硬式テニスの秘密 本文へジャンプ
ストリングの秘密
・あるストリングを使うとどんな感じなのか知りたくて友人やテニスショップの販売員やコーチ等に尋ねてみてもそれぞれ答えが微妙に違っていてどの意見を聞いていいのか分からないということはありませんか?そんなことが起こる理由をストリングの性能評価以外の外的要因としては「ストリング選びの目安」のページに記載しました。
「ストリング選びの目安」のページにはストリングの性能評価については記載しなかったのでこのページにまとめました。

①ストリングの性能の概要
ストリングには大きく分けて3種類あります。
 1、ナイロンストリング
 2、ポリストリング
 3、ナチュラルストリング
この3種類のストリングにはそれぞれ異なった特徴があります。
それぞれの性能の特徴はそれぞれのストリングの紹介ページに記載があるのでそちらをご参照ください。

そんな多様なストリングを選ぶ場合には、以下の三つの性能が重要と考えています。
1、反発性能
2、ホールド性能
3、喰いつき性能
玉を打った場合の玉の反応に直接関係無い性能が
4、耐久性(切れにくさ、緩みにくさ)
5、振動吸収性能
6、見た目
7、価格

②ストリングの各性能評価項目の説明をします。
1、反発性能
一般的に言われているのは、玉を打ったときに、より遠くに玉を飛ばすことができる性能でしょうか。
私は少し一般の人の持っている反発性能のイメージが違っています。

この反発性能は分かりにくいです。なぜなら、スイングスピードの早い人と、ゆっくりな人が感じる反発性能には大きな違いがあるからです。また、早くて重い玉の打ち合いの場合と、ゆっくりした玉の打ち合いの場合にも感じ方に違いがあります。
例えば、硬い床にピンポン玉をたたきつけた時と、トランポリンにたたきつけた時と、どちらが高く跳ね上がるでしょうか?硬い床ですよね。
人が跳ね上がるときには硬い床よりもトランポリンを選びますよね。
反発が高いのは硬い床でしょうか?トランポリンでしょうか?その答えは状況によって違うということです。
つまりチャンスボール(軽い玉:ピンポン玉)を強く打ち込むには硬いストリング面が相対的に有利で、相手の球威のある重く強い玉(強い玉:人間)を打ち返すには柔らかいストリング面が相対的に有利であるということです。
つまり、柔らかく張ったストリングの方が相手の強い玉に対してうまくタイミングが合わなかったときにも返球できる許容範囲が広く、なおかつ相手の玉の球威を利用して返球することが出来るが、チャンスボールを叩いて攻める場合には球威が不足するかもしれないということです。
また、強く張ったストリングでは相手の玉を打ち返すためにタイミングをあわせることがが難しくなるが、タイミングがピッタリ合ったときに出る玉の球威が高くなるということがいえると思っています。
自分より上位の相手と戦うときにはストリングのテンションは低めで、自分より下位の選手と戦うときにはストリングのテンションは高めにするという話を聞いたことがありますが、納得できます。

それでは、反発のある柔らかいストリングと硬いストリングではどちらが玉を遠くに飛ばすことが出来るのかという疑問がわいてきます。
この答えは、比較することに意味がないということです。
(硬い床とトランポリンのどちらが反発性能が高いか比較するということになるという意味です。)硬いストリングには早いスイングスピードが必要ですが、反発のある柔らかいストリングには硬いストリング程のスイングスピードは必要ないからです。(比較する実験の条件を揃えることができない。)
柔らかいストリングでも早いスイングスピードで打つことができると言う人もいますが、そんな人は柔らかいナイロンストリングを低いテンションで張って、フルスイングして使ってみてください。きっと使い物になりません。

つまり反発性能とは、高い、低いという尺度で測るものではなく、自分の技術レベル、体力レベル、プレイスタイル等から導き出されるスイングスピードやスイング軌道でラケットを振った時に自分の意図した通りの玉の反発(飛距離や玉のスピード)が得られるストリングが一番良いストリングであるということです。
普通はちょっと飛びすぎる位のストリングを抑えながら使用するのが理想ではないかと言われています。
また、一般的には反発性が強いストリングとは、スイングスピードが遅くても球がより遠くまで飛んでくれるものを言うことが多いと思います。しかしある程度スイングしながら反発させるストリングもありますが、そういうストリングは打球感は硬めになります。

よく飛ぶストリング
よく飛ぶストリングは比較的価格が高く耐久性が低い物が多いです。よく飛ぶだけでなく打球感も良い物はストリングの中でもトップレベルの高価格になります。
BABOLAT VS TEAM(ナチュラル)
よく飛ぶストリングは打球感が硬くなるのが一般的ですが、ナチュラルは打球感が心地よい硬さで回転もしっかりかかり、若干のホールド感もあります。振動吸収性も良く手にも優しいです。
ナチュラルの中では細めの125ですからよく飛びます。ポリのようなガッチリ感や、柔らかいナイロンの伸縮性は無いのですが、硬式テニスストリングに求められる性能をバランスよく持っている気がします。
{合いそうなラケット}
合わないラケットはあるのかな?昔流行したデカラケの厚ラケはやたら飛んだので、これを張ると収集がつかないかもね。普通のラケットには合うと思いますが、ハードヒッターでは飛びすぎるかも。そういう人はハイブリッドにして使ってね。
誰が使っても武器になる可能性が高い性能をもっているが、細いから切れやすく高額なのでなかなか使えないストリングという意味でもナンバーワンかも。

WILSON NXT 17(ナイロンマルチ)
打球感は柔らかめだが、反発は結構高い。強打すると収まらない気がする。玉の食いつき感は柔らかいわりにはある方だと思う。ハイテンションは硬く感じるので低目で張るのがいいかも。テンション維持は割かし良い。16ゲージのほうが打球感が若干柔らかく反発も17ゲージより少し落ちる。
{合いそうなラケット}
WILSON n5 110のようなホールド感が高いオーバーサイズの軽量ラケットに50ポンド程で張ると合いそう。ラケットに振動吸収機能が無ければもう少しテンションを落とした方が良いかも。(シニアか女性向け)

