上京区の報恩寺で、寅年の元旦三が日限定、つまり12年に一度、3日間だけ一般公開される「鳴虎」の掛け軸。限定モノに弱い私。もちろん行って来ました!
豊臣秀吉がこの掛け軸をじっくりと鑑賞しようとお寺から借りて聚楽第に持ち帰ったところ、夜、虎の鳴き声が聞こえ、一晩中眠れなかったことから「鳴虎」と呼ばれています。(掛け軸をお寺に返したところ、鳴き声はやんだそうです。)
近づいて見ると、虎の毛が一本一本描かれていて、虎の毛並みのザワザワ感までわかります。また、右から眺めるとスリムな虎に、左から眺めると筋骨隆々とした虎に見えるのが不思議。
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鳴虎の他にも公開されている寺宝の掛け軸の中に描かれている「日本人が描いた虎」と「鳴虎」を比べてみるのもおもしろいですよ。
「鳴虎」は虎の生息する中国伝来のものなので、虎がリアルに描かれていますが、当時日本には虎がいなかったため、日本の画家は想像で虎を描いてました。で、ネコっぽかったり猿っぽかったりと、なかなかユニークな虎が登場してます。
報恩寺にはもうひとつ、悲話が伝えられる「撞かずの鐘」があります。今は大晦日・除夜の鐘でだけ撞かれる鐘です。機会があれば、除夜の「撞かずの鐘」も掲載させて頂きたいと思います。
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