さて、いくらオーストラリアに日本人が沢山行ってると言っても、やはり数的には西洋人の旅行者が多く、ユースやバックパッカーズを初めとする安宿で紹介される現地ツアーのほとんどは西洋人ご用達のものばかり。 (ところが実際には、日本の若者をお得意様にしている、「集まってみたらほとんど日本人」というツアーもあるのだ。ただしこういうツアーは日本人同士の口コミで宣伝されるので、安宿の掲示板などには、ほとんど登場しない) 日本人ネットワークの存在など知らなかった私は、無謀にも外人ばっかの現地ツアーに続けざまに迷い込んでしまった。 ただでさえ撮影用に列から離れて単独行動をとりたい私には苦労の連続だったのはいうまでもない。いやそれ以前に、内容もよく把握できないまま(外国のパンフレットはほとんど文字の羅列で、訪問地の写真なんかは載ってないのだ)数日〜一週間のキャンプツアーを前金で申し込む決断は、私の頭をほとほと疲れさせた・・・ そして極端にいえば、ツアーの間「今、自分がどこにいるのか」ほとんどわかってなかったように思う。(エアーズロック位はわかったけどさー) その分エピソードは山ほどあるのだが、書いていたら3年くらいかかってしまいそうなので、省略する。とーにかくもう、色んな意味で大冒険だった。 |
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そう! 私がいつになく弱気だった最大の遠因は、語学を侮ったことだった。 オーストラリアの英語は訛りが強くてわかりにくいという。特に西部は訛りがひどいとは聞いていた。が、もともと英語がわからないのだから、同じことだろうと甘く見ていた。ゆっくり説明してもらえば、最低限の会話はできるだろうって・・・ 私は忘れてたのだ。ネイティブスピーカーは、決してゆっくりは喋らないことを・・・ 日本のように「外国語」として英語を習う国の人は、むこうも慣れない英語を喋るわけだから、単純な単語でゆっくり喋ってくれる。私にとってはわかりやすい英語だ。ところが英語圏の人は、こちらがわからないと、余計あれこれと説明しだすので、もうパニックになってしまう。私は頭が悪くて理解できないんじゃなくて、単語を知らないだけなのに・・・というわけで、大学生の集団に、保育園児が迷い込んだような状態のまま、オーストラリア中を野宿するはめになったのである。 |