其の壱拾参


1994年、新潟、長岡の山本五十六記念公園にて撮影。
建物の左側にある木の茂みの中に、顔が不自然に浮いている。人が立っていたとしたら、たとえ茂みとはいえ、体の一部が写るはずだ。しかも、この茂み、細い木が一本きりだ。どう見ても顔しかない。
これは男性の顔だ。女子中学生の記念撮影に刺激され、自分も写ろうとした霊であろう。霊は往々にして自己顕示欲が強く(生きている人間も同じか)、こういった目立ちたがり屋が少なくない。悪意は全く感じられないので心配はいらない。