地震・防災関連用語集
カテゴリ:環境
太古の植物、動物、プランクトンなどの遺骸が長い年月をかけ変性されてできた燃料の総称であり、石炭、石油、天然ガスの他オイルシェル、オイルサンドなど石油類似物質も含まれます。化石燃料は燃焼させることによって二酸化炭素、二酸化窒素、窒素酸化物などが発生します。これらは最初、局地的な環境汚染に関わるものと考えられていましたが、今日では地球規模の循環システムを経由しながら持続的あるいは漸進的な広域環境悪化に大きく関わっていることが明らかになっています。化石燃料の消費に伴う環境問題としては、大気汚染、酸性雨、温室効果による植生の変化や海水準の変動などが挙げられます。
○ 石炭
石炭のエネルギー成分は炭素を主体とし、酸素、水素が複雑に入り込んでおり、他に硫黄や窒素等も含有しています。燃焼した後には多量の灰分が残ります。主要な石炭鉱床は主に陸植炭で、主体は石炭紀~二畳紀、白亜紀更に古第三紀のものです。最近では先進国での利用が少なくなっていますが、中国、トルコ、東欧などでは現在でも石炭に依存する傾向が強く、大気汚染が深刻です。
○ 石油
石油は炭素と水素を主体とした化合物でイオウ、窒素とも少量混ざっています。石油は主として新第三紀や中生代の堆積岩が広大に分布する地域に油田として産出します。日本の油田はグリーンタフ変動に関連して形成されたものであり、極めて小規模です。
○ 天然ガス
天然ガスは油田や炭田から出るメタンを主成分とした可燃性ガスが主体です。天然ガスをメタンの沸点(-162°C)以下に産地で冷却し、液化天然ガス(LNG)として輸送します。日本では主としてインドネシア、アラスカなどから輸入され、都市ガスなどに用いられています。