輝石歌


闇が全てを呑み込んだ

月明かりだけが世を照らす

全ての闇を失った

太陽が今も空に浮く


二つに分かれた大陸は

どちらか一つが消え去った

ガラが得たのは熱と砂

ラキは氷の静寂を

人はどちらか一方に

安息を求め旅立った

厳しい自然は容赦なく

人間の生を奪い去る


苦境に生きる人の為?

星から奇跡が舞い降りた


一人の男が手に取った

青く輝く結晶は

世界を救う発見と

誰もが称え敬った


青は闇と冷気にて

ガラを癒す物となり

赤は熱と光にて

ラキの力の源に


・・・そこで満足できぬのは

人の愚かな欲望か・・・


時代は流れ時を経て

再び廻る欲望は

赤と青とに限りなく

全てを巻き込み燃え上がる

星の救いを無駄にして

欲が全てを支配した


与えるべきではなかったか?

見つけるべきではなかったか?

狂える世界を作りしは

妖かしへ誘う輝石かな



妖かしへ誘う輝石かな・・・