 f. ★door (only {du3ras} & {dura3s}).) ジョー、と
ジョウシキ
/joushiki/
[tataka]
雑色
[ぞうしき]
炊事のこと。
ジョウシキベン=雑色部。部とは平安時代の氏と姓の制度に関係があるかも知れない。トンベ=弔部。ウシウイシ=牛追部。運搬部など仕事の分担に部をつけて呼ぶ場合が多い。古語の雑色部の意とすれば解決できるが、後考をまつ。
--
c. cook で攻めたが、今一。kitchen にしたら有り。
【賛】sUdAdhyakSa (= m. a superintendent of ★cooking , director of the ★kitchen MatsyaP.) ジョウシキしゃ、すいじ役所
【賛】sUdazAlA (= f. `" ★cooking-room "' , a ★kitchen Katha1s.) すいじじゃーらー
ジョウノゥ
/jouno^u/
[tana]
上納
税金
納税の意。旧藩時代は黒糖の上納制が厳しく。物納制をつらぬいた。上はお上、役人に対する考え方で、お上に貢献する意からきたものと思われる。明治、大正を通じて役人を尊敬する思想が育てられたため、このような意識を生じさせたのか税納の転訛か、それともその何れであろう。
--
sa'atum (= (a ★tax or payment) OA) ジョウノゥ
【民】taRutampu (= an ancient ★tax (TLS)) ジョウノゥ
【賛】sampraNI (= ( %{nI}) P. A1. %{-Nayati} , %{-te} , to bring together , collect , raise (★taxes) MBh. ;) ジョウノゥ

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

シラ
/shira/
[tara]

坂道
アキチュシラ=亀徳と徳和瀬の間の坂道。
古事記上巻に「是に伊邪那岐の命-爾に御偑(はか)せる十拳(とっか)劔を抜きて、後手(しりへで)に布伎都都(ふきつつ)逃げ来るを、猶追ひて、黄泉比良(よもつひら)坂の坂本に到りし時ー。」とあり、註に「書記には「泉津平坂」鎮火祭祝詞には「与美津枚坂(ヨミツヒラサカ)」とある。黄泉国と現し国との堺。比良は平ではなく崖であったと思われる。」とある。
坂下(シラグダイ)り。坂道(シラ)。
全島口説

坂(ヒラ)ぐゎぬ高さや 秋津坂(ビラ)ど
寺ぐゎぬ清らさや 和瀬ぬ寺ど
川ぐゎぬ太(アテ)さや 秋利神川(アキギャンゴ)ど
坂ぐゎぬ高さや うしこ坂ぐゎ。

--
cf. ☑ 項番「ヒラ   シラ、坂、坂道」。 音通的には (p-s)。江戸っ子 百円 ひゃくえん/しゃくえん。
シライ
/shirai/
[tara]
知らい
相談
シライグト=相談事。相談をする際の敬語。
ムンシライ=物事の相談。
民謡

女童達(メーレンキャ)シライグトぐゎうぇーせーら
易々ときょうだら歌とて給(タボ)り。

--
【民】ceviyaRivuRuttu-tal (= to give advice, ★counsel) シライらっつ
【民】tUvurai (= sage ★counsel) シライ
シラタマ
/shiratama/
[taratana]
  シラタマシュウ=無技能生。シュウは衆または主で尊称。農家からみた教養ある者、いわゆるシュウ組の称。また知識、教養はあっても定職に就けない者にも言う。シラタマフジも同義語。
--
【民】caracuvatipITam (= 1. ★learned man, as the abode of Sarasvati1; 2. seat of learning; 3. wooden frame for keeping books) シラタマ
【民】curOttiriyan2 (= brahmin ★learned in ve1das) シラタマ
【賛】dUradRz (= mfn. id. ; m. a vulture ; a ★learned man L.) シラタマ (R-m)
【賛】zrutimat (= mfn. having ears S3vetUp. ; possessed of knowledge , ★learned (often v.l. for the more correct %{zruta-vat}) Ka1v. VarBr2S. Katha1s. ; having the Veda as source or authority , supported by a Vedic text (%{-tva} n.) Nya1yam.) シラタマだ
シラバイ
/shirabai/
[tarapa]
  旧5月の天候の称。海上が凪ぎて帆船の航海語であった。5月になると天は白くなり天気はよくなる。シラバイは白南の意か、「シラハイノッカケテ」の天候用語がある。クルバイとは旧3、4月の田植えが終わった頃の天候のことで、黒南の字義のように天が黒くなり悪天候となる。「エーマーウシトーシ」=旧3月の天候は野外に飼う牛馬には痛手の風であった。エーはやせる、マーウシトーシは牛馬を倒す意である。この頃の風に別名「ウレジンクチョブキ」とも言う。やがて長雨があがるとアラベ、アラバイ(荒南)が吹くが帆船の難破の多い季節である。ネシアガイとは旧12月から2月の頃に吹く風で、帆船を損うことが多かった。砂糖積の帆船、別名「十日下りの船」は危険を避けるため5月のシラハイまで大島本島の芝港などの良港で待機していたという。
シラフェー
/shirahu^e:/
[tarapa]
白灰
石灰
シラハイの訛りである。石灰は砂糖の結晶に必要であるばかりでなく、セメントが移入されるまでは、タダキ(便所)やアイタダキ(藍汁溜)の構築原料として貴重な扱いを受けた。石灰に砂、砂利を混じてタダキの壁に叩きつけたのでタタキの称となった。5、60年以上経過した今日でもセメント同様に固く残っている轟木のアイタダキは当時の模様を物語ってくれる。
シラホームン
/shiraho:mun/
[tarapanan]
白埃
白ほこり
白細埃
シラは白いの意で、ホームンは細いの意とすると、合点がいくように思う。
--
【趣】dalḫamun (= : tornado; violent storm; ★duststorm; whirlpool; riot, revolt (dal, 'to fly', + ḫa-mun, 'mutually opposing or contrasting').) シラホームン (t-s) ◎ 満点
【趣】saḫar (= : silt, ★dust, sand, earth, mud, loam; rubbish; sediment (cf., kuš7) (sa5, 'red-brown', + ḫara, 'crushed, pulverized').) シラ、ちり
【民】tULi (= 03 1. ★dust 塵(ちり); 2. pollen) シラ、ちり
【民】tURRu-tal (= 01 1. to scatter 散る, disperse, spread, or strew; 2. to winnow; 3. to throw up, as ★dust in the air; 4. to spread; 5. to publish abroad evil reports; to defame, slander; 6. to make known; 7. to squander, lavish, waste) シラ
【民】paRpam (= 01 1. ★dust; 2. sacred ashes; 3. metallic calx, calcination, the thing calcined; medicinal powder; ashes) ホームン
==
【賛】pAMsukulI (= f. `" quantity of ★dust "' , a high road L.) ほこり (s 無音)
シラメキー
/shirameki:/
[taranaka]
ひりひりする 傷口が痛む様子。特に切傷の軽い痛みと、薬品の刺激による痛みの様子のこと。
--
【民】cori (= 04 itching, ★tingling) シラ
【民】viruviru-ttal (= 1. to ★tingle with pain; 2. to itch with sensual desire; 3. to be peppery in taste; 4. to get flurried on account of anger; 5. to be in a hurry) ひりひり、めきめき/めきー(v-m, v-k)
シラン
/shiran/
[taran]
シランタリ=虱着物を着ている。虱の卵にギギャと言う。
シランアサイ=女性の頭髪の中を虱探しすること。終戦前後の衣類不足の頃は虱がわき、肌着は虱と卵が繁じょうしたものである。衣類のシラアサイや湯沸消毒の風景もよく見られたものである。
シランダリダックェー=井之川にはイビガナシ等14ヶ所の聖地が祀られている。イビガナシにまつわる伝えによると、昔、長髪に破れ衣をまとった老人が沖から流されてきて海辺の大岩に乗っていた。破れ衣には虱が数百匹とわいていた。部落の人達は老人を追い出そうと企て、石を投げるなどの乱暴を加えたが、W家の先祖だけはシュギ(粢)を与えて保護した。老人は岩穴で秘かにくらしていたが、W家の先祖にお礼として「汝一家の繁栄を保護する。」との言を遺して姿を消した。その後、W家はシランタリダックェ(虱のように繁殖する意)といって繁栄した。逆に石を投げた者たちは、ナンバレダックェと言って生活にも困るようになった。祀り日は、老人が流れ着いた旧5月17日、行方不明になった旧8月11日(イビになった日)の二回握り飯と焼酎を供えて祀っている。
--
cf. スワデシュ・リスト 207   48 虱 しらみ louse  f20#s.48
シリ
/shiri/
[tara]

下方
方角用語である。地形的には低地にあたる方角の総称。
シリンキリ=低地の区画。行政地域としては島尻(ジリ)村(現在の伊仙町)は徳之島の南部に位置しているので、斯様な村名を佳名したと思う。明治41年4月1日、島嶼町村制実施によって、明治21年以来の伊仙方17ヶ村を島尻村とした。面縄方17村は、明治30年8月戸長役場を伊仙村に移転したため伊仙方と改称した。
--
cf. ☑ 項番「コンシリ   川下、川の下流」
シリクギ
/shirikugi/
[tarakaka]
すりこぎ
擂粉木
[すりこぎ]
味噌を鉢にする木製の器具。
--
【民】tITTulakkai (= ★pestle used for cleansing rice) シリクギ
【民】taTTukkal (= 1. a stone used by potter while beating clay into shape; 2. a small mortar and ★pestle for pounding together areca-nut, betel, etc.) シっつクギの
【民】calukkumolukken2al (= onom. オノマトペ expr. of thumping ゴツン
[ドシン]という音
[打つこと] sound produced by ★pestle when husking grain) シリクギ、するごきっするごきっ

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

シルガイ
/shirugai/
[taraka]
汁貝 貝製の柄杓。かって柄杓(汁汲用)には海の大きな貝が使用されたことからこの称がつけられたであろう。杓子の方名。シルガイの逆手使いは戒められる。
--
c. 柄杓(ひしゃく)
柄杓(ひしゃく)
【民】cilliyakappai (= flat perforated ★ladle Ⓖ平らな穴あきひしゃく) シルガイ
【賛】darvI (= f. = %{-vi} , a ★ladle VS.) シルガイ (v-g)
==
【賛】praseka (= m. flowing forth, discharge; the bowl of a spoon or ★ladle.) ひしゃく
【民】caTTuvakkal (= boundary-stone having a ★ladle-mark, for lands granted to a mutt) ししゃくノ
シルクミ
/shirukumi/
[tarakana]
痺れる
[しびれる]
血液の循環が悪く痺れる。普通は正座の結果シルクルの現象はおこる。
--
salahu(m) II, sald'u, saldhu, selehu ~ (= "to jerk, twitch" O/jB G (//;') of hair, part of liver D Mari stat. "is ★paralyzed"?) シルクミ (h-k)
【賛】sparzAjJa (= mfn. devoid of all feeling or sensation , ★benumbed , paralyzed (%{-tA} f.) L.) しびれしゃーじゃにゃ → しびれくる、シルクミ  △
【賛】stabdhIkaraNa (= n. ★stiffening 硬化, making rigid , paralyzing 麻痺 W.) しびくるな → シルクミ
シルサビジョウ
/shirusabijou/
[taratapata]
  ジョウの部参照。裏悪口のこと。
--
☑「ジョー   戸
[コ、と]」or 「ジョウシキ   雑色
[ぞうしき]」。『ジョウの部参照。』って、意味不明。
c. 「裏悪口」って、関東では聞いたことがない。「裏で悪口、陰口」と言うが。
【賛】duSpravAda (= m. ill speech , ★slander 《法律》〔口頭での〕名誉毀損
[◆【参考】libel。](誹謗)中傷、悪口。 Katha1s.) シルサビジョウ (+ル)
【賛】durapavAda (= m. ill report , ★slander Subh.) シルサビジョウ (+サ)
==
【民】kataikaTTu-tal (= 1. to fabricate a stony, construct a fable, romance or other fiction; to form the plot of a story, or drama; 2. to concoct a ★slander) こそこそ、かげぐち (t-s-k-g)
シルシ
/shirushi/
[tarata]
  シルはする。シはウシの訛りで臼。摺臼。木製の籾摺臼。精米機が移入されるまで、米摺は女童や主婦のユナベ(夜業)であった。正月飯米、普請飯米の準備は隣り近所、親族が手伝いに集まり応援するのが常であった。又、青年達は三味線を奏で、女童たちのユナベを応援する風景がよく見られたものである。雌雄二組の木製器具であるが、重みで籾を摺るため幼児を上にのせて重みを増す工夫も必要であった。喜んで乗せてもらったことを記憶している。
シルビィ
/shirubi^i/
[tarapa]
主家の裏の間(暗い間取り) 長期の病人はシルビィに就床する。また出産室でもある。シルは昼広い何れか有ろう。ビィは部屋の義と思う。
シルチャ
/shirucha/
[tarata]
  シルはヒル、ヒロは広。チャはイチャで、イは発音されないが板である。広い板であることは異議がない。
田植えの直前に本田の地均しをする木製の器具。
--
cf. 教育漢字 19 t32 拡 ひろ(がる) 拡がる expand, enlarge, wide  f17#2.19
cf. 教育漢字 42 ta 広い wide, broad  f17#a.42
cf. 教育漢字 104 no 板 いた board, plate  f17_1#n.104
ジル
/jiru/
[tara]
地炉
[じろ]
カマインチャ=釜用の土。粘り気のある土に切藁などの繊維を混ぜて地炉に釜を造る。周囲は木のわくを組み、内側に粘土を塗って防火措置をする。
ジルガミ=火神、地炉に向ってヤナグチ(忄(りっしんべん)に卑・言)や小言を言ってはいけない。火神の鎮座する聖域であり、不潔にすると罰を受けるという。ウカマガナシ(お釜加那支)ともいい、鍛冶神にも通じるものがある。地炉の上にはアマダ(天棚、雨棚)を設け、薪の乾燥に使った。1m平方程の丸太の棚を一重、二重に吊り下げて、砂糖樽のクリ水を乾燥するのに使ったが、今日全く見られなくなった。
--
c. じ‐ろ〔ヂ‐〕【地炉】. 地上の炉。または床を切って設けた炉。いろり。
【趣】gir4, kir13 (= : kiln (for lime or bitumen); ★oven (cf., udun) (ki,'place', + ara4, 'to shine, blaze') ) ジル (g-j)、かま (r-m)
sirpi, sirpis — » s/np; siru(m) I, sm< (= "(wall-)plaster" Bab., NA [IM. BAD]; also of ★oven; < seru) ジル
kinunu(m), M/NA kanunu; pi. f. (= "brazier" [KI.NE; NB also KI.NE.NE] of copper, silver etc.; MA "★oven" of brick; (a festival) esp. as name of 10th month, Mari, Nuzi, NA [m.AB (-► Tebetu)]; also in PNs; > Kinunu Kinunu; f. Kinunitu; Kilanundya "bom on the Kinunu festival" M/NB, NA [KI.NE(.NE)- ; NA ITI.AB- ]; < kinunu) かま
【民】culli (= 1. ★oven オーブン、釜; 2. kitchen 台所) ジル
【賛】culla (= (= mfn. = %{cilla} , blear-eyed Pa1n2. ; m. a blear eye ib. ; (%{I}) f. a ★fireplace , chimney Mn. ;)) ジル
【長野弁】【佐久】じろ   いろり   ex. じろに、くべろ
cf. ハイサイ沖縄方言  沖縄方言「ジール」の意味は「囲炉裏」です。 link
==
** いろり **
【博博多弁・消滅寸前】ユルリ   fireplace 【いろり】  いろりの転。囲炉裏にきてゆるりとしない・・・なんちゅうたりして。
【十津川弁】ゆるり   囲炉裏[いろり]
【土佐】 ゆるり(炉[火を燃やしたり香をたく器具])
【民】ulai (= 03 1. smith's forge or furnace; 2. ★fireplace for cooking, oven; 3. pot of water set over the fire for boiling rice; 4. flurry, excitement, agitation) ユルリ、いろり、うらい
【富山弁】えんなか   囲炉裏
【賛】andikA (= f. (for %{antikA} q.v.) , ★fireplace 囲炉裏(いろり).) えんなか (d-n)
【魚津弁】ヘンナカ   いろり
【賛】hasantikA (= f. a portable fire-vessel , small ★fireplace 囲炉裏(いろり) Vcar. ) へんなか
c. チベット語に「いろり」は、見つからなかった。
c. 「囲炉裏」が有るなら、「炉端」も有るだろうと調べたら「ろばた焼き」が有った。 【賛】lohitAzva (= mfn. having or driving rnred horses MBh. ; m. ★fire Kir. ; ) ろばたやき (z-y, v-g-k) --- (z-y) は、サンスクリツト語では妥当、オカシク無い。
シロ
/shiro/
[tara]
うそ

シロムン=嘘者。嘘を平気でいい心が曲がっている者の称。
--
surru(m) (= "★deceit, falsehood" OA, OB; < sdrdru) シロ
【民】TavaLi (= ★fraud, deceit, lie) シロ
【賛】chala (= n. (m.) ★fraud, deceit, pretence, delusion, appearance, fiction. --- & instr. with ★fraud, deceitfully; {chalatas} unter the disguise of (---).) ちら
【民】caLam (= 02 1. deceit, ★fraud; 2. fury) シロの
c. 「しらを切る」って、もしかして、コレなのかも。 --- 国語のお勉強、兼務。
シロィ
/shiro^i/
[tara]
拾い シシロイ=椎実拾い
シロイムン=拾得物
シロイグヮ=拾い子。シレグヮとも言う。正式に結婚しないで出産した子。私生児のこと。
--
【趣】še-ri-ga (= : ★gleaned grain ('grain' + 'to bring').) シロィが
suhrum ~ (= "★gleanings"? Mari) シロィむ
【賛】zil (= (also written %{sil}) cl. 6. P. %{zilati} , to ★glean 〔情報・落ち穂などを少しずつ〕集める、拾い集める、収集する、探り出す。 Dha1tup.) シロ
【賛】zila (= 1 m. (L. also n. ; for 2. see col. 2) ★gleaning , gathering stalks or ears of corn (accord. to Kull. on Mn.{zila} = %{aneka-dhAnyo7nnayana} i.e. `" ★gleaning more than one ear of corn at a time "' , opp. to %{uJcha} = %{ekai9ka-dhAnyA7di-guDako7ccayana}) Mn. ; m. N. of a son of Pa1rya1tra Ragh.)シロィ
シンギ
/shingi/
[tanka]
ひしぐ
拉ぐ
[ひしぐ]
おしつぶす
シランシンギ=虱潰し白虫潰し。転じて微小生物を殺す意に使われる。
--
suhhutu(m), once sehhutu (= "★squeezed, pressed" OAkk, O/jB of eye condition; esp. as PN; < sahdtu I D) つぶす
【賛】samprakliz (= P. %{-kliznAti} , to crush or press together , knead , ★squeeze A1pS3r.) シンギす
【民】pitakku-tal (= to be ★squeezed or orushed) ひしぐ
【賛】picc (= cl. 10. P. %{piccayati} , to press flat , ★squeeze Dha1tup.) ひしぐ
【賛】paripID (= P. %{-pIDayati} , to press all round , press together , ★squeeze Ka1v.; to torment , harass , vex MBh. ; (in augury) to cover , cover up Var.) つぶす

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

シンギァ
/shingi^a/
[tanka]
 

「若葦(ワカアシ)を取るが如、搤(ツカ)み批(ヒシ)ぎて投げ離地ちたまへば、若い葦を掴むように掴みつぶして。今昔物語集に女の強力譚が載せられているが、「此女が強キ隼人に不レ似ズ。呉竹ヲ取砕ク事、練糸ヲ取ルガ如シ。」-「大キナル箭篠ノ節ノ程ヲ、朽木ナドヲ砕ク様ニ手ヲ以テ押砕キ給ツルヲ見給ヘツレバ」とある。
※強者が弱者にワンネン シンガランチと、力尽で拉ごうという場合に使う。

--
c. 「拉ごう(ひしごう)」----、つかんで、引っ張り出す。つかんで、投げ倒す。 の、 feeling。
sappuhu D (= "to ★squeeze out" NA; < Aram.) シンギァ (p-m-n, h-k-g) 【民】samprakliz (= P. %{-kliznAti} , to crush 押しつぶす、砕く、圧搾する、踏みつぶす、破砕する、粉々にする、粉にする、粉砕する。 or press together , knead , ★squeeze A1pS3r.) シンギァ
シンギァ
/shingi^a/
[tanka]
尻具 牛馬の鞍を固定する付属道具。マイシンギァともいう。マイは臀部のことである。馬の尻具は尾のつけねに装置するが、牛はやや下部になる。サナギヂナ(褌綱)が用を足さない時にシンギァが尾部に触れると、牛は驚いて駆け出し危険なことさえおこす。薪を荷負した牛が崖に落ちて死ぬという惨事もあった。
--
c. harness, fix ハズレ。鞍固定なので、鞍 saddle で攻めた。「シンギァ」は、 saddle girth 鞍の腹帯、のことです。 絶対。
【民】camukku (= ★saddle 鞍) シンギァ
【民】tAppaNivAr (= 1. ★saddle girth 〔馬などの〕腹帯; 2. scourge, whip) シンギァ (v-g)
==
【民】kalai (= 03 1. stag, buck; 2. male black monkey; 3. shark; 4. capricorn of the zodiac; 5. cf. mekhala1 , cloth garment; 6. ★saddle of a horse) 鞍(くら)
シンギリ
/shingiri/
[tankara]
逃げる シンギメッタ=シンギュメッタ(逃げ口読み)、まともに話さないで一人で勝手にしゃべること。また筋道を立てて話しをしないで、飛び話をすること。逃げ冗言、冗舌の意。
--
c. talkative しゃべり過ぎ。話し好きな、口数の多い、おしゃべりな。   talkative person 冗舌家
【賛】samukha (= mfn. `" mouthy "' , ★talkative , loquacious , eloquent L.    Ⓖ「口うるさい」、おしゃべり、おしゃべり、雄弁な L.) シンギ
【賛】tuNDila (= mfn. id. L. ; ★talkative Un2.) シンだリ
【賛】doSAnuvAda (= m. ★talking ★over faults , tale-bearing 物語のある MW.) シンギだ
【民】carukupittaLai (= 1. thin leaf of brass; 2. ★talkative person, chatterbox おしゃべりボックス) シンギメッタらい (r-n, p-m)
シンギリ
/shingiri/
[tankara]
過ぎて ニシンギテ=煮過ぎて。餅搗きのとき米のむし具合を判断する用語。よく煮えて柔かくなった状態。
--
【民】cetukkaNAr-tal (= to be ★excessive) シンギリ (+ン)
【賛】savyabhicAra (= mfn. id. ; m. (in phil.) an argument wide of the mark or incompatible with the conclusion drawn from it , an allegation proving ★too much (one of the Hetv-a1bha1sas q.v.) , a too general middle term (as `" fire "' to prove smoke) Nya1yas. ;) シンギリ (v-n)  △
==
【賛】gADha (= mfn. very important ; very intensive ; (%{am}) ind. exceedingly ; ★excessively.) 過度(かど)
【賛】vyAsaGga (= m. ★excessive attachment , close adherence Bhartr2.;) やーすぎ、やりすぎ
シンケイ
/shinkei/
[tanka]
神経 転じて神経患者の事。気違い者。狂人。またフリムン(狂者)とも言う。
--
【賛】saMmUDha (= a. perplexed, bewildered, ★mad, insane, foolish, stupid; abstr. {-tA} f., {-tva} n.) シンケイ (h-k)  △
==
【民】veRi-ttal (= 04 1. to be drunk, intoxicated; 2. to become ★mad;) フリ
【民】veRimuNTan2 (= ★mad fellow) フリムンたん
シンコ
/shinko/
[tanka]

怠情
労を嫌うこと。牛馬がまともに働いてくれない時にシンコしたという。シキヂゲと同義語。
--
c. 「車が、エンスト状態。」 idling アイドリング。
【民】tUgkalan2 (= lazy man; ★idler) シンコらん (+ン)
【民】tUgku-tal (= 1. to hang 中断; to be suspended; 2. to swing; 3. to sawy from side to side, as an elephant; 4. to dance; 5. to pour, rain, fall unceasingly; 6. to sound; 7. to sleep, slumber; 8. to spin, as a top; 9. to die; 10. to droop, as a plant; 11. to be sluggish ★idle, dull, slow; 12. to delay, procrastinate;) シンコ (+ン)
シンシャク
/shinsyaku/
[tantaka]
  腹部の痛み。腹部神経の痛み。疝気の一種か。古く盲腸が医学的に解明されない以前の病名。慢性の胃腸症状で引き付けがひどく痛む。腹筋の痛みか。
--
【民】jvarapittacUlai (= ★colic 《病理》コリック、疝痛, arising from certain fevers) じはらいたからい、シンシャク △
==
【民】puraTTu (= 02 1. turning over, overturn, overthrow; 2. prevarication; 3. deceit, treachery; 4. sickness, nausea; 5. pain in the bowels, ★colic; 6. a kind of vegetable curry) はらいた
【賛】sazUlam (= ind. with sharp pain (as of ★colic or gout) Sus3r.) さしらむ → さしこみ
【賛】paktizUla (= n. violent pain or inflammation of the bowels proceeding from indigestion , ★colic L.) ひきつら → ひきつけ
【民】teRkattikkaNai (= bronchitis, broncho-pneumonia, whooping cough, infantile 幼児(期)の ★convulsions けいれん、ひきつけ) しきつきナイ
【民】tiritOSacan2n2i (= ★convulsions from tiri-tos2am) さしこみ
【民】tontacuram (= fever and ★convulsions resulting from conflicts of the humours of the body) さしこみ
シンショウレ
/shinshoure/
[tantara]
致乃候得
[いたしのそうらへ ?]
して下さい(敬語)
候文の形式として残っている語。
モインショウレ=参り候得。いらっしゃいと同義。
インキャゲーショレ=召しあがり下さい。
--
【賛】cAru (= mf(%{us})n. (2. %{can}) agreeable , approved , esteemed , beloved , endeared , (Lat.) %{carus} , dear (with dat. or loc. of the person) RV. ; ★pleasing , lovely , beautiful , pretty RV.; ind. so as to ★please , agreeably (with dat.) RV.) ショウレ
【賛】dhrai (= cl. 1. P. %{dhrAyati} , to be ★pleased or satisfied Dha1tup.; cl. 2. &c. %{dhrA4ti} , %{dhrA4ti} , %{dhra4yati} see %{dhra4}.) ショウレ
c. 「シン」は、「して、 do」の単語。
シンデリ
/shinderi/
[tantara]
滑る 泥道で滑る。土砂がくずれる。
シンデバマ=滑り浜。徳之島町神之嶺の東側にある浜のことで、神嶺(シンデー)浜の説もあるが、前者が自然に思える。地理的には神嶺地区の意義があり、地形的には急坂を滑り下る浜であるとの意義が成立する。現在観光地として外来の人も見えるという。
--
c. slip で攻めたら、何故か、今一。疲れる。 「地滑り」を引いたら、landslide、slide《地学》だって、なので、 slide で攻めた。
【賛】samadhisRp (= P. %{-sarpati} , to glide or ★slide along S3a1n3khS3r.) シンデリ
シーワェー
/shi:wa^e:/
[ta]
仕分け
小作料
田畑を貸して耕作させ、収穫を地主と耕作者とが分配すること。分けることをワェイと呼びなれてきた語で、小作料の語は殆んど縁がなかった。
--
seru III (= "to redeem 〔抵当に入れた財産を〕買い戻す、質請けする、請け出す"? NB G (;'/i) o.'s ★share) シーワェー
【民】taraivAram (= owner's ★share of agricultural produce Ⓖ農産物のオーナーの持ち分) シーワェーむ

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

⬢ス  ↑Top  7 件
島口 標準語 用例・意味等
スーイ
/su:i/
[ta]
吉日 建築、旅行、祭式の日柄。呪者、物識りが万年暦、トキ双紙などの古記録によって決める。建築の仕年の決定、ハナウガミ、山大工、下大工の神事柱立て、棟上げの日柄、新家への移転と総て、スーイを選ばねばならない。スーイを嫌うと、火災に合ったり一家に災禍が起こると伝えられている。シュウイも同義。
俚諺

思(ウメ)立つる日(スイ)ど吉日。
※思い立つ日こそ吉日である。

--
【賛】suzeva (= mfn. very dear or kind or favourable RV. ; very ★auspicious or prosperous (as a path) 非常に縁起の良い、または繁栄している (道として) AitBr.) スーイ
項番「シュウイ  日柄、吉日、縁日」

/zu/
[ta]
ドとも言う。
ズーマ=尾真。牛の尾骨が一段と高く盛り上がっているものの称。
ズッキリ=尾切れ
前原口説

御用だれんど
三役主加那志ぬ 申(モウ)るん事や
今度(クンデ)ぬ御用や 外(フカ)やあらぬ
八月十五日 牛やらせ
麦穂峰(ムンギャマ)ズーマぐゎと 相手なたんど。
※ここでのズーマは人名「ズーマ主」となっているが、通称牛の特徴をそのまま牛名にする場合が多い。再考したい。

--
c. 「ドとも言う。」 ---- 「do」も「zu」も、音通的には、同じ。
項番「ドゥ  尾」 参照。
ズリ
/zuri/
[tara]
ジュリ
ドリ
女郎
[じょろう]
尾類の字を当てている。
ジュリヤワナグ=娼妓、料理屋の酌婦、古くは売春婦の意。ジョイは料理、ワナグはおなご(女)の義。ドゥリとも呼ぶ。
民謡

唄歌ゆんむんてんな 唄ぬ尾類(ズリ)しゅめ
肝ぬ花ちど 尾類んばしゅたる。

--
【民】cULai (= 02 ★prostitute 売春婦) ズリ、ジュリ、ドリ、ドゥリ (c-d)
スサン
/susan/
[tatan]
粗末
つまらない
民謡

口説(クドキ)望(ヌズ)むか 読(ユ)でうぇーせーら
読まば出せ出せ 聞き召(ミ)し候
スサンながらぬ 此(ク)ぬ口説

--
damsum, dahsum (= "★humble" OB; < damasu) スサン
【賛】sasaMnAma (= mfn. bending down , submissive , ★humble 〔行為が〕つつましい、謙虚な気持ちからの。〔住居・生活などが〕粗末な、質素な。 Nalo7d.) スサン
スデナシ
/sudenashi/
[tatanata]
  シュデの項参照。袖無し。カタビラ。冬に着る綿入りの衣で肩から手の部分はない。
スラ
/sura/
[tara]
草木の先端。論議の結末。シュラとも表記摺る。
ウギンスラ=甘蔗の葉
--
項番「シュラ   末、先端」参照。
スラゲテ
/suragete/
[tarakata]
  末広げての義か。
スタスラゲテ=腹を突き出して。妊婦の体の表現。すり上げて一か所に蓄積したとの意義も成立するにはするが、シェブラ(前述)の魚名にちなんだ語であることも予想される。
--
c. 「シェブラ(前述)の魚名」と有るが、無かったが。チェックしているの?
【賛】sattvalakSaNA (= f. showing signs of ★pregnancy , ★pregnant S3ak.) スタスラゲテなー (t-s, S-t)、下腹(したっぱら)くしゃなー
【賛】kSaNa (= m. (n.) instant, moment 瞬間, little while; suitable time 丁度, opportunity of (---) 機会; feast. ---, abl., & instr. instantly, immediately; loc. (also doubled) every moment. -- {kSaNaM kR} wait a moment (also {grah*}) or give an opportunity (also {dA}); {kSaNaM labh} find an opportunity.) くしゃなー ---- 破裂寸前、おめでた直前
【賛】kSaNadA (= f. the night (giving moments or opportunities). 夜(瞬間や機会を与える)。) くしゃーなだー
c. つまり「臨月」の妊婦。
【賛】svodarapUraka (= mfn. filling only one's ★belly , thinking only of eating L.) スタスラゲ (r 反復)
【賛】jaTharIkRta (= mfn. `" contained in the ★belly "' , concealed in the bosom BhP. Ⓖ「腹に収める」、胸に秘める) スタスラゲテ (j-st)
【賛】jAThara (= mf(%{I})n. being on or in or relating to the stomach or belly or womb (%{jaTha4ra}) MBh. ; with %{agni} , `" stomach fire "' , digestive faculty MBh. ; hunger Pan5cat.; m. `" womboffspring "' , a child , ; N. of one of Skanda's attendants MBh.) 下っ腹(したっぱら)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

⬢セ  ↑Top  8 件
島口 標準語 用例・意味等
セー
/se:/
[ta]
  竹製の篭。アセラ、アラデ=荒篭。竹を荒削りして造る。古く甘藷を洗う器具として農家の必需品であった。家族の多い家ではアラゼに煮芋を入れて食事をした。
クマデ=細い篭。細い竹ヒゴで編んだもので米、糠などの容器として使用される。
--
【賛】caJca (= m. a ★basket Buddh. L. ; (%{A}) f. anything made of cane or reeds , ★basket-work L. ;) セー
【民】cETTai (= 03 winnowing fan or ★basket) セー
セーク
/se:ku/
[taka]
大工 セークニン=大工人
セークユェ=大工祝い。1月2日の午前中床前に大工道具を並べて祝う。大工神による作業安全を祈願する。
セークハジメ=大工始め。墨指し(シジブ)を一本造るか、柱を木馬に乗せて削る作業をする。その後大工祝いにうつる。シシブは墨壺か。シブの項参照。
--
【賛】takSan (= m. ★carpenter 大工.) 大工さん(だいくさん)
セーバチ
/se:bachi/
[tapata]
  征伐の義か。面倒をみる。
セーバチベン=面倒役。ベンは部で雑色部と同義。
--
【賛】samanupaz (= P. A1. %{-pazyati} , %{-te} (only pres. base) , to ★look well after , look at or on MBh. ; to perceive , observe MBh. ; to regard as , consider MBh.) セーバチ (m 無音)
c. 【英】look after ~の世話をする、~に気を配る
セーブネ
/se:bune/
[tapana]
背骨 七草雑炊飯に豚のセーブネを入れて炊く。
マイブネ=臀骨。
シネブネ=足骨。
ウッカンブネ=頭骨。
--
【民】taRpaNam (= 03 1. Elephant's back; 2. ★back-bone) セーブネ
セーチン
/se:chin/
[tatan]
雪隠
大便所
セッチンとも言う。古くは屋敷の北側の隅に家屋とは別棟として建てた。船材や流れ木をセーチンに使うと縁起が悪く、便所神の祟りは恐れられていた。
--
【賛】saMveza (= m. approaching near to , entrance TS. ; lying down , sleeping Ragh. ; dreaming , a dream W. ; a kind of sexual union L. ; a bedchamber BhP. ; a chair 椅子, seat , ★stool おまる〈俗〉トイレ、便所、便座、雪隠 L. ;) せんち、せっちん (+ん)、せんちゃ (v-n)、セーチン
【賛】saMskAra (= m. (ifc. f. %{A}) putting together , forming well , making perfect , accomplishment , embellishment adornment , purification , cleansing , making ready , preparation , dressing (of food) , refining (of metals) , polishing (of gems) , rearing (of animals or plants) Gr2S3rS. ; cleansing the body , ★toilet , attire Hariv. ;) せんち、せっちん (r-n)、セーチン
セッカン
/sekkan/
[takan]
石棺 立棺、座棺、寝棺(長棺)はどれも板棺だが石棺は石板を四面にたてて、板棺を中に入れ石蓋をかぶせる葬法である。死体には土がつかず埋葬される。主加那支階級の葬法で亀津には数基の石棺があると聞く。

「大后比婆須比賣命の時、石祝(イシキ)作りを定め」-石祝は石棺の事。

ゼンカネ
/zenkane/
[tankana]
銭金 ゼニカネの訛り。
民謡

ゼンカネ儲けて ゼンカネぬあればど
何事も思てうる如く なていきゅり。

--
【琉球】ジン:お金。「銭」の訛り。不良少年が金品をせびること(いわゆるカツアゲ)は「ジンカメ」という。
【民】TEvaNi (= earnest ★money, cash security) ジン、ぜに
【民】carvANi (= 02 distribution of small ★money gifts to every one in a company of brahmins) ジン、ぜに、かね、カメ
センムト
/senmuto/
[tannata]
千本
[せんぼん]
分葱
[わけぎ]
本数が多くなることからこの称があるのか。秋に球根を植えて春まで食卓に供される。
--
【民】tan2ippUTu (= ★onion or other bulbous root) センムト (p-m)
【民】veLvegkAyam (= 1. ★onion; 2. garlic) わけぎヤム、ねぎヤム (v-n)
【賛】niketana (= n. a house , mansion , habitation , temple , Mn.; m. an ★onion L.) ねぎダナ
【賛】nRpAhvaya (= m. a species of ★onion L.) ねぎヤ (v-g)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

⬢ソ  ↑Top  2 件
島口 標準語 用例・意味等
ソゥ
/so^u/
[ta]
  初巣の意か。ソゥイーテ=巣に入れて。初物の意。初の一点の異称。ゲームの先取点。
ソゥジ
/so^uji/
[tata]
竿地
寒水
清水
水神のこと。
ソゥジイケェ=水神迎え。水神祭祀葉、溝口祭りなどの農耕儀礼とも関係がありそうである。今日なお水神信仰は根強く残っている。川の深みや渕の石、泉の湧水地点が聖域となっている。米と酒で簡単に祭れるが、怠ると祟りがあるという。彌豆麻岐(ミヅマキ)神=水引の神。灌漑を掌る神。引、漑にはマカセの古訓がある。マカセはマクに助動詞スを添えた語。
--
【賛】jaladevatA (= f. a ★water-goddess 水の女神, naiad 《ギリシャ神話》ナーイアス、ナイアス◆泉・せせらぎなどのニンフ(乙女の姿の妖精)。 Hariv.) ソゥジ (j-z-s, t-d)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

⬢タ  ↑Top  63 件
島口 標準語 用例・意味等
ター
/ta:/
[ta]

[たか]
ターグムイ=鷹曇。鷹は10月初旬に島に飛来する渡り鳥で、その頃の雲(天候)のこと。古くは鷹は雲のように一群をなして渡来したのでこの称があるのか不明である。
ターハグ=鷹囮、茅製の鼠入れを作って鼠を飼う。それにギャガメ(茅亀)と呼び、鼠の歯を欠いて入れる。鼠を紐で括って運動させて鷹を呼び寄せ、鼠の周囲に1m程の鳥餅をつけた竹を立てて生け捕りにする。鷹は真上から下りてくるので翼をやられ生け捕りにされる。ターハグは餅が固くならないように竹筒に入れ、種油で柔かくしてその粘着性を常に高める工夫がなされた。
ターガン=鷹蟹。川や田にいる食用の大きな蟹。秋の後期、鷹の渡来する頃から蟹の甲羅は殊の外大きくなるが、肉付は悪く美味でなくなる。一雨ごとに川下りをし、そして海で産卵をすると伝える。この機にアロ(竹製の囮)で、捕獲したり、松明漁りをして生け捕りにする。現在も変わりがない。
--
【賛】zazahan (= mf(%{ghnI})n. killing hares Pa1n2. ; (%{-ghnI}) f. a ★hawk Car. (w.r. %{zama-ghnI}).) たたはん → ター
【賛】zauGgeya (= m. (metron. fr. %{zuGgA}) N. of Garud2a Suparn2. ; a falcon or ★hawk Das3.) たかヤ
ター
/ta:/
[ta]
ターウェイリ=田植え。現今は田植えと言えば一期作が3月、二期作は7月と略一定している。明治、大正の頃はフンニ(本稲)が10月播種、2月田植、普通稲の栽培と二通りあった。ターウェーウタ=田植唄。上作人と言われる大地主(ウーダカ)の家や、新田の場合には、田植唄を歌の勢子が、畔で太鼓を叩いて歌い植手を励まし祝った。又、唄に依る豊作祈願の意義が古い形態であったかも知れない。
民謡

上(ウェー)ヌ田グヮンバ 吾田グヮ 下(シュー)ヌ田グヮンバ
吾田グヮ 吾嫁(ユメ)ナルン人(チュ) 真米(マグメ)万抱(マンダ)キ。

ターウン=田芋。芋、茎も食える。茎にはムジと名付ける。
ターバンシン=田蕃薯。水稲収穫の後地に栽培する甘藷。畑の芋より柔らかく美味である。
--
【民】taTi (= 02 1. stick, staff, rod, cane; 2. club, cudgel, bludgeon; 3. a piece, as of wood; 4. measuring rod; 5. pestle; 6. bow; 7. ★rice-field; 8. plot of a field; 9. flesh; 10. dried fish; 11. iguana; 12. gfemini in the zodiac; 13. signature-mark) たち(同系音連続) → ター
ターアガイ
/ta:agai/
[taka]
高上り 高くとまる、権利高者、自尊心が高い
俚諺

犬(イン)ぬ糞(クシュ)ぬ高上い。身分不相応に高く構えること。

--
【賛】sAhaMkAra (= mfn. having egotism or self-conceit , ★proud プライドが高い, ★arrogant 高慢ちき。傲慢。 Ra1jat.) ターアガイ (s-t, M 無音)
ターイ
/ta:i/
[ta]
二人 タートロ=二か所。数詞の単位。
一人(チュウイ)、二人(ターイ)、三人(ミチャイ)、四人(ユタイ)、五人(イチタイ)、六人(ムタイ)、七人(ナナタイ)、八人(ヤタイ)、九人(クヌダイ)、十人。
民謡

吾(ワン)二人(テグワ) 談合グヮシューテ
大(ウー)島 逃(ヒ)ンギロヤ

民謡

手笛(アンデイ)や聞きや聞ちゃしが 親二人前(ターイメ)から出じりならぬ
両親(ウヤターイ)前から出じららぬ時や 小便(シバイ)しが名付けて出じて居参(イモ)れ。

竹取物語

ただ一トコロ深き山へ入り給ひぬ。

栄華物語

この二トコロの御仲よろしかず。

--
c. two person で、インド弁辞書に載っている。要するに「対(たい)、 pair」である。
【賛】sArUpya (= n. (fr. %{sa-rUpa}) sameness or similarity of form , identity of appearance , resemblance , likeness , conformity with (gen.) Mn. ; assimilation to or conformity with the deity (one of the grades of Mukti or beatitude = %{sarUpa-tA} , %{sAlokya}) BhP. ; (in dram.) a mistake caused by the mutual resemblance of ★two persons (as in Ven2is. vs Yudhi-sht2hira takes Bhi1ma for Duryodhana and injures him) Bhar. ; mf(%{A})n. seasonable , fit , proper , suitable Lalit.) ターイ
【民】catai (= 06 a ★pair) ターイ
【賛】dvitaya (= a. consisting of two, twofold, double, pl. both; n. a ★pair.) ターイ
ターイュ
/ta:i^(yu)/
[ta]
田魚 イュは魚、泥鰌。ターイュシキ=泥鰌掬い。田魚はターグムイ(田溜り)に多く群集し、渇水期には土中深く潜む。ターイュシキは老女の職であった。ターイュシキゼで掬いイボロに入れて歩き回る風景をよく見たものである。アゲジマ(海辺から離れた山寄り部落)では田魚は珍味の一つであったことであろう。イュ汁は最高の馳走であったときかれるからである。
--
項番「イュウ  いお、魚、魚肉」
ダァイ
/da^ai/
[ta]
足り
よろしい
丁度よろしい
ウリシタイ=それでよい
タイタイ=よしよし、幼児をあやす詞。
--
【賛】sahya (= mfn. to be borne or endured , endurable , tolerable , resistible MBh. ; able to bear , equal to W. ; powerful , strong ib. ; sweet , ★agreeable W. ;) ダァイ (s-t-d)
タイ
/tai/
[ta]
タイマツ
松明
[たいまつ]
ガラダイ=竹の松明
アーシダイ=松の油木の松明。古く川や海の夜間漁にはガラダイが広く用いられた。径15cm、長さ5メートル程の松明を利用した。
イケダイ=迎え松明。結婚の新嫁を途中まで迎えにいく時の松明。製糖期のウギンカラ(甘蔗の搾り粕)ダイ、竹筒に石油を入れたデーダイ等、活用度が高かった。松明は葬具の一つとして欠かせないものでもある。
--
c. 径15cm、長さ5メートル程の松明 --- ウソッポイ。大きすぎる?。それとも、材料の松の木の大きさ、だろ。ハッキリさせて欲しい。
【民】tIvaTTi (= 1. ★torch, flambeau) てぃーまつ/たいまつ (v-m)、タイ
【民】curai (= 03 1. hollowness, hollow interior of a vessel; 2. tubularity cavity; 3. ★bamboo tube;) ガラ (c-k-g))
torch
タカ
/taka/
[taka]
地所
土地
所有地
ウーダカ=大地主
タカアケリ=耕作
民謡

ババド(嫌い)ヨー タカ(財産)持(ム)ちゃババド
アシ(昼)グヮ(食)コーテヨ(食って) タカ(田)チ(に)イリ(入る)ヌア(のは)グデ(辛い)。

俚諺

高一石開(シラ)かゆか 一人(チュイ)ぬ口減(ビ)らせ。
※一石を得る程の田地を開くより使用人一人を減らせ。

--
c. 「不動産」real estimate
【賛】sthAvara (= ; immovable property , ★real estate (such as land or houses) Ya1jn5. ;) タカ (v-k)
タカグラ
/takagura/
[takakara]
高倉 四本または六本の円柱を用いて造る。鼠害と湿気から穀物を守るための建築様式と言われ、高床式のため梯子で上下する。また、「天女川」の伝説には、天母の舞衣を高倉にかくしたとある。「天ちあもれの歌」には、天女の飛衣舞衣を目下呂主(メカルシュ)が粟つか米つかの下にある八股倉にかくしたとある。この記録からすれば八本の柱を使った高倉が想像できる。
--
c. granary 穀倉地帯、穀物倉。 storehouse 倉庫、貯蔵所、宝庫
【賛】khala (= 1 m. threshing floor, ★granary; oil-cake (also {I} f.).) クラ
【民】tayAkaran2 (= ★storehouse of mercy 慈悲の倉庫) タキャクラの
【民】carakkaRai (= 1. ★storehouse; 2. treasury; 3. jewel-house) からくら、くらくら
タカチヂ
/takachi"(chi)/
[takatata]
高辻
高頂
チヂ、シジも同じ。
マチヂン=真旋毛、ツムジ
ターチヂン=高い嶺
民謡

マガ(曲)リョタカチヂナ(高頂) チョウ(提)チン(灯)マチト(燃)ブチ
チョウチンマチトブチ ウ(其)リガアカ(明)ガイシ
カヨ(通)テマタ(又)イモ(参)レ カヨテマタイモレ。

--
【賛】ziras (= n. head, top, point, ★summit 頂(いただき), fore-part, front; {yuddhasya} an. -- Instr. w. {kR, dhR}, etc. bear on the head i.e. esteem highly, honour, respect.) チヂ
【賛】zRGga (= n. (perhaps connected with %{ziras} おそらく %{ziras} に接続されています, %{zIrSan} ; ifc. f. %{A} , or %{I}) the horn of an animal , a horn used for various purposes (as in drinking , for blowing , drawing blood from the skin &c.) RV.; the tusk of an elephant R. ; the top or ★summit of a mountain , a peak , crag MBh. ; the summit of a building , pinnacle , turret ib. ; any peak or projection or lofty object , elevation , point , end , extremity AV.;) {zRGga-ziras} タカチヂ

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ダー
/da:/
[ta]
何処 貴方(ウイ) 何処へ(ダーカチ) 行かれますか(モレルンガ)。
民謡

村落(シマ)や何処(ダー)ぬ村落(シマ)んば変わる儀や無(ネ)しが
水(ミジ)に分(ワ)かさりて言葉(クトバ)変わる。

--
【民】tuRai (= 1. ★place, location, situation, space, position;) ダー
【賛】tatas tatah (= (in dram.) what then? what took ★place after that? Ratna1v. ; %{-tas-tataH} , from that and that ★place , here and there , hither and thither , from all sides , to every★place , everywhere Pa1rGr2.; (correlative of %{yato-yataH} , from whatever ★place , wherever) to that ★place S3ak.; %{-to@'nyatas} , `" to another ★place than that "' , to some other ★place Mn. ; %{-to'nyatra} = %{tasmAd@anyasmin} L.) ダー
タキ
/taki/
[taka]
ハンタ、ハンタキ=半端、半崖。急に一段高くなった地系。
タキンサー=瀧下。大瀬川中流にある滝で、夏の避暑場であることからこの称がある。記録に依れば明治、大正の頃は帰省学生達のソーメン流し場として賑わったと言う。
戦前のこと、ネタビャ(竹馬)遊びに夢中であった頃、ハンタキの高い地点から竹馬に乗って飛びおりる競争をしたものである。調子を失すると大怪我をしたことも思い出の一つとして残っている。
--
【民】cegkOTu (= 1. 1. steep precipice, precipitous ★cliff; 2. a Siva shrine in salem district; 3. panicled golden blossomed pear tree) タキおーつ
ダギョチ
/dagyochi/
[takata]
抱き合って
喧嘩
取っ組んで
ダッキョチとも言う。男女が抱き合って踊るダンスが徳之島で大衆化したのは、昭和22年亀津中区の青年会場で、某氏の推奨により、青年男女が踊ったのが最初であると聞いた。当時島の人達は”ダキュラ姿”を見て嫌らしい文化だとこれを批難し、貴冨家の娘は参加を遠慮したし、関心のある父兄は板壁の節穴から顔をしかめて眺めたともいう。
--
【賛】saMghaTTana (= m. a kind of spectral being or phantom Hariv.; n. rubbing together Prasannar. ; friction , collision Ra1jat. ; meeting , encountering , close contact or union (as the intertwining of wrestlers , the ★embrace of lovers &c.) Ⓖ出会い、遭遇、親密な接触、または結合(レスラーの絡み合い、恋人の抱擁など)。 ib. (also %{A} , f. ; often v.l. or w.r. for %{saM-ghaTana})) ダギョチな
タク
/taku/
[taka]
煙草 タクリ、タクイリ=煙草入れ
タクブン=煙草盆。古くの煙草入れは木の彫り抜き器具に、竹製の煙草入れを連結し腰の帯紐に括って吊していた。漁師の煙草入れは枕兼用の「カタッパ」が使われたが、現在は全く姿を消し見あたらない。昭和43年4月徳之島町大原在住の杉嶺仲氏(与論出身)は沖縄製のカタッパを保存していた。
「縁付煙草」の伝説も多く聞かれる。伊仙町の犬田布と中山を結ぶ女神(人魚)物語の終極は、女神の煙草を手の平に受けた男神は、それがもとで焼け死んだとの伝えがある。天天降(テンカアムロ)口説(クドキ)に次の一節がある。

煙草(ターク)ふきふき 話ちにゃ
年ぬ二、三年程(ベ) 成るんど。

--
【民】tOTTakkAl (= garden lands watered by means of a well and rendered fit for the growth of vegetables, ★tobacco, fruit-trees, crops of grain) とーったっかーる → タク
タクデ
/takude/
[takata]
巧んで
悪事を働く
創意工夫の意。けんかの時の悪口の称。入れ智慧。
俚諺

悪巧(タク)でか、毒飲みゅん。
※悪事をたくらんだら、それが自分に回ってくる。

--
【民】cuRRikkaTTu-tal (= 1. to write the curls of alphabetic letters; 2. to form a ★conspiracy; 1. to divert water into a new channel; 2. to fabricate; 3. to bribe) タクデ (c-t)
タゴス
/tagosu/
[takata]
違す
[いす ?]
チュンクチタゴスナ=言ったからには実践に結び付け。
俚諺

言(イ)ちゃん口や違(タゴ)すな。
※言うことは間違いなく実行せよ。

--
c. 「違反する」violate(法律・契約などに)、breach(法律・約束などに)
【賛】dhvaMs, dhvaMsati, -te (= , pp. {dhvasta} (q.v.) sink down, fall to dust, [[-,]] perish (also P. {dhvasyate}); be gone (only imper.). C. {dhvaMsa3yati}, pp. {dhvaMsita} strew, fell, destroy, ★violate (a. woman).) タゴス (v-g)
【民】TUviTu-tal (= to declare ★breach of friendship) タゴス (v-g)
【民】takar-tal (= 01 1. to be broken to pieces, as skull bone, earthen vessels; 2. to be shattered, demolished; 3. to be crushed, bruised; 4. to be scattered, as the ranks of an army; 5. to be ★breached, as a dam, a bank; 6. to be uprooted) タゴ
ダグ
/dagu/
[taka]
団子
[だんご]
ダグムチ=団子餅。旧3月3日の桃の節句に蓮餅をつくり祖先棚に供え、親族にも配る。
フチダグ=蓮団子。瘤。肉塊。肉腫れのことにもダグと言う。
ダグウッカン=団子頭、低能の称。団子の形が丸くO型であることから、能力の低い意を表したものと思う。1、5、9月の月神拝み二は、米の白団子をつくる。親餅が二つ、月と太陽を意味し、子餅は星の群を意味している。
民謡

餅(ムチ)給(タボ)り給り 団子(ダグ)ぬ餅(ムチ)給りよ
給らだてからや てがらせるど
餅欲(フ)さんばあらい 団子欲(フ)さんばあらい
昔祖先(ウヤフジ)が 真似(マネ)どせたんど。

--
【民】toku-tal (= 01 1. to assemble, collect, accumulate 累積; 2. to form, as a whole or ★lump 塊(かたまり)、こぶ、角砂糖、しこり; to aggregate 集合(体)、凝集体;) ダグ
【賛】saMvarta (= m. rolling up; anything rolled or kneaded, ★lump, clod, ball 玉、弾, heap, mass かたまり, thick cloud; a cert. period of time, the destruction of the world.) だんごダ (s-t-d, v-g)、たまだ
ダグリ
/daguri/
[takara]
発情
堕振
ダグリムン=情交者。特に女性の異性に対してけじめのない場合にも言う。
ダグリクヮハラデ=私生児孕んで
民謡

遠方(トウ)から見れば 青(アウ)かぶて見らゆん
側(スバ)寄(ユ)して見れば ダグし馬(マ)ぬ面(チラ)

--
【賛】saMkIrNa (= mfn. poured together , mixed , commingled &c. ; ; sprinkled (esp. with fluid-exudation , as a ★rutting elephant 発情期の象; but cf. %{-nAga}) L. ;) ダグリな (s-t-d)
タタテ
/tatate/
[tatata]
立腹する
腹を立てる
アヤガテと同義語
--
【趣】šà...dab5 (= : to be ★angry ('heart, stomach' + 'to grasp, clench').) タタテ
sibsatu, sibsdtu f. pi. tant. (= "anger, ★angry rejection" M/jB esp. s. Hi "divine rejection"; < sahdsu) タタテ
【民】tATTuppUTTen2al (= expr. of (a) being ★angry; (b) being pompous) タタテなる
【賛】saMruSita (= mfn. enraged , irritated , ★angry ib.) タタテ
【民】aracippaTu-tal (= to be vexed; to be ★angry (TLS)) アヤガテ (c-k-g)
【賛】Ayasta (= mfn. exerted , managed or effected with difficulty ; labouring , toiling , making effort or exertion MBh. ; pained , distressed ; wearied , vexed , ★angry ib. ; sharpened , whetted ; thrown , cast L.) アヤガテ (s-k-g)
==
【賛】hIDita (= or mfn. ★angry. wroth RV.) はーたつ
タダキ
/tadaki/
[tataka]
便所
肥料だめ
セメントの移入前は、石灰に砂と砂利を混ぜて木で叩いて四周と底を固めた。タダキは叩きの由来である。化学肥料がなかった頃は肥料だめとしてタダキを造り家畜の糞尿、残飯、汚物を混入して腐敗させて肥料として使用した。明治政府は補助金を出して各家庭にタダキを設置するよう奨励した。便所のなかった時代は豚小屋の中に糞尿をたれていたと伝える。(昭和5年頃まで)
アイタダキ=藍溜。藍の原料である藍玉を造るタダキ。現在徳之島町轟木の山中に残存している。かって部落共有林に藍を栽培していたころ、このタダキに藍を刈り込み、水に漬けて葉を腐らせ藍玉をつくった。
--
** 腐敗 decay 系 **
【民】catAvu-tal (= to be shattered or broken; to be rotten; to be ★decayed) タダキ (v-k)
【賛】sAdana (= mfn. (fr. Caus.) = %{sAdaka タダキ} S3is3. ; m. a text recited when anything is being set down (cf. below) A1pS3r. ; (%{I}) f. a partic. plant (= %{kaTukI}) L. ; exhaustion , ★decay MW. ; n. causing to sink , wearying , exhausting , destroying W. ;) タダキ
【賛】sattvakaSAya (= m. ★decay of energy , one of the 5 signs of ★decay (see %{kaS-}) Buddh.) タダキ
【民】tAzcci (= 1. bending; 2. depth; 3. humility, submissiveness; 4. inferiority, meanness, baseness, vileness; 5. deficiency, want, scarcity, arrears; 6. deterioration, degradation; loss; ★decay of wealth, power, etc.; 7. being engrossed; 8. delay, procrastination; 9. dishonour, discredit, disgrace; 10. incompetency, inadequacy) タダキ
【賛】zarIrapAka (= m. `" ripening of the body "' , decline of bodily strength , ★decay MW.) タダキ (r 反復)
** 叩く(たたく) beat 系 **
【民】tAkku (= 02 1. attack, assault; 2. ★beat, dash, blow, clash;) たーく、たたく
【民】tiTukkuttiTukken2al (= 1. expr. signifying starting repeatedly through fear or weak nerves; 2. onom. expr. signifying ★beating, throbbing, palpitating of the heart through fear) たたくたたけなる、とことこ鳴る
【賛】tADaghAta (= mfn. ★beating or hammering ib.) タダキだ

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

タタメィ
/tatame^i/
[tatana]

[たたみ]
明治の終わり頃までは畳は贅沢品扱いされていた。農家や貧者は筵を敷いて畳代用にした。本土から畳表が移入される以前は、畳表の原料藺草の栽培から編み肩にいたる。総ての作業は自家労働であった。正月畳を年一回新調、張り替する習俗があったが、近年は生活改善の線に沿って改められている。畳織機が各家々に建てられてあって、これを使ったものである。
--
【趣】(gi)šà-sur (= : (★reed-mat) sieve ('gut-like container' + 'to press out a liquid').) タタメィ (r-m)
【民】tAzampAy (= ★mat made of the screw-pine leaves) タタメィ
【賛】tejana (= n. sharpening, kindling; point or shaft of an arrow, reed, bamboo; f. {-nI}Å ★mat of straw, tuft, bunch, etc.) たたみ
タタンヂ
/tatan"(chi)/
[tatanta]
渡地
渡し場
谷や川の俗名。また、谷や川を越して行く地点の呼称。尾母と南原の途次にもある。
--
【賛】dAza (= m. fisherman, ★ferryman, mariner.) タタンヂ (+ン)、たーんじ (+ん)
【民】tuRaittONi (= ★ferry boat) タタン、たたんに
【賛】tAraNa (= n. (fr. Caus.) ★ferrying over , carrying across , Sa1rin3gP. ; passing over , crossing (m. c. for %{-taraNa}) R. Ra1jat. ;) タタン (r 反復)、通りの(とおりの)
【賛】sajjana (= mfn. (for %{saj-jana} ) hanging round (e.g. %{kaNTha-s-} , `" hanging round the neck "') Mn.; n. a flight of steps or Gha1t leading down to the water , ★ferry L. ;) タタン (s-t, jj-t)
タチナキ
/tachinaki/
[tatanaka]
立泣き
群泣き
犬が多数群をくんで異様な声で集団泣きすること。タチナキは縁起が悪いといわれ、大災の発生、人の死亡など災禍がおこると伝えられている。
--
【民】cAti (= 06 1. family, clan, race; 2. hindu caste.; 3. birth; 4. attribute common to a class; 5. kind, class, species; 6. that which is superior, genuine; 7. ★group グループ、群れ, multitude;) タチ (c-t)
【賛】DAtkRti (= f. (= %{DAM-} ; %{TaM-kAra}) ★howling 吠える、遠吠え(とおぼえ), Ma1latim.) タチ (k 無音)
【賛】mahArAva (= m. great ★howl or cry.) ナキ (v-k)
==
【賛】pravyAhR (= P. %{-harati} , to utter forth , speak MBh. R. ; to utter inarticulate sounds , ★howl , yell , roar ib. (v.l. %{pratyAhri}) ;) ほえる
タチワキ
/tachiwaki/
[tataka]
刀豆
なた豆
長さ20cm、径10cm程の莢の中に大粒の実が3、4個ある。煮食用ともなるが、柔らかい莢は漬物として貴重である。民俗面では船旅のときに身を守ってくれるとの俗信がある。形態のうえでは女性生殖器、船形に似ているからであろうか。旅出にあたってナタマメを衣の中に縫い込んでおくとよいとの考えからである。
--
c. 莢(さや)
【熊本弁】たちわき   なたまめ(刀豆)   大きさが30cm程にもなる若いサヤの味噌漬けはコリコリとして美味い。タチワケ,タチワギとも
【民】tampaTTagkAy (= sword-bean なたまめ) たちわき/タチワケ/タチワギ (mpa 無音)
c. ナタマメ (wikipedia) , 写真(丹波なた豆※) ---- 何なのこの馬鹿でかい豆。こんなのが日本に実在するんですね。ガリバー旅行記で、巨人の国に行ったみたいだ。
※ 日本には江戸時代初頭に清より伝わりました。wikipedia にもそう書いてある。--- ウソだろう。それとも、熊本は、もっと古いのか?。
タテクサ
/tatekusa/
[tatakata]
立草 刈ることを禁止した野草。立入り禁止区域の草生地のこと。立札や竹、芒を立てて標示し、戒律を犯すと草刈用具の無条件没収を余議なくされる。素朴な所有権の表示、物件の保護表示としての竹や芒を立てておく習俗は、別の意義からきたものとも思われる。即ち注連縄の意義と通じるものと考えられる。
タテギャ=立芒
タテヤマ=立山の称もある。
--
c. 「芒を立てて標示し、」、芒、意味不明。
芒(のぎ)は、コメ、ムギなどイネ科の植物の小穂を構成する鱗片(穎)の先端にある棘状の突起のこと。
--- 芒(のぎ)って、立てることが可能なのか
c. 保護動植物、保護山。保護林。自然保護活動。尾瀬保護財団。自然保護 conservation of nature natural conservation natural protection
【賛】dA (= 6 f. ( %{de}) , ★protection , defence L.) たー、タテ
【賛】suUti (= f. good ★protection or assistance RV.) タテ
【賛】trAta (= a. ★protected; n. ★protection.) タテ
タッキャ
/takkya/
[taka]
誰達 複数を示す。
ワッキャ=吾達
ヤッキャ=お前達。ヤは汝で卑称。伊仙地区はウッキャのウはウイに通じ敬称である。花徳では貴方と汝の区別はほとんどないと言われ、大人が小人にもウイと尊敬語で呼ぶことすらある。
民俗

貴方(ウイ)た吾達寄揃(ヨロ)て何時(イチン)遊(アシ)でにえたんが
過(イ)ざる七月の中の頃

タッキャイ
/takkyai/
[taka]
二切れ 一本を二本にすること。タッキレの転訛か。
一切れ(チュッキャイ)。二切れ・・・・・の数詞。
民謡

徳之島一切い(チュッキャイ)節 二切い(タッキャイ)成さるん哉(カネ)
一切や加那がため 一切や吾がためど。
この一切い節の発祥の地について異論があるように聞くが、母間の麦田”扇間”が発祥源であるように思う。天城町社会教育課発行の”島歌の集い”の中に新ちゅきゃり節15番が記されていることを付記しておく。

--
【賛】dvaividhya (= n. ★twofold state or nature or character , duplicity , variance MBh. Ⓖ二重の状態または性質または性格、二重性、分散) タッキャイ (v-k)
【賛】dvaka (= mfn. du.two and two , ★twofold RV.) タッカ
タッチキ
/tacchiki/
[tataka]
来月 立つ月の意ではなく、二(タチ)月の意か。一(チュ)月は今月出、二(ター)月は次に来る月という意か。
イジュルチキ=去月、行った月、去った月。
--
【民】toTar (= 02 1. ★following 後続の, succession 継承、連続する; 2. chain; 3. fetters; 4. series;) タッ
【民】tigkaL (= 1. moon; 2. ★month, lunar ★month; 3. the number) チキ(月)
ダッキョ
/dakkyo/
[taka]
らっきょう

[らっきょう、おおにら]
ダッキョビ=薤屁。らっきょうを食すると屁が回数多く出ると言う。化学的な論拠、生理的現象は判明しない。薤漬物の香と刺激、それに口甘い味の悪名が影響したのか。
--
【賛】rAhUcchiSTa (= or n. ★Allium Ascalonicum L.) らっきょいすた、ダッキョいすた (r-d)
【民】irAkUcciTTam (= * wild leek, ★allium ampeloprasum) ダッキョしったむ (r-d)
タナ
/tana/
[tana]

段々状の田畑
タナバテ=棚畑、一段高い畑。
アマダ=天棚。地炉の上部に1m四方程の木製棚を天井から吊るして、薪の乾燥施設として利用した。
製糖場でも砂糖窯口の上部につくって”ウギンカラ”(甘蔗絞り粕)を乾燥したが、火事の原因となった。
--
【民】tattaLam (= loose or spoiled condition of floor, ★terrace テラス, etc.) タナ、だんだん (+ん)
【賛】zAlAra (= n. (perhaps connected with %{zAlA} ; only L.) a bird-cage ; a ladder 梯子, flight of stairs 階段; the claw of an elephant ; (also written %{sAlAra}) a pin or peg projecting from a wall , bracket , ★shelf (cf. %{zalAka}).) タナ、だん(段)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

タナガ
/tanaga/
[tanaka]
手長
蝦(海老)
えび科の節足動物の一種、二本の鋏状の足が特に長いので、”手長”と呼んだのであろう。夏季に多く見られ、川の深みの石下や自然穴の中に身を隠している。
タナガクンギ=蝦括り。チグと称する棕櫚に類似した植物の葉柄の繊維で括る。メーグンという装置で尾の部分から密かに入れて、中腹をしばりあげる。深みの場合は別に1m程の竹を添えて括る。蝦は足を切断して塩でいためて食用にする。夏の部落行事の酒肴に蝦料理を重に入れて行った風景は大正の末期頃に、その姿を完全に消したという。
--
【民】can2n2akkUn2i (= common ★shrimp) たながニ (c-t)
☑ cf. 項番「イビ  えび、海老」
タナシチ
/tanashichi/
[tanatata]
種油
[たねあぶら]
油を流した様。
民謡

千里走(ハ)ゆる舟や 種油(タナ)敷ちど走ゆじ
其(ウリ)が走い口や 煙巻(ケブシ)きゅじ。

--
c. 「油を流した様。」意味不明。種油、って、種(たね)を絞った植物性油脂のことだと思うが、油を流した様、って何だ。 そもそも、日本語がオカシイ。
【民】tORcittai (= leathern bottle or vessel for ★oil Ⓖオイル用の革製のボトルまたは容器) タナシチ (R-n)
【民】tipaticcam (= black ★oil tree)タナシチむ (p-m-n)
【賛】tilataila (= n. ★sesamum-oil. ごま油) たらたら
タナバタ
/tanabata/
[tanapata]
七夕祭
[たなばたまつり、~さい]
明治以前に本土から伝来したものと言われる。亀徳での聞き書きによると、明治21年頃、色紙がなかったため白紙を色染めして七夕に使った。草染、土染、実(ナリ)染など様々の方法で染めた。染織も自家製が多く、泥染、藍染が代表である。七夕の竿を釣竿にすると豊漁に恵まれるとの俗信もある。
--
【民】tEvappacu (= the celestial ★cow 天の牛) タナバタ (v-m-n)
【賛】trivatsa (= mf(%{A4})n. 3 years old (ox or ★cow) VS. ) タナバタ (r-n)
【賛】sArUpavatsa (= n. (fr. %{sa-rUpavatsA}) milk from a ★cow that has a calf of the same colour Vait.) タナバタ (r-n)
【民】tAmaNippiNaiyal (= yoking of five or ★seven bulls in a long rope for threshing 脱穀する corn
[英]穀物・麦) たーまにっぴないやる → たにびなやる → たなばたヤル (N-t)
c. 「ひこぼし(牽牛)」の牛の牽引そのもの?
c. 訳:穀物を脱穀する長い綱を付けた5又は7頭の牛をくびきでつなぎ御すること
タネ
/tane/
[tana]
種子 金玉、植物の種子、動物の精子の称。
俚諺

一年子(グヮ)ぬ薪わる種子(タネ)や間違(マチガ)無(エ)ん。
※一年中で身ごもり出産した子供のまく種子は間違いなく生える。

--
【賛】dhAnA (= f. corn , grain (originally the grains of ★seed from their being `" laid "' into and `" conceived "' by the earth cf. 1. %{dhA} , but usually = fried barley or rice or any grain fried and reduced to powder) RV. ; coriander L. ; bud , shoot L.) タネ
【賛】turIpa (= n. seminal ザーメン fluid 精液; adj. ★spermatic.) タネ (p-m-n)
【民】tAn2iyam (= 1. grain 穀物, cereals; 2. ★coriander-seed) タネ
タネチケ
/tanechike/
[tanataka]
種子漬け
籾種子漬け
伊仙町面縄以北の目手久、佐弁、喜念では”タネムチ”(種餅)”バンムリ”(飯盛?)と称して、旧暦10月の卯、子、午、酉の日柄の何れかの吉日に農耕儀礼が行われる。その由来は”フンニ”(本稲)を栽培していた頃、年内に播種して新年の1、2月に本田に定植する糯米の栽培法である。
詳しくは「フンニ」の項参照のこと。(種子清祝、種子漬餅)
--
c. 徳之島って、国語の時間が無いのか。「種子漬け」って、言うか?。漬物(つけもの)の名前なのか。「種漬」との漢字もそこら中に書いてあるが、オカシイ。「種漬餅」の漢字も疑問。
普通世間では、「種付け(たねつけ・たねづけ)」との漢字を使用する。そうだろ、みんな。
家畜の種付けと区別するために、ワザと漢字を変えた。苗代(なわしろ)への種まき。
【民】tan2inel (= single grain of ★paddy, 360 of which make up a cevit2u) タネの
【賛】sasyAvApa (= m. ★sowing (seed).) チケ、つけ、たうへ
【民】tAyavitaippu (= seasonable ★sowing) チケ、つけ、たうへ
タネマキ
/tanemaki/
[tananaka]
種播き
[たねまき]
”タネウルシ”も同義語。一般的には前記(タネチケ)と略同じであるが、種播きは水稲以外のすべてに該当する。
--
【民】toLiviraippu (= ★sowing in the slush of a field, opp. to pul6utiviraippu) タネマキ (p-k)
【賛】dhAnyavapana (= n. `" ★grain-sowing "'N. of ch. of PSarv.) タネマキな (v-m, p-k)
タマガテ
/tamagate/
[tanakata]
恐れて
こわがる
臆病
魂消るの転訛かそれとも魂あがりの義か。魂が消えるほどに驚嘆して。
--
【賛】samAzaGkita (= mfn. ( %{zaGk}) very ★fearful or apprehensive 〔悪い事が起こるのではないかと〕心配
[危惧]している、恐れている W. ; doubted , doubtful ib.) タマガテ (s-t, z 無音)
タマクガネ
/tamakugane/
[tanakakana]
玉黄金
[たまこがね、たまおうごん]
子供や愛人に対する愛称、美称。タマは美辞、ガネはカナ(愛)の転か。
八月踊り

ふりふりよ お手ふりふり玉黄金
好(シ)ちゅぬ玉黄金 家(ヤ)寄(ユ)らばど解(ワ)かる。
何時(イチン)迄(タナ)んがち思(モ)で添(ショ)たる玉黄金 誰(タン)に中傷(ナカ)やりて此間(クネダ)ぬちゅが。

--
【賛】dIrghadveSin (= mfn. ★cherishing long hatred 長い憎しみを大切にする, implacable かけがえのない MW.) タマクガネ (r-m, v-g)、てーせつな
【民】tIrkkavairam (= ★long-cherished hatred) タマクガネ (r-m, v-g)
タマシ
/tamashi/
[tanata]

智恵
シックリダマシ=悪賢い。我利我利亡者。
タマシキキ=魂利き、利巧。霊魂にもタマシと言いタマシヌゲテ(霊魂が身体から抜け去って)と、他界近くの状態をさす。
ドダマシ=自分の割当分。自分の身分相応の分量のこと。
俚諺

智慧(タマシ)や臍(フシュ)の下(シュ)な持(ム)ちゅり。
※智慧は臍の下にこそ持たまほしきなり。

俚諺

十人ぬ馬鹿児(グヮ)ゆか、一人ぬ智慧利(タマシキ)き。
※十人の馬鹿児よりも一人の知恵児の方がよい。

--
【賛】sarvahRd (= n. the whole heart or ★soul ; (%{-dA4}) ind. with all one's heart 心 RV.) タマシ
【賛】sarvajIva (= m. the ★soul of all BhP. ; %{-maya} mf(%{I})n. being the ★soul of all R.) たまちー (v-m)
【賛】jJAnAtman (= m. the intellectual ★soul 知的精神 VP.; mfn. all-wise W.) タマシもん
タモイダ
/tamoida/
[tanata]
賜田 亀津南区の共木屋原にある。祭り田、祝田の部類。田植えに先立って早朝に地主が海辺の潮がかり砂を少量取って来る。賜り田の祭場で祓う。賜田の行事と田植えが済まないと、周囲の田植えはできないという。田植えには月の物の女性は参加してはならない。また人糞尿の施肥も全くできない。収穫も賜田の神事が優先する。不文律を暗に犯すと災禍が伴うと言う。
古く賜り田の刈干稲を盗んだら大禍にあい、密かに稲束を返したら禍は晴れたと伝えている。この様な神田は、かっての祝女の祭り田が各地にあったこと水神の信仰地点が神域化され、霊地としての扱いを受けてきたことに由来しているものと考えられる。現在はこの賜り田の神事はほとんど消滅したといえる。
--
cf. 教育漢字 153 t31 給う (たまう) give, ask, receive 賜わる/賜う  f17#1.153
cf. 教育漢字 333 no 田 デン、、かる、かり paddy, field  f17_1#n.333
項番「マチリダ /machirida/ 祭田」
項番「ユェーダ /yu^e:da/ 祝田」

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ダリテ
/darite/
[tarata]
疲れて ダリムン=元気のない者。活発を欠く者。転じて意気地なし者。
ダロァイ=だるい、疲れる。
--
【賛】sAlasa (= mfn. having languor , languid , ★tired , indolent , lazy R2itus.) ダリテ (s-t-d, s-t)
ダリヤミ
/dariyami/
[tarana]
晩酌 慰安の意。焼酎や泡盛で心身をいやす。激しい労働のうえ、慰安に欠けた島の人々はダリヤミに望みをかけた。藩政時代の厳しい砂糖取締りの世では焼酎造りも意のままならなかったし、まして配当品として島津が持ち運ぶ筈もなかった。
明治以後酒類の専売制度が施行されても島では密造酒が跡を絶たず、昭和35年頃まで続いた。密造酒に”シイダケ”(造り酒)または”カメニャ”(亀ニャ)の別称がある。取り締りの税務官が巡視にくると、部落ぐるみで密造酒を隠す、そのため”カメニャドー”と順次に知らせ合っていた。酒瓶は竹藪や土中に埋め係官の目をのがれ、中には係官の目前で酒瓶をわって証拠を湮滅する挙動に出るなど、多くのエピソードが伝えられている。
--
【賛】surApAna (= n. the ★drinking of spirituous liquor 飲酒 TS. ; mfn. ★drinking spirituous liquor Ca1n2. ; eating anything to excite thirst W. ; m. pl. N. of the people of eastern India (so called from their ★drinking spirituous liquor) Pa1n2. ; (%{-Na}) %{-parikSIva} , intoxicated MW. ; %{-prA7yazcitta} n. a penance for ★drinking spirits ib.) ダリヤミ (s-t-d, p 無音)
タレッチュ
/tarecchu/
[tarata]
老人
年寄
取り人(チュウ)の義か。
タロテ=年取って
ウェイムン=老者、オイムンの転訛か。
ウィイムンジキロ=年寄り格好、年増者に見える。話術に長じ落着いている若者を賞讃する場合に言う。
--
【賛】ciraja (= mfn. born long ago , ★old.) ちらじゃ → タレッチュ
【賛】jaraTha (= a. ★old, aged; hard, solid, strong.) タレッチュ (j-t)
タワク
/tawaku/
[taka]
田仕事
[たしごと]
ワタは仕事、労働のこと。
ヤテワク=雇仕事。賃金はなく、労働奉仕すること。家の新築、新しい田畑の購入、開墾作業、災害を受けた等の場合、慶弔の意味で近親者はヤテワクまたは、”ヤテバン”をする。傭い飯の意か。ヤテワク、ユイワクを受けると、その返しは何等かの方法でなす義理は強い。タワクも天水田の場合は”タシチケ”(田躾の意)と稱して、2、3頭の牛馬を田に入れて土を柔らかく踏みこなす作業と、畦を丸太棒で練り固め水洩れを防ぐ作業をする。牛追いは泥を避けるため牛馬の尾に茅を括って垂らしたものである。
--
c. 田 + work
cf. ☑ 項番「ワク  仕事」
タン
/tan/
[tan]
タルとも言う。
タンダル=誰々
タンガ=誰か
タンダルチャンガ=誰々来たか
タンガチャンガ=誰が来たか
古今集

花よりも香こそあわれと思ゆれ
タガ袖ふれし やどの梅ぞも


「麗(ウルハ)しき美人(ヲトメ)に過ひたまひき。爾に「誰(タ)が女(ムスメ)ぞ」と問ひたまへば」とある。ダレ、タ、タンとの変移であろう。

ダンガサ
/dangasa/
[tankata]
蘭傘
蝙蝠傘
南蛮貿易のルートで移入されたのでこの称があるのか不明。このほかダンチキギ、ダントヌゲ等和蘭の義と解されるものがある。
民謡

蘭(ダン)傘さち 高(サシ)下駄履(ハ)きゅしんば
母(アンマ)がお陰。

--
c. 「ダン」= 蘭(ラン)オランダ、説は、多分誤り。
【民】cIn2akkuTai (= ★paper-umbrella 紙製の傘) ダンガサ (c-t-d)
【民】catti (= 06 ★umbrella) カサ
【民】curugku-tal (= 01 1. to shrink 縮む, contract, shrivel, wrinkle; 2. to lesen, dwindle; to be reduced 縮小, curtailed, compressed; 3. tobe epitomesed, summarised; 4. to be puckered しわが寄る, creased; 5. to close as flower 花の様に閉まる, ★umbrella; to be furled, drawn in, as the limbs of tortoise; 6. to fail, as in duty) だんが
【賛】kharparikA (= f. an ★umbrella Gal. ; = %{-rI} L.) こーもりかー
タンキ
/tanki/
[tanka]
短気 俚諺

短気ヌ損(スン)気 小(フワ)欲大(ウー)損。
※短気をすればそれだけ損になり、小欲をすれば大損になる。

--
【賛】duHkhazIla (= a. having a difficult ★temper, full of pretensions, irritable.) タンキ (H-n)
【民】tukkuNiccittam (= short ★temper) タンキにったむ
タンギャサ
/tangyasa/
[tankata]
丹瘡 毒性の皮膚病。できものに膿をもち瘡ができ発熱するまでに痛む。治療が難しく民間療法がとられてきた。呪者が餅米を口中でかみ、患部にふきつける。その際次のような呪言を唱上する。(呪文は多いが、次は山部落での聞き書き)

「アワダニ オカダニ ダイダイ カズラ ネヲキレバ ウラガ カリル ウラキレバ ネガカリル。」

呪法には朝呪言(グチ。朝早く洗顔し茶を飲まないうち)空(カラ)呪言などあって、呪文を三回唱え神酒に呪言をふき入れて傷口にふきつける。患部に手で神酒をすりこむ方法もある。なお呪言は途中で休まないで言い切らないと効果はないと言う。
--
【民】toTaivAzai (= 1. abscess in the thigh or near the groin 太ももまたは鼠径部付近の膿瘍; 2. milk leg, white leg, swelled leg むくみレッグ, phelegmasia dolens ,; 3. a plant, used in curing ★tumour) タンギャサ (+ン, v-g)
タンクサ
/tankusa/
[tankata]
田草
水稲の除草
タンクサカキ=田草掻き、カキは手で草や土を掻く意。「イネぬクサカキ」(八月踊り)の一節に、

稲ぬ草かき 稲ぬ草かきや
おも田ぐゎど かきゅり かきゅり。
※水稲の草取りはオモダ(雑草)を抜取らねばならない。

--
cf. 教育漢字 13 no 草 くさ grass  f17_1#n.13
【民】puRAmuTTi (= parakeet-bur, a widespread ★weed 雑草, m. , triumfetta rhomboidea) オモダ
タンゲィテ
/tange^ite/
[tankata]
当てにする
頼りにする
タンゲィはタノミ、タンビの転訛か。
チュウタンゲィテ=他人を当てにして。他力本願の様子。
--
【賛】saMvyapAzrita (= ( mfn. ( %{zri}) ★relying on , resorting to (acc.) MBh.) タンゲィテ (v-g)、たのみだ (v-n, p-m)
【賛】tagku-tal (= ; 10. to ★rely, depend; to be dependent) タンゲ (+ン)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

タンコ
/tanko/
[tanka]
向かい側 マタンコ=真向かい、股向かうの義からすると、両足が向かい合っている称か。「丹向」の小字名が広く分布しているところから、一定地域(地点)の真向かいの場所、位置につけた地名と思われる。
--
【賛】saMmukha (= , f. {I} ({A}) facing, fronting, directed towards, fig. inclined to, propitious, favourable (gen., loc., or ---). n. {saMmukham} adv. towards, in front of, before (gen.); --- & loc. ★opposite, in front, before the eyes.) タンコ
==
【賛】mukha (= ; (in geom.) the side ★opposite to the base , the summit ib. ;) 向こう、向かい
【民】mun2vAy (= 1. forepart of the mouth; 2. lip; 3. the direction ★opposite to that whence the wind blows, in winnowing; 4. grain found mixed with chaff even after winnowing) 向かい (v-k)
タンコダチ
/tankodachi/
[tankatata]
二人家立ち 新婚の独立家庭。結婚して分家した一家に二人でくらすのでこの称がある。転じて家屋、家財道具が貧弱な家庭を卑下していう場合にも使う。タンコの義と結びつけて考えるのが妥当と思う。分家の家屋建築は”マタバラヤ”(叉柱家)で、壁は茅と竹でふき、床は竹を編んでつくる。本家譲りの古畳か萱筵を敷いてあった。棟は一つで寝間から炊事場まで同棟の中にあった。
俚諺

姑(サト)親(ウヤ)持(ム)ちゆか タンコ立(ダ)ちぬ窓(ジョウ)一(テイ)ち。
※姑親持ちの金持ちよりも夫婦世帯の貧乏暮らしがよい。

--
【民】cAkai (= 01 1. ★branch of a tree; 2. ★branch of family 分家; 3. hand; 4. ve1dic section; 5. ve1das; 6. a portion of yajurve1da) タンコ (+ン)
【賛】trizAkha (= a. having three ★branches.) タンコ (+ン)
【民】tarkkAstu (= tender 提出、提供、申し込み、申し出。, representation or petition, as for an assignment of land, for the cultivation of land, for farming any ★branch of the revenue; application, as for an appointment Ⓖ土地の譲渡、土地の耕作、収入の一部を耕作するための入札、代表または請願。 お申し込み、ご予約は) タンコダチ (r-n)
タンゴ
/tango/
[tanka]

[たる]