GOSEN TECGUT EXELLENT16L(ナイロンマルチ)
NXT17をローテンションで張ったような柔らかさは無いが、逆にハイテンションで張ったときの硬さもNXT17程はない気がする。打球感の硬さも柔らかさも程ほどで、玉離れは早いほうです。打球感は硬過ぎないが、オフセンターすると振動が来る気がする。
ストリングは張りにくさがあるためホームストリンガーは手を出さないほうがいいかも。下手に張ると途中でストリングが破壊されやすいです。
{合いそうなラケット}
性能が一般的なフェイス面積110インチのラケットを女性が使用する場合に向く気がします。女性の中でもパワーヒッターではなく相手の球威を利用して強い玉を打ち返す技術のある人向けという感じかも。

BABOLAT XCEL POWER 125(ナイロンマルチ)
「XCEL」の打球感に若干のしっかり感をつけて反発性能を高めたストリングです。打球感に手が痛くなるような硬さは感じないので女性におすすめです。テンション維持は若干低めな気がします。ゆるむとカチッとした打球感による反発感が薄れて、ホールド感が表れてくると反発が落ちてきます。
{合いそうなラケット}
非力な女性が使用するモデルには幅広く合いそうな気がします。イメージ的には若干軽量で若干反発のあるラケットですかね。

TOALSON TNT2 120(ナイロンモノ)
反発があるわりに打球感も硬すぎずかなり良いと思う。反発があるが、スピンやスライスも使いやすい。反発もあり、追い込まれたときの助けもあり、打ち切った時の回転もかかりやすい。ボールのコントロールもつけやすい。個人的には結構好きなストリングです。
定価も¥2,415と、性能の割にはお値打ちだと思います。ただし、メーカーからロールもボックスも発売されていないので、定期的に張り替えて継続的に使用するなら「TOALSON ASTERISK 120」を選択するしかないのが残念です。
{合いそうなラケット}
個人的にはPRO STAFF TOUR 90に張って使ったときの使い易さは忘れられないです。しかしURDTi80のようにしぶといしなりで玉を押して球威を増すタイプのラケットでは、玉に力を伝える前に玉がストリングから離れてしまって球威が落ちるので、そういうタイプのラケットには向かないかも。
反発感がある割には打球感にソフト感もありコースを狙った打球も打ちやすいから、女ダブでも結構武器になる気がします。

GOSEN NANOSILVER17(ナイロンモノマルチ)
とにかくシャープに飛んでいく。打球感はすごく柔らかいわけではないが、手が痛くなるような強い振動は抑えられている感じがする。スピンは細いため玉の表面に引っかかりやすく、玉の表面をこするような玉の回転はかけやすいので球威を落としてショートクロスとか狙いやすそう。玉離れは早いので回転はかかっても球威はそんなに高くなさそう。
{合いそうなラケット}
DIACLUSTER RIM 8.0のように110インチでパワーがあり打球感が若干マイルドでホールド感もあるようなラケットに張って女性が使うと良いかも。ただし、フラット打ちしかしない人向きな気がします。特に高い位置で叩くボレーは気持ちよさそうです。

TOALSON ASTERISK 120(ナイロンモノマルチ)
「TOALSON TNT2 120」に似ていますが、こちらのほうが若干玉離れが早く、表現が悪いかもしれませんが「軽薄に飛んでいく」感じ。
打球感は硬くないのですが、フラットに打つとホールド感も喰いつき感もそれ程たくさんは発揮せず、あっさり飛んでいく。少しオーバースペックのラケットを買ってしまった非力な女性が使うと良いかも。
主婦の女ダブにも威力を発揮しそう。玉をホールドしてコントロールしやすい感じではないが、手が楽で玉の飛びが良いですから。玉の表面を擦るように打つと、若干のホールド感と、ストリングの直径が細いので玉にストリングが引っかかる感じでスピンはかかりやすい。しかし、回転をかけると球威が落ちる感じはあります。
定価が¥2,100とお値打ちなので、女子高生が使用するのに良いかも。すぐ切れてしまう人には125や130の太さの物もあります。
{合いそうなラケット}
フェイス面積102インチ以上、110インチ未満の軽量ラケットでスイングがまだ遅く、安定しない人には無理せず良い球を返球できるのでおすすめです。


性能のバランスが良い中でよく飛ぶストリング
性能のバランスが良いので使っていて安心感が感じやすいストリング。攻撃的にも守備的にも使いやすい気がします。反発は一般的なストリングの平均よりは少し飛ぶので力いっぱいラケットを振らなくても良い球が行く感じです。

BABOLAT XCEL 125(ナイロンマルチ)
マルチらしい柔らかさはあるが、球が乗り過ぎないで素直にラケットを振ったほうにほど良いスピードで出て行ってくれる。使ってみると楽に質の良い球が打てる。
打球感が若干はっきりしない感じがあるが、慣れのレベルと思います。

そんなにスピンが強烈にかかるわけではないので、プレイに安定感が欲しい人の方が向く気がします。
ハードヒッターではすぐ切れそうですが、一般の人なら初級者から上級者まで幅広く使用出来そうな感じです。
ポリやモノストリングの球離れが早いストリングが好みの人には向かないかもしれません。
{合いそうなラケット}
普通のラケットなら幅広く合いそうです。
ただし、ラケットに高いホールド感があるものには乗りすぎて打球感が重く感じてしまうかもしれません。

prince Premier LT 17(ナイロンマルチ)
XCEL 125に腰の強さを加えて、球の喰いつき感を出した感じ。XCEL 125より少しスイングをして球を打ちたい人に向くと思います。
ナチュラルストリングのBABOLAT VS TEAMにナイロンマルチらしいストリングの伸縮性を加えたような感じです。
ナイロンの中ではこのストリングがナチュラルに最も近いように感じました。ナチュラルストリングが好きだけど高額すぎて使えない人は一度試してみる価値があると思います。
球の反発感や喰いつき感、ホールド感のバランスが絶妙にとれていると感じました。
{合いそうなラケット}
わりかしいろんな種類のラケットに合いそうです。
ラケットのホールド感が高すぎるので打球感を少しシャープにしたい場合に試してみてもよいかもしれませんね。。

