|
ニュース
●欧州事情
●ゲノム編集をGMO規制から外す法案の可決延期
欧州議会は、ゲノム編集作物などのニューGMO(New Genomic Techniques :NGTs)をGMOから外し、規制なしとする法案を可決成立させる予定だったが、延期された。5月5日に議会の環境委員会で可決し、18日に本会議で可決予定だったが、環境委員会での可決が急遽延期された。約1か月延期されるとみられている。この可決を前に、欧州の小売連合が、食品表示やトレーサビリティを求めて法案の修正を求める共同声明を発表するなどの動きが影響したものとみられる。〔GMWatch 2026/5/5〕
●遺伝子組み換え作物
●GM作物は生態学的に優位であることが示される
最近発表されたいくつかの論文で、GM作物は生態学的に優位であり、生物多様性に与える影響が大きいことが明らかになった。
1つ目は中国海南島にある中国熱帯バイオサイエンス&バイオテクノロジー研究所の研究者による研究で、除草剤グリホサート耐性稲が野生の稲と交雑すると、長期的には生態学的に優位に立つことが示された。この場合、グリホサートを使用してもしなくても優位に立つことが示されたという。
2つ目は中国の南京農業大学の研究者による研究で、除草剤耐性大豆が野生種の大豆と交雑すると、4世代にわたり除草剤耐性の性質を有し、中には野生の大豆に似た生育のすえ、野生群を駆逐する可能性を示した。
3つ目はアルゼンチン南部国立大学の研究者らが行なった研究で、除草剤グリホサート耐性カブが無秩序に拡がっていることが示された。原因として、同国でのGM作物拡大によるグリホサートの大量使用が指摘されている。〔Testbiotech 2026/5/8〕
●複数の除草剤を組み合わせたGM作物は危険性が増幅する
長年にわたる除草剤グリホサート耐性作物栽培によって生じたグリホサート耐性雑草の増加対策で、グリホサートにもう1つの除草剤を組み合わせたGM作物が増えているが、その除草剤の組み合わせがもたらす危険性が明らかになった。除草剤の組み合わせで多いのが、グリホサート+ジカンバ、グリホサート+2,4-Dで、これらの除草剤耐性作物の栽培にともない、組み合わせた除草剤に暴露する機会が増えてきた。英国のマイケル・アントニウ教授率いる国際的な研究チームはラットに、許容される1日摂取量のグリホサート単独、グリホサートとジカンバの組み合わせたもの、グリホサートと2,4-Dの組み合わせたものを与え、腸の構造や機能に及ぼす影響がどのように違うのかを調査した。その結果、グリホサート単独でも、腸内細菌の組成を変え、生化学機能を損ない、リーキーガットと呼ばれる小腸や大腸の健全性が奪われたが、混合物ではその悪化がさらに深刻だった。特に深刻な影響を受けたのは、腸では大腸、雌雄では雌だった。〔Arch Toxicol 2026〕
|
|
|