[おけ]
タルの転訛か。桶と樽は構造上似ているのでこの称があるのか?。水汲桶にもタンゴと言う。しかし砂糖容器の樽にはタルと使い分けている。
クェークミタンゴ=肥料桶
--
【賛】dohana (= mf(%{A})n. giving milk , a milker RV. ; giving milk , yielding profit (cf. %{kAma-} , %{bahu-}) MBh. ; (%{I}) f. ★milk-pail Kaus3. (also %{-nikA} Hcat.) ;) dohana %{-nikA} タンゴ
【賛】AhAva (= 1 m. a trough , ★pail , vessel RV. ; a trough near a well for watering cattle Pa1n2. ; (for 2. %{A-hAva} see %{A-hve}.)) 桶(おけ) (v-k)
【賛】udaJcana (= m. ★pail or bucket for drawing water out of a well.) おけナ (d 無音, c-k)
【民】tUkku (= ; 13. yoke, piece of timber shaped to fit a person's shoulders and support ★pail, etc., at each end;) タンゴ (+ン)
【民】tuppAkkikkuzal (= ★barrel 樽(たる) of a gun Ⓖ銃身) タンゴ (p-m-n)
タンシ
/tanshi/
[tanta]
箪笥
[たんす]
嫁入り道具として持参するようになったのはそう古くはなく、それまでは”シチ”、”マックヮバク”、”風呂敷包み”程度の道具を持参したと言う。旅立ちに際して爪や髪の遺品のほか”フス”の始末場、金銭、貴重品の保管場所としても箪笥は活用された。近年の嫁入りタンシのイメージでは、明治、大正のそれは憶測できない。
--
c. 「フス」臍(へそ)・へその緒、のこと。
【民】cantUkku (= ★chest 〔蓋付きの頑丈な〕収納箱。整理だんす。胸、胸郭、肺。, box, coffer) タンシっく(c-t)、たんすック (c-t)
==
【民】mArkkaNTam (= breast; ★chest (TLS)) 長持ちノ(ながもち)
箪笥
タンジ
/tanji/
[tanta]
激る
[たぎる]
沸騰する
[ふっとうする]
腹立つ
[はらたつ]
ワタタンジ=腹が立つ
ミジヌタンジ=湯が沸騰した
--
【賛】dIpta (= a. ★blazing 赤々と燃え上がる, flaming 燃える, glowing, hot, bright, radiant.) タンジ (p-m-n)
【賛】saMcUS (= Pass. %{-cUSyate} , to be in a state of great heat , ★boil over 沸騰する Sus3r.) タンジ (s-t)
【民】cilliTu-tal (= 1. to become chill; 2. to buzz, as bees; 3. to thrill with a sudden sensation of fear; 4. to blush, to be flushed 紅潮した with ★rage 激怒, to be red in the face from cold, fro weeping, etc.) タンジ (c-t, l-n)、かっーっと
【賛】saMruSita (= mfn. enraged , irritated , ★angry ib.) タンジ
【民】vAytiRa-ttal (= 1. to open one\'s mouth; 2. to blossom; to open, as a flower; 3. to break, as a ★boil; 4. to make a breach, as a flood; 1. to cause to open, as the petals of a flower; 2. to speak) ふっとう
ダンチキギ
/danchikigi/
[tantakaka]
蘭付木
[らんつけぎ]
蘭製のマッチ
ランをダンと発言。蘭から伝わった付木。棒の先端に薬品を付けてあることから、かく呼ぶのであろう。
ダントヌゲ=蘭手拭い、洋タオルのこと。マッチの移入によって火神習俗も大きく変化した。即ち火種の保存は不要となったからである。鳥越慶三郎博士の「琉球宗教史の研究」にみられる火神観に一大変革を来したものと思う。
--
c. 蘭(ラン)--- オランダ、のこと。だって。 蘭学者のラン。
c. 「ダン」= 蘭(ラン)
[オランダ]説は、多分誤り。∵インド辞書に下記がある。
c. 発火 ignite で攻める。
【民】cuNTAgkoLLi (= stick ★ignited at one end, used by children as a firework Ⓖ子供が花火として使用する、一端で火をつけた) ダンチキギおり (c-t-d)
ダンナ
/dan+na/
[tanna]
旦那
主人
俚諺

旦那かゆんにしか厳し旦那かり。
※旦那を持つなら厳しい人をもって我が身を整えよ。

--
cf. ナッシーの語源帳   1109【日】旦那(だんな)、ドナー  f21_1#1109
【賛】dAna (= 1 n. giving, imparting, bestowing of (gen. or ---) on (loc. or ---); giving in marriage, giving up, sacrificing, offering, paying; teaching, communicating; granting, conceding; gift, present, ★donation 〔お金などの〕寄付、寄進.) 旦那(だんな) (+ん)、ドナー
【賛】dArin (= 2 m. `" having a wife or wives "' , a ★husband W.) ダンナ (r-n)
タンニャ
/tan+nya/
[tanna]
田蜷
たにし
田の蜷
蜷はカワニナ科のまき貝の総称。川や池の蜷には「コンニャ」、海の蜷には「ニャ」と区別している。蝸牛は陸にすむマイマイ科の軟体の陸生貝であるが、これには「チンニャ」という。
タンニャグクル=田蜷心。内気心、小心者の称。
マイキラコンニャ=尻切川蜷。この蜷を食べるとノボセが下がるとの信仰がる。水稲収穫後の湿田にタンニャは多く、干田になると土中深く湿気を求めて潜る。雨上がりの温和な日和に土中から出るので”タンニャシレ”(田蜷拾い)の老女の姿がよく見られた。腰巻に襦袢、腰に”イボロ”(竹製の小籠)姿の老女が股から股へと移動する風景も今は全く見られない。
--
項番「ニャ   蜷[にな]」 --- 蜷川幸雄 で検索して。
タンネイ
/tan+nei/
[tanna]
尋ねる
事情を聞く
ムンタンネ=物事を尋ねる。相談ごと。転じて、男側から女側に結婚の意思を密かに確かめる場合にも”タンネテニェー”(尋ねてみる)と使う。普通、女性の縁者、近親者が尋ね役になる。両性の意見の相違による不成立の場合、三者にもれないように極内密に尋ねる場合もある。成立すると”サケムイ”(酒盛)がなされ、婚約状態になる。古くは正式の結婚式をしないで、事実上は結婚状態にはいったとも聞かれる。返事は即答を避け、男性を傷つけないように美辞麗句で断る。
--
【賛】samanuyuj (= (only ind. p. %{-yujya} and Pass. %{-yujyate}) , to ★inquire after , ★ask about Cat. ; to appoint , order , enjoin R.) タンネイち
タンバテ
/tanbate/
[tanpata]
頼まれて
雇われて
タンビチュ=雇われ人。
俚諺

雇傭(タンビ)人や鳥(トイ)ぬ入らん丈(シュ)。
※雇人は骨を折って仕事をしない。

俚諺

人(チュ)ね頼(タン)ばてか脚(シネ)な馬(マ)牛繋(チナ)ぎゅ。
※人の相談ごとはよく考えてからしないと繁雑なことになる。

--
【賛】samupAdAya (= ind. having gained &c. ; having used or ★employed (with acc. = `" with the help of. "' , by means of "') R.) タンバテや

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

タンビル
/tanbiru/
[tanpara]
御玉杓子(蝌蚪)
[おたまじゃくし]
蛙の幼虫
池、沼、水田にすみ人畜の血液を吸う環形動物の蛭(ヒル)に似ているので、”タンビル”(田蛭)と称しているのか不明である。”ビル”とは軟体性の形容でもあるので、この称があるとも考えられよう。”ビルクシュ”=神経、筋肉を欠き、役に立たない者の卑称。
--
【民】talaippiraTTai (= ★tadpole) タンビルったい (l-n)
==
【民】tavaLaikkuTTi (= ★tadpole, periwinkle) オたまじゃくし (+オ, v-m, L-j)、オたまらくし
タンブシ
/tanbushi/
[tanpata]
田畔
[でんぱん、たぐろ]
タアブシのアが略されている。
タンブシネリ=畔練り。丸棒で練り固めて水洩れを防止する。
タンブシクナギ=鶺鴒。田畔婚者の意。鶺鴒がからだ全体を奇異な格好で動かす。”クナギ”とは交尾の情景を表現したことである。
--
c. 鶺鴒(セキレイ)。「田畔婚者の意。」意味不明。日本語そもそもオカシイ。 【田畔】でんぱん 田のあぜ道。
項番「アブシ   田の畔[あぜ、くろ、はん]」
ダンプ
/danbu/
[tanpa]
  ランプの訛り。三分、五分ランプの別があり、五分ランプは冨貴者の家庭に、三分ランプ、フナランプ(船ランプ)は貧しい家で用いられた。電気のない時代(大正12年秋利神発電所開設)に船や船作業に使用したのでこの称があるのか。別名”マンニンドゥ”(万年燈)とも言われた。歴史的には行燈の次に流行した照明器具で、明治の中頃に徳之島に移入され普及した。前者が常置用であるなら後者は作業用、携帯用と使途が別々あった。船ランプは照明は弱いが器具が丈夫で硝子は分厚く強い針金で縦横に編まれている。雨水よけの蓋があり、濡らしても破損せず、火が消えないのが特長である。前者は少量の水分で”フヤ”に亀裂がはいったり、掃除時にわることが多かった。”フヤサレ”は子供の役であったので幼少の頃よく割ったものである。又、水洗いして十分乾燥しないうちに点灯して割ったり、たまには”カサ”、”カラカラ”も同時に破損してひどく叱られたことを記憶している。小さい竹棒の先に柔らかい布を巻いて、徐に”シシ”(煤)を落す作業は子供には不適当な役であった。掃除用の竹器具は使用後に一定地点に保管し、2、3日に1回はフヤサレに使うのであった。
--
c. (l-t-d) 音通。   l/m/n は互いに音通する。 r/s/t も互いに音通する。l-r も音通する。

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

⬢チ  ↑Top  82 件
島口 標準語 用例・意味等

/chi/
[ta]
 
--
【賛】tejoja (= n. ★blood Gal.)
【民】cONi (= 01 ★blood) そに → チ
【民】cottu (= 03 ★blood-like red paste)
チィ
/chi^i/
[ta]
チィクレグヮ=乳飲み子
チィクレバ=乳歯
チィムレ=乳貰い。主産後の乳貰い。
チィウヤ=乳親。母乳がない場合に貰い乳をするのでこの称がある。
チィブク=乳房
チィバレ=乳が腫れる
俚諺

泣きゅん子(グヮ)ねど 乳(チィ)飲(ヌ)ましゅん。
※泣いて来れば即ち頼って来ればこそ助けてやる。


「蛤貝比賣、待ち受けて、母の乳汁を塗りしかば、麗しき杜夫に成りて、山で遊行びき。」とあり、女性の分泌物は呪力があると信じられてきた。

--
【民】cAci (= 02 mother's ★milk) チィ、ちち
【賛】strIkSIra (= n. mother's ★milk.) ちち
【民】tati (= 02 curdled ★milk, curds) ちち
==
【民】uppuppAl (= co-lostrum, the first ★milk secreted in the breasts after childbirth) おっぱいノ
【賛】dohaja (= n. `" produced by ★milking "' , ★milk L.) 醍醐(だいご) (j-g)
c. 【英】cheese /チーズ/ も、乳(ちち)の変化・副産物である。
チィタチ
/chi^itachi/
[tatata]
一日
[ついたち、
いちじつ、
いちにち]
一日、十五日は祭礼日。
チィチャル=一日中。チィは一日、チャルは終日の意。チャルワク=終日の仕事。
一日、二日(フチカ)、三日(ミキャ)、四日(ユワ)、五日(イチカ)、六日(ムユカ)、七日(ナンカ)、八日(ヤウカ)、九日(クンカ)、十日(トワ)。
俚諺

一日(チィ)後(ウク)れてか 七日後りゅん。
※一日の遅れが七日の遅れにもなる。

俚諺

一日後りてか 十日不食(クレ)ゆん。
※作物を植える時、一日遅れると十日も不食しなければならないようになる。

--
【賛】dyUtapratipad (= f. the ★first day of the bright half of the month Ka1rttika (celebrated by gambling) L.) チィタチぱっと
【民】catuSpAtam (= 1. quadruped; 2. dog; 3. a division of time, ★first half of the newmoon ★day, one of eleven karan2am , q.v. Ⓖ時間の分割、新月の日の前半、午前 2 時 11 カランのうちの 1 つ) チィタチむ
チカ
/chika/
[taka]
  数量の単位。水稲の苗束を数える単位。
チュチカ=苗束3把
チュヌキ=30把。苗代の広さや、田の広さを苗束で示す場合もある。五(イチ)ヌキシキ=150把の苗を植える広さの意。水稲苗の売買の場合にも1チカ、1ヌキ単位になる。
--
【賛】juTaka (= n.*), {juTikA} f. tuft, ★bunch 束(たば).) チカ
==
【賛】stamba (= & {-ka} m. ★bunch, esp. grass-★bunch.) たば
チカノテ
/chikanote/
[takanata]
飼育
養って
チカネムン=飼い物の義で家畜のこと。
チカネウェー=飼い分け。自己資金で家畜を購入できない貧農の人達が、家畜の牝を預って飼育し産んだ仔を分け合う習俗。また家畜の価格が騰貴した分を平等に分け合う方法もあった。
俚諺

大金玉(ウーダマ)やっくゎん養(チカノ)って何(ヌ)しゅんが

民謡

粟(オン)草しめりば粟(オー)ぐゎや摺落(シリト)ち
稲ん草しめりば稲ぐゎや摺落ち。

--
【賛】sugavya (= n. the possession of good or much ★cattle RV. 良い または 多くの家畜の所有。つまり、飼育; mfn. = %{-ga4va} MW) チカネや (v-n)
チカンバク
/chikanbaku/
[takanpaka]
棺箱
[かんばこ]
チカは塚の意か。徳之島の神之嶺では墓石がなく。土を山状に盛り上げる塚型の墓所があり、塚に埋める箱の意義から”塚箱”と呼んだのか不明。亀津では石室にチカンバクを入れ石蓋をなし、土を被せて塚を立てる葬法が特定の富家でなされていた。花徳では死体を甕に入れて土中に埋葬する習俗があった。
--
c. 要するに、「棺桶(かんおけ)」のこと。casket〔【同】coffin〕
【民】cAntukkOy (= perfume box 香料の箱 or ★casket) かんちかん、ちかんヤ △
【民】cavappeTTi (= ★coffin) チカぺっち (v-k)
【民】cantAkku (= ★coffin (TLS)) かんたーク、かんツおけ
【賛】bhANDaka (= m. (Siddh.) or n. a small vessel , cup , plate , ★box , chest Katha1s. ;) ばんだく、バク、はこ
==
【賛】peTaka (= mf(%{ikA})n. a little basket , ★casket , box Das3.) ひつぎ(棺)
【民】pITikai (= 02 1. flower tray; 2. ★jewel-casket) ひつぎ(棺)
チガ
/chiga/
[taka]

ます
一合枡には”チブ”と言って”チガ”とは区別されている。五合、一升枡が広く使用されている。
チュウチガ=一枡
チガナー=五合
チガギリ=米を計るときに量目不足。
--
【民】calakai (= 01 1. a grain ★measure=1 3 poti or a bullock load =60 to 80 measures; 2. land sufficient in extent for sowing one calakai of paddy) チガ
【民】ciRagkai (= quantity that can be held in the hollow of the hand; palmful, as a ★measure 手のくぼみに収まる量。 目安として手のひら一杯) チガ
==
【民】maTTu (= 01 1. ★measure quantity 量, standard 標準, degree, size proportion, amount;) 升(ます)
【賛】masa (= m. ★measure , weight W.) 升(ます)
c. 【英】measure /メジャー/ は、「ます(升)」、そのまんま東の、関係。
【民】pakkAccEr (= 1. standard weight of avoirdupois 10 palam=30 to1la1 , as a right ce1r ; 2. a weight of 24 palam ; 3. a standard ★measure of capacity) 計り(はかり)
チキャイ
/chikyai/
[taka]
短い
近い
チキャク ヤマトカラ ムドルンベ=近日本土から帰ってくるらしい。
クンフクヤ チキャーヌ キラライ=この洋服は短くて着れない。
この様に空間的な遠近の場合と、物の長短を区別なく使っている。
俚諺

短(チキャ)や長ねどからまゆん。

俚諺

遠方(トハ)はぬ親類(キョーデ)ゆか近隣(チキャバ)ぬ他(チュ)人。

--
cf. 教育漢字 41 ta 近い near, close to, approach   f17#a.41
チキョイ
/chikyoi/
[taka]
付き合う
交際
俚諺

付合(チキョテ)てか兄弟(キョウデ)。
※親しく交われば兄弟のようになる。

--
【民】cakkiyam (= 02 fraiendship, ★intimacy 親密さ、親しい関係) チキョイの
【賛】sakhya (= n. friendship , ★intimacy with , relation to (loc. or instr. with and without %{samam} , %{saha} &c.) , fellowship , community RV.) チキョイ (s-ch)
チクゥ
/chiku^u/
[taka]

ふくろう
徳之島町尾母にチクゥにまつわる伝えがある。
「後塔山(ウシュント)ぬ人命(チュワ)捕(ト)ら梟(チクゥ)」と称して、この山の梟が鳴くと人の生命を奪うと考えられてきた。現在も民家の近くに来て鳴くと縁起が悪いと言われる。
ミンチクゥ=耳梟
ニャウチクウ=猫梟の方名を聞く。
--
【民】cuTalaikkuruvi (= ★screech-owl 《鳥》アメリカオオコノハズク (TLS)) チクゥ
c. 「チクゥ」は、「このはずく」の「ずく」と、発音が似ている。

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

チグ
/chigu/
[taka]
  山野に自生している棕櫚に似た植物。強い繊維がとれるので、古くは貴重であった。繊維は綱の原料になるばかりでなく、籠の緒、草履、引綱、蓑などの材料として使用された。藩政時代の入貢品の一つになっていたことが記録にみられる。(道之島代官記集成)
チグデ
/chigude/
[takata]
縮んで チジデ(縮んで)の訛りか。鳥類が羽毛が立って生気を失っている状態や、植物が萎縮ししなびている状態の形容に使う。
トイヌ チグテ シニュゲイ=鶏が病弱で痩せこけて縮こまり死にそうである。
--
【民】cagkOcam (= 02 1. contracting, ★shrinking; 2. bashfulness, shyness, coyness, ticklishness) チグデむ
【民】curugku-tal (= 01 1. to ★shrink, contract, shrivel, wrinkle; 2. to lesen, dwindle; to be reduced, curtailed, compressed;) チグ
【賛】saMkuc (= (or %{-kuJc}) P. %{-kucati} , to contract , ★shrink , close (as a flower) Ka1v. ;) チグデ (s-ch, c-t-d)
チケ
/chike/
[taka]
付け
告げ
付き合い(交際)
招待すること。祝いに客を招待する行為に、「チュウ チケシ」と呼ぶ。
俚諺

他人(チュウ)交際(チケ)一番 諸作(ムンチクイ)二番
※どんなに多忙であっても社交を怠るな。

--
【賛】saMketaya (= Nom. P. %{-yati} , to agree upon , appoint (a time &c.) Ka1v. ; to be informed , learn Va1s. ; to ★invite , call MW. ; to counsel , advise ib.) チケたや
チゲ
/chige/
[taka]
関節 チゲチゲヌ、ヤデ=関節の痛み。
ツギ=継ぎ。骨と骨の継ぎの意か。
民謡

吾(ワ)んや子(クゥ)ぐぇ身ぐゎぬぼちぽち、抜げて骨(フネ)ぐゎぬチゲチゲ剥がりて

--
【賛】saMdhika (= (ifc.) = %{saM-dhi} , a ★joint Katha1s. ; m. a kind of fever Cat. ; (%{A}) f. distillation L.) チゲ
【民】taragku (= 01 1. way, path, road; 2. ★lap-joint) チゲ
チコイ
/chikoi/
[taka]
使い
使う
チコルン、チコユン=使用する
チュウ チコイ=人を雇って仕事をする
チケハギ=労の度を越す
チケウシ=役牛
チケベン=使用人。家人(ヤンチュウ)にもいう。
俚諺

人(チュ)使用(チコ)ゆん人や 片目と片耳塞(ミンサ)ぎ。
※人を使役する者はあまり干渉するな、見ぬふり聞かぬふりをせよ。

--
【賛】sadopayoga (= m. constant ★use MW.) チコイ
==
【賛】adhyAcar (= -to ★use Mn.) 扱い(あつかい)
【民】vazagku-tal (= 1. to move, proceed, advance; 2. to walk about; 3. to be in existence; to be current; to be in usage, as money, words, etc.; 4. to swing one's body backwards and forwards, as an elephant; 5. to dance; 6. to last; to endure; to stand established; 7. to be accustomed, practised; 8. to be esteemed, respected; 9. to be suitable; 1. to ★use, practise; 2. to give, distribute;) 扱う(あつかう)
チジ
/chiji/
[tata]
籾の粒
[もみのつぶ]
ムミチジ=鶏の胃袋。胃袋の中の籾が外部より見られるのでかく呼ぶのか。
チュウチジ=一粒。シジと同義語か。チュウシジインガヌックヮ=一人息子。一粒種子。
--
【民】caccu (= 01 1. inferior quality of articles, as tobacco leaves; 2. ★chaff) チジ
【民】cAvaTTai (= 01 1. nits found in the hair; 2. withered grain, ★chaff;) チジ
【賛】tuccha (= mfn. empty , vain , small , little , trifling BhP.; n. anything trifling S3a1rn3gP.; ★chaff Un2.;) チジ
チジュイ
/chijui/
[tata]
千鳥
浜千鳥
チドリの転訛
チジン
/chijin/
[tatan]

[いただき]

[みね]
マチジン=真頂。旋毛。つむじのこと。
ターチマチジン=二つ旋毛。野暮者の象徴として嫌われる傾向があった。
シジ=頂、嶺。
ナーシジ=中頂
ヤチジン=屋根
--
【民】tacan2am (= 1. tooth; 2. armour; 3. peak, ★summit) チジン
【賛】zirovartin (= mfn. being at the head , being on the top or ★summit W. ; = %{ziro7pasthAyin} Na1r. ; m. a chief. W.) チジン
==
【賛】viTaGka (= crown, top, ★summit; a. nice, pretty.) いたき → いただき
チチ
/chichi/
[tata]

[つつ]
ツツの転訛。火吹竹のこと。火神のいる聖地で用いる器具であることから、火吹竹は他の使用をタブーとしている。特に不潔な場での使用や持ちこみを嫌ったと伝える。
--
【賛】cAttra (= n. a kind of ★cylinder, esp. used for kindling fire.) チチ、つつ
【民】titti (= 04 1. bellows; 2. purse, leather bag; 3. a kind of flute or ★pipe;) チチ、つつ
【民】tuttAri (= 1. long, straight ★pipe; 2. a kind of cloth) チチ、つつ
チヂン
/chi"(chi)n/
[tatan]
つづみ

太鼓
部落によって太鼓(チーク)、チヂンと呼称がまちまちである。
民謡

鼓(チヂン)ぐゎや出(イ)じゃち 唄待ちにすれば
吾(ワン)や誰(ダン)待ちゅんが 汝(ウイ)ど待つじょ。

--
【民】cintUram (= 05 a kind of ★drum) チヂン、つづみ
==
【賛】Dhakka (= m. a kind of building, N. of a city or district; f. {A} a large ★drum.) 太鼓(たいこ)
【賛】dundama (= m. a ★drum L.) つづみ(鼓)
c. 「つつみ」としたら、漢字変換してくれなかった。「つづみ」じゃなきゃ、駄目なの?。
cf. 鼓(つづみ) wikipedia

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

チックヮ
/chikku^(wa)/
[taka]
チクラ 魚名。投げ網漁のできる瀬魚。
チッキ
/chikki/
[taka]
搗く
突く
チキも同義語。
チッキグレ=大工の別称。のみを叩く形容からきている。
チッキクッシ=叩き殺す
チッキハギ=外傷の受け方。鳥(トイ)ぬ米チッキ散らち。杵にチッチと呼ぶところから杵の縁語か。
--
【賛】saMdaMzaka (= m. (or %{ikA} f.) a pair of tongs or pincers or nippers , small shears or tongs , a vice Das3. ; (%{ikA}) f. biting , ★pecking (with the beak) Lalit.) チッキ、ちっちき/つっつき
チッキリ
/chikkiri/
[takara]
扛秤
はかり
竿製のはかり
--
【民】tUgkal (= 1. pendant, anything suspended ぶら下がり; 2. drowsiness, light sleep; 3. dullness; 4. depression, dejection; 5. one who hangs about for food; 6. elephant; 7. a hell; 8. balance 天秤(てんびん), ★scale; 9, lowness, depression; 10. closeness, denseness; 11. dancing) チッキリ
チッキュル
/chikkyuru/
[takara]
縮む 髪の毛が自然に縮んでいる様子。
カンニンチッキュル=神之嶺部落にチッキュルが多かったと聞く。
民謡

チッキュルぬ沢山居(マンドンド)-や神之嶺(カンニン)ぬ村。

--
【民】curikuzal (= woman, as having ★curly hair) チッキュル
チッチ
/chicchi/
[tata]
クメチッキ=米搗き。味噌搗き用の杵には”アジン”と区別している。
--
【民】coTTu-tal (= 01 to fall in drops, drizzle; 1. to ★peck, as a crow; 2. to snatch away, misappropriate secretly and slowly; 3. to cheat, circumvent) チッチ
チテゥ
/chite^u/
[tata]
馳走 宴会場から持ち帰る料理のこと。料理でも開宴前の場合にはチトゥと言わない。食生活が貧しかった頃、村の遊興場や祝い座に、酒肴の重を持って行き、チトゥの馳走にあずかったことを記憶している。
--
【賛】devavIti (= f. a ★feast or meal for the gods.) チテゥ
【民】satti (= ★feast) チテゥ、馳走(ちそう)
チド
/chido/
[tata]

[つばき]
つばき
唾は呪力が強く、相手の力を弱める手段として様々な面にその偉力を発揮してきた。
  1. ”マッテブ”(赤蛇)を見たら三回唾をかけて逃がせ。
  2. ”ケンムン”(化物・妖怪)に会ったら三回唾をかけて祓う。
  3. 犬神を入れる時に杯の酒に唾を入れて相手に飲ます。
  4. 青大将にも1.と同じ行為をする。

「爾に水を飲まさずて、御頸(クビ)のたまを解きて口に含みて、其の玉器に唾を入れたまひき。」-「唾と共にぱっと吐き入れられた。一種の呪術で、唾液の呪力によって玉を器にくっつけたのである。」

--
【賛】SThyUta (= mfn. ★spit , ejected from the mouth , expectorated (as saliva) ; n. ★spitting , sputtering L.) チド
【民】teviTTal (= that which is ★spit or vomited) チド、つば
【民】tuppu-tal (= 08 to ★spit) つば
チナ
/china/
[tana]

牛綱
十五夜綱
左綱
神之嶺部落の十五夜綱にまつわる習俗を紹介する。他部落と違っている点として、
  1. 綱は大生氏宅の庭でかく。
  2. 綱は引く前に、神石にこすり、三回家の中に引き入れてから道に出す。
  3. 綱引きで吉凶を判断した。
  4. 綱は一回中央から切断し、つないで引く。
  5. 引き終わった綱は不浄の地に捨てない。
※左綱にまつわる民俗は根強くしかも広く分布している。徳之島郷土研究会報No4松山光秀氏の報告があり、貴重な記録とされている。
--
【賛】chidira (= m. id. ; a sword ib. ; fire L. ; a ★rope , cord L.) チナ (r-n)
【民】tAmam (= 01 1. ★rope, cord, string; 2. line to tie cattle;) チナ、つな
【賛】suSma (= n. a ★rope , cord (v.l. for %{zulba}) L.) チナ、つな
【賛】sthUNA (= ; (prob.) = %{rajju} , a ★rope , cord Hcat. ;) つな
チノ
/chino/
[tana]
チノトギ=角研ぎ。闘牛の角を研ぐ。鋭い刃物で角先を研ぐ。
チノキリ=角切り。綱切り。転じて自由自在にできる立場。
チノ=腫物の突起部分
チノギ=女性の陰部の突起部分
イビヂノ=蝦角、蝦の構えの形容
ハテラヂノ=平角
テンヂノ=天向角
俚諺

親や牛ぬ毛程(フド)、子(クヮ)や牛ぬ角(チノ)ぬ程。

--
【民】cigkam (= 03 1. ★horn; 2. tender plantain; 3. distance of seven or sometimes ten sticks in the game of tip-cat, measured from where the cat falls to the goal) チノ (g-n)
【賛】zRGga (= n. (adj. --- f. {A} & {I}) ★horn (of every kind), tusk of an elephant, syringe, peak of a mountain, turret of a temple or palace; top, point i.g., also fig. the best of its kind.) チノ (g-n)、つの (g-n)
c. 「g ぐ」と「n ぬ」は、音通する。ex. 漢字 御 は、 ご、おん、み
【賛】smaracchattra (= n. the ★clitoris L. クリトリス、陰核) チノギあっとら (s-ch)
チバガサ
/chibagasa/
[tapakata]

[ふき]
ふき
蕗傘
蕗の葉は傘状になっている。チバハとも言う。蕗の若芽を煮て水に漬け苦みを除いて食用にする。乾燥チバハは保存食ともなる。食料不足の世において副食物として貴重な扱いを受けた。チバハドゥセバン(蕗雑炊飯)は、田植え雑炊飯として親しまれてきたが、現在全く見られない。蕗は水田苗代の緑肥として、その葉は乾燥後ちり紙代用として大いに役立った。また、”イチュンゲガサ”(苺傘)、野苺の葉も広く用いられた。
--
c. フキ butterbur 未登録。新芽 sprout で攻める。
【賛】Dimbha (= m. a new-born child, fool, ignorant; young animal, ★sprout of a plant; egg, globe.) チバ/チバハ (m 無音)
項番「カサ 野苺や蕗の葉のこと。」
==
【十津川弁】ふうき   蕗
[ふき]
【民】pirarOkam (= ★sprout 芽) ふうきの

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ヂバタ
/"(chi)bata/
[tapata]
地機
改良機
高機以前の織機のこと。高さが低く、地に座した姿勢で織る。構造も高機とは若干異なる。昭和44年徳之島徳和瀬で県の指定でジバタを一台造り、”バッシャギン”(芭蕉布衣)を織った。機の製作過程から、芭蕉の繊維のとり方、そして織り方と一連の記録がなされた。(シマバタの項に関連資料あり。)
チビィ
/chibi^i/
[tapa]
  芋の両端の部分。または端のこと。
チビィバンシン=小芋
コンチビ=川尻
民謡

油(アンバ)餅(ムチ)ぬ欲(フ)さち 足高や共(シケ)て
とんと挟(ハサ)またんと 餅ぬチビよ。

--
【民】taRivAy (= lopped誤字 side; cut ★edge (TLS)) チビィ
チブ
/chibu/
[tapa]
急所
灸の急所
痛みの急所
チブドコロ=急所
チブチカッテ=闘牛の頭の急所を角で突かれて。
チブミンガッテ=要所を発見されて、捕えられて。
--
【民】caSpam (= hari誤字 hair around the ★private parts) チブの(恥部の)
チブ
/chibu/
[tapa]
  植物の若芽。甘蔗の若芽、一般的には植物の若芽のこと。
チブチブ フデテ=すくすくと伸びて。年若い男女の称。
--
【民】tazaivu (= 1. ★sprouting, shooting, germinating; 2. luxuriance of growth; 3. leaves, foliage; 4. plumpness, sleekness; 5. increase, e abundance) チブ
【賛】Dimbha (= m. (cf. %{mba}) a new-born child , child , boy , young animal S3ak. ; an idiot Ma1lati1m. Sa1h. ; a young ★shoot Naish.;) チブ
チブイ
/chibui/
[tapa]
女装 女性の和服の着方で、衣の裾を引き上げて紐で絞めること。腹部にあたる部分を締める。シブイ、シボイ、絞るの縁語か。
--
c. woman dressing
【賛】cAruveza (= m. `" ★well-dressed "' MBh.) チブイ (z-y)、きれいー (z-y)
チブル
/chiburu/
[tapara]
南瓜
[かぼちゃ]
夕顔
トゥチブル=唐南瓜
トゥチブルウッカン=南瓜頭。知能の低い頭の卑称。俗謡の一節に

唐南瓜唐南瓜 誰(タン)が泣かちゃん
冬瓜(シブイ)ぬ泣かちゃん 誰(タン)が泣かちゃん
泣きゅなよ泣きゅなよ 唐南瓜(トゥチブル)ぐぇー
吾(ワ)が拳骨(テンガブ)かめらしゅんど。

ナハチブル=沖縄頭骨、那覇頭蓋骨の祟りは恐れられ、霊地への立ち入りや草木の刈り取りは絶対しなかった。
--
【賛】devadAlI (= f. a kind of ★pumpkin Sus3r.) ちぶたる → チブル
c. 2連続で、 devadAlI + devadAlI = トゥチブル に化ける。

【琉球】チブル:頭。「つむじ」と同じ語源で、大和言葉の「つむり」の転訛。
【賛】stUpa (= m. top トップ、天辺, esp. of the head, tuft of hair; heap or pile of earth, a Buddhist tomb.) ちぶ、トップ
【賛】kApAla (= mf(%{I})n. (fr. %{kapAla}) , relating to the skull or cranium R. (= Pan5cat.) ; made of skulls しゃれこーべ、頭蓋骨 Prasannar.;) かぶり、こうべ → チブル (k-ch)
【賛】kenAra (= m. the head L. ; `" a skull "' or `" the temples , upper part of the cheek "' (%{kapAla} , or %{kapola}) L. ; a joint L. ; a division of hell , hell compared to a potter's kiln L.) かぶり、かぶら、かぶる
c. 「かぶり」の「か ka」が、沖縄弁で「ち chi」に化けた。【質問】沖縄では「帽子をちぶる」というか・言わないか・。どっち。「大根(ダイコン)の赤カブラ、は、赤チブラ」と言うか?
チブンダチ
/chibundachi/
[tapantata]
発情
[はつじょう]
遊女への悪口。異性遊び者の卑称にも用いる。
--
【賛】triprasruta (= mfn. having 3 fluid streams flowing from the forehead (a ★rutting elephant) , ii Hcar.) チブンダチ (r-n, sr-t-d)  ◎
ヂマメ
/"(chi)mame/
[tanana]
地豆
落花生
台湾ジマメ=実の小さい品種で台湾から移入したと伝える。他の豆の多くが地上に実るのに反して、地にできる例えからこの称があるのであろう。
「ミヤゲフキの祭詞に」「四(ユーチ)ぬ 隅(シン)な 米俵(ドラ)豆俵積上(チミヤ)げて・・・・」と畑作地帯の特色が詳細に歌われていて興味深い。徳之島郷土研究会報No5「徳之島のミヤゲフキ考」筆者の拙稿がある。
--
cf. ナッシーの語源帳
236【日】落花生 (らっかせい)/ 南京豆(なんきんまめ)、そこまめ、ジーマミー、ドーハッセン  f21#236
チマルキ
/chimaruki/
[tanaraka]
  衣類の裾をからげること。束ねることにマルキと言うことから、衣の裾を束ねる形容と結びつけた語か。雨天に粘土の小径路を歩くには、チマルキ姿でないと通れなかった。
--
c. たくしあげる。摘まみ上げる。
【賛】samAruh (= P. %{-rohati} , to ascend or rise to or upon (acc. loc. , or %{upari}) , mount , enter (acc.) Mn.; ; to ★lift up , erect , raise (lit. and fig.) MBh. ;) チマルキ (s-ch, h-k)
【民】curukku-tal (= 01 1. to curtail, reduce, lessen; 2. to compress; to contract; to draw in, as the tortoise its head; 3. to pucker 〔唇などを〕すぼめる、〔顔などを〕しかめる、〔眉などを〕ひそめる、〔みけんなどに〕しわを寄せる, ★tuck in ~に押し込む、~にしまい込む; 4. to draw tight きつく引く, as noose, net, string of a purse; 5. to furl, as sail;) チマルキ (c-ch, r-m, +ル)、ちまーき
チミィ
/chimi^i/
[tana]
夜爪を切ると悪いとの俗信がある。
--
【民】calliyam (= 01 1. arrow; 2. porcupine; 3. bone; 4. ★nail;) チミィ
【賛】zapha (= m. hoof ひづめ(蹄), ★claw.) つめ (ph-m)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

チムギ
/chimugi/
[tanaka]

[つむぎ]
大島紬
沖縄の久米島から伝来したものだと言われる。大奄美史によれば「大永1年(1521年)久米島人が支那で織物養蚕の法を習ひ帰りて之を島民に教ふ。享保5年(1720年)薩藩の禁令文に与人、横目、目指、筆子、掟までの役人には紬の着用を許すけれども、右以下の着には紬の着用を一切許さない。享保14年(1729年)地租、増課の時、桑樹一株につき夏綿(夏繭より取った真綿)三匁ずつ課せられたことが日記にあるのをみても、大島では古くから養蚕業の行われたことが知られる。近代では明治25、6年頃から盛んになり、34年紬同業組合を組織し生産するようになったら全国至る処上流社会の需要するところとなった。」とある。
--
【趣】túg, tu9 (= : ★cloth; cloth ★garment (side + to encircle)) つむぎ (g-mg)
【趣】túg-níĝ-ur5-ra-ak-a (= : fine quality ★clothes ('cloth' + 'thing' + 'to gasp' + nominative).) つむぎ
【民】tirukku (= 01 1. twist; 2. bend, curve, as of a fort; 3. tiny screw in jewels; 4. a ★garment; 5 . perversenness, crookendness of mind; 6. fraud, deceit) チムギ (r-m)
【民】tOkkai (= 1. front end of cloth; 2. plaited folds of a woman's cloth; 3. cloth, ★garment; 4. upper covering, scarf, cloak) チムギ (+ム)
【賛】tuNDicela (= n. a kind of costly ★garment DivyA7v.) チムギら (c-k-g)
チモイ
/chimoi/
[tana]
運命
寿命
民謡

運命(チモイ)有てど 苦潮(インギャシュ)召(ミ)しょち。
人の生命は天から与えられたものと強く信じていた。

民謡

大和旅しか指(ウビ)折(ウ)て待ちゅり、後(クシュ)生(ウ)ぬ旅しか何(ヌ)読(ユ)で待ちゅる。
これが如実に物語ってくれる。弔詞にも”チモラッタ イノチ”と諦めムードがみられる。このように諦めと希望の両面があるように思う。

--
【民】tIrvai (= 1. conclusion, result, end; 2. certainly; 3. expiation; 4. escape; 5. divine judgment, ★fate; 6. judgment,) チモイ (v-m)
【賛】daivya (= (f. {A} & {dai3vI}) the same; n. divine power, ★fate, destiny.) チモイ (v-m)
チモイ
/chimoi/
[tana]
積り
見積り
計測
見当
計り知れない
俗信

人(チュ)ぬ先と作物(ムンチクイ)ぬ先や不明(ワカラン)。

--
【民】tavul (= 02 ★estimate, especially of probable revenu) チモイ (v-m)
【民】tAvaLa-ttal (= to ★measure by striding) チモイ (v-m)
【民】tAmarai (= 1. lotus, nelumbium speciosum ; 2. array of an army in the form of a lotus; 3. a ★large number; 4. tiger; 5. ringworm) チモイ (v-m)
【賛】tAvat (= mf(%{atI})n. (fr. 2. %{ta} Pa1n2. ) so great , so large 大きい, so much , so far , so long , so many (correlative of %{yA4vat} ; rarely of %{ya} or %{yatho7kta} Nal.) (%{yAvatA@kSaNena@tAvatA} , `" after so long time , in that time "' , as soon as Ra1jat.) ; just a little Kir.; (in alg.) an ★unknown quantity (also with %{yAvat}) ;) チモイだ (v-m)
チャウイ
/chaui/
[ta]
茶折 茶飲みの時刻。午前10時頃、午後3時頃の時刻のことで、食事の時刻とは区別される。
チャヌミ=茶飲み。近隣の茶飲み仲間が集まって雑談に花を咲かせる。
チャヌミドシ=茶飲み同志。茶桶と茶せんで泡茶をつくり、ナガラシュ(菜漬)をかてて飲む風情は今日まったく見られない。茶桶による振い茶は奥床しい茶道の流れであるのか不明である。現今も茶飲みの機会は多いが、古めかしい習俗は消滅しつつある。茶柱の縁起物語は茶飲み場に花を咲かせ、湯茶の愛好家のセリフの一つである。

”アンバチャ インキャゲリガ モインソレ”
(素晴しい茶酒肴の茶を召上がりに参り候え。)

--
【賛】sudhaya (= Nom. P. %{-yati} , to ★refresh , comfort (v.l. %{svadh-}) BhP.) チャウイ
==
** おやつ **
【賛】zvas, zvasiti, zvasati, -te (= , pp. {zvasta} 1 & {zvasita} (q.v.) [[-,]] blow, bluster, hiss, whistle, snort, breathe, sigh. I. only {zA3zvasat} snorting.--{abhi} blow hither, hiss, whistle, groan. {A, paryA, pratyA, & samA} get breath, recover, become quiet. C. quiet, comfort. {ud} hiss, pant, gasp, groan, sigh; breathe upwards or out; stop or pause from (abl.) 休憩、停止, recover 回復; heave (intr.), get loose, open, expand. C. cause to take breath 一息, ★refresh, lift up Ⓖ息を吸う、リフレッシュする、持ち上げる;) おやつ (z-o)
チャセン
/chasen/
[tatan]
茶桶
[ちゃおけ]
↑ ウソだろう。
茶筅
[ちゃせん]
茶桶に湯茶を入れて、竹割の”チャセン”でフルと泡が出る。泡のでき具合は湯の温度、水質など条件があり、老女の経験者が役にあたる。”チャセン”の製作は一本竹を割って先を細く分けて広げてつくる。後になって枝のある竹2、3本を括って作るようになった。
--
c. 日本語オカシイ。作者はアホ。徳之島では、茶筅(ちゃせん)のことを、茶桶と書くのか。それとも、茶用の桶のことを「ちゃせん」と呼ぶのか。「”チャセン”でフル」って言うか?。感覚、オカシイ。
c. 茶筅 tea whisk。 whisk /ホイスク/ は、「泡立て器」。ホイップ whip 泡立てる。ムチ。
【賛】tADana (= mfn. beating , striking , hitting , hurting R. ; n. striking , beating , thumping , ★whipping , chastising , hammering (of gold &c.) Ya1jn5.) セン
【民】cA (= 05 ★tea-plant) チャ
【民】cAya (= ★tea) チャや
チャンクバク
/chankubaku/
[tankapaka]
茶小箱 茶副饗を入れる容器。
--
cf. 教育漢字 71 no 箱 はこ box, case, wagon  f17_1#n.71
チャンシュケィ
/chanshuke^i/
[tantaka]
茶副饗
[ちゃふくきょう]
茶酒肴
茶菓子
茶飲みどきの副饗。糠味噌(ミシュ)、油(ヤンバ)味噌、菜辛塩(ガラシュ)、豆腐粕(トンカシ)、蕃薯(ハンシン)、砂糖(サタ)などの”チャンシュケ”で茶を飲むのは情趣に富んでいる。
--
c. 茶のシュケイ
項番「シュケィ  酒肴、副饗、料理、宴会の肴」
チャヂャワン
/cha"(cha)wan/
[tatan]
茶々碗
湯呑み
茶碗と区別される。
チャヂャワンダケ=湯呑み酒。年忌、雇(ヤテ)い仕事(ワク)、部落踊り等で、供え酒を客にすすめる場合は湯呑で焼酎を配り盛る。これに酒盛(サケムイ)と呼ぶ。
--
【民】tumpA (= 1. hollowed gourd or rind of a gourd, used as a vessel; 2. a kind of ★drinking vessel) ヂャワン (+ン)、ちゃんわん
cf. 教育漢字 367 no 茶 チャ、サ tea, brown, beverage  f17_1#n.367
チュウ
/chuu/
[ta]

他人
”チュウアラムン”人でなしの意。
チュウユイシ=人を雇う。
チュウクミ=人踏み。昭和14年頃までの子供の遊び。相手を踏み倒す勇敢な遊びで、地上や樹上でところ構わず足裏で踏み倒す。男子に限られた遊びであった。
チュウダマ=人魂、霊魂。
チュンマブイ=人霊。死霊が生霊を招くと考えられ、病人の家から青白い尾を引いて墓地に消える死人の霊。
チュウチキウシ=人突牛。雄牛はもとより雌牛も人を突く猛牛がいる。喧嘩をいどむ人の卑称にも用いる。
チュンコシ=人骨。頭骨。風葬地の頭骨のある洞穴にトールと言う。
ナハゴシ=那覇頭骨。その由来は明確でないが祟りは大変恐れられている。
俚諺
  • 善事(イイクト)しゅんしこ 人股(チュンマタ)くぐれ。
  • 人や盗人(ヌシド) 夜(ユル)や雨。
  • 人ぬ心やびら葉。
チュウタンビ=人頼み。
チュサバクイ=人捌き。面倒をみる。
チュウハンナゲ=人捨て、人の粕。
チュウウレマー=他人羡み。
チュンワニャクシ=冗談する。
--
【賛】tya (= (pron-st.) that (★person or thing); o. = the defin. article; n. {tya3d} (q.v.).) チュウ
チュウイキ
/chuuiki/
[taka]
一息 俚諺

大(ウー)浪、大風ま一息。盗人(ヌシド)ぬ一担(カ)て。美人(キュラムン)ぬ一花。清(キュ)ら者(ムン)ぬ一癖(クセ)。

チュウナンカ=一週間。ナンカはナノカ。
ターナンカ=二週間。
チュウチキ=一月、二(ター)月、三(ミ)月、四(ユ)月、五(イッ)月、六(ム)月、七(ナナ)月、八(ヤ)月、九(クン)月、十(ト)月。
--
【民】tAyam (= 1. patrimony, inheritance, wealth of an ancestor capable of inheritance and partition; 2. share; 3. paternal relationship; 4. a fall of the dice; 5. cubical pieces in dice-play; 6. number ★one in the game of dice;) チュウ △
【賛】dravya (= n. a substance , thing , object Up. ; the ingredients or materials of anything MBh. ; medicinal substance or drug Sus3r. ; (phil.) elementary substance (9 in the Nya1ya , viz "' %{pRthivI} , %{ap} , %{tejas} , %{vAyu} , %{AkAza@kAla} , %{diz} , %{Atman} , %{manas} ; 6 with Jainas , viz. %{jIva} , %{dharma} , %{adharma} , %{pudgala} , %{kAla} , %{AkAza}) ; (Gr.) ★single object or person , individual (cf. %{eka-}) ; fit object or person (cf. %{A-}.) ; object of possession , wealth , goods , money Mn. ; gold R.; bellmetal , brass L. ; ointment L. "' ; spirituous liquour L. ; a stake , a wager W.) チュウ △

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

チュウダラ
/chuudara/
[tatara]
中皿 フーダラ=大皿
クダラ=小皿。
使用上より区別する。小皿は茶請、中皿には漬物、大皿は料理を入れる。
--
【賛】samayA (= 1 ind. through , into the ★middle of or ★midst of anything (acc. or instr.) RV. ; entirely , thoroughly ib. ; in the neighbourhood of (acc. or instr. or gen.) S3is3. ) チュウ (m 無音)
cf. 教育漢字 137 no 皿 さら dish  f17_1#n.137
チュカ
/chuka/
[taka]
  支那語。支那の壺のこと。薬罐。茅葺建築のミヤゲフキ神事の際はチュカにミヤゲ飯を炊いた。カラカネチュカ=唐金壺(銅製)の湯沸器は湯が沸騰すると音を告げる。又、沸騰が早いなど貴重である。
チュツキャイブシ
/chutukyaibushi/
[tatakapata]
一切節(チュツキャイブシ) 徳之島の民謡(久保けんお氏執筆)によると、「この唄は一般には、日露戦役のころ徴兵に取られるいやで、青年がその愛人に「ふたりで名瀬の方へ逃げよう」と言ったのが唄に取り入れられそれが人気を博して奄美全体に広がったと言われる。別に大島の久見の三味線ひき某画、妻の郷里(母間・麦田)にきて大島の「朝ばな節」を唄ったところ、そのハヤシ文句が面白く、何回も所望されてくりかえしているうちに、妻の妹が覚えてしまい、唄い歩くようになった。無邪気な姿が人々の微笑をさそい、またその片言の曲が傑作だというので、おとな達が真似てチュツキャリ節へと発展したという。以下略。
ちゅつきゃいぶし歌碑の建設趣意書によると、「今から60余年の昔の明治38年(西暦1905年)の頃、わが母間の扇間で、成ちよさんなどによって歌い出された「ちゅつきゃいぶし」は、その青春的即興的な歌詞の作り易さ、歌曲(ふし)の歌いよさ、そして人の心を捕える魅力のすばらしさ、面白さなどから、たちまち青年男女の間に非常な勢いで流行(はや)るようになりました。
例えば、ちよさんが、或る日、かなしが鹿児島みやげこうもりらんがさぐゎ・・・・と歌うと、次の日には十人がこれに和し、その次の日は百人にひろがると云う風に。(尼崎在住の米田めとさん=89歳=談)。
そして母間を往来する山(さん)、平土野、亀津、伊仙などの人たちも、すぐこの歌をおぼえて帰り、それぞれの村々ではやらせたので、2、3カ月のうちに徳之島全島で、半年後には大島全郡の津々浦々で歌われるようになったばかりでなく、遂には奄美人の行くところ、本土の各地はもとより、台湾、朝鮮から満洲の大陸でも口ずさまれ、又ロマンチックな船乗りさんたちによって遠く七つの海にも運ばれたのでありました。
その頃は、ラジオやテレビは勿論無く、流行歌のレコードなども少ない時代でありました。そんな時に当意即妙(とういそくみょう)なエスプリがそのまま歌になり、上手も下手もなく、誰もが気軽に歌えた「ちゅつきゃいぶし」であったので、日露戦争の戦勝気分にも乗って大変なブームを巻きおこしたのも当然だったと云えましょう。
実に、こんなにも爆発的に広くはやった例は他に例の少ないことであります。おそらく作られた歌は幾百首にも上るでしょう。そして半世紀を経た今日もなお歌い継がれているのです。
然るに当時の関係者はすでにほとんど亡くなられ、当初の仔細(しさい)を知る人も少なくなりました。しかも今になって、この歌が、或は山(さん)からはやった、或は犬田布辺が元祖らしいなどとの流説も出る始末であります。もしもこのままで年を過ごせば、やがては他の多くの奄美民謡と同じように、歌の由来も曖昧(あいまい)に成り、わが母間の誇るあたら文化財が有耶無耶(うやむや)に葬り去られないとも限りません。
そこで、往時の事情を知る方たちが少数ながら、まだご健在の今のうちに、その史実を明らかにして、これを銘記する歌碑を建て、併せて記念誌を刊行してわが母間の貴重な宝を千載の後までも伝えなくてはなりません。これこそ、一つには、わが母間の今は亡き即興歌人たちに対し、今のわれわれが果たすべき義務であると信じます。
全母間人の、こぞってのご協力を心から希う次第であります。」とあります。
民謡

徳之島一切節(チュツキャイ) 二つ切(キャ)り成さらんかや アレ二っ切り成さらんかや
一切りや愛人(カナ)が為 一切りや吾が為よ
我(ワッ)二人(タリ)談合(ダンゴ)ぐゎしゅて大(ウー)島ひん逃(ギ)ろや
大島や島近(チキャ)さぬ 鹿児島ひん逃(ギ)ろや
鹿児島島近さぬ 大阪ひん逃ろや
大阪行きゃ行きゅしが 見込ぬあれるかや
一切節歌(ウト)らら者(ムン)ね 熱(イチャ)蕃薯(バンシン)食(カ)ますなよ

--
cf. ちゅっきゃい節ってなに?
[徳之島ちゅっきゃい節(一切節)【母間から世界へ羽ばたいた名曲】]

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

チュンシマ
/chunshima/
[tantana]
他村落 シマは島ではなく部落の意。シマの項に詳記あり。
俚諺
  • 他村(チュンシマ)関係(カーイ)や牛乗(ヌ)い馬(マ)乗い
  • 他村結婚(ヤームチ)牛乗い馬乗い世帯(シュテ)や破(チブ)りり
  • 他村結婚 垣や破(クン)でり
--
【民】tattitam (= affix forming nouns generally from ★other nouns Ⓖ一般に他の名詞から名詞を形成する接辞) チュン、他の(たの)
チュウジバチ
/chuujibachi/
[tatapata]
場違い
手洗い鉢
[てあらいばち]
手水鉢
[ちょうずばち]
石やセメント製で水を入れて手洗いに使う。富家の庭先において洗面用にも使った。
--
c. 標準語である。
【佐久弁・長野県】ちょうつば  手水場(便所)   ex. ちょうつばばっちょ
【賛】dehAsava (= m. `" body-liquid "' , urine 尿 Gal.) ちょうつば (s-t)
c. toilet, latrine, restroom, lavatory 等全てハズレた。
c. 「ちょうつば」とは、「小便」自身のこと。
c. 手水場(ちょうずば):1 便所のそばの手水を使う所。手洗い。 2 便所。かわや。
c. 手水舎(ちょうずや・ちょうずしゃ・てみずや・てみずしゃ)、も有るか? → 有る。
【賛】dhauta (= mfn. (2. %{dhAv}) washed , cleansed , purified 清める、浄化 Ta1n2d2Br. ; washed off , removed , destroyed Ka1lid. (cf. %{dhUta4}); polished , bright , white , shining MBh.; (%{I}) f. washing ) ちょうず
【賛】dAta (= 3 mfn. cleansed , purified Pa1n2. (cf. %{ava-} , %{vyava-}).) ちょうず
手水鉢 竜安寺のつくばい。
【賛】pAtilI (= f. (only L. ; fr. %{pat}?) , a trap or snare for catching deer ; a small earthen ★pot (used by mendicants) ;) 鉢(はち)
【民】patalai (= 1. mountain; 2. hill; 3. a kind of drum; 4. single-headed large drum; 5. large-mouthed ★pot; 6. ornamental pitcher mounted on a tower, etc.; 7. boat) 鉢(はち)
c. 【英】pot /ポット/ は、鉢(はち)。 (p-p, t-ch)。
チュウダラ
/chuudara/
[tatara]
場違い
「チュウダラ  中皿」
は、前に有る。
why?
  京太郎の流れか。この踊りは一名「まんきゃ」とも言われ、招くような手振りから名付けられたものであろう。沖縄にチョンダラ(京太郎=京都からきた太郎の意)という芸能があることからその系統と言われる。今日、下久志から手々方面にかけては主に正月に、天城方面では仕事唄としても歌われたという。
徳之島民俗誌には「チョウダラは神前に奏される奉納舞で荘重な室内楽であったが、後は娯楽のため演じられるようになった。」とある。チョウダラに因む部落俗称を掲げる。
亀津チョウダラ。尾母(ウム)三味線(シル)。喜念雨(ヤド)戸締(ク)ら。亀徳(アキツ)佐安元(サカムト)。諸田(シュダ)腹太(ワタブタ)。神之嶺(カンニン)旋毛(チッキュル)。井之川(イノ)根性(クンジョウ)。下久志(クシ)乾蛸(カリトンチ)。
チョウチン
/chouchin/
[tatan]
場違い
提灯 亀津、面縄などの六月灯には、氏子が献納した提灯が境内を埋めつくし、盛大をきわめる。
民謡

男:曲がる高頂(チヂ)なん チョウチンマチ(火)ぐゎ灯ち
女:其(ウ)りが明(アカガ)りしよ 通(カヨ)て居参(イモ)れ
男:歌給(タボ)て何(ヌ)しゅんが 声(クイ)給て何(ヌ)しゅんが
女:歌給(タ)べんまあらんど 声(クイ)給(タ)べんまあらんど

--
cf. ナッシーの語源帳  f21#129
129【日】蝋燭 (ろうそく)、ともしび、提灯 (ちょうちん)
チラ
/chira/
[tara]

ツラの訛り。
チラチキ=面貌
ワレヂラ=笑顔
ナキヂラ=泣き顔、弱虫、べそかきの称。
ナンボヂラ=滑り顔、言われても平気でいる。
フックェヂラ=ふくれっつら
フテヂラ=太顔、ふてぶてしい顔。
--
【賛】tala (= m. n. place on or under (gen. or ---), ★surface, bottom, plain; often corresp. to a more special word, as {pANitala} palm of the hand, {nabhastala} vault of the sky, often otiose. n. arm-leather (cf. {aGgulitra}).) チラ、つら
cf. 教育漢字 97  表/面 おもて、おも face つら   f17_1#n.97
チラギン
/chiragin/
[tarakan]
一重の衣
夏衣
ギンはキンで着物の義。
--
項番「キン 着物、和服」 〒kin
チリ
/chiri/
[tara]
連れ
[つれ]
友人
民謡

我(ワン)々ぬ友人(チリ)ち思(ウモ)て遊(アシ)ば
我方(ワー)声(クイ)ぐゎぬ劣(ヤ)さぬ遊びならんど

--
【賛】satrA (= ind. (fr. 7. %{sa} + %{trA4}) ★together , ★together with (instr.) , ★altogether , throughout ; always , by all means RV.) チリ、連れ(つれ)
【賛】sahacara (= mfn. going with , ★accompanying お供、お連れ、お付き, associating with Ka1lid.; belonging together AitBr. ; similar , like Subh. ; m. a companion コンパニオン, friend 友人, follower 従者 Ka1lid.) チリ、連れ(つれ)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

チリザン
/chirizan/
[taratan]
吊褌
[つりふんどし]
チリは吊る。サンはサナギで褌の意。
民謡
祖母(アン)ぐゎが褌(サナギ)や 破(ヤ)り褌 破(ヤ)り褌
破(ヤ)りてん切(キ)りてん棄(シ)てるなよ。
徳之島の猿股第一号は明治37年、亀津勢と山、花徳勢との野球試合の時にはいた股下だと言われている。以後次々に大衆化し、キャルマタ、サルマタ、サナギ(三角褌・女性用)、チリサナギ、パンツ、パンティと移り現代に至る。”サルマタ論議”筆者の拙稿がある。
--
【民】cANcIlai (= ★loin cloth) ざんちり → チリザン、サナギ
【民】tuvarai (= 03 ★loin-cloth) チリ
【民】tArppAyccal (= a mode of wearing ★cloth round the ★loins in the fashion of the divided skirt) サルマタの (p-m, c-t)
チンカブラ
/chinkabura/
[tankapara]
法螺貝
[ほらがい]
チンニャのチンか。ニャはニナの義で蜷のこと。巻貝のブラ、巻法螺貝。
連絡機関の見発達であった頃は、ユレ(寄り合い・集会)の合図は法螺貝でした。部落を一巡し「キュウヤ ユレドー。」プープーとふれ歩いた。昭和12、3年頃までなされたと聞く。
--
c. 「見発達であった頃は~」は、「あんたは、最高。8888。未発達。」
【民】cagkuppaRaiyar (= a pariah sub-cast whose men act as ★conch-blowers at funerals) チンカブラ (+ン)
【民】cagkavaLai (= white bangles or bracelets made of ★conch-shell) チンカブラ (+ン)
c. 【英】conch 名詞 ホラガイ、巻き貝(の貝殻)カナ[US]カンク、カンチ、[UK]コンク、コンチ 
[徳之島]チンカ (c-ch, n-n, ch-k)
チンギョ
/chingyo/
[tanka]
井戸
[いど]
堀井
[ほりい]
チン川、ギョはゴで川の意か。
--
c. コレ難しい。疲れる。 well しか無いのに、見つからない。
【賛】zvalehya (= mfn. to be lapped 〔犬・猫などが~を〕ペロペロなめる by a dog (as a ★well with little water) Pa1n2. Ⓖ犬になでられる(水の少ない井戸のように) チンギョ (l-n, h-g)
c. つまり、「チンギョ」 水量の少ない井戸、のこと。
【賛】daNDAraka (= ifc. the pole of a ★well 井戸の竿 (or %{-DA7raka} , `" stick and spokes of a water-wheel "' ?) Ka1d.) ちんだらか → チンギョ
チンキリ
/chinkiri/
[tankara]
捻る
[ひねる、ねじる]
捻切る
[ねじきる]
ムチチンキリ=餅を捻切る。
民謡

花徳(ケド)ぬ為清主(シュウ)や米(クメ)富限(ブギシ)者やしが
餅(ムチ)貰(ム)れが行(イジャ)った処(ト)チンキチ給(タボ)ち。

解釈に二様あって定かでない。富者故の欲望から餅を小量与えたという説、逆に大地主の彼は多くの家人をして耕作をした故に餅の準備が遅れ、鍋、臼から熱い餅をチンキチ与えた。読者の判断に委ねたい。次の節”餅給(タボ)れ給れ 祝(ユエ)ぬ餅給れよ 給らだてからや テガラセルンド”と関連して解釈すると意味慎重なるものがある。
--
【民】tiruku-tal (= 01 to twist, turn, wring; 2. to braid, as hair; 3. to ★pluck 〔動物などの〕毛をむしり取る。〔指で勢いよく~を〕取り出す、引き抜く、摘み取る。, snatch 〔人が物を〕ひったくろうとする, wrest away; 1. to be intense, severe; 2. to be crooked Ⓖ01 ねじる、回す、絞る。 2.髪のように編む。 3. 摘み取る、ひったくる、もぎ取る。 1. 激しい、厳しい; 2.曲がる) チンキ (r-n)
チンゴミジ
/chingomiji/
[tankanata]
芭蕉の紡ぎ水
[~つむぎみず]
芭蕉の繊維を紡ぐことに”ウチンギ”と言い、丸く束ねた糸を水に浸しておく水のこと。生芭蕉を鍋に煮た水の称。このチンゴ水を戸走りに流すと戸を開ける時きしる音が出ない。戸の開閉が密かにでき、愛人が忍んでくるのに都合がよいというもの。
民謡

チンゴ水や溜(タメ)て 屋戸(ヤド)走(ハ)らしくぶち
かくれ玉黄金(クガネ) 屋戸ぬ易(ヤシ)さ。

--
【賛】coca (= n. the bark of cinnamon Sus3r. ; bark 皮 L. ; skin L. ; the cocoanut VarBr2S. ; the fruit of the fan-palm L. Sch. the uneatable part of a fruit L. ; a ★banana L. Sch.) チンゴ (c-ch, +ン, c-k-g)
【民】tUgku-tal (= 1. to hang; to be suspended; 2. to swing; 3. to sawy from side to side, as an elephant; 4. to dance; 5. to pour, rain, fall unceasingly; 6. to sound; 7. to sleep, slumber; 8. to ★spin 紡ぐ(つむぐ)、回転する, as a top; 9. to die; 10. to droop, as a plant; 11. to be sluggish idle, dull, slow; 12. to delay, procrastinate; 13. to tarry, remain, abide; 14. to walk or trudge slowly; 15. to rest profoundly; 16. to be crowded, dense; 17. to abound) チンゴ (+ン)、つむぐ/つんぐ (+む/+ん)
【民】paccaivAzai (= dwarf 小人 ★banana, m. sh., musa chinensis) ばしょうサイ
c. 「芭蕉(ばしょう)」は「バナナ」の木の事でした。ならば、「蘇鉄(そてつ)」も、バナナ、だろ。 -- YES.
【賛】sASThI (= f. the small ★Banana L.) そてつ
cf. スワデシュ・リスト 207 150 水 みず water   f20#s.150
チンセィ
/chinse^i/
[tanta]

膝頭
チンセィマックヮ=膝枕
--
【賛】jAnusaMdhi (= m. the ★knee-joint W.) チンセィ
【民】cAn2u (= 02 ★knee) チン
【民】cillu (= 01 1. broken piece, as of stone; 2. a round piece used by children in play; 3. glass pane; 4. wheel; 5. ★kneecap, as being round;) セィ
チンチン
/chinchin/
[tantan]
  野鳥の一種、雲雀に似た小さな鳥。鳴き声がチンチンと聞こえるのでかく名付けたのか。春から夏にかけて空高く飛び舞う可憐な留鳥。巣は茅の葉に袋状な形をつくり産卵する。
コーハゲチンチン=皮剥小鳥。弱々しので相手を卑下する場合の例えに用いられた。
チンチン
/chinchin/
[tantan]
小量
微量
チンチンイジャチ=少量ずつ出す。
--
【民】trapsam (= a little small ★quantity) チンチン (p-m-n, s-t)
チンニャ
/chin+nya/
[tanna]
蝸牛
[かたつむり、かぎゅう]
ニャはニナ、蜷の意。螺線や螺旋の形にチンニャギリギリと呼ぶ。地面に絵を書いて、幼児は遊ぶ。宝取り、城の攻め落としのゲームができる。
チンニャク=蜷の空貝。霊木の榕樹の根に集まっている場合、化物(妖怪)が中の実を食べたと言う。
タンニャ=田蜷、田螺。コンニャ=川蜷。ニャ=蜷。タンニャの項に詳記。
--
【民】tErUmacci (= a kind of ★snail, as having a turbinate shell) チンニャ (r-n)
==
【賛】kSitinAga (= m. (= %{-jantu}) a kind of ★snail or earth-worm L.) かたつむギ
【民】kottAn2 (= snail (TLS)) かたつむ
【民】kaiccagkam (= ★snail (TLS)) かぎゅうノ
チンビ
/chinbi/
[tanpa]
包む 物を風呂敷で包む。おいかぶす形容から交尾することにもチンビという。
--
【賛】saMvye (= P. A1. %{-vyayati} , %{-te} (pf. p. %{-vivyAna} q.v.) , to roll or cover up RV.; to put on , ★wrap one's self in (acc.) RV.; to supply or furnish or provide or equip with RV.) チンビ
==
【民】tazuvu-tal (= 01 1. to clasp, embrace, hug, entwine; 2. to adopt, as an opinion, course of life; to keep, observe, as a command; 3. to treat kindly; 4. to make friendship; 5. to surroud; 6. to compress; to contain; to keep within oneself; 7. to besmear, rub on; 8. to mix with joi; 9. to ★copulate 性交
[交尾]する) チンビ (+ン)
チンボ
/chinbo/
[tanpa]
釣棒
[つりぼう]
釣竿
[つりざお]
目白などの野鳥をとる竹竿。チンはチリでつる。ボは棒の意か。釣竿に七夕の竹竿を使うと豊漁に恵まれる。又、小鳥を捕えるとき竿を股がるといけないとの俗信がある。
--
【民】cArvalai (= a ★fishing net Ⓖ漁網) チンボらい (c-ch, r-n)
ヂン
/"(chi)n/
[tan]

地面
地取り、陣取り、国取りと呼ぶ子供の遊びがあった。二人以上の個人、或はグループで地面取りゲームをした。
ヂンムシ=地虫、蛇のこと。
ヂンモラ=地回り、夜の豚子。豚の子の形をした化け動物で、これが股下をくぐると災禍にあうので、足を組んで通過を待ったという。
--
【賛】jmA (= f. the ★earth (only {jmA3} instr. & {jma3s} abl. gen.).) ヂン、地面 (+ん)
【民】jnAlam (= 01 1. ★earth; 2. World, universe; 3. the great, the wise; 4. ballast of a dhoney, as sand) ヂン、地面
cf. 教育漢字 366 地 チ、ジ、つち、ところ earth, ground なゐ、じめん、だいち、地震   f17_1#n.366

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

⬢ツ  ↑Top  0 件
「ツ」は見つかりませんでした
⬢テ  ↑Top  29 件
島口 標準語 用例・意味等
ティ
/te^i/
[ta]


技能
人手
ティチキ=手つき、手抜。
ティナレ=手習い、勉強のこと。
ティチキャマ=手細工。指先細工。
俚諺
  • 手八丁、口八丁。
  • 手仕事(チキャマ)や、大(フ)道端。
  • 黄(ク)金手や、遊(アシ)ばすな。
テサキ=手抜。相撲の技。闘牛の技の称。
民謡

手振(フ)い手振い 手振い玉黄(ク)金 汝(ウィタ)がしゅる歌や 歌やれば聞きゅん 鳥(トイ)ぬ卵(ウガ)だまし 廿日なて孵(シ)化でる 家(マ)ぬけんば出(イ)じち わんくちめじゃちゅんば。

--
cf. 教育漢字 187 no  手 て hand  f17_1#n.187 cf. file f20 #s.83 in スワデシュ 207
テェー
/te^e:/
[ta]

[みね、レイ]

[たけ、ガク]
頂上
[ちょうじょう、いただき]
高さ

[たけ、せい]
せい
インタブデェ=犬田布岳
手々=四つの岳や嶺に囲まれた部落地名である。
--
c. 【史跡】手々 (= 集落名 手々。 読み方 てて。 徳之島方言 てぃてぃ)
【賛】saTA (= f. (cf. %{zaTA} , %{chaTA} and %{jaTA}) an ascetic's matted or clotted hair , a braid of hair (in general) MBh. ; the mane (of a lion or horse) or the bristles (of a boar) MBh. ; a ★crest (= %{zikhA}) L. ; a multitude , number VarBr2S. ; light , lustre BhP.) テェー (同系連続音-長音一音)、てぃてぃ(手々)
==
【賛】mauli (= m. head, top, point; ★crest, diadem (also f.). --{maulau nidhA} put on the head i.e. receive with submission.) みね(嶺、峰、峯) (l-n)
【賛】zekhara (= m. peak, point, summit, head, ★crest, garland, crown, diadem; the chief or best of (---).) たけ(岳)、たか(高)、たけ(丈)
【賛】suzikha (= mfn. having beautiful points or ★crests L. ;) とさか、鈴鹿(すずか)
テーイ
/te:i/
[ta]
うめく 病人の苦痛を訴えるうめき声。牡牛の鳴き声。雌牛の鳴き声と区別して言う。
--
c. 「病人の苦痛を訴えるうめき声。牡牛の鳴き声。雌牛の鳴き声と区別して言う。」--- 意味不明。
【賛】taT, taTati (= rumble, ★groan.) テーイ
ティチ
/te^ichi/
[tata]
一つ 一つ(ティチ)、二(ター)ち、三(ミィ)ち、四(ユー)ち、五(イチ)ち、六(ムー)ち、七(ナナ)ち、八(ヤー)ち、九(クヌ)ち、十(トゥー)。
年齢、数の単位。十一(トゥーテーチ)・・・・・の順に数えていく。
--
c. 数 numver のインド弁辞書の結果の中から、適当に選んだ結果は、下記。
【民】tAyam (= 1. patrimony, inheritance, wealth of an ancestor capable of inheritance and partition; 2. share; 3. paternal relationship; 4. a fall of the dice; 5. cubical pieces in dice-play; 6. ★number one in the game of dice; 7. gift, donation; 8. good opportunity; 9. affliction, distress; 10. delay, stop; 11. a child's game played with seeds or shells on the ground; 12. excellence, superiority) ティやむ
【賛】dva (= f. du. ★two, both ({ñapi}); {dvayos} (g.) occurring in both genders (sc. m. & f.), and also in both ★numbers (sgl. & pl.)) ター
【賛】maheza (= ; %{-netra} n. `" S3iva's eyes "'N. of the ★number `" three "' S3rutab. ;) ミィち
【賛】vAridhi (= m. `" wñwater-holder "' , the sea , ocean (sometimes four , sometimes seven oceans are enumerated) Ka1v. ; N. of the ★number four , the fourth Ked.) ユーち
【民】atti (= 04 ontological categories which are ★five in ★number (TLS)) イチち
【民】matam (= 01 1. opinion, belief; 2. religious tenet, sect, religion; 3. knowledge; 4. agreement, consent; 5. teaching; 6. esteeming highly any favour received; 7. many; 8. the number '6', as from the six 'matam') ムーたむ
【賛】muni (= ; pl. `" the celestial Munis "'N. of the seven stars of Ursa Major (and there fore a symbolical N. for the ★number `" seven "') Var. Su1ryas. S3rutab. ;) ナナ
【賛】vasu (= ; a symbolical N. of the ★number `" eight "' VarBr2S. ;) ヤーち
【賛】kunda (= ; the ★number `" nine "' W. ;) クヌち
【民】tuvar (= 04 1. astringency; 2. astringent substances; 3. medical astringents, ★numbering ten, viz., na1val or pu1vanti, kat2u, nelli, ta1n6r6i, a1l, aracu, atti, itti, mutta-k-ka1cu or karun3ka1li, ma1ntal2ir ; 4. enmity, hattred, hostility; 5. areca-nut; 6. piece; 7. refuse; 8. pride) トゥー
cf. 別の詳細は 〒283 数詞 1 to 10   f2#283
テノキバナシ
/tenokibanashi/
[tanakapanata]

[ことわざ]
俚諺
[りげん]
殆んどが教訓めいた内容が盛りこまれている。
例1.親(ウヤ)拝(ウガ)で神拝め。筆者の拙稿「徳之島の俚諺集」に160例のテイキバナシを収録してある。地炉辺や夜業(ユナベ)の場で祖父母がテイキ話や昔話を語ったと言う。
--
c. 「テノキバナシ」と「テイキバナシ」の違いは何。  or 誤記か?
【民】culOkam (= 1. verse or stanza in sanskrit; 2. panegyric; 3. fame, renown; 4. ★proverb, saying) テノキむ
【民】pazajncol (= ★proverb, maxim) ハナシの
テェク
/te^eku/
[taka]
太鼓
[たいこ]
タイコの転訛音。大木の彫り抜き太鼓と桶輪の太鼓の二種がある。皮は牛馬の皮を使う。牛皮は強いが音の響きがよくない。
テクウチベン=太鼓打ち役。八月踊りや祝い唄の太鼓打ちは熟練者が当る。
イイキリバナシ=なぞなぞの一つに、”ウタンテクヌ ナルンテク ヌーガ(打たない太鼓、鳴る太鼓何でしょう。)答は雷。
--
【趣】sig3,10,11,18, sag2,3, sì, sè (= : n., stroke, blow.
   v., to chop down (trees); to strike, hurt, damage; to beat (rhythmically, for instance a ★drum); to (make) totter, shake, quake; to demolish, raze; to flatten, crush; to remove, doff; to become still, settled (si, 'to stand upright' + ug5,7,8, 'to kill'; cf., sug5).) テェク
tigu(m) I, tiggu, tegu (= "(a kind of) ★drum" O/jB [possibly URUDU.NIG.KALA.GA]; also a kind of Sum. song; < Sum.; > tigu II) テェク
【賛】Dhakka (= m. a kind of building, N. of a city or district; f. {A} a large ★drum.) テェク、たいこ
==
samsammu (= O/jB lex. 1. (a ★drum) 2. (a bird); < Sum.?) とんとん、つつみ
テェィダ
/te^(ei)da/
[tata]
太陽 テラ=照の縁語か。
テダガナシ=太陽加那志。太陽神の尊称。主加那支、稲加那支、月加那支、親加那支等と呼ぶ。豊耕時代初期の太陽信仰の影響によるものと考えられる。アニミズム思想は現在も生活に深く根ざしている。死人は入棺する直前まで蚊帳や白布で囲み陽光にあてない。葬送の途次は家族の者は傘を半開きにして陽光を避ける。また改葬の頭骨も直接陽光にあてない等、陽光を神聖視してきた。カミムスビオヤノミコトノトダル天の新巣。のトダルの縁語か。
正月唄
  • 太陽(テダ)打(ウ)ちゃげて見れば 太陽や真上(マヒンマ)なと
    吾が仕事(シギュト)見れば なまど午前(シカマ)の分
  • 此(ク)ぬ遊(アシ)び立てて 家(ヤ)から戻(ムド)らゆみ
    明日(アチャ)ぬ太陽(テダ)加那支 上るまで
  • 昇(アガ)る太陽加那支 東(シギャシ)から上る
    如何(イキャ)綺麗(キュラ)さやてんば 下(シュ)ど成(ナ)ゆんど

「天つ神の御子の天津日(ヒ)継(ツギ)知(シ)らしめす登陀流(トダル)-記伝には「富足(トミダル)の意ならむか」と言い、故安藤正次は琉球語のテダ(太陽、日)を活用させたテルダで、太陽の照り輝く意であろうと説かれた。」

--
【宮古口】 てぃだ /tida/友ちだ /tɕida/ 多與 友新 鏡来 名詞 〈全〉太陽   f20_O3#ti.5
テェギョ
/te^egyo/
[taka]
手竿
肩竿
水汲み用の肩竿。棺桶をかつぐ木竿。簡易水道が施設されるまで、担ぎ竿は広く利用されていた。長さ1.5m程の木竿に1斗ブリキ缶を吊るし二人で水運搬した。放課後の子供の日課であった。
--
c. 天秤棒(てんびんぼう、英語:carrying pole、shoulder pole)
【賛】tryaGgaTa (= n. 3 strings suspended to either end of a ★pole for ★carrying burdens L. ; a kind of collyrium L.) テェギョだ
==
【民】tulAviSuvam (= autumnal equinoctial point whence the apparent course of the sun turns from north to south; the first point of ★libra) てんびん (l-n, S 無音)
デェクネ
/de^ekune/
[takana]
大根
[だいこん]
あぶらな科の植物で根は白色を呈し葉とともに食用。正月用の冬野菜としても重宝がられ、オーバン木(オーバリ・注連縄)に吊るして神事をなすのに欠くことができなかった。
アーデェクネ=赤大根、人参の異名。
デェクネワーシ=大根煮
--
【民】cEkaram (= ★horse-radish tree (TLS)) デェクネ (r-n)、でーこん (r-n)
【民】cikkuru (= ★horse-radish) デェクネ (r-n)、でーこん (r-n)
【民】tavucalam (= ★horse-radish tree) デェクネ (c-k, l-n)、でーこん (c-k, l-n)
【賛】dIrghakandaka (= n. `" having long bulbs 長い球根・鱗茎・ふくらみ、を持つ"' , a kind of ★radish ( = %{mUlaka}) ; (%{ikA}) f. Curculigo Orchioides (= %{muSalI}) L.) でぅくくねダカ、デェクネだか、でーこんダカ
cf. 項目「アァデェクネ   赤大根
[あかだいこん]、にんじん」  ---- radish
テサジ
/tesaji/
[tatata]
手拭 トヌゲ=手拭い。古くの習俗に、青年男女の贈り物として「色染の手拭」があった。求愛のしるしにテサジを贈ってお互いに愛を確かめ合った。素地としての布もさることながら、色染のテサジは真心がこもっていた。
五尺手拭

五(グ)尺手拭(トヌゲ)に 花染(ハナゾメ)染めて
愛女(ムジョ)に冠(カン)ばしょか 吾(ワ)が冠(カン)びょか。

--
【民】tuvarttumuNTu (= ★towel, as removing moisture) テサジ、てさんじ

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

テチカン
/techikan/
[tatakan]
手掴み 手で不作法に掴むこと。手掴みで食べるテチカンの民俗=島の習わしとして、茶請などを手の平にすすめる。容器の問題からきたのか、生活面の影響を受けたのか。
--
【賛】saMgrah (= (or %{grabh}) P. A1. %{-gRhNAti} , %{-gRhNIte} (Ved. generally %{-gRbhNAti} , %{-gRbhNIte}) , to ★seize or hold together , take or lay hold of. grab , grasp , gripe , clasp , clench , snatch RV. ;) チカン (s-ch, r-n)、つかむ (s-t, r-m)
テチキャマ
/techikyama/
[tatakana]
手細工
[てざいく]
竹製の篭、藁製の縄、緒など手細工でできる技能のこと。
テシギュト=手仕事
民謡

其(ウ)れから泣く泣く家(ヤ)かち戻(ムド)て
母(アマ)がテチキャマ道具 漁(アサ)て見ちゃんと
手型や有(ア)しが 足型無(ネ)し。

俚諺

手(テ)仕事(チキャマ)や 大(フー)道端
※手仕事は人の批判指導を受けよ

--
【賛】zilpakarman (= n. ★manual labour , handicraft 手工芸品。手先の器用さ W.) チキャマ
【民】kammiyam (= 1. work, labour; ★handicraft; 2. smith's work) キャマやむ
テック
/tekku/
[taka]
筆子
[ふでこ]
亀山天皇、文永3年(1266年)王尚円の時代に琉球に服属、当時の職階の一つである。按司大親、与人、目指、筆子、掟役などあった。筆子は大親、与人の指揮に従い庶務に従事した。慶長14年(1609年)薩摩藩に服属後は、按司は除かれ掟役の下に功才、居番が加えられた。
--
c. 筆子塚 ふでこづか
c. 庶務 庶務室 clerical office
【賛】saMgha (= m. (fr. %{sam} + %{han}) `" close contact or combination "' , any collection or assemblage , heap , multitude , quantity , crowd , host , number (generally with gen. pl. or ifc. , e.g. %{muni-s-} , `" a multitude of sages "' BhP. ; ; a ★clerical community , congregation , church Mn. ;) テック (s-t)
テフチク
/tehutiku/
[tapataka]
手懐 手を懐の中に入れる。温情な境地にひたる儀。大変大事にされる。
ウヤフチク=親懐。親の愛情。
--
【賛】saMvRdh (= A1. %{-vardhate} (rarely P.) , to grow to perfection or completion , grow up , increase RV. ; to fulfil , satisfy , grant R.: Caus. %{-vardhayati} , to cause to grow , rear , bring up , foster , ★cherish , augment , enlarge , strengthen , beautify , make prosperous or happy MBh. ; to present with (instr.) , R Ragh. ; to fulfil , grant (a wish) Mn.: Desid , of Caus. see %{saM-vivardhayiSu} below.) テフチク (s-t, h-k)
【賛】saMvardhita (= mfn. (fr. Caus.) brought to complete growth , brought up , reared , raised , ★cherished MBh.) てふせつ、たいせつ
項番「フチク  懐[ふところ]」
テブイ
/tebui/
[tapa]
手笛 指を口に入れて高い音を出す。野山での合図に手笛をならすことが多い。古歌に「テアンブイ」とあって、恋唄に多くみられる。
民謡

手笛(テアンブイ)声(グイ)や 聞(キ)きや聞きゃれども
親(ウヤ)二人(フタイ) 中(ナ)から出(イ)じららぬ時や

--
【民】vAykkuruvi (= ★toy-whistle) ブイグイ
【民】payilaTi-ttal (= to ★whistle) ブイらち
テマ
/tema/
[tana]
手間
[てま]
手数料
[てすうりょう]
賃金
[ちんぎん]
雇賃金
[やといちんぎん]
テマトイ=賃金取り
--
c. 手間賃 てまちん、駄賃 だちん、お駄賃 wage
【民】tarmA (= monthly pay, salary, ★wages) てま
【民】tin2ikai (= daily ★wage) ちんぎン (+ん)
==
【民】kaTTukkUli (= regulated ★wages (TLS)) かせぎ
【民】paTTuvATA (= distribution, disbursement of ★wages Ⓖ賃金の分配、支払い) おてあて (p 無音)
テマイ
/temai/
[tana]
手舞
手踊り
小踊り
手招き
喜びごとの瞬時に手をあげ、体を動かして感動する挙動のこと。殊に闘牛のテマイは情熱をこめて表現する。
闘牛口説の一節を紹介しておこう。

麦穂峰(ムンギャマ)ずぅまぐゎぬ 勝ちそうだれん
前原(メーバル)牛ぐゎぬ 負(メ)いそうだれん
五(イチ)ヶ所(トロ) 殿(トヌ)加那志 手舞(テマイ)足舞(サマイ)
三役主(シュ)加那志ま 手舞足舞
亀津(カミジ)青年(ネセ)きゃんま 手舞足舞

--
cf. スワデシュ・リスト 207 手 て hand   f20#s.83
【民】maRal (= 01 1. hate, enmity; 2. disagreement; 3. fight, war; 4. yama; 5. death; 6. height, elevation; 7. a ★dance) マイ(舞い) (l 無音)
【賛】naDaneri (= f. (in music) a kind of ★dance.) マイ(舞い) (D 無音)
テラ
/tera/
[tara]
神社や祠も寺と混同する場合が多い。
徳和瀬の白嶺神社に”和瀬寺”鎮守の森に”寺山”と呼んでいる。徳之島の神社に関する記録を次に述べよう。
  1. 元文元年(1736年)井之川に安住寺建立し、住僧玄信来島禅宗を普及した。
  2. 宝永7年(1710年)亀津村に弁天堂を建立。
  3. 寛文10年(1670年)諸田村に観音堂建立。
  4. 文化8年(1811年)面縄に弁財天堂建立。
  5. 安政2年(1855年)呪咀を禁止し、ユタの神事を厳しく取り締り巫女20人を逮捕して流島した。
  6. 明治2年(1869年)廃仏毀釈の命令を下し、亀津、面縄、阿布木名に高千穂神社を建立し神道を普及したが神仏混淆の信仰形態となった。
寺社を区別する観念を欠いている。
--
cf. 教育漢字 200 寺 てら temple   f17_1#n.200
寺
ウクライナ戦争で、お墓のニュースを目にすることが有るが、ロシヤやウクライナの墓地の十字架マークは、「寺」である。

つまり、寺の漢字は、ヨーロッパと繋がっている。
テル
/teru/
[tara]
竹製の籠で背負って物を運搬する道具。小さな籠は「イボロ」と区別される。島の”テルハンゲ”(籠背負い)とは、緒を頭にかけて背負う独特の方法がり、百余斤の砂糖樽も運ぶことができる。
クサカイデル=草刈籠
カメジアッキデル=商用籠
クェーハンゲデル=肥料運び籠
アロデル=特大籠
等の名称が示すように形、材質、使途の別があった。テルを背負うと衣の損耗度がひどいので、特製の”ウジョ”(布紐の厚織反物)などの上衣を着た。ムチムレにはテルを二人で担いで各家々を回る風景が見られるが、面縄は”イボロ”を竹竿の先端に括りつけて餅を貰う。”タテ草”を盗み刈ったり、他作場の草や作物を刈ったりしたら”テルカマ”(籠鎌)を没収された。没収後の”作見回り”の記録が轟木に保存されている。
--
sellu, sillu (= "★basket" M/NB [gi.gur.SAL.la] esp. for bread, dates; qan s. (a kind of arrow)?; jB(Ass.) (an archit. feature, phps.) "archivolt") テル (s-t)
【民】telli (= 1. angler's ★basket Ⓖ釣り人のバスケット; 2. a small field) テル
cf1. 消えそうな奄美の民具「テル」を作り続ける竹細工名人「テルじい」こと永田明正さん
奄美大島では昔から色々な民具が人々の手によって作られてきた。その中でも、芋や貝などを入れて、頭に紐をかけて背中で運ぶ竹籠を特に「テル」と言う。
項番「ウジョ /ujo/」
テルを使ってのタンカン収穫
cf2. テルって知ってる?  (C) https://amamin.jp/
テルって知ってる?
テンガブ
/tengabu/
[tankapa]
手瘤
手拳
こぶしで叩くこと。
「私(ワン)ね固(クヮ)手拳(テンガブ)打ち冠(カ)めらさるめー。」教訓の一方法として常時の生活用語である。
--
【賛】saMgrAha (= m. grasping , laying hold of. forcible seizure W. ; the ★fist or clenching 〔~を〕ギュッと締め付ける、(拳を)握り締める、(歯)を食いしばる the ★fist L. ; the handle of a shield L.) テンガブ (s-t, h-v)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

