2001.11.04  日曜日の過ごし方

 深大寺。「じんだいじ」と読む。ちなみに「しんだいじ」と入れて変換したら「死んだ意地」になってちょっと笑った。
ここに最近できた(平成12年創業だそうだ)温泉がある。住宅街に温泉が湧いた、って事で、結構回りは民家があったりする。

 場所は俺の住むトコから自転車で30分もかからない。適当に走って近くのおまわりさんに聞いたら場所を教えてくれた。好きです、東京。

 到着して入り口付近の自転車置き場に自転車を置く。ふっ…と上を見上げると、「営業時間厳守!!」とか「お墓の隣にあるにもかかわらず0時を過ぎても営業を続けてうるさい…」とか、ボール紙にマジックで書いた文句がつらつら。どうやら回りの住民には余り受け入れられていない様子。入る前からちょっと萎える。

 入湯料(入泉料と書いていたな)は1650円。結構高い。学生の頃だったら「さ、入り口も見たし、帰ろうか。」って思う値段である。でも今は社会人さんだ。しかもほんの一週間くらい前にお給料を貰ったばかりだ。強気である。サイフの中に3000円しかナイけど強気に入浴を決意。
入り口を開けると右側に券売機が。ここで入湯券を買うらしい。「からすの行水券 1000円(一時間)」というのがあってよっぽどこっちにしようかと思ったが、もしかしたら面白いものがあって長時間居るかもしれなかったので普通の券を買った。

 館内にはビアガーデンの様なモノやマッサージなんかもある。あからさまに高いビールとかも売っていたりする。なるほど、商売っ気たっぷりだ。
説明を受けてロッカーのカギを受け取る。そのまま男性浴場へ。

 入ってすぐに大浴場。広さは普通の温泉と比べるとちょっと狭い程度か。
とりあえずかけ湯をして、目の前の温泉には入らず外にでる。
とゆーかここまでなんにもかかなかったが、実はココ都内にあるくせに露天風呂だったりする。をー。
ざっと見渡して一番小さい湯船へ。他の温泉ではあまり見ない「五右衛門風呂」。
湯を見ると…真っ黒。この温泉のホームページやココを紹介している人のホームページを調べたときにも確かに「黒い」とか「コーヒーの様だ」とか書いていたが、冗談じゃなかった。本気で黒い。どのくらい黒いか ってゆーと湯に浸かった部分から早速見えなくなるぐらい黒い。
とにかくその風呂。深さもかなりある。身長がある分(俺は180cm)座高もある俺が座って丁度首が出る程度。ぽーっと浸かってみる。
が、ふと気づく。
「この狭さなら部屋の風呂と一緒ぢゃん…」
なんだか勿体無い気がして出る。で、普通の風呂へ。
前述した通り湯が黒いので、足場が全くわからない。どこが段になっているのかも全く見えない。コレはこれでちょっと怖い。恐る恐る足をつけ、ゆっくり浸かる。
湯は熱め。肩まで体を沈めてみる。なるほど、天気も良いし、周りには木も多いし、住宅街だけに静かだ。これは良いかもしれない。
少しの間そのまま湯にひたっていたが、せっかくだから全部の湯に入ろう、と立ち上がる。一番そばにあるのは「洞窟風呂」だが、狭い上にもう中には2人ほど人が居るようだ。入りづらいので他に行く。
「滝見露天」とか言うのがあった。ホームページの説明によると「水しぶきによるマイナスイオンが云々」らしい(よく読んでない)。
温泉にありがちな説明書きをみると、この温泉は「風水」と「波動理論」をベースにしているらしい。どの辺りが風水かよくワカランが風呂に「白虎」とか「青龍」とか書いてるからそうなんだろう。石は全て天然の波動石で、化学物質は一切使っていないそうだ。
イマイチ説明は理解できないが気にしないことにした。
さて、滝見露天。入ってみると足元の感覚が違う。砂利が敷いてある。
一掴み湯の中からつかみ上げてみると五色の砂利。ほう。
俺がつかみ上げてしげしげとその小石を眺めてたら回りに3,4人居たおっさん等も石をつかみ上げてたのが面白かった。

 露天温泉部分の中央に、ガラスで囲まれた風呂がある。屋根もあって、露天にあるくせに全然露天風呂になっていない辺りがいい感じだ。大方これも風水か波動なんだろう。
入ってみると強い香り。単なる木の香りでもない。ハーブか何かの匂いだ。
湯に入ってそばにあった説明書きを読んでみる。
「最近あちらの方は元気ですか?」から始まるストレートな文章。
「欲望をかき立てる温泉」なのだそうだ。他の温泉で体調を整えたら(ココは湯治を売りにしている)ここに入って今夜のことを考えて悶々としてください…もとい、この湯に10分ほど浸かり、今夜の妖艶なイメージを膨らませてください。成功を祈ります… とか書いていた。この最後の成功は「性交」とかけたのかなー、などと考えつつ、別に今夜抱く相手もいない俺は3分で出た。

 次はこれまたありがちなサウナ。「塩釜風呂」とかと書いている。中身は普通のサウナ。
特筆することも無い。8分ほどで出た。

 最後に入った「霧の摩周湖」と書かれた冷凍庫みたいな場所(−2度らしい)には、2分も耐えられませんでした。イス凍ってるよ! 無理だよこんなん!

他に水風呂もあったが入らなかった。

 風呂から出て一つ発見。ロッカーのカギを入れているケースにはバーコードが書いてあるのだが、このバーコードで自販機の精算ができる様になっているらしい。をぉ、IT。もっとも俺は小銭でジュースを買った後に気がついたのだが。

 あと入浴中に気づいたのだが、女湯は隣り合わせになっているらしい。垣根を乗り越えたらすぐ向こう側の様だ。でも乗り越えなかった俺は偉い(当然)。

 そんな感じの深大寺の温泉。京王線調布駅から送迎バスが出ているらしいのでこれを利用するのが一番か。友人関係なら俺の家から自転車で送迎(立ち乗り有料1人以下)。寝食付き(実費請求)。
徒歩でも行けない事は無いが1、2時間ぐらいはかかりそう。俺は付き合わない。
部屋でクイックシャワーも良いが、たまにはのんびり温泉もよいな〜、と思った日曜日でした。

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