兵庫県氷上(ひかみ)郡氷上町清住(きよずみ)のカタクリ(Update: Apr.10,1998 )
兵庫県内ではとても珍しい群生地のひとつです。
カタクリの花 ユリ科に属する多年草。4月初めに紫紅の花を咲かせます。地下茎からとれる良質の澱粉がカタクリ粉です。開花は晴れた日の午後2時ころですが、あいにく訪問した昨日は曇り〜小雨、開花したのはごくわずかでした。 花は予想以上に大きく、花びらの長さは4〜5cmで、はなびらが6枚、おしべ6本、めしべ1本、葉は一対が向かい合っています。
カタクリ群生の斜面 落葉樹の下あちこちに見られまするが、町で特に保護している場所(2ヶ所)にはこのようにほぼ一面に群生していて見事な光景。夏には落葉樹の葉が日陰をつくってくれます。花の外側は薄いブルーのため斜面一面が淡いトーンです。
こんなに沢山 種がまわりに落ちて根付き、成長して次に花を咲かせるまでがなんと7年もの年月だそうで、鱗茎と呼ばれる地下茎が開花に十分な大きさになるのに時間がかかるそうです。芽を出し、開花し、実を結び、地上部が枯れるまでの期間は約2ヶ月、あとの10ヶ月は地中で休養だといわれています。
「もののふの 八十乙女(やそおとめ)らが汲みまがう 寺井のうえの堅香子(かたかご)の花」・・・大伴家持/万葉集
カタクリの古名は堅香子(かたかご)、古くから親しまれてきたことがわかります。(氷上町の説明参照)
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