テンガマ
/tengama/
[tankana]
手悪戯
[ていたずら]
テンガマムン=手悪戯の多い者の称。
--
【賛】saGgin (= mfn. hanging on , sticking in , clinging or adhering to (comp.) Ka1v. ; coming into contact with , ★touching (comp.) Ma1rkP. ; attached or devoted or addicted to , fond of , intent on , connected with (gen. loc. , or comp.) MBh. ; full of affection or desire , worldly , licentious Pur. ; continuous , uninterrupted Kir. Ⓖmfn。 ぶら下がっている、くっついている、くっついている、または付着している (comp.) Ka1v. ; と接触し、(comp.) Ma1rkP に接触します。 ; (gen. loc. 、または comp.) MBh. ; 愛情や欲望に満ちた、世俗的で、放蕩なピュア。 Katha1s。 ; 継続的で途切れないキル。。 つまり、いじくりまくり) テンガマ (s-t, +ン)
テンゴマ
/tengoma/
[tankana]
手ゴマ
手馬
子供を肩にまたがらせて、両手を握るか、頭部を支え、両足を胸に垂らす。馬乗りの姿勢に似ているところから”手馬”と名付けたのか。肩乗り、馬乗りと同様に騎馬戦のゲームもしたり、子守にも適していた。
--
【民】tOLukkin2iyAn2 (= a light frame for carrying in procession the idol of a temple, as easy for the shoulder) テンゴマやーん (L-n)
【民】tOTcumai (= 1. burden carried on ★shoulder; 2. pack, bundle) テンゴマ (+ン, c-t-g)
==
【民】kAkkArar (= palanquinbearers; persons who carry loads suspended from a pole on their ★shoulders) かーくるま (r-m)、かたぐるま (+た, r-m)
テンチキゴウガネ
/tenchikigougane/
[tantakakakana]
天突豪金 天から地に続く針金に例えた、雨の別称。古く”イイキリバナシ”の問題として子供達になじみ深かった詞である。「テンチキゴゥガネ ヌーガ」?・・・・・・の設問。
--
tahdu(m) (= ; f. tahittu(m), tahuttu "luxuriant" O/jB, NA of ★rain, flood, offerings; < tahddu) テンチキ (+ン, h-k)
samutu(m) f. sg. (= "★rain" O/jB; Gilg. "★rain" of wheat, fish etc.; s. tuhdi "★rain of plenty"; < samu II) テンチむ
kayyanu(m) (= "constant, regular" OA, Bab. [SAG.US; jB also GUB] of tribute, ★rain, famine etc.: of person "constantly present"; of part of liver "normal"; OB klma kayyantimfma) "as normal"; in adv. usages OB kayyantam, also (ana) kattam(ma), O/jB kayydn, M/NB) ゴウガネ (y-ki-g)
【賛】dhArAdhvani (= m. the sound of falling ★rain or flowing water W.) てんちきがね (r-n, h-k, v-g)
【賛】dhArAGkura (= (%{-rA7Gk}) m. a ★rain-drop L. ; hail 《気象》あられ、ひょう。〔悪口・銃弾などの〕雨 VarBr2S. ; advancing before the line of an army to defy an enemy 敵に逆らうために軍の前線を進むこと L. -1.) テンらーゴウガネ → テンチキゴウガネ (r-n)
【賛】gaganAmbu (= n. ★rain-water Sus3r.) ゴウガネ (mbu-n)
【賛】sadyobhivarSa (= m. falling of ★rain on the same day VarBr2S. Ⓖ同じ日に降る雨) つづきごうかねジャ (y-ki, bh-g, v-g, r-n) → テンチキゴウガネ
テントゥ
/tento^u/
[tanta]

天道
お天道様
天帝
天の神様
テントガナシ=天道加那支。加那支は尊称。天を神聖視するアニミズムに基因するものであろう。古来の神々の座はお嶽、森、頂上など高遠なる聖地におわした。
--
tamartu(m), tdmurtu (= "view(ing); audience-gift" Bab., NA [IGI.DUg(.A); IGI.LA/lAl] "view, viewing, inspection; observation"; "appearance, apparition" of gods, ★heavenly bodies; "audience-gift"; sa t. ~ "mirror" or "lens"?; < amdru I; — > ndmurtu) テントゥ
【賛】somadhArA (= f. the milky way L. ; the sky , ★heaven W.) テントゥ
【民】antaranAtan2 (= * indra, as the lord of ★heaven) お天道様(おてんとさま)
【民】antariTcam (= * 1. atmosphere; 2. ★heaven) おてんとさま
テンビャ
/tenbi^(ya)/
[tanpa]
手平
[てひら]
手の甲
[てのこう]
シャンビャ=下平。足の甲。
サンビャの項参照。
手や足の甲が平たいのでこの称があるのか。
サンビャブッタ=下平広い。素足で歩くため足平は広く平べったい。
--
c. 「手平」って言うか、書くか?。普通は「手の平(てのひら)、掌(て、てのひら、たなごころ)」って書く。
【趣】tibir(2,3,4,5) (= : ★hand; ★palm; blow, strike ('life' + 'open, release' ? 'the beggar's open palm').) テンビャ (+ン)
【賛】pRtha (= m. the flat or ★palm of the ★hand S3Br. ;) ひらた
 不明
テンワタ
/ten+wata/
[tanata]
手腹 手甲の裏面。背と腹を表と裏の意味に解する。茶請などの食べ物を手の平にすすめる土俗が残っている。
--
【賛】vyasta (= mfn. cut in pieces , dismembered (said of Vr2itra) RV. torn asunder , gaping TPra1t. ; severed , separated , divided , distinct (%{vy-aste@kAle} , `" at different times "' , `" now and then "') , single , simple Mn.; multiplied , various , manifold Prab. ; opposed to , inverse , ★reverse 裏面 (see comp.) ;) ワタ
デンケ
/denke/
[tanka]
悋気
[りんき]
嫉妬
[しっと]
やきもち
男女間の嫉妬
--
【賛】saMgharSa (= m. rubbing together , friction 〔人間関係などの〕衝突、不和、干渉、あつれき MBh. ; mutual attrition , rivalry , ★envy , ★jealousy in regard to (acc. with %{prati} or comp.) ib. ; sexual excitement MBh. (B.) xv , 840 (C. %{saMharSa}) ; going gently , gliding (= %{saM-sarpa}) L. ; (%{A}) f. liquid lac L. ; %{-zAlin} mfn. envious , jealous Katha1s.) デンケしゃ (s-t-d) △ 、しっと
cf. ナッシーの語源帳 894【日】やきもち、リンチ、しっと、ねたみ、うらめしや  f21_1#894
デンジ
/denji/
[tanta]
れんじ(檽子) 木製の格子のある窓。
--
c. lattice, grid 系、ハズレ。牢屋(ろうや)の格子、の feeling 格子の付いた窓 = a barred window。なので、barred で攻める。
【賛】sArgaDa (= mfn. bolted 差し錠を掛けた, ★barred
[鉄格子・かんぬき]のある S3Br.) デンジ (r-n)
デンボゥ
/denbo^u/
[tanpa]

[たけのこ]
デンはデーで竹の棒。従って筍のこと。食用筍はガランボゥと言って、ま竹(ガラ)とコサン竹のこと。デンボゥは野菜代用として食べれないことはないが、味が悪く好まれない。
--
【民】tUmpu (= 1. tubularity; 2. tube; 3. sluice, outlet; 4. vent in a sluice; 5. channel for irrigation; 6. ★bamboo; 7. ★bamboo tube; 8. a flute made of ★bamboo; 9. a measure of capacity for grain; 10. leathern bucket for baling water; 11. gateway, doorway,; 12. path, way; 13. narrow or difficult path, defile, pass; 14. lead) デンボゥ

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

⬢ト  ↑Top  59 件   「と」「ど」の場違い 多数。多過ぎて、指摘するのも途中で止めた。
島口 標準語 用例・意味等
トー
/to:/
[ta]
平地
トーバテ=平地畑。平地の多い字の地名に”トーバテ”、”トーバル”と佳名されていて地名学上の興味ある問題と言える。(地形と地名)
--
tusaru, tusaru, tisdrum O/jB, NA 1. (= "plain, ★flat land", Ass. mittius (etc.) t. "pitched battle" 2. gesture of "prostration" in prayer; < wasdrum; > tlsdris; — > tisaru) トー
【民】taTTu (= 02 1. knocking, patting, breaking; 2. stroke, beat, rap; 3. striking against, collision; 4. beating time; 5. warding off, averting, evasion; 6. scarcity, straits, lack; 7. opposition; impediment; frustration; 8. defect, blemish, fault; 9. evil; 10. screen,, folded or plain; 11. compartment, as of a house; 12. guard; 13. dexterous performance or manoeuvre, stratagem, trick; 14. profit; 15. stalk of grain; 16. area, plain surface; 17. plot of a field, of a garden-bed;18. anything ★flat; 19. salver of metal or wood, tray; 20. scales of a balance; 21. circle; 22. curve or bend; 23. shield, buckler; 24. potter's wheel; 25. handmill; 26. winnowing or sifting pan; 27. broad, shallow basket; 28. shelf; 29. loft or range of a temple car; floor of a carriage; ★flat surface of a palanquin; 30. upper storey of a building; 31. platform, balcony, plazza; 32. mat to sit on; 33. deck, as of a ship; 34. lamina; layer; stratum; 35. common rafter; 36. panel of a door; pane of glass; 37. square pieces of a necklace; 38. square frame to which snares are fastened to catch birds; 39. mortise in a wooden frame-work; 40. perforated tin stencil for drawing ornamental figures; 41. petal of flowers; 42. side, direction) トー
トー
/to:/
[ta]
徒長
[とちょう]
いたずらに生長し軟弱なものにいう。
トームン=軟弱者。腕力が弱い、労働を嫌う、神経の未発達など、相手の卑称に使う語。
トーフデ=不釣合な伸長
--
【賛】srastatA (= f. laxity , ★flaccidity 無気力、軟弱。弛緩(症)、しまりなさ。, pendulousness Kir.) トー
【賛】srasti (= f. falling or hanging down , laxity , ★flaccidity &c. ) トー
トーマメ
/to:mame/
[tanana]
空豆
[そらまめ]
トーマメの由来は唐豆に盡きる。唐の字は名詞に広く使われ、唐との縁を如実に物語っている。
一名カンナイマメ=雷豆の俗称もある。雷雨と根瘤(りゅう)バクテリアとの関連を示すからであろう。
--
cf. 教育漢字 114 no  豆 まめ bean, pea, seed  f17_1#n.114
c. 印辞書には「豆」はあるが、「唐豆」「そら豆」は未登録。
トイ
/toi/
[ta]
トイメ=鳥目、夜盲症。夜になると目が見えにくい疾病。
トイハダ=鳥肌。皮膚が滑らかでなくがさがさしている。身の毛が立つ。
トイブチケ=鳥白癬。人の皮膚に寄生する白癬にも言う。
--
【趣】tum12mušen, tumušen (= : ★bird of the pigeon and dove family (cf., tum2,3, 'to bring, carry', and the term "carrier pigeon" for a homing pigeon).) トイ
tarru (= (a ★bird) M/jB [DAR.MUSEN]; < Sum.) トイ
【民】tIvi (= 02 a ★bird) トイ、ちーび
トゥカ
/to^uka/
[taka]
馬鹿
脳足らず
並はずれ
十に満たない
トゥカグト=並外れ計画
トゥクリ=途方暮
トゥクリムン・トゥカムン=並外れ者
--
【民】tUgku-tal (= 1. to hang; to be suspended; 2. to swing; 3. to sawy from side to side, as an elephant; 4. to dance; 5. to pour, rain, fall unceasingly; 6. to sound; 7. to sleep, slumber; 8. to spin, as a top; 9. to die; 10. to droop, as a plant; 11. to be sluggish idle, ★dull 鈍い、ドン, slow 遅い、のろい; 12. to delay, procrastinate; 13. to tarry, remain, abide; 14. to walk or trudge slowly; 15. to rest profoundly; 16. to be crowded, dense; 17. to abound) トゥカ
c. fool, stupid 系に「トゥカ」は、無かった。
トゥキビン
/to^ukibin/
[takapan]
唐黍
[とうきび]
玉蜀黍
[とうもろこし]
果実は澱粉に富み、食用または家畜の肥料。
トゥギン=唐黍。緑色の花穂をつけ、黄色い実を結ぶ。五穀の一つで食用になる。キビにキミと呼び、その成育過程を歌った”キミ口説”は有名である。
--
cf. ビルマ含む 181⬟millet ↑  f20_B_2#i.181 ,
44⬟broom-corn millet ↑   f20_B_2#i.44
daqqu(m) (= "minute, fine" OAkk, O/jB of person in PN; of ★corn, stone, metal "pulverized"; f. pi. "small amounts left over" of silver, food OB; < daqaqu) とーきみ
【賛】dhAnyakoSa (= m. store of grain 穀物倉庫 R. ; ear of ★corn トウモロコシ1本・トウモロコシの穂Gal.) たーにゃこしゃ → たーまぉやこし → とーもろこし
c. 唐のもろこし、では無かった様です。
【賛】marAra (= m. a ★corn-loft , granary 穀物庫 L.) モロコシ~
【民】marikkan2mA (= ★corn flour コーンの粉) モロコシ~
【宮城弁 ミヤ170】とみぎ   とうもろこし。 昔のとみぎはもちもちしてた。実の色も黄色と紫と色々混じって楽しかった。あの香り,ブドウの香りと混じると完全に秋の”運動会の匂い”だ。
【賛】dhAnyaka [= (ifc. for %{dhAnya}) , grain , ★corn Mn.; m. N. of a man Das3. ; n. = %{dhAnyAka} , coriander (cf. %{dhanyAka}) ] とみぎ  100 点
【津軽弁079】きみ   とうもろこし 使用例「ささ!きみかへが?」
【賛】kaNa (= m. (Nir. ; related to %{kanA} , %{kaniSTha} , %{kanIyas} , %{kanyA} , in all of which smallness is implied BRD.) , a grain , grain of ★corn ) きみ c.【英】corn コーン、は、「きみ」(k-k, n-n) そのまんま東でした。大豆の粉の「きな粉」も実は、これ。
【出雲弁】とーときみ, たーたこ, きみ,なんばぎん   〔植〕とうもろこし ex. こら三郎や、とーときみが焼けたけん、はやー来て喰えや。 【 = ねえ三郎、トウモロコシが焼けたから、早く来て食べなさいよ。】
【賛】tuSadhAnya (= n. husk-★corn とうもろこし VarBr2S.) とーときみ
【賛】kiNa (= m. a ★corn , callosity MBh. ; a scar , cicatrix Bhpr. ; an insect found in wood L.) きみ
【民】maNipiTiccAvi (= blighted ear of ★corn with few grains) なんばぎん (cc-k-g, v-n)
【京都弁】なんば   とうもろこし
c. 【十津川弁】なんば = とうもろこし
【賛】nivApa (= m. seed 種 (pl. grains of ★corn トウモロコシの穀物、粒) or a sown field MBh. ;) なんば (v-n)
【民】maNipiTiccAvi (= blighted ear 穂 of ★corn トウモロコシ with few grains) なんばぎん (v-n)、なんば
c. 出雲弁「なんばぎん」の前半部に同じ。
【十津川弁】しやごま   唐もろこしの赤い毛 平坦部では蓬髪の称
【賛】dhAnyakoSa (= m. store of grain R. ; ear of ★corn トウモロコシの穂 Gal.) しにやごしゃ → しやごま
c. ほうはつ【蓬髪】とは。意味や解説、類語。蓬 (よもぎ) のようにぼうぼうに伸びた髪。
【十津川弁】とうきび   唐黍か(植物)
【賛】tokbha (= m., {to3kbhan} n. a young green blade 若い緑の刃、《植物》葉身、葉
[◆通常葉や花弁の柄を除いた部分を指すが、葉全体を指すこともある。], esp. 特に of ★corn トウモロコシ、コーン.) とうきび
【十津川弁】ほうきび   高梁(コウリャン)
【民】perugkampu (= large bulrush 《植物》ホタルイ属の植物 ★millet 《植物》キビ、アワ, pennisetum) ほうきび ◎
【民】kampu (= 02 1. bulrush ★millet; 2. itali millet) きび
cf. モロコシ (wikipedia)  外来語呼称にはコーリャン(中国語: 高粱, Gāoliang から)。 --- 梁では無い。
英語で、sorghum, known as great millet
【富山弁】となわ   とうもろこし
【賛】dhAnya (= a. consisting or made of grain or ★corn とうもろこし; n. sgl. & pl. corn i.g., p. {-vant}A.) となわ
【琉球】n■グスントーナチン   とうもろこし
【賛】grISmadhAnya (= n. summer ★corn VarBr2S.) グスントーナ
【賛】gucchakaNiza [グスントー] (= m. a kind of ★corn (%{rAgin [ナギン (r-n)]}) L. (cf. %{bahutara-kaN-}.)) グスントー・ナチン
トゥグシ
/to^ugushi/
[takata]
唐簪
[とう かんざし]
髪指
[はっし]
普通の簪より形が大きい。薩藩時代は簪の種類によって身分階級の差別ができた。最高の金菊型から竹製のものまであった。女性の調髪必需品だけでなく、男性も使用していた。(明治の断髪令公布以前は)またノロの調度品でもあった。
--
kirissu(m), MA kirassu ~ (= "★hairpin, clasp 留め金、締め具、金具"? O/MA, O/jB [GIS.KIRID(=SIR)]; < Sum.) くし
【民】kucci (= 01 1. splinter; 2. ★hairpin; 3. sickle leaf, m. sh., sida carpinifoila) グシ
【民】koNTaikkuccu (= 02 ornamental ★hair-★pin) かんざし、かんたいっくし
トゥグシュ
/to^ugushu/
[takata]
唐胡椒 果形が大きく、大和胡椒より辛味が少ない。胡椒は薬用としても役立てた。腹痛の療法として、クガ(鶏卵)に胡椒を入れ卵焼をあげて食べさせた。経済生活の貧しさのため食事療法の面で”クガヤキ”は薬効をあげたと言えよう。
クシュダケ(胡椒酒)も貴重な腹薬であった。
民謡

吾(ワー)家庭(ヤンメー)ぬ胡椒(クシュ)の木や枝(ユダ)持ちぬ美(キュ)らさ
大和武士(サムレ)ぬ 巳(ミ)持(ム)ち美らさ。

--
【賛】kaTi (= %{is} , %{I} f. the hip , buttocks MBh. ; the entrance of a temple VarBr2S. ; an elephant's cheek L. ; long ★pepper L.) グシュ、胡椒(こしょう)
トゥグラ
/to^ugura/
[takara]
下家 表家(母家)に対して別棟の下家(炊事、雑用)のこと。両棟の間に木の彫り抜き樋を渡して雨水をしのぐ。樋の下方にはカイジョ(通い窓)の通用出入口があった。別棟の建築方式の理由の一つとして、薩藩時代には二棟続きの屋舎の建築は禁止していたことがあげられる。それは経済政策の一方策であったと言われる。
--
c. 別棟 annex 今一。追加 added, add で攻める。
【民】tokaiyERRu-tal (= 1. to increase the debt by frequently lending small sums; 2. to ★add up figures 追加、増設; 3. to post up accounts) トゥグラ
c. 炊事場は、素直に kitchen で攻める。
【民】cUtacAlai (= ★kitchen, place for cooking) とーぐらい (c-t)、キッチン (l-n)
==
【民】koTTaTi (= 1. room, as ★kitchen, store-room; 2. cattle-shed; 3. prisoner\'s cell; 4. check, silk cloth of a woman) 勝手
トゥジ
/to^uji/
[tata]
湯治
湯水
海岸の珊瑚礁に溜った海水が、陽光で熱せられ濃い塩分の湯水になる。これを温泉代用として”トゥジ”と称した。方々の海辺にあるが伊仙町の”クバルトゥジ”は有名である。
--
c. 湯治場 therapeutic bath なので、therapeutic で攻める。
c. therapeutic = 形 ①癒す力のある、健康回復に効果的な◆「心を癒やす」という意味と、精神医学的な「セラピー治療の」という意味の両方がある。 ②《医》治療学
[法]の
【賛】cikitsita (= mfn. treated medically 治療, cured W. ; m. N. of a man g. %{gargA7di} (not in Ka1s3.) ; n. = %{-tsA} Mn.; (pl.) the chapters of the ★therapeutical section (of med.) Sus3r. ) トゥジ

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

トゥジキ
/to^ujiki/
[tataka]
唐芒 ジキは芒の義。茅(ギャ)は”チガイ”、”ジキ”、”トゥジキ”の三種の総称。ジキが自生しているのに対して、唐芒は株分け移植法によって耕地や土手などに栽培した。また成育も早く、草丈も大きいので茅葺の材料として広く利用されたが、芒のように長持ちしない欠点がある。また、方名が示すように芒より後代に外部から伝来したものと思われる。
--
c. 意味不明。なので、調査不能。
c. 芒(のぎ)とは、種子の先端に形成される突起状の構造物であり、長いものは十数 cm に達 し、その表面には鋸歯状の細かい棘が形成されています。 自然環境下では、鳥獣によ る食害から種子を保護する役割があり、また、細かい棘があるため動物の毛にからま って遠くへ種子を運搬させる役割があると言われています。
芒(のぎ)は、コメ、ムギなどイネ科の植物の小穂を構成する鱗片(穎)の先端にある棘状の突起のこと。のげ、ぼう、はしかとも言う。ススキのことをとも書くが、これに似たイネ科の植物にオギ(荻)がある。ススキには芒があるが、オギには芒がない。
c. 「ススキ」系で引いてもハズレなので、稲 paddy で引く。
【民】cIragki (= a kind of ★paddy) ジキ、すすき (r 反復)
cf. 教育漢字 415 no 秒 ビョウ、のぎ second, ear  f17_1#n.415
ドゥジル
/do^ujiru/
[tatara]
尾白 ドは尾のこと。野鼠の一種で、山奥にいるが滅多に見られない。尾の部分が純白であるのが特徴であると言う。徳之島の深山にいる。
--
【民】tUgkeli (= a ★rat) ドゥジル
トゥセンクビリ
/to^usenkubiri/
[tatankapara]
唐船繋り
[とうせんつながり]
徳之島町南原の俗称地名で、現在の珊瑚ホテル南の突き出たところ(ナガメ石)に唐船が流れついた。徳之島事情によると「明和5年(1768年)尾母村下卸口へ唐船一艘乗組廿六人漂着、本船は秋徳港ヘ廻船ニテ修繕シ、其船ニテ帰国セリ。該卸口ノ字内ヘ唐船繋ト唱フル場所アリ、是レ即チ該唐船ヲ繋ギタル海浜ニテ、明和年間ヨリ称シ来リシモノナリト謂フ。」とある。ナガメ石は沖縄の風来坊の俗名で、彼が石穴を根城にしていたのでこの称があると聞いた。
--
c. 「クビリ」は「繋がり(つながり)」だ、と、言いたいのか。ナガメ石の話は、関係あるの?。
【民】kAppuccey-tal (= to ★tie up, as a cadjan bundle) クビッせい
【民】kalluvai-ttal (= 1. to lay ★anchor 錨(いかり)を下ろす。停泊する;) くび (ll 無音)
トゥチブル
/to^uchiburu/
[tatapara]
南瓜
[かぼちゃ]
唐のチブル、チブルは頭。
トゥチブルウッカン=低能。かぼちゃ頭。南瓜の形状が頭と類似しているのでこの称があるのか。
マーチブル=瓢箪。小型の丸瓢箪は食用のほか、水汲用の柄杓として重宝がられた。
俗歌

南瓜(トゥチブル)南瓜誰(タン)が泣かちゃん
冬瓜(シブイ)ぬ泣かちゃん誰が泣かちゃん
泣きゅなよ泣きゅなよ南瓜ぐえ
吾が手拳(テンカブ)冠(カ)めらしゅんど。

--
cf. ☑ 項番「チブル   南瓜[かぼちゃ]、夕顔、頭」
トゥチムン
/to^uchimun/
[tatanan]
  田打ち物の意。鍬、田を耕す道具で先端は鉄製で柄の根部は木製になっていた。現在見られない。
--
【賛】svahastikA (= f. a ★hoe , mattock マトック
[◆つるはしに似たくわ]。, pickaxe つるはし、ピカックス Pan5cat.) トゥチむん、とちくわ
トゥツゥジ
/to^utu^uji/
[tatata]
唐通事
唐語の通訳
道之島貿易のコースにあたる徳之島は、1266年琉球に服属したが、これは征服によるものでなく善政を慕ってなされたものとも言われる。慶長14年(1609年)薩藩の征伐まで続くわけで、唐通事の役職は貿易の面だけに限らず行政面でも必要であった。古記録に関係記事が多く見られる。
--
【民】tupASi (= 1. ★interpreter 通訳; 2. Indian agent attached to a European mercantile firm, acting as broker) ツゥジ
トゥトゥ
/to^uto^u/
[tata]
祷々 祈願、祈祷の義。火神、水神、月神、神社、祖先棚等に「祷々加那支・・・・。」と祈る。転じて酒を汲み交わすことにもトゥトゥすると言う。酒は神酒に通じ、神に祈る唯一の寄り代であるからと言える。
--
【賛】devahUti (= f. & {devahU3ya} n. ★invocation 祈願 of the gods.) トゥトゥ
トゥフマメ
/to^uhumame/
[tapanana]
豆腐豆
[とうふまめ]
大豆
[だいず]
かっては大豆を自家用として栽培していた。
ショウグヮチドゥフ=正月豆腐。年の暮になると、三箱から五箱の豆腐を自家製造して炙豆腐の保存法で正月中使ったのである。
--
【民】tuvai-ttal (= 05 1. to dip in, soak; 2. cf. sthu1 . to ★curdle 凝乳になる、凝固する。腐る, as milk by rennet; 3. to temper, as steel) トーフ
項番「ガヂマメ」  --- 豆(まめ)
cf. 教育漢字 114 no  豆 まめ bean, pea, seed  f17_1#n.114
トゥブシ
/to^ubushi/
[tapata]
唐ぶし
赤米
近年全く見られないが、唱和14年頃まで栽培されていた。脱粒し易く風害を受ける。
米は油気がなく美味ではない。端境期や砂糖小屋での食料として栽培された。
下野敏見著、タネガシマ風物誌によると「赤米は種子島の南種子町の茎永の宝満神社の祭田と、対島の豆酸の神田に栽培されている。」とあり、信仰との結びつきが強い。
脱穀法は金管(カナブタ)や脱穀機を利用する必要はなく、筵を三周に張り稲穂を軽く石に叩く方法がとられていた。
--
c. 「唱和14年頃」って、普通書かない。この誤字は、記念に残しておくべき。
c. 「脱粒し易く」という言葉。脱穀、と似ているが。だつりゅう‐せい〔ダツリフ‐〕【脱粒性】 種子が成熟にともなって、穂や 莢 さや から自然に離れ落ちる性質。
c. 金管(カナブタ)と発音するのか。☑項番「カナグダ  金管、稲扱器[いねこきき]、千刃穀[せんばこく]」には、「カナグダ」と書いてあるが、イイのか?。
【民】pUriyarici (= 01 bad grains of ★rice, redd誤字 in colour; unhusked paddyd誤字) ブシ、ふーりやりし、プレうるち
最新タミル辞書
439) பூரியரிசி pūriyarici (p. 2849)
பூரியரிசி¹ pūri-y-arici , n. id. +. Bad grains of ★rice Ⓖ米粒が悪い, red in colour Ⓖ赤い色; unhusked paddy Ⓖむき出しの水田; மட்டையரிசி. Madr.
【賛】sAMvatsara (= ; black ★rice 黒米 L. ;) トゥブシ (s-t) △
トゥホリキリ
/to^uhorikiri/
[taparakara]
唐堀切り 伊仙町上面縄に遺跡がある。高台に居城を構えた按司を水攻めする戦術として、唐堀切りの土木工事によって水を逆に流した。按司割拠時代の戦法の一つであった。
唐人の指揮でなされたかどうかは不明であるが、按司時代の後期、琉球服属時代の頃に築工されたと思われる。
按司屋敷跡からは土器破片、木炭、飾り石等が出る。また、その北隣りには”カンジャエー”(鍛冶屋岩穴)があって様々な伝えが聞かれる。
--
【賛】parikhA (= f. (once ibc. %{-kha} BhP.) a ★moat 堀, ditch , trench or fosse round a town or fort 砦(とりで) (also applied to the sea surrounding the earth) Mn.;) ホリキリ、ほりきー
【民】tOTTi (= 01 1. authority; 2. watch, guard; 3. door; 4. gateway, gate; 5. town surrounded with a ★moat.; 6. exquisite beauty; 7. malabar glory lily; 8. emblic myrobalan) トゥ、とーっち

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

トゥメガネ
/to^umegane/
[tanakana]
遠眼鏡
双眼鏡
遠くを見る眼鏡の意。望遠鏡の名詞が定着する以前の語か。それとも眼鏡にちなんでの新語か、その何れかであろう。唐堀切りの山手にゴラン田の地名があることは琉球のゴリヤル、加計呂麻島のゴリャバルに通じるものと考えられ、琉球孤として縁ある地名のように思える。
トゥラ
/to^ura/
[tara]

[たわら]
タワラの転訛。
クメドラ=米俵
トゥランク=俵巣、クは入れ物の意である。藁製の入れ物を自家用として編んでいた。大食漢にトゥランクワタ(俵腹)と言い、沖永良部島民の食欲の強さを誇大主張して「永良部ドゥランク」と呼んでいる。ミヤゲフキ神事の詞に、「へー四(ユーチ)ぬ角(シン)な大俵(フードラ)込めて、米俵(クメドラ)込めて、蟻(アニ)も合(オー)すな虫も合すな、海(ウン)ぬ片眼(カタメ)鯨(グンジャ)ぽん。」の詞があり、米の霊力を信じた一節と言える。
--
cf. 教育漢字  俵 たわら pack  f17_1#n.42
トゥル
/to^uru/
[tara]
人骨風葬岩穴
墓地
トゥルミ=墓見。転じて祖先祭の別称(井之川)。徳之島の祖先祭は南部が10月癸亥の日、東部と北部は六日おくれの己巳の日、西部は更に一日おくれの庚午の日、と3区分があり、その呼び方も十の呼称例がある。
井之川は親方(ウヤホウ)祭り、トゥルミと呼ぶ。トゥルミは墓参りの義であることは注目したい。島全般的には古米の岩屋葬跡にトゥル墓と呼び、現今の共同墓地とは区別している。
--
c. grave ハズレ。骨の風化なので骨 bone で攻める。
【賛】zivAlaya (= m. `" S3iva's abode "' , Kaila1sa , Ra1jat ; (accord. to some also n.) any temple or shrine dedicated to S3iva (generally containing a Lin3ga) Katha1s. ; a ★cemetery , place where dead bodies are burnt L. ; N. of a place Cat. ; red Tulasi1 or basil L. ; %{-pratiSThA} f. N. of wk.) しヴぁらや → トゥル (z-t)  △
【賛】sazarIra (= (%{sa4}.) mf(%{A})n. with the body: embodied 〔霊魂などを〕化身にする、肉体化する。〔抽象的なものを〕具体[具象]化する。 TBr. ; with the ★bones Ka1tyS3r.) トゥル、トゥルミ (r-m)
ドゥ  場違い
/do^u/
[ta]
自分
ドゥドゥ=自分自分、銘銘。
ドゥヌハイ=自分の役割。または割合。
俚諺
  • 親(ウマ)丁(テー)寧(ニ)しか自分(ドゥ)丁寧さゆん
  • 他人(チュウ)潰(チブ)すん者(ムン)や自己(ド)潰りゆ
  • 他人(チュウ)敬(ウヤモ)てか自己敬(ウヤモラ)るん。
--
【賛】sva (= 1 mf(%{A4})n. ★own , one's ★own , my ★own , thy ★own , his ★own , her ★own , our ★own , their ★own &c. (referring to all three persons accord. to context , often ibc. , but generally declinable like the pronominal %{sarva} e.g. %{svasmai} dat. %{svasmAt} abl. [optionally in abl. loc. sing. nom. pl. e.g. %{taM@svAd@AsyAd@asRjat} , `" he created him from his ★own mouth "' Mn.] ;) ドゥ
ドゥ  場違い
/do^u/
[ta]
ドゥマ=牛の尾の根部が一段と盛り上がっている称。
ドゥブッタ=尾太、トンボの一種で方名。尾の末が太い形状になっている。前原口説に登場する亀津麦穂峯(ムンギャマ)ドゥマ牛と、検福の前原牛との闘牛風景はレコードに収められている。(徳之島民謡傑作集前原口説)
--
【趣】sud, sù; su (= : v., to be/make remote, far away, lasting; to stretch; to wag (a ★tail); to rejoice, feel    delight; to sip; to sprinkle; to strew; to furnish, provide; to immerse; to sink; to drown (reduplication    class) (regularly followed by rá) (su4, 'to grow up, multiply', + éd, 'to go out').    adj., distant, remote; long (duration).) ドゥ
taru(m) II (= "to lift up" O/jB G (///) child; ★tail Gtn iter. N pass, of G ?; > taru, tdrltu I) ドゥ
【賛】ta (= 3 m. a ★tail (esp. of a jackal) , any tail except that of Bos gaurus L. ; , the breast L. ; the womb L. ; the hip W. ;) ドゥ
【賛】Dha (= 2 mfn. = %{nir-guNa} L. ; m. an imitative sound L. ; a large drum L. ; a dog L. ; a dog's ★tail L. ;) ドゥ
ドゥナガ
/do^unaga/
[tanaka]
尾長 山野にすむルリカケスに似た野鳥。雄の尾は30cm程の長さがあることから尾(ド)長の方名がある。
--
cf. 教育漢字 48 ta 長い/永い long  f17#a.48
ドゥブネ
/do^ubune/
[tapana]
胴骨
背骨
骨痛みの総称として「ドゥブネヌヤデ」と言う。
ドゥブネ揉みは看病の一つとしてなされる。
ドゥブネ折(ウ)リルッキャ=背骨が折れる程に激しい労働。
--
【賛】talpana (= n. the exterior ★muscles of an elephant's back L.) ドゥブネ (l 無音)
c. 筋肉痛の連想から、muscle で攻めた。
ドゥリ
/do^uri/
[tara]
尾類
[ジュリ、ズリ]
遊女
女郎
「ジュリ」「ジュヤ」とも言う。
ジュヤ=料理屋。料理のことをジュイと言うことから、料理屋に売春婦が住みつくようになったと思われる。「まわり淫売」のジュリは大正初期に「ヤンゴ」に定住するようになったと言う。
--
c. 尾類とは?歴史民俗用語。 読み方:ズリ(zuri)沖縄の遊女のこと。
【民】cULai (= 02 ★prostitute 売春婦) ズリ、ジュリ、ドリ、ドゥリ
ドク
/doku/
[taka]
俚諺

悪巧(タク)でか 毒飲みゅん。
※悪事をたくらんだら、それが自分に回ってくる。

--
【賛】sagara (= 2 mfn. (fr. 7. %{sa} + %{gara} , `" ★poison "' , 2. %{gRR} ; for 1. %{sa-gara} see above) containing ★poison , ★poisonous (n. `" ★poisonous food "') R. `" provided with moisture "' , the atmosphere , air RV.;) 毒(ドク) (s-t-d, r 無音)
【賛】saktuka (= m. (also written %{zak-}) a partic. vegetable ★poison L.) ドク
ドコーイ
/doko:i/
[taka]
健康
[けんこう]
丈夫
[じょうぶ]
目上の人の健康を敬って言う言葉。
貴方(ウイ)ドコーレルンセー=貴方お元気でいらっしゃいますか。
--
【賛】saukhya (= n. (ifc. f. %{A}) welfare , comfort , ★health , happiness , felicity , enjoyment Mn.) ドコーヤ (s-t-d)
【民】tEcacuvAttiyam (= general ★health and prosperity of a country) ドコーイてぃやん、たっしゃやむ

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ドゴロイ
/dogoroi/
[takara]
心地が悪い
良心が咎める
困難
相手として困る
ドゴロカ作業である。のように苦労する過程にも通用する。
ドゴロシムン=相談しにくい相手。
--
c. feeling 的には、手ごわい、厄介な相手、なので、
formidable ①恐怖心を起こさせる、恐ろしい ②畏敬の念を起こさせるほど(ほど素晴らしい) ③〔敵などが〕手ごわい、恐るべき ④〔仕事などが〕大変な、骨の折れる、厄介な
【賛】zaGkura (= mfn. causing fear , frightful , ★formidable m. N. of a Da1nava VP. (v.l. for %{zaMkara}).) ドゴロイ (+イ)、てごわい
トシビ
/tobishi/
[tapata]
年日 正月初の十二支。生まれた十二支の日に年の祝をする。
トシヌユェー=年の祝。13、37、49、61、73、85才の祝い。13祝は7祝に次ぐ成人祝で、13褌を着帯した。25、37は略式で神酒のトリカワシ程度49は近親の内輪で、61以上を盛大にする。88は米寿の祝で8月8日の昼間に行う。
トシヌユル=年の夜。大晦日。家族揃って晴着を着て座席し年取りの盃、餅を受ける神事のあと、力飯と馳走を食べる。旅にいる者にも膳組みを供え安泰を祈る。
鼠にも同様の馳走を供えその害を防止する行為がある。
トジ
/toji/
[tata]
刀自
トジカメイ=妻帯。男側からみた俗称。カメリは冠り。おしいただくの意で厳しゅくな表現である。
トジムロイ=刀自貰い。女性側からはヤームチ(家持ち)と言い、家庭を持つ意である。
俚諺
  • 他人妻(トジ)でか 五斗(グト)豚(ワア)ぬ首切らゆん
  • 妻や當(アテ)木。妻やしきから。
--
【琉球】トゥジ:妻。日本古語の刀自に由来。
【民】tOzi (= 01 1. a lady's maid; 2. heroine's confidante, being the daughter of her fostermother; 3. ★wife; 4. maidservant) トゥジ
トジュト
/tojuto/
[tatata]
刀自夫 トジとオットの複合語。従って夫婦のこと。
トジュトドレヤニナ=夫婦喧嘩は見てもいけない。介入がましいことはするなとの意。
俚諺
  • 愛(カナ)あん夫婦(トジュト)や丘上(カラウスジ)な立つい
  • 夫婦話や犬猫(インニャウ)ねば聞かすな
  • 夫婦ぬ七才(ナナチ)違(チゲ)や 七蔵(クラ)建てゆん
--
【民】caracuvati (= 01 1. the ★spouse of brahma1, the divine embodiment of speech and learning; 2. a river; 3. boy who is earliest in class-attendancce) トジュト (c-t)
ドシ
/dosi/
[tata]
同志
同士
連れ
仲間
結婚式の嫁を同道する未婚女性のこと。
ドシシベン=嫁の連れ部
--
【琉球】ドゥシ  (同士)=友達。
【賛】suhRd (= m. f. ★friendly, ★friend; m. also ally 〔条約で形成される〕同盟
[連合]国。同調者、支持者、協力者.) ドゥシ
ドヂ
/do"(chi)/
[tata]
土地
[とち]
土間
[どま]
住家の一部で素足のまま出入りが可能な間取りになっている。炊事場の近くにある。
ドヂバキ=土地履き
--
【民】toTTam (= small piece of ★ground Ⓖ小さな地面) ドヂの、どま
トッパ
/toppa/
[tapa]
突飛
[とっぴ]
突破
[とっぱ]
突外
[とつそと]
思いもよらない並外れていてかわっていること。
トッパムン=突飛者。思い切りがよいこと、並外れの挙動の卑称。
--
c. 通常の和英辞書サンプル単語は、皆ハズレ。 要するに、jump している。のよ。なので、jump で攻める。
【民】tavvu (= 04 hopping, ★jumping, leaping) トッパ、突飛(とっぴ)、飛ぶ(とぶ)
トデナー
/todena:/
[tatana]
徒然無い
さびしい
閑で退屈
弔問の辞にトデナーグヮシーモレルンサレー(淋しいことで御座いましょう)とある。
--
【長崎弁191】とーぜんなか    意味:寂しい、暇だ、つまらない 用例 「とーぜんなかけんあいに連絡してみてくれろー」 「そがん毎日のごとゆーたっちゃ」 「よかけんかけろって~」 使用地域 –
【宮城弁ミヤ166】とぜん   手持ち無沙汰。暇。   ”徒然”なんですよ。高校の頃古文で徒然草を習ったとき,とても親しみを感じました。
【熊本弁】とぜんなか   寂しい,退屈だ   一人じゃ トゼンナカケン遊びにキナッセ(一人ではさびしいので遊びにお出で) トゼンニャアとも
【賛】tRd, tRNatti, tRntte (= pp. {tRNa3} split, ★bore 退屈, open, let free 暇.) とぜん (+ ん)、トデナー
【民】taTAri-ttal (= 01 1. to ★bore, pierce through; 2. to give a good scolding) トデナー (r-n)
==
【民】tuLai-ttal (= 1. to make a hole, ★bore, drill, punch; 2. to pierce, as with an arrow; 3. to torment tease; 4. to demand particulars or details) つれづれ
トヌゲ
/tonuge/
[tanaka]
手拭
[てぬぐい]
タオル=西洋手拭いと和手拭いの区別はない。
八月踊り「ゴシャクトヌゲ」の歌詞に

五尺(ゴシャク)手拭に花染(ジュメ)染(シュ)めて
愛女(ムジョ)に冠(カン)ばしょか 吾(ワ)が冠びょか。

--
【民】taLuvam (= small piece of cloth, ★towel タオル) トヌゲの (L-n, v-g)、ダン
【民】tuvarttumuNTu (= ★towel, as removing moisture) ダントヌゲ (t-g)
c. ダントヌゲ=蘭手拭い、洋タオルのこと。の「蘭」オランダ説は、多分誤り。
トヌチ
/tonuchi/
[tanata]
殿内
[とぅんち]
殿内屋敷
上殿内
下殿内
全島の殆んどの部落にトヌチは分布しており、その様相は明治以前の衆加那支や祝女の屋敷跡である。亀津の場合、殿内で祝女による稲穂祭りがなされてから刈取りが開始されたと伝えられている。「此(ク)ぬ殿内老女(ハンサリ)や果報(カフ)な人どやしが米(クメ)倉や建てて 思子(ウメグヮ)めーらーせ。」と歌われているように、相手の敬称に用いる場合もある。
--
c. 殿内(とぅんち)は、琉球士族の内、総地頭職にある親方家を指す尊称。広義には脇地頭家にも用いる。王族である御殿の下に位置し、高い格式を誇る家柄である。
【賛】dharmoccaya (= m. `" accumulation of lawN. of a ★palace 宮殿、御殿、大屋敷 Buddh.) トヌチや
【民】cittiramATam (= beautiful hall or ★palace artistically decorated with pictures and paintings) トヌチむ

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

トビキリ
/tobikiri/
[tapakara]
飛切 秀才。天才。また、運動、体位、容態に恵まれ秀れた者。
トビキリムン=飛切者。尊称としても使われる。
--
【賛】sAviSkAra (= mfn. having manifestation , manifest W. ; making an exhibition of any power or ★talent 才能、天賦, proud , haughty , arrogant ib.) トビキリ (S 無音)、とびしゅきり
トビギン
/tobigin/
[tapakan]
飛衣 トビギンマイギン=飛衣、舞衣。島の各地に天の羽衣伝説があり、流れは一つとしても末梢の相違が見られる。
天天降(テンカアムロ)口説(クドキ)

銘刈主(メカルシュル)前(メ)に 目(メ)掛(カケ)られて
飛衣(トビギン)や舞衣(マイキン)ぬ 隠(カク)されて 何故(ヌガヨイ)
天降よ 此処(クマ)浴(ア)める。

--
項番「キン 着物、和服」 〒kin
トマ
/toma/
[tana]

[むしろ]
藺、藁や茅などで編んだ敷物。籾や落花生を干したり、寝敷用、壁掛用など利用範囲は広かったが今日の現代文化と縁遠くなりつつある。畳の普及が十分なかった頃は、竹の床の上に筵を敷いて寒さをしのいでいたという。(明治の中頃)。菅、茅などで編み雨露を防ぐ苫の義からすると、古く茅藁屋根は筵状の茅束を数枚重ねて葺いたとの伝えから、家葺の苫からきた話のように思える。
--
【賛】tejana (= n. sharpening, kindling; point or shaft of an arrow, reed, bamboo; f. {-nI}Å ★mat of straw, tuft, bunch, etc.) トマ
【賛】darbhana (= n. a ★mat of grass Baudh.) トマ
c. 「秋の田の仮ほのいほのトマをあらみ...」の「トマ」も、同じ、。葦(あし)系?。
項番「ムッシュ  筵[むしろ]」
トメジル   順番ミス
/tomejiru/
[tanatara]
溜汁
[とめじる]
砂糖汁を一夜大鍋に入れたまましておくこと。甘蔗汁に石灰を混じて煮つめた段階の濃い砂糖汁になると、釜の残り火が利用できるのと、省力ができるなど経済的な側面をもつが、トメジルシジリ(溜汁煮)の夜業故に失敗(石灰混入率・煮不足)する率も高かった。夜ナベは青年や若者の責任で、その俗歌に歌われている。
--
【賛】tApasapriya (= m. `" dear to ascetics "' , Buchanania latifolia L. ; (%{A}) f. a kind of ★sugar-cane サトウキビ Npr. ; a grape L.) トメジルや (p-m)
【民】corNacIrakam (= ★sugar-cane) トメジルかむ (c-t)
トメイ
/tomei/
[tana]
探す
尋ねる
「古語とむ」と同義語か。
民謡

七ち成たる時 母(アンマ)探(ト)めが
国ぬ国々 探(ト)めてみちゃんよ
吾(ワ)が母や見ちゃるや一人(チュイ)居(ウ)らんど
島ぬ島々村々迄(カチ)探(ト)めてみちゃんよ。

--
【民】turuvu-tal (= 01 1. to ★seek, enquire into, search out, trace, pursue; 2. cf. to bore, drill, perforate; 3. to scrape, as the pulp of a coconut; 4. to churn; 5. cf. durv to harass) トメイ (v-m)
【賛】saMvR (= 2 (A1. only %{-vRNute} as 3. pl.) , to choose , ★seek for BhP.) トメイ
ドヤッサ
/doyassa/
[tata]
  ドは自分、自分の体。ヤッサは安い、安易。身体安の意。調子がよい。病気が快い。楽々と。
ドヤッサカシギュト=安易な仕事、技能を必要としない仕事。
--
【賛】svAveza (= mf(%{A4})n. ★easy of access or approach RV.) ドヤッサ
トユム
/toyumu/
[tana]
知れ渡る  
--
【賛】suzruNa (= mfn. obtaining good hearing (Sa1y. `" very ★famous 非常に有名"') RV.) トユム (s-t)
トリ
/tori/
[tara]
凪ぎ
[なぎ]
風が止むこと
ウナンドリ=旧6月土用の波静かな天候のこと。ウナンは雌牛、ドリはとりの義である。ある年沖永良部島からビヨ(小牛)を徳之島に買い求めて船で運んできたら、その親牛が小牛を慕って泳いできたという伝えがある。それほどに海上が凪ぎであったとの意である。
民謡

村落(シマ)やトレドレと 檳榔(クバ)やすやすやと。
※部落が静まりかえっている様子を歌ったもの。

--
【賛】sthira (= mf(%{A4}) n. firm , hard , solid , compact , strong RV.; fixed , immovable , motionless , still , ★calm S3Br.;) トリ
【賛】dhIra (= 2 mf(%{A})n. ( %{dhR} or %{dhA}? cf. Un2.) steady , constant , firm , resolute , brave , energetic , courageous , self-possessed , composed , ★calm , grave Hariv. ;) トリ
==
nuhhu (= "★calm(ed)"jB; of water(s); < nahu) なぎ (h-k-g)
【賛】nirAga (= a. passionless, ★calm.) なぎ
【民】nirccalai (= ★calm or undisturbed energy of Siva) なぎライ
ドル
/doru/
[tara]

[どろ]
ドルヤマ=泥山、雨降りの泥道
ドルガブ=泥だらけ
--
【民】toLLi (= ★mud, 柔らかい泥) ドル
【民】tUr (= ; 7. dregs くず, ★mud;) ドル
トン
/ton/
[tan]
甘藷
[かんしょ]
唐芋
[とうのいも、からいも]
トンはトゥ(唐)の縁語か。唐芋のことをヤンと呼ぶ部落もあるが、ハンシン、ハンジンの呼び名もある。中国の蕃薯からきた語だと思う。
--
c. 甘藷
[かんしょ]さつまいも、のこと。
c. 甘藷 かんしょ
江戸時代の代表的備荒作物
甘藷はすでに17世紀に中国福建省から琉球を経て九州など西国に伝播していた。将軍徳川吉宗が深見有隣の献言により,西国地方の凶作対策に効果があった甘藷の栽培を青木昆陽に命じ,備荒用作物として奨励。以来関東・北陸にも普及した。琉球では唐芋 (からいも) ,九州で琉球芋,その他の地方では薩摩芋とも呼ばれる。

【民】curacam (= 02 1. any sweet juice, as of sugar-cane; 2. goa ★potato.; 3. sacred basil; 4. indian quicksilverr) トン (c-t, c-t)、ハンシン/ハンジン (c-h, r-n)、さつま (c-t)
【賛】chedanIya (= mfn. to be cut up or divided Sus3r. ; m. Strychnos ★potatorum L.) さつまヤ
【民】cevvaTTai (= 02 a blight affecting sweet ★potato) かんしょ (c-k, v-m-n)
【民】kOTali (= ★potato plum of Mysore (TLS)) かんしょ (+ん)、ハンシン/ハンジン (k-h, +ん, l-n)
【民】carkkaraivaLLi (= sweet ★potato, ipomaea batatas) 唐芋 (からいも) (LL-m)
【賛】Alu (= m. ; an esculent root , Arum Campanulatum L. ; (in modern dialects applied to the yam , ★potatoe &c.)) ヤン (l-n)、いも (l-m)
c. 「はんしん/ばんしん」系は、インド辞書にナイ。と、断定して良い。

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

トン
/ton/
[tan]
薪(徳之島町白井)
[まき、たきぎ]
芋と薪では大違いだが。
--
【賛】samindhana (= n. kindling; f. log of ★wood, ★fuel.) トントン (s-t)
【賛】samindhana (= m. N. of a man Cat. ; n. the act of kindling Nir. ; fuel , ★firewood Bhat2t2. ; a means of swelling or increasing of (gen.) MBh.) トントン (s-t)
==
【民】tIkkarumpu (= ★firewood (TLS)) たきぎルムプ
【民】tULviRaku (= ★firewood of small size) たきぎ (v-k)
【民】viRaku (= 1. ★firewood, fuel; 2. sacrificial fuel) まき (v-m)
トングェ
/tongu^e/
[tanka]
唐鍬
[とうぐわ、とうが]
くわ
畑を耕す鍬。
トチムン=田打ち物の縁語か。田鍬にハビル(幅広)が使われる。「トングェと鳩」の昔話は有名である。
--
【賛】TaGka (= (m. n. L.) a spade , ★hoe , hatchet , stonecutter's chisel Hariv. ) トングェ (+ン)、とうが
トンジテ
/tonjite/
[tantata]
  問うの意か。他家を訪問する。
貴方(ウイ)訪問(トンジテ)下さったね。
クヮトンジラシ=子の初訪問。生後7日目に命名の式があり、その後母方の家へ初訪問させる人生儀礼がある。訪問は老女が赤子を抱き、ニンニクか焼布を持った者に先導されて行き、実家でも命名と初歩きを祝う。
--
【賛】saMjuSTa (= mfn. ( %{juS}) ★visited or frequented or inhabited by 訪問された、頻繁に訪れた、または住んでいた, filled with で満たす (instr.or comp.) MBh.) トンジテ
トンダフ
/tondahu/
[tantapa]
  祝祭の馳走を盛る高膳で、円型、四角型の別があり六つから八つ程に仕切られた枠入りのものに料理を別々に入れる。徳之島町文化財に指定されているトンダフがある。徳之島町指定文化財説明書によると「1、所在地-徳之島町花徳、2、管理者-直島延光、琉球服属時代~薩摩時代~明治時代初めにかけて、儀礼の会食用の木皿6人前組立膳である。(木皿のかわりに陶器製もある。)これに必要な酒器、杯類をもって一揃いとなる。意見-完全な形で残っているから、これを町の文化財とする。」とある。
--
【民】taTTuvam (= palmyra leaves plaited like a ★plate for holding food Ⓖ食べ物を入れる皿のように編まれたパルミラの葉) トンダフむ (+ン)
トンニュクス
/ton+nyukusu/
[tannakasa]
  トンは鳥、ニュはので、クスは糞で、鳥の糞のことである。普通トンニュクスとは鶏の糞のことで、他の鳥類の糞と区別している。鶏を放し飼いしていた頃、畳に糞をたれ、その処置に手をやいたものである。
--
項番「クシュ  糞、人糞尿」
項番「インニャ  糞[ふん、くそ]のこと」
トンベ
/tonbe/
[tanpa]
弔い
[とむらい]
弔部
[ちょうぶ ?]
近親は勿論、近隣、知己、部落中の者は弔家へ一回以上弔問した。弔部と仮定すれば、前出の雑色(ゾーシキ)部などのように部は弔の泣き役であったと思われる。泣き女、一升泣き、クヤ、ウモイなど弔部の俗語とともに多くの習俗が残っていることを重視したい。クヤ、オモイは老女の二部合唱形式によって唱和され、哀調味をおびた弔辞である。
--
【賛】zAddhadeva (= m. the god of the ★funeral oblation 弔いの奉納の神 (Manu or Yama Vaivasvata, also Vivasvant etc.).) トンベ (+ン)、そーしき (v-k)
【賛】zavya (= n. cremation of a corpse 死体の火葬, ★funeral 葬式、葬儀、告別式、葬列 ChUp.) トンベ (+ン)、そうぎ (v-g)
==
f9#1762
【賛】dInarUpa (= a. of sad appearance, ★mournful, dejected 落胆・意気消沈・しょげた.) てぃーなるーぱ → とーまらーふ → とむらふ
c. 吊 = condole 悔やみを述べる・哀悼を表す   sympathy 同情   condolence   suspend, condole, mourn 嘆く・嘆き悲しむ・悼{いた}む・追悼する, pity; hang
ドンジ
/donji/
[tanta]
地固め
[じがため]
地搗き
[じつき]
土台固めの作業唄(エト)を次に揚げる。
労働歌

「サンノヤーデンガコーコーガーネ、サンノヤデンガコー コーガーネ。」
男女別または組別に数人の者が、作業の拍子に合わせて唱和する。

--
【賛】saMstR (= (or - %{stRR}) P.A1. %{-striNoti} , %{-stRNute} ; %{-stRNAti} , %{-stRNIte} (ep. also %{-starati}) , to spread out (side by side) , extend TS. ; to strew over , cover KaushUp. ; to spread , make even 水平化, ★level 整地化 Kaus3.) ドンジる
===
c. 「サンノヤーデンガコーコーガーネ」の意味は何ですか?。「えんやーこーら」対応ですね。
【賛】tanUvazin (= mfn. having ★power over the person , ruling (Agni , Indra) Ⓖ人を支配する力を持つ , 支配する (アグニ , インドラ) RV.) サンノヤーデン (t-s, v-y, z-d)
【賛】karAlakara (= mfn. having a powerful arm or hand Ⓖ強力な腕または手を持つ; having a large trunk (as an elephant).) コーコーガーネ (r-反, k-g, r-n)
==
cf. エンヤー えんや 意味・語源・由来
【賛】aizvarya (= n. = prec. n. (w. gen., loc., or ---); reign, realm, dominion 治世、領域、支配。; superhuman ★power 超人的な力; poss. {-vant}.) えいっや
【賛】ameyAtman (= mfn. possessing immense ★powers of mind , magnanimous Ⓖ計り知れない精神力を持っている、寛大な MBh. ; (%{A}) m. N. of Vishn2u MBh.) えんやートマン
【糸島弁】えんやらやっと  やっと
【賛】anvRdh (= cl. %{-Rdha4ti} , to carry out , ★accomplish 完遂、成就 RV. ;) えんやらやっと (v-y, dh-y) , よんやった
c. feeling; やっとのことで~できた。なんとか clear できた。苦労して...し終わった ---- すごい動物的感性。--- 有った。信じられない。
よいと‐まけ = 建築現場などでの地固めのとき、大勢で重い槌(つち)を滑車であげおろしすること。また、その作業を行う人。作業をするときのかけ声からいう。
よいとまけ/別表記:ヨイトマケ = 土木作業、またはそれに従事する人。「よいと巻け」の掛け声に由来するとされる。
c. ヨイトマケの歌は、「よいこらしょ」の親戚。日雇い労働者 = にこよん。土方 = どかた。ひじかた。
cf. 地搗唄(読み)じつきうた in 日本大百科全書(ニッポニカ)
 拡大図
cf. 和歌山の祭り・年中行事 地搗き(じつき)
ヨーイ ヨーイ ヨーイトセ or ならしづきだよ   ヨイトコセ ヨイヨイトコトコ ヨイトコセ
【賛】yup (= : Intens. %{yoyupya4te} , to make ★level , smooth TS.) ヨーイ ヨーイトセ
【賛】vyuta (= mfn. ( %{vac}) interwoven , woven , variegated (as a garment) RV. ; ★levelled (as a road) RV.) ヨーイト
【民】vAyveTTu (= 1. skilful, fascinating talk; 2. striking off the heaped up grain above the ★level top of a measure, in measuring Ⓖ測定する際に、メジャーのレベルトップの上に積み上げられた穀物を打ち落とす) ヨーイト
c. 「ヨーイトセ」と「よいとまけ」は、親戚。
ドンチュラ
/donchura/
[tantara]
自分一人 ドンはドで自分の意、チュラはチュイで一人の意。
ドンチュイムン=一人者、一人暮し、未婚者。
ドンチュラメッタ=独言。メッタはユメッタでしゃべること。読(ユ)み者(ムン)、読(ユ)みった。となろうか。
--
【民】tan2ittAL (= 1. ★single man or woman, as a bachelor 独身男性、独り身の男, a widow 夫を亡くした
[夫と死別した・夫に先立たれた]女性; 2. helpless, forlorn person) ドンチュラ
ドンブイ
/donbui/
[tanpa]

[どんぶり]
丼料理は島の祝祭には不可欠のものであった。今日でも大衆向きとしてにぎにぎしい。
ドンブイジュイ=丼料理
--
【民】teyvappAttiram (= divine vessel or ★bowl, believed to become full with food whenever needed 必要なときにいつでも食べ物で満たされると信じられている神の器またはボウル) ドンブイちらむ

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

⬢ナ  ↑Top  45 件
島口 標準語 用例・意味等

/na/
[na]

名前
名誉
ナチケユェ=名付祝い

「上代では子の命名権は母にあったのであろう。書記神代下の一書にも、「天孫就而問日 児名何称者当可乎」と豊玉姫に問うたと伝えている。

ワレナ=童名。明治の頃は、ワレナと戸籍名の二本立てであった。普通の呼称はワレナで通していた。明治の戸籍法制定以前は、出生届も形式的で戸長が年一回の人頭調査がある程度の粗雑なものであった。藩政時代の氏名についてみると、氏は砂糖の貢物を多量にした者や公共奉仕の顕著な者(徳和瀬池の築工・亀津の郷士溜り築港(未了)等)に恩賜として与えた。姓の文字は一字から二字に変わった。
名は霊力にあやかって先祖のそれを継承する例が多く見られ、戸籍面でのトラブルもあったと聞く。
俚諺

得(トク) 取(ト)らゆか 名(ナ)取れ。

--
cf. 教育漢字 341 no  名 メイ、ミョウ、な name  f17_1#n.341
ナァ
/na^a/
[na]
ナァド ウマカチ イジ=丁度今そちららへ行った。
ナァンベ=近頃、今日この頃。今頃(ナンベ)ぬ童(ワレ)ん達(キャ)や口返答(カジ)ぬ多(ホー)ぬ 捌(サバ)くららい。
民謡

今(ナン)たな待(マ)っちゅる正月(ガチ) 今宵(ユサイ)迄(ガデ)正月
今宵(ユサイ)夜(ユ)ぬ節(シチ)や 夜(ユ)明(ア)け遊(アン)ばや。

ナァイチュ=再来年。イチュは二年の意。イチュナテ=一昨年。二年忌にもイチュと言う。従って二年前と二年後にくる年のこと。過去を表記する去年(クド)、二年(イチュ)、三年(ミチュ)、四年(ユト)、七年(ナナト)の例がある。
ナーアチャ=翌日、アチャは明日、今日の次の日。
--
【琉球】ナマ(なま)/ 意味/ 今/ 現在/ ナウ/ 解説/ 「ナマからやんど?(今からだよ?)」のような使い方です。/ 割とよく使われる方言。
【賛】nUnam (= adv. ★now, just; immediately, in future; then, therefore; certainly, indeed.) なまん、ナマ、【徳之島】ナァ
c. 「ナーアチャ=翌日」と、言われると、next 朝、の解釈を連想するが。
c. 「今帰仁」 なきじん、は、 now + 帰仁。
c.「今度(こんど)」の「今」は、next time の意である。
【民】maRu (= 03 another, other, ★next, beyond) ナー
【趣】utu'e (= [SUNRISE 日の出] wr. utu-e3 "sunrise" Akk. şīt šamši ) 朝(あさ) (u-a, t-s)
【賛】auSasa (= mf(%{I})n. (fr. %{uSas}) , relating to dawn 夜明け、暁、曙、黎明, early , matutinal 朝の[に関する・に生じる・に行う] TBr. ; (%{I4}) f. daybreak 夜明け◆[【同】dawn], morning 朝 S3Br.; ) あさ
cf. 教育漢字 578 no 朝 音]チョウ、 訓]あさ、 外]あした sunrise, morning, daybreak  f17_1#n.578
ナード
/na:do/
[nata]
無胴
無自分
軽い気持ち等考えられる。何一つ持参しないで。
ワンガリナードナテ=私は手ぶらで。
ナーシ=効無し仕事、無駄仕事。骨折り。
--
【民】zUnyahasta (= mfn. ★empty-handed W.) 手(てー)ナード → ナード
ナーバラ
/na:bara/
[napara]
中柱
大黒柱
拙稿徳之島郷土研究会報5号「ミヤゲフキ考」の建築儀礼の神事に使う米は風呂敷に包んで中柱に吊す。ミヤゲ飯の呪力による家屋の安泰祈願を意味する行為とする。また新嫁が中柱に腰掛けて婿と三三九度の盃をかわす。
--
cf. ☑ 項番「ハラ   柱」
【民】nilaipERu (= 1. permanence, stability; 2. firm footing or situation; 3. ★pillar or post; 4. final bliss; 5. honour, reputation Ⓖ1.永続性、安定性; 2. 堅固な足場または状況。 3. 柱または柱; 4.最後の至福; 5.名誉、評判) ナーバラ (l 無音)
ナイ
/nai/
[na]

[なえ]
ナイノシュ=苗代
ナイノシュシチケリ=苗代準備。旧正月初旬頃に播種するので、それまで竹の葉や青草を刈り込み地拵えをした。
--
【民】muLai (= 03 1. shoot, tender shoot of trees or plants; seed-leaf; 2. tenderness; 3. young tender plant; ★seedling;) ナイ
【民】nARRu (= 02 ★seedlings reared for transplantation) ナイ、なえ
ナイ
/nai/
[na]
地震 ナイヌユジン=地震で地面が揺れた。ナイは書記にみられる地震の古語。
--
【賛】mahIkampa (= m. ★earth-quake.) ナイかんぱ
c. mahI と kampa の単語を「インド語部検索」から検索すると下記。
【賛】kampa (= m. trembling, shaking, esp. earthquake.) かんぱ
【賛】mahI (= 1 f. (cf. 2. %{ma4h}) , the great world 偉大な世界"' , the earth 大地(cf. %{urvI} , %{pRthivI}) RV. (in later language also = ground , soil , land , country) ; earth (as a substance) Mn.; the base of a triangle or other plane figure Col. ; space RV. ; a host , army ib. ; a cow RV. VS. (Naigh. ) ; du. heaven and earth RV. ; a kind of metre Col. ; N. of a divine being (associated with Id2a1 and Sarasvati1 RV. ; cf. Naigh.) ; of a river MBh.; of the number `" one "' Gan2it.) ナイ、なひ
c. つまり、サンスクリット語では、「ナイ」は大地、「ナイかんぱ」で「大地が揺れる」で、「ナイかんぱ」→「ナイ」と短縮された。
c. タミル語では、動詞化されている。
【民】vEpi-ttal (= to treemble, ★quake) なひ、なゐ (v-n)
c. 【英】move /ムーヴ/ と「ナイ」は親戚。 (m-n, v-h ヒ)
cf. f2#earth
ナイ
/nai/
[na]

[み]
果実
[かじつ]
ナリとも言う。実がナルの縁語か。
蘇鉄の実(ナイ)
--
【賛】mUlaphala (= n. sg. roots and ★fruits , S3an3khGr2. ; the interest of capital A1ryabh. ; %{-da} m. the Jaka or bread ★fruit tree L. ; %{-lA7zana} n. feeding on roots and ★fruits MW.) ナイふぁら、ナリふぁら
【民】nai-tal (= 02 1. to be crushed, bruised; 2. to be injured, spoiled, over-ripe 熟し過ぎ, as ★fruits;) ナイ
c. つまり、「熟しすぎた、実。熟れた(うれた)実」のこと。これが、普通の実まで拡張 して適用。カモ。なった実。
ナイ
/nai/
[na]
少し ナイグヮ=小量。ナングヮも同義語で、グヮは愛称。
--
【民】nAlu (= 1. the number four; 2. many, manifold; 3. a ★few) ナイ (l 無音)
ナガシ
/nagashi/
[nakata]
梅雨
つゆ
ナガメ=長雨。ナガメサンとも言う。長雨時。
--
【賛】nabhasa (= mfn. vapoury , misty AV. ; m. sky , atmosphere L. ; the ★rainy season L. ; the ocean L. ;) ナガシ (bh-gh)
【賛】meghAgama (= m. `" approach of cloud "' , the ★rainy season Ra1jat. ; %{-priya} m. Nauclea Cordifolia L.) ナガメ
==
【賛】tapAtyaya (= & {tapAnta} m. the end of the heat, the ★rainy season.) つゆ
ナガムン
/nagamun/
[nakanan]
長物
竹や木の俗称。農耕儀礼の忌(イム)日に青竹や薪木、青野菜を一切家の中に持ちこまない。従って食事も外で炊いて食べ、一日じゅう外にいて夕刻に家に入る。呪者の祭詞がある。(アヤの項参照)
--
【賛】nivartin (= mfn. turning back 戻すこと, retreating , fleeing (mostly %{a-niv-} q.v.) ; ★abstaining from (comp.) 慎む(つつしむ) MBh. ; allowing or causing to return (%{a-niv-}) Hariv. ; w.r. for %{nir-v-} q.v.) ナガムちん (v-g, r-m)
【民】mUgkil (= 1. ★bamboo, s. tr., bambusa arundinacea ; 2. the seventh naks2atra) なーがキル
【賛】nAga (= m. (prob. neither fr. %{na-ga} nor fr. %{nagna}) a ★snake , (esp.) Coluber Naga S3Br. ;) なーが
【民】mAcuNam (= 1. ★rock-snake, pythonidae ; 2. ★snake) ナガムン

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ナガリバシ
/nagaribashi/
[nakarapata]
流れ橋 禍のこと。
俚諺

物(ムン)言(イ)う者(ムン)や 流(ナガ)り橋(バシ)な積(チ)まゆん
※余計なことを言うと禍が身に及ぶこと。

--
【民】pEykkuRai (= evil or ★disaster, resulting from the malice of an unpropitiated devil) ナガリ (p-m-n)
【民】pATAvati (= 1. trouble, distress, ★disaster; 2. useless thing) バシ
【賛】vipatti (= f. going wrongly , adversity , misfortune , failure , ★disaster (opp. to %{sam-patti4}) MBh. ; unfavourableness (of time) Ka1m. ; ruin , destruction , death MBh. ; cessation , end MBh. ;) バシ
【民】pikkalpiTugkal (= ★trouble, worry) ナガリバシ来る (p-m-n)
【民】piricAlampiTi-ttal (= to urge vehemently, trouble) ナガリバシ (p-m-n)
【民】nicAram (= 1. that which is sapless, insipid, dry or uninteresting; 2. ★trouble, vexation) ナガリの
【民】pAti-ttal (= 03 1. to ★trouble, disturb; 2. to hinder, obstruct) バシ
==
【民】pATAviri (= ★disaster (TLS)) わざわい(災い、禍、厄)
ナガワタ
/nagawata/
[nakanapata]
長腹 ワタは腹の意で、腸、小腸のこと。
ワタヤミ=腹痛
ワタドーサク=腹胴の称。戦前のこと、経済生活は貧しく、しかも医学のレベルも極度に低劣であったため、ワタヤミの治療方法も珍しい手があった。少々の腹痛の場合、主婦は”クシュタマグ”(胡椒卵焼)を与えたものである。子供心にそれで回復したと小踊りして馳走にあずかったものである。現金収入の道が殆んどなかった当時のこと、一個の卵も現金にかえて茶の葉や日用品代にするのが主婦の世帯経済の切り盛りの腕の見せどころであった。
--
【民】maNikkuTal (= ★small intestines 小腸) ナガタる
cf. 項番「ワタ  腹」
ナキッシャ
/nakissha/
[nakata]
泣く
泣きめそ
ナキッシャムン=泣き虫。大人が子供に、そして子供同志で相手をけなす卑称。人生儀礼の一つ、赤子の夜泣きが激しい時にはクヮクィリ(子供をくれる)の儀礼をする。赤子の相性に合った婦人を選んで仮親にして、一夜または数日寝泊りを共にする。
--
【賛】muktakaNTha (= mfn. (BhP.) or with %{krand} , %{rud} &c. , to cry aloud , cry or ★weep with all one's might.) ナキッシャ、なきめそ、なきむし
ナクサミ
/nakusami/
[nakatana]
慰み 文字通り心身の安らぎを図る。島の年中行事の打ち角力、踊り、闘牛、綱引など遊興行事に、「ナクサミ」と呼んでいる。ナクサミとは現在のレクリエーションと同じ意味と考えられる。厳しゅくな神事の後の行楽にもナクサミと呼ぶ。
ウタナクサミ=歌慰み
全島ナクサミ=全島角力、全島闘牛大会。今日のように交通状況がよくなかった頃は、島を股に歩いてナクサミ観覧をし心をナグサメタものである。遠方に行く時は一番鶏が鳴く午前2時頃から歩き始めるが、竹筒の松明を照明にした。腰にはトヌゲ(手拭い)で包んだ脂味噌入りの大きな握り飯をさげ、意気揚揚と闊歩したものである。
--
【賛】parivizvas (= Caus. %{-zvAsayati} , to ★comfort , ★console R.) ナクサミす (p-m-n, v-k, v-m)
【賛】paryAzvas (= P. %{-zvasili} , or %{-zvasati} , to breathe out , recover breath , take heart , be at ease MBh. R.: Caus. %{-zvAsayati} , %{-te} , to ★comfort , ★console MBh.) ナクサミす (p-m-n, y-ki, v-m)
【民】mELakkaccEri (= ★entertainment by me1l2a-ka1rar) ナクサミ (r-m)
ナグリムン
/nagurimun/
[nakaranan]
無頼漢 役に立たない者。流れ者の意か。
--
【賛】mukhara (= mf(%{A})n. (fr. %{mukha} ; ) talkative , garrulous , loquacious (said also of birds and bees) Ka1v. ; noisy , tinkling (as an anklet &c.) Mr2icch. ; sound resonant or eloquent with , expressive of (comp.) , ka1v. ; scurrilous Ka1v. ; foul-mouthed , scurrilous speaking harshly or abusively L. ; m. a crow L. ; a conch shell L. ; a leader , principal , chief Hit. ; N. of a Na1ga MBh. ; of a ★rogue 悪漢、ごろつき、悪党、不良、ならず者、詐欺師。 Cat. ; (%{A}) f. N. of a serpent-maid Ka1ran2d2. ; (%{I}) f. the bit of a bridle Ka1tyS3r. Sch.) ナグリ
【賛】mukharaka (= m. N. of , a ★rogue Katha1s. ; (%{ikA}) f. the bit of a bridle Ka1tyS3r. ; talking , conversation , Bhp.) ナグリか
ナゴロゥ
/nagoro^u/
[nakara]
名残り
名残惜しい
心残りがする。
--
【民】pukaiccal (= 1. smoke; 2. darkness, obscurity, dullness, gloominess; 3. dimness of sight; 4. burning sensation in the stomach; 5. sore-throat; 6. coming out little by little, getting publicity gradually; 7. umbrage 憤り、立腹、不快, ★chagrin 悔しさ、残念さ, heart-burning 嫉妬、ねたみ, ill-will 嫌悪感) ナゴロゥ (p-m-n, c-g)
ナシ
/nashi/
[nata]
産す
産む
生す
クヮナチ=出産した
クガナチ=産卵
竹取物語

おのがナサヌ子なれば・・・・・
心にも従わず。

俚諺
  • 子(クワ)産(ナ)ち親(ウヤ)愛(カナ)あ思(ウモ)ゆ。
  • 物(ムン)し奇麗(ギュラ)ど子産(ナ)し奇麗。

「神の身に生(ナ)れる物は、陰(ホト)に麦生(ナ)り。」とある。

--
【賛】marSita (= mfn. ★borne , endured , forgiven , Bh. (%{-vat} mfn. one who has borne or forgiven , patient , enduring) W. ; patient , content W. (cf. %{a-marSita}) ; m. patience W. Ⓖ負担、耐え、許し、Bh。 (%{-vat} mfn. 負担または許した人、忍耐強い、耐え忍ぶ) W. ; 患者、コンテンツ W. (cf. %{a-marSita}) ; メートル。 忍耐) ナシ
c. born (= bear の過去分子 耐えた) 、生みのの苦しみに耐えた。= 生まれた。の feeling。 borne は、英国スペル。
ナシギラ
/nashigira/
[natakara]
生れ損い
[うまれそこない/~ぞこない]
産し切れの意。一腹に出産した数頭の子豚のうち必ず一頭はナシギラと称される。普通以下の小さい子豚がいる。このことからすれば本来の義は成育の悪いことの称ともとれよう。
--
【民】mOTTAkkuRuvai (= a coarse paddy which ★matures in 3 months) ナシギラ
【民】maTagkal (= 1. bending 折れている, being bent; 2. crook 曲がっている, angle, corner; 3. returning; 4. curving or blunting of the edge; 5. suppression; control; 6. absorption; 7. end; 8. thunderbolt; 9. submarine fire; 10. termination of a yuga; 11. yama, as subduer of all things; 12. servant of yama; 13. lion; 14. man-lion incarnation of Vis2n2u; 15. fabulous griffin; 16. a disease; 17. ★ripened sheaf of grain, prostrate in the field 畑にひれ伏す; 18. summer catch-crop sown after campa1 has been reaped; 19. fragrant screw-pine) ナシギラ
ナシンキ
/nashinki/
[natanka]
  産し置きの義からしてナシオキの転訛か。明治の家人(ヤンチュウ)制度の頃の家人の子供のこと。大地主は家人と称する奴隷、農奴を使役していた。家人の子供にナシンキと名付け、終生本家で労働に従わねばならなかった。家人、ナシンキとも身代糖数千斤を納めることによって身は自由になった。明治4年農奴解放令によって制度は改変された。家人やナシンキの住まいには、トグラか家敷内に建てた堀立小屋が使われ数人または数十人、中には数百人に及ぶ場合もあったと言う。
金久好著「奄美大島における「家人」の研究」には詳細な報告がなされている。
--
【民】nAyan2AycciyAr (= 1. Siva and Pa1ravati1; 2. master and mistress, as of a ★slave 奴隷) ナシンキや (y-ki)
ナシンド
/nashindo/
[natanta]
流産 ナシは産すの義であるが、ドは自分、胴の何れか不明。妊婦の保護知識の不足もさることながら、労働が唯一の経済力であったため過労になる場合が多く、そのために流産する例は少なくなかった。
--
【民】piNTamvizutal (= ★abortion 流産) ナシンドの (p-m-n)
【賛】vicyuti (= f. falling from (lit. and fig.) Katha1s. ; severance , separation MBh. ; failure , ★miscarriage 流産。誤配、誤り、失敗。 (see %{garbha-v-}).) ナシト (v-n)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ナタ
/nata/
[nata]
同年輩
仲間
ナタヤナタジョウ=仲間同志、同類の集団。
--
【賛】vayasya (= mfn. being of an age or of the same age , ★contemporary MBh. ; m. a ★contemporary , associate , companion , friend (often used in familiar address) ib. ; (%{A4}) f. a female friend , a woman's confidante Mr2icch. ; (scil. %{iSTakA}) N. of 19 bricks used for building the sacrificial altar (so called from the word %{vayas} in the formula of consecration) TS.) ナタ (v-n, s-t)
ナダ
/nada/
[nata]

[なみだ]
ナミダの訛り。
--
cf. 【宮古島の方言】f20_O#m.104  104 なだ 涙
【賛】musra (= n. = %{musala} , a pestle L. ; (for %{masru} = %{azru}?) a ★tear ) なだ (s-t-d)
【賛】nirdRR (= (only pf. %{-dadAra}) , to ★tear or rend asunder BhP.:) なだ、なみだ (r-m)
ナチギャイ
/nachigyai/
[nataka]
夏枯れ
端境期
新米が古米に入れ変わって出はじめる頃。目長6月とは、食料不足で栄養も欠乏しがち、昼時間は長く体の張り合いはなく、眼は細く沈み、どことなく活気を欠くのであった。
シッピバンシン=多水分蕃薯がナチギャイの唯一の食料であった。
--
【賛】naidAgha (= , f. {I} belonging to the hot season, ★summer-like; m. ★summer time.) なち(夏)、なつき
cf. 教育漢字 183 no 夏 なつ summer  f17_1#n.183
【民】cegkAri-ttal (= 02 1. to flush or redden, as face with anger or exposure to ★scorching カンカン照り、日照り、焼ける heat; 2. to redden without forming ears, as paddy crop for want of seasonal rain) ギャイ、枯れ(かれ)
【民】cuRukkoL(Lu)-tal (= 1. to be ★scorched, burnt; 2. to stand on end, as hair; to get the goose-skin) 枯れる
ナチグリ
/nachiguri/
[natakara]
夏雨
夏期雨
伊仙町中山のミヤル女神のもとに、犬田布のミュウガン男神が千夜通いをした時の歌に次の詞がある。

男)愛(カナ)さ打ちふりて さびち川や渡て 降らぬ夏雨(ナチグリ)に み袖ぬらち
女)振らぬ夏雨に 何故み袖ぬらちゃ 腕枕しど ぬらちゃんされ
男)千夜通わち 一(チュウ)夜はだ知らさじ 吾(ワン)や悪(ワサ)くねんど 汝(ヤ)が悪さんど
女)千夜通うてよ はだ知らんど 一気(チュウムジ)さし殺(クツ)し 一(チュウ)道ならだるや

--
【賛】nidAgha (= m. (g. %{nyaGkv-Adi}) heat , warmth , the hot season (May and June) , summer S3Br. ; ; %{-vArSika} mfn. (months) belonging to the hot and the ★rainy season MBh. ;) ナチグリ (+リ)
ナデグテ
/nadegute/
[natakata]
撫で牡牛 クテウシ=男牛
俚諺

ナァ牡牛(グテ)一人(チュイ)ぬ口減(ヒ)ぎ。
※牡牛は丁寧に飼え、使用人一人減ずるまでも。

--
c. 「撫で牡牛」の意味不明。結局「ナデグテ」の意味を説明していない。user に失礼である。
【民】mAcikkaTA (= fat ★bull デブ牛, as fed on straw available in plenty in the month of ma1ci 夏) ナデグテ
【民】matar-ttal (= 01 1. to flourish; to be fertile, rich or luxuriant Ⓖ繁栄する; 豊饒、金持ち、または裕福であること; 2. to be too luxuriant to be productive, as soil, plants, etc.; 3. to be affected with frenzy 〔精神状態の〕逆上、激高。〔行動の〕激発、狂乱。〔一時的な〕精神錯乱。, as a ★bull or elephant Ⓖ雄牛や象のように狂乱する; 4. to be self-conceited, arrogant; 5. to rejoice; to be full of joy; 6. to increase, abound) ナデ
c. 「撫ぜ肩(なでがた)の脂肪のついたデブ牛。あるいは、気性の荒い雄牛」の様だ。
ナナクラ
/nanakura/
[nanakara]
七倉 七倉が建つ程に経済力が強くなる意。
俚諺

夫婦(トジュト)ぬ七才(ナナチ)違(チグ)や 七蔵(ナナクラ)建(タ)てゆん。
天羽衣伝説の詞に、六(ムツ)股倉、八(ヤツ)股倉の柱の下に衣を隠してあることを姉が歌ったと伝える。

--
【民】paNakkAran2 (= ★rich man 金持ち男) ナナクラん (p-m-n)
【民】paNakkAri (= ★rich woman 金持ち女) ナナクリ (p-m-n)
ナバ
/naba/
[napa]

[きのこ、たけ]
きのこ
松茸
[まつたけ]
きのこなど大形の菌類の通称。
ナバイシ=茸石、珊瑚礁のこと。古く墓石にはナバ石を建てた。
--
【賛】mallipattra (= n. a ★mushroom or fungus L.) なば
【賛】bhuva (= m. N. of Agni VS. (Mahi1dh.) Kaus3. ; of a son of Pratihartr2i VP. ; a ★mushroom L. ; (prob. n.) = %{bhuvas} , the atmosphere.) なば (b-m--n)
==
【賛】kavaka (= n. a fungus , ★mushroom Mn.) きのこ (v-n)
【賛】karaka (= ; (%{am}) n. fungus , ★mushroom L. ;) きのこ (r-n)
ナラバキ   順序ミス
/narabaki/
[narapaka]
  奄美史談・徳之島事情によると「ナラビビキの転訛である。男女宴会の席上で酔酣すると戯飲酒をなすことがあり、是れ男女情好を結ぶの習俗なりと言う。其の挙動は坐中酒具の酒を口に含み、女は男の口に当て之を吐き移し、男もまた酒を含みて女の口中に吐く。斯の如くすること屢にすれば、其の情倍密にして実に傍観者は其の醜態を怪感するも、土人は敢て之を怪まず、此の戯飲は西目間切与名間村、手々村辺に最も行わるる弊習なり。」其の由来を尋ねるに琉球国国頭郡山原地方に於ては、男女酒宴の時、膝を並べて同杯同器の酒肴を飲食することあり。之を「ナラビビキ」と謂う。其の男女の情好あるを本島に伝来して、其の名を音変し「ナバラキ」と名づけたるものなるべしと謂う。近来は此弊絶えてなし。」とある。現今の接吻、口づけ以上の挙動であったと言える。
--
【賛】vRSalIphenapIta (= mfn. one who has drunk the moisture (i. e. ★kissed the lips) of a S3u1dra woman Mn. Google 翻訳 = S3u1draの女性の水分を飲んだ(唇にキスした)人) ならしゃりーふぇなぴーた (v-n) → ナラビビキ
ナバン
/naban/
[napan]
南蛮(梅毒)
痳病
南蛮貿易によって南から搬入された病菌であるとの考えから付けられた。ナバンガサ=南蛮瘡、料理屋の遊女の持病から彼等の卑称にも言う。徳之島全島口説では、かっての外港のあったS部落の特色を「南蛮瘡流行(ハマ)ちゃんどやSの村」と歌っている。
--
【民】mEkappuN (= ★syphilis 梅毒, soft chancre 軟性下疳) めーかばん → ナバン (k 無音)
【民】mANippuN (= ★venereal 性病 sore in the penis 陰茎の性病の痛み, chancre 下疳) ナバン
cf. 軟性下疳(なんせいげかん)について | 性感染症(STD)・性病検査の予防会   --- 潜伏期間が短く、陰部にコブができて強い痛みをともないます。現在、日本での感染はほとんどみられない。
ナビラ
/nabira/
[napara]
糸瓜
へちま
民謡

七月七日や ナビラ染めて
白(シラ)紙な 状書ち 垣な振らしょや。

七夕に使う色紙がなかった時代には白紙を赤土、木の実、木の皮、草の葉などで染めて使ったと言う。
--
【民】nuraippIrkku (= 1. towel-gourd; 2. snake ★luffa) ナビラっく
【民】veLLaippIrkku (= ★sponge gourd) ナビラっく (v-n)
【民】paRpIrkku (= ★sponge gourd) ナビラっく (p-m-n)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ナマ
/nama/
[nana]
生ま
半ば
ナマアチアイ=なま暑い。半(ナマ)物識り。
ナマシギョロイ=薄ら寒い
ナマシー=半ば仕事
ナマブイ=半降り
民謡

