『損料屋喜八郎始末控え』  山本一力
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 実は、この作者さんを知ったのは、宇江佐真理の本の解説を書いていたからでした(汗)
 直木賞作家で、別に称を取る取らないは作家の価値と関係ないかも知れませんが、芥川賞よりも直木賞作の方が好きな私としては、書店で手に取ってみようと思ったりしたわけです。

 元は武士(でちょっといわく有り)の損料屋喜八郎が、主に札差関連のトラブルを解決していく話です。いちおう子細は書かれているのですが、喜八郎はやや得体の知れない人物といったところです。
 登場人物は他に、与力の秋山、頼りない米屋、敵役に伊勢屋と笠倉屋、江戸屋の女将・秀弥・・などなど。伊勢屋はなかなか魅力的に(?)描かれています。

 時代背景としては、ちょうど棄捐令が出るあたりです。言わば棄捐令攻防が、この連作の縦糸になっているわけです。

2000.6 文藝春秋/2003.6 文春文庫 
『損料屋喜八郎始末控え』収録作品

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