GOSEN MICRO SUPER 16L(ナイロンモノ)
日本で一番売れているのではないかと思われる「MICRO SUPER 16」の少し細いストリングです。ちなみに16ゲージは太さが1.30mmで、16Lゲージは1.25mmです。
一般的に同じ品番でゲージが細くなると打球感は硬くなることが多いですが、こちらのストリングは16Lでも打球感が柔らかくなり、ストリングに伸縮性も感じます。
16Lゲージの方が守備的ショットが楽に打てるので、16ゲージで打球感が硬くて使いにくいが16ゲージの打った感じが好きな人には向くかもしれません。
私のイメージでは16ゲージは男子高校生用で、16Lゲージは女子高校生用という気がします。ちなみに、「MICRO SUPER 16L」でもきつく感じるなら「BABOLAT N.VY 125」にするともう少し打球感が柔らかくなっているので使いやすいかも。
「MICRO SUPER 16」も「MICRO SUPER 16L」も「 N.VY 125」もテンション維持力は低めなので毎日プレイする学生なら一ヶ月以内に張り替えた方がいいかも。
{合いそうなラケット}
このストリングもいろいろなラケットに幅広く合いそうな気がします。夏は「MICRO SUPER 16」を使っているが冬は硬くて使いにくいなら16Lを使ってみても良いかもしれません。

BABOLAT N.VY 125(ナイロンモノ)
読みにくいが「エヌヴィ」と読むらしい。 「MICRO SUPER 16L」の打球感を少し柔らかくした感じ。「INTERNATIONALTOUR」というストリングがリニューアルして発売されたストリング。
モノストリングの中では柔らかめの打球感で反発もそこそこあるのでハードヒッター以外は合うかも。柔らかいから使いやすく感じます。テンション維持力は低めです。
{合いそうなラケット}
「Wilson TOUR BLX 105」とかのフレームが硬めの中厚の300gより少し軽いラケットを使ってる女子高生の初~中級レベルに合うかも。(価格も定価 1,785円 (税込) とお値打ち)

BABOLAT Addiction 125(ナイロンマルチ)
反発もそこそこあり、打球感も硬すぎず、柔らかすぎず、玉のコントロールがしやすく感じた。全体的にバランスがとても良いストリング。冬には素晴らしく使いやすく感じるが、気温が高い時期は鈍く感じるかも。特に夏は高い気温によってストリングに張りが感じられない。ハイブリッドの横に張ると、縦糸の短所をマイルドにして良い所を引き出す感じがする。切れるのが心配な人は多少反発は落ちますが、太さ130mmをどうぞ。
フラット打ちに向いている気がします。
{合いそうなラケット}
どんなラケットにも冬場なら使用してみる価値はあります。
「Dunlop Diacluster RIM 3.0」には冬にはとても合いました。(ストリングにしっかり感があるのでテンションは50ポンドでも良いかも)
同じ系列の「Dunlop NEOMAX 3000」にも合いそうな気がします。
「[K]ZEN TEAM FX 103」を使っている主婦の人に、このストリングを張ったら好評でした。

BABOLAT VS TOUCH(ナチュラル)
反発が良く、回転もかかりやすく、狙った所にボールを運びやすく、手の衝撃が少なく、攻撃にも守備にも長けているオールラウンドストリング。張りたては少し硬めに感じるが、少し経つと柔かくなる。張りたてが丁度良いとゆるみが早く感じられるかも。玉を打ったときにはナイロンのような糸の伸びを感じないが、反発があり、手にも優しく、食いつきもある不思議な感覚。
ナチュラルは緩みにくいとよく言われますが、私はそれなりに緩むと感じています。ナチュラルは緩んでも緩んだ時の良さがあり緩んだことがデメリットとして感じられにくいのでそのように評価されているのではないかと感じています。
もうひとつ、ナチュラルの長所として、ナイロンやポリと比較すると温度変化で打球感が変わりにくいということもあります。
ただし、保管が悪く湿度の影響を与えてしまうと打球感が大きく変わります。濡らすのは厳禁ですが、乾燥しすぎても駄目のようです。
ポリとのハイブリッドには抜群に相性が良いです。
{合いそうなラケット}
「FORTYLOVE PR ZONE」みたいに、ラケットらしいラケットに特に合う気がする。フレーム厚が薄めのラケットには合いそう。
中厚までなら合いそうですが、ハードヒッターなら自分の好きなポリを縦糸に張って、このナチュラルを横糸に張っても良いかも。
フェイス面積が115インチ位の軽量デカラケには飛びすぎてしまって合わないかも。(金額が高いので軽量デカラケには試しに張ってみたことはありません。悪しからず。)

GOSEN POLYBREAK 17(ポリ)
私は現時点で一般の人には一番使いやすいポリではないかと思っていますが過去の硬いポリが好きな人には合わないみたいです。
一般的にナイロンが合う人には一度試してみても良いかもしれません。ポリにしては柔らかく、反発もあります。硬めのナイロンみたいにバランスが良くテンション維持も高い。
ハードヒッターがボールをぶっ潰して使う感じではないが、ポリっぽい硬さも残っており、ポリの攻撃力もある程度あります。
私はこのポリでもハイブリッドにして張ることをおすすめします。特に横糸に使用するとストリング表面がよく滑り、ノッチングも出来にくく縦糸が動きやすいためスピンがよくかかります。しかし、スピンがかかりすぎると球威も落ちやすいので程ほどに。
なお、冬になると打球感が硬くなって使いにくくなるので、硬くて使いにくさを感じる人は縦横共ナイロンにするか、テンションを45ポンド位まで落としたほうが良いかも。
女性でもきっちり振り切れる人なら気温が高い時期限定で使えると思いまが、縦横ポリは避けたほうが良いと思います。
{合いそうなラケット}
中厚なら縦糸に使用して、横糸に柔らかめで反発のあるナイロンマルチを張ると良いかも。薄い競技用ラケットなら縦糸に自分の好きなナイロンを張って、横糸にこのストリングを張ってみると面白いかも。
しっかりラケットを振り切って使い続けられる人なら縦横両方に張っても使用できる唯一のポリストリングだと思います。