雨ぬナマ振りや道ぬ滑(ナブ)るさぬョイヤ
思女(ムゾ)とナマ降りや吾(ワ)肝(キム)痛(ヤ)みゅじや。

俚諺

生(ナマ)物(ムン)知りぬ大(フゥ)痕ぬ基(ムト)。
※軽々しくことを処すると取り返しのつかないことになる。

--
【民】pulavu (= 02 1. dislike, abhorrence; 2. flesh, ★raw meat, fish; 3. smell of flesh or fish; 4. blood; 5. hell) ナマ (p-m-n, l-m)
【民】puN (= 1. ★raw sore, ulcer, wound; 2. flesh; 3. scar, scratch; 4. soreness of heart) ナマ
ナマシ
/namashi/
[nanata]
  ナマスも同義語。刺身料理の称。生魚肉、生野菜に醤油を付けて食べる料理名。
世間胸算用

「鰯(いわし)鱠(ナマス)を片皿に、赤鰯の焼物・・・」とある。

--
赤 アッカド語masu(m) (= "to churn, make butter"? O/jB G; > namdsu; namusu ?) なます ◎、 ぬた ◎
悪786.namasu, nemesu "(butter) chum 〔釣りの〕まき餌" jB lex.; < mdsu; ? ≫ namusu 膾(なます)、もみじ 紀7 ◎
【民】viTuvAycey-tal (= to cut up, slice up, ★mince 〔肉・野菜などを〕細かに切る、刻む、ミンチにする。ひき肉、すり身、ミンチ。, as vegetables) ナマシ (v-n, v-m)、ぬたい 【博博多弁・消滅寸前】ヌタイ mince 【和え物】
【賛】mAMsa (= n. sgl. & pl. meat, ★flesh, abstr. {-tva}A n.) なます
【民】mAmicam (= 1. ★flesh, muscle; 2. meat) なます の
ナメ
/name/
[nana]
牝牛 発情のとき陰部から出る液状の物質の称。
ナメタラチ=粘液を垂らして、激しく鳴く場合は発情の確認が容易である。全く平静である牛はナメによって確かめる他に手がない。
--
【賛】prabhinna (= ; exuding (as blood) Sus3r. ; flowing with juice (cf. %{-karaTa} ; m. an elephant in ★rut) MBh. R. ; broken through , interrupted R. ; disfigured , altered , depressed MBh. ; %{-karaTa} mfn. having the temples cleft and flowing with juice (as a ★rutting elephant) Ⓖこめかみに裂け目があり、ジュースが流れている(わだち掘れ/発情期の象のように)MBh. (%{-TA-mukha} mfn. having the fissure in the temples flowing with juice MBh.) ;) なめ (p-m-n)
c. つまり、「ナメ」とは、発情期に象や牝牛が出す分泌液・ジュース。のこと。
ナルカミ
/narukami/
[narakana]
鳴る神

雷鳴
ナルカンガナシ=鳴神加那支。天神が怒りゴロゴロ騒ぎ立てるとの発想は、原始宗教観のシャーマニズムに通ずるものと思う。幼少時代の遊びの一つイイキリバナシ(ナゾナゾ)で「打たん太鼓の鳴る太鼓」?がよく話題を賑わしたものである。「カンナイマメ」(神鳴・雷豆)の俗名も雨天時の実りや、根りゅうバクテリアの形成と自然関係のみでなく、信仰との縁もあったことも考えられる。
--
【賛】nURukOTi (= 1. one hundred crores=1, 000 millions; 2. Indra's ★thunderbolt, as having hundred points) ナルカンチ (+ン) → ナルカミ
【民】muzakkam (= 1. loud sound, as of ★thunder or of drums; 2. clamour, hubbub, roar) ナルカミ (z-r)、なっかむ
==
【民】kulicavERu (= indra's ★thunderbolt) ごろごろ
【民】irAtin2i (= 1. a tree; 2. a river; 3. Indra's ★thunderbolt; 4. lightning; 5. thunder (TLS)) 稲妻(いなづま)
【賛】karmavajra (= mfn. `" whose power (★thunderbolt) is work "' (said of S3u1dras) MBh.) かみなり (v-n)
【民】kaRumoRen2al (= onom. expr. signifying (a) rumbling sound as a ★thunder cloud; crisp or crackling sound; (b) signs of anger) なみなりなる
ナロイ
/naroi/
[nara]
習い
習得する
テナライ=手習い、勉学のこと。
俚諺

悪者(ワルムン)と遊(アン)でか 悪口習(ナロ)ゆい
善人(イッチュ)と遊でか 善事(イーフト)しゅん。

民謡

武士(サムレ)ぬ大(ダイ)むとや 学問手習い
よく習て・・・。

--
【民】nUlpO-tal (= 1. to acquire proficiency in ★learning; 2. to become widowed) ナロイ
【民】navil(lu)-tal (= 1. to say, tell, declare, pronounce; 2. to ★learn study, read;) ナロイ
ナンカ
/nanka/
[nanka]
七日
[なのか]
一(チュ)ナンカ=一週間。七日間または七回目の忌日のこと。
二(タ)ナンカ=二週間
ナンカセク=七日節句、正月七日の節句。この日七草雑炊を炊いて食べる。七才の幼児は近親七家を回って豚骨と雑炊、塩包みをもらい、祖先棚、火の神に供えて食べる。
俚諺

一日(チィー)後(ウク)りてか 七日(ナンカ)後りゅん。

--
【琉球】n■ナンカ    週、ウィーク
【民】vArAvAram (= ★weekly) 七日(ナンカ)の (v-n, r-n, v-k)
【民】vAram (= 02 1. days of the ★week, numbering seven 七の数字の, viz., a1ti-va1ram, co1mava1ram, man3kal2a-va1ram, caumiya-va1ram, kuru-va1ram, cukkira-va1ram, can6i-va1ram ; 2. ★week;) ななの (v-n, r-n)
ナンカセク
/nankaseku/
[nankataka]
七日節句
正月七日
終わり正月を惜しみ楽しむ意味で子供たちが集まって遊ぶ。大人も酒宴をして打ち興じる。
項番「ナンカ  七日[なのか]」
項番「シク  節句」
ナンカドーセイ
/nankado:sei/
[nankatata]
七日雑炊
[なのかぞうすい]
七草粥
[ななくさがゆ]
各家では塩豚骨を前夜より煮て準備し七草を入れて炊く。
ナナクセドセバン=七草雑炊
--
【賛】sahasravedha (= n. a kind of sorrel MW. ; a kind of sour ★gruel) ドーセイ、ぞーすい
==
【賛】kulaja (= mf(%{A})n. born in a noble family , well-born , of good breed Mn. ; (%{am}) n. sour ★gruel Gal.) かゆ
【民】apicavam (= ★gruel, ★conjee (TLS)) おじやノ
ナンギ
/nangi/
[nanka]
難儀
苦労
ナンギシャムン=難儀者、貧乏人。
俚諺

難儀ぬ後(アト)や 御馳走(クワツキ)。

--
【民】man2n2ecci (= 1. gruff, surly, pouting countenance; 2. mental ★trouble) ナンギ
【民】mAyccal (= 1. death; 2. hiding, vanishing; 3. great difficulty or ★trouble) ナンギの (+ン)
【民】nalkUrntOn2 (= ★poor, indigent 〈フォーマル〉貧しい、貧乏な、困窮した、窮乏した、生活に困った man) ナンギシャムン (l-n)
ナンコゥ
/nanko^u/
[nanka]
箸戦 酒宴場で三本宛の箸を持ち、交互に相手の本数を当てるゲーム。負けたら一杯飲まされる掟。
ハシリナンコゥ=走り箸戦
ユェナンコウ=祝い箸戦。空手はなく、持ち込み祝い寿ぐ意味の箸戦。天城町当部の「当部ナンコゥ」(徳之島事情27P)
--
c. 調査不能。 「何個?」ゲーム、じゃ、無いの?。
ナンタ
/nanta/
[nanta]
なめくじ
蛞蝓
「ナンタクジラ」とも言う。相手の卑称に「ナンタネシュムンヌ」と用いる。
--
【民】nantan2am (= 02 1. cf, ★snail; 2. frog; 3. bitter orange) ナンタむん
【民】nantu (= 03 1. increase, prosperity; 2. conch; 3. ★snail; 4. bird) ナンタ
【民】kuttiracagkam (= ★snail (TLS)) クジラかがむ
【賛】ciratara (= mfn. compar. , (%{am}) , ind: for a very long time Bhartr2. ; (%{eNa}) instr. ind. more ★slowly Pa1n2.) クジラ、ぐずラ
【民】coTTu-tal (= 01 to fall in drops, drizzle; 1. to peck, as a crow; 2. to snatch away, misappropriate secretly and ★slowly;) ぐず
ナンヂキ
/nan"(chi)ki/
[nantaka]
  鍋付の義か。鍋に焦付く。飯、芋、砂糖のナンジキ。また同一職場や地域に長年月の間、住み付くことにもナンヂキチッチと言う。失敗した場合にも同様に用いる。ヂキ=底部に固まる。
シルヌヂキ=汁の実
ヂキチ=水分不足で固まる。水田の土壌が柔らかくならない状態のこと。
--
【賛】mUrch, mUrchati (= , pp. {mUrta3} & {mUrchita} (q.v.) become rigid, [[,]] coagulate, thicken, increase, grow, sound loudly; become torpid or senseless, faint away, swoon. C. {mUrchayati} ({-te}) cause to thicken; form, shape strenghten, augment, excite, rouse. -- {sam} thicken, ★coagulate 凝固する, become firm or ★solid 固まる, sound loudly. C. stupefy, stun. --Cf. {vimUrchita, saMmUrchita}.) なんちぢ (r-n)、ナンヂキ (r-n)
【民】maNikkaTTi (= bead-like formation on the surface of ★congealed substances, as ghee, lard) ナンきっち → ナンヂキ、ナンヂキチッチ
ナンベ
/nanbe/
[nanpa]
今時
近頃
今頃
ナは今で、ベは頃の意か。
「ナンベヌ ワレンキャヤ ムンイュシ キキャン」
(近頃の童達はいいつけをきかない。)
民謡

肝(キム)痛(ヤ)まさん為や 平素(カネテ)から言ちゃんせ
今頃(ナンベ)に肝痛みゅし 己自身(ユンド)ぬ弱点(ユワイ)や。

--
【賛】navIyas (= mfn. (compar.) new , fresh , young , ★recent , being or doing or appearing lately RV. ; (%{as} , %{asA}) ind. ★recently 最近、この頃, lately ib.) ナンベやす (+ン)
ナンボ
/nanbo/
[nanpa]
  陰部に体毛がはえていない様子に言う。
ナンボヂラ=トーチカ心臓。顔の皮が厚い者の称。反応を全く示さない者。
--
【民】nIvu-tal (= 02 1. to stroke, rub gently, handle softly; 2. to ★smooth by passing the fingers over; 3. to wipe off; 4. to spread; 5. to daub, smear) ナンボ (+ン)
c. 多分「スベスベ」の「滑る slip」の「ナンボ」と同源。と言うか、「滑るの、ナンボ」は、コッチの「スベスベ smooth」 由来。
ナンボ
/nanbo/
[nanpa]
滑る ナンボミチ=粘土の滑る道
ナンボクギ=泥道での滑り遊び。クギは漕ぐことで動作を意味している。
--
【民】nazuvu-tal (= 1. to ★slip, as a garment; 2. to steal or skulk away, escape; 3. to evade, shift, shuffle, give an indirect answer) なしゅぼ → なんぼ

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

⬢ニ  ↑Top  15 件
島口 標準語 用例・意味等
ニァー
/ni^a:/
[na]
叔父
[おじ]
伯父
[おじ]
自分より年輩の男性にもニァーと呼ぶ。中年男子の尊称。童(ワレ)名の下に付けて呼んだのか、それとも尊敬の意を示すためにニァーを付けたのか厳密な区別がない。ニャーシとなると後者の意義が強くなる。キンニャーシ(祖父・老父)は伊仙地区で広く使われている。
--
【賛】mAma (= m. (fr. %{mama} lit. , `" belonging to mine "') dear friend , ★uncle (only in voc. sg. as a term of affection among animals in fables) Pan5cat. (cf. %{tAta} , %{mAtula} &c.)) ニァー
【賛】mAma (= m. only voc. in confidential address 秘密の住所・〔行動が〕うち解けた、相手を信用しきった、秘密を打ち明けるような、の、宣言 = ★uncle. つまり、尊称の用法で) ニァー
【民】mAn2i (= 04 ★uncle) ニァー
ニィー
/ni^i:/
[na]
見る ウシニィガ=闘牛見物に。
俚諺

見習(ニナ)れ 聞(キ)き習れ。
※念入りに見たり聞いたりせよ。

--
cf. 教育漢字 f17#2.123
123     視・看・見・観 み(る)、視る、看る、見る、観る  see, look, , watch, gaze, care,
【民】neRi-ttal (= 02 to ★look (TLS)) みる、ニィー
ニギャイ
/nigyai/
[naka]
苦い 部落によってインギャイともなる。
--
【賛】reNukA (= f. a partic. drug or medicinal substance (said to be fragrant , but ★bitter and slightly pungent in taste , and of greyish colour ;) ニギャイ (r-n)、インギャイ
ニギャシュ
/nigyashu/
[nakata]
苦潮
[にがしお]
にがい潮を飲む=溺死する。
ニギャシュ、インギャシュ=苦潮、苦塩。後者は食塩が潮解していたたる苦い液、豆腐製造の過程で用いる。ヌギシュとも言う。
民謡

泣くな嘆くな 伊津部(イツブ)の俊良主や
刀自(トジ)ぬみよ加那支 運命(チムリ)ありょてど
苦潮(ニギャシュ)召(ミ)候(ショ)ち。

--
【賛】majjita (= mfn. (fr. Caus.) submerged , ★drowned 〔人・動物が水に〕溺れ死ぬ、溺死する ib. ) ニギャシュ (j-g)
【民】mUzkaTi-ttal (= to ★drown) ニギャシュ
瀬戸内町の生間部落の伝説-薩藩治下のこと、竿入殿の目に映った絶世の美人ウラトミは、暗夜に海上を喜界へ逃散、此の地で地元女性の嫉妬にあってニギャシュを飲まされ、果無い生涯をとじたと伝える。
ニジュウサンヤ
/nijuusanya/
[natatana]
二十三夜
月神拝み
二十三夜の月は真夜中に昇る。それまで起きて焼香を続ける。月出と同時に、月に似した親餅2個、星に似した小餅(団子)多くを重に入れて供える。外に神米(シンメー)、神酒、シダラ(藪肉桂)の葉を供えて神祭りを行なう。1、5、9月の十七夜から二十八夜までのうち吉日を選び祭る。吉日は呪者が指定したと思われる。
近年の月神祭りは月の出を待たずに、現代風で早々行なわれ、拝む家も現象しつつある。
ニセ
/nise/
[nata]
二才
青年
若者
ネセメレ=青年処女
ネセワレ=青年童児。ニセとネセは同義で表音の違い。
民謡

其処(ウマ)な居(モ)る青年(ニセ)ん達(キャ) 口切りて居(モ)ちゃめ
若(ワー)うりじんぬ麦粉(インギュメ) 含(タタ)で参うちゃめ。

--
【民】maza (= 1. ★youth, infancy, tender age; 2. infant, young child; 3. confusion of mind) ニセ
【賛】muSTidhaya (= mfn. sucking the fist ib. ; m. a ★boy L.) ニセ
ニチュイ
/nichui/
[nata]
似る インチュイも同じ。
俚諺

似(ニチュ)合ふ竃(カマ)や似合ふ鍋(ナビ)。
※夫婦は似合った心の者がよい。

--
【民】maruTTu-tal (= 01 1. to entice, fascinate, infatuate, bewitch; 2. to threaten, menace; 3. to cause to be changed; 4. to ★resemble; 5. to allure, coax; 6. to cheat) ニチュイ
【賛】etAdRza (= mf(%{I})n. such , such like , so formed , of this kind , ★similar to this RV.) インチュイ (+ン)
【賛】itthA (= ind. Ved. thus ; (often used in the R2ig-veda , and sometimes only to lay stress on a following word ; therefore by native etymologists [Nir.] considered as a particle of affirmation.) %{itthA} is often connected with words expressing devotion to the gods &c. in the sense of thus , truly , really ; especially with %{dhI} as an adjective. Hence %{itthA-dhI} = such , i.e. true (%{satyA}) or real worship. ★Similarly ,) インチュイ (+ン)、一緒(いっしょ)
ニャ
/nya/
[na]

[にな]
コンニャ=川蜷
マイキリコンニャ=尻切川蜷
眼病治療の食事として重宝がられていた。
タンニャ=田蜷、たにし、海の浅瀬の小さい貝にもニャと称し蜷(ニャ)拾(ヒ)れで賑わす。
--
c. インド弁単語、「蜷」の英語名不明なので、調査不能。たにし、も不明。ALC 英辞郎 全く、役立たず。
c. しかし、「たにし」は下記かも。
【民】tErUmacci (= a kind of ★snail, as having a turbinate shell) たにし
c. しかし、conch [= ホラガイ、巻き貝(の貝殻)]に下記が有った。
【民】maRai (= 06 1. spiral 螺旋(らせん) of ★conch) にな、ニャ
蜷川幸雄さん 蜷川幸雄【にながわ・ゆきお】氏の 蜷(にな)
ニャー
/nya:/
[na]

内側
ヤンニャー=家の中。ナカ、ナの訛りか。
--
c. inside ハズレ。interior アタリ。 why?
【賛】niNya (= mfn. (fr. %{ni} ; cf. %{ni-Ni4k}) ★interior , hidden , concealed , mysterious RV. ; n. a secret , mystery ib. ; (%{a4m}) ind. secretly , mysteriously ib.) ニャー
ニャーシ
/nya:shi/
[nata]
ミャーシとも言う。
物語を唄に歌ったと言われる「まんま口説」の一節を紹介しよう。
口説

供(シケ)える膳ぐゎちば 割り膳よ
供える椀(グキ)てんば 欠(ケー)椀よ
置(ウ)ちゅきゅる箸(ニャシ)てば 焼箸(ニャシ)ぐゎ。

--
【賛】nirviSTa (= a. entered, ★sticking in (loc. or ---); restored, paid; enjoyed, earned, won.) ニャーシ
【民】mUzi (= 1. ladle; 2. a vessel for holding water; 3. a vessel used in sacrifices; 4. reservoir of water; tank; 5. churning 攪拌(かくはん) ★stick; 6. boiled rice) ニャーシ、ミャーシ

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ニャートゥ
/nya:to^u/
[nata]
稲当 稲を乾燥して丸積みしておく場所。稲の調整をする広場。神を祭る聖地。古くは稲の収穫は自分勝手にできなかった。一定地点に稲束を集め神祭をして後に稲刈が一般的になされた。この制度は祝女の祭政一致の行政と強く結びついていたように思われる。神田、祭田、賜田の稲穂を女神官が祭ってから周辺の刈取りが始まった。亀津、亀徳にニャートの地名が残っている。
--
【民】neRcUTu (= stack of unthreshed sheaves of ★paddy ⒼGoogle 翻訳 = 脱穀されていない籾の束) ニャートゥ
ニャートォ
/nya:to^o/
[nata]
蜥蜴
とかげ
木に登ることができるうえ、保護色で身を守る。別に土中に穴居する種類もある。
--
【賛】mahAziras (= mfn. large-headed L. ; m. a kind of serpent Sus3r. ; a species of ★lizard ib. ;) ニャートォ (z-t)
【賛】tRNagodhA (= f. a ★lizard , chamaeleon L.) とかげ (h-k-g)
【民】taTciNakauLi (= ★lizard chirping from the south or the right side, considered auspicious 吉兆) とかげ (c-k)
ニャンク
/nyanku/
[nanka]
ニャ(蜷)の入れ物
蜷貝
貝殻
クは入れ物、殻の意。
トーランク=俵袋。藁製の米を入れる袋。
イラブドーランク=永良部島民の食欲は他の島民より大きいと言う。食欲旺盛であることの称。相手の卑称にも使う。
--
【民】kocci (= 04 dry ★shell of a young coconut after the kernel is taken out) ク (c-k)
【民】kuTukkai (= 1. coconut or other hard ★shell used as a vessel Ⓖ容器として使用されるココナッツまたは他の硬い殻; 2. earthen or wooden pitcher of an ascetic; 3. a hand drum; 4. belly of a lute) ク (T 無音)
cf. ☑ 項番「ニャ 蜷[にな]」 --- 蜷川幸雄 で検索して。
ニョ
/nyo/
[na]
牛馬に荷を着ける丈夫な綱のこと。
ウシニョ=負縄。鞍に荷を着け括る縄。(薪、米俵など)。
シキニョ=引縄。荷を引かす。(砂糖樽、大木など)。
ニョの語源は、ニャダマ(イニャダマ・稲魂)のニャがニョに訛したのか。稲当、イニャトゥ、ニャトゥ、ニャトと変わり、稲をニョとし稲藁の縄、綱の意と解する。
稲を束にして稲当に積み、祝女の神事後に脱粒収穫がなされていた。その稲束をする藁縄にユイノゥと呼ぶ。ノゥはニョと同義語ではないかと思う。結(ユ)い縄で束を結えることである。所謂、神事と稲藁は切り離しては考えられないからである。
--
【民】nAr (= 1. fibre, as from the bark of a leafstalk; 2. string, cord, ★rope, as made of fibre; 3. bowstring; 4. web about the foot of a coconut or palmyra leaf; 5. love, affection, as a bond; 6. asbestos) ニョ、なわ
ニョ
/nyo/
[na]

みの
棕櫚やクバなどで編んだ雨具。飛躍した提起になるが、稲藁製の蓑の縁も考えてみたい。
ニョカサ=蓑笠。古く農家の雨具として貴重であった。雨願(ネゲ)い祈願のときニョカサを着て、高頂、森、神社などで雨願い踊りを熱狂的に踊った。近年、雨具の改良が進み、蓑笠は全く見られなくなった。徳之島町母間はニョカサの名産地として名高い。
--
【民】meyyAppu (= ★coat; cloak) ニョ、みの (p-m-n)
【民】meykkavacam (= ★coat of mail, armour) ニョカサの
【民】mezukkUTTu-tal (= to smear, as with wax; to ★coat) ニョカサ

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

⬢ヌ  ↑Top  19 件
島口 標準語 用例・意味等

/nu/
[na]
ヌガ=何か
ヌシガ=何をしているか
民謡

別りて行きゅし ヌヌ片身置(ウ)きゅんが
汁香(カダ)ぬ手拭(トヌゲ) 片身置(ウ)こや

--
minu(m) I, Bab. mostly minu(m) (= "★what?" [math. EN.NAM; M/NB also EN(.NA)] OAkk, OB, MA, Nuzi, NB in PN; with ina, OB imminim, MB ina m. "with ★what?", jB immine "how, by ★what means?"; ana m. (MA ana'ini), assum m. and sim., OB also minam "why?"; with pron. suff.; milium sa "★what is it that?"; NA, NB before rel. clause m. sa, NB also m. ki "★what- ever; all that"; > minsu, missum; minumme; mimma, mimmu, mimmdmu; minde; munu I; — » ammini; mdminu; missam)
ヌカデ
/nukade/
[nakata]
百足
むかで
むかでの訛りか。
--
c. 百足 centipede は、昔調べて、ハズレと思っていたが、改めて言われると、有った。
【民】maTTaittEL (= 1. a kind of scorpion; 2. a kind of ★centipede) ぬたで → ヌカデ (t-k)
==
【賛】kAraskarATikA (= f. (%{aT}) , a ★centipede or worm resembling it L.) げじげじかー
【民】caracuvatiyUrti (= ★centipede) げじげじゆーるち (v-g)
ヌカブ
/nukabu/
[nakapa]

[ぶゆ、ぶよ、ぶと]
 
--
【民】nuLampu (= 1. a ★gnat, eye-fly; 2. mosquito) ぬらぶ → ヌカブ
ヌカミシュ
/nukamishu/
[nakanata]
糠味噌 野菜、豚肉、豆腐粕、塩などの原料で造る。やがて蘇鉄(ステチ)実味噌、豆味噌、米味噌、そして醤油と調味料の王者が登場してきた。そのころ糠味噌を卑称するあまりヌカミシュウッカン(糠味噌頭・低能)の新語ができた。潮味が主で塩も十分得られなかった明治の頃は糠味噌は馳走の頭であったのが。
--
【民】mazukkal (= husked rice 脱穀した米 with ★bran 糠(ぬか)、ふすま◆小麦をひいた時にできる皮のくず not removed 削除してない) ぬか
【民】min2ukku-tal (= 01 1. to polish みがく, brighten, beautify; 2. to remove ★bran ぬか from rice in polishing; to make a display or show) ぬか(糠)、ぬく(抜く)、みがく(磨く)
c. 糠(ぬか)/抜く(ぬく)/磨く(みがく)、は、インド弁的には、同源 or 親戚 です。
cf. ビルマ含む  149⬟husk  ↑ から、もみがら、はら、ぐる、くー、ごろ、あらぬか、もみぬか、ぬか、しくぶ、ふき   f20_B_2#i.149
項番「ミシュ  味噌」
==
cf. ナッシーの語源帳 
1007【日】ぬかみそくさい   cf. 語源 【くさい (臭い) / ~ くさい】
c. 「ぬかみそくさい」 といっても,ぬかみそのにおいが本当に体にしみついてしまったというわけではありません。 // 家事をすることに体も気もちも馴染んでしまって,いわゆる 〈所帯じみる〉 ことをいうことばです。
【民】vaikAn2acam (= 1. a Vais2n2ava A1gama; 2. an aphoristic work on ★household rites 所帯・家事の儀式に関する格言的な仕事) ぬかみそノ (v-n)   ---- 個人的には、100 点あげたい。
ヌガ
/nuga/
[naka]
何故か
何か
ヌダレンガ=何故ですか
民謡

何故(ヌガ)い鍛冶工(カンジャク)やい村よ
かんやる青稷(キミ)んヌガ刈りゅる。

--
manan mng. unkn. OB in ana m., phps (= "★why?" or "although") ヌガ
minsu, minsi (= "★why?" M/NB(lit.); NB in PN; < min(u) I + -su(m); — ► missum) なぜ、なんで
ヌキ
/nuki/
[naka]
  織物の横糸。味噌の副次的な原料の称。
縦糸とヌキに依って模様を織りなすことから、米味噌のヌキに豆を使うと置き替えたこととみる。
俚諺

反物(ムン)や横(ヌキ)から 人(チュ)や妻(トジ)から

--
【賛】nyaGga (= m. anything inherent in , a mark , sign TBr. ; anything which resembles or is like , a kind of (gen. or comp.) S3Br.; (ifc. having anything as ★secondary 副次的, mentioning it only accidentally S3a1n3khS3r.) ; invective , insinuation , sarcastic language Na1r.) ヌキ
【賛】nikaTa (= mf(%{A})n. , being at the ★side , near ; m. or n. nearness , proximity 〔時間・空間・関係の〕近いこと、近接 (%{-Tam} ind. near to , towards , with gen. or comp. ; %{-Te} id. , near , at hand ; %{-TAt} , away from) R. Pan5c.) にきた
ヌゲリ
/nugeri/
[nakara]
逃げる シジヌゲ=筋肉脱げ、勤労意欲を欠くこと。組織から外れる。束から外れ去ること。
--
【民】nuNagku-tal (= 02 to ★drop, fade, wither) ヌゲ
【賛】luk (= 2 (prob. fr. %{luJc}) , and gram. term to express `" the ★dropping out "' or , disappearance 消える"' of Pratyayas or affixes (the symbols %{luk} , %{lup} , and %{zlu} are distinguished from %{lopa} , q.v. , and are called %{lumat} , as containing the syllable %{lu}).) ヌク/ヌグ (l-n)
ヌサリ
/nusari/
[natara]
授かり
恵まれて
ヌサリムン=幸運者
ヌサリ日=幸運日
ノサイ=のさらぬ堪え得ぬ
ノサル=授かる、運がいい。
--
【民】mAttirai (= 1. moment, measure of time=2/5 of a second=1/60 na1l6ikai ; 2. the time of winking one's eyes or of snapping one's fingers; 3. mora or prosodial unit of sound; 4. short vowel; 5. a syllabic instant, half of kuru ; 6. swiftness of time; 7. measure, limit, as of time; 8. minute portion of space; 9. medicinal pill; 10. staff, water-bowl and other articles of ascetics; 11. ★luck, fortune) ヌサリ
【民】nacar (= present to an official; customary ★gift to a superior) ヌサリ
ヌシド
/nusido/
[natata]
盗人
[ぬすっと]
ヌシドムン=盗人者
俚諺

人(チュ)や盗人(ヌシド) 夜(ユル)や雨。
※人を見たら盗人と思え、夜は雨と思え。

--
【賛】moSTR (= m. a robber , ★thief L.) 盗人(ぬすっと、ぬすとー)、ヌシド
cf. ナッシーの語源帳 f21#31
31【日】どろぼう(泥棒、ドロボー)、盗人、おいはぎ、強盗、置き引き、かっぱらい、ペードー、ごっとん
ヌスンガ
/nusunga/
[natanka]
何をするものか ウッサンゲガデ ヌスンガ(そんなに多く 何に使うのか。)
--
項番「ヌ  何」
cf. 教育漢字 0 t3 する do, make, execute, carry out, perform, practice  やる  f17#2.0

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ヌダ
/nuda/
[nata]


ヌーヌ ヌダンバネームン=何の技も無い。
--
【民】nipuNattuvam (= ★skill, ability, cleverness) ぬんだム → ヌダ
【民】naRuvaTTANi (= 1. extraordinary ★skill, ★cleverness; 2. skill in meaningless speech) ヌダに
ヌダゲ
/nudage/
[nataka]
  食物や水が気道に入り吐き出すこと。飲み違え。
--
c. 誤飲。飲んだもの+ゲロ ?
【民】niSTIvan2am (= ★vomiting) ヌダゲむん (v-g)
【賛】nipIti (= f. ★drinking L.) ヌダ
【民】kAl(lu)-tal (= 02 1. to flow, as saliva from the mouth, poison from a serppent's fang; to issue as blood from a vein; to flow out, as tears from the eyes; 2. to leap forth, as a waterfall; 1. to ★vomit, disgorge 〔口から~を〕吐く、戻す; 2. to bring to public view; to reveal; to shoot forth, as ears of corn) ゲロ
ヌッテ
/nutte/
[nata]
乗って
賭ける
ヌイヌイ=各人乗って。各人ごとに賭けて。
俚諺

働きゅん人ねど 何(ヌ)ぬ神ば乗(ヌ)るん。

--
【賛】pRSTha (= n. (prob. fr. %{pra-stha} , `" standing forth prominently "' ; ifc. f. %{A}) the back (as the prominent part of an animal) , the hinder part or rear of anything RV. (%{pRSThena-yA} , with gen. , to ★ride on 乗る、跨る(またがる); %{-Thena-vah} , to carry on the back 背中に乗せる、載せる; %{-ThaM-dA} , to give the back , make a low obeisance ;) ヌッテ (pR-m-n)
【賛】paNita (= a. & m. having ★betted, a ★better; n. ★bet, wager, stake.) ヌッテ (p-m-n)
【賛】nirviddha (= mfn. wounded , killed R. ; separated from ★each other 各自、互いに, isolated Ⓖ互いに分離された、分離された MBh.) ヌイだ、ヌッテ
ヌッキャン
/nukkyan/
[nakan]
でしゃばる
出すぎる
大風呂敷をひろげる。派手。
ヌッキャンムン=でしゃばり者
--
c. 目立ちがり屋、目立ちたがり屋  attention seeker
【民】nOkkam (= 1. eye; 2. eyesight, look, gaze, glance, view; 3. aspects of a planet; 4. appearance, expression, cast of countenance; 5. height, elevation; 6. beauty, attractiveness; 7. watch; 8. design, object, intention, aim, motive; 9. sense, intelligence; 10. ★attention, observation; 11. desire; 12. indication, sign) ヌッキャン
ヌビ
/nubi/
[napa]
ユーヌビ=気道に物が入る。
ユーミチ=道草。
ヌビンチノ=喉角、喉の出張った骨格。
--
【民】man2n2aippiTi (= 01 seizing by the ★throat) ぬびっち → ヌビ
ヌブイ
/nubui/
[napa]
上り
昇り
登り
上り船
俚諺

下(クダ)い流(ハ)ゆる水ぬ 上(ヌブ)い流(ハ)いよ。

--
cf. 教育漢字 上 のぼ(る)  上る rise。 登る climb, ascend。 f17#2.67
ヌブセ
/nubuse/
[napata]
のぼせ
頭に来る
ヌブセムン=一人よがり者。卑称。
--
【民】nIrppiTi (= ★arrogance 傲慢さ、尊大さ (TLS)) ヌブセ
ヌミ
/numi/
[nana]
飲み
呑み
俚諺

五(グ)尺の体んば 一寸の舌(シバ)ね呑(ヌ)まるん

--
cf. 教育漢字 飲む  drink  f17#1.176
ヌル
/nuru/
[nara]
ノロ
神官
女神官
ヌルクンガナシ=祝女加那支
ノロの項に詳記あり。
--
【民】maruLALi (= 1. ★priest acting as a medium through whom a deity is supposed to foretell; 2. worshipper of certain minor gods) ヌル

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

⬢ネ  ↑Top  36 件
島口 標準語 用例・意味等
ネィ  順不正
/ne^i/
[na]

[むね]
ネィトノギチ=棟取り木。茅葺建築の用語。
ネはムネの略。棟木に丸太を数組下げて固定する役目が棟取り木である。ネィトイキチの最下部をキョーリンで括り、ユチリ竹を横に並べた上に茅を敷き並べて葛で頑丈に括る。また、ネの両端はムケデン2本で支えて、シギチニ組を四角に張ると、棟は安定する。
--
【民】mEru (= ; 4. top or ★ridge of a sloping roof; ) ネィ

/ne/
[na]
荷物
[にもつ]
負担
[ふたん]
ネウシ=荷を牛馬に着ける。
俚諺

口な荷(ネ)持(ム)たすな。
※言いたいことは躊躇しないで言え。

--
【民】mERpAram (= 1. weight for compression; 2. additional ★burden or load)
ネィ
/ne^i/
[na]
価格
値段
ネィキリ=値切る
--
【賛】nimAna (= n. measure Pa1n2. (cf. %{a-nim-}) , ★price Siddh.) ネィ
==
【民】nilavaram (= 1. permanence.; 2. condition.; 3. current ★price) ねらん → ねだん
ネィ
/ne^i/
[na]

ネィシリシリ=胸が痛い、胸につかえる様。心配ごとの思い。
ネィシギョロイ=胸が寒い、うす気味悪く心が寒い、不吉な思い。
ネィウドンチ=胸驚き、キムウドンキと同義語。
ネィシンメキ=胸にしみる思い。砂糖など甘い物を食べ過ぎた胃の痛みや気持ちの悪さ。
ネィクジリ=胸算用。ネークジロシも同義。
--
【民】mun2n2am (= 02 1. thought, intention; 2. ★mind;) ネィ、むね
【賛】manas (= n. ★mind, soul, heart; the internal organ of perception and cognition (ph.); intellect, reason, thought; excogitation, invention; wish, inclination, desire, endeavour; sentiment, disposition; adj. --- wishing or intending to (esp. w. an infin. in {tu}). -- Instr. {ma3nasA} in the ★mind, in thought;) ネィ (s 無音)
ネィ
/ne^i/
[na]
妬み
[ねたみ、そねみ、うらみ]
ネェムッチ=妬みを胸に秘めて。
--
【民】maRavi (= 02 ★envy) ネィ
【賛】mamAy, -yate (= to ★envy (acc.). [[-,]]) ネィ
【賛】manA (= f. devotion , attachment , zeal , eagerness RV. ; ★envy , jealousy ib.)
【民】maccaram (= 1. ★envy; jealousy at another's success or prosperity; 2. competition, rivalry) ねたみ (c-t)
【賛】spardhana (= n. emulation , rivalry , ★envy MW.) そねみ (r-n)
【民】uLLericcal (= ★envy, jealousy) うらみしノ (r-m)
ネェ
/ne^e/
[na]
相手
程良い相手
ネェカマ=適当な相手、夫婦。
ネェトメテ シケイチキイテ=闘牛の相手牛を探して番組構成に入れる。
--
c. ネカマとは「ネットでオカマ」の略語で、「ネット上で女性のふりをする男性」のことをいいます。 実際は男性なのですが、女性に見える偽名を使い、口調も ...
【民】pAkan2 (= 03 1. person who has anything at his side; ★partner; 2. agent; 3. pimp) ネェカマ (p-m-n)
【賛】medin (= m. ★partner, companion;) ネェでぃん
【民】naLLunar (= friends, ★associates, adherents) ネェ
ネーイ
/ne:i/
[na]
萎れる
[しおれる]
ネーイグサ=萎り草
--
【民】nOy-ttal (= 02 1. to be or become sickly or diseased; 2. to be broken in constitution; to be debilitated; 3. to ★wither, as trees, crops; 4. to become poor or worn out, as lands) ネーイ
ネイ
/nei/
[na]
無い 俚諺
  • 有(ア)んち奢(ウゴ)るな 無(ネ)んち悔みな
  • 有ん袖(シュデ)や振らるしが 無(ネ)ん袖ゃ振ららん
  • 有ん可愛(カナハ)やさるしか 無(ネ)ん可愛(カナハ)やさーらん
  • 有ん働きやさーるしが 無(ネ)ん働きゃさーらん
--
c. 上の解説の意味不明。現代語訳を付けて欲しい。
【民】mARu-tal (= 01 ; 9. cf. mr. to die; 10. to be ★non-existent 存在しない;) ネイ
【宮古口】にゃーん なイ /nʲaan naɿ/多ねーん な乚 /neen naɭ/鏡にゃーんふ なイ /nʲaanfu naɿ/ 多新 鏡 動詞 〈多、新、鏡〉無くなる
【民】maRunan2ai-tal (= to be completely submerged 完全に沈没した and ★lost 全て無くした、もう全く姿も無い; to be swallowed up (TLS)) にゃーん なイ/ねーん な乚/にゃーんふ なイ、なんも 無い
ネィサル
/ne^isaru/
[natara]
朝飯 ネィサルワク=朝食事までの仕事。
アートキネィサル=暁朝飯、朝食前の軽い食事。
ネィサルブイ=朝食用の芋を掘ること、古く(昭和10年代にも)は朝食前に草を刈りてから通学する者も多かった。
--
【民】nATcORu (= 1. ★breakfast; 2. feast given by near relations to a person about to be married) ネィサル
ネキ
/neki/
[naka]
根キ
そば
きわ
 
--
【長崎弁】~にき (= ~のそば)
【賛】naikaTika (= mfn. ★near , neighbouring Hcar.) にきチカ
【賛】nikaTa (= mf(%{A})n. , being at the ★side , ★near ; m. or n. ★nearness , proximity (%{-Tam} ind. ★near to , towards , with gen. or comp. ; %{-Te} id. , ★near , at hand ; %{-TAt} , away from) R.) にきタ

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ネキ
/neki/
[naka]

[いびき]
いびき
 
--
【民】mucumucu-ttal (= 1. to bubble up, as boiling water; 2. to ★snore; 3. to feel a sensation of itching; to snuff up, as a hog) ネキネキ
【賛】niHzvas (= P. %{-zvasiti} , (pf. %{-zazvasa}) , to hiss (said of a serpent) R. ; to ★snort 〔強い息で〕鼻を鳴らす (said of an elephant) ib. ; to breathe , exhale Sus3r. , inhale Ma1rkP. ; to sigh MBh.) ネキ (v-k, s 無音)
==
【賛】Ariph (= P. (p. %{-rephat}) to ★snore S3a1n3khBr.) いびき (h-k)
ネキリ
/nekiri/
[nakara]
シジャイ=左
--
【賛】nyuGkha (= m.= %{nyUGkha} L. ; mfn. proper , ★right ; pleasing , agreeable L.) ネキハ、ネキリ、みぎ
【賛】nyAyya (= mf(%{A})n. regular , customary , usual , correct , ★right , fit , proper (often with an infin. which then has a pass. sense) La1t2y. Mn. MBh. &c. ; also w.r. for %{nyAya}. %{-tva} n. fitness , propriety , Kaiy.) ねきい (y-ki)、ネキリ
==
【賛】saMtyAjya (= mfn. to be ★left or abandoned or given up MBh) シジャイ
【賛】suSavya (= mfn. having a strong ★left hand (applied to Indra) RV.) シジャイ
ネギリ
/negiri/
[nakara]
握り
[にぎり]
我利我利亡者
[がりがりもうじゃ]
けちんぼ
ネギリダマシ=握り魂
--
【賛】manograhya (= mfn. to be ★grasped by the mind Bha1sha1p. ;) ネギリ(握り)
【民】nakkal (= 01 1. food taken by licking, one of aintun2avu , q.v.; 2. electuary taken by licking with the tongue; 3. boiled rice; 4. leavings scrapings; 5. eating; 6. touching; 7. ★miser) ネギリ
==
【民】kaTaivAynakki (= great ★miser, lit., one who licks the corners of one's mouth) けちんぼイヤナッキ
【賛】kRcchragata (= mfn. undergoing trouble or ★misery , suffering pain , distressed MBh.; undergoing a penance MBh.) がりがりもーじゃ (g-m)
【民】kAjncAn2 (= 1. strict man; 2. ★miser (TLS)) がめついの (jn にゃ-m)
ネギャ
/negya/
[naka]
びっこう

ちんば
脛を引くこと。ネギャは抜けるの意でヌゲテとも言う。
シネネギャムン=ちんば者
シジヌゲ=筋抜け、怠慢
--
【民】nakkari-ttal (= 1. to shift along in a sitting posture, as a ★lame or sick person; 2. to creep with difficulty, as a weak child, a wounded reptile; 3. to be bedridden; 4. to roll in bed) ネギャ
【民】muTakkam (= 1. restraint, hindrance, obstacle; 2. contraction; 3. ★lameness, being ★crippled by paralysis; 4. bend; curve; 5. want, as of money; 6. lying idle, as money in a bank) ネギの
【賛】paGgu (= mf(%{vI} , or %{U})n. (fr. %{paj} ? ; ) ★lame , halt , crippled in the legs AV.;) ネギ (p-n)、びっこ
【賛】paGguka (= mfn. = %{paGgu} , ★lame MBh.) びっこう
【民】pagku (= 02 1. ★lameness; 2. ★lame person, ★cripple; 3. saturn, as a ★lame planet) ネギ、びっこ
【賛】stabdhapAda (= mfn. one who has paralyzed legs , stiff-legged , ★lame (%{-tA} f.) Sus3r.) ちんばダ (b-m)
ネグイ
/negui/
[naka]
根元
根本
ネグイブッタ=根木者
--
foot, root ハズレ。 bottom アタリ。
【民】mukari (= 03 1. ★bottom of the nose) ネグイ
ネゲ
/nege/
[naka]
願げ
願いごと
雨願げ 旅願げ 願げ事
俚諺

言い願(ネゲ)や通るしが 思(ウモ)い願(ネゲ)や通らん。

--
【賛】mocaka (= mfn. liberating , emancipating Pan5car. ; one who has abandoned all worldly passions and ★desires , an ascetic , devotee L. ;) ネゲ
【民】mOcu (= ardent ★desire; longing) ネゲ
【賛】mRg (= (rather Nom. fr. %{mRga} ; cf. %{mArg} , %{mRj}) ; to seek or strive after , aim at , endeavour to obtain (acc.) MBh.; to ★desire or request or ask anything (acc.) from (abl. , %{-tas} , gen. with or without %{sakAzAt}) Katha1s.) ネゲ
【民】muka-ttal (= 01 1. to draw, as water; to bale; 2. to measure, as grain or liquid; 3. to obtain in full measure; 4. to lift, take up; 5. to ★desire, like) ネゲ
ネシ
/neshi/
[nata]
北の方角 西ではない。「イリ」の項に詳述して有る。
ネシンジョウ=北窓、北の入口。ここには正月オーバン木を吊るして豚の片身、成長のよい野菜7種を下げて飾る。そして注連縄を張り神事を行なってきた。
ネシンハテ=北方の畑
ネシンキリ=北方の田畑の意。
--
【民】matiticai (= ★north, as the quarter of Kube1ra) ネシ
【賛】mAruta (= ; (%{I}) f. (scil. %{diz} or %{vidiz}) the ★north-west quarter 北西地区・方向 VarBr2S. ;) ネシ
c. 【英】north /ノース/ ネシ (n-n, th-s)
ネシアガイ
/neshiagai/
[nataka]
北明かり 12月から2月(旧)にかけて吹く風は帆船を損うことが多かった。
--
c. 「北明かり」-- 意味不明。「12月から2月(旧)にかけて吹く風は帆船を損うことが多かった。」 と、どうゆう関係なの?。
つまり、「ネシアガイ」の説明になっていない。--- バカ丸出し、だと、思う。user 無視。
cf. 【楽天市場】新じゃが 鹿児島の通販https://search.rakuten.co.jp › search › mall › 新じゃが+...
【ふるさと納税】徳之島産 新じゃがコロッケ 10個入り×2袋 ... 大) 合計10kg【10キロ 10キロ 10kg 秋野菜 ジャガイモ きたあかり 北あかり 野菜セット 玉葱 タマネギ】.
cf. 十勝野じゃがいも詰合せセット10kg(きたあかり・メークイン) ... 返礼品のじゃがいもには男爵・キタアカリ・インカのめざめ・メークイン・とうや ... 徳之島伊仙町 ...
ネジキ
/nejiki/
[nataka]
寝敷
[ねじき]

[むしろ]
茣蓙
[ござ]
明治以前は畳より茣蓙の活用が多かった。経済的面でも、産業面でも立ちおくれていた島民生活のため、畳は十分に用いられなかった。
--
【賛】manduraka (= n. a kind of ★mat DivyA7v.) ネジキ (n 無音)
【民】mettaippAy (= 1. double mat, the upper one being finer than the lower; 2. mat for spreading on a ★mattress) ネジキ (p 無音, y-ki)
【賛】kazipu (= %{us} , %{u} m. n. a mat , pillow , cushion , ★mattress AV. ; a couch BhP. ; (%{us}) m. food L. ; clothing L. ; (%{U}) m. du. food and clothing L. ; (sometimes spelt %{kasipu}.)) ござプ
項番「ムッシュ  筵[むしろ]」
ネシメ
/neshime/
[natana]
西目 薩藩時代の行政区画。東間切、西目間切、面縄間切と三間切があった。西目間切は岡前噯六村兼久噯九村に分けられていた。
ネシメケーサテ=西目逆戻り。祖先祭の日柄や行事については相違がみられる。
--
【民】mattiram (= 1. a country to the ★north-west 北東 of hindustan; 2. joy, happiness) ネシメ

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ネセ
/nese/
[nata]
二才
青年
新背(ニイセ、ミイセ)
ネセのアシビヤ=青年の遊び屋。空家か家族の少ない家に青年が集まって寝泊りする家。
俚諺

二才(ネセ)女童(メーレ)や 島の宝

--
cf. ☑ 項番「ニセ」
ネタ
/neta/
[nata]
根太 床下に渡して丈夫にする横木。建築物を台風から守るため大木をネタに使った。
ネタアー
/netaa:/
[nata]
妬みを持つ
癪にさわる
腹だたしい
古語「妬し」と同語義とみる。
--
【賛】mAtsara (= mf(%{I})n. (fr. %{matsara}) envious , ★jealous , malicious , selfish L.) ネタアー

cf. 「ネィ   妬み」、「ウヮーナイ  うはなり(古語)、嫉妬
[しっと]」、「デンケ   悋気、嫉妬、やきもち」
ネダマ
/nedama/
[natana]
寝覚 浅く寝て一人言を話す。起きたての様子。寝覚めて起き走り出す者にサンチキャと稱し、その治療法として原始的な処方がなされてきた。カマッタ(釜蓋)を頭に被せる方法である。熱釜蓋は偉力が大であると言われてきた。現今はこの風俗絶えて全く見られない。
--
【賛】mitazAyin (= mfn. ★sleeping little or sparingly 不足した、足りない。 Ma1rkP. Ⓖほとんどまたは控えめに眠る) ネダマ
ネタビャ
/netabya/
[natapa]
竹馬 丸木に踏板を取り付けて乗る。竹馬で押し合い、かけっこ、高跳び、片足跳び、大股張りなどの遊びをしたもので思い出深い。
--
c. 「たけうま」は英語でどう表現する?【単語】stilts.   ,,  stilt = 名 ①竹馬◆通例、stilts ②《建築》支柱
【民】muTTukkaTTiyATu-tal (= to go on ★stilts) ネタかっちやーつ
【民】noNTi (= 1. lame person or creature; 2. crippled condition, as of the leg or arm; 3. person who dances on ★stilts) ネタ
【民】poykkAl (= 1. ★stilt; 2. wooden leg) ビャっかーる
ネブ
/nebu/
[napa]
柄杓
ひしゃく
サタネブ=砂糖柄杓
死人の湯浴はネブの湯水を逆にして使うが、平素はこれをひどく嫌う。死人の弔いに使ったネブは三日の分かれの日に三叉路に持ち出して捨てる。ネブは竹ひさご製から金属製へと変わった。
--
【賛】nirvapaNa (= n. pouring out , sprinkling , scattering Ka1tyS3r. ; offering (esp. the funeral oblation or libation) Mn. ; that by which a libation is made (as a ★ladle or vessel) S3Br. ;) ネブの
ネブイ
/nebui/
[napa]
居眠り ネブイクギ=居眠りを漕ぐ
徒然草

念仏の時ネブイにおかされて
行をおこたり侍る

--
【民】men2piNi (= light ★sleep; nap) ネブイに
【賛】prasvApa (= mfn. causing ★sleep , soporific MBh. ; m. falling ★asleep , ★sleep BhP. ; a dream ib.) ネブイ (pr-n)
ネブト
/nebuto/
[napata]
根太
腫れ物
吹出物
皮膚にできる外傷。ネブトでも悪質なものは呪者の呪力による治療もなされてきた。
タンギャサ=丹瘡
ハジマケ=櫨負け。は、糯米や神酒で呪者が祓う治療がなされ、医師の治療よりも民間療法が重んじられてきた。現在も治療効果は信じられている。
--
【賛】mAMsapiNDa (= m. n. a lump of flesh 肉塊, ★tumour 《医》腫瘍、できもの。ふくらみ、腫れ、膨らみ、隆起、出っ張り。 Sus3r. ; %{-gRhita-vadana} mfn. carrying a lump of flesh in the mouth MW.) ネブト (N 無音)
c. このインド弁辞書は、 100 年前の インド製なので、英語は英国スペル。 tumour と tumor で結果が異なる。tumour の方が正式。
【民】nattaippaTuvan2 (= ★boil in the eye, a kind of sty ものもらいの一種である目のおでき) ネブトヴぁん (t 無音)
【民】narampuccilanti (= 1. guinea-worm ギニア虫
[◆人・動物の皮膚に寄生する線虫の一種。Guinea wormとも表記される。]; 2. ★boil on a tendon 腱のおでき) ネブトらんてぃ
==
【民】toTaivAzai (= 1. abscess in the thigh or near the groin 太ももまたは鼠径部付近の膿瘍; 2. milk leg, white leg, swelled leg むくみレッグ, phelegmasia dolens ,; 3. a plant, used in curing ★tumour) タンギャサ (+ン, v-g)
ネブル
/neburu/
[napara]
野蒜
[のびる]
ネブルシキ=野蒜採集。春先から野蒜をちぎって束にし、雑炊、汁、油味噌に入れて食する。
ナガチキ(九月)野蒜は食べてはいけない。伝説に「蛇の子を孕んだ農婦がナガチキ野蒜を食べて子をおろすことができたとのこと。」徳之島採集手帖1号〔13〕による。(松山光秀氏記録)

「爾に即ち其の咋(ク)ひ遺(ノコ)したまひし蒜の片端を以ちて、待ち技ちたまへば、其の目に中(アタ)りて乃ち打ち殺したまひき。」

--
【賛】nRpapriya (= m. (only L.) `" dear to kings "' , a kind of parrot ; Bambusa Spinosa ; a species of Saccharum Sara ; rice ; a species of ★onion ; the mango tree ; (%{A}) f. Pandanus Odoratissimus ; a species of date tree ; %{-phalA} f. Solanum Melongena L.) ネブル、にら
【民】nIruLLi (= ★onion) にら
ネマイ
/nemai/
[nana]
寝待ち
売り残り
水が淀む
商品の売り残り物。嫁にいけないで一人者のままいる者への卑称。
--
【民】niluvai (= 1. standing, ★staying; 2. balance, as of dues; arrears) ネマイ (v-m)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ネラ
/nera/
[nara]
  ニライ、カナイ、ネラの神様。
ネンガテ
/nengate/
[nankata]
嫌う
[きらう]
憎む
[にくむ]
ネンガイクッサテ=嫌い殺す。徹頭徹尾嫌うこと。クッシは殺すことである。
ウチクッシ=打ち殺す。
イイクッシ=言い殺す。滅茶苦茶言うこと。
のように別段殺すのではなく、意味を強めるために用いられている。
俚諺

鳥(ザラ)ぬ黒(クル)あや憎(ネンガ)らん 口ど憎(ネンガ)らるん。
※鳥は其の羽毛色が黒い故に憎まれるのではなく、口が憎まれる。

--
【民】muNavu-tal (= 1. to ★dislike, feel aversion to; 2. to be angry) ネンガ (v-g)
【民】mukakkOTTam (= expression of face, indicating grief, ★dislike, reluctance, etc.) ネンガテの (+ン)、苦手の(にがての)
c. 「ネンガテ」は「苦手(にがて)」のことである、と、判明しました。
ネンキ
/nenki/
[nanka]
年忌
[ねんき]
死後の忌日のこと。一年忌(イヌイ)。二年忌(インチュ)。三年忌(ユト)。七年忌(ナナト)。十三年忌。二十五年忌。三十三年忌とがあるが部落によって忌日や祭祀内容は違いがある。
--
cf. 教育漢字 336 no 年 ネン、とし、とせ year  f17_1#n.336
c. 故人 deceased で攻める。
【賛】kavya (= 1 mfn. (= %{kavi} Ka1s3. ) wise RV. (at VS. read %{kavyA4H}) ; a sacrificer , sacrificial priest RV.; N. of a class of deities associated with An3giras and R2ikvan [Gmn. ; a class of manes] RV. ; N. of one of the seven sages of the fourth Manv-antara Hariv. ; (%{am}) n. (generally in connection with %{havya} see %{havya-kavya}) `" what must be offered to the wise 賢者に何を提供しなければならないか"' , an oblation of food to ★deceased ancestors Ⓖ亡くなった先祖への食物の寄贈 MBh.) キ、くよう(供養)
ネンゴロ
/nengoro/
[nankara]

[コン、ねんごろ]
情人のこと。結婚以前の情事、密通のこと。外妻にもネンゴロと言う場合もあり、広い意味に解される。
--
【民】naRpiriyam (= 1. ★intimacy; 2. a chickweed) ネンゴロやむ (R-n, p-k-g)
【民】vagkaNakkAran2 (= 1. ★intimate friend; 2. paramour) うわきネンゴロの (+ン)
【賛】mitratA (= f., {-tva} n. friendship, ★intimacy.) 密通(みっつう)
【民】perugkizamai (= 1. entire or sole right, absolute title; 2. closoe誤字 friendship or intimacy) 不義通まい
【民】cErntalai (= 1. ★intimate connection, intimacy of friends; 2. sexual union) 姦通(かんつう)
ネンケ
/nenke/
[nanka]
水掛
[みずかけ]
古くは次の考え方でなされた。浜下り行事の一つとして行なわれるもので、三日ハモリンの最終日にする。ムラネンケと称して青年処女の人たちが4、5人グループで各家庭を回り、病人以外の者に水をかける。午後は舟はらし、引続いて水掛が川下の海辺で行なわれる。異性間の掛合い、おし込み合いは元来の禊に由来しているものと思われる。(亀徳)古く井之川、轟木でも水掛はなされ、水や泥をかけたと古老から聞く。
--
【民】mukEren2al (= onom. expr. signifying humming, ★splashing 水掛け) ネンケれなる (+ン)
ネンビ
/nenbi/
[nanpa]
寝る ネンビウックヮチ=寝過した。ウックヮチは失敗の意。
ヒンマネンビ=昼間寝、朝寝のこと。
ネダマ=寝言、起床直後の一人言葉のこと。
--
【民】mAzAmpalam (= ★sleep) ネンビらむ
【民】men2piNi (= light ★sleep; nap) ネンビに
cf. スワデシュ・リスト 207 107  寝る  ねる  to sleep  f20#s.207

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

⬢ノ  ↑Top  12 件
島口 標準語 用例・意味等

/no/
[na]

魚釣り用の糸
ナゲィノ=投げ釣縄
--
【民】nAr (= 1. fibre, as from the bark of a leafstalk; 2. string, cord, ★rope, as made of fibre; 3. bowstring; 4. web about the foot of a coconut or palmyra leaf; 5. love, affection, as a bond; 6. asbestos)
c. fishing line 等、釣り糸、は不明。全て今一。
ノーイ
/no:i/
[na]
移転
移る
ヤーノーイ=住居の移転
--
【民】mARRu-tal (= ; 13. to shift; to ★transfer, as from a place 場所の移転;) ノーイ
ノーギリ
/no:giri/
[nakara]

[のこぎり]
ノコギリのコが略されている。
ワキノコ=木をワク鋸
ユクシキリ=大木を切る大鋸
--
【民】vilagkaram (= a ★saw, especially for conch-shells) ノーギリの (v-n, l 無音)、のこぎりの (v-n, l 無音)
ノーギン
/no:gin/
[nakan]

[にじ]
ノーギンが出ると、雨だという。
--
【賛】mahendracApa (= m. Indra's bow i.e. the ★rainbow.) ノーギンぱ (+ン)
【賛】mAhendra (= , f. {I} great Indra's eastern; w. {dhanus} n. ★rainbow.) にんじ
【民】mazaiccilai (= ★rainbow) ニジらい
ノーシ
/no:shi/
[nata]
片付ける
始末する
ノーイと同意に使われる場合もある。
--
【賛】mRSTi (= f. ★cleaning 後始末、掃除, dressing (of food).) ノーシ、【富山弁】またい
【筑後】なんない【片づける(隠す)】
【賛】 niyata (= a. tied or fastened to (loc.); ★kept back 戻す、片付ける, checked, restrained, suppressed, settled, ★fixed 直す、修理する; regular, exact, constant; confined or reduced to (---); limited, concentrated or quite intent upon (loc.).) ない or なおす (t-s)、ノーシ
c. 【京都弁】ないない 【物をしまう   ●「畳ことば」幼児に対する語】 と同系
【奈良弁】なおす  【片付ける 現在でも非常に頻繁によく使われる代表的な方言。】
【岐阜】またじ     = 片付ける、整理する
【民】maSAlji (= lampbearer, torch-bearer; servant in an office whose duties are to keep the premises ★clean 清掃 and look after lighting 施設内の召使いは、施設を清潔に保ち、照明を守ること) またじ
【富山弁】またいする   = 大切にする、しまう お年玉は使わんと“またいし”とかれヤ
【賛】nidhi (= m. setting down or serving up (of food etc.); receptacle, vessel, (hidden) ★treasure 宝物.) またい
【民】neti (= 01 1. ★treasure, riches; 2. pearl) またい
c. 「またい」は、インド語の「宝物(たからもの)」の意である。大切にする、しまう、... 等は派生属性に過ぎない。 cf. 【またいする】富山弁ゼミナール
c. 上の用例に有る「またいし」にしておきなさい。は、大切に保管・隠しておく、の意。下記が対応。
【民】mOTiyeTu-ttal (= 1. to discover and remove the articles of witchcraft buried in the ground belonging to a person with a view to cause him harm; 2. to search for ★hidden 隠す ★treasure by means of magic) またいし

【富山弁】あとまたい   = 後始末 なんであんたの“あとまたい”ばっかりせんナンガケ
【賛】mRSTi (= f. ★cleaning 後始末、掃除, dressing (of food).) またい
【賛】At (= (abl. adv.) from this, ★afterwards 以後、後半, thereupon, then, further, often correl. to {yad, yadA, yadi} and followed by {i3t}.) あと
c. つまり、徳島弁の「ノーシ」は、発音的には、奈良弁の「なおす」似。関東でも、「散らばったのを、直しておいて」等、良く使う。
ノーシュ
/no:shu/
[nata]
苗代
[なわしろ]
ナイノーシュ シチケリ=苗代の準備
ノーシュがよい=女性優性の義。
--
【民】nARRuppAtti (= ★seed-bed 苗代, nursery 〔農家の〕苗床。〔家庭の〕子ども部屋。《医》〔病院の〕新生児室。) ノーシュ
c. 「ノーシュがよい=女性優性の義」 表現不明。「がよい」は「が良い」のことか?。意味も不明。
ノゴテ
/nogote/
[nakata]
拭いて
[ふいて]
汚れを拭いて。
--
【賛】naktaka (= m. dirty or ragged cloth , rag , ★wiper (v.r. for %{laktaka}).) ノゴテか、ぬぐったか
【賛】nikta (= a. washed, rinsed, ★cleansed きれいにする, purified, besprinkled.) ノゴテ
【民】nIvu-tal (= 02 1. to stroke, rub gently, handle softly; 2. to smooth by passing the fingers over; 3. to ★wipe off; 4. to spread; 5. to daub, smear) ノゴ (v-g)
ノゴテ
/nogote/
[nakata]
中止して
止めて
キュウヤ ノゴテ=本日は休んで。
--
【賛】nivRta (= a. surrounded, enclosed, ★stopped; n. covering, mantle.) ノゴテ (v-g)
ノッキラ
/nokkira/
[nakara]
脳切ら
脳なし
忘れ物が多く、記憶力に乏しい。
ノッキラムン=脳の巡りが悪い者。
--
【賛】nirAkaraNa (= n. separating (in %{a-nirAk-}) Sarvad. ; driving away , turning out , expelling , removing , repudiating (of a woman) , opposing , contradicting , denying Ka1lid. Sarvad. &c. ; ★forgetting (in %{a-nirAk-}) TA1r. Pa1rGr2. ; neglecting the chief sacrificial or religious duties W.) ノッキラな
ノティ
/note^i/
[nata]
残って
後に残って
 
--
【民】mOcal (= 1. ★detention 居残り。引き留め、抑留。; surveillaance; 2. guard in charge of a person underarrest (TLS)) ノティ (c-t, l 無音)
ノティ
/note^i/
[nata]
直る ヤミノティ=病気が直った。病気が治癒した。
--
【民】maRuttA-tal(maRuttarutal) (= to restore, ★recover bring back) ノティ、なおった
cf. 教育漢字 132 t31 正す、直す correct  いじる、 改める  治す cure, remedy  手当て、 治療  recover  f17#1.132
ノロ
/noro/
[nara]
神女
巫女
祝女
ノロ神
徳之島の各部落に35名のノロがいた。「カンギャナシ」とも言う。
民謡

貴方(タク)ぬサト祝女(ノロ)が植いた時期見れば
白(シラ)な糯稲(ムチュイネ)ぬ産(ウマ)れ寝(ナ)しき。

徳之島小史によると(18P)「往普当島三十三ヶ所に「かんぎゃなし」と云ふものありて神事を為せり其長を「のろ」と云ひ、其次に「おつかみ」「志ど」「宮司」等あり、其信ずる神はナルコ神(山幸の神)テルコ神(海幸の神)の二種あり。毎年二月壬日に迎へ四月壬日に送る。之を神の送迎として盛大なる祀りをなす。春季には「いなぐんへー」秋季には「なつをんめ」と云う祀りあり春の祀りには麦の初穂、秋の祀りには稲の初穂として貧富の程度により「のろ」へ米麦を献上せり。家新築の場合は其家に於て祭りを為す。之を「やぎゅし」と云ふ、「やぎゅし」の時は家主は牛を殺し其の片股と頭とを庭前に吊して祭る。而して祭り終らば之を「のろ」に献ずるものなり。其残の肉は当日に集りし人に之を食ひ盡すを常例とせり、此等の祭り日には「かんぎゃなし」各々珍絹を頭に被り、筒袖の白衣を着し珠玉を纏ひ恰かも神の天降りに擬す之に随属少女あり、之を「あらほれ」と稱して12才乃至16才の無垢神聖のものを以て之に充つ。「あらほれ」も亦振袖の白衣を着し袴をつけ頭には鴛鴦の「おもひ」羽或は鷺の「さ」羽をかざし日陰蔓を以て巻き大小五色を編み成せる曲玉粒玉の襷をかけ手には或は軍配団扇の如きもの(檳榔製)を持ち或は長刀を携へ「なるへー」「てるへー」の掛声をなしつつ舞をなす。」とある。筆者の調査では全島35の各部落に一人宛、35名のノロがいたことが解明でき、その名称も明らかである。(徳之島郷土研究会報第1号に拙稿がある。)
--
【民】maruLATi (= priest acting as an insired ★oracle 巫女(神託を授かる古代の)(TLS)) ノロち
【民】can2n2atagkEL-tal(can2n2atagkETTal) (= to consult ★oracle) かんなしげる → カンギャナシ △

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

⬢ハ  ↑Top  78 件
島口 標準語 用例・意味等

/ha/
[pa]
外の意。
ハグヮ=外妻の子。外子の意。
ハメグイ=外から回る。外を回る。
俚諺

内ねち 外奇麗(ハギュラハ)。
※家庭内では小言を言い乍人に対してはエビス顔をすること。

--
【賛】pAli (= f. (in most meanings and ifc. f. also i1 [cf. under %{pAla}] ; according to Un2. fr. %{pal}) the tip or lobe of the ear , the outer ear Sus3r. (cf. %{karNa-} and %{zravaNa-p-}) ; a boundary 境界, limit 限界, margin 余白, ★edge MBh. ;) ハ (l 無音)
==
【賛】paryanta (= m. circuit , circumference , ★edge , limit , border ; side , flank , extremity , end TBr.(ifc. `" bounded by "' , `" extending as far as "' [f. %{A}] ;) 端(はし)、端(はた)
ハーケェ
/ha:ke^e/
[paka]
歯欠け 歯並みが揃っていない。
ハーギシ=歯軋り。
ハーケェノータメ=歯欠けの醜い様子の卑称。ノータメの意義不詳だが、昭和14年頃まで、子供の語として使用した。
--
cf. 教育漢字 301 no  シ、、よわい tooth, teeth, blade  f17_1#n.301
【賛】vikaTa (= 2 mf(%{A} or %{I})n. (prob. Pra1kr2it for %{vi-kRta} cf. %{ut-} , %{pra-k-} &c. ; for 1. %{vi-kaTa} ) having an unusual size or aspect 異常なサイズまたは外観を持つ, horrible , dreadful , monstrous , huge , large , great RV. (%{am} ind. terribly) ; unusually handsome 異常にハンサム R. ; ★large-toothed L. ; ) ハーケェだ
■** ノータメ **   不揃い uneven
【民】muraTpayampu (= pit or trench in an ★uneven tract Ⓖでこぼこの道の穴または溝) ノータメ
【民】muraTu (= 1. roughness, ★unevenness 平ら[平坦]でない、でこぼこの、段差のある、起伏のある; ruggedness;) ノータ
【民】muraTTOlai (= ★uneven strip of palm-leaf) ノータらい、ノータメ (l-m)
ハイ
/hai/
[pa]
方位を示す用語。
ハイヌカデ=南風
ハイモイ=南風の湿気の多い天候。4、5月頃の霧が低くかかってじめじめした天候。
クルバイ=黒南。天が雲で暗くなり悪天候となる3、4月の天候。一期作の田植が終わった頃の天候の称。
アラベ=荒南。長雨が晴れ上がり稲が開花する頃に吹く風のこと。文字が示すように強風が吹き荒れるので自花受粉には天の利と言えるかも知れないが、大雨が伴うと受粉状態が悪く、白穂になる場合がある。
民謡

うち北風(ネシカデ)ぐゎや 継母(マンマ)如(グト)に
真南(マハイ)風ぐゎや 吾母(ワンアマ)如(グト)に。

--
【琉球】ぱいかじ  南風
【賛】puras (= ind. in front 前, in advance , forward ; (as prep.) before (of place and time) , in the presence or before the eyes of (gen. abl. acc. or comp.) RV. ; in comparison with (gen.) Vcar. ; in or from or towards the east , eastward VS. (%{dakSimataHpuraH} , towards the ★south-east MBh.) ; previously , first , first of all Ratna7v. [Cf. %{pra@purA} , %{pUrva} ; Gk. , $ "' , before. "']) プレ、ぱい (r-y)、まえ (p-m)
ハイ
/hai/
[pa]
流れ ミジヌハイ=水が流れて
ヘクハレ=早く帰れ、早く行け。
--
【賛】pravAha (= m. ★stream, current, course, continuance, series.) ハイ
ハイ
/hai/
[pa]

縫針
釣針
家を葺く時に使う木の針。
シキシマクドキ=敷島口説。先島と解したら後生(グシュ)の島、即ちあの世に行く経過を歌った口説となり。縫針の穴から自分の故郷を見るとの一節がある。家葺針(ヤフキバイ)は硬い木質部の材料を使って作り、使うときは作業の安泰を祈願して、塩と酒で清め呪言を唱える。また、「ミヤゲフキ」の建築儀礼に使う米に針をこする行為もする。
俚諺

針(ハイ)や呑(ヌ)まらん。

--
【民】pAy-tal (= 01 1. to spring, leap, bound, gallop, prance; 2. to flow, issue or gush out, as blood or stream; to rush down, as a waterfall; 3. to jump down, as from a hill; 4. to plunge, dive, as into water; 5. to move towards, as the ★needle attracted by a loadstone;) ハイ
ハイ
/hai/
[pa]

ヘキバイ=平均計の転訛か。計り、量り。10斤程度の重さを計る竿ばかり。昭和10年頃まで自作の秤があった。重りは自然石で木竿に印をつけて計測する仕組みであった。
--
【民】parai (= 02 1. ★measure of capacity; 2. a cubic ★measure=2 cub. it. 544 cub. in.) ハイ
【賛】pAyya (= 3 n. a ★measure Pa1n2. ; practice , profession W.) ハイ
ハイ
/hai/
[pa]
走る (舟が走る。)流れと同じ意味。
民謡

千里走(ハ)ゆる舟や 種油(タナ)引(シ)ちど走(ハ)るい
其処(ウマ)ぬ走いぐちや 煙(ケブシ)巻きゅじゃ。

--
【民】pAy-tal (= 01 1. to spring, leap, bound, gallop, prance;; 9. to ★run, dart, fly, flit across; 10. to hurry; ) ハイ
==
【民】paTar-tal (= 01 1. to ★run; ) 走る(はしる)
ハイチンギ
/haichingi/
[patanka]
  走い包んびの義か。行く手を先回りすること。例えて犯人の逃げ道を先回りして捕える場合にハイチンジ捕えたという。
--
c. 先回り proactive, advance ハズレ。 予測・予言 expect, foretell
【賛】pradarzaka (= mfn. showing , indicating RPra1t. ; proclaiming , ★foretelling 予言 Ma1rkP. ;) ハイチンギ (r-n)
【賛】vaijayika (= mf(%{I})n. conferring or ★foretelling victory (%{-kInAM} [v.l. %{-kAnAM}] %{vidyAnAMjJAnam} , one of the 64 arts) VarBr2S.) ハイチンギ (+ン)
【民】pajncAgkamvAci-ttal (= to read in public the ★forecasts of the almanac for the new year Ⓖ新年の年鑑の予報を公に読むこと) ハイチンギ申す
ハカメイ
/hakamei/
[pakana]
墓参り メイは参りの訛り。葬式後の一週間は毎日のように線香、生花、茶水を持参して墓参りをする。その後は随時墓参りするが、特に死者の夢をみたら墓参り不足であるとして墓参りを適宜する。祖先祭年忌の日は墓参り後に家庭で祭祀が行われる。
--
cf. 教育漢字 56 no  墓 はか grave, burial  f17_1#n.56
項番「シガメイ  彼岸参り、彼岸祭り」 ---「メイ」のインド弁あり。
ハカレ
/hakare/
[pakara]
計ひ
[計らい(はからい)]
心の計ひ
物惜しみしないで気前よく張りこむこと。
ハカレムン=計い者、度胸者。勝負度胸のある者。
--
c. arrangements :「arrangement」には「配列・準備・手はず」といった意味があります。物事がうまくいくように準備してくれたことを意味する「お取り計らい」にピッタリです。
「見つくろい」、配慮、再配置、整列、お膳立て、うまくやっといて。
【民】vakaicey-tal (= 1. to make ★arrangements; to prepare; 2. to make entries in an account; 3. to find a way out; 4. to make a revenue settlement) ハカレ、ハカイ
【賛】vicaya (= 1 m. gathering or putting together , arrangement , enumeration Nida1nas.) はかい

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ハガシ
/hagashi/
[pakata]
外す
取り去る
糊付けしてある物をハガス。闘牛の勝負が決まらないような場合に、牛ハガチと言う。(引き分け。)
--
【賛】vRt, vartate, -ti, vavartti (= ; separate from or part with, ★get rid of (instr. or abl.);) ハガシ (v-g)、はずす
【民】pacATuri-ttal (= to ★remove film from the eye) ハガシり
【賛】vah, vahati, -te (= , pp. {UDha3} 1 (q.v.) conduct, carry (esp. the [[-,]] oblation), draw (waggon), guide (the horses); ; take off, ★remove, give up. {abhi} convey near or towards, bring. {A} the same, also bear (fig.), lead home i.e. take to wife;) ハガシ (h-k-g)
【賛】vihA (= ; to ★get rid of or free from (acc.) MBh. ;) はがー
ハガマ
/hagama/
[pakana]
飯炊き釜
[めしたきがま]
鍋の周囲に縁のある飯炊き用の釜。
--
【出雲弁】はがま   釜 ex. はがまで 飯を炊く = 釜で 飯を炊く
【賛】pacanikA (= f. a ★pan L.) はがまカー
【博多弁・消滅寸前】ハガマ   wing, pot   【炊飯釜】  羽のついた釜。かまどに置くために、胴の周りにつば(羽根)をつけた釜。
【民】pakkam (= 01 1. side; 2. neighbourhood, nearness; 3. place; 4. country, region; 5. house; 6. side of the body extending from the shoulder to the hip; 7. ★wing 翼, feather 羽根;) はがま
【賛】parNa (= n. ★wing, plume, feather (also of an arrow), leaf; m. = {palAza3} m. ) はね
【賛】gam (= 1 Ved. cl. 1. P. %{ga4mati} (Naigh. ; Subj. %{gamam} , %{ga4mat} [%{gamAtas} , %{gamAtha} AV.] , %{gamAma} , %{gaman} RV. ; ★Pot 釜. ) かま、かまど(釜土)
c. 翼(つばさ)だけでも「はがま」と言う。
【賛】gharma (= m. heat, warmth; any hot (sacrificial) beverage, esp. milk; ★boiler ボイラー, cauldron 大釜; also=seq.) 釜(かま)
【宮古口】ぱがま /pagama/ 多與 新鏡 名詞 〈全〉(米を炊く)羽釜
cf. 【釜 追加詳細調査結果】  f20_Tibet#kamado
ハギ
/hagi/
[paka]
膝下の部分の名称。(脛)脚全体にはシネ(すね・臑)と区分されている。
ハギス チゲェチゲェヌ ヤーデ=膝、足首の関節が痛んで。
--
【民】paTagku (= 05 1. ★foot, lower end, as of a gunstock) ハギ
ハギ
/hagi/
[paka]
  建築用語で本家(フンド・本胴)に継足す部分のこと。
一(チュ)ハギとは半間、二(タ)ハギとは一間(6尺)外へ拡張すること。
マホロハギ=四角にハギを出すこと。
--
【賛】paricchada (= m. a cover , covering , garment , dress , S3a1n3khS3r. MBh. &c. ; paraphernalia , external ★appendage 追加。付け足し。, insignia of royalty R. ;) ハギだ (cch-k-g)、ハギョシ
【賛】padanuSaGga (= m. anything ★appended to a Pada or quarter of a verse S3Br. (cf. %{padA7nuS-}).) はだぬしゃぎ
【民】piRcErpu (= ★appendix (TLS)) ハギぷ (c-k-g)
ハギョシ
/haigyoshi/
[pakata]
継ぎ合わせる
剥ぎ合わせる
木と木を継ぎ合わせる。
--
項番「ハギ」 --- ↑前の項番。
ハグキ
/haguki/
[pakaka]
歯肉 ハシシ=歯肉(シシ)。肉に関してはシシの項に詳記してある。
ハシシヌ ウカバテ=歯肉が腫れて。
--
不明 gum にはナイ。 why?    made in Japan?
バクロゥ
/bakuro^u/
[pakara]
馬喰
[ばくろう]
家畜を売買する人
チュウバクデ=人を馬喰って。相場以上の高値で買わされ、経済的な損失を受けること。
ウヮーバクロゥ=豚売買人。かっての豚馬喰は、テル(竹製の籠)に子豚を入れて背負い村々や近隣の町村まで回った。重量の重い豚は籠の上に竹を並べて編み、その上に括りつけて背負うか牛のシキャシギ(引かし木)に積んで運んだものである。牛馬喰は手綱を引くだけで蝙蝠傘か麦稈帽子をかぶって村々で商いをした。牛は適当な草生地につなぐと草を食べ、夜間もそのまま野宿で過ごす。商談が成立すると、馬喰は祝金を拠出して成立祝いをした。彼等は仲間同志よく通じているので、商談事のほかに寝泊りを共にし島を股にかけて馬喰一代を築いたと言う。
--
【賛】vyavahAraka (= m. a ★dealer , trader Pan5cat. ;) ばくろうか(馬喰家) (v-k)
ハゲィ
/hage^i/
[paka]
禿
[はげ]
毛髪の無い頭。
ハゲィウッカン=禿頭。ウッカンはオッカムに通じる。オッカムは祝女(ノロ)の上役階級であった。人体の重要部分を占める頭(ウッカン)と共通している。
タイワンハゲ=台湾坊主。日清戦争当時に出征兵士の間に脱毛症があったので斯く呼ぶのだと聞く。
--
【賛】vikaca (= a. hairless, ★bald-headed; opened, blossomed (flower); shining, radiant, resplendent with (---).) ハゲィ
【賛】vizikha (= & {vi3zikha} a. having no tuft of hair, ★bald; unfeathered or unpointed, blunt (arrow); m. a (blunt) arrow.) ハゲィ
【民】vazukkaittalai (= ★bald head) はげあたま (l-m)
c. 【英】wig /ウィッグ/ かつら、ハゲ隠し (w-h, g-g)
ハゴー
/hago:/
[paka]
  毛嫌いや醜態を見た感情の表現。憎たらしい場合にも・・・・。ハグゲー、ハグゲッカーも同義。
--
【民】pakai-ttal (= 02 1. to ★hate 憎む, oppose; 2. to beat, strike; 3. to depend) ハゴー
【民】veRu-ttal (= 1. to detest, loathe; 2. to ★hate; 3. to be angry at; 4. to dislike; 5. to renounce; to be free from attachments; 1. to be abound; 2. to be afficted) ハグゲー (R 反復, v-g)、ハグゲッカー (R 反復, v-g)
【民】vekuL(Lu)-tal (= 1. to be angry; to be enraged at; 2. to ★hate, dislike) ハグゲー (L 反復, k-g)、ハグゲッカー (L 反復, v-g)
c. 「R」or 「L」は、前部(前1つ、前2つ)の反復記号。濁音化が伴うことも多し。
ハシ
/hashi/
[pata]
梯子
はしご
 
--
【民】paTi (= 03 1. step, stair; rung of a ★ladder;) ハシ
c. 【英】bridge /ブリッジ/ 橋、はしご (b-h, r-s, d-s, g-g)  最短経路

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ハシキャ
/hashikya/
[pataka]
麻疹
[はしか、ましん]
病気の回復を祈願する意味と、疫病の流行、その災禍を恐れて神事をする。藁製のカシリを作って、患者の近くの三叉路に捨てる。ハシキャの悪疫は神がもたらすとの考えがあり、ハシキャタボラッテ(給った)と島人は言う。
--
c. カシリ 呪詛 じゅ‐そ 読み方:カシリ(kashiri)
(1)神に祈って人を呪う(のろう)こと。
(2)法語を唱え、施主や亡者の福利を願うこと。
別名 呪願

【賛】bandhudagdha (= mfn. `" ★cursed by relations "' , an abandoned wretch (= %{hataka}) L. Ⓖ「関係に呪われた」、見捨てられた惨めな人) ハシキャ
【賛】hataka (= mf(%{ikA})n. struck , hit , afflicted by (ifc. ; see %{daiva-}) ; ★cursed , wretched , miserable (ifc. e.g. %{cANakya-h-} , `" the wretched Ca1n2akya "') Mr2icch.; m. a low person , coward L.) ハシキャ
==
【民】kaTTaiyilEpOka (= be (he or you) cremated on a pyre, a ★curse) カシリぽーか
【賛】sajAtazaMsa (= m. a ★curse uttered by one's relatives TBr.) 呪詛(じゅそ)
【民】tImozi (= 1. evil word; 2. ★curse) 呪詛(じゅそ)
ハシン
/hashin/
[patan]
歯肉 歯の根部。シシの項参照。
--
【民】vETTam (= 03 1. ★gum) ハシン
ハジキリテ
/hajikirite/
[patakarata]
恥を越して 恥の感情の域を過ぎて。徹底した挙動。
--
c. つまり、「暴挙」 act of violence, crude move, forlorn hope, lunacy, an outrageous act, reckless deed, something insulting 。 とりあえず、 violence で攻める。
【賛】prasahya (= ind. having conquered or won Ma1lav. ; using force , forcibly , violently Mn. ; exceedingly , very much MBh. ; at once , without more ado Katha1s. ; necessarily , absolutely , by all means (with %{na} , `" by no means "') Mn. ; Var BhP. ; %{-kArin} mfn. acting with ★violence Ma1rkP. ; %{-caura} m. `" violent thief "' , a robber , plunderer L. ; %{-haraNa} n. forcible abduction , robbing , plundering MBh. ; %{-hyA7DhA} f. married by force ib.) ハジキリテ (y-ki)、 %{-kArin}はじきりの、%{-hyA7DhA}はじきった、はじや
【賛】balAtkAra (= m. (acting with) force or ★violence; --- & instr. by force, violently.) ハジキリ (l 無音)
【民】palAtkAram (= force, ★violence, compulsion) ハジキリの (l 無音)
ハジバ
/hajiba/
[patapa]
葉柴 葉のついた柴。薪の名称。
マチジバ=松柴、松の葉付きの薪。
ハジバダムン=葉の付いた薪。
ウドル=枯枝
ウドルダムン=枯枝薪。砂糖釜では勿論のこと、人家でも半ば枯れかかったハジバが燃料に使われ、チチ(筒・火吹竹)で散々に灰を吹き散らし、挙句の果は火種を吹き消してしまうこともよくあった。梅雨時の火の焚付は容易ではなかった。砂糖小屋では生(ナマ)葉柴を盤木(バンギ)にのせ、その余熱で乾燥しながら燃やした。
--
【民】cuppi (= dry ★twig 小枝) シバ(柴)
【民】vIzpu (= ★twig, small stick) ハジバ
【民】Uzilai (= ★dead, dry leaves Ⓖ枯れ葉) ウドル (z-d)
ハジマケィ
/hajimake^i/
[patanaka]
櫨負け
[はぜまけ]
櫨の木に触れたり、近くを通ったり、櫨の木薪を燃やしたりすると、皮膚が痒くなり傷ができる。ひどい時は傷がもとで高熱を出すこともあって呪者に祓いをさせた。幼少の頃、櫨の枝を折って相手を追いかけたことを記憶している。
--
c. 櫨 = ①はぜ。はぜの木。ウルシ科の落葉高木。
c. 「かぶれ」rash で攻めたら、nettle-rash、itch に到達。
【民】pittattazumpu (= ★nettle-rash, urticaria Ⓖイラクサ発疹、蕁麻疹(じんましん)) ハジマケィ (p-k)
【民】poTicciragku (= ★itch 痒み(かゆみ), scabies; running scall, eczema) ハジマケィ (r-m)
【民】pErAtti (= white dead ★nettle Ⓖ白い死んだイラクサ) 櫨(ハジ)
c. 蕁麻疹(じんましん) - イラクサ(蕁麻)の葉に触れると皮膚が腫れることから名づけられた皮膚疾患
バシャ
/basya/
[pata]
芭蕉 バシャギン=芭蕉衣。古くは地機で織ったが改良機(高機)に変わった。慶弔の席にも芭蕉衣を晴衣として着た。
バシャヤマ=芭蕉山。古くは家敷内や畑の土手、山の空地に芭蕉を植栽し利用した。娘の結婚の際に芭蕉山をつけてやる習俗があった。バシャヤマは転じて娘の不器用の代名詞にも使われた。
--
【民】paccaivAzai (= dwarf 小人 ★banana, m. sh., musa chinensis) ばしょうサイ、バシャバーシャ
項番「チンゴミジ  芭蕉の紡ぎ水[~つむぎみず]」
項番「キン 着物、和服」 〒kin
ハタゴ
/hatago/
[pataka]
下宿
寄宿
今全く聞けなく死語に近い。
世間胸算用

