暗い海

「賢がいない?」

「そうなの、本宮君、心当たりないかしら。」

今にも泣き出しそうな電話の声は賢の母親だった。

賢が行方不明というのだ。警察にも連絡してはみたものの、警察にも消息がついていない。

「分かりました。仲間にも連絡してみるんで。」

「そう、お願いね。」

賢の奴どこ行ったんだ・・・。あいつ、また遠く行ってしまうんじゃ・・・。

大輔はD−3で居場所を探そうとしたが、D−3に賢の反応はなかった。

しかも、賢以外にも反応していないD−3があった。

「タケルもいない・・・。」

大輔は二人のDターミナルにメールを送ったが、返事が来ない。

「とりあえず、みんなに連絡だ。」

大輔はヒカリ、京、伊織のDターミナルにメールを送った。

大輔、ヒカリ、京、伊織はとりあえず小学校のパソコンルームに集まった。

「デジタルワールドとかじゃないの?」

「だったらD−3も反応するわ。」

「じゃあいつらどこへ?」

「私、心当たりある。」

「ヒカリちゃん?」

「海・・・。」