Tecnifibre NRG2 124、118 (ナイロンマルチ)
スイングスピードを上げて振り切って使ってもコントロールしやすく感じるストリングです。
打球感は手に優しく、ほど良いホールド感を感じつつ、気持ちよく球を弾き返してくれます。一般的には球を弾き返す力が強い場合には打球感が硬くなりますが、打球感の硬さはそれ程感じません。ほど良い打ち応えを感じるレベルだと思います。
WILSONのNXTの腰を強くして、しっかりスイングした時にもぶっ飛ばないようにした感じです。
手に優しいと言っても、BABOLAT Addiction のような柔らかさはありませんので、マルチの割にはテンションは低めの方が合う気がします。
スピンもかかりやすく、球に回転をかけてショートクロスを狙いやすいです。しかし、擦りすぎると球が短くなりやすいので表面を擦るようなスイングは向かないかも。
あと、テンション維持もよいので切れない人には長い期間快適に使用できそうです。
{合いそうなラケット}
比較的どんなラケットにも合いそうですが、薄いラケットの方が良さを感じやすいと思います。


スイングしながら飛ばすストリング
スイングして使用するなら、ストリングにある程度の硬さが必要でしょう。
GOSEN RECTANGLE Z(ナイロンモノ)
打球感はナイロンの中では硬めで、玉を潰して打つ人に良いかも。パッケージに「スピン」と記載されていますが、玉の表面をこするようなスピンには向きません。玉を潰して前に押しながらかけるドライブには向いています。
玉離れは早くシャープに弾く感じが強いと思います。表面加工も硬そうでノッチングができにくそうなので、玉のスピードを求めるハードヒッターに向くと思います。
{合いそうなラケット}
玉を前できちんと捕らえて振り切れる人が使用する前提ですが、「SIX-ONE 95」とかの薄めで硬めの競技用ラケットが向くと思います。中厚ならフレーム重量315g以上のものでなければ使いにくいかも。

GOSEN AK PRO 16(ナイロンモノマルチ)
スイングスピードがある人なら、一瞬「グッ」と玉をつかんで「パーン」とシャープに飛び出していくのを感じられると思います。
完成度が高いストリングだと思いますが、若干打球感が硬く感じます。テンションはそんなに高く設定しないほうがいいかもしれません。このストリングは太さが16と17があります。17の方が高反発ですが打球感もより硬くなります。
このストリングが好きだけど、打球感が少し硬いという人は「GOSEN WINTEX700」がおすすめです。個人的にも結構好きなストリングです。
{合いそうなラケット}
「HEAD extreme PRO」にはよく合いました。ストリングが硬めなのでラケットもフレームが硬めのほうが合うと思います。しかし、ラケットの打球感が硬くてストリングの打球感も硬いと手が辛いのでラケットには若干のホールド感も有ったほうが良いかもしれません。

GOSEN MICRO SUPER 16(ナイロンモノ)
モノストリングらしいコシを感じますが、スイングスピードがある程度以上ある人なら、玉をグッとつかむ感じがあってドライブも十分かけられると思います。しかし、若干の硬さも感じるので守備的ショットでラケットを振れなかった時のストリングからの援助はそんなに沢山は期待できないかも。
テニスショップに行くと「困ったときにはこのストリング」という感じに勧められる事が多いのですが、あまりスイングスピードのない人には合わないと思います。女性でどうしてもこのストリングを使用したいならひとまわり細い「16L」をおすすめします。
一般的な男性社会人でも「16L」の方が打ちやすいと思います。特に冬はそう思います。
{合いそうなラケット}
中厚で310g以上の重さがあるラケットに合うと思っています。薄いラケットにも合うと思いますが、ある程度パワーがあるラケットのほうが打ちやすく感じると思います。

SIGNUM PRO Poly Plasma 118 /Plasma pure 118(ポリ)
「GOSEN POLYBREAK 18」に似ていますが、「Poly Plasma 118 」のほうが打球感が少し硬めで高反発で、テンション維持力も上のような気がします。「GOSEN POLYBREAK 18」の方がストリングとしても性能のバランスは上なので、球威よりコントロール重視の私は、個人的には「GOSEN POLYBREAK 18」を使うでしょう。
普通に張っていても横糸で角切れします。何故かヨネックスのラケットで角切れし易いです。このストリングを張るときにはハイテンションは避けましょう。
また、ポリストリングを張るときには一般的にボビンにストリングを巻かないのですが、このストリングを張るときにはボビンにストリングを巻いて引っ張ると切れにくいです。
{合いそうなラケット}
300gのラケットを楽にフルスイングできる女性が中厚のラケットを使用する場合に、夏季限定で縦糸に使用してみるのは良いかもしれません。横糸はナチュラルが良いかもしれませんが金額が高いので、反発のあるナイロンマルチでも合うかもしれません。
男性でもHEAD EXTREMEのような面の硬さが欲しいモデルに使用すると合うかもしれません。


2、ホールド性能
一般的には玉がラケットのストリング面に乗っているように感じる性能と言われています。ホールド性能が高いと、相手が打った玉をストリング面に乗せて玉をキャッチして、玉を自分の物にしてから狙った方向に玉を送り出す事が出来ます。
つまり、ホールド性能が高い設定をする人は球威で責めるハードヒッターではなく、相手が嫌がる所や相手が届かない所に玉を送る事により自分のミスを最低限に抑えながら相手のミスを誘うタイプに向く気がします。