「兵庫の旅宿(ハタゴ)屋町の者乗合ひけるが」とある。

--
【民】pOcan2acAlai (= 1. dining hall; 2. ★hotel) ハタゴらい (n 無音, c-k-g)
【民】OTTal (= ★hotel (TLS)) やど、やどや
ハチ
/hachi/
[pata]

[はつ]
初物
チャンハチ=茶初、初物は祖先棚や火の神に供えてから食べる。
民謡

早(ヘ)く家(ヤ)戻(ムド)て茶沸かち茶付(チ)きれ
其(ウ)りがハチバチ 吾が来(チ)飲(ヌ)みゅんど。

--
cf. 教育漢字 255  初 
[音]ショ (外)ソ
[訓]はじめ・はじめて・はつ・うい(高)・そめる(中) (外)うぶ first   f17_1#n.255
ハチカー
/hachika:/
[pataka]
恥ずかしい  
--
【民】vaTku-tal (= 01 1. to be ★ashamed; 2. to be shy, bashful; 3. to be destroyed; 4. to humble; to lower oneself; 5. to be dim; to be lit faintly) ハチカー
【民】veTkappaTu-tal (= 1. to be ★ashamed; to feel shame; to be bashful) 恥ずかしい
【賛】vrIDAyuj (= mfn. possessing shame , ★ashamed R.) はずきゃちー
ハチグヮチウドイ
/hachigu^(wa)chiudoi/
[patakatata]
八月踊り 七月踊り、夏目踊り、浜踊り、千人踊りと部落によって呼称は違うが唄と踊りはやや共通している。浜下りの日は浜で踊り、そして部落でも踊り明かす。浜の無い部落では「ハモイン、ハモリン」と呼び同様に踊る。八月踊りは歌詞と踊りの違いにより、元唄「直富主」「西目」等23種以上もある。
直富(ナウトミ)主

直富主姿(シガタ)卑(イヤ)し者(ムン)ぐゎぬよ ハレ
歌うとち見らしば珍(ミジ)らさぬ御声(ミクイ)。
※直富主は姿はみにくいが、歌をうたわせると非常に秀れている。

--
【民】Atal (= 1. treatise 〔学術的な〕論文、論説; 2. ★dance; 3. vision; 4. minuteness; 5. desire (TLS)) ウドイ (l 無音)、おどり(踊り)
【民】vATAvaLLi (= 1. a kind of ★dance; 2. painting, picture) ウドイ、おどり(踊り)
【民】vEttiyal (= 1. 1. kingly naturre; 2. a kind of ★dance performed in the presence of a king, opp. to potu-v-iyal) ウドイる
【民】ATu-tal (= 01 1. to move, wave, swing, shake, vibrate; 2. to ★dance, gesticulate, to act a part or play;) ウド

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ハチケテ
/hachikete/
[patakata]

[れつ、さける]
はちきれる
外側の花弁が破れて中味があふれる様子。また、種子の表皮が破れること。表面に剥出した様子にもハチケテ、ハッケテと稱する。
マンマラハッケテ=馬の陽物を剥き出しにして。男性の陽物の先端が剥出すことにもマラハッケテと呼ぶ。
--
【賛】puTabhid (= mfn. ★burst or cleft asunder Var. Ⓖ破裂または裂け目) ハチケテ (h-k)
【民】veTikoL(Lu)-tal (= 1. to shoot up; 2. to ★burst; 3. to be shot, as with a gun) はじける
ハチコイ
/hachikoi/
[pataka]
  体がいらいらする。穀類の芒が体につくといらいらする。麦や稲の調整のときハチコイ感情が湧く。
--
【民】piTugku-tal (= 1. to pull out, pull off, pluck up, extract; 2. to extort, wrest; 3. to break through any obstruction and rush onward with force, as a flood; 4. to bite, peck, strike; 5. to sting; 6. to ★vex, annoy; 1. to be rife; 2. to give trouble) ハチコイ
【民】piTugkal (= 1. pulling out; 2. extortion; 3. annoyance, ★vexation; 4. troublesome person) ハチコイ
【賛】pID, pIDayati (-te) (= , pp. {pIDita} (q.v.) press, squeeze, oppress, [[-,]] suppress, ★vex, harass, pain, beleaguer (a city), eclipse (sun or moon). -- {abhi} press against, tread upon, press, squeeze, ★vex, pain, beleaguer. {ava} press down, ★vex, harass. {A} press out, ★vex, plague.) ハチコイち (y-ki)
ハチゴゥ
/hachigo^u/
[pataka]
八合
[はちごう]
薄馬鹿
[うすばか]
思慮分別の浅いこと。一升に二合不足する意だが、転じて思い切りのある者の称にも言う。ウーバッケ者と同義に考えられる。
--
c. 薄馬鹿(うすばか)
〘名〙 (形動) 思慮、知恵が足りないさま。また、その人。人を罵っていう語。うすのろ。 ※たけくらべ(1895‐96)〈樋口一葉〉五「薄馬鹿野郎め、弱虫め」...
【民】puttittAzcci (= ★stupidity, of want judgment) ハチゴゥ (cc-k-g)
【民】accAvAkan2 (= * 1. priest, officiating at some sacrifices as a co-adjutor of ho1tr ; 2. ★stupid dunce 劣等生) うすばかノ
cf. 項目「サンゴゥ   三合、馬鹿者」
ハチンサル
/hachinsaru/
[patantara]
初申
[はつざる]
初申祝
徳之島代官所記集成に「餅米ノ粉トカライモニテ、ヒキャゲヲ造リテ祝フ。ヒキャゲノ煮汁ハ牛馬ニモ飲マセズシテ、悪魔ノ足穢トテ門口ニ捨ツ。」ハチンシと呼ぶ部落もある。
--
c. 初申(はつざる)とは。意味や解説、類語。陰暦2月のはじめの申 (さる) の日。奈良春日大社の祭礼が行われる。
cf. 初申祭を斎行致しました  北口本宮冨士浅間神社
c. 「ヒキャゲ」って何だ?。「カライモ」は、唐芋、サツマイモのこと。サツマイモのお汁粉かな。
【民】veLLikkizagku (= sweet ★potato) ヒキャゲ (LL 無音)
【賛】paGkacchid (= m. `" mud-destroyer 泥除け"' , Strychnos ★Potatorum (the fruit of which is used for purifying foul water Ⓖその実は汚れた水を浄化するために使われます) Ma1lav.) ヒキャゲ (ch-k-g) c. 「悪魔ノ足穢(けがれ)トテ門口ニ捨ツ」--- 悪魔の足のけがれ として 門の口 捨てる。意味不明
【賛】vattALagkizagku (= sweet ★potato) ハチンサル (L-n, gk 無音, gku-l)、はちんらぐざく  △
ハテウチ
/hateuchi/
[patata]
畑打ち
畑を耕すこと
島には方言を直訳した語が多い。叩く、耕す、撃つ、討つ等はすべて「ウッ」「ウチ」と直訳して話す。
ウチンクッシ=打ち殺す。など。
--
【民】puzutipOTu-tal (= to ★plough and sow when a field is dry Ⓖ畑が乾いたら耕して種をまく) ハテウチ
【民】puzutiyeTu-ttal (= to ★plough a field for the third and last time Ⓖ三度目で最後の畑を耕す) ハテウチ
ハト
/hato/
[pata]
土鳩にまつわる昔話「ハトと鬼」がある。
昔あったそうだ(ダテテサ) 祖母と祖父と居ったそうだ(アングヮ ト ジィグヮ ト ウテテサ)
祖父が畑を耕していたら(ジィグヮ ガ ハテ ウチシュ タト) 鍬の先の方に(トングェグヮヌサキグヮナ)
鳩が止まったそうな、(ハトグロヌ トマテ テサ) 祖父が掴えようとしたが(ジィグヮ ガ ミンギュチャンテ)
掴まえられなかったそうな。(ミンガラ ダテ テーサ)
土塊を投げて殺そうとしたが殺せなかった。(インチャブルシ ナゲテ クッシュン チャンテ クッサランダ)
竹で竹鉄砲作って撃ったが駄目であった。(デーシ デーーテッポウチクテ ウッチャシガ ウタランダ)
真竹鉄砲を作って撃っても撃てなかったそうだ。(ガラテッポウ チクテ ウッチャシガ ウタラダテテーサ)
それから家に帰って(ウンカラ ヤ イジ) 鉄砲で打ったら一回で打てた。(テッポウ シ ウッチャット チュウムジャテテサ)
祖父は大変喜んで(ジィグヮ ホーラクナテ) 早速家に帰って(シグン ヤカチ ムドテ)
祖母よー(アングヮヨ)今日は素敵な馳走ができるよと鳩を渡したとさ。(キュウ ヤ マーカ ンキャキヌ サルンデ ハト ワタチテサ)
祖母が地炉で準備していたら(アングヮ ガ ジルナンテ ワーチュタット) 天井の穴から(テンジョウ スメカラ)
鬼が出てきて(ウニ ヌ イジテチー) 一切食わせ(チュウキリグヮカマセ) 二切り食わせ(ターキリ グヮカマセ) 今一切(ナ チュキリ)今一切(ナチュキリ)と食べた後(ナチュウキリ)と(ト)食べた後(カデゲン) 祖母が言うには(アングヮ ガ イチテサ) 少しは祖父の残して頂かねばならない言うと、(ナングヮ ジィガメ ノチュカ ダテカ オーメラルンデチイチャット)
鬼はお前共々に(ウニヤ ヤンバマジン)私に食べられるぞと意気まいたとさ。(ワンネカマランチ チ タタテキサ)
祖父が畑から帰って(ジィグヮ ガ ハテカラ ムドテチ) 馳走を請求すると(マーガムン ナングヮ イドチイチャット)
祖母は震えながら(アングヮ ヤ フイガチァナー) 事の次第を説明したとさ。(ナンタナムクト ハナチテサ)
此の話はこれで終わり。(クン ハナシヤ カッサヌ ムングワ)(徳之島町尾母で採集)
--
【賛】pArApata (= m. = (or v.l. for) %{pArAvata} , a ★pigeon Ka1d.) ハト
【民】pArAvatam (= 01 1. dove, ★pigeon; 2. blue rock ★pigeon, columba intermedia ; 3. monkey; 4. mountain) ハトむ
ハナ
/hana/
[pana]

賞品
賞金
祝金
角力、闘牛大会等の賞のこと。また建築の祝い金にも言う。
民謡

親二人前(ウヤ クーイ メ)から 出(イ)じららぬ時や
小便(シバイ)しが名付(ナチ)けて 出(イ)じて居参(イモ)れ
小便(シバイ)が名付(ナチ)けて 出じららぬ時や
我が呉(クイー)りた(タ)呉りたハナ 我(ワン)ね戻(ムド)せ。

--
【賛】vAja (= m. (fr. %{vaj} ;; the ★prize of a race or of battle , booty , gain , reward , any precious or valuable possession , wealth , treasure RV.;) はーにゃ → ハナ
【賛】pradhana (= n. the ★prize of the contest; contest, fight.) ハナ
【賛】vAjabharman (= (%{vA4ja-}) mfn. winning a ★prize or reward RV.) ハナむん
ハナアガテ
/hanaagate/
[panakata]
鼻上がって
自慢する
図に乗って、いい気になって。
ハナアガイムン=誇張者
ハナアガテ=花上がって、植物の花軸が立つこと。
アガテは別の意味に使われることもある。例えて鶏が寝倉に帰らなくなり行方不明になった場合はトイヌアガテと呼ぶ。
--
【民】vImpuppEccu (= ★boasting speech) ハナアガテ (pp-kk-gg)
【賛】parikIrtita (= mfn. proclaimed , announced , ★boasted of , said , called ib.) ハナアガテ (r-n)
【賛】bRhadvAdin (= a. ★boastful, vain-glorious.) ハナアガテぃん (R-n, v-g)
==
【賛】vAcATa (= mf(%{A})n. talkative (said also of birds) Ka1v. ; ★boastful , grandiloquent (%{-tA} f.) Ba1lar. Prasannar. ;) お調子
【賛】vikatthana (= mfn. ★boasting , a ★boaster , braggart MBh. ; praising ironically W. ; n. and (%{A}) f. the act of ★boasting or vaunting or praising MBh. ; irony W. ; %{-tva} n. ★boastfulness Ra1jat) 大袈裟な(おおげさな)
【賛】pravAc (= mfn. eloquent L. ; talkative Mudr. ; ★boastful , bragging Ba1lar.) ほら吹く
【民】vIrampEcu-tal (= 1. to ★boast of one's own prowess; 2. to hector, swagger) ほら吹く
【民】vIccukkAri (= 1. extravagant woman; 2. ★boastful woman; 3. prostitute) おたかい
ハナゥ
/hana^u/
[pana]
鼻緒
[はなお]
正月下駄の鼻緒は、藁や棕櫚の三つ編みした綱にシリ(摺り)を加えて作った。肉摺りを防ぐため、布を入れて作った。昭和14年頃までは正月下駄は自家製がほとんどで、12月25日頃前後には夜業(ヨナベ)が続いたものである。
--
c. コレ、案外難しい。sandal thong ハズレ。そもそも、紐(ひも)なのに「鼻」とどういう関係。靴引っ掛け。 band, ハズレ。「ひも」を英辞郎で確認していたら、lace(靴などの)、と言うのがありまして、「靴ひも」なのですが、足と靴を縛る、の意味もあるかも、と言うことで、【英】lace -- =〔~を〕ひもで縛る[結ぶ]。試しにインド弁辞書で lace で引いたら、下記が有った。
【民】pin2n2al (= 1. braiding, plaiting, matting, wreathing, twining; 2. series, succession, as of waves; 3. web, weft, texture, ★lace; 4. waist-cord 腰ひも; 5. entanglement, tangle; 6. matted hair; 7. mistake, error; 8. cotton) ハナゥ (l-w)、ひもル
【民】pin2n2u-tal (= 1. to plait, braid, ★lace, knit, weave, entwine, interweave; 2. to bind, hold fast; 3. to embrace; to say, tell; 1. to become united; 2. to stumble) ひも、はな
ハナグメ
/hanagume/
[panakana]
  祭礼に使った米。
ハナウガミ=祭礼のこと。建築儀礼としえハナウガミの神事がある。地鎮祭の式典。古くのこと「シイドシ」(吉年)を呪者に伺ってから建築を始めた。呪者の祭祀用に使う米にも言う。
--
【賛】phalIkaraNa (= n. separating the grain from the husks , cleansing of grain Ka1tyS3r. ; m. pl. chaff (of ★rice) or smallest grains Br. ; (sg.) BhP. ; %{-homa4} m. an oblation 奉納 of chaff or smallest grains Ⓖ籾殻または最小の穀物の供物 TBr.) ハナグメ (l-n)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ハナグリ
/hanaguri/
[panakara]
ふざける
冗談
[じょうだん]
ハナグリムン=冗談者
ハナグリッテムン=容易にやすやすと
--
【賛】vAkkelI (= f. a ★word-jesting , witty conversation Das3ar.) ハナグリ (+ナ)
【賛】praklRpta (= mfn. done , made , prepared , arranged , ready R. Katha1s. ; being in the right place , being right Pat. ; (%{am}) ind. readily , ★easily S3Br. ;) ハナグリッテムン (r-n)
c. 「ハナグリ」と「ハナグリッテムン」は、インド弁的には、同源ではない様だが、もっと調べてください。
==
【民】tiruvAzttAn2 (= 1. court ★jester of repute; 2. buffoon) 冗談(じょうだん)
【賛】vidUSaka (= a. defilling; m. ★jester, buffoon, the confidential friend of the hero (d.)) ふざけ
【賛】upahAsagir (= f. a ★joke , ★jest L.) おふざけや
【賛】hAsyapadavI (= f. the roar of laughter (%{-vIM-yA} , `" to incur ridicule "') Pan5cat. (%{-bhAva} m. = %{-tA} Katha1s.) ; a jest , ★joke (pl.) Hariv.) おあそびだべー、お調子者(おちょうしもん) (v-m, +ん)
ハナシキ
/hanashiki/
[panataka]
風邪
かぜひき
鼻汁引きの意か。病気の別称。病人の見舞の挨拶にハナシキグヮシーモレルイ(病人を慰める表現)とする。
--
【賛】pInasin (= (Sus3r.) mfn. -having a ★cold Ⓖ風邪をひいている Sus3r.) ハナシキ (n-k)、はんしん
ハナハチキ
/hanahachiki/
[panapataka]
  鼻弾きの意。強く鼻を刺激する漬物を食べた時の様子。青蜜柑の酢酸を含む酸味ある調味料を食べた時の様子。生の大根はハナハチチ食べられないのように使う。
--
【賛】velAna (= m. astringent and salt and ★pungent 刺激味 taste ; mfn. astringent and salt and ★pungent L.) ハナ
【賛】vidAhin (= mfn. burning , scorching 激辛, hot (%{-hi-tva} n.) La1t2y. ; ★pungent , acrid W.) ハチキな (h-k)
ハナダイ
/hanadai/
[panata]
鼻垂
[はなだれ]
鼻汁
[はなじる]
ハナダイタリムン=鼻垂者、相手の卑称。筆者の幼少の頃、冬になっても保温用の着物がなかったため、鼻汁を垂らしては吸うハナシルピストンを誇ったものである。着物や洋服の袖がハンカチ代りで鼻汁を拭いたので、糊で固まり非衛生的であった。
--
【賛】pAtraTira (= (?) m. (only L.) an ex-minister (W. `" an able or competent mñminister "') ; a metal vessel ; ★mucus 体液 running from the ★nose 鼻; rust of iron ; fire ; a heron ; a crow.) ハナダイ (t 無音, r-n)、はなたれ、はなしる
ハナメィッタ
/haname^itta/
[pananata]
鼻読み 鼻濁音の類。ハミングな音。蓄膿症障害の一つであったろうか。
ハネムシ 白蟻の成虫
[しろあり...]
羽根っで飛び交うことから羽根虫と称する。梅雨の終わり頃の晴天に一斉に飛び交うようである。
--
【民】puRRAmpazam (= ★termites 白蟻, in an ant-hill (TLS)) ハネムシの (R-n)
==
【民】cital (= 1. ★termite; 2. flying ★white ant) しーある、シロアリ
ババド
/babado/
[papata]
嫌ど
[いやど、きらいど?]
ババドボン=可哀相にね坊や。
民謡

嫌(ババ)ど 嫌(ババ)ど 嫌(ババ)ど 財産(タカ)持(ム)ちぐゎや嫌(ババ)どよ
昼食(アセ)ぐゎ食(コ)てよ 田かち入りぬあぐでぃよ。

--
c. 解説文、意味不明。 --- そもそも、「嫌ど」なんて、標準語は、聞いたことが無い。「嫌度(いやど)」とは違う。勝手な標準語や漢字割り当て、を作ってもらっては困る。
c. 「ババド」= 可哀想、可哀相。なの。 金持ちは、可哀想、不憫(ふびん)。
【民】paratavi-ttal (= 1. to be troubled, sorely distressed; 2. to pity, ★compassionate ⒼGoogle 翻訳 = 同情する、同情する) ババド (r 反復) c. dislike 嫌い(きらい)、の意味、だとしても、通じる。 金持ちは、嫌い。
【賛】pradveSa (= m., {-Na} n. ★dislike, hatred.) ババド

c. 東京弁に「ババッチィ」 dirty 汚い、汚らわしい、とか「エンガチョ」とかいう言葉が有るが、関係あるか?。
cf. 「ばばっちい」とは?意味や言葉の使い方、概要(元ネタ)など
cf. エンガチョ - Wikipedia
【民】AcAragkUTTu-tal (= to ★purify ceremonially (TLS)) えんがちょ
【民】paRaittuNi (= 1. coarse cloth; 2. ★dirty cloth) ばばっちーに (R 反復)、ばばどニ
【賛】paruSa (= (f. old {pa3ruSNI}) knotty (reed), bristly, shaggy (hair); spotted, many-coloured, ★dirty;) ばばど (r 反復)
ハビル
/habiru/
[papara]
幅広 水田耕作用の幅の広い鍬のこと。湿田で牛耕ができない田や畔を払うのに使う農具。
--
【民】pOrppai (= 1. furrow 〔鋤で耕した〕畝間(うねま)、畝(うね)と畝の間; 2. handle of a small ★hoe 鍬(くわ)) ハビあい → ハビル
【賛】halahala (= mfn. ploughing 〔~を〕すきで耕す、耕作する making ★furrows L. Ⓖ畝を作る) はらはら、ハビル
畝(うね) 畦/畝(うね)
ハビィル
/habi^iru/
[papara]
蝶類のうちハビィルは、色が茶褐色で区別されていて神聖化されていた。幼児の命名式の儀礼には衣の背部にハビィル型の布を縫い付けたり、88才祝いの際に白髪を縫いこむなどの習俗があった。家の中にハビィルが迷い込むと果報をもたらすとも言う。
”トリマデ”(鳥迷い)は逆に忌み嫌われている。
--
【民】pAppAtti (= 02 1. ★butterfly; 2. egyptian vulture, neophron percnopterus) ぱーびっち → ハビィル
==
【民】cAvaTTai (= 01 1. nits found in the hair; 2. withered grain, chaff; 3. emaciated person; 4. dried betel leaves; 5. ★butterfly) てふて、てふてふ、ちょうちょ
ハブキ
/habuki/
[papaka]

[つばさ]
鳥類の羽根のこと
--
【民】paRavai (= 1. bird; 2. ★wing, feather; 3. bee; 4. the 23rd naks2atra ; 5. a kind of measles) ハブキ (R 反復、v-k)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ハーマ
/ha:ma/
[pana]

[はかま]
甘蔗の下葉
[かんしょのしたば、さとうきび...]
ハカマの転訛か。
ハーマチブイ=下葉の束。テブイはタバネル、タバの訛りであろう。一束、二束と数単位を示す。自家製糖の夜業では、ハーマテブイと甘蔗(ウギン)絞(カラ)り粕を燃料用として、数十束を準備した。下葉は軽いのでやがて様々な表現に利用された。
ハーマテブイ ネシュムン(軽い意・小馬鹿にした表現)とか、ハーマテム(火種がすぐ燃え消える)とか、乾燥しやすく燃え易いので、消費のバロメーター用語ともなっている。
”ハーマテブイネシ ナゲラッテ”(下葉の束の如くに軽々と投げとばされた。(角力用語)
--
【民】pAvATai (= ; 4. ★skirt スカート;) ハーマたい (v-m)
【賛】vinIvi (= mfn. deprived of a ★skirt or covering , denuded BhP.) ハーマ
【賛】paryantabhU (= f. ground contiguous to the ★skirts of a river or mountain W 川または山の裾野に隣接する地面) ハーマチブイ
ハマ
/hama/
[pana]
メーバマ=前浜。亀津南区の浜。現在埋立地。明治21年東仮屋に尋常科、同24年本仮屋に高等科、同28年に現在の丸八食堂の裏に尋常科移転、同31年蔵越に高等科移転、同43年両校併置となり、現在敷地に新築移転。此の間運動場は前浜を使用したとのこと。中区の長浜は、かって闘牛会場、町の運動会、全島角力大会場、八月踊り場であったが昭和45年度に埋立てられ現在住宅地に移り変りつつある。明治の頃、亀津港に大瀬川の土砂が流れ込むため、この防止策として川下に”シガラ”(木と竹の垣)を築き水流の方向を南浜に変えた。しかし大雨の度に人工堤防は決潰したと言う。
--
【賛】pulina (= m. n. (g. %{ardarcA7di}) a sandbank , a small island or bank in the middle of a river , an islet , a sandy ★beach (ifc. f. %{A}) MBh. ; the bank of a river (= %{tIra}) Ragh. ; m. N. of a mythical being conquered by Garud2a MBh. ; of a poet Cat.) ぷりな、はま (l 無音)
【民】paravar (= a fisherman caste living in villages along the ★coast in the south of the tamil country) 浜(はま) (v-m)、はまべ (r-m)
【民】pAram (= 03 1. bank, ★shore; 2. end, extremity) 浜(はま)、辺(へり)
【民】vAram (= 03 1. boundary, limit; 2. bank, ★shore) 浜(はま)、辺(へり)
ハマイ
/hamai/
[pana]
励む
一生懸命になる
気ばる
ハマイドムト=忍耐強く頑張るが勝の意。
俚諺にも”トビキリユカ ハマイドムト”との教訓がある。
--
【民】pAvan2ai (= 1. imagination, fancy; 2. clear understanding; 3. a kind of mental 精神的 ★effort 努力する or reflection, one of pan1ca-kantam , q.v.;) ハマイ、はげむ (v-g)

c. 「ハマイドムト=忍耐強く頑張るが勝の意。」の「ムト」は、 win なのか?。「元(もと)」じゃないのか?。
【賛】mRj, mArSTi, mRSTe (= ({mRja3ti, -te, mArjati, -te}), {marja3yati, [[,]] -te} & {mArja3yati, -te}, pp. {mRSTa3} (q.v.), {mRjita}, & {mArjita} (q.v.) wipe, clean, polish, rub, stroke, adorn (M. also refl.); wipe off, remove, destroy, get rid of (acc.); (also M.) wipe off (a guilt, i.e. throw it) upon (loc.); M. take away, carry off, ★win 勝つ. ) ムト、もつ
ハマウリ
/hamauri/
[panara]
浜下り
[はまくだり]
お盆や十五夜と並んで徳之島を代表する夏期の三大行事で、日取りは「火つけて下りて、土踏で上る。」の通り、丁(ヒノト)の日に下って戊(ツチノエ)の日に上る。初日は浜に小屋を造る。筆者は実地に小屋を巡回して聞き書きをしたことがある。井之川45、諸田6、徳和瀬9、(昭和45年)の小屋集団があった。二日は下り祝い、新子祝い、墓参りを中心に行なうが、古くは炊事用具一式と寝泊り用具を持って浜に下りた。浜では釜マチリ、供食、浜踊り、角力などの神事があった。三日目は上り祝いがある。部落では各家々を踊り回り歩いた。井之川では前記の小屋集団(血族集団)を解いて、三つの小字団体に分かれてそれぞれ夜を徹して踊り明かし、明朝10時頃に終わる。”ハマウリ”の由来についての定説は、小屋集団や個人によっても違う。祖先祭・豊作感謝予祝祭・一家の安泰祈願などの要素があるように思う。(全集団の釜祀りの詞を総合した結果)。
--
c. 「下り(くだり)」「降りる(おりる)」--- ウリる
cf. 教育漢字 126 降 お(りる)、降りる descend  f17#2.126
ハヤシケ
/hayashike/
[pataka]
徳利
[とっくり]
銚子
[ちょうし]
かんびん
酒の容器
--
【賛】praseva (= m. ( %{siv}) a sack or a leather ★bottle L. ; the damper on the neck of a lute L.) ハヤシケ (v-k)
c. 【英】flask フラスコ、と、親戚の言葉。ハヤシケ (f-h, l-y, s-s, k-k)
フラスコ
  フラスコ ≒ ハヤシケ
==
【民】sIsA (= ★bottle) 銚子(ちょうし)
【民】tovacalukam (= common ★bottle-flower) 徳利かむ
【賛】kUpa (= ; a flask フラスコ, ★bottle W. ;) かんびん (+ん, +ん)
ハヤマ
/hayama/
[pana]
早馬
[はやうま]
ハヤマトゥシ=早馬倒し。呪言によって相手の走馬を倒したとの伝えがある。伊仙町犬田布上穴川の某氏は西目間切(今の天城町)に所用で行く途中、馬もろとも転倒させられた。それは呪術のせいであったので、早速「返し口」を言うと、馬は忽ち跳び起きると同時に相手方の農夫4、5人は作業場に倒れ身動きできなくなったと言う。犬田布では”ハリマドーシ”と伝えている。(徳之島採集手帖第6号〔51〕(1)(2)に拙稿がある。)
--
c. 郵便 mail 輸送。なので、 mail で攻める。
【賛】parivarman (= mfn. wearing a coat of ★mail , armed La1t2y.) はやうま、ハヤマ
【民】pAram (= ; 13. coat of ★mail;) ハヤマ
==
【民】vikavaca (= a. having no coat of ★mail.) ひきゃく(飛脚)、はがき
c. 普通の mail が、飛脚 or はがき、で、雨の防水加工した(封筒に入れた手紙) mail が、早馬、だって。
【賛】varUtha (= n. protection , defence , shelter , secure abode RV. ; a house or dwelling Naigh. ; armour , a coat of ★mail L. ; a shield L. ;) ふうとう(封筒)
ハラ
/hara/
[para]
ナーバラ=中柱。ミヤゲバンを炊く米を中柱に吊しておき、夕刻に飯を炊いて神事をする。結婚式の嫁の座、命名祝いの赤児の座にもなる。
シンバラ=隅柱。ミヤゲフキ神事はシンバラにミヤゲバンかその汁をふきつける。
マタバラヤドイ=股柱小屋。新婚者が分家する時、本家からもらう家屋。壁は茅と竹を編んだ材料でつくる。作場の作業小屋(ヤドイ)と殆んど変わらない。
--
【民】paRRu (= ; 15. ★pillar;) ハラ
==
【民】paTTiyal (= 01 1. lath, reaper; 2. pedestal, as of a stone ★pillar) はしら
【賛】vajra (= ; a kind of column or ★pillar VarBr2S. ;) はちら、はしら
cf. 教育漢字 65 no 柱 はしら pillar, column  f17_1#n.65
ハラ
/hara/
[para]
竹籠 米の調整に使う器具。米と糠を分別する器具。摺臼(シルシ)で籾を摺り、臼で搗いた時代は、ハラは生活必需品であったが今日はその需要も大きく変わった。
--
【民】vAru-tal (= 1. to take by handfuls; to take in a sweep; to scoop; 2. to take in or grasp with avidity; 3. to gather; 4. to remove, carry off in great numbers, as plague, flood, etc.; 5. to snatch away; 6. to rob, steal; 7. to dig and take up; 8. to winnow 〔もみ殻を風で〕吹き飛ばす; 9. to sift, as with a ★sieve ふるい、うらごし器、こし器、ざる、口の軽い人。 or by immersing in water; 10. to comb, as the hair; 11. to play upon, as the strings of a lute; 12. to trim, as a palmyra leaf to write on; 13. to plaster, smear) ハラ、ふるい、ふるう
☑ cf. 項番「フイ  ふるい」穴目の細かい節。搗米から糠を選別する際に使う器具。
ハリテ
/harite/
[parata]
晴れて アミィヌ ハリテ=雨が止んだ。梅雨が晴れ終わることには”アガテ”と言う。
--
cf. 教育漢字 122 晴らす clear  f17#1.122  ,  (258 晴 は(れる)、晴れる)
ハリテ
/harite/
[parata]
腫れて チィヌハリテ=乳房が腫れて。
--
【賛】parivRddha (= mfn. grown , increased by (comp.) , strong , powerful Hariv. ; %{-tA} f. increase , extension , the ★swelling and becoming sour of food (in the stomach) Sus3r.) ハリテ
【民】pali-ttal (= ; 4. to increase, ★swell; ) ハリ

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ハル
/haru/
[para]
畑、農作場。耕地のある原。
ハルグマイ=畑籠り。作場に住みつく。製糖期間と農繁期はハルグマイして農耕に従事した。
民謡

野原(ハル)教(カタ)りち言ちゃんて 野原は(ハルヌ)教えられない(カタイナユメ)
手指笛(テアンブイ)吹(フ)ちか 吾(ワン)ち思(ウモ)りよ。

--
cf. 教育漢字 204  原 はら、もと、たずねる、ゆるす origin, plain field  f17_1#n.204
ハルビ
/harubi/
[parapa]
腹帯 ハラオビの転。牛馬の鞍を胴に括りつけるために腹帯を使う。ハルビの締め方は要領よく引き鞍木後方に独特の結び方がある。ハルビが弱まると担い荷が重い場合、鞍は不安定になり、荷は落ち、背に傷を負うことになる。同じ役目はマイシンギャ(尻帯)、クンギャ(前帯)もする。転じて人の帯にもハルビと言う場合もある。
前原口説

一(チュ)跳(ハ)ね、跳ねれば腹帯締(ハルビジメ)
二(タ)跳ね、跳ねれば水(ミジ)くんまで
三跳ね、跳ねれば牛ぬ鼻
四跳ね、跳ねれば跳ね退けて。

--
c. girth 〔馬などの〕腹帯。周囲の長さ、胴回り。
【民】vampu (= ; 15. girdle, belt for the waist 腰用ベルト; 16. ★girth of an elephant;) ハルビ (m-l)、はんび
項番「シンギァ  尻具」
ハルワァ
/haruwa^a/
[para]
蟋蟀
[こほろぎ、キリギリス]
こおろぎ
原豚
[げんとん]
 
--
【賛】bhRGgAra (= ; (%{I}) f. a ★cricket L. ; n. cloves ; gold L.) ハルワァ (Gg-w)
【民】piLLaippUcci (= gryllo-talpa, a genus of insects, including ★crickets, which live in mud) はるぷっち、はるわっち → ハルワァ、はるむし (p-m)
==
【民】cIrikai (= ★cricket) こーろぎ、キリギ
【賛】cIrIvAka (= m. ★cricket.) こーろぎ、キリギ
【民】cuvarkkOzi (= ★cricket) キリギリス
ハレ
/hare/
[para]
脂肪 植物の油にはハレと言わない。張れ、張るの転か、太るに通じ、ハレワタ=脂肪太り。正月豚のハレは全部脂を絞り亀壺に入れて、一年間使った。従って赤肉よりもハレが多い程良とされていたが、今日豚の脂肪は買い手がなく、豚の飼料にしかならないとか。
--
【民】vala-ttal (= 02 to grow ★fat) ハレ
【民】viLar (= 03 1. whiteness; 2. ★fat; 3. fertility; 4. tenderness; 5. that which is immature or imperfect; 6. straightness; 7. great anger, wrath; 8. hatred) ハレ
【賛】pIvara (= a. ★fat; swelling with, rich in (---); abstr. {-tva} n.) ハレ
ハレ
/hare/
[para]
祓い
[はらい]
占者、神職、物識り等が、悪疫魔霊を祓う。新築工事の起工、災難事故などの時に祓いの神事を行なう。
災禍の原因に
(1)船木の家敷内持ち込みとこれの利用
(2)柱木の逆立て
(3)神の拝み不足
(4)崇りのある石の埋没
(5)三角屋敷で石敢当を設置してない。
等があげられ、呪者の祓いを言い渡すと、その神事には四足の動物供養を命ずる。又相当の費用も支払わねばならない。
--
【賛】parApU (= P. %{-punAti} (ind. p. %{-pAvam}) , to ★purify , cleanse away VS.) ハレ、はらふ
【賛】plu (= ; to ★purify MBh. ;) ハレ
【民】uvaLi-ttal (= to cleanse, ★purify) おはらい
ハロジ
/haroji/
[parata]
親類
[しんるい]
腹氏か。「はらから」との縁語か。
--
【民】piLLaivITTAr (= ★relatives of the bridegroom 花婿、新郎 (TLS)) ハロジ、みうち (p-m, l 無音)
ハンギィテ
/hangi^ite/
[pankata]
背負って 荷物や負債を背負うこと。
クヮハンギィベン=子守役
--
【賛】bhAraka (= (prob.) m. a ★burden , load , weight (ifc. f. %{ikA} , loaded with ; cf. %{phaNi-bhArikA}) Mn. Katha1s. ; a partic. weight (= %{bhAra}) Hcat. ; (%{ikA}) f. a heap , multitude S3is3.) ハンギィ (r-n)
【賛】vAhanIya (= (prob.) m. a beast of ★burden 荷役の獣 Kull.) ハンギィ (y-ki)
ハンクゲテ
/hankugete/
[pankakata]
倒れて 滑り転んで。財を傾ける。倒産して。失敗。
アンマイ ウーカマジスンチ ハンクゲテ=身分不相応(大規模な計画)な仕事で失敗した。
--
【賛】vighAta (= m. a stroke , blow with (comp.) VarBr2S. ; breaking off or in pieces ib. ; driving back , warding off MBh. R. ; destruction , ruin Ka1v.; removal , prohibition , prevention , interruption , impediment , obstacle MBh. ; ★failure 失敗, want of success Ja1takam.) ハンクゲテ (+ン, h-k-g)
c. 【英】bankrupt バンクラプト、破産する --- ハンクゲテ (b-h, n-n, k-k, r 無音, p-k, t-t)。
ハンジキャ
/hanjikya/
[pantaka]
針突 今日の入墨。針突師がいて職業とし、その技量によって一升突、二升突(米の手間)の名称と、図柄が決まっていた。針突はほとんどの女性がこれを手の甲にし、その模様は、風車や竹の節を大きく組み合わせたものや、三角組み合わせ式等が多いと云う。大きさは大島本島と比べて小さく、沖永良部、与論と同一系統と言われる。
入墨の動機は
(1)社会的習慣
(2)装飾
(3)結婚
(4)尊敬を受ける
(5)忍従の精神養成
(6)極楽往生を願う
(7)流行病予防
(8)悪魔祓い
(9)女性成人の表徴
(10)結婚後の貞節を表徴する
(11)感謝の表徴
(12)長寿祈願
(13)琉球王の命令
(14)沖縄より流行
(15)好奇心
等あげている。
民謡

夫(ウト)欲(フ)さやくねらるしが
綾針突(アヤハンヂキ)や命まぎり

「奄美大島婦人の入墨研究-附入墨の図・昭和11年・鹿児島県立大島中学校発行」の文献があり、詳細な報告をしている。
--
cf. アヤハンヂキ
【民】paccaikuttu-tal (= to ★tattoo) はっちきツ、ハンヂキうつ
ハンジテ
/hanjite/
[pantata]
出て 張ん出ての意か。食(ハミ)出す、食出ると同義語。
ワタハンジャチ=腹を衣から外に出す。
民謡

欲(アツタラ)さぬ鳥賊(イキャビ)引ぐゎぬ潮時(シュトキ)や張出(ハンジ)たが
如何(イキャ)すんが二才(ネセ)ぐゎ 漕(ク)げよ二才ぐゎ
引(シ)きよ二才、引き二才よ二才ぐゎ漕げよ二才ぐゎ。

--
【賛】pravitata (= mfn. ( %{tan}) ★spread out , expanded 拡張された, wide 広い Hariv. ; undertaken , begun MBh. ; arranged Katha1s. ; dishevelled W.) ハンジテ
【民】vAraTi-ttal (= 01 to ★spread out and flow, as water) ハンジテ (+ン, r-s-j)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ハンメ   語順誤り
/hanme/
[panna]
飯米 食料の義。
ネーサルバンメ=朝食用の飯米。
ネーサルブイ=朝食用に畑で芋を掘ってくること。
正月飯米、ナチギャイ=夏枯(端境期)飯米。
チュックェバンメ=一食飯米
--
【賛】paramAnna (= n. `" best ★food "' , rice boiled in milk with sugar (offered to gods or deceased ancestors) Hariv.) ハンメ
【民】parAn2n2am (= ★food belonging to a stanger誤字 stranger Ⓖ見知らぬ人の食べ物) ハンメ
【民】pAraNam (= 01 1. eating, taking ★food; 2. breaking a fast; 3. satisfaction) ハンメ
【賛】parAnna (= n. the ★food of another 他の食べ物 Ka1v.★food; %{-paripuSTatA} f. the living on another's ★food Ya1jn5. ; %{-bhojin} mfn. eating another's ★food Hit. ; m. a servant L.) ハンメ
c. 「他の食べ物」の意味不明。徳之島の人なら分かるかも知れません。
ハンシャレ
/hanshare/
[pantara]
祖母
老女
ウッカンハンシャリ=頭老女、祝女の卑称。
徳之島町金見の中村義照氏の四代の祖先もノロ(祝女)の神職にあって、階級はウッカム級であった。その為”ウッカンハンシャレ”と呼び伝えられている。(ウッカンの項に詳記あり。)
--
【民】pATTi (= 01 1. ★grandmother; 2. aged woman 高齢女子) ハンシャレ (+ン, +レ)
【賛】vRddhapramAtAmaha (= m. a maternal great-grandfather Gobh. ; (%{I}) f. a maternal great-★grandmother W.) ハンシャレまーたーまは (R-n)
ハンシン
/hanshin/
[pantan]
蕃薯(中国式読み方か)
甘藷
ハンジン、ヤン、トンとも呼ぶ。
ハンシンバン=甘藷飯。昭和14年頃までは甘藷の皮をむき、煮てから塩を加えて練って食べた。米は一粒も加えない。従って粗食の類であったことから、転じて低能、勉強の成績が悪い者の称。
ハンシンバンウッカン=低能頭
ハンシンクデ=芋を入れる籠。煮立ての芋を竹籠に入れて出すと周囲から各々これを取って味噌汁とかてて食べた。米の物は一杯かそれとも皆無の場合もあった。
ウン=田芋、里芋。「里芋は芋の王であったが、薩摩芋が移入されてから座をうばわれ、里の字をつけて遠慮した。」この説は久保けんお著・南日本民謡曲集29Pの記録による。
--
cf. ☑ 項番「トン   甘藷[かんしょ]、唐芋[とうのいも、からいも]」
バンジョウガネ
/banjougane/
[pantakana]
番匠金
曲尺
[かねじゃく]
大工用具の一つ。融通の利かない人の称。考え方、行ないが着実で一方的な型の称
--
【賛】bhikSuhala (= m. or n. (?) N. of a partic. ★squaremeasure Inscr.) バンジョウガネ (k-n, h-k, l-n)、まがじゃくラ (b-m, h-k)
==
【民】caccavukkam (= exact ★square) 四角の(しかくの)
ハンタ
/hanta/
[panta]
絶壁
段状になっている地形。現在はハンタになっていなくても、ある時代に佳名された地名が残っていることもある。本土では奈良時代に記録地名が出現したのに、徳之島では17世紀とおくれて地名がつけられている。
--
【賛】prapAta (= m. a partic. mode of flying Pan5cat. ; springing forth Var. ; an attack L. ; starting off , setting out , departure Katha1s. ; falling down , falling from (abl. or comp.) or into (loc. or comp.) MBh. ; falling out (of teeth , hair &c.) Sus3r. ; discharge , emission , flow (of semen) VP. ; letting fall (a glance on anything) Kum. ; a steep rock , ★cliff , precipice MBh. ; a steep bank or shore L. ; a cascade , waterfall L. ; %{-tA7bhimukha} mf(%{I})n. inclined to precipitate one's self from a rock Katha1s. ; %{-tA7mbu} n. waterfalling from a rock Ra1jat.) ハンタ
==
【民】cegkOTu (= 1. 1. steep precipice, precipitous ★cliff; 2. a Siva shrine in salem district; 3. panicled golden blossomed pear tree) がけツ (c-k-g)
ハントカ
/hantoka/
[pantaka]
半馬鹿
[はんばか]
トーカ=能無し者。
--
【賛】bAlajAtaya (= mfn. childish , ★foolish , simple L.) ハントカ (l-n, y-ki)
【賛】hatAza (= mf(%{A})n. whose hopes are destroyed , desperate Amar. ; hopeless i.e. wretched , ★foolish , stupid , wicked , miserable , Ratna7v. Prab. ; unfruitful , infertile , barren W.) ハントカ (+ン, z-k)
【賛】duzcintita (= n. a bad or ★foolish thought Katha1s.) トーカんちた (z-k)
ハントチ
/hantochi/
[pantata]
抛落ち
[ほうおち]
落した
 
--
c. 「抛」の意味は 読み方:ほう ほうり投げるのこと。
c. 【お勉強】「放り投げる(ほうりなげる)」の英語は何だ?。ex. throw, give up, hurl /[US] hə́ːrl | [UK] hə́ːl/〔~を〕強く
[力一杯]投げ付ける。《野球》(ボール)を投げる
   つまり、放る(ほうる)は、英語も、 hurl /はーる/ だ。

c. 「抛つ」の読み方、正解は「なげうつ」でした! 「投げ打つ」と書かれることが多い言葉ですが、じつは「抛つ」「擲つ」といった漢字を使うことも ...
【賛】bAhucyuta (= (%{bAhu4-}) mfn. fallen from the arm , ★dropped out of the hand RV.) ハントチ (+ン)
ハンナゲテ
/han+nagete/
[pannakata]
捨てる
投げ捨てる
落す
この島では「捨てる」と「落し物」の厳密な使い分けがない。
ハンナゲムン=世捨て者。世間の人から相手にされない者。卑称。
ハンナゲウイ=投げ売り
--
c. 「半投げ状態」半分投げた状態、半分放棄した状態、ヤケノヤンパチ状態、半分あきらめた状態 abandon
【賛】bhinnavRtta (= mfn. one who has ★abandoned the path of duty , leading a bad life MBh. ; containing a metrical fault Cat.) ハンナゲテ (v-g)
【賛】pramukta (= mfn. loosened , untied , released , liberated from (abl. or instr.) MBh.; free from (abl.) L. ; forsaken , ★abandoned R. ; given up , renounced ib. ; discharged , thrown out , shed Var. ; hurled , shot R.) ハンナゲテ (r-n)
==
【賛】vivRkta (= mfn. ★abandoned , left ; (%{A}) f. a woman disliked or deserted by her husband (= %{dur-bhagA}) L. (v.l. %{vi-viktA} and %{vi-riktA}).) やけくそ (v-k)
【賛】vivarjanIya (= mfn. to be avoided or ★abandoned R. ; to be given up (as incurable) Car.) あきらめヤ (v-k)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

⬢ヒ  ↑Top  14 件
島口 標準語 用例・意味等
ヒザ
/hiza/
[pata]
下人
[げにん]
徳之島小史65Pによると「当島は旧来の慣習として下男下女は終身主家の奴隷となり毫頭牛馬と判つことなく使役せられ下女若し子を産めば膝素立と称して亦主家の奴隷たること免れざりしが、明治4年島中膝素立並に下男下女は凡て30才以上は相当身代を払はせ身請せしむべく達せられたり之れ世の進運に伴ひ旧幣一洗の端緒を開きしものにして所謂奴隷解放の福音なりき。」とある。現在もヒザであった者がいる。
--
【賛】bhaTa (= m. (fr. %{bhRta}) a mercenary , hired soldier , warrior , combatant MBh.; a servant , ★slave Ka1vya7d.;) ヒザ
【賛】parAzrita (= mfn. = (and v.l. for) prec. mfn. ; a dependent , servant ★slave Hit.) ヒザ
【民】pitivi (= ★slave, servant, used in official correspondence) ヒザ
ビッキャ
/bikkya/
[paka]
アッタラビッキャ=蛙。アッタラ=蛙。ビッキャも同義語。アイヌ語のピイキ(蛙)と縁語であるという説を聞く。
--
【賛】pItAGga (= m. a kind of ★frog L. ; a species of Syoa1ka L.) ビッキャ
【民】pEki (= female ★frog) ビッキャ、びき
【民】aciram (= 01 1. wind; 2. object of the senses; 3. ★frog; 4. court-yard (TLS)) アッタラむ (c-t)
【賛】ajira (= mfn. ( %{aj}) , agile , quick , rapid , (%{a4m}) , ind. quickly RV.; any object of sense , air , wind , a ★frog L.) アッタラ、あっちら
==
【民】kAlUram (= ★frog) かえるラム、けろんぱ (+ぱ)
【民】kavaTi (= 01 1. a coarse kind of white millet, unfit for food; 2. cowry; 3. game of leap-★frog 跳び蛙) かわず
【賛】vAripiNDa (= m. a ★frog in the middle of a stone (%{azma-madhya-ja}) L.) ぴょんぴょんダ (r-n)
c. うつみ宮土理 さん、見てください。あなたの芸名は、古代インドも関係アリ。
ヒマタリ
/himatari/
[panatara]
暇足り
[ひまたり]
閑人
[ひまじん、かんじん]
定職を持たずぶらぶら遊びくらす。
ウヮーヒマムン=豚のように暇の多い者。
--
【民】veRRAL (= 1. ★unemployed person; 2. lonely person without any family responsibilities; 3. worthless person) ヒマタリ (R-m, R-t)、ひまらり
【民】virAtIn2an2 (= 1. day-labourer; 2. ★unemployed person) ひまじん (r-m)
ヒャクイチ
/hyakuichi/
[pakata]
  百一の意。虚言者、うそつき。百中一つしか信用できない。
--
【民】poyccIttai (= low-born ★liar) ヒャクイチ
c. 【お勉強】嘘つき、の、英語スペルは、 lier では無い。 liar である。
c. 昔、オウム真理教の記者会見席で、仏の記者が「You are a liar.」と叫んだ。有名な話。 --- 実に正しい。 888888
ビョ
/byo/
[pa]
子牛 ビョーベ=子牛を呼ぶ声詞。
アーブサビョ=赤茶色の毛をした子牛。
--
【民】pori (= 03 1. a fry, anything fried; 2. fried curry; 3. parched grain or pulse; 4. jungle burnt by forest fire; 5. ★calf of buffalo; 6. badly cooked food) ビョ △
c. 英語は、不明確言語で、「子牛」なのか「ふくらはぎ」なのか判別不能。
ヒラ
/hira/
[para]
シラ

坂道
タチビラ=立坂。急坂。シラの項参照。
--
【民】varai (= 02 1. line; 2. line, as in palm of hand or on the fingers; wrinkle, as on the body; 3. letter; 4. a defect in pearls; 5. bamboo; 6. mountain; 7. mountain top, peak; 8. side-hill; ★slope of a hill;) ヒラ
c. 記紀に、黄泉比良坂(よもつひらさか)という言葉がある、「ヒラ」はアイヌ説もある。私は、アイヌ説は、間違っていると思う。
ビラ
/bira/
[para]

[にら]
球根植物で葉が平たく食用になる。
俚諺

人(チュ)ぬ心(ククル)やビラ葉。
※人の心は韮の葉程のものでも有難い。

--
【民】parArIka (= m. (or %{-kA} f.) ★leek A1past. (v.l. %{palArIka})) ビラか、にらか (p-m-n)
ビル
/biru/
[para]
ミル
海松
みる科の海草。浅い海の岩石に着き、茎は円柱形でまたのように分かれる。食用。終戦直後の食料難の時代に食用として広く利用された。
ビル
/biru/
[para]
病弱者 身体が生まれつき弱い。
ビルクシュ=ビル糞。使い者にならない者の卑称。
--
【賛】balahIna (= a. wanting strength, weak, ★feeble 〔人の体力・知力などが〕弱い、貧弱な。〔組織などが〕弱体の。.) ビルひーな
【賛】bhidura (= a. easily split or broken, ★fragile 〔人が〕虚弱な、元気がない、調子が悪い。〔物が〕壊れやすい、もろい、割れやすい。, brittle; breaking, destroying; coming into contact, mingling or joining with) ビル

c. Didn't you notice the "Fragile フラジャイル" sticker? : 「割れ物注意」のステッカーに気付かなかったの?
われもの注意 われもの注意      取扱注意 取扱注意  Fragile Fragile
ヒンギリ
/hingiri/
[pankara]
逃げる シンギリも同義語。
民謡

我二人(ワッテ)ぐゎ談合ぐゎしゅーて
大島(ウーシマ)逃(シン)ぎらで大島近(チキャ)さぬ
鹿児島逃(シン)ぎらで。

--
【民】puRakkiTu-tal (= to ★flee, take, showing one's back to enemy) ヒンギった (R-n)、にげた (p-m-n)
【民】perukkiviTu-tal (= to ★run away) ヒンギった (r-n)、にげた (p-m-n)
ビンタ
/binta/
[panta]
禿
[はげ]
根太や傷痕のあとの禿の事。
ビンタタリ=禿足り。禿の多い者。子供けんかの時など相手を罵って言う。
--
【民】puzuveTTu (= 1. that which is worm-eaten; 2. a disease which makes the hair fall off 髪の毛が抜ける病気; ★baldness, alopecia 《病理》脱毛症) ビンタ (v-n)
ビンダレ
/bindare/
[pantara]
面盥
[めんたらい ?]
洗面器
[せんめんき]
頭洗いの訛りか。
--
c. 洗面器は、は、私の家では「金だらい(かなだらい、金盥、鉄盥)」とも呼んでいた(アルミ製)。今は、プラスチック製なので、名前も消えた。
【民】pAtatIrttam (= water used in ceremonially ★washing the feet of a guru, considered sacred Ⓖグルの足を儀式的に洗うのに使われる水で、神聖と考えられている。) ビンダレったむ (+ン)
【賛】pAdajala (= n. water for ★washing the feet.) ビンダレ (+ン)
c. Pada ペダ、ペタ、ペダルのペタ。 foot の親戚 (p-f, d-t)。足のこと。
ヒンマ
/hinma/
[panna]
正午
ヒンマナテ=昼間になった。遅れたの意。
ヒンママド=正午の暇
ヒンマユクイ=正午の休み
ヒンマチャ=10時頃のお茶。おくれ茶。
民謡

太陽(テダ)見上(ウチヤ)げて見りば太陽やヒンマ成とい
吾が仕事(シギュト)見りば 今(ナ)ど午前(シカマ)。

--
【民】palapai (= equinoctial 昼夜平分の shadow of the gnomon 〔日時計の〕指針 at ★noon 正午のグノモンの彼岸の影) ヒンマ (l-n, p-m)、ひるま/ぴるま
ヒンマラ
/hinmara/
[pannara]
不思議 ヒンマラーヌ ウラライ=不思議でたまらない。
--
【賛】paramarahasya (= n. the deepest ★mystery ; %{-japa-saMgraha} m. %{-vAda} m. %{-saMhitA} f. %{-syo7padeza-saMgraha} m. %{-syo7paniSad} f. N. of wks.) ヒンマラしや (r-n)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

⬢フ  ↑Top  75 件
島口 標準語 用例・意味等

/hu/
[pa]

果報
フヌアテ=果報が廻ってきた。
フヌチッチ=果報がついて。神の授けの運に恵まれて。
フヌキリテ=果報の縁に恵まれない。
フガナシ=果報加那支
--
【賛】bhU, bhavati (= 1 ({-te}), pp. {bhUta3} (q.v.) become, be (nom. or adv. [[,]] in {I} or {U}), rise, appear, happen, occur; exist, live (w. {na} cease to be, perish, die), stay, abide; be possible or suitable; befall, fall to the lot of, belong to (gen., r. dat. or loc.); serve for, tend or conduce to (dat. of th.), devote one's self to, be occupied with (loc.); get something i.e. thrive, prosper, be ★lucky ({ñida3m}); turn out well, succeed. {bhavet} may be, granted;)

/bu/
[pa]
夫役の意。率の意に解される場合もある。
徳之島轟木部落の古記録(明治43年以降現在まで)によると、「一部落区費賦課に関する件、賦課籾400斤管理人に納入別に予算を立てる。」とある。
--
【賛】balihAra (= mfn. paying ★taxes or tribute AV. ; m. = %{-haraNa} n. Ma1nGr2.)
フイ
/hui/
[pa]
振る
[ふる]
クサフイ=疝病で身体がふるえる。風土病のマラリヤは高熱をだす。
--
【賛】pravep (= A1. %{-vepate} (m. c. also P. %{-ti}) , to tremble 〔恐怖・怒りなどで〕身震いする, shiver 〔寒さ・恐怖などで身体が〕震える, quake MBh. : Caus. %{-vepayati} (aor. %{prA7vIvipat}) , to cause to tremble , ★shake RV.) フイ
フイ
/hui/
[pa]
水稲の成育に邪魔になる雑草。大昔は食料であった。
フイカガイ=苗床用の水田や種子用籾の水田で、稗を探して引き抜くこと。苗のときは稗と米の判別は難しい。
--
【民】paRi-ttal (= 02 1. to pluck, crop, pick off with a twist; 2. to ★weed 雑草, eradicate; to pull out, as an arrow; 3. to take by force; to usurp, grasp, extort, rob, plunder, confiscate; 4. to dig, excavate; 5. to unload; 6. to destroy; 7. to abandon; to dismiss) フイ
【民】payiliyam (= a wide-spread common ★weed) フイりやむ
フイ
/hui/
[pa]
ふるい 穴目の細かい節。搗米から糠を選別する際に使う器具。
--
c. 「ユイ (= 篩、ふるい)」と同じ。
【賛】vAla (= m. tail-hair, horse-hair, tail, bristle; hair-★sieve.) フイ/ユイ (l 無音)、ふるい
フイチャ
/huicha/
[pata]
振茶 茶を飲む時に泡立たせる。チャーウィ(茶桶)に湯茶を入れてチャセン(茶振)で振る。数分間撹拌すると、湯水は冷えて泡立つ。老女や有閑人が広くたしなんだ。今日ほとんどフイチャは見られない。徳之島採集手帖No3〔31〕のフイチャの記録参照。
--
【賛】prahita (= mfn. urged on incited , ★stirred up 攪拌(かくはん)、かき混ぜる RV.;) フイチャ
【民】pAvaTi (= ★stirrup) フイチャ
c. 「フイチャ」の「ちゃ」は、「茶」とたまたま一緒。なので、「卵をかき混ぜるときも、フイチャ、と言う」。
フゥアザ
/hu^uaza/
[pata]
曾曽父
祖父
フゥアマ=曾曽母、祖母。と部落によって異なる。
--
【民】pOtti (= 1. ★grand father; 2. brahman temple priest in malabar) フゥアザ
【賛】pitRpaitAmaha (= , f. {I} derived from father and ★grandfather.) フゥアザまは
フゥキ
/hu^uki/
[paka]

[ふいご]
ふいご
鋳掛屋が鞴を担いで鍋や鍬の修繕に回った。ナビィンクー(鍋の穴塞ぎ)と道の辻々で叫び、道路で鋳掛業をした風情は終戦前後の頃まで見かけた。金山神(鍛冶神)の祭地には、フゥキの残骸や鉄の台があってかっての金山神の信仰が今日に受けつがれている。
--
【賛】hambhAy, -yate (= ★bellow.) フゥキ
フゥギ
/hu^ugi/
[paka]
容姿
評判
調子
風儀の意か。
--
c. 英語の figure フィギャー、イタリア読み ふぃぐーれ 、と、ソックリの第一印象。
【賛】bhaGgI (= ; ★figure , shape Siddha7ntas3. ;) フゥギ
フゥゴ
/hu^ugo/
[paka]
大川 フゥイュ=大魚
フッチュ=大人
フゥは大きい。ゴはコで川の意。
コントゥ=川当、川原。亀津大瀬川の下流(現在の総合バス事務所の北隣り付近)のコントゥは罪人を野ざらしにして一般人に見物をさせた。(薩藩時代)
--
【民】pariya (= thick, large, ★big) フゥ
【民】kagkai (= 1. the ★river Ganges; 2. ★river in general, the proper name of the Ganges becoming a common noun to denote any ★river Ⓖ川全般、ガンジス川の固有名詞が川を表す一般名詞になった。; 3. solder)
c. 音通則、「連続同系音は、短縮され、単一音に化ける」。 ex. kagkai かぐかい → ゴ

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

フゥミチ
/hu^umichi/
[panata]
大道
大径路
民謡

大道端さしや袖(スデ)振れば付(チ)かる
吾等(ワッキャン)んばさしなとて付(チ)かい欲(ブ)さやしが。

俚諺

他人(チュン)子(クヮ)愛(カナア)しゆか 大道(フミチ)帰(サ)れり。

--
【民】paTE (= ★big) フゥ (T 無音)、ふと(太)
cf. 教育漢字  226 道、路 みち path, road, way, street   f17_1#n.226
フゥワタ
/hu^uwata/
[pata]
大腸 フゥは大きい。ワタは腹や腸の事。正月用豚を屠殺したら大腸小腸の糞を除き、洗って煮て食用にする。
--
【民】paTE (= ★big) フゥ (T 無音)、ふと(太)
☑cf. 項番「ワタ  腹」
フェイ
/hu^ei/
[pa]
大きい
太い
高い
 
--
【民】pariya (= thick 太い、厚い, large, ★big) フェイ
【民】pEraRivu (= 1. sense of discrimination; 2. divine knowledge; spiritual knowledge; 3. uncommon mental powers, ★high mental attainments; great wisdom Ⓖ3.並外れた精神力、高い精神的達成。 偉大な知恵) フェイ
フェイ
/hu^ei/
[pa]
酒粕
[さけかす]
絞り粕
[しぼりかす]
 
--
【賛】balkasa (= n. ★dregs or sediment left in the distillation of ardent spirits S3Br.) フェイかす (l 無音)
【民】kacaTu (= 1. blemish, fault, defect; imperfection; 2. uncleanness, dirtiness; 3. doubt; 4. scar; 5. cf. T. gasi. ★dregs, lees) かす、くず
【民】kOTA (= 01 ★dregs of an inferior kind of arrack アラック◆ヤシの樹液を発酵させて作った蒸留酒) かす、くず
フェーサ
/hu^e:sa/
[pata]
  数日前のこと。過日の意にも取れる。
早(フェ)さの意味か。貴方(ウイ)フェーサグヮ(愛称)大和から戻(ムド)って来(ケ)てや。
--
【賛】pUrvatra (= ind. ★previously , in the preceding part , above (opp. to %{uttaratra}) Pa1n2.; = loc. of %{pUrva} e.g. %{pUrvatra@janmani} , `" in a former life "' Katha1s. ; %{p-@dine} , on the ★day before L.) フェーサ
フェーシ
/hu^e:shi/
[pata]
囃子
[はやし]
歌い手と一緒に歌うことで、次の詞がすぐ出せるように導く役目をもっている。
--
【賛】prahata (= mfn. struck , beaten (as a ★drum) , killed , slain MBh. ; cut to pieces BhP. ; hewn down Subh. ; repelled , defeated W. ; spread , expanded ib. ; contiguous ib. ; learned , accomplished (= %{zAstra-vid} Gal.) ib. ; (ifc.) a blow or stroke with g. %{akSa-dyUtA7di} ; %{-muraja} mfn. having ★drums beaten , resounding with the beating of ★drums Megh) フェーシ、はやし、はやす
【宮古口】ぴゃーす /pʲaasɿ/多ぺーす /peesɿ/ 多與 新鏡 動詞 皆ぴゃーす、ぴゃーし、ぴゃーさん 〈皆、與、多、新、鏡〉囃す、(祭りの場を)賑やかにする、盛り上げる、囃し立てる  〈鏡〉煽てる
c. 煽てる(おだてる)
【賛】parituS (= P. %{-tuSyati} (%{-te} BhP.) , to be quite satisfied with (gen. or loc. or instr.) , to be much pleased or very glad MBh. : Caus. %{-toSayati} , to satisfy completely , to appease 〔人を〕なだめる, delight , ★flatter 〔過度にもしくは偽善で〕(人)を褒めそやす、(人)にお世辞を言う、(人)にこびへつらう。(人)をうれしがらせる ib.) ぴゃーす/ぺーす、【徳之島】フェーシ
フェンゴ
/hu^engo/
[panka]
鍋煤
[なべすす]
煤を赤子の額に∴状につける。火神の霊力にあやかる神事と言えよう。これに犬の子(インヌクヮ)と称する。犬は出産成育が順調にいくため犬にあやかったものと考えられる。
--
【民】pUccu (= 1. daubing, smearing, anointing; 2. coating, gilding, plating, tinning; plastering; 3. starch; 4. medicinal paste, plaster; 5. external show, pretence; 6. ★soothing act or word Ⓖ1.塗り付ける、塗抹する、油をそそぐ; 2. コーティング、金メッキ、メッキ、錫メッキ; 左官工事; 3.でんぷん; 4.薬用ペースト、石膏; 5. 見せかけ、見せかけ。 6.なだめる行為または言葉) フェンゴ (+ン, c-k-g)
c. 煤(すす) soot と、和らげる、軽くする、鎮静化する soothe が、親戚であることが証明された。
【民】pukaikkUr (= ★soot) フェンゴ (+ン)
【民】amucu (= ★soot (TLS)) インヌクヮ
フカ
/huka/
[paka]
肺の肉の形質からフカと呼ぶのか判明しない。
--
【民】puppucam (= ★lung) フカの
【賛】phuphusa (= n. (S3a1rn3gS.) the ★lungs.) フカさ (ph-k) ==
【民】puppucavazaRci (= ★lung disease, pleuro-pneumonia 胸膜肺炎) ふかぜーぜー
【民】vilAccuzi (= rapid respiration producing flattening of the chest-walls in flanks, a ★lung disease 肺の病気) フカぜーぜー
c. 「フカ」は、息を「はく(吐く)」「ふく(吹く)」の paku に関係ありそう。
フガシ
/hugashi/
[pakata]
突通す
穿つ
[うがつ]
ミィフガシ=穴をとおす。無駄金を使うこと。
チコイフガチ=金を使いつぶす。借金して使うこと。
--
【賛】hRcchayAviSTa (= a. ★penetrated by love; {-cetana} a. enamoured, love-sick.) フガシ、こがし
【賛】pragAh (= A1. %{-gAhate} , to dive into , ★penetrate , pervade RV.) フガ
【賛】prasaMcakS (= A1. %{-caSTe} , (Pot. %{-cakSIt}) , to reckon up , recount , enumerate La1t2y. ; to ★penetrate , investigate Nya1yas.) フガシ
【賛】pRc, pRNakti, pRGkte (= 1 etc., pp. {pRkta3} (q.v.) mix, mingle, unite [[,]] or combine with (instr., r. loc.); fill, satiate; bestow richly, lavish upon (loc.); augment, increase. --{A} mix or unite with (instr.); fill, satiate (M. refl.); pervade, ★penetrate. {upa} add to (loc.), increase, augment;) フガシ
【賛】vigADha (= mfn. plunged into , entered R. (%{ambhasi@vigADha-mAtre} , `" at the very moment of the water being plunged into "') , one who has entered or plunged into , bathing in (loc.) ib. ; (a weapon) that has deeply ★penetrated MBh. ;) フガシ、うがつ
フキ
/huki/
[paka]
渕の転で崖上の渕のことか。ハンタキと同義語。
フキカチ トンジ モイシ=崖から飛びおりて死んだ。
--
【琉球】バンタ(ばんた)/ または:フチ / / バンタ/ / 意味/ 崖/ 絶壁/ 解説/ 沖縄では観光スポットとして茅打ちバンタの崖などが有名です。/ / 写真は沖縄本島最北端の辺戸岬の崖。
【賛】prapAtin (= m. a rock , ★cliff , mountain L.) フチ、バンタ (p-m-n)、フサーバンダ (r-s)   、フキ
[徳之島] (t-k)

cf. 今帰仁 DB: フサーバンタ /husaabaNa/  (名詞) 地名 / 意味:/ 字崎山の後方にある断崖。うサーバンたともいう。

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

フキャゲ
/hukyage/
[pakaka]
吹上げ 波を吹き上げる。泡を吹き上げて。
ナベヌ フキャゲテ=飯鍋の湯水が蓋を吹き上げて。
--
【民】pukupuken2al (= onom. expr. of (a) gushing out, as water; (b) coming in puffs, as ★wind Ⓖオノマトペ。 表現。 (a) 水として噴出する。 (b) 風のように吹き出す) フキャゲなる
【民】pukkupukken2al (= onom. expr. of crackling sound of fire, due to puffs of ★wind Ⓖオノム。 式 パチパチと風が吹いて火のパチパチという音) フキャゲなる
項番「フンチャゲ  吹き上げ」
フキョシ
/hukyoshi/
[pakata]
吹き寄せる
吹き散らす
とかく風が吹くこと。
--
【賛】pazcAdvAta (= m. a ★wind from behind , a west ★wind TS.) フキョシ
ブギン
/bugin/
[pakan]
富貴
[ふうき]
富限
[ぶげん]
分限(ブンゲン)
ブギンシャドン=富限者殿。土地や金をたくさん持っている者。
世間胸算用

「少しの事にても貯へをすべし。分限(ブンゲン)になりける者はその性質(ウマレツキ)各別なり。」同じく「我が身上の富貴(ふうき)は、祈られぬ物よ。」とある。

--
【民】perukkam (= 1. increase, augmentation; 2. multiplicity, plentifulness, abundance; 3. prosperity, opulenccce, ★wealth; 4. flood, deluge; 5. fulness, perfection; 6. long continuance, as of the ta1li worn by a married woman) ブギン、ぶんげん (r-n)
【民】pOkam (= 1. enjoyment of eight kinds; 2. pleasure, happiness; 3. sexual enjoyment; 4. eating; 5. experience, as a result of past karma, whether painful or pleasant; 6. prosperity, ★wealth;) ブギン、ぶんげん (+ん)
==
【賛】puruSArtha (= m. any object of human pursuit ; any one of the four objects or aims of existence (viz. %{kAma} , the gratification of desire ; %{artha} , acquirement of ★wealth ;) 繁盛(はんじょう) (r-n)
【賛】pravRddha (= mfn. grown up , fully developed , increased , augmented , intense , vehement , great , numerous RV. &c. &c. ; swollen , heaving R. Ka1lid. ; risen to ★wealth or power , prosperous , mighty , strong MBh. ; (also with %{vayasA}) advanced in age , grown old MBh. ; expanded , diffused W. ; full , deep (as a sigh) ib. ; haughty , arrogant MW. ; w.r. for %{pra-vRtta} , %{-viddha} , %{-buddha}.) 繁盛(はんじょう) (v-n)
ブク
/buku/
[paka]

水泡
濁流の泡を手足の皮膚につけると、クジマ(疣)ができると伝えている。
--
【民】paLakku (= ★bubble) ブク (L 無音)
フグイ
/hugui/
[paka]
睾丸
陰のう
フグイトリ=去勢
ウヮンフグイトイ=豚の去勢師。各家庭を巡回して去勢を専門にする人がいた。戦後もしばらくいたが現在全く見かけない。切開した傷口には鍋煤をつけた。肉離れがはやく接着するように望んでいる。
--
【民】vakku (= 05 1. kidney; 2. ★testicle) フグイ (+イ)、くーが (v-k), こーがん (v-k, +ん)
フクラシャ
/hukurasha/
[pakarata]
誇らしい
[ほこらしい]
嬉しい
[うれしい]
民謡

今日(キュウ)ぬフクラシャヤ 何時(イチ)よりも優(マサ)るよ
何時も今日の如(グト)く有らち給(タボ)れ。

--
【民】pakiRu (= ★pride) フクラ、ほこり、ほこら
c. フクラシャ = フクラ + シャ(形容詞語尾)、の「名詞 to 形容詞化」 活用形。
【賛】parihRS (= Caus. %{-harSayati} , to delight greatly , cause to ★rejoice MBh.) フクラシャ (h-k)、うれしー (p 無音)
【賛】parivRdh (= A1. %{-vardhate} , to grow , grow up , increase Ka1v. : Caus. %{-vardhayati} , %{-te} , to bring up , rear , increase , augment MBh. ; to ★rejoice , delight (with gen.) Hariv.) フクラシャ (v-k)、うれしー (p 無音)
c. ほうらしゃん in 鹿児島県奄美大島の歴史と文化
【賛】hRSTacetana (= or (R.) mfn. ★rejoiced in heart.) ほうらしゃん
【賛】prahRSTamanas (= a. ★rejoiced in mind.) ほうらしゃん
フケィリ
/huke^iri/
[pakara]
  目白が威勢よく連続して鳴く。勢いよく鳴く。
人間が間断なくシャベルことにもフケィトワヤーと用いる。
--
c. 日本語離れな聞いたことも無い単語。しゃべり続ける babble away。babble だって。
【民】pIkkuruvi (= whiteheaded 白髪の ★babbler おしゃべりな人、ペチャクチャしゃべる人。《鳥》チメドリ◆スズメ目ヒタキ科。) フケィリ ◎
c. 実に、マイルドセブンでおます。
フケィリ
/huke^iri/
[pakara]
間引く 野菜が密に生えているため、あちこちからフケィテと言う。密を疎にすること。
--
【民】vilavila-ttal (= 1. to tremble exceedingly; 2. to become extremely weak; 3. to be ★sparse 〔物・人間・動物・植物などの存在量が少なくて〕まばらな、わずかな、希薄な, not close) フケィリ
フシブシト
/hushibushito/
[patapatata]
うすうすと
長間隔
植え付けの間隔を長くすること。
民謡

此(ク)ん田ぐゎ真中(マンナ)や 薄々(フシブシ)と植えて
出口(イジグチ)や固(カタ)く うまれなしき。
長田(ナガマシ)ぬ大田(フウマシ)フシブシと植える
出口や固く うまれなしき

--
【賛】pratyavasthita (= mfn. standing ★separately 離して or opposite 反対側 R. ; being in a partic. condition MBh.) フシブシト
【賛】pRthakipaNDa (= a. ★distantly 遠くに related (opp. {sapiNDa}).) ふしぶし (k 無音, D 無音)
【賛】viSvaJc (= mf(%{-SUcI}) n. (fr. 1. %{viSu} + 2. %{aJc}) going in or turned to both (or all) directions , all-pervading , ubiquitous , general RV.; going asunder バラバラに or apart , ★separated or different from (instr. or abl.) RV. ;) フシブちト (c-t)
フジャ
/huja/
[pata]
  蝉の幼虫の方名。
フジャクレバンシン=虫食い蕃薯。甘藷の表皮や肉質部を食べられると、香、味ともに低下し食用に向かなくなる。アリモドキの被害。
民謡

耕畑鳥(シキバテガラシ)や フジャ食(カ)まんち
尻(マイ)むでとしんにぇー。

--
【民】puzu (= 01 1. ★worm 《昆虫》〔幼虫の〕毛虫、芋虫、うじ虫、地虫, maggot; 2. embryo 1. ワーム、ウジ。 2. 胚) フジャ

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

フジョ
/hujo/
[pata]
不浄(忌)
[ふじょう]
アカフジョ=月経。亀津南区共木屋原の賜り田は赤フジョの者は作業を忌まねばならない。
フジョカテ=不浄に合う。悪霊の祟りで災禍を受ける。
--
【民】pahiSTai (= 1. woman in her periods; 2. ★menses 月経、メンス) フジョ
【賛】pautava (= n. a kind of ★mensure L. (cf. %{potu}).) フジョ
【賛】abhiparipluta (= mfn. overflowed with ~で溢れた(あふれた) (as %{medasA} , %{rajasA} [said of a wife during ★menstruation MBh. 月経中の妻について述べた; cf. %{abhi-pluta} below] , &c.) ; attacked 攻撃された, afflicted by (instr. ; as by anger , sorrow , compassion , &c.) ) アカフジョ (bh-k)
==
【民】cUtakavAyu (= 1. painful ★menstruation, dysmenorrhoea) げっけい(月経)
フス
/husu/
[pata]

[へそ、ほぞ]
フスブイも同じ。
フスブッタ=臍太。出臍。
フスチギ=臍結び。古く呪者や老女がフスを切った。長さは指で測定して切り、芭蕉の緒で括ったが失敗が多かったという。出臍の原因の一つ。
俚諺

智慧(タマシ)や臍(フス)ぬ下(シュ)な持(ム)ちゅい。

--
【賛】pAjasya (= n. the region of the ★belly or flanks (of an animal).) フス
【民】poccai (= 03 paunch, ★pot-belly) フス
【民】pottAn2 (= ★button) フスん、ぼたん
ブタグヮ
/butagu^(wa)/
[pataka]
双児 フタグヮ、フタゴと通ずる。

「大碓命。次に小(ヲ)碓命。」-書記には「其大碓皇子、小碓尊、一日同胞而双生。天皇異之、則話於碓。故因号其二王、曰大碓小碓也。」とある。

--
【賛】viSaghA (= f. a kind of ★twining shrub 絡みつく低木の一種, Menispermum Cordifolium or Cocculus Cordifolius (= %{guDUcI}) L.) ブタグヮ
c. 【英】twine/ twining =
[名] より糸、よること。
[自動]からまる、巻き付く
【英】twin =
[名]《twins》双子、双生児。
[自動]双子を産む。
[他動]~を対にする
フチ
/huchi/
[pata]
  犬を操る詞。フチフチと極度に操ると、犬は大声を出して悪戯をする。
--
【民】pAci (= 02 1. Varun2a; 2. Yama, God of death; 3. soul; 4. ★dog) フチ、ぽち
【民】pATTi (= 02 female of hog 〔家畜の〕ブタ, ★dog and fox) フチ、ぽち
フチ
/huchi/
[pata]

[よもぎ]
フチムチ=蓬餅。旧三月三日に蓬餅をつくる。フチダグ(蓬団子)も同じ意味。
--
☑次の項番「フチ  お灸の焼蓬。」を参照。
フチ
/huchi/
[pata]
  お灸の焼蓬。古く自家用の焼蓬として蓬を使っていたと伝える。艾(モグサ)にもフチと呼ぶ。
--
【琉球】 from 今帰仁方言音声データベース
■もぐさ〔艾〕 / [首里・那覇方言] / 関連語彙:プち
プチ /puci/ / (名詞) 植物/ / 意味:/ / プッちともいう。/ 〈1〉よもぎ。/ ⇒プちバーよもぎの葉。/ 〈2〉もぐさ。/ / 参考:/ / 全国方言辞典「ふつ よもぎ。蓬。九州(日葡辞書)・筑後久留米(はまおき)・薩摩(重訂本草)・九州」。/ 宮崎県方言辞典「ふつ・ふうつ・ふっ よもぎ」。/ 長崎方言集「フッモチ よもぎ餅」。/ 壱岐島方言集「フツ よもぎ。艾」。/ 鹿児島方言辞典「フツ ヨモギ」
【民】marukkozuntu (= 1. southern wood, s. sh., ★artemisia ヨモギ abrotannum pallens) もぐさ
【賛】puSpacAmara (= m. having flower for a chowrie "' , ★Artemisia Indica or Pandanus Odoratissimus L.) プチかまら (S-ch)
【賛】pavitraka (= m. a small sieve or strainer Ka1tyS3r. (see also under %{pavitra}) ; m. Poa Cynosuroides L. ; ★Artemisia Indica L. ;) プチか
【賛】jAmbava (= 2 mfn. coming from the Jambu1 tree Sus3r. ; n. N. of a town Pa1n2. ; a Jambu1 fruit Sus3r.; (= %{-bUnada}) gold L. ; (%{I}) f. ★Artemisia vulgaris , Alpinia nutans L.) よもぎ (j-y, v-g)
フチク
/huchiku/
[pataka]

[ふところ]
テフチク=手懐、手を懐に入れる(保温の手段として)。
ウヤフチク=親懐。親の懐に抱かれる。
民謡

白紙(シラカビ)な紙な愛人(カナ)が型かって 朝タ フチクな 入り欲(ブ)さぐゎや。

--
c. 「白紙(シラカビ)な紙な愛人(カナ)が型かって 朝タ フチクな 入り欲(ブ)さぐゎや。」 意味不明。解説不足。不親切。

【賛】puTaka (= m. a fold , ★pocket , slit , cavity Ka1v. ; a partic. position of the hands Cat. ; a bag or vessel made of a leaf doubled over in a funnelshape Ra1jat. ; (%{ikA}) f. a bag or vessel (cf. m.) Pan5c. ; a bi-valved shell L. ; cardamoms L. ; n. a nutmeg L. ; a water-lily L.) フチク、ぽっけ
【賛】puTaka (= m. fold, ★pocket, cavity; chink.) フチク、ぽっけ
【民】vaTTuvam (= 1. pouch in which betel leaves, nuts, chunam, tobacco, etc., are kept; 2. medicine pouch; 3. ★pocket inside a pouch or purse) フチクの (v-k)
【民】pIccAkkatti (= 1. combined ★pocket knife and iron style; 2. long country knife) フチクかち、ふところかたな (+な)、わきざし(脇差)
【賛】bhastrikA (= f. little bag, pouch, ★purse 財布(さいふ).)フチク
==
【賛】Topara (= s. small bag, ★purse.) さいふ
フチモイ
/huchimoi/
[patana]
燻る
[いぶる、くすぶる]
フチは蓬、モイは燃え。乾燥蓬を灸に使ったので燻った。実際は枯れていない葉柴(ハジャ)や、濡れた薪を燃すと燻ってよく燃えない。煙を巻き上げている様子のこと。
--
c. smolder は未登録。 smoulder で引くこと。∵ 英国スペル。
【賛】pradhUmita (= mfn. smothered with ★smoke , giving out ★smoke , ★smouldering Ragh.) フチモイ
【賛】bharjana (= mfn. ( %{bhRj}) roasting i.e. burning , destroying (with gen.) BhP. ; n. the act of ★roasting or frying Ka1tyS3r. ; a frying-pan ib. Sch.) フチモイ
【賛】vidhUma (= mf(%{A}) n. ★smokeless , not ★smoking (said of fire) MBh. (%{e} ind. when no ★smoke is seen Mn.) ;) フチモイ
c. フチモイ には、「煙無し」の用法もある。?
フックィリ
/hukku^iri/
[pakara]
脹れる
[ふくれる]
大豆や米を水に漬けたら脹れる。機嫌が悪いときの脹れ(フックイ)顔(ヂラ)はみっともない。
--
【賛】phutkR (= P. A1. %{-karoti} , %{-kurute} , to ★puff , blow , make a bubbling noise , blow into Pan5cat.; to shriek 金切り声を出す、悲鳴を上げる、キャッ
[キャー]と叫ぶ 他動, yell Katha1s. ; to be insolent or defiant Ratna7v. ) フックィリ
【賛】phutkAra (= m. ★puffing , blowing , hissing 〔~に対して〕シューと音を立てる、シーッと言って黙らせる
[非難する・追い払う], the hiss of a serpent (also %{phUt-k-}) Katha1s. ; shrieking , screaming Bhartr2. ; %{-randhra} n. the hole to which the mouth is applied in playing a flute Sam2gi1t. ; %{-vat} mfn. hissing , shrieking L.) フックィリ
【民】pogkal (= 1. boiling; bubbling; ebbing; ★swelling; leaping; 2. violent anger 激しい怒り;) フックィリ
==
【民】otir-tal (= 01 1. to ★swell; 2. to increase, abound; 3. to tremble; 4. to be afraid) 膨張(ぼうちょう)
c. 「ふくらむ」と「ふくれる」は、微妙に違う。
フッシュ
/husshu/
[pata]
主人
祖父(伊仙地区)
主(シュウ)、大主(フッシュウ)と一家の主人の尊称。
民謡

前原(メーバル)祖父(フッシュ)が投(ナゲ)綱背負(ハンゲ)て
チクラや打ちが行じゃんてさ
彼岬(アンサキ)廻(マワ)てんば 波ぐゎぬ高さり
此(クン)岬廻てんば 波ぐゎぬ高さり。

--
【賛】bhartR (= m. (once in S3Br. %{bha4rtR}) a bearer [cf. Lat. {fertor}] , one who bears or carries or maintains (with gen. or ifc.) RV. ; a preserver , protector , maintainer , chief , lord , ★master RV. (%{trI4} f. a female supporter or nourisher , a mother AV. ) ; (%{bha4rtR}) m. a husband RV.) フッシュ

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

フッタギン
/huttagin/
[patakan]
二衣 太衣の意か。袷のこと。冬には裏付きのフッタギンを着た。現在の衣生活とは全く趣が異なり、袷は滅多に恵まれなかった。単衣(ヒトエ)にはチラギンと呼び、それで冬でも辛抱しなければならなかった。
--
項番「キン 着物、和服」 〒kin
フッチュ
/hucchu/
[pacta]
大人 大きい人の義。一人前。幼児の成長ぶりにもフッチュなったと言う。成育の段階にも言う。
フッチュブリ=大人振り。
--
【賛】baTu (= m. (also written %{vaTu}) a boy , lad , stripling , youth (esp. a young Bra1hman , but also contemptuously applied to ★adult persons) MBh. ;) フッチュ
【賛】pravRddha (= a. grown up, ★adult, developed, mature; strong, great, large, high, mighty, old.) フッチュ
【民】paTTiyaTi-ttal (= to commit ★adultery) フッチュ
==
【民】vEcittan2am (= 1. harlotry; 2. ★adultery; 3. coquetry) おとなの
フテグト
/huteguto/
[patakata]
小言 長上に対して口答えする。
フテグト ヤンミインベンー=小言を家の一杯程しゃべって。
--
【賛】pittagadin (= mfn. suffering from bilious 気持ちが悪い、むかつく、吐き気がする ★complaints , bilious Sus3r.) フテグトん
【民】vAtakAcam (= 01 a pulmonary 《医》肺の、肺疾患の ★complaint) フテグトむ
フデテ
/hudete/
[patata]
  成長する。太る。大きくなる。生長する。
--
【賛】pad, padyate (-ti) (= ; ★grow (plants or animals), spill (blood), kindle (fire). {vyud} originate (scil. from a root), have an etymology (g.). C. produce, cause;) フデテ、ふとっちょ
【民】paTu-ttal (= 02 1. to do, make, effect; 2. to catch, ensnare, entrap; 3. to level; 4. to make stable, permanent, establish; 5. to entrust to one's care; 6. to cause to ★grow; to raise up;) フデ、ふと
フディリ
/hude^iri/
[patara]
筆入れ 明治の頃は石板、石筆が唯一の学用品で、筆入れ用具の必要はなかった。
--
【賛】varNatulI (= f. `\" letter-brush \"\' , a pen , ★pencil , paint-brush L.) ふなでり
【民】purucu (= 02 ★brush ブラシ) フデ (c-t-d)、ぶらし、ふんで (r-n)
【賛】varNatulI (= f. `" ★letter-brush "' , a pen , pencil , ★paint-brush L.) ふぁーなつり、ふんで
【民】vaTTikai (= 01 1. painter's ★brush, drawing pencil; 2. picture; portrait) フデかい
フデリ
/huderi/
[patara]

