■2026年6月号

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バイオジャーナル

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●ゲノム編集
●ゲノム編集によるわずかな変化が大きな影響をもたらす

 ゲノム編集技術でごくわずかな変化を与えただけで大きな影響をもたらす「ハイパーモーフィング(Hypermorphing)」という現象がいま、注目されている。この現象は、CRISPR-Cas9を開発したジェファニー・ダウドナが設立したイノベーティブ・ゲノミクス研究所による研究で確認された。例えば、光合成速度を著しく向上させた植物が、侵略的外来種になったり、病気になりやすかったりする。しかも植物に過剰な成長をもたらし、土壌を貧困化させ、水分貯蔵量を悪化させるなどの影響が起きるおそれがある、という。〔Testbiotech 2026/4/28〕
●合成生物学
●AI設計により細菌を殺すウイルスが作成される

 米国シリコンバレーにあるアーク研究所は、AIを用いて細菌を殺すように設計した人工的なファージ(細菌に感染するウイルス)を作成したと、昨年9月に査読前の論文で明らかにして世界中に衝撃をもたらしたが、このほどその中身が明らかになった。それによると、AIにより302種類のファージが作成され、そのうち16種類が大腸菌に感染して殺す機能を有していることを確認したという。まだ小さなDNAをもつファージで、生命体とは言えないものだが、これからさらに複雑なDNAを持つ生命体に近いものが作られ危険性が増幅される可能性がある。 米国マサチューセッツ工科大学でもAIでDNAを設計し、特定の細菌に感染させるファージをつくる研究が進められ、中国の北京理工大ではすでにファージのDNAに特化したAIモデルを開発するなど、この分野の競争は激化している。〔朝日新聞オンライン版 2026/5/4ほか〕
●フードテック
●オルガノイドファームが細胞培養肉の実証培養を行なう

 日揮ホールディングスのグループ企業のオルガノイドファーム社が4月17日、200リットルのバイオリアクターを用いて牛の筋肉細胞の培養の実証試験を行なったと発表した。これにより培養肉製造に向けて技術的な基盤ができたことになる。現在、政府が細胞培養肉の実用化に向けた指針を作成中であり、今後、商用に向けた取り組みが始まることになる。〔Foovo 2026/4/20〕

●高市政権がフードテック需要創出に意欲

 高市首相は4月23日、首相官邸でフードテック5社の代表と面会し、フードテック需要創出に意欲を示した。面会したのは、植物工場のOishii Farmとプランテック、陸上養殖のFRDジャパン、ゲノム編集魚を開発しているリージョナルフィッシュ、農業用ドローンを開発している東光鉄工。現在、高市政権では官民投資ロードマップを作成中で、フードテックに関する推進分野の代表が勢ぞろいした形となった。