ただし、ホールド性能が高いラケットにホールド性能が高いストリングを張ると、一般的なテニスコーチのように相手の打ち易い球威の無い玉を打ち易い所にピンポイントに送るのには向いていますが、試合で相手に脅威を与える玉を打つためにスイングスピードをいくら上げても攻撃的な玉を打つ事が出来なくなります。

このホールド性能はストリングの伸縮性能と密接に関係していると感じています。
伸縮性能が高いストリングはホールド性能が高くなる傾向があると考えています。ただし、伸縮性能が高過ぎてホールド性能が必要以上に高くなると、攻撃的な玉が打てなくなります。

一般的に打球感が柔らかく、ホールド性能が高いストリングは打った球の球威が低い物が多いです。打球感が柔らかくて、ある程度球威も高いストリングもありますが、やはりある程度打球感には芯があり少し硬さを感じます。そんなストリングでもテンションを高くし過ぎてしまうと、打球感の柔らかさは消えます。

ホールド性能が高いストリングが合う人はフラット系の打ち方をする人でしょう。ホールド性能が高いと玉の喰いつき性能は落ちるのでスピン系の人は合わないかもしれません。

ホールド性能が高いストリング
ホールド性能が高いと、手に対する衝撃が少ないので、テニス肘とかで手が痛い人には良いかもしれません。テニス肘の原因のほとんどは間違ったテニスフォームによるものであると思っています。このストリングでカバーしてしまうと間違ったフォームを直す機会を失うかもしれないと思うとおすすめするのに注意が必要な気がするストリングです。
TOALSON BIOLOGIC LIVEWIRE 130(ナイロンマルチ)
張りたては意外と飛ばない。少したつと飛ぶようになるが、ゴムのような伸縮性を感じて当てるだけでよく飛ぶ。そんな打球感なら当然スピン性能がそんなに高くないので、ハードヒットするとアウトしやすいかも。手には非常に優しい打球感です。テニス肘の時や冬だけこれにしても良いかもね。
{合いそうなラケット}
軽量でフレームが硬いラケットに合うと思いますが、最近はそんなラケットはあまり見なくなりました。しかし、軽量ラケットを使用していてテニス肘で悩んでいる人は一度試してみる価値はあると思います。

YONEX AERON SUPER850(ナイロンマルチ)
張り上がり直後はマルチの割には少し硬めだが使いやすく玉の勢いもある。フラット系のサーブとフォアは良いが、スライスがかかりにくい気がした。張り上げ直後のこの感じは個人的にも好きです。しかし、緩むのは早いと感じているのでもう少し初期の性能が長続きするとうれしいのですが。
緩むと柔らかさが前面に出て、ホールド感が増してくる印象になった。緩んでからの打球感の柔らかさが好きな人には良いストリングだと思います。
{合いそうなラケット}
「TOALSON BIOLOGIC LIVEWIRE 130」と同じです。

BABOLAT XCEL 130(ナイロンマルチ)
手に対する衝撃が少なく、飛びも抑え目。独特な打球感でコシがなく、グニャッとしている感じ。
ローテンションでも飛びは抑え目なので、柔らかい打球感でスイングスピードを上げて打ちたい人には良いかも。
個性が強いのでこの性能が合う人には離れられないかも。
{合いそうなラケット}
「TOALSON BIOLOGIC LIVEWIRE 130」と同じです。

GOSEN TECGUT16(ナイロンマルチ)
ホールド感があると反発が少なめのストリングが多いですが、このストリングは反発も感じられます。反発があるため若干の打ち応えもありますが、打球感はソフトです。
スピンはそんなにかかるストリングではないのですが、フラットで打つ人にはバランスよく感じるストリングです。特に女性におすすめです。
ハイブリッドに使用すると良い組み合わせが見つかりそうなストリングですが、ハードヒッターが使用するとすぐ切れてしまうのでハードヒッターにはハイブリッドでも積極的にすすめにくいストリングです。
{合いそうなラケット}
自分の実力よりかなり上級なラケットを買ってしまって、なんとか使用したい人がラケットに張って使ってみるとラケットがある程度使いやすくなるかもしれないストリングです。
でもすぐ切れちゃいますので続かないかもね。

POLY FIBRE TCS(ポリ)
柔らかいホールド感が高いポリは「POLY STAR ENERGY 125」が有名ですが、ストリングに反発を求める私には反発が足らなくて使えませんでした。「POLY FIBRE TCS」は柔らかくても反発が感じられるポリです。もちろんナイロンのように反発するわけではありませんが、合うラケットがあれば使ってみたいと思わせるバランスを持っている気がします。なかなか素性は良いと感じています。ポリのわりに反発があっても、ハードヒッター向きです。
{合いそうなラケット}
まだ一度しか使ったことがないのではっきり分かりませんが、ラケットがストリング面のしなりを必要としているようなモデルには合う気がします。
プリンスのType-Jのラケットにハイブリッドでいろいろ試してみると良い組み合わせが見つかりそうな気がしています。


ホールド性能が高いが球威もある程度あるストリング

BABOLAT TONIC+ (ナチュラル)
同じナチュラルのVSタッチを太くしたストリングです。打球感が少し「もっさり」する感じですが、VSタッチではシャープすぎると感じる人には使いやすいかも。
もちろんナチュラルストリングの良さは持っているので総合性能は高いストリングです。
{合いそうなラケット}
中厚の打球感が硬めのラケットに縦糸にポリを張った場合に、横糸にこのストリングを張ると合うかもしれません。

TOALSON BIOLOGIC130CC(ナイロン)
「GOSEN AK POWER16」を柔らかくしてストリングに伸縮性を持たせた感じです。
「GOSEN MICRO SUPER 16」→硬く感じる人は「GOSEN AK POWER16」を使ってみる。それでも硬ければ「TOALSON BIOLOGIC130CC」を使ってみるという順番でしょうか。
「TOALSON BIOLOGIC130CC」は「GOSEN MICRO SUPER 16L」に少しホールド感を加えて打った感じがひとまわり落ち着いている感じでしょうか。
{合いそうなラケット}
フラット打ちをする女性が「Diacluster RIM4.0、RIM5.0」のような軽量だけどしっかり打てるラケットに張ると合うかもしれません。

