★あらすじ
『背中の髑髏 公事宿事件書留帳五』 澤田ふじ子


「背中の髑髏」

 風呂屋へ行った菊太郎は、父親の背中に刺青を入れて欲しいとせがむ子供・浅吉を見かけます。後に、その父親・伊助に刺青を入れるよう、金を渡した男がいました。


「醜聞」

 菊太郎が、古道具屋・大黒屋の前を通りかかったとき、えもいわれぬ良い匂いを嗅ぎ、店に入りました・その香木は、客たちに言われるまま試しに焚かれ、小さくなっています。そのとき、西瓜を抱え店に入ってきた男に、大黒屋長兵衛は、二朱銀数枚を渡しました。


「佐介の夜討ち」

 重阿弥で宗琳と飲んだ帰り、菊太郎は、棒手振りの魚屋・佐介に襲われます。佐介は、借金の質に女房を連れ去った伊賀屋の用心棒と菊太郎を間違えたのでした。


「相続人」

 源十郎は、小間物屋の俵屋の番頭・九兵衛が、わが子の小僧・和吉を折檻しているのを止めに入ります。奇妙な親子の様子に、源十郎は違和感を覚えました。


「蝮の銭」

 豆腐売りの富市が、妻のおたえと呉服問屋・伊勢屋の次男・新之助が不義密通した、と鯉屋に駆け込んで来ました。しかし富市は、いざ目安を書く段になると訴訟を起こすかどうか、迷います。源十郎には、富市の魂胆が見えてきました・・。


「夜寒の辛夷」

 下代の吉左衛門と同じ長屋に住む、小裂売りの半蔵が、一家心中すると大騒ぎしています。丁稚の鶴太や長屋の者がやっとのことで半蔵を取り押さえ、吉左衛門は半蔵を鯉屋へ連れて行きました。

1999.5 廣済堂出版/2001.8 幻冬舎文庫 



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