2004.7.20
死を想え



先日「ブラックジャックによろしく」という
マンガを読んだ。


最初は元祖「ブラックジャック」のパクリかと
思い、あまり気に留めてもいなかったのだが、
読んでみるとぐんぐん引き込まれてしまい、
特に4巻と8巻では涙が出るほどの内容だった。


タイトルでわかるかと思いますが、この本は
医療の物語、人間の一番根本的な課題
「生と死」を考えさせられる内容です。


そしてこの本には、「生と死」が詰まっています
まだ読んだことない人はぜひ読んでみてほしい
そして、考え、感じてほしいです。



毎日のようにニュースや新聞を
にぎわせているさまざまな事件
特に最近は、殺人事件までもが
どんどん低年齢化しています。


その原因の一つに、教育の中に
「死を想うこと」を取り入れてないということが
上げられるんじゃないかと個人的には思う。



だから、命の大切さ、生きることへの感動が小さい



こう書くとまたどっかのうるさい人が
「子供の教育上よくない」などと
反対運動を起こしそうだが、俺が
言いたいのは、子供に
「死を想い、考えさせることで夢も希望も失くさせる」
教育をすることではない。



人間として生きている以上当たり前のこと
だと思うのだが、一番必要な教育は、
国語、算数、理科、社会、英語などではない


教育で一番必要なのは、精神、感情面
学校の授業で言えば「道徳」


では今の日本の教育の実状はどうか?
1番大切な道徳の授業など週に1時間ぐらいでは
ないだろうか?



もっと、生きること、死ぬこと、命の大切さってものを
学ぶ必要があるんじゃないかと思う。


その教育の一環として、
実際に病院やがんセンター、ホスピスなどに
見学に行ったりするのも良いと思う、
実際に痛み、苦しみを見せる、心に感じさせる
そして、その先が大事なんだけど、


そうすることによって
健康に、普通に生きている、
生きていられる、ことに対しての
喜びや感動をしっかり説明し、心で覚えてもらう。



死を想い、死を考え、痛みや苦しみを知り
生を想い、生を考え、生に感動する


一人で、静かな部屋で、死ぬことを
考えてみてほしい、自分がいなくなる、
動くことも、話すことも、見ることも、感じることもできない
すべてが「無」


きっと恐くなると思う、そしてそれを
自分以外の人のことも思えるようになれば
何かが変わる、ちょっとしたことにでも
生を感じ、感動できるようになる、それが生きること。


理想教育の名の下に、「こうでなくちゃいけない」
「こうあるべきだ」を叩き込み、そこから外れた人達を
見下す、時には人間じゃないような扱いさえもする
そして、そうなりたくないから、人の上に立とうとする


その結果・・・
お前ならできる、お前がやらなくちゃいけない
お前が大人にならなくちゃ、子供じゃないんだから・・・
過剰な期待をかけられ、外れることへの恐怖のみで
動く大人になる。



うんざりだ!



そんな理想なんか外れていいよ、
子供でいいよ、できなくていいよ、



恐怖で生きるんじゃなく、生を感じるタメに生きれればそれでいい
生に感動しながら生きれれば、そんな恐怖は消えていく
肩の力抜いて、笑って暮らせる。

それが本当の教育



死を想い、死を考え、痛みや苦しみを知り
生を想い、生を考え、生を知り、生に感動する




それが生きること、生きてくこと。



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