WILSON NXT16(ナイロンマルチ)
ゆっくりしたスイングだと柔らかく感じ、スイングスピードを上げると芯の硬さが出てきて反発力を発揮する感じのストリングです。テンション55ポンドを超えると一気に打球感が硬くなるのを感じますので、できるだけローテンションの方が性能を発揮できそうな気がするストリングです。
一般的には柔らかい打球感のストリングは反発力が低い事が多いのですがこのストリングはテンションの設定を間違えなければ打球感の柔らかさと反発性能の高さを兼ね備えた性能を発揮できるストリングだと思います。
性能は良いのですが、切れるのは早いです。
{合いそうなラケット}
シニアの人が高反発なラケットに使用すると合いそうな気がします。ローテンションで張ると玉の方向も出しやすいのでハードヒットせず玉を持って運ぶようなうち方をする人には合うかもしれません。
振動吸収機能が高い高反発ラケットにあえて55ポンドのハイテンションで張って、反発を武器にして使用しても面白いかも。

TOALSON BIOLOGIC128(ナイロン)
柔かめだが、反発は抑えめ。打球感は芯に硬さがあるが、打ち切った時には程よいホールド感と柔かさを感じる。ただし、テンション設定が難しいです。強く張るとと硬く、弱いと柔かくなりすぎやすい気がします。テンション維持もそんなに長くないので、ベストな状態は長続きしない気がします。
ラケットとの相性とテンション設定がドンピシャ合うと結構気持ちいいストリングです。
{合いそうなラケット}


3、喰いつき性能
あまり聞いたことがないと思いますが、ラケットに張ったストリングが玉に食い込んでガッチリ捕まえるような感覚です。
この喰いつき性能が高いとスピンがかかりやすいです。
ただし、このタイプのストリングを使えば誰でもスピンをかけることが出来るわけではありません。
スピン回転を玉にかけるにはスピンをかけるためのラケットの振り方の習得が必要です。また、ある程度以上のスイングスピードも必要です。
喰いつき性能の高いストリングを張ることで、一般的に失敗しやすい例を紹介します。
スピンをかけることを意識しすぎて、玉の表面を擦るように打つために回転はかかるのですが玉のスピードが落ちてチャンスボールを配球し続けている人を時々見ます。
スピンは玉をぶっ潰してからかけることが重要です。
つまり、きちんとしたフラット打ちが出来ないと攻撃的なスピンボールは打てないので、フラット打ちを充分習得してからスピンの練習をしましょう。

「スピンのかかりやすいストリング」
誰が使ってもスピンのかかりやすいストリングはありません。
言い換えれば、スピンはかかり過ぎてもかかり足らなくても使いにくいと言うことです。
スピンが適度にかかるストリングは、プレイヤーの技術レベルやプレイスタイル、スイングスピード等によって違うからです。
本来スピンは打ち方でかけるものです。きちんとしたスイングを身につければナイロンモノストリングの15Lという太くてスピンがかかりにくいストリングでも強烈なスピンをかけることができるようになります。
それではスピンがかけやすいストリングの必要性は何かと言うと、スピンの技術の習得を助けるために活用できます。スピンの習得の初期段階に玉の引っかかる感覚を感じるために使えます。
喰いつき性能の高いストリングはある程度、硬さが必要です。
喰いつき性能が高いのはやっぱりポリストリングでしょう。
SIGNUM PRO Tornado 117(ポリ)
玉をストリングがつかむような感覚が伝わってくる気がします。つかみながらも反発も程よくあるのでバランスよく感じます。もちろん男性向きです。女性にはおすすめしません。
{合いそうなラケット}
フェイス面積100インチの中厚の競技系ラケットで若干パワーがありホールド感も若干あるようなラケットが合うかも。

TOALSON ASTERISK 120(ナイロンモノマルチ)
反発性能が高い区分にも入れたのですが、女性がスピンをかけたいときに使用すると良いと思って、スピンの区分にも入れました。ストリングに若干のホールド感が感じられるので、厚めの当たりで擦り上げると手に玉が食いついている感触がよく伝わってきます。
{合いそうなラケット}
フェイス面積102インチ以上、110インチ未満の軽量の中厚ラケットでテンションは若干低目がおすすめ。ラケットはキンキン弾きすぎるモデルよりは若干のホールド感があったほうがよく回転がかかります。ラケットのホールド感が高すぎても反発が落ちるのでホールド感が高すぎるモデルは避けたほうがいいかも。
「BABOLAT DRIVE Z MAX」にはよく合いました。


③私が個人的に好きなストリング
実際に使ってみて直感的に使いやすさを感じたストリングです。

BABOLAT XCEL 125(ナイロンマルチ)
このページの上のほうに詳細は載っているので省略します。
とにかく、使用していて楽です。
球を打ったときの反応も敏感すぎず、球の方向性もだしやすい。
この安心感は試合の緊張した場面では精神的に安定感をもたらしてくれるかもしてません。
癖のある球を打つには向かないと思いますが、球をコントロールして球威よりプレースメントで勝負したい人向けかも。

prince Premier LT 17(ナイロンマルチ)
このページの上のほうに詳細は載っているので省略します。
ストリングとしてのバランスが良いストリングと思います。
ストリング選びで困っている人は一度使用してみても良いと思います。
値段は高めなのですが、なかなか良いストリングだと思います。
さすが「MADE IN JAPAN」のストリングですね。

Tecnifibre NRG2 124、118(ナイロンマルチ)
このページの上のほうに詳細は載っているので省略します。
2012年7月現在、仕事で利き手の手のひらを傷めてしまったので、あまりテニスができません。
しかし、このストリングを使用しているとある程度スイングしても痛みは感じません。
性能もバランスよくオールラウンドなテニスが展開しやすいです。
ナイロンストリングの中では、個人的には性能が整っていて欠点が見当たらない良いストリングだと思っています。
一度は使ってみる価値があると思います。