[かみなり]
いなびかり
ウデイとも言う。
--
【賛】bhedira (= n. = %{bhidira} , a ★thunderbolt W.) フデリ
【賛】vadharya (= Nom. P. %{-ya4ti} , to hurl 〔~を〕強く
[力一杯]投げ付ける。放る(ほうる)。 a ★thunderbolt (only f. of pr. p. %{vadharya4ntI} , `" casting a bolt "' , prob. = lightning) RV.) ウデイ
フトケィン
/hutoke^in/
[patakan]

[ほとけ]
仏加那支
[~がなし]
加那支は尊称。テラの項参照。
--
c. 「テラの項参照。〒tera」。加那支 〒ganashi
【民】pOtippakavan2 (= the ★Buddha) フトケィン
【賛】puSkara (= ; of a ★Buddha Lalit. ;) フトケィン (S-t, r-n)
フトムン
/hutomun/
[patanan]
太者
[ふともの、ふともん]
度胸太者
[どきょうふともの]
横着者
[おうちゃくもの]
フトローヌ=大胆、豪胆。
--
【賛】prazardha (= a. valiant 〔人が〕勇気ある、勇敢な、勇猛な, ★bold 勇敢な、大胆な、冒険的な.) フト
cf. 教育漢字 391 者 シャ、もの person   f17_1#n.391
==
【賛】asAhasika (= mf(%{I})n. not acting ★boldly or inconsiderately S3is3.) 横着(おうちゃく)
【賛】dAdhRSi (= mfn. ( %{dhriS}) courageous , ★bold RV.) 図々しい(ずうずうしい)
フトン
/huton/
[patan]
布団
[ふとん]
ウードは方名。ウードと言えば普通破り布団のことである。従って敷布団が使用されるようになったのはさほど古くない。蒲団の意からして、かっては草で編んだものが、やがて朝鮮叺の袋製に変わり綿入りに改められたと考えられる。明治初年には叺蒲団を着て寒さをしのいだと聞く。
--
【民】paccavaTam (= a long piece of cloth, used as a ★blanket, bedsheet or screen Ⓖ毛布、ベッドシーツ、またはスクリーンとして使用される長い布) フトン
【賛】paTa (= m. (woven) cloth, ★blanket, garment; picture, image of (---); f. {I} piece of cloth, screen, curtain (d.).) フト、ウード (p 無音, T-d)
フドキ
/hudoki/
[pataka]
織具
[おりぐ]
布を貫く器具。筵を織る器具。天羽衣伝説・天ち天降り女の話で、「昇天してきた父にフドキを差し出し救おうとしたら、感違いしてつかまずに大水に流されて死んだ。」と聞いた。
--
c. 「昇天してきた父にフドキを差し出し救おうとしたら、感違いしてつかまずに大水に流されて死んだ。」← 内容が理解不能。意味不明。イメージ出来ない。論理もオカシイ ? 。徳之島の人は、この文章を読んで、意味が通じるのか。信じられない。
c. 「布を貫く(つらぬく)器具」って、何だ?。
c. はたおり機、織機(しょっき) loom, weaver で攻める。
【賛】paTakAra (= m. a ★weaver ; a painter L.) フドキら、はたきラ

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

フナギ
/hunagi/
[panaka]
舟木 造船材料の木や板。フナギを屋敷内に入れると、寄り木の神の祟りがあるという。呪者の占いにフナギの災禍がとりあげられるからである。
--
cf. 教育漢字 74 no  船 ふね ship, boat 枯野 からの  f17_1#n.74
cf. 教育漢字 4 no  木 き tree  f17_1#n.4
フニ
/huni/
[pana]
  屋敷の俗称。展望のきく高台近くの地形・船の往来を監視した所。薩藩時代の砂糖政策は厳しく役人の往来を気にしたのでフニ屋敷で監視した。別の説では、部落の起点すなわちフンムト(本元)、また、支配者の居住地点であるとも言う。(前項は尾母の例)
--
【賛】bhavana (= n. (m. g. %{ardharcA7di}) a place of abode , mansion , home , house , ★palace , dwelling (ifc. f. %{A}) Mn.;) フニ
【賛】harmya (= n. stronghold, castle, mansion, ★palace, house, home.) フニ
【民】pavan2am (= 02 1. house, dwelling, abode; 2. ★palace, castle;) フニ
==
【民】vATivAcal (= entrance hall of a ★palace or mansion) 屋敷(やしき)ノ
【賛】vicchandaka (= m. a building consisting of several stories and surrounded by a portico , a ★palace or temple L.) やしきんたか
フネィ
/hune^i/
[pana]
フネ
フネイテ=骨折って、苦労。
フネヤシミ=骨休み。休息。
--
【賛】pIlu (= m. ; a piece of ★bone (%{asthi-khanda}) L. ;) フネィ (l-n)
cf. スワデシュ・リスト 207  骨 ほね bone  f20#s.65
フネガミ
/hunegami/
[panakana]
船神 フナダマ。正月二日に船祝(フネユェ)いと称して船神を祀る。松、塩、料理、神酒を帆柱の支持板や、セキと呼ぶ張板に供えて、祭詞を唱え海上安泰、豊漁祈願する。徳之島町誌・年中行事の項に記事がある。(拙稿)古くの帆船は積荷の限界と、天候に左右されたため、事故はつきものであった。
俚諺

船や生者(イキムン) 馬(ウ)牛や死者(シニムン)。

--
cf. 教育漢字 74 no  船 ふね ship, boat 枯野 からの  f17_1#n.74
cf. 教育漢字 399 no  神 シン、ジン、かみ、かん、こう、たましい god, spirit, deity, divine  f17_1#n.399
フヒート
/huhi:to/
[papata]
海豚
いるか
フヒートヌ センチルギ=海豚の千続き。先頭に従う習性があり、次々港に入ったり、海浜に泳ぎ上がったりする。昭和15年頃南原にて数10匹捕獲されたことがある。
--
【民】aviTTam (= * name of the 23rd naks2atra , the constellation 星座 ★dolphin in makara-ra1ci and kumpa-ra1ci) アヒートの
【民】paRaLA (= ★dolphin, greyish shot with gold, attaining 5 ft. in length, coryphaena hippurus)  ぱーらら、ふぁーら
フミィチ
/humi^ichi/
[panata]
むし暑い
酷暑
フミィキュンゲシ ナレタガ=暑くなり出したですね。
--
【民】vimmiTTam (= feeling of suffocation; feeling close and ★sultry 蒸し暑い、焼け付くような、ムンムンする) フミィチの
フヤ
/huya/
[pa]
  ランプの硝子筒
--
c. 火屋/火舎(ほや)とは。意味や解説、類語。1 ランプやガス灯などの火をおおうガラス製の筒。
【民】purai (= 05 1. tubular hollow; 2. ★tube, pipe; 3. windpipe; 4. small niche in a wall for a ★lamp; 5. defect, fault, blemish; 6. deep ulcer, sinus; 7. cataract; 8. falsehood; 9. theft; 10. lightness; 11. division or pouch of a bag; 12. division of a subject) フヤ、ほや
フラ
/hura/
[para]
馬鹿
阿呆
汝(ヤ)馬鹿者(フラムン)ぬ何処に行(イキュンガ)くのか。相手の卑称。
--
c. 英辞郎で「ばか」を引いたら、幾ら見ても、 fool 系が無かった。私の気が狂ったか、と、思った。 ALC は、非常識。 中学生 user に失礼。
【賛】bAla (= 1 a. young, not full-grown, newly risen (sun), waxing (moon); childish, ignorant. m. child, boy, ★fool, N. of a Raks2as etc.; f. {A} girl, young woman, a cow of one year.) フラ
ブラ
/bura/
[para]
法螺貝
[ほらがい]
昭和10年頃まで部落常会などの集会通知にブラを鳴らした。今日は(キュウヤ)村常会(ムラユレ)どー。と道の辻々で叫びながら法螺貝をふいた。
--
【民】pIli (= 02 1. gold; 2. toe-ring of a woman; 3. small 小さな ★trumpet トランペット; 4. musical instrument; 5. large lance; 6. mountain; 7. fortification, wall of a fort; 8. shell of ★conch ホラガイ、巻き貝(の貝殻)) ブラ、ほら
ブラ
/bura/
[para]

あわ
水の泡。外傷のかぶれ。また砂糖汁の煮つまり程度によって小泡(クヮブラ)、大泡(フーブラ)と稱して、タギル過程があった。大泡(フーブラ)打っち今(オー)すぐ汲(ク)まるい。との用語が使われた。
--
【賛】bhuraj (= (prob. connected with %{bhRjj} and %{bhrajj}) , only 3. pl. impf. A1. %{bhura4janta} , to boil , ★bubble RV.) ブラち

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ブラインゲ
/burainge/
[paranka]

あざみ
インゲは刺の義。
--
【民】icagku (= 02 mistletoe-berry ★thorn 刺) インゲ (+ン)
フリムン
/hurimun/
[paranan]
狂者
気触
相手の卑称。神経病者みたいな者。
俚諺

夜(ユル)起きぬ(ウィリヌ)馬鹿(フリムン) 朝寝ぬ貧乏。

--
【民】veRimuNTan2 (= ★mad fellow) フリムンたん
【民】veRi-ttal (= 04 1. to be drunk, intoxicated; 2. to become ★mad;) ふり、振れ
ブリ
/buri/
[para]
不礼 礼儀を失する。昨日は(キヌヤ)本当(フント)ブリでした(アレテ)。
--
【賛】vizIla (= mfn. ill-behaved , ★ill-mannered , badly conducted Mn.) ブリ (z 無音)
フル
/huru/
[para]

[にんにく]
にんにく
フルンガブ=葫の球根。
浜下りのミイックヮヌ シュカイ(新子の潮掛り)に行く時、子供の首に葫を2、3個吊して行く。また、命名式のとき”クヮトンジラシ”(子の歩き始め)も道先案内の者が葫を持つ。強靭な香に縁起を求めたのだろうか。他に意義があるのか判明しない。
--
【民】veLLuLLi (= ★garlic) フル
フルシキ
/hurushiki/
[parataka]
風呂敷 ウチクイの名で親しまれた。明治、大正の頃本土への旅には風呂敷包みの荷物を持ってでかけた。学用品を包んで肩に掛けて登校した姿は昭和14年頃にもよく見受けられた。ウチクイは珍絹からきた詞といわれ、祝女が頭に被って神事をした絹布の縁語である。
--
【賛】praccchada (= m. a cover , coverlet , ★wrapper 包むもの, blanket L. ; %{-paTa} m. (L.) , %{-vAsas} n. (Katha1s.) id.) フルシキだ (h-k)
ブレキデク
/burekideku/
[parakataka]
ブリキ細工 本土のブリキ商品が移入される以前は”ブリキデク”は重宝な職業の一つであった。移入後は悪評の例に使われたが、それは、「チッキデーク」(叩き細工)と称して、労を嫌う者の仕事であるときめつける考えがあったからである。
ブレブシ
/burebushi/
[parapata]
群星 ブレは群、ブシは星の意。
民謡

天ぬ群星(ブレブシ)や数(カンゾ)えて 数(カンゾ)いなるしが
親(ウヤ)ぬ思(ウメ)いや数(カゾ)いなるめ。

--
【賛】plavatva (= n. (in astrol.) the position of a ★constellation 星座 in the quarter ruled by its planetary regent VarBr2S.) ブレブシ
【賛】pUrvASADhA (= f. the first of two ★constellations called Asha1d2ha1 (the 18th or 20th Nakshatra or lunar asterism) Var.) ブレブシ
==
【賛】vraja (= m. (n.) fold, shed, stable, station of herds; herd, ★flock 群れ, troop, multitude; N. of a region.) ブレじゃ
【民】pATu (= ; 26. setting, as of a planet, sun or ★star;) ブシ
【民】veTi (= 04 venus, as the morning ★star) ブシ
【賛】vasiSTha (= (superl.) most excellent, best, richest; m. N. of an ancient Rishi, deified as a ★star in the Great Bear.) ブシ
フロ
/huro/
[para]
ささげ
三尺ささげ
大角豆
 
--
c. ササゲ(大角豆、学名:Vigna unguiculata、英: Black-eyed pea)
c. 小豆によく似ているささげですが、艶のある小豆に対し、ささげは少しくすんだ赤い色で目のふちが黒いのが見た目の違いです。 主に、赤飯をつくるとき小豆を使うことも多いでしょうが、加熱した小豆は皮がやぶれやすく煮崩れもしやすいです。 そのため、おめでたいときに食べる赤飯につかうには縁起が悪いとされ、ささげを使う地方もあります。
【民】perumpayaRu (= ★chowlee-bean, m. cl., vigna アズキ catijang) フロむぱやる、フロ (頭のみ)
【賛】sumASaka (= mfn. possessing good ★beans Pa1n2.) ささげ (m 無音)
ブン
/bun/
[pan]

お盆
湯呑をのせる器具。
--
【民】viyal (= 01 1. greatness; 2. width, expansion, extension; vastness; 3. abundance; 4. gold; 5. forest, jungle; 6. wooden ★tray) ブン (l-n) △
ブン
/bun/
[pan]
12日まで墓地を清掃し白砂で清める。13日夕方先祖の霊を迎えてきて、14日は家で祀る。15日は送る。3日間は先祖棚の前に屏風か衝立を立て静かにし、三度の食事のほか供え物をする。
亀津では13日にボタ餅、14日に鯨(グンジャ)餅(白黒餅)、昼は冷素麺、15日は小団子、白餅を備える。
手々部落では15日に餅貰いがある。先祖が墓に持ち帰る土産だという。
井之川では墓前で酒宴があり新盆の時は親族が墓前に集まり盛大にする。霊前の箸は萩か藁の芯で作って供える。3日間は”ミジガシラ”(唐苗芋を薄く切った物)を高膳に乗せて供え、送りにあたっては門口に捨てる。
手々では門口で藁を燃やして霊を送る。
--
c. 盂蘭盆会(うらぼんえ) ullambana、उल्लम्बन, 『盂蘭盆経』(西晋、竺法護訳。今日では偽経とされる), , 読み:うらぼんえ、品詞:名詞. 父母や祖霊を供養する、仏教における祖霊供養の行事。, ,No338「自恣(じし)と安居」
c. ullambana のスペルをインド弁辞書で引いたが、無かった。ullamb (prefix) は有った。
【賛】ullamb (= (%{ud-lamb}) , Caus. P. %{-lambayati} , to hang up 吊し上げる , hang Katha1s.)
【賛】ullambin (= mfn. ifc. hanging on Katha1s.) うらぼん、おぼん (ll 無音)
【賛】pravara (= 3 m. a call , summons 《法律》〔被告人に対する〕召喚状、出廷命令書 (esp. of a Bra1hman to priestly functions 祭司職) AitBr. ; an invocation of Agni アグニ◆古代インドの火の神 at the beginning of a sacrifice , a series of ★ancestors (so called because Agni is invited to bear the oblations to the gods as he did for the sacrificer's progenitors 先祖、祖先, the names of the 4 10誤字 or 5 most nearly connected with the ancient R2ishis being then added) Br. Ⓖ生け贄の開始時のアグニの呼び出し、一連の祖先 (アグニが生贄の祖先に対して行ったように、神々への奉献を負うように招かれているため、こう呼ばれています。 その後、R2ishis が追加されます); a family , race L. ; an ★ancestor Ka1tyS3r. (%{I} f. Pat.) ; %{-kANDa} m. or n. a chapter about a series of ★ancestors Cat. ; %{-khaNDa} m. or n. %{-darpaNa} m. %{-dIpikA} f. %{-nirNaya} , m. %{-maJjarI} f. %{-ratna} n. N. of wks. ; %{-vat} mfn. having a series of ★ancestors L. ; %{-rA7dhyAya} m. %{-re-kRta-zAnti} f. N. of wks. 2.) おぼん (r-n)、ふらばーら
c. 一連の先祖様への供養記式開始時の火の神のアグニの呼び出し(というのは、アグニは神への奉納の義務を担うために招待される、そのアグニは供養対象のご先祖達の為に仕事する、そして古代の R2ishis 最も近く連結された4・5人の名前がその後追加された。)
ṛṣi (= m. the ṛṣi-s were regarded by later generations as patriarchal sages 家父長的賢者 or saints 聖人, occupying the same position in India history as the heroes and patriarchs of other countries, and constitute a peculiar class of beings in the early mythical system, as distinct from gods, men, asura-s, etc. etc. View this entry on the original dictionary page scan.) 老師(ろーし)
c. 中国語 盂蘭盆會(梵語:उल्लम्बन、ullambana)は、竺法護 の翻訳ミス。 hanging な訳ナイ。---- 有るとすると、提灯・ロウソクをぶら下げること。つまり、アグニ様 call で、意味は通る。
【賛】parvan (= ; a day (360) BhP. ; a ★festival 祭り, holiday 休日 W. ; opportunity , occasion ib. ; a moment , instant ib.) おぼん (p 無音)
ブングチ
/bunguchi/
[pankata]
  盆の前後の台風、また風波が強いことにもいう。グチはクチで、クチヌカデとは、 の方位から吹く風
クチは方位を示し、この季節は 方位の風が吹く荒す。
--
c. 「方位の風」って、オカシイ。「の方位から吹く風」も、オカシイ。
【民】kATTai (= 1. ★direction, point of the compass;) クチ
フンデ
/hunde/
[panta]
勝手 フンデムン=身勝手な者。「一番弟子(ウトグヮ)なて自由(シキュンガネシ)にフンデさせている。」
--
【琉球】フンデー(ふんでー)/ 意味/ わがままな子供/ わがままな赤ちゃん/ 解説/ 赤ちゃんや幼い子供に使う島言葉です。
【賛】vimatsara (= a. free from envy or ★selfishness.) フンデー
フンチャゲ
/hunchage/
[pantaka]
吹き上げ フンチャゲアラビェ=吹上げ荒風、長雨の後に南風が強くふき岩に波しぶきを上げる天候のこと。
民謡

七月荒南(アラベ)ぬフンチャゲよ
一週間(チュナンカ)二週間(ターナンカ)風(カデ)や吹かんよ。

--
【賛】phutkR (= P. A1. %{-karoti} , %{-kurute} , to puff 〔息を〕プッと吹く, ★blow 吹く, make a bubbling noise , ★blow into Pan5cat. ;) フンチャゲ (+ン)
【賛】phutkAra (= m. puffing , ★blowing , hissing シュー[シュッ・ジュー]と音を立てる[立てて動く], the hiss of a serpent (also %{phUt-k-}) Katha1s. ;) フンチャゲ (+ン)
項番「フキャゲ  吹上げ」
フンニ
/hun+ni/
[panna]
糯米
[もちごめ]
本稲(フンニ)の意か。親種とも言われる所から、従来の栽培法を改め、フンニが稲作の中心に変わったと判断される。フンニの種漬にはムチムレ儀礼が行なわれる。
道之島代官記集成によると「九月種子下シ・日柄ヲ選ビ稲ノ種子ヲ下シ、其祝トシテ煮餅・力シキ餅ノ二種ヲ造リ、二日間男女一団トナリ戸毎ニ廻リテ餅貰ヲナス。」とある。糞便汁につけ一夜おいて本田に定植した。最初枯れ葉の状態に一度なるが、節分以後になると急に生気を取り戻して繁茂し、成績の上々だったと言う。フンニに関する拙論「奄美郷土研究会報第11号・徳之島のムチムレ行事-面縄での聞き書き」がある。
--
c. Logic オカシイ。「フンニが稲作の中心に変わったと判断される。」。「ウルチ」に代わり「もちごめ」が稲作の中心に変わった、だって。 ---- トンチンカンだと思う。
徳之島では、年により、もち米と、ウルチを切り分けているみたい。 cf. 和気あいあいと田植え 徳之島の子どもたち 「収穫が楽しみ」
c. 餅米はなぜ高い?
もち米って普通のお米(うるち米)より、なぜ高いのか気になる方も多いはず。 結論からいうと単純に栽培量がとても少ないからです。 基本的にお祝い事などでしか扱わないので、需要の関係から絶対数が少ないです。

【賛】vanavrIhi (= m. wild ★rice 野生の米 L.) フンニ (r-n)
==
【民】valci (= 1. food; 2 boiled ★rice; 3. ★rice; 4. paddy) ウルチ
項番「ムチギュメ  糯米」
フンバテ
/hunbate/
[panpata]
荒地
草生地
田畑が荒れて草生地になった地。牛馬の鼻綱を長くしてつなぎ、草を食べさせる好適の地。
--
【賛】vivIta (= m. ( %{vye}) an enclosed spot of ground (esp. ★pasture ground) , paddock Ya1jn5. ; %{-bhartR} m. the owner of a preserved or enclosed ★pasture ib.) フンバテ (+ン)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

⬢ヘ  ↑Top  5 件
島口 標準語 用例・意味等
ヘイ
/hei/
[pa]
  返事の詞。オは尊敬の称。ハイと同義語。
--
項番「ホーイ」
ヘイダレン
/heidaren/
[pataran]
ゴメンクダサイ 「ヘイ」「ダレカ」居るか。と考えてみたら筋は通りどうである。ヘイダニも同義語。
--
【賛】pariyAta (= mfn. come near , ★arrived from (abl.) R. ; one who has travelled about Hcat.) ヘイダ
【民】paTar-tal (= ; 2. to reach, ★arrive at;) ヘイダレ
c. つまり、「来ましたよ。到着しましたよ。只今参上。」
==
【賛】gamayitR (= mfn. causing to ★arrive at , leading to (in comp.) Ba1dar.) ごめんやす、ごめんくだラ (y-ki)
【民】kaimmukiz-ttal (= to join 参加する or unite the palms of the hand, as in ★salute 挨拶, prayer 礼拝者、祈る人, etc) ごめんください
ベェー
/be^e:/
[pa]
  竹やワラビ製の籠。食器や食料を入れて蓋をして乾燥、保管するのに使う容器。終戦後の物資不足の時代は様々なベェーが出回った。
--
【民】peruvAyan2 (= 1. ★basket (TLS)) ベェーやん
ヘキバイ
/hekibai/
[pakapa]
  平均秤か。竿秤。チッキリとも言う。自家製のヘキバイは昭和の初めまで使われていた。
--
【民】pAkkikaipItu (= statement or account of outstanding ★balances 天秤ばかり) ヘキバイつ
【賛】pragrAha (= m. (only L.) seizing , taking , bearing , carrying (cf. Pa1n2. ) ; a rein , bridle ; the string of a ★balance 天秤のひも; %{-vat} mfn. having the string of a ★balance MW.) ヘキバイ
balances
Market hawker weighing meat (in catty) on a beam balance, Malaysia (1969)   from en.wikipedia
2Aluminum, mass-produced balance scale (steelyard balance) sold and used throughout China: the scale can be inverted and held by the larger ring beneath the user's right hand to produce greater leverage for heavier loads (Hainan, China, 2011)
ヘク
/heku/
[paka]
早く
速く
ハヤクの訛りか。
民謡

早(ヘ)らせらせ 早(へ)らせよ
今(ナ)少(ナイ)しぐゎ早(ヘ)らせ ハーレ大道端(フーミチバタ)。

--
【民】pocukken2al (= expr. signifying suddenness, ★quickness) ヘッケンなる
【賛】vegavat (= mfn. agitated (as the ocean) R. ; impetuous , rapid , hasty , swift , violent MBh. ;; %{-tama} mfn. speediest , ★quickest , very ★quick or swift MW. ; %{-tara} mfn. more speedy , ★quicker , very ★quick ib. ;) ヘクやって (v-y)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

⬢ホ  ↑Top  12 件
島口 標準語 用例・意味等

/ho/
[pa]
  アホの呆。ホタリテ=呆垂りて。帯を締めないで前に垂らした容態。

/bo/
[pa]
年上の男性の呼び方。童名にボゥを付けて呼んだり、俗名につけて呼んだりする。草刈坊のように相手を見下げた場合にいう部落もある。幼児にも適用する。
--
【賛】bAla (= 1 a. young, not full-grown, newly risen (sun), waxing (moon); childish, ignorant. m. child, ★boy, fool, N. of a Raks2as etc.; f. {A} girl, young woman, a cow of one year.) ボ (l 無音)、坊(ぼう)
【賛】baTu (= m. lad, fellow, ★boy, esp. a young Brahman.) ぼ (T 無音)、坊主(ぼうず)
ホーイ
/ho:i/
[pa]
  ハイと同義で返事の詞。目上や先輩の人には「ヲ」と返す。また、「オー」も敬称の返し。
(A)氏が(B)氏宅を訪問した際の対話の一部を紹介する。
(A)御免ください(ヘイダレン) いらっしゃいますか(モレルメー)
(B)何ですか(ヲー)
(A)在宅ですね(モレルワヤ)
(A)私は留守かと思って(ワンヤ ナーヤ アラメチ ウモテ)
(B)貴方(ウイ)参り候こと(モイソレタワヤー) 腰掛けて下さい(マイグヮ イシンソーレ)
(A)タルガネバー 貴方(ウイ)近頃(ナンベ)如何お暮らしですか(イキャステシュレルンガ)
(B)吾は(ワンガリ)今頃(ナークヌグル)とても達者ですよ(ドコーアヌヨー)
(A)此間(クネダ)から妙な(キナカル)夢見が(イメベン)多くてね(インチヨ)。
--
c. 引き方・攻め方が分からない。「返事」の hi 何だが、インド弁辞書はイマイチ。疲れる。
【民】hE (= 02 an ★interjection 《言語学》間投詞) ホーイ
【賛】pratigara (= m. ★response 応答 (r.).) ホーイ (t 無音)
【賛】pratyAzru (= Caus. %{-zrAvayati} , to pronounce the ejaculatory ★response AV.Ⓖ射精反応を発音する) ホーイ (t 無音)
項番「ヘイ」
ホーイ
/ho:i/
[pa]
多い オオイの訛りか。
--
cf. 教育漢字 47  ta  多い much, many, plenty  f17#a.47
ホーキ
/ho:ki/
[paka]
叩く ホーキワテ=叩き割る
ホーキクッシ=叩き殺す
ホーキウイ=売る。のように投げ売りでなくて、売るという意味にもなる。(接頭語の役目)
--
【民】pakai-ttal (= 02 1. to hate, oppose; 2. to ★beat, ★strike; 3. to depend) ホーキ
ホーソゥ
/ho:so^u/
[pata]
疱瘡
天然痘
疱瘡神によって悪疫がもたらされるとの考えから、各部落では疱瘡神が入らないように海浜筋や道路入り口に左縄を張り、太鼓やブリキ等の鳴り物をたたいて追い払う神事があった。疱瘡口説には天然痘の恐怖が詳細に歌われている。
母間、実寿当氏の疱瘡口説より(小川学夫氏の記録)
  • 今年(クトシ)思(ウ)め年 思(ウ)め込(ク)めて
    去(イジャ)る はるどぅし はるぬぶて
    吾々(ワン)ぬ 童達(ワラビンキャ)がが 願(ネゴ)たこと
    奇麗瘡(キュラガサ)願(ネゴ)ゆる願(グヮン)や立てて
    軽瘡(カフガサ)願ゆる願や立てて(略)
  • 沖(ウキ)ぬとなかに 船がめる
    何処(ダー)ぬ船とも 定(サダ)めならんど
    大和(ヤマト)ぬ船とも 定めならんど
    那覇(ナハ)ぬ船とも 定めならんど
    唐(カラ)ぬ船とも 定めならんど
    とんと定まて 大和(ヤマト)船(略)
  • 疱瘡ぬ神様 三味線(サンシル)好(シ)き
    疱瘡ぬ神様 歌(ウタ)好(シ)きだ(以下略)
--
【民】vaicUri (= ★smallpox) ホーソゥ
ホータリテ
/ho:tarite/
[patarata]
  帯を結ばない衣の着方。だらし無いこと。服装の締りのないこと。
ホータリムン=締りのない者。
--
【賛】parizlatha (= mfn. quite ★loose or relaxed Vcar.) ホータリテ
【賛】himazratha (= m. the ★loosening or melting of snow Pa1n2. ;) ホータリテ
ホーマ
/ho:ma/
[pana]
女陰 古事記に「梭(ヒ)に陰上(ホト)を衝きて死にき。」注に「陰上は陰部」とある。
ホママギ=交尾。
マギはマグで古事記に「美斗能麻具波比為む(ミトノマグハヒセ)。」注に「ミト」は御所で、ここでは婚姻の場所。「マグハヒ」は具合から転じた交接の意とある。
ホタ、ホータとも言う。
ホマハッケ=女陰裂。
ホマブッタ=女陰太。
コージリ=皮摺りか(交接の俗称)。
五穀の起源は「頭に蚕生(ナ)り、二つの目に稲種生り、鼻に小豆生り、陰(ホト)に麦生俚、尻に大豆生り。」と古事記にある。
--
【琉球】ホーミ(ー):女陰。転じて性行為を指す言葉。
【賛】prajanu (= m. f. the ★vulva.) ぷらじゃぬ → ホーミー (j-na, n-m) △、ホーマ (n-m)
【賛】vAmin (= mfn. (for 2. see col. 3) vomiting , ejecting from the mouth TS. ; (%{inI}) f. (with %{yoni}) a ★vulva 女性器 ejecting the semen virile 精液を排出する外陰部 Sus3r.) ホーマ、フォーミン/フォーミー  ◎ 100 点
ホームン
/ho:mun/
[panan]
塵埃
砂埃
白砂埃(シラホームン)が目に入って(ヌ メィカチ イッチ) とても(ヤデ)痛い(ウラライ)。
--
【民】paRpam (= 01 1. ★dust; 2. sacred ashes; 3. metallic calx, calcination, the thing calcined; medicinal powder; ashes) ホームン (p-m)
ホーライ
/ho:rai/
[para]
嬉しい ホーラチャゲイ=笑顔。嬉しそう。
ホーラーヌ ホーラーヌ ウラライ=嬉しさが最高になった心持ち。
--
【賛】hAra (= 1 mf(%{I})n. bearing , carrying , carrying away , stealing (e.g. %{kSIra-h-} , `" stealing milk "') Ma1rkP. ; levying , raising (e.g. %{kara-h-} , `" raising taxes "') BhP. ; ravishing , charming , ★delightful (or `" relating to Hari i.e. Vishnu "') ib. ;) ホーライ
ホッカ
/hokka/
[paka]
誤魔化す 人を欺き偽ること。
言いホッキ=口で勝つこと。「ホッカ者(ムン)ぬ ホッカ方式(ジュギ)」との悪名高い俚諺が聞かれる。労働を嫌う者にホッカ者(ムン)と言う。
ホーカッテ=借金を返済しないこと。
--
【民】pokkam (= 01 1. ★lie ウソ, falsehood 偽り(いつわり); 2. deceit 騙し(だまし); 3. fault) ホッカむ
【民】puLuku-tal (= 02 1. to tell bare-faced ★lies; 2. to concoct) ホッカ (l 無音)
ホッチ
/hocchi/
[pata]
  鬼ゴッコ遊びで”ソ”(巣・本城)へ無事に帰りつくこと。逃げ番の者は、鬼に捕えられないように密に巣へ帰り、大声で”ホッチ”と告げる。即ち鬼ゴッコで一点入れたことになり、鬼の交代はしないでゲームを続ける。
--
c. 「ホッチ」って、意味は何か。何故書いてないのか。徳之島の人はアホか。意味不明で使用しているのか?。
c. とりあえず、このパズルをインド弁で解く。 win 勝った、カモ。
【賛】hR, harati, -te (= ({harti, jiharti}), pp. {hRta3} (q.v.) A. hold, [[-,]] carry, bring; offer, present (esp. {balim}); hand over to (gen.); seize, steal, carry away, remove, turn off (face); M. (A.) take, receive (taxes), come into possession of (as heir); take to wife, marry; get hold or become master of; overpower, outdo, surpass 圧倒する、圧倒する、凌駕する; ★win over, captivate, charm;) ホッチ
【賛】bhU, bhavati (= ; perceive, hear, learn. {samanu} enjoy, experience. {antar} be within, penetrate. {apa} be absent or wanting. {abhi} be against, ★surpass 〔~を〕上回る、超える、しのぐ、〔~に〕勝る, overcome, oppress, harass, humiliate;) ホッチ
【賛】hasita (= a. laughing out, laughing; n. impers. it was laughed by (instr.) at ({prati}); mocked, derided, outvied, ★surpassed. n. laughing ワッハッハ, laughter.) ホッチ
c. 「ホッチ」は「ワッハッハ」の意も含む (?)。

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

⬢マ  ↑Top  77 件
島口 標準語 用例・意味等
マァ
/ma^a/
[na]
マァウシ=馬牛。畜生。
マァウシンバテチムン=牛馬の如くに汚れ、そして労働が激しいこと。
マァトーシ=馬倒し(ハヤマトーシ参照)
俚諺
  • 他村(チュンムラ)関係(カーイ)や牛乗(ム)い馬(マァ)乗い。
  • 他村(チュンムラ)結婚(ヤームチ) 牛乗い馬乗い世帯(シュテ)や破(チブ)りり。
  • 人間(ギン)や心 馬牛(マァウシ)や力(チキャラ)。
マァアイ
/ma^aai/
[na]
美味である
おいしい
「此(ク)の甘藷(ハンシン)の(ヌ)美味(マァド)なこと、何も副食も(メン バ カテラング)なく 満腹する迄(ワタンミ カ マ)食(ルイ)べられる。」
--
【民】nARu-tal (= 01 1. to emit a ★sweet, to give forth perfume Ⓖ甘い香りを放つ、香りを放つ; 2. to stink; 3. to appear, arise; 4. to come into being; to be born; 5. to sprout, shoot forth; to smell) マァアイ (n-m)
マァチブル
/ma^achiburu/
[natapara]
白瓜 ナガチブル(長瓜)とも言う。円型のには”マルマァチブル”と呼び、水汲み、砂糖汲み上げ、お粥汲みなどの柄杓に使用した。
マァムチ
/ma^amuchi/
[nanata]
真餅
糯米の白餅
真餅の対に甘藷(ハンシン)餅、黍(キミ)餅、椎餅等があり、糯米の餅に真餅と称したのか。
このほか砂糖餅、ソーダ餅、鯨餅、油餅、揚げ餅など製法の種類も多い。餅は祝祭行事に欠くことのできない供え物とされ、餅の民俗は興味深く意義深い。米の霊力に由来しているのであろう。
マァラチ
/ma^arachi/
[narata]
出産した
生まれた
でかした
仕事の完成
男子の子(インガ ヌックヮ)を 容易(ヤシアグヮ)に出産(マァラチ)した。
マァリドシ(豊年)
マァリ稲加那支、加那支は尊称。
民謡

此処(クマ)ぬ祖父(フッシュ)と祖母(ハンシャリ)餅貰(ム)ろち有難(オボラ)う
来年(ヤニ)ぬ稲加那支 マァリナシキ。

--
【賛】parAdA (= 1. P. %{-dadAti} , (pf. %{-dadAtha} aor. %{-dAs} , %{-dAt} [often as Subj.] , %{-dur} ; Ved. inf. %{-dai4}) , to give up or over , ★deliver 出産、分娩, throw away RV.; give in exchange for , barter against (dat.) RV.; to exclude from BhP.) マァラチ
マーラン
/ma:ran/
[naran]
帆船
山原船
機械の設備がなかった頃、帆で走った船のことで特に沖縄や鳥島間の航海に役立った。
--
【民】maram (= 1. tree; 2. endogenous plants; 3. wood, timber; 4. medicinal shrub or root; 5. ★ship or boat; 6. war-drum; 7. board or roller for smoothing land newly ploughed) マーラン
【賛】niryAma (= m. ( %{yam}) a ★sailor セーラー、船員, pilot L. (cf. %{ni-y-}).) まーらま
c. 「丸(まる)」の親戚。
malahu(m) I, malahhu (= "★sailor; ★shipwright" [(LU.)MA.LA{j4/5] jB lisdn m. "★sailors' jargon"; NB as family name; ze m. "excrement m." (a plant); < Sum.; > maldhutu) マルハ、丸(まる)
マァリジマ
/ma^arijima/
[naratana]
生まれた島
故郷
郷里
従来のシマは島ではなく、字や村落をさしている。柳田国男氏の指摘の通りである。
--
【民】mARu (= 02 1. mutation, change; 2. enmity, hostility; 3. anything which disagrees or is unsuitable; 4. similarity; equality; 5. death; 6. ★birth;) マァリ
c. 「うまれ」で無く、「まれ」で良い、と、判明。
マァリゴ
/ma^arigo/
[naraka]
生まれた号
出生届
明治時代には出生届を故意におくらし、徴兵検査、戸籍割税(人頭税)の対象からのがれたとのこと。ひどい者は数年も出生届がないうえに、親や先祖の名前を襲名する習俗があって、出生や死亡届の混同があったとのことである。
マイ
/mai/
[na]

[しり、けつ]

[しり、でん]
鞠及び椀=円い縁語。
臀部の丸み、糞をマルカ。
古事記に「屎(クソ)麻理(マリ)散(チ)らしき。其の美人の大便為(マ)れる時、丹塗(ニヌリ)矢に化俚て、其大便(クソ)為(マ)れる溝より流れ下りて、其の美人の富登(ホト)を。」とある。
マイムデテ=尻をふりふり歩く。動作の鈍い者の卑称。
マイゴゥ=尻布。襁褓(むつき)。おしめ、おむつのこと。
マイは尻でゴゥは布地。臀部にあてる布地。
インニャゴ=糞布。大便布。古くおしめかばはなく、破れ布を紐で括りつけて幼児の大便を受けていた。
マイブッタ=尻太。
マイガロ=尻軽、気軽に立ち働く。
マイマガッテ=尻交接、転じて馬鹿にされた。
--
【民】parArai (= 1. large trunk of a tree; 2. ★hip or haunch, as of deer, sheep; 3. internal sound, as the rumbling of the bowels) マイ (p-m)
マイ
/mai/
[na]
後方
最後
これから先の世の中。
マイムドイ=後戻り
マイカチベェンナテ=後に回されて。能率があがらないばかりに幸運に恵まれない。
--
【民】maRi-tal (= 01 1. to be turned upside down; 2. to return, recede; 3. to turn ★back, retreat;) マイ

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

マガァ
/maga^a/
[naka]
クヮマガ=子孫
マガワレ=孫童、孫のこと。
--
cf. 教育漢字 449 no  ソン、まご grandchild, grandson  f17_1#n.449
マガァ
/maga^a/
[naka]
馬鍬 代掻に使う農具。
マガシ=代掻き作業をする。
シママガ=島馬鍬。自家用に作ったもので前後に倒れるので牛馬が驚いて暴走し怪我をよくした。
ヤマトマガ=大和鍬。は倒れないので作業は容易にできた。
マキィ
/maki^i/
[naka]

[ひたい]
マキヌキョチ=闘牛が角を交えて戦闘を開始した。赤子のマキに媒(シン)を∴状に付け、犬(イン)ぬ子(クヮ)と称する。火の神の呪力に肖って赤子の成長を祈願する神事である。近年は殆んど見られないが、かって命名式の日や、歩き始めの日に多くなされたものである。
--
【民】neRRikkuRi (= tilka or other sectarian marks put on the ★forehead) マキィ
c. 「マキィ」って、額(ひたい)では無くて、マーク mark のことかもしれない知れない。兼務。ですね。
【民】nakAcu (= 01 ★forehead) マキィ
マキギャハン
/makigyahan/
[nakakapan]
巻脚絆 戦前の兵隊の軍装には巻脚絆は欠かせなかった。
マキシッカヂ
/makishikka"(chi)/
[nakatakata]
  意地の強い強情者。負けず嫌い。
カヂゲテ=物品の横領。払い分を着服する。
イキカヂ=最強情者。カジ(方名)と称する植物の縁語か。生皮を水中に漬け、表皮を除き白くて強い繊維をとる。
カジ木=樫。木質部が固く木炭の材として活用される。
--
【賛】mithaspRdhya (= ind. p. ( %{spR4dh}) meeting together as rivals , mutually ★emulous 負けまいとする、負けず嫌いの RV. (Padap. %{mithaspri4dhyA}).) マキシッカヂや (h-k, p-k)
【賛】vijigISa (= mfn. (fr. Desid.) desirous of victory , ★emulous W. ; (%{A}) f. desire to conquer or overcome or subdue (acc. dat. , or comp.) R. (%{-SA-vat} [Ni1lak.] or %{-Sin} [MBh.] mfn. desirous to conquer or overcome ; %{-SA-vivarjita} mfn. devoid of ambition MW. ; %{-SIya} mfn. g. %{utkarA7di}).) まじぎーしゃ、{-SA-vivarjita} まけずきらいじゃ
マキボン
/makibon/
[nakapan]
回り棒 旧砂糖圧搾車の軸を回す丸木のこと。これに杆梁(カンリョウ)と称し牛馬にこれを回転させて圧搾する。マキボンの先端にビビャを固定し、引縄(シキニョ)二本で引く。
マギ
/magi/
[naka]
交尾 ホママギ=交尾する。ホーマの項参照のこと。
--
【民】muyakkam (= 1. embrace; 2. ★copulation; 3. connection; uniting, joining) マギの
マギャ
/magya/
[naka]
真茅
[まかや]
ちがや
釜蓋(カマッタ)、蒸籠、芧甕(ギャガメ)などを編む材料のほか、畳裏、茅葺、結縄などに幅広く利用された。トゥジキの項に詳記あり。
--
【民】naRaikkAy (= ★nutmeg) マギャ
【民】mEvu-tal (= 01 1. to join; to reach; 2. to desire; 3. to love; 4. to learn, study; 5. to eat; 6. to level, make even, as the ground; 7. to manifest, assume; 8. to ★thatch 茅葺(かやぶき)する, cover over; 1. to abide, dwell; 2. to be attached; to be united; to be fitted or joined) マギャ (v-g)
==
【民】kIRRu (= 1. strocke line, mark, streak, stripe; 2. slice, pliece, slip; 3. part of a coconut leaf plaited for ★thatching;) かや(茅)
マギリ
/magiri/
[nakara]
間切 明治年間までの行政区画。全島を面縄間切、東間切、西目間切に分け、間切の下に噯と村を置いた。明治41年島嶼町村制を実施、3村42ヶ字となった。
--
c. 間切り(まぎり)とは。意味や解説、類語。1 区切ること。区切り。2 もと、琉球の行政区画。数村からなり、琉球処分以後も存続したが、明治40年(1907)廃止。
【賛】nirAkR (= 1. P. %{-karoti} , to separate or ★divide off ChUp. ; to drive away , turn or keep off , repudiate , remove , reject , omit , refuse , spurn , oppose , contradict MBh.) マギリ
マクイ
/makui/
[naka]
食う
上手そうに食うこと
馬(ウ)喰い、真(マ)喰いの表記はいかがだろうか。残さず食った。
--
【民】mukku-tal (= 02 to ★eat in large mouthfuls) マクイ

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

マクル
/makuru/
[nakara]
真黒
真黒牛
轟木部落の田植唄の一節には、他部落にみられない呪術的な詞が歌われていて興味深い。
民謡

貴方(タク)ぬ里主が 泉田(イジュイマシ)や好(クヌ)で
真黒(マクル)黒牛(クル)ぐゎ入りて 踏(ク)なしゅ
※泉田は水神の祭地が多く、かって祝女が田植えに先立ち神事を執行した。里主と共に泉田で神事を行ない。そして牛耕に移ったことを示しているものと思う。

マグテ
/magute/
[nakata]
曲って
うずくまって
縮まる
 
--
c. 曲がった bend, bent
【賛】nikRta (= a. ★bent down 下に曲げる、腰を曲げる、腰を低くする、上半身を曲げる、上体を倒す、かがむ、かがみこむ、屈服する, humiliated, injured; mean, vile.) マグテ
マグミ
/magumi/
[nakana]
間組
仲間
組合
頼母子講
共同作業
マグミの組織で自家用の牛豚を屠殺して分け合う制度があった。転じて供食に参加することにもいう。明治の中頃まで、部落行事(シキュマ等)には、牛一頭を屠してその肉を分け、各家では食べてまた重に入れて部落広場に集まって酒宴を開いた。動物供養の一つであったと言える。
マグメィ
/magume^i/
[nakana]
真米
美味米
マはマァイの義で美味。
民謡
  • 産まり稲加那支 鎌掛てみ欲(ブ)しゃ
    再度(マタモ)取てみ欲(ブ)しゃ 玉のマグメィ
  • 上(ウイ)ぬ田ぐゎんば 吾(ワ)田ぐゎー
    下(シュ)ぬ田ぐゎんば 吾田ぐゎー
    吾嫁(ワユメ)なるん人(チュ) マグメィ萬抱(ダ)き。
--
【賛】ANu (= attachment, affection; 2. sweetness, ★deliciousness, pleasantaness, agreeableness; 3. goodness) ウマ/アマ、マ (A 無音)、ウッ マ
項番「マァアイ  美味である、おいしい」
項番「ユンギュメ」  ---- 米(こめ)
マサテ
/masate/
[natata]
勝て
優て
増て
重ねて
民謡

拝(ウガ)めばど解(シ)ゆり 拝ましらんど
拝で面(ウム)影 マサテ 立つんど。

--
c. 益々、更に、なお一層
【賛】mUrchita (= mfn. fainted , stupefied , insensible (n. impers.) MBh. calcined , solidified (said of quicksilver) Sarvad. ; intensified 激化した, augmented ★increased 増加した, grown 成長, swollen 膨張 (ifc. = filled or pervaded or mixed with) MBh. ;) マサテ
【民】mUTTu-tal (= 01 1. to kindle, as a flame; 2. to cause to enter; to put into; 3. to join, link; 4. to stitch, sew together; 5. to stimulate, as a quarrel; to stir up, as feelings; 6. to ★increase) 増す、燃す、もっと、縫った
【民】mITTu (= 02 again, ★further) ます
==
【賛】tatah para (= mfn. beyond that AV. ; %{-raM} ind , besides that , ★further Pa1n2. ; thereupon , afterwards MBh. (%{-taz@ca@param} VP.)) 更(さら)、たた ばら
マシ
/mashi/
[nata]
田を数える単位。
フーマシ=広い田
マシダ=小田、狭い田の称。マシは枡の源義。
--
【民】mAci (= 01 1. mist, cloud; 2. cf. new ridge of paddy ★field; 3. a sea-fish) マシ
【民】mA (= 03 1. Laks2mi1; 2. treasure; 3. Sarasvati1; 4. degree of fineness of gold assayed by a touch-stone; 5. a measure of weight 重さの計り; 6. the fraction 1/20; 7. a superficial measure=1/20 ve1li=100kul6i ; 8. ★field;) まー
【民】mAcUl (= product 生産量 of a ★field, produce of grain 穀物の生産) マシル
c. 「マシは枡の源義」は、インド弁辞書でも、そう言っている。
マシン
/mashin/
[natan]

赤肉
シシは肉の意。猪にも通称シシと呼ぶ。マシシのマは真で、真肉すなわち赤肉の意と解してみた。
ハシシ=歯肉、歯根肉。
--
【民】mAMsAzana (= n. ★flesh-meat.) マシン
マジ
/maji/
[nata]
先ず
一体全体
現在はほとんど死語にひとしいが、マズの訛りと言えようか。苛酷な仕打ちの場合によく使われ、「マジマジ クリ ディンワロヌ シィムンジャロカ クッテビクシュ メィメィシンジ サバクテニャンバ」(一体この仕草はどの悪童がしたのか、今度こそ徹底的に調べてみるぞ。)
--
c. 怒り angry, anger
【賛】maz (= (cf. %{miz}) cl. 1. P. %{mazati} to hum , buzz , make a noise Dha1tup. (Vop. also `" to be ★angry "').) マジ
【民】mattiri-ttal (= 01 1. to be ★angry; 2. to compete, rival) マジ
マジグヤ
/majiguya/
[nataka]
蜥蝪
[とかげ]
草生地にいる緑色のと、土穴にすむ茶色の種類とがよく見られる。前者は動作が鈍く小躯で、後者は機敏で体躯もやや大きい。
--
【民】muttukkoRittal (= chirp of a ★lizard トカゲの鳴き声) マジグヤってる
マジムン
/majimun/
[natanan]
魔地物
地物
毒蛇
マジュン、ナガムシ、ナガムンとも呼ぶ。徳之島事情には「飯匙倩」とある。毒蛇は琉球国王が島津藩主に貢献物として輸送中、台風のため枝手久島に金網もろとも打ち上げられ、奄美大島、徳之島に広がったとの説を聞いたことがある。徳之島郷土研究会報No5松山光秀氏の「ハブ咬傷にまつわる俗信とその民間療法」の論文があり、大いに参考となる。
--
【宮古口】まずむぬ /madzɿmunu/ 多與 新鏡 来 名詞 〈全〉幽霊、妖怪
◇【沖縄方言辞典あじまぁ】マジムン:魔物。ヤナムン(嫌なもの)という言い方もある。
cf. 島の散歩 #144 オバケ
【賛】majjanonmajjana (= m. du. `" Majjana and Unmajjana. "' N. of two ★demons 2つの悪魔の名前 Hariv.) まずむぬ、マジムン、マジャナムン
【賛】yajJameni (= f. sacrifice compared to an angry or malicious ★demon S3Br.) ヤにゃムニ
【賛】nizATa (= (%{-zA7Ta}) m. `" nnnumeral-rover "' , an owl L. ; a ★demon , ★ghost W. ; %{-ka} m. bdellium L. (cf. %{kauzika}). ) まず
cf.  「アヤクマダラ /ayakumadara/ [akanatara] 綾斑 毒蛇」

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

マタ
/mata/
[nata]

転じて谷の意にもなる。大正の頃まで「夜豚(ユナウヮ)」(夜の魔物)という豚に似た小動物が夜間出あるくのがよくみえた。これが股を通り抜けると死を招くとの伝えから、その場に股を閉じて立ち通過するのを待ったという。また、西股(ネシマタ)、南股(ハイマタ。谷)のように谷間を呼んでいる。地名にも「犬田俣、穂堂俣」等みられる。
--
【民】namavAriti (= ★thigh) マタ
【民】mun2n2antoTai (= 1. upper part of the ★thigh; 2. fore-quarter of mutton) マタ
マタグラ
/matagura/
[natakara]
股生
両股の間
甘蔗の蔗茎から出る芽のことで、蔗茎が成熟した頃に茎の先端部分から生える。牛馬の草として利用される。
--
【賛】madhvAlu (= or n. a kind of sweet ★potato Sus3r.) マタグラ (v-g)
【民】maturavaLLi (= 1. a water-melon; 2. sweet ★potato) マタグラ (v-g)
==
【賛】prajaGgha (= m. N. of a monkey and of a Ra1kshasa R. ; (%{A}) f. a partic. 特に portion of the lower part of the , ★thigh , Ja1takam. Ⓖパーティー。 太ももの下の部分) またぐあ (p-m, j-t)
c. Google は、partic. を particular と判断できない、みたい。
マタマガ
/matamaga/
[natanaka]
曾孫  
マタバシ
/matabashi/
[natapata]
又内
股根
脚のつけねの内側の意。
マタバシコゥヤク=内股膏薬、日和見の称。
マタベ
/matabe/
[natapa]
再生 マタバエの義で、収穫後に再度はえ実のる作物。特に水稲にマタベと言う。他の作物には”クルメィ”と呼ぶことが多い。水稲二期作の普及以前はマタベの籾は貴重に扱われた。
マタンコ
/matanko/
[natanka]
真丹向
真向い
真正面
タンコウの地名は通称地名や記録地名とも各地に認められる。尾母の通称タンコウは、地形的に山手には”山方(ポウ)”(集会場・拝地)が、反対側は”御頂(ウスジ)”(部落行事の祭地)があって、両地名にはさまれた地点にある。何れの地点が中心であったかは古老からも聞き出せないが、筆者の考えでは、地形的条件、習俗的な面の何れかに関連した地名と思われる。
--
【賛】pratimukha (= , f. {I} 2 standing ★opposite, facing, --- & n. adv.; imminent, present.) マタンコ (p-m)
マチィ
/machi^i/
[nata]
マチメーシ=火燃し、語源は松明か。古く灯油がなかった頃、松の木片にアーシと称して燃やしていた。また、皿に豚脂を入れ、芯を出して照明用に燃やした。
マチダネ=火種
チキギ=付木(マッチ)
--
【賛】mahAtejas (= mfn. of great splendour , full of fire , of great majesty (said of gods and men) Mn. ; m. a hero , demigod W. ; ★fire L. ;) マチィ (t-j-s = t)
マチジバ
/machijiba/
[natatapa]
松柴
松葉の薪
砂糖釜や芋の煮炊きにはきまってマチジバを燃やした。青松柴を燃やすと青白い煙を出して燻る。その様子は当時の暮らしを想起するのに十分である。
--
【民】maTi (= ; 26. fragrant ★screw-pine; 27. external root of the ★screw-pine;) マチ(松)
【民】cuppi (= dry ★twig 小枝) シバ(柴)
項番「ハジバ  葉柴」
マチブイ
/machibui/
[natapa]
絡み付く
[からみつく]
牛馬の鼻綱が脚や木に絡みつくこと。また、糸が乱れている様子にも言う。障害物に言う場合もあり、手足に纏い付いて自由にならない状況にも”マチブイ”と言う。
--
【賛】maNDalIbhAva (= m. circular form , ★roundness Hcat.) マチブイ、まんだらブイ
c. なかなか当りにならず、かなり調べた。しかし、やっぱり有りました。
マチリダ
/machirida/
[natarata]
祭田 祝女が祝祭を行なう田のこと。また、一般の農家でも田植え始めに取水地点や湧き水地点、あるいは特定の水田で神事をする。通称これらの田地に祭田と呼んでいる。この祝祭を怠ると凶年になると信じられてきた。マチリダ信仰とソゥジ(水神)信仰とは、もともと同類であったと思われる。
--
cf. 教育漢字 58 no 祭 まつり festival, celebration  f17_1#n.58
cf. 教育漢字 333 no 田 デン、た、かる、かり paddy, field  f17_1#n.333

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

マックヮ
/makku^(wa)/
[naka]
マックヮバク=枕箱。明治の世の嫁入り道具の一つで、縦横30cm、高さ17cm程の方形の木箱である。引出しには調髪用具や貴重品を保管した。琉球朱塗の枕箱は滅多に見られなくなった。
--
【民】mattavAraNam (= 1. elephant in rut; 2. verandah of the upper floor; 3. attic turret or small room on the top-floor of a large building; 4. flowergarden; 5. ★pillow in the shape of a half-moon Ⓖ半月の形をした枕; 6. betel leaf and nut pounded together) マックヮむん (v-k)、まくらムン (v-k)
マックヮバン
/makku^(wa)ban/
[nakapan]
枕飯
枕元の飯
死者の入棺以前に別れの食事を供える。その祭箸を飯に突き立てる習俗がある。しかし現世においてはこの箸立て習俗は禁忌とされている。死者には晴着を着せ、枕元に飯を供え最後の食べ納め形式をとることからこの称が付けられたのか。
マッテブ
/mattebu/
[natapa]

赤蛇
無毒の蛇で赤色をしているところから、”アーマッテブ”(赤蛇)と呼ぶ。赤蛇は骨が柔らかく毒蛇をまき殺すとの俗信から、これを捕殺しない。唾を三回かけて逃がしてやる。
--
【賛】mahAsarpa (= m. `" great ★serpent "'N. of the Darvi1-kara ★snake ; n. N. of sev. Sa1mans A1rshBr.) マッテブ (s-t)
マトモ
/matomo/
[natana]
真船尾 トモは船尾。追風。船尾に追風が当る。
--
マドゥ
/mado^u/
[nata]

ひま
人を雇用する場面の一例(挨拶用語)
貴方(ウイ) 明日(アチャ) 暇(マド)んきゃ有(ア)んくとあれらんせ、結(ユイ)さって給(タボイ)なれらんせ。
--
【賛】naizcintya (= n. ★freedom from anxiety , absence of care Bhartr2.) マドゥ
マドゥシ
/mado^ushi/
[natata]
弁償
つぐなう
 
--
【民】mITci (= 02 1. bringing back, causing to return; 2. releasing, redeeming; 3. law of elimination; 4. ★recompense) マドゥシ
マドチ
/madochi/
[natata]
浪費する 暇マドチ如何(イキャン)しゅんが。
--
【賛】mRdita (= mfn. pressed , squeezed , crushed , broken , trampled down , laid ★waste 荒らされた AV. ; rubbed Ka1v. ; rubbed off , wiped away , removed , destroyed. ChUp. BhP.) マドチ
マナチャ
/manacha/
[nanata]
俎板
まないた
 
--
【秋田弁177】 せんばん   まな板のことだす。雰囲気あるでしょ?
c. 見つかりません。
【民】maNai (= 1. low, wooden seat; 2. low, earthen dais; 3. howdah; 4. board, plank; 5. wooden base for ★cutting instruments; 6. foot-stool; 7. instrument for ginning cotton; 8. instrument for sciaping coconut) まないた (+ た)
【十津川弁】きりばん   
[まないた](出谷) 切板
【琉球】■マナーチャ    (名詞)  俎(まないた)。
【民】maNai (= 01 1. low, wooden seat; 2. low, earthen dais; 3. howdah; 4. board, plank; 5. wooden base for ★cutting instruments; 6. foot-stool; 7. instrument for ginning cotton; 8. instrument for sciaping coconut) マナー
【賛】ISA (= f. (said to be fr. 1. %{IS}) , the pole or shafts of a carriage or plough ; (%{e}) f. du. the double or fork-shaped pole RV. ; a plank 厚板, ★board VarBr2S. ; a particular measure ,) いた(板)、イチャ
【宮古口】皆来まなちゃ /manatɕa/多鏡まなた /manata/與新まないつぁ /manaitsa/友まないた /manaita/ 多與 新鏡 来 名詞 〈全〉俎板
c. 【宮古島キッズネット】まな板    マナツァ
マネマネ
/manemane/
[nananana]
折々
時々
間に間にの訛りか。マネカテも同義語。
マネマネ遊びに来てくれよ。
--
【民】vELAvELai (= 1. at one time or another, ★occasionally; 2. at the proper time) マネマネ (v-m, v-m)
マァハラシミチ
/ma^aharashimichi/
[naparatanata]
馬走道
馬の調練道
伊仙町喜念上原と、伊仙上原の間にの山道。上面縄の按司屋敷(拝頂(ウガンウスジ))に縁があり、馬の調練場であったという。

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

マブイ
/mabui/
[napa]
亡霊
霊魂
たましい
イキマブイ=生霊、他界に近い人の霊が見えたら余命は短いと言う。生霊は家から墓地に青白い光を引きながら飛ぶといわれ、現世から後世への橋渡しとも言える。
マブイグメ=霊魂込め。葬具の一つで白紙で提灯型に造る。亡霊を中に込める意という。
--
【琉球】
【民】nampi (= 1. the elite among men, used as a term of respect; 2. a perfect ★soul 完全な精神、正気; 3. the supreme being; 4. a term of endearment; 5. the author of a treatise on akapporul2) マブイ
【賛】manaHparyAya (= m. (with Jainas) `" the state of ★mental perception which precedes the attainment of perfect knowledge "' N. of the last stage but one in the perception of truth 完全な知識の達成に先行する精神的知覚の状態 "'最終段階のN.しかし真実の知覚の1つ Sarvad.) マブイー
マブテ
/mabute/
[napata]
守って
見守って
守護
ヤンマブイ=留守番
民謡

此処(クマ)ぬ上下(ウリシモ)な掛りん候(ショ)るみ神
此処(クマ)守(マブ)って給(タボ)り手摺(シ)り拝(ウガ)ま真(マ)玉取(ト)て。

俚諺

働ちか守護(マブ)らい気張りば硬飯(クワバン)。
※よく働く者は神の守護を得、衣食住不自由なし。

世間胸算用

銭が一文置かぬ棚をマグリテから、出所なし。マブルはマモルに同じく見守ること。とある。

--
【賛】nipA (= 2. P. %{-pAti} , to ★guard or protect from (abl.) ; to observe , watch over RV.: Caus. %{-pAlayati} , to protect , ★guard , govern MW.) マブ
【賛】niviSTa (= (%{ni4-}) mfn. settled down , come to rest VS.; drawn up , encamped (army) MBh. ; placed , located , appointed (★guardians) R. ; entered , penetrated into (also with %{antar}) , lying or resting or sticking or staying in (loc. or comp.) RV. ;) マブテ
【賛】bhUpAla (= m. `" ★earth-guardian 大地の守護神"' , a king , prince Ka1v. ) マブライ (b-m)
ママグヮ
/mamagu^(wa)/
[nanaka]
  異腹の兄弟姉妹。
ママアマ=継母。マンマグヮの項参照。
ママグヮユゥエ=夜分遅い夕食のこと。
ママメ
/mamame/
[nanana]
小豆  
--
【民】nan2n2ippayaRu (= aconite-leaved kidney ★bean トリカブト葉インゲンマメ) ママメやる (p-m)
マメィ
/mame^i/
[nana]
腎臓 豆の形状からの称か。
--
【賛】mUtra (= n. (prob. fr. %{mU} = %{mIv} ; but ) the fluid secreted by the ★kidneys 腎臓, urine 尿 (%{mUtraM} 1. %{kR} , to make water) AV.) むーとら → マメィ △
マモロ
/mamoro/
[nanara]
周り
周囲
マモロヤ=小建築の家屋。終戦直後の頃まで、ヤワイヤ(新婚の分家)はマモロヤが多く板壁はごく一部で草壁が多く竹の床を編み、筵を敷いてあった。
民謡

庭(ヤンメ)ぬ周囲(マモロ)んば 舞(マ)よていちゃんと
元(ムト)ぬ舞(マ)よんが如(ネシ) 舞(マ)よらゆんよ

--
【民】muRRal (= 1. maturing; 2. anything that is fully grown or developed; 3. hardness, as of the core of a tree; 4. fruit almost ripe; 5. completing; ending; 6. strength; 7. old age; 8. ★surrounding, encircling; 9. hating) マモロ、まわり、マワイ
マヤ
/maya/
[na]
ニャウ、ミャウとも呼ぶ。
民謡

み山鬼ぬ野(ノ)かん下(サ)がとて マヤぐゎや成らんち マヤぐゎや成ららん。

--
【琉球】マヤー:猫
【民】nAvi (= 01 1. navel; 2. musk deer; 3. musk; 4. ★civet-cat; 5. civet) マヤ   △
マヤガル
/mayagaru/
[nakara]
舞い上がる 民謡

沖(ウキ)股ぬがチングヮヤ松明見せりば
浮上て舞(マヤ)上がる
村(シマ)々の青年達(ネセンキャ)清(キュ)ら女童(メン)見せりば
浮きゃ浮きゃ舞(マヤ)上がる。

--
c. 英辞郎 「舞い上がる」で検索。  成層圏に舞い上がる
soar into the stratosphere
【賛】mRga (= ; a large ★soaring bird RV. ;) マヤガ
【賛】nabhogati (= f. `" sky-going "' , ★soaring , flying L.) マヤガち
【賛】prava (= a. hovering, ★soaring.) マヤガ (p-m, v-g)
マラ
/mara/
[nara]
男陽
[だんよう]
陽物
[ようぶつ]
「魔羅(マラ)」は「修道のさまたげとなるもの」魔に同じ。男のかくしどころ、男根、もと僧家の隠語。(大漢和辞典・諸橋轍次著)とあり、僧侶の語である。
--
【賛】narAGga (= m. n. `" man-member "' , the ★penis L. ; m. eruption on the face L. (cf. %{naraGga}) ; mf(%{I}) n. having a human body (also %{-ka}) Hcat.) マラっが
マルキ
/maruki/
[naraka]
束ねる
括る
束の単位。一(チュ)マルキ=一束。
民謡
汝(ヤッ)きゃや与人(ユヒト)ぬ子(クヮ)んきゃ ちりめん帯(キュビ)ひきまわち
吾等(ワッキャ)や百姓の子(クヮ)藁マルキ引マワち。
チマルキ カラゲテ=着物やズボンの裾をまくりあげること。
--
【民】nArkkaTTu (= a ★bundle of palmyra fibre cords, commonly 100) マルキっつ
【賛】mUTa (= m. or n. a basket or ★bundle Ka1ran2d2. (cf. %{muTa}).) まーた → まるき (t-k)、まと メル  △

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

マワイ
/mawai/
[na]
周囲
巡視
サクマワイ=作場回り。農耕儀礼の一つ「虫祓い」(ムシアシビ)の日、早朝に田畑を回ってシメをさす。シメとは唐茅(ジキ)の葉を丸めて地面に突刺すこと。注連縄のシメからきた語と思われる。
俚諺

嘘(アラムン)や膳(ジイン)ぬ周囲(マワイ)。
※嘘ごとは広く通用できないと言うこと。

--
【賛】mura (= 1 n. encompassing , ★surrounding L. ; (%{A}) f. see 2. %{mura}.) マワイ
【民】muRRal (= 1. maturing; 2. anything that is fully grown or developed; 3. hardness, as of the core of a tree; 4. fruit almost ripe; 5. completing; ending; 6. strength; 7. old age; 8. ★surrounding, encircling; 9. hating) マワイ
マワシ
/mawashi/
[nata]

ふんどし
腰部にまわして、まくのでこの称があるのか。角力マワシに限らず褌の称。
--
【民】nIccal (= 02 man's ★loincloth) まーしノ
【民】nIrccIlai (= ★loincloth) まーし (l 無音)
項番「サナギ 褌[ふんどし]」  --- ふんどし
マン
/man/
[nan]

めぐりあわせ
 
--
【民】nEmam (= 01 1. appointment; 2. daily rites and observances; 3. regulation, rule; 4. destiny 運命、宿命, ★fate) マン
マン
/man/
[nan]
糸や一代むん繭(マン)や万代むん。
マンカイダマ
/mankaidama/
[nankatana]
  曲玉の転訛。
曲玉=琉球では玉珈玻羅(カハラ)、珈玻羅玉。
先島=マガラダマ。徳之島=マンカイダマ。曲った玉の音調から訛ったものか。舞い踊り合う意味にも取れる。と共に恋の乱舞でもあったろうか。
民謡

満恋(カイ)てば九年母(クネンブ)玉 幸怒(チョジョン)主が真玉
真玉持(ム)ちゅん幸怒主 勝(マサ)て愛(カナ)さ。

マンキ
/manki/
[nanka]
招く
舞んき
手で招く
足の筋が悪くつって歩く様子に「シネマンキ」という。
マンキャアシビ=招き遊び。男女が対向して座席し歌に合わせて招き踊りをする。天城方面では仕事唄に旧東天城地区(下久志から手々方面)では「キョウダラ」(京太郎の意か)の正月唄になっている。
民謡
  • キョウダラ打ち惚(フ)りてキョウダラ
    親(ウヤ)ぬ立ち立たぬ 吾(ワ)思(ウ)めきらんどや。
  • 遊で珍(メジラ)さや山と轟木よ
    舞(マ)んち珍さや花徳チョーダラよ。
節田マンカイ=ニライカナイ(海上遠方の神)を送迎する神事。
マンクス
/mankusu/
[nankata]
馬糞 マンクスダグ=馬糞団子、蓬餅の別称。相手の卑称にも使われる。
--
【民】mA (= 02 1. animal, beast; 2. ★horse; 3. elephant; 4. male of horse, hog or elephant; 5. leo of the zodiac;) まー、マン (+ン)
cf. アルタイ諸語 語彙対応比較表 #52 【英】 horse  f17_1#al.52
項番「クシュ  糞、人糞尿」
項番「インニャ  糞、[ふん、くそ]のこと」
マンゲテ
/mangete/
[nankata]
倒れて
滑り転んで
クゲティも同義語。
--
【民】nalugku-tal (= 1. to ★slip off ~から滑り落ちる。~を素早く脱ぐ。; 2. to become lean; 3. to be distressed (TLS)) マンゲ (l-n)
マンジ
/manji/
[nanta]
十分
多勢
たっぷり
萬じの意か。転じて積み重ねた義。または単位にもなる。
チューマンジ=一山薪一山
--
【民】vENTiya (= 1. indispensables; 2. required; 3. ★sufficient; 4. many) マンジや (v-m)
マンジ
/manji/
[nanta]
  妊娠しないこと。マンジに比較してマァンジと発音する。
マァンジワナグ=妊娠しない女。不妊症の女。
--
c. 「妊娠しないこと。マンジに比較してマァンジと発音する。」--- 日本語がオカシイ。意味不明。誰に向かって言っているの?
【賛】vandhyatva (= n. barrenness , ★sterility 不妊症, uselessness , deficiency , lack of (loc. or comp.) Hariv.) マンジとヴぁ (v-m)
【民】malaTu (= 1. ★sterility, barrenness, as of women; 2. sterile person or animal) まらつ → マンジ (l-n, t-j)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

マンジョ
/manjo/
[nanta]
饅頭
お菓子
饅頭のみでなく、菓子前部のこと。
マンジョマイ=パパイヤ。果実が長方形で香が高く美味、形状が饅頭に似ているところからこの方名があろう。大正の頃アメマンジョウ(飴玉)、コンペイト、蓬来豆等の菓子が店頭にあったが、高価で手がでなかったとか。
--
【賛】nandyAvarta (= m. a kind of diagram MBh. (cf. %{-ndikA7v-}) ; anything so formed (e.g. a dish or vessel) MBh. , a palace or temple VarBr2S. (also n. L.) ; a ★cake , MnGr2h. ;) マンジョ
【賛】niveSI (= f. ( %{viS}) prob. a kind of ★cake (`" kind of bone "' B.) Kaus3. ; ) マンジョ (v-n)
【民】nIraTai (= ★rice-cake boiled in steam) マンジョ (v-n)
マンダキ
/mandaki/
[nantaka]
萬抱き
万抱き
物に恵まれること。
民謡

上(ウィ)ぬ田ぐゎんば吾(ワ)田ぐゎ
下(シュ)ぬ田ぐゎんば吾田ぐゎ
吾嫁(ユメ)なる娘(ウナイ)真米(マグメ)マンダキ。

--
【賛】nand, nandati (= ({-te}) rejoice, be satisfied with (instr., r. abl.) C. [[,]] {nandayati} gladden. -- {abhi} please; be pleased with, delight in (acc.), greet, take leave of (acc.), accept, approve; w. {na} reject, decline. {pratyabhi} greet (in return). {samabhi} congratulate. {A} rejoice; C. gladden, make happy, ★bless [bless = 《be blessed with》恩恵を受ける、〔~に〕恵まれる]. {prati} greet joyfully or in return, bid farewell (acc.), speak kindly or humbly to (acc.); accept, approve; w. {na} decline, refuse. C. gladden, make happy.) マンダキ (t-k)、まんだち、まんだ
マント
/manto/
[nanta]
外套 防寒のため洋服の上に着る衣。
マンドイ
/mandoi/
[nanta]
  満胴の意か。多大の意である。物量が多い表現に使うことば。
イキャッサャテ マンドンデー。
--
【民】maNTu (= 02 1. pressing, thronging; 2. ★plenty, abundance) マンドイ (+イ)
【賛】vandra (= mfn. praising , doing homage , worshipping Un2. ; m. a worshipper , votary , follower W. ; n. prosperity , ★plenty abundance L.) マンドイ (v-m)
マンビ
/manbi/
[nanpa]
  集積すること。一か所に集めること。
甘蔗(ウギ)が山の様に集積されている(ヤマッテム マンデ アイ)。
--
【民】nAval (= 1. jaumoon-plum, l. tr.; eugenia jambolana ; 2. arnott's mountain black plum, l. tr., eugenia arnottiana ; 3. challenging for fight; 4. a shout of victory in the form of na1valo1-na1val ; 5. a shout of joy made while ★heaping grain on the threshing-floor Ⓖ脱穀場に穀物を山盛りするときの歓声;) マンビる (+ン)
c. 山積みの芋を見て、「マンビ」と叫んだのです。
【賛】mASarAzi (= m. a ★heap of blossoms MBh.) まーしゃらーし
マンマ
/manma/
[nanna]
  幼児語。水や食事の呼び名。
幼児にマンマネー。マンマイドー(水を飲まそうか。水はどら)と語りかける。
--
【十津川弁】まま   飯
【賛】nema (= ; ★food 食べ物、ご飯, rice 飯; ) まま、まんま (+ん)
【賛】marmara (= mfn. ; (%{A}) f. coarse ground ★meal 粗粉ミール L. ;) まま、まんま (+ん)
c. 【津軽弁、秋田弁】まま 【ご飯】、【石見弁】まま(食) 【めし、ご飯】、【高岡弁】まま 【食事。主として昼食を指す。】、【魚津弁】ママ 【めし、ご飯】
マンマグヮ
/manmagu^(wa)/
[nannaka]
継子 マンマグヮテム=継子の様に取扱いが不親切。
「マンマロ口説」はマンマグヮの扱いを次の様に歌っている。

父(アジャ)ぬ悪者(ワルムン)が継母(マンマ)冠(カ)めて
継母女(マンマアマ)がさんくとや
敷(シ)きゅる膳(ぜん)ぐゎや横(ユク)膳ぐゎよ
物(ムン)食(カ)みゅん茶碗ぐゎちば端欠(ハタケ)茶碗よ
置(ウ)ちきゅん箸(ハシ)ぐゎちんば焼切りよ。

--
【民】mARRAjncakOtaran2 (= stepbrother, ★stepmother's son 継母の息子) マンマグヮたらん (R-n, jn にゃ)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

⬢ミ  ↑Top  41 件
島口 標準語 用例・意味等

/mi/
[na]
肉付 汁の中の固形物の総称。殻に対して実の意か。
闘牛の様に肉が着いて(トレウシッテム ミ ヌイッチ)。実の方を入れて欲しい(ミ ヌ ホゥグヮ イーテクェーレ)。

/mi/
[na]
ミムチヌワサヌ ウラライ=心持ちが悪くて困っている。気分が秀れない様子。
俚諺

身(ミ)捨(シ)ててんば 世間(シケン)捨(シ)てるな。
※捨て鉢になっても社会公衆を憚れ。

ミーヤ
/mi:ya/
[na]
新家 ミィヤユェー=新家の建築祝い。古く家屋建築材は島の材が使われた。材木を山で代るとき山大工(デク)と稱する呪者(山方・山神)の祓い神事があり、大工初めは下(シュウ)大工が神事をなし、完工したら新築祝いがなされた。
ミーギン=新衣
ミータ=新田。新墾田、購入1年目の場合に新田祝いが盛大になされた。近身の者は労力の提供(傭い飯(ヤテイバン)、酒や馳走を提供して祝った。
ミィ
/mi^i/
[na]
ミィタマ=面玉、眼球。
ミィムドチ=目戻して。視力が減退して見にくいこと。
ミィクルデ=目がくらむ。金に目がくらむ。
ミィンシギ=まつ毛。
ミィンニャウ=眉、目の眉。
ミィックヮン=盲、文盲。
ミィシキョロイ=眩しい。目が光るの義。
ミィンコウ=目皮。瞼。
ミィンアンバ=目脂。
--
cf. 教育漢字 188 no 目、眼 め eye  f17_1#n.188
cf. file f20 #s.74 in スワデシュ 207
cf. file tibet #g.105 目、眼 eye
ミィ
/mi^i/
[na]
目上の意か。また年上の義にもなる。
--
【民】mun2n2ai (= 01 1. former times, antiquity; 2. elder sister; 3. elder ★brother) ミィ
ミィウチ
/mi^iuchi/
[nata]
瞬き
まばたき
ミィウチシュッキャ=瞬時。短時間のこと。
--
【賛】nimIlita (= mfn. having closed the eyes MBh. ; closed (as eyes , flowers ; n. also impers. e.g. %{-tam@puNDarIkaiH}) , twinkled , ★blinked Ka1v. ;) ミィウチ
ミィクジリ
/mi^ikujiri/
[nakatara]
穴探し
[あなさがし]
ミィは穴、隙間のこと。
ミィフイ=穴掘り。埋葬の一役は近身の者が負う。
クジリ=此処彼処といじり回すこと。小鳥が囮から逃げ出そうとして隙間探しをすること。
--
【賛】nigarh (= A1. %{-garhate} , (prob.) to blame , censure , find ★fault with Pa1n2. ; P. %{-garhayati} , to disdain , despise (acc.) MBh. (v.l. %{vi-g-}).) みくじる → ミィクジリ
【民】kOtu-tal (= 01 1. to peak and adjust with the beak, as feathers; 2. to disentangle, as the hair, with the fingers; 3. to ★pick ほじる, as food in eating; to take, in small quantities, as birds, sickly or dainty children, bashful persons; 4. to scatter, spill; 5. to tear in strips, as tender leaves; 6. to hollow, excavate, scoop out) くじ
【民】kuRRagkAN(Nu)-tal (= to find ★fault, ★pick holes) くるがん、ぐじがん
【賛】nema (= ; a ★hole ;) ミィ、め
【賛】nukattuLai (= ★hole at each end of a yoke ヨーク[=〔2頭の雄牛に掛ける〕くびき]の両端の穴) みくじり、めくじら
c. 批判する criticise
【賛】paNikkucol(lu)-tal (= 1. to give direction, as in doing a work; 2. to ★criticise) めくじら (p-m, N 無音)
cf. 「目くじらを立てる」「目からうろこ」の語源は?英語では何て言う?
ミィガネ
/mi^igane/
[nakana]
眼鏡 普通はミィガネで通じる。水中眼鏡にはミィカガンとも呼ぶ。水中で泳ぐミィカガン、水中で獲物を探して見る箱ミィカガンがある。ミィは水または見るよりも眼の意が強く、カガンは鏡の意。「箱水眼鏡」というわけ。
ミイヂル
/mii"(chi)ru/
[natara]
女弦 三味線の弦。下弦で低音がでる。下から女弦、中弦(ナージル)、男弦(ウージル)と呼ぶ。
民謡

三味線(サンシル)ぬ女弦(ミイジル)ぐゎや切れてんば繋(チ)がるしが愛人(カナ)が縁(イン)ぐゎと吾達(ワッキャ)が縁や切りてか繋(チ)ぎならんど。

ミキャヂキ
/mikya"(chi)ki/
[nakataka]
三日月 陰暦三日のこと、また三日月のこと。
--
【賛】manohara (= mf(%{A} or %{I})n. `" heart-stealing "' , taking the fancy , fascinating , attractive , charming , beautiful Mn. ; Jasminum Multiflorum or Pubescens L. ; the ★third day of the civil month (%{karma-mAsa}) Su1ryapr. ;) ミキャ/みっか(三日) (h-k)
cf. アルタイ諸語 語彙対応比較表 56 【印】 【古・日】 wosagi1/ usagi1(をさぎ/うさぎ 兎)  f17_1#al.56
cf. file f20 #moon ---つき(月)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ミキャムドイ
/mikyamudoi/
[nakanata]
三日戻い 婚礼後の三日目に里帰りすること。三の数字の魔力(仏教の影響)に縁起を求めた人生儀礼の一つ。
--
項番「ミキャヂキ  三日月」
項番「ムドシ  戻す、返す」
ミキャメ
/mikyame/
[nakana]
三日目 ミキャメヌワーイ=三日の別れ。死後三日目の弔事で、弔家の近く三叉路で三家族の者が糸を三か所に引いて別れて行く。何れも後をふり向かないで帰る。三叉路には葬儀に使った「笊、竹箸、柄杓、木灰」などを捨てる。死霊を外に誘導し迷わせる意であると伝えている。
--
項番「ミキャヂキ  三日月」
【民】neRi (= 03 1. bend, curve, turning, as of a road; 2. curliness of hair; 3. way, road, path; 4. religion; 5. precept, rule, principle; 6. path of virtue, righteousness; 7. style of poetic composition; 8. ★order 順番, row 列、並び, series 一連;) め(目)
【民】niral (= 01 1. row, ★order, arrangement 配置; 2. equality, similarity) め(目)
【民】niRai (= 05 1. bringing to a stand; stopping; 2. fixed ★position or arrangement;) め(目)
【賛】vinyaya (= m. (5. %{i}) ★position , situation 位置、情況、〔人のある時点の〕状態、立場 、立ち位置TPra1t.)、立ち位置 み/め(目/身) (v-m)
【民】mAn2 (= 02 1. cf. affix to nouns; 2. cf. particle meaning ways, ★times 回数, etc.) め(目)
【賛】kAlavid (= mfn. knowing the ★times 分かっている回数 R. i) 回目(かいめ)ダ (l 無音, v-m)
ミシギョ
/mishigyo/
[nataka]
禊川
みそぎ川
身を清めるためにみそぎをした川。古く巫女達が祭儀の折に斎戒沐浴した川のこと。また、溝川の字義よりして溝状の川の称であるとも思われる。
--
c. 「みそぎ」が「みしぎょ」に化けるって、有り有るか?。【賛】は「みしぎょ」に近い。
【賛】mArjAlIya (= mfn. fond of ablution or ★purification (said of S3iva) MBh. Ⓖ沐浴または浄化が好き (= %{zuddha-deha} or %{kirAta} Ni1lak.) ;) ミシギョ (j-ch-sh, y-ki-gi)
【民】mantiracutti (= ceremonial ★purification by sprinkling water consecrated by mantra, one of pan1cacutti , q.v. Ⓖpan1cacutti の 1 つであるマントラによって奉献された水をまき散らすことによる儀式的な浄化、q.v.) ミシギョっち (c-k-g)、みそぎッチ
ミジガメ
/mijigame/
[natakana]
水甕 雨水、川や泉の水を溜める容器のこと。水道が普及するまで水甕の使命は重かった。
アンバガメ=脂甕。酒甕。味噌甕。藍甕とその需要に応じて呼び名も違った。脂甕とは正月豚肉を脂に溶かし肉と一緒に甕に入れておき、数か月間にわたって食用とした。蛋白の唯一の補給源として親しまれてきた。水甕は普通炊事場近くに常設され、7、8斗入りの大きいのが多かった。水汲みは学童や婦女子の役で、ニョウシガテ(両方担ぎ)と称して、1斗馬穴を竿の中央に吊し両端を担いだ。本土からの酒甕とは別にシィダケ(密造酒)を甕壺に入れて人家の遠く地中に埋め密かに小出しして飲んだ。昭和35年頃まで密造酒は出まわったが、現今全く見当たらない。味噌甕の民俗はユニークな内容が多い。イチュミシュ・ユトミシュ(2年・3年味噌)と言う赤味噌は味が甘く、多人数の雑炊を炊くのに不可欠であったし婦人の世帯経済維持の優秀さを示す尺度にもなった。藍甕は藍玉の容器として各種の大きさのものが使われた。沖縄移入品が殆んどで現在も各地に見られる。
--
cf. スワデシュ・リスト 207 150 水 みず water  f20#s.150
【宮古口】かみ /kami/ 多友 新鏡 名詞 〈全〉甕
c. 甕(かめ、英:pot, urn, 西:cantaro, 希:pithos 、瓶とも書く)は、土器、陶器の一種で、貯蔵、運搬、発酵、化学反応に用いられる容器
人名  甕(かめ) ・ 甕(もたい) --- Google 日本語 fep は、「かめ」で「甕」は出てこない。アホ。
【民】kan2n2al (= 01 1. earthen vessel, ★water-pot; ) かみ
【賛】kumbha (= m. a jar , pitcher , ★waterpot , ewer , small water-jar [often ifc. (f. %{A}) e.g. %{chidra-k-} , a perforated pitcher R. ;a ★water-pot Pan5cat.] ) かみ
--
【民】miTA (= 1. large earthen vessel; 2. ★pot) もたい(甕)
【賛】madhuSThAla (= n. ★honey-pot.) もたい
cf. 教育漢字 35 no 器 うつわ vessel  もたい〔もたひ〕【瓮/甕/罇】水や酒を入れる器。 器(もひ)  f17_1#n.35
ミジク
/mijiku/
[nataka]
  牛馬の腹の部分の名称。背骨に近い腹部のこと。水を多量に飲むとミジクが張って見える。闘牛が激しく動いたらミジクカラゲテ(腹部の鼓動)と称し、雌雄を決するバロメーターにもなっている。
--
c. 「belly horse」prefix で攻める。
【賛】madhya (= mf(%{A})n. middle (used like {medius} e.g. %{ma4dhye} %{samudre4} , `" in the midst of the sea "') RV. ; ; the ★belly , abdomen Kum. ; the flank 〔動物や人間の〕横腹、脇腹 of a horse Ⓖ馬の脇腹 L. ;) ミジク (y-ki)
ミジグムイ
/mijigumui/
[natakana]
水溜り
[みずたまり]
人工的に窪地を掘って水を溜めるところ。泉や川水に恵まれない作場には溜りを掘って水をため、飲み水として利用した。ミジグムイに縁のある地名も残っている程である。粘土質の地点を選び周囲には草木を植えてその保全を図った。
--
【民】maTuvagkarai (= side or brink of a ★pool or tank プールまたはタンクの側面または瀬戸際) ミジグムイ (t-m)
ミシゲ
/mishige/
[nataka]
飯木
[はんもく]
杓子
[しゃくし、しゃもじ]
ミシゲブネ=健康骨。飯の木が源か。それとも飯餉か後考を待ちたい。
--
【民】maTavai (= 1. post; 2. oar, ★paddle; 3. whirling-nut くるくるナット; 4. grey mullet, silvery, mugil oligolepe ボラ、銀色、ムギル oligolepe) ミシゲ (v-g)
【民】muNTupalakai (= ★paddle) ミシゲ (N 無音)
【民】tuzavaitoTu-ttal (= to ★paddle a raft or boat) しゃもじツ (v-m)
【民】tuzAvu-tal (= 1. to stir with the hand 手でかき回す; 2. to stir with a ★ladle; to turn over, as paddy spread in the sun;) しゃも (v-m)
c. 「飯餉」って何だ?。餉/乾飯(かれいい)
c. インド弁からの「ミシゲ」の感触としては、maTavai めし櫂(かい)で、形は、魚の「ボラ」似。つまり、飯(めし)をよそるための船の櫂(かい)・オール、飯盛り道具。「かい」が濁音化され「ゲ」に化けた。「飯櫂(めしかい)」→「ミシゲ」カモ。
しゃもじ しゃもじ
ミシジ
/mishiji/
[natata]
三本 小量の称。
「これごく僅少ですが(クリ チュウシジグヮ ヤシガ)」と使う。
民謡

