雄信内は交換可能な対向式のホームを持つ駅で、実際に特急の通過待ち合わせの為に普通列車が数分間停車する光景も見られる。古い駅舎が今も残されているが駅前の民家は全て廃屋になっており、建物の窓は板が打ち付けられたり、冬場は雪に閉ざされていることもあり廃屋の中を窺い知ることは不可能であり、まさにゴーストタウン状態だった。
古くて大きな雄信内の駅舎は待合室の他にかつての駅事務室を保線作業員の休憩所として使われており、冬の時期は24時間常駐しているという。
かつて雄信内の隣には駅の周りは私有地で出口がない事で知られた上雄信内と言う駅があったが現在は廃止され、この駅の駅名標はステッカーで対応をしていた。
駅から幌延寄りに歩いて行くと集会所がある。かつては小学校の様だったがさすがに冬場は雪で閉ざされ、周辺には誰もいないので雪かきをしている様子も全然なく、集会所の広場の方にも行けない状態であった。
そんな集会所の近くには天塩川に架かる水色の大きな橋がある。この橋の向こうには民家が何軒か確認できたが、とても歩いて渡って行ける様な感じではなかった。この駅を利用する人は車で送り迎えしてもらうか、自転車を使わない限り到底無理であろう。
駅舎内で列車を待っていると、保線作業員の話し声やテレビの音が待合室内に筒抜けになっており、どこか一人きりという感じが全然しなかった。
(2004.2.28)