聖建築研究所












築100年近いこの建物の改装は個人の領域を出て、街並み構成に積極的に参加し、木造文化の継承を思う試みであった。

まず、建物の用途を「ギャラリー」を持つ設計事務所に改装し、木造技術の保存と展示及び改装の手法を公開するなど、建物の社会性を前面に押し出し、活性化への提案をした。

手法は既存のアイデンティティを縦糸に、新たに加わるエレメントを横糸に、新旧織り混ぜた空間づくりである。
この空間は道行く人々が自由に出入りし、木造建築の情報を得て、木造への関心を高める空間、そして、われわれの心に潜む共通の記憶が呼び覚まされる装置となることを願った。


正面入口の反対面、庭より建物を望む。

一階茶室、3畳客間部分を畳に残る部分を板の間にした。ブロック塀は庭から貫入し ている。

正面入口。歴史を物語る軸組、柱、梁と改装部分の床、ブロック塀のコントラストを 望む。

賞歴
1990年
第一回木造住宅デザインコンク−ル
主催:(財)日本住宅木材技術センタ−/建設大臣賞
1991年
第7回住まいのリフォ−ムコンク−ル
主催:(財)日本住宅リフォ−ムセンタ−/リフォ−ムセンタ−理事長賞金賞
1983年
ゆとりある住まいのコンク−ル
主催:高知県ゆとりある住生活推進協議会/優秀賞
2000年
住みつづけられる“まち”の再生・設計競技
主催:日本建築学会/支部入選

書籍掲載履歴
1990年11月
新建築住宅特集誌掲載
1992年 モダンリビング誌79掲載
1991年 日本建築学会作品選集掲載
1991年4月 日本建築学会編コンパクト設計資料集成掲載
1995年3月 文化高知掲載
1995年12月 新建築撰現代建築の軌跡掲載
1998年 建築巡礼四国88ケ処29番札所選定
2000年 増改築住宅設計モデル集掲載
2000年7月 建築知識誌掲載
2000年9月 登録文化財認定


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