人口5千人、葉山村のコンサート会場(酒蔵)の改修。“むら”の若者達の改修への望みそして行政側の思い「若者に魅力ある地域作り定住プラン」が一致し“文化ホールのような”機能を持つ「多目的ギャラリー」としての酒蔵再生計画がスタートした。 村民が下駄履きで利用できる/愛着と誇りの持てる佇まい/経済性と環境共生など“むら”の個性となることを願って企画されたのである。 古い(酒蔵)平面の上に、新しい(村民ギャラリー)機能を上書きする。それは既存建築の空間を考慮しながらも、囚われることなく、新たに求める空間をその上に書き重ねること、即ち対立概念上の二つの空間の輪郭を損なうことな同席させることである。また、基本の骨格と、新しいプランとの関係については、輪郭を明確にする意味で「古材」と「新材」とで表現している。傷んだ骨組みは復元され、そこから再生が始まる……。
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