舎熊の駅名標と貨車改造の待合室。


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舎熊のホーム。かつて賑わっていた駅だったとは全く想像がつかないほどのどかな風景だ。
舎熊の駅前広場。昔はこの辺りにおいては大きな駅だったのだろう。
Shaguma
 舎熊は留萌本線の末端区間の中間駅では珍しい正式な駅として開業した駅だ。留萌~増毛間で車窓に広がる日本海は、かつてはニシン漁で栄え、舎熊もその恩恵を受けた駅だったという。

 だが今となっては徒に広い駅前広場、取り壊された駅舎の土台にポツンと置かれた貨車改造の待合室、また駅前は集落として成り立っているが目立った施設は徒歩でアクセスするときの目印となる郵便局くらいと、寂れてしまった雰囲気が漂う。舎熊の駅の写真撮影においては信砂から歩いてアクセスしたため、自販機やコンビニがある隣駅を見ていただけに、その気持ちがいっそう強く感じた。

 舎熊の写真撮影を行った後は再び徒歩で信砂に戻り、夕方に列車で改めてこの舎熊を訪問して、これで廃止が予定されている留萌本線の末端区間の全駅訪問を達成した。

 増毛から折り返してきたディーゼルカーに乗り込み、一つの目的が達成された反面、目的が一つ失ったことに関するもの悲しさ、空が暗くなるにつれてその気持ちが一段とこみ上げてしまった。

                                                     (2016.8.16)

昔の駅舎の土台の上に建つ待合室。大きな駅舎があったことがうかがえる。
舎熊