ちなみに桜守のおじさんは、自分の桜が写っている本やらカレンダーのコレクションを持っていて、それはかなりの数だった。全国版ではともかく、地元ではかなり有名な桜なのを、おじさんも誇りに思ってる。まだ若い木なのでつっかえ棒も当分必要ない。若いのにこれだけボリュームがあるのは、他の植木にと思ってあげている肥料を、桜が全部吸い取ってしまったかららしい。 ところで広島と言えば原爆だが、当時は湯来にも黒い雨が降ったそうだ。小学生だったおじさんは町から飛んできたものすごい量の紙が校庭に落ちているのを、先生に命じられて拾ったらしい(単なるゴミと思って) あとでそれが放射能付き紙だとしり、「あんなもん拾わんかったらよかった」 広島では戦争も原爆も、遠い昔で済まされることじゃないようだ。 |