田ぐゎやミシジ取てど植えしるしが
五六(ゴロク)月なりば畦(アブシ)枕。

--
【民】naccu (= 05 ★little, small) ミシジ
【賛】mAtrAdhika (= %{-tro7dh-}) mfn. a ★little more than (abl.) Dharmas3.) ミシジか
==
【賛】nIcaka (= mf(%{ikA})n. low , short L. 短い; soft , gentle (as the voice , a gait &c.) MBh. ; vile , mean W. ; (%{akA} , %{akI} and %{ikA}) f. an excellent cow ; (%{ais}) ind. low 低い, below , ★little W. ) 短か(みじか)
ミシティムン
/mishite^imun/
[natatanan]
身捨て者
向う見ずの者
または身持ちの悪い者の称。
俚諺

身捨(ミシ)ててんば 世(シ)間捨てるな。

--
【賛】nandAzrama (= m. N. of a ★hermitage 隠者
[世捨て人]のすみか MBh. ) ミシティマ
【民】vatariyAcciramam (= a ★hermitage sacred to Vis2n2u) ミシティムン (v-m)
項番「イシレ   石レ、身捨物[みすてもの]、怠者、甘えん坊」
ミジムイ
/mijimui/
[natana]
海人草
駆虫薬
幼少の頃に海人草を入れた雑炊を食べたことを記憶している。ミジは水で、ムイはモ(藻)の意か。
「ホンダワラ」にも「ム」と呼んでいる。
--
【民】nirutipAcam (= ★seaweed 藻) ミジムイさん (p-m)
【琉球】スヌイモズク。「酢海苔」に由来[注釈 5]
c. モズク (wikipedia) で一般英語名を探したが、無かった。英語サイトも無かった。Vinegared seaweed. お酢の海藻。なので、seaweed で引く。3個のインド弁が有った。
【民】tirai-tal (= 01 1. to become winkled, as skin by age; 2. to be wrinkled, creased, as cloth, as a flag in the wind; 3. to roll as waves; to heave up, as the sea; to break in ripple; 4. to float on water, as a vessel; 5. to conagulate, form into clots as milk; 6. to be drifted by the wind into heaps, as seaweed 海藻のように、風によって山に漂う;, to gather, as bees round a flowr 花の周りのミツバチの様に集まる; 7. to be threadbare; 8. to become smooth, as an earthen vessel turned by a potter) チライ → スヌイ (t-s, r-n)
c. 「もずく」も有った。
【民】nirutipAcam (= seaweed) もずくの (r 無音、p 無音, c-k)
c. つまり、タミル語では、海藻のことを「もずく」と呼ぶらしい。
c. 3個めの単語も関係している。
【民】pAci (= 01 1. that which is green; 2. moss, lichen, duckweed, musci スペルがモズクに見える。; 3. seaweed; 4. sola pith; 5. saprophyte, mouldiness due to dampness; 6. green gram; 7. variegated necklaces; 8. cloud; 9. cf. pa1ja) もーじ (p-m)
c. 【英】musci 〔植物分類の〕蘚綱(せんるい mosses ) --- つまり、苔(こけ)のこと。

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ミシュ
/mishu/
[nata]
味噌 明治時代には糠味噌が王座で、味付には塩が用いられた。芋は濃い潮水で煮て食した。蘇鉄実、豆、麦、米を材料にした味噌が漸次普及したので糠味噌は姿を消した。食生活と味噌の関係は深く、味噌の民俗も興味深い。アンバミシュ(脂味噌)は豚脂と味噌、センモト等を入れていためてつくる。巨大なカサ包み弁当に脂味噌を副えて手拭いで括り腰に下げて出で立つ風情は忘れ難い思い出である。(全島慰(ナクサ)み)ユレミシュ(寄り合い味噌)の習俗は現在もみられ近隣相寄って味噌を搗き、飲み食いを共にする。かっては味噌搗きは日柄を選び吉日になされ搗き祝いも盛大にしたと言うが近年ほとんど聞かない。
--
cf. ビルマ含む 182⬟miso ↑ 味噌  (1) BEANPASTE
ミシュチキ
/mishuchiki/
[natataka]
味噌搗き 日柄を選んで味噌を搗く理由は、収穫、収納の意義の別に、搗いた味噌が美味でしかもいたまず数年貯えられることを祈願したものと思われる。原料はもとより、カセ(横物)・コゥジの状態・塩加減・練り加減等様々な条件が一致してはじめてインチュミシュ(2、3年の古味噌)に昇格できたと思う。搗き手は近隣同士。或いは近身の者が集まり労力奉仕をする麗しい美徳がみられる。
ミショチ
/mishochi/
[natata]
召候
召上がって
モォイショレ=参候得
民謡

馬(マ)乗(ヌ)らば早馬乗(ヌリ)召候(ミショリ)
舟乗(ヌ)らば早舟乗召候。

--
【賛】niHzeSa (= mf(%{A})n. without remainder 残さずに, (either = ) finished , passed away (%{kalpa}) Hariv. (%{-SaM} %{kR} to destroy completely MBh.) ; (or = ) complete 完了, whole 全部、すべて, entire , all MBh. ; at beg.of comp. ( = %{am} , or %{eNa} ind.) totally , completely 完全に; %{-kRt} mfn. ★eating one's meals without any remainder Vishn2. Ⓖ食べ残しなく食べること; %{-tas} ind. wholly , entirely Ra1jat. %{-tA} f. complete destruction MBh. ; %{-bhagna} mfn. totally broken Hariv. ; %{-muSita} mfn. totally robbed out Katha1s. ; %{-SaNa} mf(%{A}) u. = %{niH-zeSa} MW. ; %{-Saya} Nom. P. %{-yati} , to destroy totally Prab.; %{-Sita} mfn. having nothing left , totally consumed or finished or destroy. ed R. ) ミショチ
ミチギリ
/michigiri/
[natakara]
道切り
縁切り
親子兄弟の道切り。ここでの道は路ではなく親子の縁を切ることである。即ち何れかの一方が人道を踏み違えた場合、社会的立場上において交際を絶つこと。ミチギリ後は、一切の交りをせず親族扱いもしない。
--
【賛】nirAkR (= 1. P. %{-karoti} , to separate or divide off ChUp. ; to drive away , turn or keep off , ★repudiate 〔子どもなどを〕勘当する、縁を切る, remove , reject , omit , refuse , spurn , oppose , contradict MBh.) ミチギリ (r-t-ch)
【賛】vaMzabAhya (= mf(%{A})n. ★repudiated by a family Hcar.) ミチギリ (v-m, b-k, h-k)
【賛】pratyAkhyA (= P. %{-khyAti} , to proclaim one by one S3Br. ; to refuse , ★repudiate , reject ib.; to deny Das3. ; to refute S3am2k. ; to counteract (by remedies) Sus3r.: Desid. %{-cikhyAsati} , to wish to refute S3am2k.) ミチギリ (p-m)
ミチャイ
/michai/
[nata]
三人 一人(チュイ)、二人(ターイ)、三人(ミチャイ)、四人(ユダイ)、五人(イチダイ)、六人(ムダイ)、七人(ナナタイ)等の如し。
俚諺
  • 三人寄合(ユロ)てか 人(チュ)くと言うな。
  • 新嫁(ミイユメ)ぬ三(ミ)月働き。
  • 三腹集めてか鬼(ウニ)なるい。
ミックヮ
/mikku^(wa)/
[naka]
新子 民謡

産(ナ)しつ産(ナ)しつ産しつ男(インガ)ぬ新子産(ナ)しつ
男(インガ)ぬ新子産ちば押上(ウシャ)げ前(メー)抱き。

--
c. 標準語では、「新子(しんこ)」という漢字は、赤ん坊を指さない。魚の名前を指す。新生児、と言う。
cf. この夏こそ「新子」デビュー! , コノシロ(子代)/シンコ(新子)/コハダ(小鰭):特徴や産地と旬
【民】mAgku (= the sticky coating over the body of a new-born ★baby Ⓖ生まれたばかりの赤ちゃんの体を覆う粘着性のコーティング) ミックヮ、まく(膜)
c. 卵膜(らんまく)のことを、「まく(膜)」という、これが「まく+子(クヮ)」→「ミックヮ」に化けた。多分。
ミックヮヌシュカィ
/mikku^(wa)nushukai/
[nakanataka]
新子の潮掛り 浜下りの日、新子はニンニクを糸に通して胸に吊して海辺に下りる。波打ち際で潮掛りの神事がある。大人が指で潮を新子の顔につけ災禍を祓う。
ミナト
/minato/
[nanata]
トマイ(泊)とも言う。トマイグチ=港口。
浜下り唄

港口ん迄(タ)なんや三合酒(ダケ)し送(ウソ)って
港口過(シ)ぐちから巳風頼(ダヌ)ま頼ま。

--
cf. 教育漢字 202 港 みなと harbour/ harbor, port  f17_1#n.202
【民】tAvu (= 05 1. resting-place, lodging, shelter; 2. ★harbour; 3. support; 4. valley, depression) トマイ (v-m)、旅(たび)
ミフユ
/mihuyu/
[napa]
新冬 民謡

勿体(アタ)ら八月ミフユ成す辛気(シヌキ)
加那が年吾(ワ)年 寄(エ)らぬ辛気。

--
c. 「新冬」意味不明。解説(民謡)も意味不明。   新冬(しんとう)で、十月(かんなづき) or 神無月(かんなづき)/(かみなづき)、のことかことか?。
八月のことなの?。書いた人、意味分かって書いているの?。
辛気 --- 辛気臭い(しんきくさい)= 心がくさくさして晴れやかでないこと。
加那が --- 意味不明。加那之(がなし)と関係あるの?。
【賛】nabhasya (= mfn. foggy , misty S3a1n3khS3r. ; m. N. of a month in the rainy season (= %{bhAdra} , ★August-September 8/9 月) VS. ; ) ミフユ (s 無音) △
【賛】prAvRS (= f. (fr. %{pra-vRS}) the rainy season , wet season , rains (the months A1sha1d2ha and S3ravan2a , comprising the first half of the rainy season which lasts in some parts from the middle of June till the middle of ★October 10 月) RV. (%{-Si-ja} mfn. produced in the rainy seasons S3is3.)) ミフユ (pr-m, S 無音) △
c. 辛気くさい  depressing    まれ: boring (e.g. work) · fretful · dark (e.g. story) · irritating (e.g. tone of voice) · tedious (chore, person)
【民】cOki-ttal (= 01 1. to grieve; to be ★depressed in mind; 2. to faint, swoon) シヌキ (+ヌ)
【民】cuNakkam (= 1. delay; 2. emaciation; fatigue; ★depression of spirits; 3. dalliance) シヌキの
【賛】dIna (= a. scarce, scanty, weak, feeble (abstr. {-tA} f.); ★depressed, sad, wretched, n. as abstr. & adv. (also {dInakam}).) {dInakam} シヌキの
==
【賛】kArttika (= m. (fr. %{kRttikA} q.v. ; with or without %{mAsa})N. of a month corresponding to part of ★October and November (the twelfth month of the year , when the full moon is near the Pleiades) Pa1n2. ;) 神無月(かんなづき)(+ン、r-n)
ミメェ
/mime^e/
[nana]
見舞 出産、新築、旅行、慶事、新田畑祝い等には見舞いがつきもの。
--
c. コレ、案外難しい。英辞郎では、 get-well ハズレ。最終的には、病院 hospital で、hospitality おもてなし、と、同源となった。つまり、hospital とは、病人やお客さんをもてなす・世話をすること。病院は、その施設。
【民】puNNiyam (= 1. virtue; moral or religious merit; 2. charity, good deeds; 3. merit of virtuous deeds done in previous births; 4. purity, holiness; 5. good karma which brings peace of mind, one of nava-pata1rttam , q.v.; 6. divine nature; 7. acts of ★hospitality shown to an honoured guest;) ミメェむ (p-m)
c. 昔、調べた中にあった。つまり、 私の logic は昔と同じ、と、判明。
【琉球】■みまい〔見舞い〕 / 関連語彙:ミーメー
【賛】nRyajna (= m. sacrifice to men, i.e. ★hospitality.) ミーメー
【民】navapuNNiyam (= the nine acts of ★hospitality shown to an honoured guest 名誉あるゲストに見せられた9つのおもてなし, viz., etir-kol2al, pan2ital, irukkat-y-i1tal, ka1l-kal6uval, aruccittal, tu1pan2kotuttal, ti1pan3ka1t2t2al, pukal6tal, un2t2i-y-ital) ミーメー
==
【民】vaittiyacAlai (= ★hospital, dispensary 〔病院や学校などの〕治療室、保健室) もてやしの (v-m)、もてなしの (v-m, y-n)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ミヤ
/miya/
[na]
広場
闘牛場
宮の広場、祭場、境内の縁語か。
--
【民】mAn2aveLi (= ★open space 広場) みや
【民】man2Ram (= 1. hall assembly; 2. court; 3. meeting place under a tree, in a village; 4. open place used for riding horses; 5. plain, ★open space; 6. central place in a battlefield; 7. Chidambaram; 8. house; 9. cowshed; 10. long street; 11. truthfulness; honesty; 12. cf. certainty; 13. cf. scent, perfume) ミヤむ
ミヤゲ
/miyage/
[naka]
新家餉 ミヤゲフキ=米の汁を四隅の柱にふきつける。茅葺屋根を葺き終わる夕刻に、ミヤゲバンを炊いて角柱に粥の汁をふきつけ、虫や蟻の災害がないように家屋の安全を祈願する神事がある。
徳之島郷土研究会報第5号「徳之島のミヤゲフキ神事」の拙論がある。
--
【民】mERkUrai (= 1. roof of a ★house 家の屋根; 2. superstructure) ミヤゲ、三宅(みやけ)
【民】mELakam (= ★gruel 粥) ミヤゲむ
c. 三宅とお粥のミヤゲを掛けた、オマジナイ儀式。かも。
ミャシ
/myashi/
[nata]
ニャシも同義。弔事の竹箸は三日目の別れの場所に捨てる。盆のとき祖先棚に供える箸は、藁箸か萩箸である。浜下りの釜祭りの竹箸は数が多い程良いとされる。それでは折って数量を増す行為があった。
--
cf. ☑ 項番「ニャーシ   箸」
ミヤマ
/miyama/
[nana]
深山
奥山
民謡

奥(ミ)山ぬ苺(チチュビ)や花咲かじ実ぬなゆり
吾等(ワッキャ)村落(シマ)ぬ女童達(メーレンキャ)一花咲(サ)ちど実ぬ結びゅり。

--
【民】malaiyaraiyan2 (= 1. hima1layas ヒマラヤ, as king of ★mountains つまり、山の王様) ミヤマ
【民】malaiyaruvi (= ★mountain torrent 激流; waterfall 滝) ミヤマ
c. 滝がある所、つまり、山奥。
ミョウデ
/myoude/
[nata]
名代 甘蔗の圧搾車はアラングヮシ(荒搾)、ニドングヮシ(二度搾)と二度蔗茎を絞る。荒搾のきびがらを自動的に送る装置にミョウデという。意味からすると代手が適当のように思える。人手の節約上からは文明の利器だったが、十分役立たず、中に粕が停滞するに及んでは大きな事故も起きた。彫拔いたもの、トタン板製のものと工夫された跡がうかがわれた。
--
【民】nAyapcirastatAr (= ★deputy 代理(人) sheristadar) ミョウデ
【賛】pratipUr (= m. `" a counter-person "' , a similar man ; a companion , assistant ; a ★deputy , substitute Ka1tyS3r. ;) ミョウデ (p-m)
ミン
/min/
[nan]
ミンクンジ=耳塞がり、聴力がない。
クンジ=塞がること。
ミンジャネ=中耳炎。
ミンクス=耳糞。
--
cf. スワデシュ・リスト 207 73 耳  みみ  ear  f20#s.73
ミンガメ
/mingame/
[nankana]
耳甕 甕の上部に耳状の形をしたものが二個から四個焼付けてある。実用面では吊ったり、蓋を括りつけたりする装置であり、他面装飾にもなった。竹籠の緒を通す装置にもミンと呼ぶ。
--
項番「ミン  耳」
項番「ミジガメ  水甕」
ミングイ
/mingui/
[nanka]
菌生 枯木に生え食用となる。これも耳と類似している。きくらげ(木耳)のこと。
--
【民】marakkALAn2 (= a hard ★fungus growing on trees) ミングイの (r-n)
【賛】karaka (= ; (%{am}) n. ★fungus , mushroom L. ;) クラゲ、きのこ (r-n)
【賛】kavaka (= n. a ★fungus , mushroom Mn.) キノコ (v-n)、カビか、きんか (v-n)
cf. ビルマ込み 191⬟mushroom ↑ なば、きのこ、みみぐい、きーぬ みむ、みむじゅー、みむぐる、くらげ  f20_B_2#i.191
ミンジテ
/minjite/
[nantata]
溝じて 川水が満水になり濁流として流れる。尾母と亀津間に通称「人呑川(チュナミゴ)」がある。ある妊婦がミンジ川を渡ろうとして流されたと伝え、川下の奥名橋近くでは死者の霊が夜間に出歩くのが見られると言う。
俚諺

濁川(ミンジ)と木上(キンハナ)や守護(マブル)ゆん神や居(ウ)らん。

--
【賛】vandhyatva (= n. barrenness , ★sterility 不妊症, uselessness , deficiency , lack of (loc. or comp.) Hariv.) マンジとヴぁ (v-m)、ミンジテ (v-m)
【民】piNTamvizutal (= ★abortion 流産) ナシンドの (p-m-n)、ミンジテ (p-m)
項番「マンジ」
項番「ナシンド 流産」
ミンチャブ
/minchabu/
[nantapa]
耳朶(みみたぶ) ミミタブの訛り。
ミンチャブハラメカシ=耳たぶをはられる。
ミングクロ
/mingukuro/
[nankakara]
耳袋
[みみぶくろ]
耳下腺炎
[じかせんえん]
おたふく風
耳の下部が袋状に腫れあがる。
--
【民】men2n2aikkaTTi (= 1. goitre; 2. ★mumps) ミングクロ (TTi-ro)
【民】pon2n2ukkuvIgki (= ★mumps, parotitis, believed to be cured by wearing a gold ornament) ミングクロ (p-m, v-g, g-r)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

⬢ム  ↑Top  58 件
島口 標準語 用例・意味等

/mu/
[na]
ヤマム=山桃。小指先ほどの実がなり食用となる。5月5日に桃の枝を墓に供える部落がある。ムーギは信仰の対象となる。
--
【民】nellAn2i (= guinea ★peach (TLS)) ム、もも
【民】vammi (= guinea ★peach, s. tr., sarcocephalus cordatus) ム (v-m)、もも (v-m)、バーミン

/mu/
[na]
馬毛藻
ほんだわら
凶年に飢餓をしのぐ食料であった。また、戦時中は薬品の原材料として供出を義務づけられた。
ムイ
/mui/
[na]


(例)尾母の大谷森、亀津の古勝森、豊島森、中山の屋土森など各地に分布している。祖神、氏神の霊地として神聖視されている場合が多い。沖縄の御嶽の神と共通した点があげられる。
--
cf. 教育漢字 3 no 森 もり forest  林 はやし wood, thicket  f17_1#n.3
ムイ
/mui/
[na]
捥る
[もぎる]
果実を捥る。万葉集に「榎の実をモリ食む百千鳥。」との記録がある。
--
【賛】niryat (= 2 Caus. %{-yAtayati} , to ★snatch away , carry off , take or fetch out of (abl.) , get , procure MBh. Hariv. Ka1v. ;) むいった、もぎッタ (y-ki-gi)
【賛】parUu (= 02 plucking, ★snatching) ムイ (p-m)
【民】vauvu-tal (= 1. to seize, ★snatch; 2. to commit highway robbery; 3. to steal; 4. to rivet attention, fascinate; 5. to attach, as sin; to possess, as an evil spirit; 6. to undertake) ムイ (v-m)
ムイ
/mui/
[na]
守い
子守
クヮムイ=子守
クヮムイベン=子守部
--
【賛】pAra (= 2 m. = {pAla} ★keeper, protector.) ムイ (p-m)
ムイウ
/muiu/
[na]
盛緒 草刈籠の縁に二本の緒をつけて盛り草を括る。容器に一定量以上を入れることにムイウレてと称する。
ムイシュ
/muishu/
[nata]
盛塩 祝祭に使う塩を山型に盛ること。シュは塩、潮に共通している。空(カラ)潮、真(マ)塩、真白(シュ)など方名が多い。年祝の儀礼には「式の酒、盛塩、昆布、小魚等」を来客に配り長寿の喜びを分け合い祈願をこめるが盛塩は一口なめて家に持ち帰るなどその扱いは慎重にする。
【民】naTTu (= 01 platform for the storage of ★salt) マシュ、ムイシュ
【賛】nivaha (= a. bringing, causing; m. sgl. & pl. troop, multitude, ★heap 山盛り, mass.) ムヒ(盛ひ)
ムイナシ
/muinashi/
[nanata]
無言
一切話さない
ムイはムンイーで物を言う。無口競争のゲームは「ムイナシムイテン1、2、3」で開始する。
ムイナムン
/muinamun/
[nananan]
無理なこと 気の毒、かわいそうに、憐むべき。
牛馬の様に使われて可哀想だ(マウシテムン チコラッテ キムチャゲカムン)。
無理矢理(ムイナクト)使役(チケハジ)して物罰(ムンバチ)被るよ(カンビジャガ)。
ムエ
/mue/
[na]
モアイ
頼母子
ムエヌ ハナクジ=頼母子の配当。金の一種、現金を集める手段として設けられた制度。発起人に親と称してムエの責任者となる。古今を問わずイザコザが付きものである。

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ムケビ
/mukebi/
[nakapa]
迎え火 結婚式が始まる前、嫁方は自分の家で縁者一同を集めて、嫁送りの宴を張る、一方婿側は新嫁を早く迎えようと数度に及んで使いをよこし機が熟したらムケビを出して一行を嫁方の家まで迎えに行く。途中の通路に青年たちの設営した障害物(木や竹をっ組み泥を打ち付ける)を取り除くためにも必要であるばかりでなく、火神の霊力との関連もあったと思われる。インケダイ=迎え松明。が示すように松明を燃やしたものだが今日は全く見られない。
ムシアシビ
/mushiashibi/
[natatapa]
虫遊び
虫除き日
共通して旧四月の午(ウマ)の日(ノゾク)にする稲作儀礼。稲穂が出る前に害虫(悪童)を祓う意味の行事で、古文献にも「害虫駆除祝」と記されているところから、遊興日である旨の行事名とされる。当日は田畑の害虫を除去した後にシミ(注連)をさす。茅(ヂキ)、唐茅(ヂキ)の葉を束ねて先を結び田の流(ハイ)れ口(グチ)にさした。これに水口祓いと呼ぶ。このほか「中の巳にはハブ祭りを行う。」とあり、蛇も虫に含めていた。害虫は田芋の葉舟やクバ舟等に乗せて海に流し、初遊びと呼んで浜に下り宴を張る。殆んどの部落で、金物道具を使ったり、針仕事をしたり、青野菜や長い青竹、芭蕉などを家に持ち込むことを禁忌とし、これを犯すと蛇や虫の害を受けるという。また雨戸を締切って一日中外で過ごした部落もある。
ムシクレバ
/mushikureba/
[natakarapa]
虫食歯
虫歯
 
ムジ
/muji/
[nata]
芋茎
ズイキ
田ムジ=田芋。夏季に茎は徒長し水面高く葉柄を出す。芋は葉茎が萎れた頃に掘る。ともに食用となる。盆に祖先棚に供えるミジガシラはムジを薄く切って、丼に水と一緒に入れ、三日間供えて送りの時に門口に捨てる。
--
c. 茎(くき) stem, stalk
【民】maTTai (= 01 1. leaf-stalk of fern or palm; ★stem of plantain; 2. husk of coconut; 3. a bundle of 4500 betel leaves; 4. bat; 5. snake) ムジ
【賛】mathin (= m. (strong ★stem , %{ma4nthan} , older %{ma4nthA} ; middle %{mathi4n} or %{mathi4} [q.v.] ; sg. nom. %{ma4nthAs} acc. %{ma4nthAm} [for %{mantkAnam} see %{manthAna} under %{manth}] [777,2] ; instr. %{mathA4} du. %{mathi4bhyAm} pl. %{mathi4bhyas} &c. [cf. %{pathin} and Pa1n2.] ; for %{mathInA4m} see %{mathi} above) a churning-stick 攪拌棒, any stick or staff for stirring or churning RV. ; the penis 陰茎 L. ; a thunderbolt L. ; wind L.) ムジの
==
【民】kagku (= 01 1. ridge to retain water in paddy fields; 2. dam, anicut; 3. side of a bank or ridge; 4. limit, border; 5. row, regular order; 6. base of a palmyra ★stem; 7. cinder, glowing coal; 8. shred, piece) くき(茎)
【民】tOkai (= 1. tail of a peacock; 2. peacock; 3. woman; 4. feather, plumage; 5. tail of an animal; 6. cloth for wear, garment; 7. front end of a cloth; 8. plaited folds of a woman's cloth; 9. sheath, as of sugarcane, of a plantain ★stem;) ズイキ
【賛】dIrghalohitayaSTikA (= f. `" having a long red ★stem "' , red sugar-cane L.) ズイキろひたやちかー
ムジョ
/mujo/
[nata]
思女
愛人
オモイジョの転訛であろうか。
民謡

わが愛(カナ)し思女(ムジョ)や何処(ダー)野原(バル)かち
参(モー)ゆんが 野原(ハル)教えて(カタ)給(タボ)れ 探(トメ)して
見(ミ)ち来(ク)よ。

--
【賛】madAra (= m. (only L. ; cf. Un2. ) a hog ブタ; an elephant (in rut) ; a thorn-apple ; a ★lover , libertine ; a kind of perfume ; N. of a prince.) ムジョ、まーどれ、マダム (r-m)、マドンナ (+ン、r-n)
ムジョサイ
/mujosai/
[natata]
親しい 民謡

潮(シュ)ぬ満(ミ)たば舟から居(イ)参れ
潮ぬ干(シ)らば陸地(カチ)から居参(イモ)れ
ムジョサイヨ

--
【賛】niSThA (= f. (ifc. f. %{A}) state , condition , position Bhag. ; firmness , steadiness , attachment , devotion , application , skill in , ★familiarity with , certain knowledge of (loc.) MBh. ;) ムジョサイ
c. 唄の意味からして「ムジョサイヨ」と言われても、意味が分からない。徳之島の人には通じるのか。
専門知識だべ、と、言いたいのか?。
「~に精通している」の意味なら、印辞書と同じ。「親しい(したしい)」良く知っている。 acquainted to, familiar to 仲良し、親しい間柄、顔見知り
ムチ
/muchi/
[nata]

祝餅
忌餅
その性格は多面性を示している。祝餅(白餅・真餅)の由来は稲作儀礼と結び、米の豊鐃は神威によるものとの原点からすれば、米の霊力に肖って餅を搗きそして祝座に神の代理として餅が無言の力添えを果す。やがて餅の意義が分化し、純粋の食用となると餅の意義も薄らぎ、その活用も多様化する。祝儀には白餅(真餅)、食用には蓬(マチ)餅、ソーダ餅、砂糖(サタ)餅、鯨餅(グンジャ)、甘藷(ハンシン)餅、油(アンバ)餅、蘇鉄(ナイ)実餅と種類は多い。年の夜の年重ね餅、机餅、床餅、鏡餅、鼠餅、酒肴餅、三月三日の蓬餅、五月五日の笹(デーク)餅、月神の団子(ダグ)餅(1、5、9月)等は一定している。古来の神事習俗からきた餅、食生活面の影響による餅の意義は大なり小なり変動はある。
--
cf. ビルマ含 229⬟rice cake ↑  f20_B_2#i.229
ムチギャハ
/muchigyaha/
[natakapa]
餅包葉 広葉の植物で香がとてもよい。山野に自生する。餅貰(ムチムレ)いの餅ムチギャハに包み与える。サネンに似た広葉の先端に秋の終わり頃円形の果実をつける。
ムチギュメ
/muchigyume/
[natakana]
糯米
[もちごめ]
ムチの項の真餅は糯米を使う。糯米は昭和の初め頃までフンニ(本稲の意か)と称され、十月節(立冬・新暦11月7日頃)に播種し年を越し翌年2月に本田に移植する。当時の栽培技術からして収穫に恵まれたため首里王府は全地域にこのフンニを普及した。『「道之島代官記集成」によると、フンニの栽培は従来の稲作より優れていたため、年貢の滞納も数年にして解決した。』とある。
--
項番「ムチ  餅、祝餅、忌餅」
項番「ユンギュメ」  ---- 米(こめ)
ムチナシ
/muchinashi/
[natanata]
遣繰
[やりくり]
民謡にみられる程度で殆んど耳にしない語。
民謡

声(クイ)やムチナシどやしが ムチナシぬ声(クイ)し歌(ウト)て給(タボ)れ。

--
c. 解説意味不明なので、調べられない。
c. 「馬なり、ムチナシ、10馬身以上の出遅れのハンデがあっても楽勝」 --- 競馬用語:鞭無し、鞭を叩かずに走ること ?。
【民】maTAtipattiyam (= ★management of affairs of a temple or mutt 【名詞】駄犬、雑種犬、雑犬) ムチナシやむ (p-m-n)
==
【民】UrkkARupARu (= * ★management of the public affairs of a village or town) いやりくりハール
【民】vayiRukazuvu-tal (= to ★manage with great difficulty to get food and live; to eke one's livelihood) やりくり (z-r)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ムチムレ
/muchimure/
[natanara]
餅貰い ムチムレ行事は次の三大別できる。
  1. 一月十六日型(花徳)
  2. 盆の十五日型
  3. 種漬餅型と彼岸型
1の型は十六日正月、先祖正月としての縁から、
2の型は送り盆の意義からして祖霊たちの墓地への土産だと伝えられているが、その由来は3の種漬餅と秋餅と続き、年3回の餅行事は経済面より現在の盆型にまとめたことが明らかである。(手々)
3の型は時季的に接近しており、ある時代に宗教行事としての彼岸が稲作儀礼と結び付き、今日の形態に変わったと考えられ、本来は3の種漬餅が主軸であったと思われる。(タネチキ。タネマキの項参照)「道之島代官記集成」によると「九月種子下シ、日柄ヲ選ビ稲ノ種子ヲ下シ、其祝トシテ煮餅。カシキ餅ノ二種ヲ造リ、二日間男女一団トナリ戸毎ニ廻リテ餅貰ヲナス。」とある。煮餅とは糯米の白餅で、カシキ餅とは面縄地方のバンムリに相当するものと思われる。「徳之島のムチムレ行事。」奄美郷土研究会報11号に筆者の拙論がある。
--
項番「ムチ  餅、祝餅、忌餅」
項番「ムレ  貰い」
ムチリテ
/muchirite/
[natarata]
  朋友の親しい交わり。異性が意気投合して親しくなる。
民謡

カニョサマと吾二人(ワンテ)や幼少(グニャサ)い時から
ムチリ遊び友達(ドシ)よい。

--
【民】mazalai (= 1. prattling, babbling, lisping of children; 2. gentle speech, as of women; 3. ★childhood 子ども
[幼少・幼年]時代、幼児期、児童期、小児期, tenderness in age; 4. gentle sound, as humming of bees, as tinkling of anklets) ムチリ
ムッシュ
/musshu/
[nata]

[むしろ]
藁筵、藺草筵、茅筵とも自家用として造った。明治、大正の頃は住宅も竹の床に筵を敷いていた。畳は経済上からして貧者には縁はうすかった。筵打台で筵や畳表を製造する作業は昭和14年頃から姿を消した。赤蜻蛉(アーエーダ)の一種に羽の幅広いのがいるが、その形状からムッシュウチエダとの方名がある。
--
【賛】mandurA (= f. a stable for horses Ka1v. ; a ★mattress , sleeping-mat , bed L.) ムッシュ
ムットビ
/muttobi/
[natapa]
瀬魚
[せうお]
小軀で瀬の溜りにいて、泳ぐほか瀬を飛びはねて移動する。ハコベの苦汁を流すと岩穴から跳び出てきて瀬にて捕え易い。
--
c. 大辞林   せ-うお ―ウヲ [1] 【瀬魚】 瀬にいる魚。
ムデテ
/mudete/
[natata]
左右に揺れて マイムデテ=臀を左右に振って歩く様子。肉付きがよくポトポトしているか、動作が鈍感である場合に言う。
俚諺

黒金火箸ぬムデルン迄(タナ) 親(ウヤ)ぬ教訓(ギチ)背(ソム)くな。

ムト
/muto/
[nata]

根元
親元
一本(ムト)
元来
正月の年始回りは親元を最初にする。七草雑炊の初は親元の先祖棚に供える等祖先崇拝の念は深いと言える。
ムトブ
/mutobu/
[natapa]
  手の指が腫れる病気。治療法の一つ、茄子を焼いて肉をくり抜いて患部に通しておく。
ムドシ
/mudoshi/
[natata]
戻す
返す
婚意を確かめる習俗の一つ。古く三合瓶を女性側が受けとらずに戻すと婚意はないものとする。
カケムドシ=二回目の勝負、試合のこと。角力、闘牛などの用語である。
民謡

女童(メーレ。妻)なさんち思(ウモ)て草履(サバ)ちくて履(ク)まち
女童(メーレ)なとむがで 吾(ワ)草履(サバ)ムドセ。

--
【賛】nivartita (= mfn. turned or brought ★back , averted , prevented , given up , abandoned , suppressed , removed MBh. ;) ムドシ
【民】maRuttA-tal(maRuttarutal) (= to restore, ★recover bring back) ムドシ
【賛】nivarta (= a. causing to ★return.) もと る、もど
【賛】madryaJc (= a. ★turned towards me; n. {madrya3k} adv. = prec.) もどりゃち
cf. 教育漢字 6  t3  返える?、帰る、かえる turn, return 返す  f17#2.6
cf. 教育漢字 3 ↑  kapi₁r(i)  かえる  駿河  kape₁r  f17#ov.3
ムドシグチ
/mudoshiguchi/
[natatakata]
戻口 サカウタの一種と言われ、歌によって呪術がなされる。「貴方の(ウイガ)歌は(ヤ) サカウタですね(アシガ) ウセキラセキラセ 戻(ムド)ちウェーセラ。」
(例)犬神の信者による呪言のムドシグチとして、前記の唄を歌った。また犬田布の牧公衆が瀬竜の路上で呪言によって馬もろ共転倒したが、ムドシグチによって逆に相手方を倒して無事に用を足したとの伝えがある。(詳細は徳之島採集手帖6号(51)を参照のこと。)
ムヌドク
/munudoku/
[nanataka]
気の毒
物の毒
民謡

切れれやムヌドク 破れれやムヌドク
ハレー引きさ。

--
【賛】mArDIka (= n. (fr. %{mRDika}) mercy , ★pity , compassion RV.) ムヌドク (r-n)
【民】man2aciragku-tal (= to ★pity, commiserate; to relent) ムヌドク
【民】kaNNiragku-tal (= 1. to sound; 2. to ★pity; to have compassion) きのらく、きのどく (r-t-d)
【賛】karuNArdra (= mfn. tender with ★pity , tender-hearted , sensitive.) きのどら
==
【賛】kRpAya (= Nom. A1. %{-yate} (Pot. %{-yIta}) , to mourn , grieve , lament Nir. ; to have ★pity MBh.: P. %{-ya4ti} , to praise (cf. %{kRpaNyu4}) Naigh.) {kRpAya -yate} 可哀想(かわいそう)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ムネ
/mune/
[nana]
ネィとも言う。
ネィヤミ=胃病み。
ネィシギョロイ=胸寒い。心配する。
ネィシンミキ=胸痛み。胃がムカムカする。
ネィクンジテ=胸塞ぎ、食物が胸につかえる。
ネィムッチ=胸持ち。気が晴々しない。
--
cf. 教育漢字 195 胸 むね breast  f17_1#n.195
ムマセ
/mumase/
[nanata]
揉ませ 社会の荒波に揉ませる。
俚諺
  • 親(ウヤ)不幸者(ムン)や 波風にムマセ
  • 山ぬ木ぬ高さ 風に揉(ム)マルン
  • 肝(キム)高さ 他人(ユス)に 揉マルン
--
【民】martti-ttal (= 01 1. to ★knead, rub; 2. to mix, compound, as medicines; 3. to pound, grind; 4. to beat soundly, thrash) ムマセ
【賛】vell (= (cf. 1. %{vel} and %{vehl}) cl. 1. P. (Dha1tup. xv , 33) %{vellati} (pr. p. %{vellat} , or %{vellamAna} Va1m. V , 2 , 9) , to shake about , tremble , sway , be tossed or agitated Ka1v. Katha1s. &c.: Caus. %{vellayati} , to cause to shake &c. ; to ★knead (a dough 〔パン・ピザ・ケーキなどの〕生地、練り粉) Bhpr.) もむ (v-m, l-m)
==
【民】kummu-tal (= 1. to pound in a mortar genrly; 2. to ★knead) こね
ムミ
/mumi/
[nana]

[もみ]
ムミシクブ=籾殻
ムミシリ=籾摺り。精米機が移入されるまで籾摺、米搗きは女童婦人(メーレヤ)の夜仕事(ユナビ)に負うことが多かった。2、3人1組の女童達はシルシ(摺臼)に籾を摺り、臼に搗き籠で篩い分ける作業をした。
民謡

稲摺(シ)りよ 籾粒(アラ)選(ユ)り選りよ 気張(キバ)て摺(シ)り
妹達(ウナインキャ) シキュ米 かめらしゅんど サァー
稲摺り摺りよ 籾粒(アラ)選(ユ)り選(ユ)りよ。

籾盗人(ヌシド)とは生籾または筵に干したまま放置した当時は、籾がよく盗難にあったこと。籾借りとは本年借りたら来年は二倍にして返済する借財のことである。
--
【賛】palAva (= m. ★chaff , husks AV. ; a fish-hook , Va1sav.) ムミ (p-m, v-m)
ムミチジ
/mumichiji/
[nanatata]
籾粒
胸粒
鳥類の胃袋のこと。鳥の中でも鶏の胃袋は胸に突出し、籾がそのまま外部から確認できるのでこの称があるのであろう。
ムミン
/mumin/
[nanan]
木綿
[もめん]
芭蕉糸衣とともに綿を栽培して木綿糸を紡ぎ藍染衣を織って晴着に着た。現在も遺品が多く見られる。
「ムミンダラダラ ムメンゴ イクイク・・・・。」当時の手毬唄にも歌われている。
--
【民】mayilam (= 02 1. Indian acalypha; 2. a kind of coarse ★cotton) ムミン
ムム
/mumu/
[nana]
ムムタブラ=太股。
ムムグイ=股根。股の付け根。
--
【民】mun2n2antoTai (= 1. upper part of the ★thigh 腿(もも); 2. fore-quarter of mutton) ムムたい
【民】namavAriti (= ★thigh) ムムぐいち (v-g)
ムムギ
/mumugi/
[nanaka]
  鶏の消化器官の一つで、独特な呼称である。食べた餌は胃袋からムムギに来て、ムムギで小石などと混じて十分消化し、腸におくられる。
ムメン
/mumen/
[nanan]
木綿 古く綿を自家用に栽培して綿をとった。綿は糸を紡いだり蒲団(ウド)に入れたりした言う。
民謡

引(シ)き下げて見ればムメン戸屋(ジョヤ)ぬ筵(ムッシュ)・木綿戸屋
=綿の殻を編んで戸口に下げ、それが戸の代用になった。

--
項番「ムミン  木綿[もめん]」
ムル
/muru/
[nara]
悉く
「ウンナ ウンチュウンキャ ムルカン チンニェー クンナ ウン マジムンヌ フェーンニェ ヘククンバ シンギルゲンド。」チュウムルシ=人が多勢いる。
ムルシ
/murushi/
[narata]
固形 サタムルシ=砂糖固型
チュウムルシ=一固まり
--
【賛】mUrti (= f. any ★solid body or material form , (pl. material elements , ★solid particles ; ifc. = consisting or formed of) Up. ;) ムルシ

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ムレ
/mure/
[nara]
貰い 物乞者の意。
クジキャ=乞食。物もらい。家々村々を回って物乞をする者。
ムレネシュムン=物もらいの様に経済面が極度に貧しい者。
--
【賛】nIvara (= m. ( %{nI}? ; ) a trader ; an inhabitant ; a ★beggar ; mud ; n. water L.) ムレ
【民】nirappOr (= 1. ★beggars; 2. the destitute) ムレ
==
【賛】kauzika (= ; N. of a Buddhist female 女性の ★beggar Ma1lav. ; for %{kaizikI} q.v. Sa1h.) こじき
ムン
/mun/
[nan]

[もん、かど]
門口
[かどぐち]
ムングチ=門口。カドグチも同義語。
--
【民】mun2vAcal (= front ★gate of a house (TLS)) ムンばーさる、ムングチる (v-g, c-ch)
【民】kaTaivAcal (= outer ★gate, entrance) カドグチ (v-g)
** 門(かど) **
cf. 教育漢字 9  katu  門(かど)  下総  kaNto₁   f17#on.9
ムン
/mun/
[nan]

ヤマシムン=猛者。気の荒い者。山猪者の意か。
俚諺
  • 老人(ウィームン)や金ぐらなかゆん。
  • 待つ者(ムン)や大漁(フーイュ)釣(クヮ)しゅん
--
【民】mun2n2ilai (= 1. ★person or thing that stands in front; 2. second ★person 二人称, the ★person or thing spoken to 話題にしている人や物; 3. cause 原因; 4. that which is essential; 必須事項 5. presence; 6. place of manifestation) むぬ/もの(者、物) (lai 無音)
ムン
/mun/
[nan]
ムンイリ=物入り。消費が多い。
俚諺
  • 犬に物(ムン)喰(カ)まちか手噛(クヮ)るん
  • 物(ムン)ぐとや言(イヒ)出(ジャ)ちか三斗(ド)
--
項番「ムン 者、人」
ムンイーグチア
/mun+i:guchia/
[nanakata]
物言い辛い 話しかけが嫌い。クチアーは苦しいこと。対話が下手。無口の称。
--
【賛】maunin (= mfn. observing silence , silent , ★taciturn 口数の少ない、無口な、寡黙な。 MBh. ; m. = %{muni} (sometimes ifc. in proper names e.g. %{gopInAtha-m-}).) ムンいん
【民】maun2am (= silence; muteness; ★taciturnity) ムンあむ
【賛】vAgyata (= a. reserved in speech, ★taciturn.) イーグチ
==
【賛】tUSNIMzIla (= mfn. ★taciturn Pa1n2.) つつましーら
ムンウケ
/mun+uke/
[nanaka]
物受け
承知
約束ごと
俚諺

承知(オー)ぬムンウケねん。
※「はい」の返事を返したら失敗はない。

--
【賛】navaraGga (= n. a gift to 5 and ★acceptance by 4 persons of the best Ka1yastha families L. ; a kind of garment (also %{-ka}) L. (fr. 1. %{nava}?) ; %{-kula} mfn. having the privilege of marrying into 9 distinct families (?) MW.) ムンウケ (v-m-n)
【民】ukantatu (= that which is ★acceptable) 受けます、承けました
【賛】upagrah (= P. %{-gRhNAti} (aor. %{-agrabhIt} AV.) to seize from below ; to hold under , put under ; ; to ★accept 了承, approve 是認 MBh.) %{-gRhNAti} わかりもーした
ムンカタレ
/munkatare/
[nankatara]
囁く
[ささやく]
密かに相手の耳もとに語ること。物語りの縁語か。昭和10年頃の遊びの一つとして、「ムンカタレ」があった。ごく有触れた話題をムンカタレして笑いに興じたものである。
--
【賛】manmana (= m. confidential ★whisper (= %{karNa-mUle@guptA7lApa}) Ka1vya7d. Sch. ; love or the god of love ib.) ムン
【民】kAtilOtu-tal (= 1. to intiate a disciple by whispering a mantra in his earl; 2. to ★whisper in the ear, as secrets; 3. to back-bite) カタレつ
【賛】karNeTiriTirA (= f. ★whispering into the ear , tale-bearing g. %{pAtre-samitA7di}.) カタレ、かんたれたれ
==
【民】pocupocu-ttal (= 1. to whisper, murmur in secret; 2. to ooze out slowly; 3. to be importunate; 4. to drizzle) ひそひそ
【賛】sopAMzuyAja (= mfn. with an oblation offered in secret or with a whisper S3a1n3khS3r.) ささやく (j-k)
【賛】zatrUpajApa (= m. the treacherous ★whisperings of an enemies (%{-dUSita} mfn. corrupted by an enemies's treachery) Kull.) ささやく (j-y, p-k)
ムンカンゲェ
/munkange^e/
[nankanka]
物考え
物思い
ムンメィ=物思い。も同義語。思考力。
ムンカンゲェヌ ユタァヌ(常識に長じ理性的なこと。)
--
【賛】guNagRhya & -graha (= a. to be captivated by 《be ~》~に魅了されている, i.e. ★sensible of 〔人や行動が〕分別[良識]ある、思慮深い, virtues or merits. Ⓖ美徳や功績にとりつかれる、つまり感受すること。) ムンカンゲェ (g-m, R-n, y-ki)、カンゲェ
ムンギャナガサ
/mungyanagasa/
[nankanakata]
麦稈
[ばっかん]がさ
麦藁帽子は麦稈をおしつぶして編むが、ムンギャナガサは麦稈をそのまま編んで作る。母間部落はクバ傘、麦稈がさの特産地として有名。
--
c. 麦稈とは? わかりやすく解説 · 麦稈. 読み方:バッカン(bakkan). むぎわら
【民】pan2n2akkAran2 (= 01 braider or worker in leaves, olas or ★straw) ムンギャナ (p-m)、ばっかん
ムンギレ
/mungire/
[nankara]
物嫌い
食事嫌い
食事療法による好き嫌い。
--
【民】viruppuveRuppu (= desire and aversion 欲望と嫌悪; ★like and ★dislike 好き嫌い) ムンギレっぷ (v-m, r-n, v-g)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ムンクセィ
/munkuse^i/
[nankata]
物噛み癖
食べ癖
食いしんぼう
物欲し
 
--
c. 食いしんぼう 英辞郎は「食いしん坊」以外拒否。 暴食 voracity ハズレ。印辞書の中に、voracity の近所に avidity アリ。
【民】nAkkuttALampOTutal (= 1. being ★greedy 欲張り for food; 2. indulging in unrestrained ridicul Ⓖ1. 食べ物に貪欲であること; 2.無制限の嘲笑に耽る) ムンクセィものほしたる (L-m)
【民】nakaTTu-tal (= 1. to push away, shove; 2. to delay, procrastinate; 3. to thrash; 4. to pound, grind; 5. to eat up with ★avidity 暴食。〔物に対する〕貪欲、渇望。 Ⓖ貪欲に食べ尽くす) ムンクセィ (+ン) 【民】cajncu (= 02 manners, customs, ★habits, as peculiar to individuals or castes) くせ、くにゃす
==
【賛】kukSimbhari (= mfn. one who nourishes only his belly , filling or pampering the belly , ★gluttonous Pa1n2. ) 食いしんぼう
ムンシギュラー
/munshigyura:/
[nantakara]
仕事奇麗 仕事を技巧よくする。
俚諺

仕事奇麗(ムンシギュラ)ど子(クヮ)産(ナ)し奇麗
※仕事をしっかりする者は立派な子を産するとの意。

--
【賛】nItikuzala (= & {-jna} a. ★skilful in politics or human affairs. Ⓖ政治や人事に長けている。) ムンシギュラー/ムンシギュラ (+ン, z 無音)
ムンダネ
/mundane/
[nantana]
物種
種子
魚を釣る餌。騙す術。
ムンチクイ
/munchikui/
[nantaka]
作物
[さくもつ]
農作物
[のうさくもつ]
俚諺

人(チュウ)ぬ前途(サキ)と作物(ムンチクイ)の前途や計測(ニヤ)らん。

--
【民】mAcikkOTai (= 1. summer ★crop of paddy, as harvested in ma1ci; 2. the month of ma1ci, as part of the summer season) ムンチクイたい (+ン, +イ)、農作たい
c. 「ムンチ」は、 summer 夏(ナツ)と関係が有る ?、カモ。
【民】maTagkal (= ; 17. ripened sheaf of grain, prostrate in the field Ⓖ熟した穀物の束、畑にひれ伏す; 18. summer ★catch-crop sown after campa1 has been reaped Ⓖカンパ 1 が収穫された後に播種される夏の収穫作物。;) ムンチクイ (+ン, l-y)、農作ある
ムンドゥ
/mundo^u/
[nanta]
問答
言い合い
口論
ムンドゥムン=口論がちな者。
--
【賛】mImAMsA (= f. profound thought or reflection or Consideration , investigation , examination , ★discussion S3Br. ;) ムンドゥ (s-t-d)
ムンバチ
/munbachi/
[nanpata]
物罰
[ぶつばつ、ぶつばち?]
付きまとう災難。神の罰。心の痛むこと。
ムンバチ カンデ=何かの祟りを受ける。
ムンバチムン=罰当りを受ける意。
--
【賛】nirarbuda (= m. or n. N. of a hell in which the wicked are ★punished by excessive cold Buddh.) ムンバチ
==
【賛】bhidyavartana (= n. submission to ★punishment (if an accused person clears himself in an ordeal ; see under %{ziras}) Vishn2. 罰への服従 (告発された人が試練を乗り越えた場合; %{ziras} を参照)) ばちあたり (n-r)
【賛】bhRzadaNDa (= mfn. inflicting severe ★punishment on (loc.) Mn. ~に厳しい罰を与える) ばちあたりダ (N-r)
ムンフシャ
/munhusya/
[nanpata]
物欲しゃ ムンフシャチャゲェ=物欲し顔。空腹時や病気あがりの容姿の称。
ムンマドー
/munmado:/
[nannata]
無駄使い
物入り
ムンは物品、マドーはマドシ、マドイで弁償の意。物品を消費すると考えてみた。
--
【民】nantu-tal (= 01 1. to become spoiled; to perish, decay, ★waste; 2. to die; 3. to be extinguished, put out, as a lamp; 4. to set, disappear; 5. to be insulted) ムンマドー (+マ)
【賛】mRd, mRdnAti, mardati, -te (= 1 ({mradati, -te}) pp. {mRdita3}, rub, [[-,]] squeeze, crush, smash; wipe off, destroy. C. {mardayati, -te} press or rub hard, pound, crush, grind down, destroy, harass, afflict, also cause to be rubbed etc. -- {abhi} crush, smash, destroy, lay ★waste. {ava} the same. {ud} rub in, mix with (instr). {ni} smash, destroy, rub or strip off. {pari} trample down, squash, wear away, wipe off. {pra} crush down, bruise, pound, destroy, ravage. {vi} & {sam} the same.) ムンマドー、無駄(むだ、むだだ、むだなっち)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

⬢メ  ↑Top  20 件
島口 標準語 用例・意味等
メェーアンバ
/me^e:anba/
[nanpa]
目脂
めやに
戦前のこと、冬期の北風がすさぶ頃になると眼病が蔓延し、メーアンバのため朝は眼が開かず困ったものである。殊に幼児に多かった為に母親は温湯で拭いて目脂を除いたものである。食生活の改善と衣に恵まれた現今は全く眼病はみられなくなった。
--
項番「アンバ  油脂類」 つまり、脂(あぶら)
メェウチ
/me^euchi/
[nata]
目打ち

まばたき
合図
目に塵がはいったらメェウチが激しくなり涙が流れる。
--
cf. ☑ 項番「ミィウチ   瞬き、まばたき」と、同一。
メェインガ
/me^einga/
[nanka]
  メェは思うと解すれば、思いやりのある男の意になりそう。即ち思い男の意。親孝行者の称。また相手を賞讃する場合にも用いる。
--
【賛】nRmNa (= n. ★manliness 男らしさ、大胆さ、けなげさ, courage, strength.) メェ、まん
【民】man2n2uyir (= 1. ★humanity 〔他の人への〕思いやり、慈悲心。〔人間を特徴付ける〕人間性、人間らしさ。; 2. animal life; 3. soul) メェ
項番「インガ /inga/  男」
メェウドルキ
/me^eudoruki/
[nataraka]
目驚き 目を見張るような驚き。瞠目。
メッタマウドンチ(目玉驚き)も同義語。
メェー 場違い
/me^e:/
[na]
メェーグミ=前組
メェンバリ=南晴・南区。
メェンコー=前の川
メェーバル=前原。一定地点よりみて南の方角をいっぱんに前と呼ぶ。北の方位をクシ(腰・後)と東をあがり(上がり)、西をイリ(入り)と呼ぶ。時間的な前後の場合は、クシとは言わずアトと呼んでいる。
--
cf. 教育漢字 62 no 前 まえ before, forward f17_1#n.62
メェーダキ
/me^e:daki/
[nataka]
前抱き 転じて赤子を抱くこと。妊婦のこと。
民謡

産(ナ)しつ産しつ産しつ男子(インガ)ぬ新子(ミックヮ)産しつ
里ぬ新子(ミックヮ)産(ナ)しば 押し上げ(ウシャゲ)前抱き。

--
【民】macakkai (= 1. morbid longings of a ★pregnant woman Ⓖ妊婦の病的な憧れ; 2. amenorrhoea) メェーダキ (c-t-d)
【民】muzukAmaliru-ttal (= to be ★pregnant 妊娠する) メェーダキまりる
メェーチャ
/me^e:cha/
[nata]
女褌
[おんなふんどし]
三角褌
[さんかくふんどし]
シタムン=下衣物。前の方で合わせ局部を隠す。猿股が流行するまで三角褌を女性は着用していた。
--
【民】nIccal (= 02 man's ★loincloth ふんどし、下帯) メェーチャ (l 無音)
【民】nIrccIlai (= ★loincloth ) メェーチャ
メェーチャイ
/me^e:chai/
[nata]
思痛い
心配
物足りなく頼りにならない。メェーは思い、チャイはイチャイ(痛い)と解してみた。
--
【民】man2appataippu (= 1. anguish 〔精神的・肉体的な激しい〕苦痛、苦悶、苦悩, intense ★anxiety) メェーチャイ
==
【民】tavippu (= 1. ★anxiety, distress for a thing, languishing, as for a thing; 2. thirst) しんぱい (v-m-n)
メェヅク
/me^ezuku/
[nataka]
前机 葬具の一つで小型の座机に似ている。葬儀の場合は棺桶の前に並べる。米、豆、野菜等を八品並べて供える。葬儀では棺と並び墓地では墓碑(埋葬)の前に定位置させる。死者の後生における生活調度品の一つと考えられてきたようである。
メェーハゲ
/me^e:hage/
[napaka]
目禿 戦前のこと、冬になると幼児の中には眼病のため、目は赤く瞼は腫れあがり痛みになやまされたものである。従って充血した状態にメェーハゲと称した。また、卑称にもなった。
--
c. 徳之島では「腫れ(はれ)」のことを「禿げ(はげ)」と言うのか。
【民】pali-ttal (= 01 1. to happen; 2. to take effect, yield results, produce good or evil; 3. to thrive, as a crop; 4. to increase, ★swell; to give) 腫れ(はれ)
【民】paru-ttal (= 01 to become large bulky, plump; to ★swell) はれ
【賛】peru (= 3 mfn. ( %{pI} , %{pyai}) swelling or causing to ★swell RV. ; m. seed , germ , off-spring (with %{apA4m} = Soma) ib. ) はれ
【賛】phakk (= cl. 1. P. (Dha1tup. v , 1) to ★swell (?) Prata1p. ; to creep , steal along L. ; to have a preconceived opinion (cf. %{phakkikA}) [716,1] ; to act wrongly , behave ill L.) はげ
【民】pogku-tal (= 01 1. to boil up, bubble up by heat; 2. to foam and rage, as the sea; 3. to increase; 4. to expand, ★swell, as with joy;) はげ

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

メェーレ
/me^e:re/
[nara]
女童
乙女
情婦
多様に使われてきた。
俚諺

青年(ネセ)女童(メーレ)や島ぬ宝。
メェーレ遊びは青年処女の集まるアシビ屋で芽生えやがて恋仲へと深くなる場合が多かったと聞く。

民謡
  • 女童(メェーレ)成さんち思(ウモ)って 草履(サバ)ちくて履(ク)まち
    女童成とむがで 吾(ワ)草履(サバ)戻(ムド)せ。
  • 清(キュ)ら女童生(マ)りて島ぬ為ならぬ
    大和(ヤマト)イシュギラぬ 為ど成ゆりよ。
--
【賛】nivara (= m. covering , protection or a protector RV. (Sa1y. `" a preventer , obstructer "') ; (%{A}) f. a virgin 処女, unmarried ★girl Pa1n2. (fr. %{ni} + %{vara} , `" having no husband "' W.)) メェーレ
メクギ
/mekugi/
[nakaka]
目釘
穴釘
刀類の止め金。鎌の鉄部分に小穴があるが、木の柄に固定する必要から釘を打ちまげてある。また、穴のことをメィと呼ぶことから、穴釘すなわち穴に通す釘の称となる。クギは木質類も呼称は同じ。
メクジリ
/mekujiri/
[nakatara]
穴探し
逃げ場探し
隙間から外部へ逃げようとする挙動のこと。小鳥が鳥籠から逃げようとして、隙間に嘴を突き入れること。
--
項番「ミィクジリ  穴探し[あなさがし]」
メダレ
/medare/
[natara]
前垂 メは前、ダレはタレの濁りで垂れの意。前に垂らしていることからこの称があろう。前掛。
メッキラ
/mekkira/
[nakara]
目切れ 瞼に切傷のあること。
メッキラムン=目切ら者。卑称用語でもある。
メックヮン
/mekku^(wa)n/
[nakan]
目暗
盲人
転じて無学、文盲者にも通用する。
メックヮンアシビ(目暗遊び)=布で目を隠して様々なゲームに興じたものである。
--
【民】mAlaikkaNNan2 (= 1. person suffering from ★night-blindness; 2. ★purblind man) メックヮン (l 無音)
メッタマ
/mettama/
[natana]

目玉
眼球
熾烈な表現で相手を攻撃する場合に「メッタマ ウチクンガルメ(目玉を打ち砕くぞ)」と言う。
民謡

雨降(フ)イ烏(ガラシ)ぬ目玉付(チ)き見(イン)ちにえ
夫(ウト)振い妻(ウャブ)ぬ目玉付き見(イン)ちにぇ。

--
【民】nEttirapiNTam (= 1. ★eye-ball; 2. cat) メッタマ
【民】viTAlam (= 1. ★eye-ball) メッタマ (v-m)
メンカリヤ
/menkariya/
[nankara]
前仮屋 仮屋とは藩政時代の役人の住居や家敷のこと。仮屋には、前(メン)仮屋、上(ウィン)仮屋、西目(ネシメ)仮屋、東(シギヤ)仮屋があり、亀津の警察署前の四つ角に位置し、現在の丸豊、大阪屋、高崎商事、窪田商会の敷地にあたる。また、大(フー)仮屋は代官の住まいで、現在の警察署にあたる。
メンコ
/menko/
[nanka]
目皮 メンはメで、コは皮、皮膚の意。
メンコフックェテ=瞼が腫れて。
--
cf. 教育漢字 188 no 目、眼 め eye   cf. file f20 #s.74 in スワデシュ   cf. file tibet #g.105 目、眼 eye
【民】nayan2am (= ★eye) めんめ
cf. 教育漢字 169 no  かわ bark, skin, peel   cf. f20_Tibet_g.14
【賛】kavaca (= m. n. armour, mail, jacket, the ★bark of a tree.) かわか、コ
メンニャウ
/men+nyau/
[nanna]

[まぶた]
目の上部。眉毛と睫のあいだのこと。ニャウの意不明。
--
【民】mElimai (= 02 upper ★eyelid) めーりまい → メンニャウ
【民】nimai (= 01 ★eyelid) みまい、ニャウ
【賛】nayanapuTa (= m. or n. the ★eyelid Var.) まぶた

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

⬢モ  ↑Top  4 件
島口 標準語 用例・意味等
モーイ
/mo:i/
[na]
死の敬語にモーラングナテ(参らなくなって)との話。人の死にはモーイしたと使い、家畜などにはシジと呼び捨て語を使う。
俚諺

伯父(ウジ)叔母(ウバ)ぬ頭(ウッカン)や死(モーイ)しんば上(ウェイ)なる。

--
【賛】mara (= m. dying, ★death.) モーイ
モーイ
/mo:i/
[na]
回る 風の方向を変えることにも、風(カデ)ぬモーテと言う。泥道で転倒すること。風来坊が舞い戻ってくること。回転する意に広く使われている。
--
【民】muRukkiviTu-tal (= 1. to spin, as a potter his wheel; to wind ウィンドする; to cause to ★rotate; 2. to twirl, as the moustache; 3. to induce, instigate; 4. to create ill-feeling between; to set one against another) モーイかいてん (+ん)、まるくまーす (v-m)
c. 「風の方向を変えることにも、風(カデ)ぬモーテと言う。」風は、wind, 回転は to wind。つまり、徳之島弁は、英語とつながっている。
モーケ
/mo:ke/
[naka]

[もうけ]
俚諺

儲(モーケ)らゆか始末。

--
【民】mIrAcu (= ★gain, profit; use) モーケ
【賛】phalagraha (= a. & m. deriving fruit or ★profit.) モーケ
モール
/mo:ru/
[nara]
い参る
来る
居る
行くの敬語。
ヘイダレン ヤーナモールメェ(御免ください、家におられますか)。
ヘーク モールンゲン(早くこられるように)。
ナァド ウガン モーレタガ(丁度今そちらへ行かれた)。
--
【民】naL(Lu)-tal(naTTal) (= 01 1. to approach, ★join 〔人や集団などと〕合流する、落ち合う, associate with; 2. to contract friendship, befriend; 3. to like, accept) モール
【賛】nirR (= (aor. %{-Arata} Subj. %{-arAma} RV. ; ind. p. %{-Rtya} AV.) , to ★go out or ★off , fall away from , be deprived of (abl. or gen.) RV.) モール
【賛】nire (= (= %{nir-A-i} , only Impv. %{nirai94tu}) , to ★go off , depart AV.) モール
【賛】nirviz (= P. %{-vizati} (inf. %{-veSTum}) , to enter into (acc. or loc.) ; (esp.) to settle in a home , become a householder (also with %{gRheSu}) ; to marry Ka1v. ; to pay , render , offer (%{bhartRpiNDam}) MBh. ; to enjoy , delight in (acc.) Hariv. ; to ★go out or forth W. ; to embellish MW. ; to reward ib.) めーりやす
【民】niRRal (= standing; ★staying 在宅) モール

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

⬢ヤ  ↑Top  51 件
島口 標準語 用例・意味等
ヤァー
/ya^a:/
[a]

ヤーワイ=分家
ヤーワイヤ=分家のさいにもらう家。終戦直後まで農家のヤーワイヤは、股(マタ)柱(バラ)に、茅と竹の壁、床は竹を編んで板張はしない。一部は自家製の畳を敷き、残りは筵を敷いた九尺二間の埋柱で茅葺の家だった。家普請(新築、葺替、移転)の場合は、縁故の遠近によって物資、労力を奉仕する習俗がある。労力奉仕にヤテバン(雇飯)と言って数日賄い付きで働く。
ヤンキチシキバン(屋木引粥飯)と呼ばれる。極うすい粥のため屋根木(ヤンキチ)が粥に影を写す。亀津ヤンキチシキバンとは粥を啜っても子弟教育に徹する亀津断髪精神のこと。
俚諺
  • 親子人(ウヤックヮ)ば 家(ヤ)や持(ム)ち持(ム)ち
  • 旅行じか家ぬ芋壁(ギャクビ)忘(ワ)せんな。
ヤァー
/ya^a:/
[a]
お前 目下の者の呼び名。貴方(ウイ)の反対。
ヤァッキャ ヤァッキャネスムン=卑称の意の呼び方。イャアと表記したほうが適当のように思える。
ヤァーイ
/ya^a:i/
[a]
醜態
[しゅうたい]
でき映えがよくないこと。
チクイヌ ヤァーヌ(容姿がよくない)
民謡

きょうだら歌(ウ)とん手ねすりば 吾声(ワークイ)ぐゎぬ悪(ヤーサ)て歌(ウ)てや成らぬや。

--
【賛】arUpa (= mf(%{A})n. formless , shapeless PBr. ; ★ugly , ill-formed R) ヤァーイ
【賛】yauvana (= n. (fr. %{yuvan}) youth , youthfulness , adolescence , puberty , manhood (also pl. = juvenile deeds or ★indiscretions 無分別、軽率さ。若気の至り。; ifc. f. %{A}) AV. ;) ヤァーイな、わけーな (v-k)
ヤァーチ
/ya^a:chi/
[ata]
八つ 八回(ヤァーケイ)
--
cf. スワデシュ・リスト 207 26 【賛】のいち、にー、さん...は、一 itara, 二 na, 三 savana, 四 samavRtta, 五 guNa, 六 Rtu, 七 sApta, 八 vasu, 九 kunda, 十 dazan  f20#s.26
ヤーネンジ
/ya:nenji/
[ananta]
家人数 ヤームチヌ上手=家計の切り盛りがよい。また、女性側の結婚の別所。男性側はトジカメイ(刀自冠り・妻を持つ)と言い呼称が違う。家持ち即ち結婚したら一家を持つのでこの称があろう。
民謡

家(ヤ)持(ム)ち果報(カイ)良(ユ)し 夫(ウト)良(ユ)し妻(トジ)良し。

ヤカラ
/yakara/
[akara]
喧嘩
[けんか]
ヤッケも同義語。
民謡

家から戻(ムド)とて妻(トジ)とヤカラや引(シ)き出(ジャ)ち
妻(トジ)ぬ上手者(ジョウジムン)や丼酒瓶(ドンブイカラカラ) 準備(ショウチ)して。

--
【賛】vAkkalaha (= m. `" speech-strife "' , ★quarrel , dispute Prab.) ヤカラ
【賛】vikara (= 2 m. (for 1. see p. 950 , col. 1 ; for 3. see %{vi-kRR}) disease , sickness L. ; a partic. mode of ★fighting Hariv. (v.l. %{viSkara}).) ヤカラ
ヤキジミ
/yakijimi/
[akatana]
焼炭
木炭
毛筆用のすり墨と区別するために斯く呼ぶのか。小川学夫氏の採集した「炭焼五郎伝説」がある。昭和24年ごろまで自家用の炭焼小屋で焼いた。
--
cf. 教育漢字 96 t31 く burn  もす もやす たく こがす やく  f17#1.96
cf. 教育漢字 51 no  すみ charcoal タン  f17_1#n.51
cf. 教育漢字 52 no ◆ すみ ink  f17_1#n.52
c. 印辞書の 炭 charcoal には、「ヤキ」系発音も残存。なので、「ヤキジミ」の用例は妥当。
【賛】vyaGgAra (= mfn. without ★charcoal , having no fire (%{e} ind. at the time when the burning ★charcoal is extinguished) MBh.; %{-rin} mfn. having the ★charcoal extinguished Hcat.) ヤキ
【賛】aGgAra (= m. (rarely) n. ( %{ag} or %{aGg} Un2. cf. %{agni} アグニ) , ★charcoal , either heated or not heated ;) ヤキ
c. 印辞書の 墨 ink, black の スミは、【】salmu(m)、【賛】sunIla 、【民】tumiram、で「スリ」も兼務。なので「すり墨(スリスミ)」の用例は妥当。
ヤギョウ
/yagyou/
[aka]
屋形 棺桶の上に乗せる葬具の一つで形は家屋に似ている。ヤギュウの屋敷には鳥と魚(山幸、海幸?)の模型が飾られる。その意義は判明しない。ヤギョウは個人で造ったり、部落共同で使用するなど様々である。個人用は埋葬地点に置くのが常である。
ヤクジョウ
/yakujou/
[akata]
  役所の転訛したものか。区長事務所のこと。役人がかって各部落に下部の島役人を置き、所要のときに出向く場としたのでこの称があるのか。
ヤクセン
/yakusen/
[akatan]
片手相撲 ヤクセン カンバシ=強者が片手角力をとること。角力の勝敗にこだわらず遊び半分にとる。

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ヤクドシ
/yakudoshi/
[akatata]
厄年 全般的には飢饉、大風、大波、洪水等の天災地変によって被害を受ける年。個人としては男43才、女33才の外災難に見舞われる年。占者の呪言により、或いは萬年暦等に運勢が示されている。建築、結婚、移転等はヤクドシの年は控える。
ヤクニャシ
/yakunyashi/
[akanata]
役若者
若者
役人に縁を求めた官公史の別称にもなる。
ヤクメ
/yakume/
[akana]
役目の転か。琉球王時代の官職ヤクモイの縁語か。役職を持った者。知識階級などへの尊称。
--
【民】aiyan2 (= 1. ★elder brother; 2. God; 3. deva, god (TLS)) ヤクメ
【民】akkiracan2 (= * ★elder brother, as first-born) ヤクメ
【賛】agrajanman (= m. the first-born , an ★elder brother , a Brahman Mn. ; a member of one of the three highest castes L. ; Brahma1.) ヤクメ
ヤジモラ
/yajimora/
[atanara]
  屋籠りの意。家に閉じこもって外を出歩かないこと。また、壁虎、守宮、やもりにもヤジモラと言う。
--
c. 「閉じこもり」housebody 未登録。幽閉 confinement
confine : to =
①〔役割・議論・発言・活動・人などの範囲に関して〕~を…に制限する[限定する・とどめる]
②〔逃げられないように〕~を…に閉じ込める[監禁する]
【賛】vastya (= n. a ★house , abode L. (cf. %{pastya}).) ヤジ、やしき (y-ki)
【民】vATi (= 02 1. garden; 2. wall; 3. courtyard; 4. ★house;) ヤジ
【賛】nigraha (= m. keeping down or back , restraining , binding , coercion , suppression , subjugation Mn.; defeat , overthrow , destruction Ka1v. ; seizing , catching , arresting , holding fast MBh. ; suppression of an illness i.e. healing , cure Sus3r. ; ★confinement , imprisonment , any punishment or chastisement Mn. (%{vadhanigt-} , pain of death Katha1s.) ; ) もぐら、モラ
ヤセ
/yase/
[ata]
野菜 ヤセワァシ=野菜煮。野菜料理。亀津近郊の部落の主婦は自分で作った野菜を籠に背負って亀津の町並を売り歩いたものである。小銭を稼ぐためであった。
--
【民】vATTu (= 02 1. roasted or fried flesh or ★vegetable; 2. affliction) ヤセ
ヤタ
/yata/
[ata]
若しかすると
ひょっとすると
万が一
マタの転か。今は晴れていてもヤタ雨が降るかもわからない。
--
【民】atAveTTil (= unexpectedly, ★by chance) ヤタ
【賛】yadRccha (= mf(%{A})n. spontaneous , accidental A1pGr2. ; (%{A}) f. self-will , spontaneity , accident , ★chance (ibc. or %{ayA} ind. spontaneously , by accident , unexpectedly) , S3vetUP. ;) ヤタ
ヤチャ
/yacha/
[ata]
針魚
野茶坊
ヤチンバ カマラン ヤチャ=焼不食魚。針魚は料理がしにくく食べるのに苦労する。
手がつけられない野暴者。
ヤチャネシュンムンヌ=針魚如き者が。
ヤチョ
/yacho/
[ata]

[きゅう]
アンバヤチョ=油灸。油脂を使っての灸というから、火勢の強い灸のこと。
ヤチョヤキ=灸を据える。かっては灸による漢方医術が広く行なわれていた。また、幼児の教訓の辞にもアンバヤチョが登場したものである。
--
【賛】Asura (= ; a division of medicine (surgery , curing by cutting with instruments , applying the actual ★cautery) 実際の焼灼(しょうしゃく)の適用;) ヤチョ
ヤックヮ
/yakku^(wa)/
[aka]
寝床

ねぐら
屋っ小、小屋の転移か。鶏のねぐらに普通いうが、人間の寝床にも通用する。
ヤックヮウテ=夕刻鶏がねぐらで歌う(鳴く)こと。ヤックヮウテは災禍の予告だと深く信じられていた。
ヤックヮマデ=寝床迷い。
--
【賛】Akhara (= m. the hole or ★lair 〔動物の〕巣、穴 of an animal RV.) ヤックヮ
【賛】vajrakIla (= m. thunderbolt; ★den 〔野生動物の〕巣(穴)、ねぐら、すみか. {-kIlAy}.) ヤックヮ
ヤッシャゲ
/yasshage/
[ataka]
醜態
[しゅうたい]
見苦しい様子
イヤシ(卑)のイャッシャゲのイが省かれた形とみる。真、善、美の反対の称。
ヤッシャゲムン=心の悪い者、容姿が端麗でない者。
--
【賛】adRzya (= a. invisible, insignificant, ★ugly; abstr. {-tA} f., {-tva} n.) ヤッシャゲ (y-ki)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ヤテバン
/yateban/
[atapan]
雇飯 雇われても賃金はなく、飯付きで労力奉仕すること。新築、移築、改築等の場合、数日または数十日にも及ぶことがあった。
ヤテワク=雇仕事。これは新しく田畑を購入したら近身の者が物品を贈り労力奉仕する。これは一日限りである。これらの返しは義理深く守られている。
ヤド
/yado/
[ata]

雨戸
キネン ヤドクラ=喜念戸閉。平素も雨戸を締切っている。これは全島の各部落の特色を全島口説に歌った例である。古くは雨戸の材料も島産の椎を使ったので重くて開閉には苦労した。恋仲の忍び合いには邪魔であったため、戸走りにチンゴ水(芭蕉の煮汁)を塗り戸の開閉を容易にしたと聞く。
ヤドイ
/yadoi/
[ata]
小舎
小屋
作場にある小屋。貧弱な住家の卑称。家敷内の畜舎。
サタヤドイ=砂糖炊き小屋
ウシヤドイ=牛小屋
ヤドイヤ=貧弱な住家
--
【民】vATi (= 02 1. garden; 2. wall; 3. courtyard; 4. house; 5. fish-curing yard; 6. village, hamlet; 8. ★hut of bamboo and grass, of ka1n2i-k-ka1rar ; 9. enlosure, fenced place; 10. yard, ★shed where firewood is stored for sale) ヤドイ (+イ)
ヤトジ
/yatoji/
[atata]
家刀自
家妻
本妻
内妻
ヤトジの対は外妻(ハートジ)と呼ぶ。一夫多妻の習俗に関連ある語か。
--
【賛】vAzitA (= f. (also written %{vAsitA} , prob. fr. %{vaz}) a cow desiring the bull (also applied to other animals desiring the male , esp. to a female elephant) AV.; a woman , ★wife MBh.) ヤトジ、ハートジ
c. スペル的には、ヤトジ も ハートジ も、v-h なので、同じである。
ヤナグチ
/yanaguchi/
[anakata]
  激怒した状態に発する辞。
一息突殺されるぞ(チュウムジチークッサルメ)。
吾(ワン)ね打(ウ)ち殺(クッ)さるめ。断崖(フキ)かち穴落(チート)さらんち。
ヤナはイヤナのイが省かれたものか。再考したい。
--
【民】vemmai (= 1. heat; glow; 2. severity, harshness; cruelty; 3. ★anger, wrath 〈フォーマル〉激怒、憤怒
[◆復讐を望むほどの激しい怒り。]; 4. desire; 5. might, valour) ヤナ
【民】kaTujncol (= harsh words 言葉, offensive ★language 言語, one of four kinds of il6i-col ;) くち(口)、ぐち
ヤニ
/yani/
[ana]
来年 今年(クトシ)。去年(クド)。来来年(ナーインチュ)。一昨年(イチュナテ)。一昨々年(ユトナテ)。
民謡

遊(アシ)べ遊(アシ)べ遊(アシ)べ 今年来年(ヤニ)遊(アシ)べ
去来年(ナインチュ)んべか先や子(クヮ)産(ナ)ち前抱(メーダ)き。

ヤヌシ
/yanushi/
[anata]
家主
壁虎
やもり
一家に住付き他家に行かないことから家主の称号が与えられたのであろう。国語辞典には守宮とある。ヤヌシに噛まれると有毒だと言うが実例は聞かない。
--
【民】varattu (= 1. genealogy; lineage; 2. chirping of ★lizard indicating the arrival of guests; 3. order (TLS) ゲストの到着を知らせるトカゲのさえずり) ヤヌシ
ヤボ
/yabo/
[apa]
野暴
野蛮
野暴者(ヤボムン)。野暴ジュウギ=大胆に。大規模。
ヤボジュギ シッカラゲテ タカシ=身分不相応な土地を耕作する。シッカラゲテは集めて、タカは財産、田畑の意。
--
【賛】yavana (= 5 m. an Ionian , Greek (or a king of the Greeks g. %{kambojA7di} ; in later times also a Muhammadan or European , any foreigner or ★barbarian) Mn.) ヤボな

cf. ナッシーの語源帳 は21#506
506【日】野暮(やぼ)、やぼったい、もっさい、やばい
ヤマアマン
/yamaaman/
[ananan]
山蜘蛛 蜘蛛のほか宿借にもアマンと呼ぶ。大和(ヤマト)蜘蛛。田(タ)蜘蛛、家蜘蛛(アマンクブ)。アマンギリ(乱雑な散髪)とは蜘蛛の糸巣にちなんだ言い方か、宿借が鋏で無雑作にはさむことに由来した語の何れかであろう。また、山の定義は難しく、森林、藪、竹藪、茅山のほか、耕地が荒廃したところにも言う。
--
【賛】UrNavAbhi (= m. ★spider (wool-weaver).) やまあま (bh-m)
【民】alavan2 (= 01 1. ★crab; 2. male crab; 3. cancer of the zodiac; 4. cat) アマン
ヤマガジャン
/yamagajan/
[anakatan]
山蚊
やぶ蚊
足長蚊の異名。
--
【賛】vajratuNDa (= mfn. `" hard-beaked "' BhP. ; m. (only L.) a vulture ; a ★mosquito , gnat ; N. of Garud2a ; of Gan2e7s3a ; Cactus Opuntia.) ガジャンだ (v-g)、やまだンダ
【民】valu (= 01 1. strength; 2. skill, ability; 3. weight; 4. coin above standard weight, opp. to melu ; 5. a species of big ★mosquito;) ヤマ (l-m)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ヤマガミ
/yamagami/
[anakana]
山神 山方のこと。年2回米1升3合3勺、焼酎2号で祀る。木材を伐採するとき、山下しのときに山神信者が祀る。井之川の杉直明氏の場合は世襲ではないようであるが、犬田布の牧栄生氏は代々山神を世襲している。後者の場合は多くの信徒もいて定期的に祭祀が行われている。山大工(デェク)は伐採に先立つ神事、山神に許しを得る意。下(シュ)大工は、建築工事を始める神事で、作業の安泰、一家の安全を祈る意。新築祝いとそれぞれの祝詞があり、厳しゅくな神事が行なわれる。杉氏の記録は徳之島採集手帖5号(1969・2・10発行)に、牧氏のは徳之島郷土研究会報1号(昭和42・10発行)にそれぞれ筆者が拙稿がある。
--
c. 「山方のこと。」って、意味不明。やま‐かた【山方】 のことか?。3つ有るが、この中に有るか?。
意味不明なので 検証は skip する
ヤマシ
/yamashi/
[anata]
山猪 シシの項に詳記がある。
--
【賛】vanacchAga (= m. a wild goat L. ; a ★boar , ★hog L.) ヤマシ、やぎ
【賛】vajrarada (= m. `" having adamantine tusks アダマンティンの牙を持つ"' , a ★hog , ★boar L.) ヤマシ
ヤマシ
/yamashi/
[anata]
乱暴
凶暴
乱暴者(ヤマシムン)。喧嘩の強い者。
--
【賛】amatra (= mfn. ★violent , strong , firm RV.;) ヤマシ
ヤマシュ
/yamashu/
[anata]
山潮
洪水
本来は急激な洪水に言う。即ち川水が潮のように満水状態となり、橋梁を流し堤防を越すことにもなる。
--
【民】veLLameTu-ttal (= 1. to be deluged, inundated; 2. to be in ★floods) ヤマシュ
【賛】arNas (= n. a wave , ★flood , stream RV. ; the foaming sea ocean of air RV. ; river Naigh. ; water (ifc. %{arNas-ka}) Ba1lar.N. of different metres RPra1t.) ヤマシュ
ヤマト
/yamato/
[anata]
大和 本土をさす。内地本土はすべて大和と呼ぶ。
民謡
  • ヤマトいしゅぎら 初々(ハチバチ)ど取ゆり
    作(チク)てさえ有(ア)りば 吾為(ワータメ)なゆりよ。
  • 斯くして(カシュテシュチ) しても(サンテ)誰(ター)為なるん
    大和いしゅぎらが 為どなるん。
藩政時代における島津氏の農民政策は砂糖搾取を中心に農民を死なさず生かさずの諺通りに奴隷扱いしてきたことが、この詞から読みとれる。
ヤマトムシ
/yamatomushi/
[anatanata]
蜚蠊
[ごきぶり]
カラコゥとも呼ぶが、ゴキブリが和名。何故ヤマトムシと命名したのか、本土から移入した故に斯く呼ぶのであろう。古老はヤマトムシが飛び交うと雨が近づいたと言うが根拠はない。
--
【賛】cAraka (= ; a ★cock-roach Npr.) カラコゥ、ごき
cf. 全国のゴキブリ f20_K#goki
c. 「ヤマトムシ」は、不明
ゴキブリ
ヤミュイ
/yamyui/
[ana]
病み
痛み
腹痛(ワタヤミ)み。病人見舞(ヤミッチュウミメー)。
民謡

肝(キム)痛(ヤミュ)むな 腹立ちな二才達(ネセンキャー)。

--
【賛】Amaya (= m. ★sickness , disease S3Br. ; indigestion L. ; (%{am}) n. the medicinal plant Costus Speciosus Bhpr.) ヤミュイ、やまい
【賛】vami (= or {vamI} f. vomiting, ★sickness, nausea.) やみ
ヤモイ
/yamoi/
[ana]
二日酔い
[ふつかよい]
酒飲が過ぎて酔が残り床につくこと。また、同時に他の病気もそく発し体調が悪いこと。
--
c. 二日酔い hangover, hang over 今一。なので、代替単語で攻める。suspend は、?。headache アタリ?
hangover  / (ˈhæŋˌəʊvə) /  noun
the delayed aftereffects of drinking too much alcohol in a relatively short period of time, characterized by headache and sometimes nausea and dizziness a person or thing left over from or influenced by a past age
hang over
1 Remain suspended or unsettled, as in They plan to let the vote hang over until the next session. This usage alludes to something suspended or floating in the air. [c. 1200]
2 Also, hang over one's head. Threaten or be imminent, as in I've got that test hanging over me, or A stiff fine is hanging over his head. [Mid-1500s] Also see hang by a thread.