BABOLAT VS TOUCH(ナチュラル)
このページの上のほうに詳細は載っているので省略します。
過去に使用したストリングの中で一番テニスストリングとしての性能のバランスが高いと感じたストリングです。
ナイロンはナイロンの良さ、ポリはポリの良さはあります。しかし、性能のバランスはナチュラルが№1だと思っています。
バボラのナチュラル以外ではウイルソンのナチュラルも使いましたが、あまり変わらない気がしました。
ナチュラルストリングは「BOW BRAND」が一番良いというのも聞きましたが高額で試しに張ってみる気にならないので使ったことはありません。多分良いんでしょうね。

BABOLAT Addiction(ナイロンマルチ)
このページの上のほうに詳細は載っているので省略します。
フラット打ちのコントロールが非常にしやすいところが気にいっています。手に伝わる振動も程よく、玉の動向がつかみやすかったです。
マルチのわりに打球感はある程度しっかりしているので非力な人が使用するには向かないかもしれません。主婦層でもある程度打てるひとなら使いやすく感じるかもしれません。
重さが315gを超える薄いツアー系ラケットではさすがにストリングが弱く感じるので守備的ショットはいいのですが攻撃的ショットではコントロールに難があります。

BABOLAT XCEL POWER 125(ナイロンマルチ)
このページの上のほうに詳細は載っているので省略します。
張りたての性能がナチュラルストリングに一番近い気がします。しかし、残念ながらその性能は数日位しかもたない気がします。
張りたての性能が2~3週間もってもらえれば最高のナイロンなのですが、残念です。
どちらかと言うと女性向きなストリングの気がします。

GOSEN TECGUT TUFF 16(ナイロンマルチ)
TECGUTと言うと打球感が柔らかく良く飛びそうなイメージがありますが、「TECGUT16」とは性能は全く違います。
ミクロスーパーのような芯の硬さは無いのですが、マルチのわりにはしっかりした打球感です。反発性能も抑え気味で程よく、ベースラインからでも安心して振り切って使える感じです。
マルチストリングのわりには飛びが抑えられているので、女性が使用するには向いていないと思っています。
しっかりスイングしながら使えるマルチという感じです。
{合いそうなラケット}
「Babolat PURE DRIVE」のようにやたら飛んでしまうラケットに張るとラケットの飛びをストリングが抑えてくれて使いやすく感じます。「HEAD INSTINCT」のようなラケットに打球感が硬くなる冬に張っても使いやすいでしょう。テンションは50ポンド以下がおすすめです。私は48ポンドが好きです。

SIGNUM PRO Tornado 117(ポリ)
このページの上のほうに詳細は載っているので省略します。
きっちり振り切って使用すると安心感があるように感じます。昔のポリのような硬さではなくポリのなかでは柔軟性もあり、反発も必要な分は十分あります。
ポリを縦横とも張って、スイングして使いたいのはこのストリングが現在私の中では№1です。振り続ける体力は無いので実際には使いませんが。

GOSEN POLYBREAK 17(ポリ)
このページの上のほうに詳細は載っているので省略します。
現在のテニスでは、ポリの性能を使わないと勝利することが困難な状況であると思っています。しかし、ポリは1試合使い続けるにはかなりの体力が必要ですし、守備的なショットで助けてくれる性能が低すぎます。
そんなポリの中で一般の人も使える唯一のポリはこのストリングだと思っています。
ポリの中では反発やホールド感がトップクラスで、ポリの持っている攻撃力も持っています。
もちろん、縦横両方にこのストリングを張ることはすすめません。必ずハイブリッドで張りましょう。
なお、ハイブリッドでも冬の使用は避けたほうがいいと思います。女性も使用できると思いますが、相当鍛えている人で一般の男性とも対等に打ち合える体力と技術のある人限定です。
個人的には18ゲージが一番好きでしたが廃盤になってしましました。

GOSEN WINTEX 700(ナイロンモノマルチ)
「AKPRO 16」の打球感を少しマイルドにして若干ホールド感を増した感じです。「AKPRO 16」は打球感に硬さが出るのでそこが好き嫌いの分かれ目だと思っていますが、その硬さを改善したストリングです。
ツアー系のラケットに張って使用してこそ性能が発揮できるストリングではないかと思っています。
しっかりした性能のストリングなので女性にはおすすめしていません。

TOALSON TNT2(ナイロンモノ)
このページの上のほうに詳細は載っているので省略します。
ナイロン中では柔らかめの打球感です。打球感が柔らかくても反発はあります。その反発も打っていてどこまで球が飛ぶのかが分かりやすい感じなので打っていて安心感があります。
柔らかめのモノストリングでバランスの良いものを探しているならこのストリングが一番でしょう。
太さは120、125、130の3種類あり、127のスピンガットもあります。

GOSEN AK POWER16(ナイロンモノ)
このストリングは「MICRO SUPER16」を少し柔らかくした感じで、反発感とホールド感のバランスが最適な感じです。ナイロンのモノストリングの中で代表的な性能を持っているのがこのストリングではないかと思っています。
ナイロンのモノストリングは硬いストリングから柔らかいストリングまで多種多様ですが、その中で中心的な性能を持っている気がします。
柔らかすぎず硬すぎず、飛びすぎず飛ば過ぎず、ちょうど良いバランスを感じます。
{合いそうなラケット}
フレックスが柔かいラケットでは玉が乗り過ぎる感じがするので、中厚の少し硬めのラケットが合いそう。

WILSON NXT(ナイロンマルチ)
このページの上のほうに詳細は載っているので省略します。
ナイロンマルチで打球感が柔らかめですが反発が高いです。
反発感があるので打球感が柔らかくても芯がある感じです。
このストリングもハイブリッドに向きます。特に縦糸にポリを使用した場合に横にこのストリングを張るとバランスがよく感じます。
しかし、残念なことに耐久性は低いので横糸に使用してもよく切れます。本当は縦糸がポリの場合には横糸はナチュラルがベストなのですが価格が高いのでNXTを使用する場合も多いです。ナチュラルを横糸に張っていて切れるより安上がりです。

