「ここは?」

「海だよ。」

「海?」

「そう、海。」

ヒカリの推測どおり、二人は海にいた。闇の海。それは以前ヒカリが連れて行かれ、賢が闇に染まったあの海だった。

「ここは・・・。」

賢の顔が凍り付いた。

「うぁぁぁ・・・。」

賢は脅え、叫んだ。

「帰りたい、帰りたい。」

「帰るの?」

「帰して・・・。」

気がつくと賢は手足の自由きかなかった。

「僕、どうしちゃったんだ・・・。」

「便利な世界でしょ。ここって、だって、思いが形になっちゃう。」

「何、考えてるんだ。」

「何って・・・。」

タケルはクスリと笑う。

「えっ・・・。」

タケルの唇が賢の唇に重なる。

「ん、ん・・・。」

タケルの舌が賢の唇を割って入る。

「ふぁぁ・・・。」

タケルの舌の動きが激しいので賢の頭は真っ白になる。

舌が抜かれる。

「初めてなの?」

「何で?」

「前からやりたかったんだ。でもね、邪魔がいたから。」

「邪魔って?」

「心当たりあるんじゃない?」

「まさか・・・。」

「そう、大輔君。」

「彼がいつもいなければって思ってた。だから願ったんだ。彼の死を。」

「まさか・・・。」

賢の顔が青ざめる。

「嘘。」

賢は安堵した。

「大輔君が邪魔だったのは確かだけど・・・。」

「でも、ほんとに殺しちゃおっか。」

そう言うタケルは本当に大輔を殺してしまいかねないように賢は映った。

「やめろ・・・。」

タケルは賢のズボのジッパーを下ろし、露出した太股を撫でる。

「よせ・・・。」

「君が僕を裏切らないなら。生かしておいてあげる。」

タケルは賢のシャツのボタンを外していく。

細い身体が露になる。タケルはその上半身に唇を這わせる。

「つっ・・・。」

賢はタケルから目を背ける。

「助けて・・・。」

「誰もくるわけないじゃない・・・。」

「やぁだ・・・。」

「でも、君、大輔君だったらいいんでしょ。」

「違う。」

「どうでもいいけど。」

「いい加減、やらせて。」

賢の足が開かれる。