【民】ezujnAyiRu (= 1. rising sun; 2. ★headache which begins at sunrise and continues till sunset Ⓖ日の出から始まり日没まで続く頭痛) ヤモイ (z-y, jnニャ-m)
【民】yAn2aimaNi (= bells ★suspended on either side of an elephant Ⓖ象の両側に吊り下げられた鐘) ヤモイ (N-m)
ヤラァイ
/yara^ai/
[ara]
軟い 肉や骨が軟い。のように軟硬度を示す場合、態度や言語が軟いなど広く使用されている。
--
【民】aLaivu (= becoming ★soft, as rice by over-cooking (TLS)) ヤラァイ
==
【賛】AzpRzya (= ind. p. having touched ★softly BhP.) やわらか (z 無音, y-ki)
【民】vazuvaRREgkAy (= ★tender coconut in which the pulpy matter has just begun to form) やわらかーい (z 無音)
【賛】api (= may strengthen the original force of the Potential , or may ★soften the Imperative , like the English `" be pleased to "' ; sometimes it is a mere expletive.) やわ
ヤリギン
/yarigin/
[arakan]
破れ衣 ヤリギンチッコイ(破れ衣修繕)は、夜間の仕事(ユナベ)、雨天時の婦人(ワナグ)の内職であった。チッコイは繕うの転訛である。
--
【賛】jarjara (= & {-rita} a. decayed, worn out, ★broken, hurt, tattered, perforated; abstr. {-ratva} n.) ヤリ
【民】jneri (= 02 cut or ★broken piece) ヤリ
【賛】khalla (= m. a little case or cap formed by rolling up paper &c. (used for holding any small articles of grocery) Sus3r. i , vi ; (= %{khalva}) a mill , stone or vessel for grinding drugs Bhpr. ; a kind of ★cloth or ★clothes L.) ギン (l-n)、きれ
【民】kAmpu (= 1. flower-stalk, peduncle, pedicel;, leafstalk; 2. flowering branch; 3. straight handle, shaft, haft; 4. banboo; 5. coloured broders of a ★cloth; 6. a kind of silk ★cloth; 7. punpkin.) ギン、きもの (p-n)
【賛】cuTTicuTTiyAka (= in round ★patches) チッコイ、すっちすっちこい
【民】takkai (= ; 9. ★patch on cloth;) チッコイ、つくろい (+ろ)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ヤン
/yan/
[an]
蕃薯
ハンシン
ハンジン
甘藷
薩摩芋
ヤンの方名は伊仙地区に多く、天城はハンジンとシが濁る。中国のハンスの縁語とみるのは如何。
--
cf. ☑ 項番「トン   甘藷[かんしょ]、唐芋[とうのいも、からいも]」
ヤンキチ
/yankichi/
[ankata]
家木 茅葺屋根用の丸太。ヤンキチの上にユチリ(竹)を編み、その上に茅を並べて葺く。
ヤンキチシキバン=丸太が粥に景を写すほどに極うすい粥。詳細はヤァ(家)の項参照。
--
【賛】AcchAdana (= n. covering , concealing , hiding Ka1tyS3r. ; cloth , clothes , mantle , cloak Pa1n2.; a cover for a bed R. ; the wooden frame of a ★roof Ⓖ屋根の木枠 L.) ヤンキチな (+ン)
【民】akaTu (= top, ridge 《建築》〔屋根の〕棟。尾根、山の背。, as of ★roof (TLS)) ヤンキチ (+ン)
ヤンクビィ
/yankubi^i/
[ankapa]
家壁 かっての壁は茅壁(ギャンフビィ)がほとんどであった。島独特の茅壁は、内外に竹を編み中に茅を入れて葛で括り付ける。語義はカベがクビィになったまでである。茅壁は通風が悪いうえに、鼠の巣窟となり非衛生的であった。しかし分家、貧者は股柱(マタバラ)に茅壁の家に住むのが精一杯であった。
俚諺
  • 夜(ユル)ぬ家壁や人(チュウ)。
    ※人の悪口は軽く言うべきでない。
  • 二十三夜の神様や ヤンクビィな下(サ)がてんば拝(ウガ)め。
--
【民】AvaraNaccuvar (= * temple ★wall, because it hides the interior) ヤンクビィ (c-k)
ヤンゴ
/yango/
[anka]
屋仁川
料理屋
女郎屋
ヤンゴバリ=亀津北区の旧飲み屋街の総称。亀津での料理屋の始祖は、肥後佐吉氏で明治30年南区の丹向晴近隣に始めたが明治42年に現位置に「イロハ屋」の称号で開業したとのこと。また、名瀬市の場合は屋仁川通りに明治の末期に遊里が設定されたが、関係当局が風紀取締りの上のうえから集めたものである。古仁屋の場合は少しおくれて名瀬をまねて、大正の初めごろヤンゴ地区が設けられた。(名瀬・古仁屋の記録は奄美郷土研究会報11号「ヤンゴの語源」金久正氏の論文による。)
俗歌

日高丸 甲板の上から 名瀬ぬヤンゴ見りば
名瀬ぬ美人達(キュラムンキャ)ぬ ハンカチ招(マ)んきゅさ哉。

c. とりあえず 英辞郎で「売春」で調べたら、
売春の手引きをする 自動 pimp
売春の温床 a breeding ground for prostitution
なので、pimp (ニキビの意もある。)で攻める。
【民】vazagki (= 1. ★pimp, one who prostitutes one's wife; 2. harlot, prostitute) ヤンゴ (z-n)、芸妓(げいこ) (v-g, z-y)、遊郭(ゆうかく)、ゆうぎ
【民】vAgki (= 01 ★pimp) ヤンゴ (+ン)
【民】vIccukkAri (= 1. extravagant woman; 2. boastful woman; 3. ★prostitute) ヤンゴ (+ン)
【民】vEcam (= 02 1. entrance; 2. house; 3. stree of ★harlots) ヤンゴの (+ン)
【賛】vezyAgaNa (= m. a company of ★harlots L.) ヤンゴな (+ン)
c. つまり、「ヤンゴ」は、遊郭(ゆうかく)、売春婦、売春窟 を指す。飲み屋街ではナイ。
c. 京都の芸妓(げいこ)と遊郭(ゆうかく)は、インド弁では、同源でした。 (v-g) 音通の関係。
c. MS(マイクロソフト)の日本語変換はバカ。「げいこ」の結果の中に、「芸妓」がナイ。
ヤンチヂ
/yanchi"(chi)/
[antata]
家頂
[いえいただき]
屋根
[やね]
かって死の直前まさに息が切れそうになると、アビケシ(呼び起し・呼び返し)と称して屋根の茅を剥いで穴から大音声に呼び返す。名前を繰り返し呼び、「道はそこではなく、こちらだ。」と霊魂が身体より分離することを呼び止める。非科学的だと言えばそれまでだが、アビケシによって生き返った人がいる。と島の人は信じていた。新築の神事「ミヤゲフキ」の飯はヤンチヂの見えない地点で食べる。このほかヤンチヂの民俗は多く生活の場に根を張っていると言える。
--
【民】vauvAn2atti (= a kind of vaulted ★roof アーチ型屋根の一種) ヤンチヂ
【賛】vaMzastUpa (= n. the uppermost beam of a house (that supports the ★roof) A1pGr2.) ヤンチヂ部、ヤンすつーぱ
ヤンチュ
/yanchu/
[anta]
家人
下男
下女
ヤテ(雇?)とも言う。これらの子に膝生と称し、親子二代にわたって主家の為に奴隷扱いされてきた。終生労働に服するが出家には砂糖2千斤が必要であった。
--
【民】van2ciRai (= 1. strict confinement; rigorous imprisonment; 2. fortress; 3. cruel ★slavery 残酷な奴隷) ヤンチュ
【賛】vazya (= mfn. to be subjected &c. ; subdued , tamed , humbled ; being under control , obedient to another's will , dutiful , docile , tame , humble , at the disposal of (gen. or comp.) MBh. ; m. a dependent , ★slave MW. ;) ヤンチュ (+ン)
ヤンヌチ
/yan+nuchi/
[annata]
家内
[かない]
屋内
[おくない]
家の内の義。
--
c. 屋外(おくがい) exterior の反対語。 室内。 interior, inside, indoor
【賛】vezmAnta (= (ifc. f. %{A}) the ★interior of a house R.) ヤンヌチ (z 無音)
【民】antarvEti (= * 1. ★inside of the sacrificial ground; 2. district between the gan3ga1 and yamuna1 rivers) ヤンヌチ (t 無音, v-m-n)
ヤンバラ
/yanbara/
[anpara]
  基準以上に大きい。締まりがない場合にも通用する。沖縄の「山原船」にちなんだ語ではなかろうか。再考を要する。強いてこじつけるなら「家原」の広さに由来したのか?。特に人間、動物器具に通用する。
--
【賛】bRh (= 2 or %{bRMh} cl. 1. %{bRMhati} (also %{-te} S3Br. and %{bRhati} AV. ; pf. %{babarha} AV. ; A. p. %{babRhANa4} RV.) , to be thick , grow great or strong , increase (the finite verb only with a prep.): Caus. %{bRMhayati} , %{-te} (also written %{vR-}) , to make ★big or fat or strong , increase , expand , further , promote MBh. ; %{barhayati} see %{sam-bRh}: Intens. %{barbRhat} , %{barbRhi} see %{upa-bRh}.) バラ
ヤンブ
/yanbu/
[anpa]
  見苦しい容姿。長髪を手入れもしない姿。また、綻びた衣を着た女。
ウガシガリ ヤンブ ウックェテ(徹底的に醜態になって)ウガシガリはそんなにまで、ウックェは身嗜が全くない。山伏(ヤンブ)姿も回想するが後考にまつ。
--
【賛】arUpa (= mf(%{A})n. formless , shapeless PBr. ; ★ugly , ill-formed R.) ヤンブ (+ン)
ヤンブイ
/yanbui/
[anpa]
蘇鉄実
[そてつみ]
ヤンブイトグヮ=丸々と太った赤子の称。蘇鉄は徳之島小史によると、「今を去る400年前手々村に政勝と云ふ射的の名人あり大島諸鈍城に開催されし射的大会へ選手に抜擢せられて出会し数百間の先方にある而も風に動いて止まざる「サンキラ」を一回にて一寸、二回にて二寸、三回にて三寸、四回にて四寸、五回にて五寸、射切り、城主より賞として小銃を授けられたが之を断り庭園の蘇鉄を代りに持ち帰り手々の自宅に植え付けた。これが徳之島の蘇鉄の元祖である。」とある。
蘇鉄の実と茎は数百年来、島人の食料となり飢餓から救ってくれた命の恩があると言えよう。ヤンブイ飯、ヤンブイ味噌、ヤンブイ団子など馴染深い。
--
【民】iLampaRiyal (= that which is plucked when it is yet immature, as tender ★coconuts, etc. Ⓖ柔らかいココナツなど、まだ未熟なうちに摘み取ったもの。) ヤンブイやる
ヤシ(椰子) ココナッツ
 ←ヤシ(椰子)
 ~、ソテツ類に似た独特の樹型を見せる。
  ↑ココナッツ
ヤンメェ
/yanme^i/
[anna]
家前
メェーの部参照。「話をする亀」の昔話は全島に残っているが、欲張りの兄に亀を叩き割られたら、孝行者の弟は亀の破片をヤンメに埋めた。そこから金竹が生えて天に届くように成長し、天女を慕って昇天する地界の者は、この竹を昇って行った。」と・・・
・「ムチムレウタ」=道行き、家の入り口、ヤンメお礼の唄と区別があるが、ヤンメでの詞は豊作感謝と予祝の意味を歌う。
--
【賛】ArAma (= m. delight , pleasure S3Br. ; place of pleasure , a ★garden , grove Mn. ; N. of a particular Dan2d2aka metre ; ) ヤンメェ (r-n) or (+ン)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

⬢ユ  ↑Top  63 件
島口 標準語 用例・意味等

/yu/
[a]
ユエティ=夜が明けて
ユヌクェィテ=日が暮れた
ユナガート=深夜まで
ユナガモ=深夜に水田に飛来する鴨
夜仕事(ユナビ)。夜子豚(ユナウヮー)。今宵(ユサイ)。夜鳥(ユガラ)。夜伽(ユトギ)。夕暗(ユヤン)。夜暗(ユヤン)。

/yu/
[a]

世の中
農作物の良し悪しに、ユヌユタイ(世が良い)ユヌワサヌ(世が悪い)という。
俚諺

浮世(ユ)んば金次第(シデー)。

--
cf. 教育漢字 401 no  世 セイ、セ、よ world, society, lifetime   f17_1#n.401
ユー
/yu:/
[a]
もっと ユーユー=もっともっと、益々。ヨクヨクのヨがユに訛ったのか。ユンバも同義。ユンバユンバの如し。複合することによって意味を強める。
--
【賛】vasyas (= mfn. = %{va4sIyas} , better , ★more excellent or glorious , wealthier or richer than (abl.) RV.; n. increasing wealth or prosperity , welfare RV.) ユーユー (s 無音, s 無音)
【民】varavara (= 1. gradually; 2. ★further and ★further) ユンバ (r-n)、ユーユー
ユー
/yu:/
[a]
よくも 此(グン)の雨から濡(シッタ)れてユー来たね(チャーガ)。早(ヘ)く家内に(ヤンニャカチ) 入(イ)りん候(ソーレ)。
ユーシ
/yu:shi/
[ata]

[おし]
おし
イューシ。イューシムンバテチムン啞者のように口数が少ない。オシの訛りか。
--
【民】vetir (= 03 ★deafness) ユーシ、唖(おし)
【賛】eDa (= m. a kind of sheep Ka1tyS3r. ; (%{I}) f. a female sheep , ewe MW. ; N. of a woman in the retinue of Skanda MBh. ; (mfn.) ★deaf L.) おし
【民】Umaiyezuttu (= 1. consonant, being ★mute; 2. the mystic syllable o1m ;) おし
ユイ
/yui/
[a]

ふるい
穀物の調整用具で竹で編む。米と糠をより分けるために小さな穴が底にあるのはフイ(篩う)で稲粕と籾を選別するのはユイと呼ぶ。
民謡

稲摺(シ)り摺(シ)りよ 籾粒(アラ)ユリユリよ
気張(キバ)て摺り妹ん達(ウナイキャ)シキュマ被(カメ)らすんど

--
【賛】vAla (= m. tail-hair, horse-hair, tail, bristle; hair-★sieve.) ユイ (l 無音)、ふるい
ユイ
/yui/
[a]
雇う
[やとう]
ユイワク=労力交換。人(チュウ)を雇う(ユイシ)。
ユイカンデ=労力の借り
ユイナシ=借りの返し
--
【賛】vAh (= ; ; to endeavour , make effort , try Dha1tup.: Caus. %{vAhayati} (cf. under 1. %{vah}) , to cause to labour or work , use , ★employ Bhat2t2.) ユイ
ユイキ
/yuiki/
[aka]
寄木 漂流して打ち上げられた木。寄木を屋敷内で使うと、寄木の宿り神の祟りがあるという。
祟りとは、寄木を便所や縁側に使用する場合があったとかで、そのため災禍を呪者に占わせると寄木逆柱、石の無断使用、信仰不足等を祟りの理由にあげる。寄木のなかでも船木は殊のほか嫌う傾向がある。呪者をして寄木を元の場所に返し呪言を癸上して、祓う神事がなされるのが普通である。
--
c. 流木、難破 drift, float, wreck, shipwreck 今一。漂流物 castaway 投げ捨てる
【賛】vyas (= 2 %{as} P. %{-asyati} (ep. pf. %{vivyAsa} as if fr. a %{vyas}) , to throw or ★cast asunder or about or ★away , throw (effort) into , divide , separate , dispose , arrange ; scatter , disperse ; expel , remove RV.) ユイキ (s-k)
【賛】vyavasRj (= P. A1. %{-sRjati} , %{-te} , to throw , ★cast , hurl upon (gen.) MBh. ; to put or lay down ib. ; to dismiss , send ★away S3Br. ; to distribute , bestow (see %{vy-avasarga}) , to hang on , fasten to (loc.) MBh. (prob. w.r. for %{vyava-saJj}).) ユイキさーち (v-k)
ユイノゥ
/yuino^u/
[ana]
結縄
[けつじょう、ゆいなわ]
茅や藁の結え用の縄。ユイは結える。ノゥは縄の意である。稲束、薪、草などをユイノゥで括って運搬する。釣糸にもノゥと言う。投縄(ナゲノゥ)、弓縄(シキニョウ)、荷負縄(ウシニョウ)。ノゥがニョウに変移する場合もある。ユイノゥは茅をそのまま使うが、ニョウは縄に綯ったものに言い、両者の相違が認められる。
--
c. 標準語で、結縄の漢字は、
[けつじょう]と発音し、意味も異なる
人名の名字に「結縄」(ゆいなわ)さん、が、ある。千葉県。
cf. 教育漢字 155 t31 結う (ゆう) bind  f17#1.155
項番「ニョ /nyo/ 綱」 --- ノゥ
ユゥィ
/yu^(ui)/
[a]
夕飯 夕飯(イイ)の転訛か。夜中夕飯(ユナンサナユゥィ)の習俗を思い出す。うす暗くなって作場から帰り、水汲み、食事の支度そして9時頃に夜半食をとる。幼児は欠食のまま寝る頻度が極度に多かったのである。
俚諺

廿日(ハチカ)月ぬ上(アガ)らんと 継子(マンマグヮ)ぬ夕食(ユイカ)み折(ウイ)ならん。

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ユゥイ
/yu^ui/
[a]
酔う 酔(ユゥイ)どれ者(ムン)。
--
cf. 西田語彙 150(チベット語) の page. f20_Tibet#nishida
【民】veRi-ttal (= 04 1. to be drunk, ★intoxicated;) 酔う、ユゥイ ,
【チベ】myo ba (= [be] insane/ ★intoxicated) (m 無音) ,
【チベ】ra ro ba (= to be ★intoxicated, drunk)
ユウドリ
/yuudori/
[atara]
夕凪ぎ
夜凪ぎ
 
--
c. 「夕」+「凪ぎ」の複合語。
cf. ☑ 項番「トリ  凪ぎ[なぎ]、風が止むこと」
ユゥビィ
/yu^ubi^i/
[apa]
昨夜 夕(ユウ)の縁語か。
民謡

ユゥビィ迄(カデ)遊(アン)だるカンツメあぐぐゎ
明日(アチャ)が夜(ユル)なたっと 後生(グシュ)が道み袖(スデ)振(フ)りゅり。

--
【賛】pUrvApara (= ; %{-rAtri} f. the former and latter half of the ★night 夜の前半と後半, S3a1n3khGr. ;) ユゥビィ
ユェー
/yu^e:/
[a]
祝い 人生儀礼には多くの祝いが必ずつきもので、その内容や方法もちがう。鬼角ユェーの島と言える。
民謡
  • 今年(クトシ)此月(クンチキ)や縁(イン)ぐゎぬ祝(ユエ)-
    来年(ヤニ)ぬ今(クン)月や思(ウ)めぐゎ産(ナ)ち大祝(ウーユェ)い。
  • 八十ぬ年なりば八月八日
    枡(マシ)と斗掻(トカキ)大祝(ユェ)ぐと。
--
【賛】abhyudaya (= ; a religious ★celebration , festival Mn.) ユェーだや
ユェーダ
/yu^e:da/
[ata]
祝田 祭り田と同義の田。マチリダの項参照。稲の植付け、成育祈願、収穫祈願などの農耕儀礼をする田のこと。常に水に恵まれる地点にあり、化学肥料のほか施肥もできないなど特別扱いされる。
--
項番「ユェー  祝い」
ユカサ
/yukasa/
[akata]
床の下 サは下の意。床下清掃(ユカササレ)は正月準備の一つ、家擢(ヤダレ)と一緒に年一回するのが例であった。床は竹を編んで造る。竹床は通風がよく畳の保存にはよいと言う。未熟児の死産児や出産間もない幼児は地炉(ヂル)のユカサに埋めた。と聞くが火神との関係で捉えるべきと思う。
--
【賛】yavakhala (= m. ★thrashing-floor 脱穀場.) ユカ
【民】vekkai (= 1. heat; 2. sultriness; 3. radiated heat, as from a hot place; 4. poy small-box; 5. rinderpest, cattle plague; 6. ★threshing-floor) ユカ
【賛】dRzad (= %{dRzadvati} = %{dRSad} , %{dRSadvatI} ★below.) サ (同系2連続⁻単一化)、した
【民】tAza (= downward, ★below) サ (同系2連続⁻単一化)、した (t-s)
c. threshing-floor = a hard, level surface on which grain is threshed with a flail 殻ざお。〔~を〕殻ざおで打つ。. Ⓖ穀粒がフレイルで脱穀される、硬くて平らな面。
ユガ
/yuga/
[aka]
歪む
[ゆがむ、ひずむ]
よんご
曲る
迷路(ユガミチ)、ヤヌユガデ=家が傾いて。
--
【民】iRakkam (= 1. descent, debarkation; 2. declivity, slope, depression; 3. ford, crossing of a river; 4. tracks of beasts in a jungle; 5. ★decline from a high position) ユガむ
【民】pAvu (= 02 1. ★warp; 2. measure equal to double the arm's length; 3. a measure of weight equal to two palam) ユガ (p 無音, v-g)、まが (p-m, v-g)
【民】paTaimaram (= weaver's beam, weaver's rod for arranging the ★warp) ひずみ
ユガラ
/yugara/
[akara]
夜鳥
[やちょう]
夜がらす
鳥に似た鳥で、夜間に人の周囲を飛び交う習性がある。夜鳥(ユドイ)が家に飛び込むと縁起が悪いとの俗信がある。鳥迷(トイマデ)とは山鳥が家の中に飛び迷い込むことで、古くはその祟りを避けるため、終日雨戸を締め切り外で一日を過したり、浜下りをして一日を過し夕刻に家の中にはいったとのこと。昼間も鳥の鳴き声は縁起が悪いと信じている。
民謡

夜鳥(ユドイ)ぬ鳴ちゃんて ちや思(ウ)め下(サ)がり要(イ)らぬ
世間(セケ)な有(ア)ん事(クト)ぬ 何恥(ヌハジ)かさんがや。

--
c. 「鳥に似た鳥で」って、オカシイ。馬鹿か。「烏(カラス)」 と言う漢字を徳之島の人は、知らないらしい ?。
【賛】valgula (= m. the flying fox W. ; (%{A}) f. a species of ★night-bird L. ; (%{I}) f. id. or a kind of bat VarBr2S.) ユガラ
【賛】valgulI (= f. a kind of ★night-bird.) ユガラ
【賛】yAminIvirahin (= mfn. separated by ★night ; m. (with %{vihaga}) the ★bird Cakrava1ka Kir.) やまがらノ
ユキ
/yuki/
[aka]

魔よけ斧
両面に3つ4つの棒線が刻まれているが、この七つ判は魔よけになる。例=病人の枕元に斧を置いて呪言を唱える。「・・・・に障りがあったら七判の斧で切り殺すぞ。」
また、化物(ケンムン)の害を受けたら、左縄で木を括り、呪言を唱え、七つ判ユキを数回木に切り込んで魔を祓う。
俚諺

火事すん時や斧鎌(ユキカマ)先出(イジャ)せ。

--
【宮古口】ゆキ /jukɿ/ 多與 新鏡 名詞 〈全〉斧
【賛】vAzI (= f. (also written %{vAsI} ; accord. to some connected with %{vrazc}) a sharp or pointed knife or a kind of ★axe , adze , chisel (esp. as the weapon of Agni or the Maruts , and the instrument of the R2ibhus , while the paras3u or axe is that of Tvasht2r2i) RV. AV. MBh. ; sound , voice Naigh. (cf. under 1. %{vAza}).) ゆキ (z-y-ki)
c. サンスクリット語の発音記号 /z/ は、ゼット、ツェ、であるが、時々、s や y の破裂音的、音に化ける。
--
【民】uLi (= 01 1. chisel; 2. ★battle-axe; 3. burin, engraver's tool; 4. barber's instrument for paring nails) おの (L-n)
【民】mazuvALi (= he who is armed with ★battle-axe 斧を担いだ兵士 1. Siva; 2. Parasura1ma) まさかり (v-k)
【賛】khaNDaparazu (= m. `" cutting (his foes) to pieces with an ★axe "' , S3iva ;) 金太郎ダ(きんたろうダ)
ユギリ
/yugiri/
[akara]
  脚指の下部の関節部分にできる裂傷。素足で歩くとできる。古く自家製糖の頃、甘蔗(ウギ)の切り株によって裂傷を受けたものである。横切(ユギ)りの意?

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ユクイ
/yukui/
[aka]
休憩
病床につく
ユクイン候得(ソーレ)=お休み下さい。
昼休み(ヒンマユクイ)。長期病床(ナガユクイ)につく。
--
【宮古口】ゆくー /jukuu/ 與新 鏡 動詞 皆ゆくー、ゆくい、ゆかーん 〈全〉休む
cf. 島の散歩 #162   ゆくう   休む
【民】vEcARu-tal (= 01 1. to be consoled or pacified; 2. to ★rest) ゆくう (c-k)
【民】uykai (= 1. salvation, deliverance; 2. escape from hardship 苦しみからの逃避, ★relief from distress) いこい(憩い)、ゆくい
cf. ゆくー /jukuu/ 新鏡 名詞〈全〉休憩、休み   rest と slow が混在 ???
【宮古口】ゆくー /jukuu/ 新鏡 名詞 〈全〉休憩、休み
【民】acai-tal (= 01 1. to move, stir; 2. to walk or ride slowly ゆっくり; 3. to go away; 4. to be slender, flexible; 5. to be weary, exhausted, to grow feeble; 6. to be perplexed, disconcerted; 7. to diminish; 8. to ★rest 休憩; 9. to lodge, stay; 10. to lie in a place; 11. to be idle, inactive, indolent; 12. to dance) ゆくー(a-y, c-k)、あさい、ゆさい (a-y)、ユクイ (a-y, c-k)
【賛】riGkh, riGkhati (= , or {riGg, riGgati} creep, crawl, move ★slowly ゆっくり. [[,]]) ゆくー、ゆっく、ゆっくし (r-y)
--
【民】nilaippeRu-tal (= to be at ★rest) のんびり (l-n)
【賛】nirvRta (= mfn. satisfied , happy , tranquil , at ease , at ★rest Mn.; extinguished , terminated , ceased , Ven2. ; emancipated W. ; n. a house W.) のんびりダ
【民】kaitUvu-tal (= 01 to have ★rest or leisure, as from one's activities) くつろぐ (+ろ, v-g)
【賛】vizlatha (= mfn. ★relaxed , loose Ragh. ; %{●-thA7Gga} mfn. having languid limbs ; (%{am}) ind. with languid limbs Amar.) くつろぎ (v-k)
【賛】vizrama (= m. ★rest , repose , quiet , ★relaxation Ka1lid. ) 休む(やすむ)
ユクナジ
/yukunaji/
[akanata]
欲張り
[よくばり]
吝嗇者
[りんしょくしゃ、ケチ]
欲(ユク)足り、欲(ユク)背負(ハンゲ)いと同義語。
--
【民】vaccaimAkkaL (= ★misers 守銭奴, stingy persons けちな人) ユクナっかる
==
【賛】gardhita (= mfn. ★greedy g. %{tArakA7di}.) がめつい (r-m)
ユゴー
/yugo:/
[aka]
痒い
[かゆい]
ユゴムン=ふしだらな情交者。身体が痒いことから後者の意にも通用したのか。
--
cf. ☑ 項番「ヨゴイ  痒い」
c. 「身体が痒いことから後者の意にも通用したのか。」--- 完全にウソっぽい、ので、チェックし直す。
c. ふしだら immoral
【賛】vikarman (= n. (for 2. see %{vi-} %{kR}) prohibited or unlawful act 禁止されたまたは法律違反行為, fraud Mn. ; various business or duty W. ; (with %{vAyoH}) N. of a Sa1man A1rshBr. ; mfn. acting wrongly or unlawfully MBh. ; not acting , free from action ib. ; %{-ma-kRt} mfn. following unlawful occupation Mn.; active or busy in various ways W. ; %{-ma-kriyA} f. an illegal or ★immoral act , vicious conduct Mn.; %{-ma-nirata} (BhP.) , %{-ma-stha} (Mn.) mfn. = %{-ma-kRt} ; %{-mika} mfn. 〔人・言動・表情などが〕悪意[敵意]のある、意地悪な; m. a clerk or superintendent of markets and fairs ib. ; %{-min} mfn. acting wrongly or unlawfully MBh.) ユゴムン、いかれむん、よごれむん
【民】azivu (= 1. destruction, ruin, loss; 2. ★immoral action, deviation from virtue; 3. expenditure, expense; 4. defeat; 5. want of firmness of mind; 6. distress, pain of separation; 7. poverty; 8. mouth of a river) ユゴー (v-g)
ユゴネガサ
/yugonegasa/
[akanakata]
食わず芋 ユゴネはユゴイ根の意か。ガサはカサの濁りで、葉が傘状になっている縁語。根茎の芋を食すると喉が痒くなる。そのため長時間煮て毒液を除去して食べたという。葉茎の汁を皮膚につけても痒くなる。
--
【賛】varAhakanda (= m. an esculent root , a sort of ★yam ヤム L.) ユゴネ、ゆらはかんだ
【民】vaLLikkoTi (= five-leaved ★yam) ユゴち
【民】kATTuvaLLi (= 1. cultivated ★yam, m. cl., discorea sativa ; 2. five-leaved ★yam, m. cl., dioscorea pentaphila ; 3. malacca ★yam, m. cl., dioscorea cullifera) かさいも (LL-m)
==
【民】valliyam (= 02 1. purple ★yam; 2. turmeric) いもヤム
ユサイ
/yusai/
[ata]
今晩
今夜
民謡

今(ナン)たな待っちゅる正月 今宵(ユサイ)がり正月 今宵(ユサイ)夜(ユ)ぬ節(シケ)や夜(ユ)明け遊(アシ)ば。

--
【賛】vAsateya (= mfn. (fr. %{vasati}) to be lodged or sheltered AV. ; affording shelter Bhat2t2. ; (%{I}) f. ★night Hcar.) ユサイ
c. インド辞書に「tonight」は、未登録だった。 100 年前の辞書。 to night で引き直した。
ユシクイ
/yushikui/
[ataka]
午後 午後(ユシクイ)の茶。午前の茶がおそい場合にも言う。午後(ユシ)の仕事(クイワク)。午後の仕事分量。午前にはシカマと呼びシカマ茶が出る。
--
【民】eRpATu (= 1. ★afternoon; 2. sunrise, morning) ユシ
ユシュ
/yushu/
[ata]
余所
[よそ]
他人
[たにん]
ユシュビレ=他人触れ。他人との交際。
俚諺

他村落(ユシュジマ)結婚(ヤームチ) 牛乗(ヌ)い。経済(シュテ)や損(チブ)りり。

この俚諺は当時の世相を反映しており、現代の優性結婚観よりも、経済生活が優先していたことを物語る。この他村落(チュンシマ)思想は吾村落(ワーシマ)思想と対である。
民謡

ユムラ他部落(ユシュジマ)なん愛人(ムゾ)好(クヌ)んで置(ウ)けば
な夜(ユ)ぬ暮(クリ)々や愛女(ムゾ)待ちあぐで。

俚諺
  • 可愛子(カナシグヮ)や他所ね揉(ム)ませ。
  • 肝(キム)高さ他人(ユシュ)に揉(ム)まるん。
--
【賛】vaidezika (= mf(%{I})n. (fr. %{vi-deza}) belonging to another country , ★foreign ; m. a ★stranger , ★foreigner MBh.) {vi-deza} ユシュ、よそ
ユタ
/yuta/
[ata]
占者
[せんしゃ、うらないじゃ]
巫者
[ふしゃ、シャーマン]
ユタ本尊(フゾン)。
ユタブリ=占者狂い。ユタになる過程に精神発狂が認められる場合があり、また、その信仰挙動の異状さにちなんだ語と思う。
--
【賛】uccATa (= m. ruining (an adversary) , causing (a person) to quit his occupation by means of magical ★incantations まじないを唱えること。まじない、じゅ文。 Mantram.) ユタ
【賛】vidyA (= ; a spell じゅ文, ★incantation MBh. ; magical skill MW. ;) ユタ
【民】viccai (= 01 1. learning, education; 2. knowledge; 3. magic power, miracle; 4. mantra, ★incantation) ユタ
ユダ
/yuda/
[ata]
枝葉(ユダハ)。姻族。末梢。二十三夜の月神祭りに使うシダラの枝葉は、東の方角のものがよいという。
--
【賛】viTapa (= m. ★branch, twig, bush.) ユダ、、ユダハ、えだ
【賛】yaSTi (= ; a stalk , stem , ★branch , twig Hariv. ;) ユダ
【民】vAttu (= 04 ★branch of tree) ユダ
ユダイ
/yudai/
[ata]

島鋤
大和鋤
ユダイの変遷は畑耕(ハテシキ)ユダイから大和ユダイへと変った。島鋤はフェラ(平)状の鋤の身(シキ ヌ ミ)によって耕起する畑地専用である。大和鋤は鋤の身がやや勾配をもって土を深耕する仕組になっていて田畑兼用である。昭和20年前後に巖甲号と称する文字通り岩石をも砕く鋤が流行した。
--
【民】veTTuvAyan2 (= ★spade (TLS)) ユダイの
【賛】vaNTAla (= or %{vaNThAla} or %{vaNDAla} m. (only L.) a ★spade , shovel , ★hoe ; a boat ; a kind of contest or partic. mode of fighting.) ユんダイ (l 無音)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ユチリ
/yuchiri/
[atara]
  茅葺家に使う丸竹のこと。キチ(丸木)を棟木に直角に吊し下げ、その上にユチリを横に並べて綱や葛でゆわえる。ユチリは茅が屋根より落ちるのを防止するために大いに役立つ。
ユッキャイ
/yukkyai/
[aka]
寄りかかる
取り掛け
仕初め
仕事始め
食べ始める
 
--
【民】vacai-tal (= 05 1. to bend, incline, ★lean 寄りかかる; 2. to be environed; to be encompassed; to be enclosed) ユッキャイ
【民】vIgkal (= 1. abundance; plenty; 2. morbid desire, longing; 3. ★lean, emaciated person; 4. sleeping) ユッキャイ (l 無音)
【賛】vaGgh (= cl. 1. A1. %{vaGghate} , to go ; to set out ; to ★begin ; to move swiftly ; to blame or censure Dha1tup.) ユッキャイ
【賛】urI kR (= accept, get, show; admit, assent, promise; place at the head, ★begin with (acc.).) ユッキャイ
【民】upakkirami-ttal (= * to ★begin) ユッキャイらみ (p 無音)
【民】vazivai-ttal (= 1. to commence a journey; 2. to ★begin first; to set an example; 3. to plot one's ruin) ユッキャイ (v-k)
ユッシ
/yusshi/
[ata]
  許すの意。ユルスの訛りか。手放すこと。鳥籠の小鳥を手放す。牛の手綱を手放す。
--
cf. 教育漢字 5 t3  permit, allow, grant, forgive  認める  f17#1.5
ユティ
/yute^i/
[ata]
寄って
寄港して
立寄って
 
--
【賛】yA, yAti (-te) (= ; appear to (gen.), befall (acc.). {atyA} pass by (acc.). {abhyA} come ★near or to (acc.). {upA, abhyupA, samupA} the same. {pratyA} return, come back to (acc.), go to meet or against (acc.). {samA} come ★near (together), arrive; ) ユティ、よ る、よった
cf. 教育漢字 88 t3 寄 よ(る) 寄る near  f17#2.88
ユドイ
/yudoi/
[ata]
夜鳥 ユガラの項参照。ユドイの一つに神(カミ)ぬ鳥(ドイ)かあった。神鳥は山地から嶺伝いに海に下りると言われピイピイ鳴きながら数羽から数十羽の群をなして飛び交う。その間は荒々しい挙動をつつしみ、敬虔な気構えで飛び去るのを待ったという。渡鳥の群の移動に神秘性を求めたことにほかならないであろう。
ユトギ
/yutogi/
[ataka]
夜伽 病人を慰めるため、親族、友人、知己が集まって伽をする。病状や病人の希望にもよるが、三味線を奏で島唄でユトギをしたものである。転じて長時間の雑談にもトギト言う。
--
【民】viTiyaviTiya (= ★all through the ★night (TLS)) ユトギユトギ (y-ki-gi, y-gi)、夜通しや
ユトナテ
/yutonate/
[atanata]
一昨々年 イチュナテ(一昨年)、クド(去年)の項参照。
--
【賛】uttaratra (= ind. in what follows , after , ★subsequently その後(に)、後に、その次に、それ以降、後で、続いて, later , further on , beyond , below (in a work) Pa1n2. ; northward , (%{pUrvatra} , in the first case or place ; %{uttaratra} , in the second) Sa1h.) ユトナテ (r-n)、おとといトラ
ユドテ
/yudote/
[atata]
口論
喧嘩
言い合い
 
--
【賛】vAdayuddha (= n. war of words 言葉の戦争, controversy 論争、論議、議論, dispute 議論する、口論する Mn. ; %{-pradhAna} mfn. skilled in controversial ★discussion ib.) ユドテ
ユナガト
/yunagato/
[anakata]
夜長
終夜
夜明けまで
 
--
【賛】yAmaghoSa (= m. `" proclaiming the watches "' , a cock L. ; (also %{A} f.) a metal plate on which the ★night-watches or hours are struck , a drum or gong used for a similar Purpose L. Ⓖ「時計を宣言する」、雄鶏 L.; (また %{A} f.) 夜警または時が打たれる金属板、同様の目的で使用される太鼓またはゴング) ユナガト
【賛】yAmavatI (= f. `" possessing watches "' , ★night Ka1d. (cf. %{yAminI}).) ユナガト (v-g)
【民】yAmavati (= ★night, as divided into watches) ユナガト (v-g)
c. つまり、夜中の夜警、夜回り、朝まで、夜中じゅう、夜の間。の時間帯を指す。
c. 夜中じゅう、の漢字は、夜中中、だよね。
ユナジ
/yunaji/
[anata]
汚水溜の溝 心が腐敗している例えにもユナジと言う。
--
【賛】vinAza (= m. utter loss , annihilation , perdition , destruction , ★decay , death , removal TPra1t. ;) ユナジ
【賛】vlI, vlInAti (= or {vlinAti} crush, fell; P. {vlIyate} shrink, ★decay.) ユナジ
【民】avical (= that which is ★decayed) ユナジ (v-m-n, l 無音)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ユナビ
/yunabi/
[anapa]
夜業
夜仕事
残業
正月飯米(バンメ)の準備は青年(ネセ)や女童(メーレ)のユビナでした。数人の仲間が摺臼(シルシ)に籾を摺り臼に搗く作業を毎晩続けた。また、芭蕉の糸を操ったりした。青年は正月薪割りのほか、女童の応援、三味線、唄で慰めることも怠らなかった。転じて性交にもユナビと称する。
--
cf. ナッシーの語源帳 548【日】夜なべ、よわり  f21#548
ユナワァ
/yunawa^a/
[ana]
夜豚 夜暗に小豚に似た動物が夜道を出歩くことがあった。これが股下を通過すると悪疫にかかるか、寿命が短命になるなどの凶事がくるとの俗信があった。それで両足を組んで通過するのを待ったと言う。
ジンモラ=地回、地上を回転するかのように走り回る。
ユナンサナ
/yunansana/
[anantana]
夜中
真夜中
夜(ユナン)最中(サナ)の意か。夜長(ユナガト)に対して限定された時刻のことを言う。
ユヌグラ
/yunugura/
[anakara]
  ユヌ倉。トー倉。主家のオモテに対して、ユヌグラは炊事場用としての建物(トー倉)。
民謡

暑(アチ)さ名付(チ)けて出(イ)じららぬ時や
ユヌグラぬ下(シュ)から出じて居参(イモ)りよ。

--
【民】vAluvanUl (= science of cookery 料理の科学) ユヌ
【賛】vyaJjana (= ; anything used in ★cooking or preparing food , seasoning , sauce , condiment MBh. Ⓖ調理や食品の準備に使用されるもの、調味料、ソース、調味料 MBh. R.&c.;) ユヌ、ゆにゃな
項番「タカグラ  高倉」  --- 倉(くら)
【賛】sUdazAlA (= f. `" ★cooking-room "' , a kitchen Katha1s.) トー倉 (z-k)
ユネダグ
/yunedagu/
[anataka]
股瘤
横根瘤
股のつけ根にできる肉腫。下肢の外傷から菌がはいり横根瘤ができて痛み出す。また、性病が原因で痛むこともあると言う。
ユビダ
/yubida/
[apata]
揺れ田 湿田で地盤が弱く土地が揺れるからであろうか。農耕に牛馬も使用できなく、人の腰部までも土中深く揺れ食い入り、行動も自由にならない。動けば動くほど沈んでいく。水田耕起は幅広(ハビル)の鍬で浅く耕す程度で田植えをする。ユビダの中には木片を投げ入れ揺れを防止する。
ユル
/yuru/
[ara]
夜昼(ユルンシル)
俚諺
  • 夜(ユル)ぬ家壁(ヤンクビィ)や人(チュ)。
    ※壁に耳あり、他人の悪口は言うな。
  • 夜(ユル)起(ウィリ)きぬ馬鹿(フリムン)、朝寝ぬ(ヒンマネンビ)貧乏。
    ※怠け者は何時かは難儀する。
--
cf. 教育漢字 上代日本語 16 ↑ ju 夜 常陸 jo₁  f17#on.16
ユレ
/yure/
[ara]
寄れ
集合
部落総会
一地点に寄り集まること。拡声器等の通信敷設がなされていなかった頃、「今日(キュウ)や寄(ユ)れどー皆(ムール)集合(アチマテ)して下(タボレ)さい。」と法螺貝の合図で村落(ムラ)ユレのふれをした。
--
【富山県、魚津弁】ヨルアイ (= 会合、集会)
【民】vIrAy-tal (= to scrape together; to ★gather together 一緒に集まる little by little 徐々に、少しずつ) よるあい、ユレ、より
ユレグチ
/yureguchi/
[arakata]
寄れ口 多人数集まって人の蔭口を言う。
--
【民】Urkkatai (= * 1. rumour, country talk; 2. ★gossip ゴシップ) ユレグチ △
ユレダタ
/yuredata/
[aratata]
寄れ砂糖 数戸が共同で製糖作業をする。個人製糖は多くの人手を要するので、一戸では能率があがらないためユレダタが行なわれた。砂糖(サタ)製造唄(ヤマウタ)は徳之島採集手帖18号に拙稿がある。
--
【民】uRu-tal (= 01 ; 10. to be attached, devoted to; 11. to join 参加する, ★associate with (人)と付き合う
[交際する・一緒に行動する];) ユレ (U-yu)
c. 「サタ」→「ダタ」 (s-d) cf. 項番「サタ  砂糖」。

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ユレダーイュ
/yureda:i^(yu)/
[arata]
寄れ田魚 水稲一期作の刈取りがすむと、田の水は枯れ田魚は水溜(ミジグムイ)りに群れ集まる。田溜りには田魚のほか田螺(タンニャ)や小生物が集まる。田魚とは泥鰌のことでかって山村では田魚は海魚に匹敵する扱いを受けたものである。(酒肴)田魚掬(シキ)いは老女の仕事で、籠(イボロ)を腰にさげて谷から谷へと歩き回る姿が見られたものだが、近年全く跡をたった。
ユロイ
/yuroi/
[ara]
寄り合い
内密の情交
俚諺

悪友(ワルドシ)寄合(ユロ)てか劔刃(カタナバ)逢(オ)い 善友(イドシ)寄合てか 畳表くみゅん。

--
c. 【俚諺】/りげん/ = 民衆の間から生まれ出た、ことわざ。
【賛】Azraya (= m. that to which anything is annexed or with which anything is closely ★connected or on which anything depends or rests Pa1n2.;) ユロイ (z-y)
ユワイ
/yuwai/
[a]
悪影響
影響
君(ヤ)ユワイ父(アジャ)に怒られた。
--
c. 「君(ヤ)ユワイ父(アジャ)に怒られた。」 --- 意味不明
【民】vayappaTu-tal (= to be brought under another's ★influence; to be subjugated) ユワイし
ユワイッチュ
/yuwaicchu/
[ata]
  良かりっちゅ。身分が高貴な人。官公署の役人。頭脳労働者。主組。部落の要職にある人。概して農家の方から呼ぶ語と思われる。
--
【賛】AryavRtta (= n. the behaviour of an A1ryan or ★noble 高貴な man Mn. ; (mfn.) behaving like an A1ryan , honest , virtuous Mn.) ユワイッチュ
ユワナテ
/yuwanate/
[anata]
一昨々日
先おととい
昨日(キヌ)。今日(キュ)。明日(アチャ)。翌々日(アサッテ)。
アチャアサッテンベカチ=2、3日中、近日中。此の間(クネダ)。
ナンベ=今頃、今辺、今時。
俚諺

明日(アチャ)二十日(ハチカ)。(一日延ばすと二十日程後に遅れる。)の意。

--
c. この単語、強烈、でなかなか良い。やりがいがある。
【賛】adharedyus (= ind. the day before ★yesterday Pa1n2.) ユワナテ (d 無音, r-n, s 無音)、おととい (s 無音)
ユンガマラー
/yungamara:/
[ankanara]
喧しい
[やかましい、かまびすしい]
ユンはユで、「より」とか「さらに」とかのように、意味を強める語。ユンハゴード。ユンシキババド。ガマラーは構うの訛りと思う。構い過ぎることと喧しいことに共通する語か。余計(ユン)喧しい。余計に構い過ぎるの、余(ユン)構(ガマ)らしい、は如何か?。
--
【賛】unmukhara (= (%{ud-mu-}) mfn. loudsounding , ★noisy Prab.) ユンガはラー → ユンガマラー
【賛】vAcAla (= a. = {vAcATa}; also ★noisy, resounding with (---). Abstr. {-tA} f., {-tva} n.) ユンガマラー (+ン、+マ)
ユンキー
/yunki:/
[anka]
投げ入れる 豚の田舟(トーネ)に飼料(ムン)をユンチ食べさせる。入れる挙動の卑称にも使う。
--
【賛】Amuc (= P. %{-muJcati} , to put on (a garment or ornament &c.) Ragh. ; to put off (clothes &c.) , to undress R. ; to let go ; to throw , sling , ★cast MBh. ) ユンキ
【賛】vinikRR (= (only ind. p. %{-kIrya}) , to ★cast off , abandon Kum.) ユンキー
ユンキタネー
/yunkitane:/
[ankatana]
汚れ穢い
極度に汚い
卑称
--
【賛】vinirmala (= mfn. ★extremely pure Hariv.) ユン
【賛】kardama (= m. mud , slime , mire , clay , dirt , filth MBh. ; ; (mfn.) covered with mud or mire or dirt , ★dirty , filthy Sus3r.) キタネー
【民】karittuNi (= ★dirty, begrimed cloth) キタネー
ユンギュメ
/yungyume/
[ankana]
  ユン米。玄米。搗米(チャグメ)。玄米(ユンギュメ)・粥飯(カイバン)。引米(シキグメ)粥飯。コメ→クメィ→キュメィ→ギュメィと変移。ユンは意味不詳。
--
c. 玄米 = 玄米(げんまい)とは、植物学的視点からは稲の果実である籾(もみ)から籾殻(もみがら)を除去した状態[1]。食品としては精白されていない状態の米である[2][3]。   玄米の「玄」は、「暗い」または「色が濃い」という意味で、精白されていないのでベージュ色または淡褐色をしている米である。
精米(せいまい)という語は、米を精白する事、それによって出来た白米の、二通りの意味で使われる。 玄米の糠層を削り取る工程。通常は柔らかい胚芽も一緒に剥がれ落ちる。

【賛】AmAnna (= n. undressed ★rice.) ユンまい、ゆなーまい
【賛】kaNAnna (= mfn. one whose food consists of grains (of ★rice) ; %{-tA} f. the state of the above Mn.) ギュメ、こめ
cf. 教育漢字 375 no  米 ベイ、マイ、こめ、よね、メートル rice  f17_1#n.375
 玄米
ユンド
/yundo/
[anta]
  ドは己。君自身。汝(ヤ)自身(ユンド)ぬ悪(ワサ)い。卑称。
民謡

今頃(ナンベ)し肝(キム)痛(ヤ)みゅんし己自身(ユンド)ぬ弱点(エワイ)や。

ユンドラ
/yundora/
[antara]
読む鳥の意か。ユミッタの項参照。
--
【民】vezmacaTaka (= m. a kind of ★sparrow Bhpr.) ユンドラ (k-r)
ユンノ
/yun+no/
[anna]
与論
与論島
「与論(ユンノ)輝(テル)る島や 小(イ)にくさやあしが鍋ぬ底(ソコ)中に黄金(ゴク)ぬ溜(タマ)て」と歌われている。
ユンバイ
/yunbai/
[anpa]
怠惰
骨惜しみする
勤労を嫌う
怠惰者(ユンバイムン)
俚諺

怠惰者(ユンバイムン)ぬ重荷持(オボネム)ち。

--
【賛】avyavasAyin (= mfn. ★inactive , negligent , remiss Bhag.) ユンバイ (v-n, s-v)
【民】vazuvATi (= one who is careless or ★negligent in one's affairs) ユンバイち (z-n)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

⬢ヨ  ↑Top  11 件
島口 標準語 用例・意味等
ヨーイ
/yo:i/
[a]
空腹
飢い
ヨードマァー=空腹になると飯がうまい。極度の空腹(ヨーヌヨーヌ)で辛抱できない(チヂカライ)。
--
【賛】azanAya (= Nom. P. %{-yati} (Pa1n2. 7-4 , 34) to desire food , be ★hungry S3Br.) ヨーヌヤ、ヨーイ (n 無音)
ヨーダリ
/yo:dari/
[atara]
  ヨーダリムン=陽弛者。動作に活気のない者。元気のない者。卑称。
--
【賛】aratijJa (= mfn. `" not knowing pleasure "' , ★dull , spiritless BhP.) ヨーダちにゃ
ヨーネ
/yo:ne/
[ana]
今夜 ヨーネブシ=宵の星。宵の明星。今夜はヨーネで、明晩はアチャヨーネ、昨夜はキヌガユルと呼ぶ。
--
c. インド弁辞書には「tonight」が未登録。「今夜」は古語では、「こよひ」だって。
【民】yAmam (= 01 1. period of three hours; 2. midnight; the middle watch of the ★night; 3. ★night; 4. a kind of drum; 5. the period between the fortieth and the fiftieth na1l6ikai of a day; 6. time; 7. breadth) ヨーネ
ヨーネガタ
/yo:negata/
[anakata]
夕方
日暮れ時
たそがれ時
ヨーネナキ=夕泣き。赤児が夕方泣くと縁起が悪いという。乳母は夕飯の準備で赤児の介抱ができないので激しく泣くのだが。申時(サントキ)とは夕方の刻で、織物の織切りはタブーである。また、申時生れは幸運に恵まれない。それで霊力を呼び戻すため、熱釜蓋(イチャガマツタ)を被せる神事が行なわれてきた。
--
【民】viLakkITu (= lamplighting on the ★evening of tiru-k-ka1rttikai) ヨーネガタ (L-n)
【民】tivAntakAlam (= ★evening) サントキらむ
ヨイ
/yoi/
[a]
緩い
緩慢
ゆっくり
ヨイヨイグヮナ アッチコー=急がば緩(ヨ)い緩(ヨ)い。
--
c. 「グヮナ」「アッチ」「コー」の個々の説明をして欲しい。
【民】oyyen2a (= 1. quickly; 2. ★slowly) ヨイな
ヨゴイ
/yogoi/
[aka]
痒い ヨゴムン=痒い者。淫蕩な女性の卑称。
ヨゴネガサ=痒根傘。食わず芋の方名。文字通り葉柄や茎根の液をつけると痒くなる。円形の広葉は山小屋を葺く好材料であった。
民謡

三京と石切(キル)な何(ヌ)ぬ情(ナサケ)あてが やがね葉(ガサ)
う筵(ムシル)アレ敷(シ)ちぬ マタ寝(ネ)んでぬ情
※三京と石切はどんな情を交わしたか。ヨゴネ傘をむしろにして共に寝た情。

--
【民】arikarappAn2 (= ★itchy eczema 〈ラテン語〉《病理》皮膚炎、湿疹。) ヨゴイっぱーん
ヨツマタグラ
/yostumatagura/
[atanatakara]
四股倉 四本柱の高倉。「羽衣伝説」や「天ぬあむろ口説」によると、次の詩がある。(抜書)

アンマ(阿母)がわるちゅ(悪人)ぬ したんくと(事)の
ヨツマタ(四股)ぐら(倉)ぐゎんば つきあけて(突開)
ムツマタ(六股)ぐら(倉)ぐゎんば つきあけて
ヤツマタ(八股)ぐら(倉)ぐゎんば つきあけて
トビギン(飛衣)マイギン(舞衣)や とて(取) い(出)じゃち
トビギン(飛衣)マイギン(舞衣)や キチミ(着見)レバ
むと(元)ぬあむろ(天降)や なれ(成)たしが
や(家)ぐゎぬみみぐり(三巡) みぐ(巡)てみちゃんと(みたら)
もと(元)ぬしがた(姿)や なれ(成)たしが
もと(元)ぬ アムロ(天降)に なれ(成)たしが
いちがせだぬぼん(一番上の子)さ くしはんげ(腰背負)て
うんがちぎなるし(其次の子)や しじゃいわき(左脇)
(三一書房・日本庶民生活資料集成・南島古謡編)

--
【賛】bhANDAgAra (= n. store-, treasure-, or ★warehouse 倉; {-rika} m. the overseer of such a house, treasurer.) ばーんたーぐら → マタグラ (b-m, N 無音)
項番「キン 着物、和服」 〒kin
ヨトギ
/yotogi/
[ataka]
  ユトギと同義語。
--
項番「ユトギ  夜伽」
ヨドテ
/yodote/
[atata]
  ユドテと同義語。
--
項番「ユドテ  口論、喧嘩、言い合い」
ヨングヮ
/yongu^(wa)/
[anka]

結婚
グヮは愛称で意味はない。ヨンがインとなる部落もある。
民謡
  • 縁(ヨン)ぐゎぬ情(ナサケ)掛けられば行きも行かれら
    吾(ワン)一人(チュイ) 戻(ムド)らや。
  • 新茶(ミーチャ)ぐゎ買うて送(ウク)てか
    吾等(ワッキャ) 縁(ヨン)ぐゎ許(ユル)さんかな
    吾等が縁(イン)ぐゎ許ちしか
    晴りてぬ 夫婦(ドジュト)ぐゎ。
--
【賛】vIvAha (= m. = %{vi-vAha} , taking a wife , ★marriage (`" with "' , %{saha}) HParis3.) ヨングヮ/イングヮ (+ン, v-g)
【民】ilAcavOmam (= * sacrificial act of throwing parched paddy into the sacred fire in a ★marriage ceremony Ⓖ結婚の儀式で、乾いた籾を神聖な火に投げ込むいけにえの行為) イングヮむん (l-n)
ヨングヮ
/yongu^(wa)/
[anka]
緩ぐゎ
[ゆるぐゎ]
ゆるゆる
ヨイと同義語。
--
【賛】vimoka (= m. unharnessing, ★loosening, release etc. = {vimukti}.) ヨングヮ
【民】vayiRRAlEpO-tal (= to have diarrhoea or ★loose motions Ⓖ下痢やゆるい動きをする) ゆるい、ゆるゆる (R 反復)

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

⬢ラ  ↑Top  2 件
島口 標準語 用例・意味等
ランガサ
/rangasa/
[rankata]
和蘭傘 ダンガサと同義語。蝙蝠傘。蘭燐寸(ダンチキギ)、チキ木は付木で火薬の付いた軸木の意。蘭手拭(ダントヌゲ)、和手拭に対する洋手拭のこと。
ロックヮチドウ
/rokku^(wa)chidou/
[rakatata]
六月灯 徳和瀬、亀津、面縄、阿権で行なわれる。
徳和瀬=6月25日白嶺神社で行なうがその沿革は不明である。氏子や部落民は老若男女が晴着を装い一重一瓶で境内に集まり、神前に礼拝し御神酒を受けて酒宴に移る。家庭からはトール(灯籠・提灯)を寄進して、道路から境内に至る参道の両側に吊し下げて祭り気分を高める。豊作祈願(予祝)の神祭りと地の人々は考えている。
亀津=秋葉神社は6月18日、高千穂神社は19日が祭り日である。小林正秀氏の記録によると、「六月灯は鹿児島風の祭り行事で、代官所や鹿児島商人の入りこみで影響をうけたのであろう。終戦前は非常に賑やかなものであった。六月灯は元来、氏神様にその部落の老若男女が新装して神前に礼拝し、神官、有志、世話役、村の長老連に挨拶したり、御神酒を受け、持参の一重一瓶で互いに杯を交換して夏の旱魃、台風のないように祈るとともに、天下太平、五穀豊穣を祈る行事であり、同時にまた商業者がその商の繁昌を祈る行事である。
昼間は青年の奉納相撲が行なわれ、夜に入る頃から家ごとに灯籠や提灯が軒先に下げられる。灯籠には絵や文字が書かれる。氏神様の境内には寄進灯や松ヤニなどで明かりをつけ、参拝のあと祝宴、浜踊りをする。-徳之島では明治3年廃仏令が公布され安住寺に変わって高千穂神社が創設され、これを時の在番官谷村竜助氏が氏神と指定し、明治6年砂糖売買が自由になり商業が盛んになったので、鹿児島商人がたくさん入りこみ、その影響から鹿児島風の六月灯が行なわれたように思われる。」とある。筆者の聞き書きでは、六月灯の始まりは明治30年頃のようである。

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

⬢リ  ↑Top  0 件
ご指定のページは見つかりませんでした
⬢ル  ↑Top  0 件
ご指定のページは見つかりませんでした
⬢レ  ↑Top  0 件
ご指定のページは見つかりませんでした
⬢ロ  ↑Top  0 件
ご指定のページは見つかりませんでした
⬢ワ  ↑Top  17 件
島口 標準語 用例・意味等

/wa/
[a]


ワ、ワンとも同義語。吾子(マグ)、愛娘、一般の愛称にも使う。ワがしたら難なくできる。
萬葉集に「吾をまつ津ばきふりすなゆめ、吾を吾とのみ云ふは古語なり。」
民謡
  • 吾(ワ)が打(ウ)ちゅる鼓(チヂン)や一里迄(ガデ)ききゅり
    吾達(ワッキャ)んば一里から聞ちど来(ケ)たんど。
  • 上(ウェ)ぬ田ぐゎんま吾(ワー)田ぐゎ下(シュ)ぬ田ぐゎんま吾(ワ)田ぐゎ
    吾嫁(ユメ)なる娘(ウナイ)真米(マグミ)まん抱(ダ)き。
  • 吾が愛(カナ)し思女(ムゾ)や 何野原(ダバル)かち参(モ)るんが
    野原(ハル)かたて給(タボ)れ 訪(ト)めて見(イン)ち来(ク)よ。
ワァー
/wa^a:/
[a]
ウヮアが表音面では正確と思うが表記は困難である。
ウヮンシ=豚巣、豚小屋。
ウヮーシ=豚肉。
ウァンアケ=豚垢、三年垢。
ウヮンクス=豚糞。
豚小屋に類する貧弱な住家や汚ない住家にはウヮンシ。豚糞に類する者と何れも卑称。ウヮンシは周囲を石垣で囲み、一方は丸木を打ち込み葛で括り付けて出入り口にする。古くは(昭和5、6年頃)独立した便所の建物はなく、豚小屋の石垣から糞を垂らして豚に食べさせたものである。伝えによると糞を食わしたら、ブラウヮー(脂豚)と称して、内部に泡状の粒ができる。これを嫌ったとのことである。
ウヮントネ=豚田舟。トネはタフネの訛りであろう。丸木をくり抜いた舟状のもので豚の飼料を入れる容器。田舟は苗運搬のほかに、本稲(フンニ)の栽培時に人糞尿を入れ苗の根を一夜つけてから定植していた。田舟に入れる肥料は人糞尿のほか、汚物、雑飯等を肥溜に腐敗させたとのことだが、科学的な価値もさることながら、稲作習俗の霊力を重視した素朴な願いがこめられていたと思う。
豚骨料理の由来は、奄美の島々が琉球に服属していた頃に求めねばならない。琉球は支那の册封使を迎え朝貢貿易をしていた。册封使一行の接待は豪華なもので、正副使者には20椀料理、随員には12椀料理で接待した。従ってはじめは中国から庖丁人を招いていたが、後から中国へ留学生を送って中国料理を勉強させた。料理は豚や野菜や乾物などで、沖縄の気候、風土に合った独特の琉球料理をつくった。この祝宴料理は宮廷料理になり、金持階級の家庭料理、そして庶民の家庭にも広められた。(ウヮーの項と重複の部分もある。)
--
【琉球】わー   豚
【民】Uppai (= gluttony, as of a ★pig (TLS)) ゥワー、わー
【賛】varAha (= m. (derivation doubtful) a boar , hog , ★pig , wild boar RV. (ifc. it denotes , `" superiority , pre-eminence "' ;) ゥワー、わー
ワァーウリジン
/wa^a:urijin/
[aratan]
  若ウリジン。ウリジンの季節の序の口。旧暦二、三月頃。ウレジンの項参照。
民謡

ワァーウリジンぬ麦粉(インギュメ)含(クク)で参(モ)っちゃめ。

インギュメ=炒り米。炒麦。はったい粉。
俚諺

若時(ワァー)ぬ難儀や買(コウ)てんばせ。

--
【賛】bAla (= mf(%{A})n. (cf. %{vAla}) ★young 若い, childish , infantine , not full-grown or developed (of per. sons and things) Gr2S. ; newly risen , early 早期 (as the sun or its rays) Ragh. ; new 新しい or waxing 満ちていく (as the moon) ib. ;) ワァー (l 無音)
項番「ウレジン」--- 旧暦二、三月頃
ワァーデラ
/wa^a:dera/
[atara]
産後 出産後の母体。かって産後は熱病などの病におかされる者が多く、ワァーデラの保護には十分注意を払った。ワァーデラ飯米(バンメ)と称して、米粒が糊状になるまで煮つめた熱食を与えた。また、産室では保温のため薪を燃やすなどした。ワァーデラ病(ヤ)みの最大要因ともいう炊事仕事を嫌う傾向はとくに強かったと聞く。ワァーデラ当番(ワンデー)の諺の如く、細心の注意と多大なる負担がかかったとのことであるが、今日のそれとは比較にならないばかりか、想像もできない程であった。
--
【民】pOtukAlam (= time of ★childbirth) ワァーつかれの
ワイ
/wai/
[a]
  豚肉の脂肪。豚肉の白身(シルミ)のこと。
--
【賛】varAhavasA (= f. hog's ★grease Sus3r. 豚の脂) ワイはばさー
ワイワイ
/waiwai/
[a]
  激怒すること。ワイミキーも同義語。
ワシミキ=神経が昻ぶる。やたらに力む。神経質になって力む。
--
【民】viRuviRu-ttal (= 1. to twitch, as when a coating of paste on one's body dries up; 2. to be pungent; 3. to throb, as a boil; 4. to fret with anger; to ★rage; 5. to hasten) ワイワイ
ワキ
/waki/
[aka]

[わき、エキ]
腋毛(シギ)
ワキクジ=腋をくすぐる。
クジシリ=くすぐること。そば、かたわら。
--
【民】upacAkai (= * 1. smaller branch of a tree, secondary or ★sub-axillary 《解剖》腋窩の、腋の下の branch; 2. subdivision) ワキ
c. 【英】axillar /アクィラー/ 名 《解剖》腋窩部 《鳥》腋羽。【日】わき (a-wa, xi-ki)
ワク
/waku/
[aka]
糸巻 長さ25、径10cmの四角形のワクに糸をまいて凧上げをしたものである。戦前のことサーイチュ(織具)を払い下げて延々数キロの雲の上高く凧を上げ、強風のため断糸されると凧は別だが、糸は捨てるわけにいかず、山野を彷徨って探し回ったものである。
--
【賛】vyAghUrnita (= mfn. whirled about , rolling about , tottering , ★reeling ib.) ワクるにた
ワク
/waku/
[aka]
仕事 田仕事(ワク)。雇仕事(ヤテワク)。労力交換(ユイワク)。苗代(ノーシュ)仕事(ワク)。
--
【賛】vAh (= 1 cl. 1. A1. %{vAhate} , to bear down Car. (cf. %{pra-vAh}) ; to endeavour , make effort , try Dha1tup.: Caus. %{vAhayati} (cf. under 1. %{vah}) , to cause to ★labour or ★work , use , employ Bhat2t2.) ワク (h-k)
【民】vEkAri (= 01 compulsory ★labour Ⓖ強制労働) ワク
【民】vivacAyam (= 1. ★labour, active occupation; 2. effort; 3. agriculture, cultivation, as requiring strenuous effort; 4. buying and selling, trade, traffic) ワクの
【民】vizalukkiRai-ttal (= to ★labour unprofitably, as watering unproductive grass) はたらくライ
--- 仕事(シギュト) ---
【賛】tathAgata (= mfn. being in such a state or condition , of such a quality or nature RPra1t. ; `\" he who comes and goes in the same way [as the Buddhas who preceded him] \"\' , Gautama Buddha Buddh. Sarvad. ; a Buddhist SS3am2kar. ; %{-koza-paripAlitA} f. N. of a Kim2nara virgin Ka1ran2d2. ; %{-garbha} m. N. of a Bodhi-sattva Buddh.; %{-guNa-jJAnA7cintya-viSajyA7vatAranirdeza} m. `\" direction how to attain to the inconceivable subject of the Tatha1-gata\'s qualities and knowledge \"\'N. of a Buddh. Su1tra ; %{-gukyaka} n. `\" Tatha1gata-mystery \"\'N. of a Buddh. ★work (highly revered in Nepa1l) ; %{-bhadra} m. N. of a pupil of Na1ga7rjuna.) シギュト
【賛】sarvArtha (= m. pl. (or ibc.) all things or objects , all manner of things MaitrUp. ; all matters (%{eSu} ind. `\" in all matters , in all the subjects contained in any particular ★work \"\') MW. ; (%{am}) ind. for the sake of the whole Jaim. ; mfn. suitable for every purpose (%{-tva} n.) Ka1tyS3r. ib. Sch. ; regarding or minding everything Pan5car. ;) シギュト (v-g)、全て(すべて)
ワタ
/wata/
[ata]
腹痛(ワタヤミ)。腹太(ワタブッタ)。腹根性(クンジョウ)。下腹(シュウワタ)。
ワタブックェ(腹膨れる)=満腹して消化不良の状態。臭い匂の呼気が出る。万葉集に「みなのワタかぐろき髪に」とある。
俚諺
  • 腹(ワタ)激(タ)んじば 手出(イ)じゃすな。
  • 船腹(フナワタ)や満(ミ)つしが人腹(チュンワタ)や満たさらん。
  • 腹(ワタ)まがいどあんぬ 肝(キム)まがいや無(ネ)ん。
  • 腹正直(ワタショウジキ)。
--
【賛】pAjasya (= n. the region of the ★belly (of an animal) ; the flanks , side VS.) ワタ
【賛】phaNDa (= m. the ★belly ( %{phANDa}) Un2.) ワタ (N 無音)、わんだ
【民】paNTi (= 02 1. ★belly, paunch; 2. body; 3. elephant) ワタ (N 無音)、わんてぃ
【賛】Antra (= 1 n. (fr. %{antra}) , the ★bowels 腸、はらわた, entrails 内臓、はらわた、腸 RV. ) ワタ、あんた

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

ワタグシ
/watagushi/
[atakata]
内密の貯え 私(ワタクシ)の意か。フタグシ衣(ギン)。落ち穂拾い、卵(クガ)金、手間などを貯え、内密に使える金。または物品。

「是の天っ神の御子は、私(ワタクシ)に産むべからず。」-公の反対。こっそりひとりで。私生児にもいう。

--
【賛】vizvAsa (= m. confidence, trust in (loc., gen. instr. {ńsaha}, or ---); ★private 私的 communication, secret 秘密.) ワタグシ (v-g)
ワッキャ
/wakkya/
[aka]
我等
吾達
ヤッキャ=汝等
ウッキャ=汝等
ウイタ、イリタ=貴方達。呼び捨てと敬語の区別がある。
民謡

山ぬ木だまし葛(カンダ)と絡(カラマ)きゅり
我等(ワッキャ)んば十七、八女童達(メーレキャ)と絡(カラマ)きゅり

ワナグ
/wanagu/
[anaka]
ワナグワレ=女の子供。ワレはワラベ(童)。
俚諺
  • 女子(ワナグ)ぬ余(アマ)いと綱(チナ)切(ギ)りぬ余いや無(ネ)ん。
  • 女子三人(ミチャイ)寄(ユロ)合てか人(チュ)喰(カ)みゅん。
ウナグ、イナグと呼び名も部落によって違う。
--
【琉球】イナグ(ー)  (おなご)=女。交際している彼女。
【民】aNagku (= 02 1. pain, affliction, suffering; 2. disease; 3. fear; 4. lust; 5. killing; 6. deity; 7. celestial damsel; 8. demoness that takes away one's life by awakening lust or by other means; 9. beautiful ★woman, as resembling a celestial damsed誤字damsel Ⓖ天の乙女に似た美しい女性; 10. devil; 11. dancing under religious excitement, esp. possession by skanda; 12. low-caste person; 13. beauty; 14. form; 15. young offspring) イナグ、おなご、【徳之島】ワナグ/ウナグ/イナグ
【民】iNagki (= girl's ★companion; lady's maid) イナグー、【徳之島】ワナグ/ウナグ/イナグ
ワレ
/ware/
[ara]

子供
幼児
子供達(ワレンキャ)。子供(ワレ)正直。
民謡

童(ワレ)んぐゎ刀自冠(カ)めて側(スバ)寄(ヨ)りば泣きゅり
何時(イチ)んし抱(ダ)き真(マ)首抱(ダ)きゅんが。

俚諺

子供(ワレ)や小刀(クガタナ)。

--
【民】vaLarppuppiLLai (= 1. foster-★child; 2. adopted ★child) ワレ、われわっぴらい
【民】vaRcan2 (= ★child, a term of endearment) わらじン
ワロ
/waro/
[ara]

悪童
悪者(ワロムン)。悪者達(ワロキャ)。根性がある。
  • 彼は黙っているが(アリヤヨーイシュシガ)、負けず嫌いで(マキシッカジムンヌ)
    手もつけられない(テンバチケララン) 悪童者だぞ(ワロムンデー)。
闘牛や闘鶏で負けて逃げを知らない場合や、ガワラ(川童)、妖怪(ケンムン)等のように人に害を与えるものにもワロと呼ぶ。
--
cf. 教育漢字 50 ta 悪い bad  あく(音読み)  f17#a.50
ワロイ
/waroi/
[ara]
笑い 泣(ナ)き笑(ワレ)い
俚諺

借(カ)いや笑顔(ワレヂラ)返(ムド)しや泣顔(ナキヂラ)。

--
【賛】pUrva (= mf(%{A})n. (connected with %{purA} , %{puras} , %{pra} , and declined like a pron. when implying relative position whether in place or time , but not necessarily in abl. loc. sg. m. n. and nom. pl. m. ; ; ifc. also preceded or accompanied by , attended with e.g. %{smita-pUrvA-vAk} , speech accompanied by ★smiles ;) ワロイ、ほーえみ (r-m)
【賛】parihAsa (= m. jesting , joking , ★laughing at , ridiculing , deriding ; ) わらひし
ワン
/wan/
[an]

ワと同義語。
民謡

遠(アッキ)方げんから此処(カッキ)げ来(キュ)る筈(ハジ)や非(アラ)だたしが
縁(イン)ぐゎね引(シ)きゃされて私(ワン)此処(クマ)来(ケ)たんど。

⬢組 の頭へ戻る  ↑Top

⬢ヲ  ↑Top  0 件
ご指定のページは見つかりませんでした
⬢ン  ↑Top  0 件
ご指定のページは見つかりませんでした





進捗 2022/09/06 以降
2022/09/06:赤(アー),イッスボウ,イナゴ,イン 縁,ウェッチュ,ウスジ,ウジョ,ウジチ,ウッサンゲ,ウチクイ,ウフッチュ,ウモテ,ウラキリテ,ウルイユクイ,ウヮーウキャガイ,クゥエー,クゥエイ,サグイ,サドイ,サマシ,シガラ,シュクデ,ショウロゥ,タンバテ,チブンダチ,チブル,
09/07:チナ,チジン,チジ,チマルキ,チブイ,チブ,チブ,チビィ,チュウジバチ,チンカブラ,チンギョ,チリザン,チラ,チンセィ,チンキリ,チリ,チンチン,チンビ,チンボ,ヂン,テェク,テノキバナシ,テーイ,テェィダ,テェギョ,
896-90=806 済み。
09/08:ズ,タチワキ,タテクサ,タナシチ,タネマキ,デェクネ,トン,ハチコイ,ハチゴゥ,サンゴゥ,ハチケテ,ハシキャ,ハチ 初
[はつ],
09/09:ハンナゲ,チンゴミジ,テチキャマ,テマ,テンチキゴウガネ,テンゴマ,ドゥジル,トゥセンクビリ,ドゴロイ,トゥジ,ドシ,トッパ,トヌチ,ハイチンギ,フデテ,
09/10:フトケィン,フトムン,フトン,フドキ,フニ,フンデー,ミナト,ミィウチ,ミングクロ,ミャシ,メェウチ,メェーダキ,ムンマドー,ムンチクイ,ムンシギュラー,ヤモイ,トン,ハンシン,ユウドリ,ユ 世,ユシュ,ユタ,ヨングヮ, 09/11:ワク,ヨイ,ヤンクビィ,ヤンヌチ,ヤンキチ,ヤァーイ,メェーレ,マーラン,マァリジマ,
09/12:アイ,アガリ,アキロァイ,アンベェ,アングイ,トゥチブル,マブテ,
09/13:トゥチムン,ドゥナガ,ドヂ,トヌゲ,ジィン,トンダフ,ナード,ナーバラ,ナイ,ナゴロゥ,ナイ,ナシ,ナデグテ,ナナクラ,ナメ,ハンシャレ,ハンメ,ハンジテ,ハビル,ハテウチ
09/14:ガッタ,ガッチリ,カテイ,カド,カナ,カナ,カナシ,カマッタ,カミリ,カミ,カデ,カサ,オソシ,オソシ,オソテ,オキヌダ,オ,サカウタ,コーブイ,コンカミ,コンシリ,コンニャ,
09/15:クンギ,クンデリ,クンマ,クンジョウ,クンジ,ヌッテ,ヌダゲ,シキュマ,シクブ,ジコ,シシ,シジュ,シダ,シジリ,シタヂ,シトメテ,シュテチ,シリ,ヒラ,タワク,
09/16:ダンチキギ,ウトシ,ウミ,ウレマイ,ウヮーバン,ウンクサリ,オーシ,
09/17:アガシ,アジャ,アセィブ,アタイ,アタラァ,アビィケシ,アブシ,アブイコ,アマダ,アマガク,アマダイ,アヤグ,インニャァ,ウンゾ,クンカ,クヮッキ,クヮイ,グヮン,クンキリ,グヮンチョウ,
09/18:イノチサカメ,ウゥイ,ウゥ,ウゥシ,オーバチャ,ウゥバチャムン,ウゥバケムン,




メモ
2022/09/12
【徳之島の方言】後世に伝えたい古き良き文化 島口であいさつしよう! Link
「きゅーがめーら」は、鹿児島県の離島”徳之島”の方言で「こんにちは」を意味しています!
”今日”を意味する”「きゅう」と、”感謝”を意味する「うがめら」が合わさっています。
今日という日に感謝=こんにちは
【民】nan2RiyaRi-tal (= to be grateful, ★thankful) めーら
【賛】guNagrahaNa (= n. acknowledging or ★appreciating merit or good qualities Hcar. vi Sin6ha7s.) がめーらハナ
【賛】guNajJa (= mfn. = %{-grahaNa} Bhartr2. (Udbh.) ; %{-tA} f. ★appreciation of good qualities Ma1lati1m. ) がめーじゃにゃ
【民】nayavaru-tal (= to like, ★appreciate, desire ardently; to be beneficial) めーら

Link 「奄美群島の残したいもの、伝えたいもの」12 集落の宝もの  奄美群島広域事務組合 発 行 (72p)
奄美大島/ 喜界島/ 徳之島/ 沖永良部島/ 与論島
 (喜界島、奄美大島、加計呂麻島、請島、与路島、徳之島、沖永良部島、与論島の有人 8 島から成り、約 10 万人の人びとが暮らしています

Link 熱血オヤジバトル まぶらい「ワイド節」
【賛】vyUhita (= mfn. arranged in order of ★battle Hariv. Ⓖ戦闘順に並べる、戦闘準備) ワイド
【賛】upahUti (= f. calling (to fight) , ★challenging , ★challenge S3is3. Ⓖ呼び出す(戦う)、挑戦する、挑戦する) ワイド、うわいど、ファイト
cf. 【厳選】徳之島の島口ベスト9【わんもよく聞くっちょ】  Link  © なちゃれブログ
2022/09/13 なちゃれブログ にコメント投稿しておいた。

cf. 鹿児島県奄美大島の歴史と文化  by Copyright (C) All Rights Reserved by Micky   鹿児島県名瀬市出身 兵庫県在住 2010/12
--- 長い文章。
cf. 平家落人伝説分布図   --- Google マップ

■未チェック項番一覧  2022/10/10 378 件, 10/22 269 件
(/u)アゲィジマ (/u)アマガサ (/u)アマ (/u)アモリムン (/u)アラベェー (u)アリ (/u)アン (u)イキミィ (u)イキャシガ (/u)イクトロ (u)イケィバ (u)イシビヤ (u)イダイ (/u)イチュナテ (u)イトマン (/u)イヌイ (u)イャー (u)イリィ (u)イリンキリ (u)インガミ (u)インヌウェイ (u)ウイ (u)ウゥバン (u)ウェーセラ (u)ウシウイ (u)ウジ (u)ウジシ (u)ウジギュン (u)ウセブック (u)ウタアシビ (u)ウタシャ (u)ウタマチ (u)ウット (u)ウテチキ (u)ウデジマ (u)ウナイ (u)ウナン (u)ウバン (u)ウフーシマ (u)ウフゥワタ (u)ウマ (u)ウヤホゥ (u)ウリ (u)ウリ (/u)ウレジン (u)ウヮーブイ (u)エー (u)エーー (u)エーキリ (u)オー (u)オード (u)オサ (/u)カサギ (/u)カチ(~カチ) (u)カドアー (/u)カナグダ (/u)カマモイ (u)カミヌドイ (/u)ガワラ (/u)カンモレ (/u)キカイビン (u)キコエオゥギミ (u)キユチ (u)キリシタンムン (/u)キンニャシ (/u)ククンダケ (/u)クゲテ (u)クサンダケ (/u)クシブネ (u)クダカ (/u)クチシギリ (u)クチナン (/u)クチャ (/u)クッサバ (u)クド (/u)グニャイ (/u)クネダ (/u)クバガサ (/u)クビリ (u)クマ (/u)グミ (u)クラシン (u)クリ (u)クルメィ (/u)コー (/u)コーイ (/u)コーケテ (/u)コーサマン (u)コッカル (u)サァ (/u)サクグメ (u)サクニン (u)サクバ (/u)サクリ (u)サケィシー (u)サゲシャ (u)サゲドグ (u)サシ (u)サタヤマ (u)サデッポゥ (u)サントキ (/u)シガラ (/u)シキ (u)シキグメィ (u)シキヌイュ (u)シギャシ (u)シキャシギ (u)シキャテ (u)シキュシ (u)シキユセィテ (/u)シク (u)シク (u)シタムイ (/u)シダシ (/u)ジナシ (u)シノ (u)シバチ (/u)ジバン (/u)シビ (u)シブ (/u)シブイ (u)シマウタ (u)シマニャシ (u)シマバタ (u)シマブイ (/u)シムル (u)シメ (u)シュ (/u)シュウイ (u)ジュウグャ (u)ジュウロクンチ (u)シュク (u)シュシ (u)シュチケ (/u)シュブラ (/u)ショウイー (u)シラバイ (u)シラフェー (u)シルシ (u)シルビィ (/u)シルチャ (/u)ジル (u)スデナシ (u)セッカン (u)ソゥ (/u)タタンヂ (/u)タチナキ (u)タッキャ (/u)タネチケ (/u)タモイダ (u)タン (/u)タンクサ (/u)チィタチ (u)チグ (u)チジュイ (u)チックヮ (u)ヂバタ (/u)チモイ (/u)チャウイ (/u)チャセン (/u)チャンクバク (u)チャンシュケィ (/u)チャヂャワン (/u)チュウ (/u)チュウイキ (/u)チュウダラ (u)チュカ (u)チュツキャイブシ (u)チュウダラ (/u)テチカン (/u)テマイ (/u)テンワタ (/u)トーマメ (/u)トゥジキ (/u)トゥフマメ (/u)トゥブシ (/u)トゥホリキリ (u)トゥメガネ (u)トシビ (/u)ドンジ (/u)ナ (/u)ナチギャイ (/u)ナチグリ (/u)ナマ (/u)ナンカセク (u)ナンコゥ (u)ニジュウサンヤ (/u)ヌ (/u)ヌカミシュ (u)ヌガ (/u)ヌスンガ (u)ネタ (u)ネラ (/u)ネンキ (/u)ハ (/u)ハーケェ (/u)ハイ (/u)ハチグヮチウドイ (/u)ハナゥ (/u)ハルビ (/u)フケィリ (/u)フテグト (/u)フディリ (/u)フナギ (/u)フネガミ (/u)フヤ (/u)フルシキ (u)ブレキデク (/u)フロ (/u)ブン (/u)ブングチ (/u)フンチャゲ (/u)フンニ (/u)ヘイ (u)ホ (/u)ボ (/u)ホーイ (/u)ホーイ (/u)ホータリテ (u)マァ (/u)マァアイ (u)マァチブル (u)マァムチ (u)マァリゴ (/u)マガァ (u)マガァ (u)マキギャハン (/u)マキシッカヂ (u)マキボン (u)マクル (/u)マグテ (u)マグミ (/u)マグメィ (/u)マサテ (/u)マジ (u)マタマガ (u)マタバシ (u)マタベ (/u)マチリダ (u)マックヮバン (u)マトモ (u)マァハラシミチ (u)ママグヮ (/u)マヤガル (u)マン (u)マンカイダマ (u)マンキ (/u)マンクス (u)マンゲテ (/u)マンダキ (u)マント (/u)マンビ (u)ミ (u)ミ (u)ミーヤ (/u)ミィ (u)ミィ (/u)ミィクジリ (u)ミィガネ (u)ミイヂル (/u)ミキャヂキ (/u)ミキャムドイ (/u)ミキャメ (/u)ミシギョ (/u)ミジガメ (/u)ミジムイ (u)ミシュチキ (u)ミチャイ (u)ミックヮヌシュカィ (/u)ミヤ (/u)ミヤゲ (/u)ミヤマ (/u)ミン (/u)ミンガメ (u)ミンチャブ (u)ム (/u)ムイ (/u)ムイ (/u)ムイ (u)ムイウ (u)ムイシュ (u)ムイナシ (u)ムイナムン (u)ムエ (u)ムケビ (u)ムシアシビ (u)ムシクレバ (/u)ムジ (/u)ムジョ (/u)ムジョサイ (u)ムチ (u)ムチギャハ (/u)ムチギュメ (/u)ムチムレ (u)ムットビ (u)ムデテ (u)ムト (u)ムトブ (/u)ムドシ (u)ムドシグチ (/u)ムヌドク (u)ムミチジ (u)ムムギ (u)ムル (/u)ムンウケ (/u)ムンカンゲェ (/u)ムンクセィ (u)ムンダネ (u)ムンフシャ (/u)メェインガ (u)メェウドルキ (/u)メェー (u)メェヅク (u)メェーハゲ (u)メクギ (/u)メクジリ (u)メダレ (u)メッキラ (u)メンカリヤ (/u)メンコ (u)ヤァー (u)ヤァー (/u)ヤァーチ (u)ヤーネンジ (/u)ヤキジミ (u)ヤギョウ (u)ヤクジョウ (u)ヤクセン (u)ヤクドシ (u)ヤクニャシ (/u)ヤジモラ (u)ヤチャ (u)ヤテバン (u)ヤド (u)ヤドイ (u)ヤニ (u)ヤマト (u)ユ (/u)ユー (u)ユー (u)ユゥィ (/u)ユェーダ (/u)ユカサ (u)ユギリ (u)ユゴネガサ (u)ユチリ (/u)ユッキャイ (u)ユッシ (/u)ユティ (u)ユドイ (/u)ユトギ (/u)ユトナテ (/u)ユナガト (/u)ユナジ (/u)ユナビ (u)ユナワァ (u)ユナンサナ (/u)ユヌグラ (u)ユネダグ (u)ユビダ (u)ユル (u)ユレダーイュ (/u)ユワナテ (/u)ユンギュメ (u)ユンド (u)ユンノ (/u)ヨーネ (/u)ヨトギ (/u)ヨドテ (u)ロックヮチドウ (u)ワ (/u)ワァー (/u)ワァーウリジン (u)ワッキャ (/u)ワナグ (/u)ワレ (u)ワロ (u)ワン





ToMoClip data
ttl:--br
body:j0[--<br>,^{left 2},{tab}+{home}{del}
name = <br>[] 19 用
body= <br>[]
name = ■淡泊 tool 19 用
body = $CB editing="s/\^\(..\)//;s/(\^.|""\(|\))//;s/(ch|sh)/T/;s/[aiueoyw]/A/;s/[tdszj]/T/;s/[nm]/N/;s/[phbv]/P/;s/[kg]/K/;s/(AAA|AA|A)/a/;s/.*/$L0/;s/://;"$

くまらマクロ data
Kb<br>//{left}

VSCode 検索枠の式
(?<=br>/).*(?=/<br>\[\])



� でつぶされていることがある。 why?。不思議。  ---- VSCode の bug か。-- 疲れる。
cf. 【文字化け】Visual Studio Codeのソースコード、ターミナルの文字化け対策 on 2022/12/23 適用した。様子見。
--- 局所的に �� や ��� の文字化けが散在しているので、これで直るかは疑問。

Link free.    (C) 2022, 鳩摩羅童子. All Rights Reserved.