WILSON REACTION(ナイロンモノマルチ)
マルチの様な柔軟性と、モノの反発感がある。ストリングの伸縮性で玉が飛んでいく感じ。柔かいだけではなく、腰もあるので、振り切った時のコントロールもしやすい。アディクションの腰が少し強くなった感じで、速いスイングでの球威がアディクションより出る感じ。冬にアディクションを使用していて春には球威が落ちて困る場合にはこのリアクションがよいかも。
太さは17と16があります。
このストリングはハイブリッドでポリとあわせると良い性能を発揮しやすいです。

BABOLAT FIBER TOUR(ナイロンマルチ)
「TECGUT TUFF 16」の打球感を少し柔らかくして飛びを加えた感じ。マルチらしいホールド感も感じる。喰いつく感覚は少ないのでフラット系の打ち方の人に向くかも。飛びは若干抑え目。
{合いそうなラケット}
薄いラケットでは打球感の鈍さが出て、厚いラケットには飛びすぎる感じが出るような気がします。300gかそれより少し軽いラケットでオーバーサイズで中厚と薄ラケの中間位の厚みで、フレームのフレックスは硬すぎず柔らかすぎず、ラケットの身が詰まったような、しぶとい感じのしなりがあるようなラケットに合いそう。

GOSEN AK PRO 16(ナイロンモノマルチ)
このページの上のほうに詳細は載っているので省略します。
打球感は少し硬めですが、とにかく爽快に反発する感じが好きです。しっかりスイングすると「グッ」と玉をつかむ感じが一瞬だけ感じられ、安心感もあります。
玉のスピードを出したい人には最適な感じです。


④ハードヒッター用ナイロンマルチ
男性でしっかりラケットをスイングして使いたいが、ストリングには柔軟性が欲しい人向きのストリングではないかと思っているものを集めました。しかし耐久性はマルチなので低いです。切れるのは早いです。
TOALSON BIOLOGIC LIVEWIREXP130(ナイロンマルチ)
打球感はマルチ系にしては硬めですが、きちんとスイングして玉を捕らえた時には玉を「グッ」と一瞬つかむストリングのしぶといしなりを感じ取りながら、「パーン」と玉が出て行く感じ。
玉の喰いつき性能も程よくあるため、しっかり振り切れる人にはバランスよく感じるかもしれません。
中途半端なスイングでは硬さしか感じませんので女性にはおすすめしません。
ゲージが125の細い物があり、こちらの方が若干反発は強めですが打球感はそれ程硬くなっているようには感じませんでした。
{合いそうなラケット}
ツアー系の重さ300gオーバーの中厚ラケットで、フェイスにホールド感かスロートにしなりを感じるモデルに合う気がします。
打球感の硬いラケットにはストリングの硬さが手に伝わりやすいので打球感が硬くなりすぎるかも。

Tecnifibre X-ONE BIPHASE 130(ナイロンマルチ)
以前、ジョコビッチが使っていたストリングです。
「BIOLOGIC LIVEWIREXP130」より玉がラケットの打球面に乗っている時間が若干長いように感じました。
強い玉の打ち合いには適していると思います。スイングスピードを上げながら、前に押すように打つと、球威が高い。サービスも押すように打つ。セカンドも押すように打つ。スピンも厚めに当てて押さないと失速する気がします。どんな打ち方の時も厚めに当てて、いつもより長めに押すと良い球が行くし球威も出る。なかなかいい感じ。
ストリングとしてはしっかりした打球感なので女性にはおすすめしません。
ゲージは125の細い物もあるが、若干打球感が硬めになり反発感も上がり、若干飛びすぎる感じもあるが喰いつき感もそこそこあるので打ち方でコートに収まりそう。バランスが良いと感じるストリングです。
価格が高いのがちょっと困ったところです。
{合いそうなラケット}
「Forty Love PR ZONE 」のようにクラシカルな味付けでフレームのしっかり感もあるラケットに合いそう。中厚の硬いフレームのラケットでは飛びすぎるかも。

GOSEN TECGUT TUFF 16(ナイロンマルチ)
このページの上のほうに詳細はのっているので省略します。
ピュアドライブのように、やたら飛んでしまうラケットに張ってみると使いやすくなるかもしれないです。でも、テンションを高めで張ると思いのほか打球感が硬くなるので標準か低めでもいいかも。

BABOLAT BRIO 130(ナイロンマルチ)
マルチですが反発がかなり抑え目なので個人的には好きではないのですが、価格が安いので紹介します。
打球感は柔らかいような気もするが、しっかり振った時にも飛びは少なめなので硬く感じるような、なんとも言いがたい感じがする気がしました。
ストリングの反発を使って打つタイプの人には向かない気がします。「TECGUT TUFF 16」を使ってちょっと飛びすぎると感じる人には良いかもしれません。
{合いそうなラケット}
フレーム厚が薄く、ローパワーなツアー系ラケットをしっかりスイングして使う人で、玉の当たりの柔らかさが欲しい人には向くかもしれません。私はそんな人とはかなり相反しているので合いませんが。

⑤最後に
最後に、ストリングの性能評価項目の中に「コントロール性能」の項目はなぜないの?といわれそうなので、説明します。
まず、コントロール性能が高いストリングはありません。
コントロール性能が高い状況と言うのは、自分が打ちたい球種の球を打ちたいところにピンポイントで打てるという状況だと思います。
これは、プレイヤーとラケットとストリングとテンションの相性がよく、プレーヤーがそのラケットで玉をコントロールする訓練を繰り返し行うことで生まれる状況です。
逆に、プレーヤーと相性の悪いラケットやストリングやテンションを使用していた場合にはコントロール性能が高い状況を作るのに大変な困難を伴います。(道具がプレーヤーの成長を阻害してしまう。)
目を閉じてラケットを滅茶苦茶に振ってもエースを量産できるストリングなんてありませんよね。