鯉屋に帰る途中、少女に目をとめた菊太郎は、若い女に叱り飛ばされます。数日後、菊太郎は、その女が公事宿の橘屋の前で啖呵を切っているのを見ます。その女・お蔦は伊勢屋との揉め事を抱えているようでした。
菊太郎がお信やお清に反物を買ってから、お信の長屋に向かうと、誰かがお信に相談を持ちかけているようでした。その男・仁左衛門は、長年関東御呉服所の後藤家で働いて、今は隠居暮らしでしたが、夫婦の間に子はなく、妻が、もしどこぞの女子に子どもを生ませていたなら引き取りたい、と言ったのでした。
貧しい人々の住む長屋などに小判が投げ込まれました。その後、炭問屋・嵯峨野屋と白生地問屋・長門屋が、蔵がこっそり破られ、大金が盗まれていたと奉行所に届けを出しました。
蔦屋の奉公人・お里が、朝顔の苗を四鉢買って来ました。その苗を育てると黄金の花が咲き、蕾や種の数に応じて買い戻してもらえると言いますが・・。
清水寺の舞台から飛び降りて死んだ身元不明の死人が、曝しものになりました。その死人を見た鯉屋の手代・喜六は、二ヶ月ほど前の出来事に思い当たりました。
奈良の吉野屋は、井伊掃部頭の京屋敷の普請替えを半年前から任されていましたが、突如京都留守居役の杉原源左衛門が、普請を中止したいと言ってきました。一方、重阿弥で盆栽が盗まれましたが、盗んだ与吉は、盆栽を売り払った銭で、幼い孤児たちを養っていました。
貸本問屋の宇多野屋徳右衛門は、伏見稲荷門前の茶店で、いつも押し売りをしに来る三次から、光悦と宗達の描いた金銀泥絵和歌の扇を、三次が価値を知らずに持っていたのを幸い、廉価で譲り受けます。徳右衛門は、手代の八十助に、偽物と言って八十助の従兄の表具屋・吉蔵に扇子の直しを頼ませますが・・。