2001年〜2003年分バックナンバー

ドライブ いままでのSUBU映画と何かが違う…。まず、ビデオパッケージがオシャレだ。出演者が豪華だ。柴崎コウなんて、始めと終わりにちょっとしか出てないのに、主役のように宣伝されている。うーむ。そして、前作『MONDAY』で燃え尽きたのか、堤真一がいまいち元気がないように感じる。お話のほうはアイデア満載、ロックでパンクなSUBUワールドではあったのだが…。(旧作)


MONDAY これが(いまのところ)SUBU監督作品で最高傑作だと思う。メッセージが明確で、それを伝えるすこぶる映画的な構成も成功している。堤真一もノっている。ラストがよかった。こういう終わりかたは好きだ。(旧作)


アンラッキー・モンキー オープニングからタイトルバックにかけてのノリが、「これこれ!これがSUBU映画だ〜!」っていうカンジ。その後はやや失速ぎみになるが、いつもながら各シーンのアイデアはすばらしい。ラストはいまいち消化不良の感じが残った。(旧作)


パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち 「海賊ものは当たらない」というハリウッドの定説(?)を覆し、各地で大ヒットした。ディズニーアニメのようなノリである。お決まりのどうでもいい感傷的なシーンが無いのがいい。根っから明るく元気な作品だ。ジョニー・デップのおちゃめな演技が可笑しい(そんな中にも無常観を宿しているのはデップならでは)。デップがクラウス・バデルト(作曲/ほとんどハンス・ジマーのようだが…)の燃えるスコアにのって活躍するときが、最高にカッコよい。143分、楽しめた。


バトルロワイヤルU 鎮魂歌 「キン肉マン」に、[ 言葉の意味はよくわからんが、とにかくすごい自信だ ]というのがあったが、そんなカンジの作品である。「言葉の意味」というのは、展開の仕方や世界観のことで、セリフそのものは明確、しかもかなり過激である。前作に比べてパワーダウンしているのが、生徒のキャラであろう。安藤政信や柴崎コウのようなキャラがいなかったのは残念。一番印象に残ったのは教師キタノとその娘・栞のエピソードだ。前作で生徒に撃たれ死んだキタノは1枚の絵を残した。死んでいく彼のクラスの生徒の絵ー。その中心に後光と共に笑って立っている女の子がいる。その女の子が自分ではない事が判ったときから、栞のBRUへの参加の物語が始まるのだ。ラスト、「いいか、人のこと嫌いになるってのは、それなりの覚悟しろってことだからな」 父キタノの言葉を理解して、栞の”戦い”は静かに幕を閉じる。


ハルク 『グリーン・ディステニー』のアン・リー監督。ジェニファー・コネリーって『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』(’84)に出てたりするのに、このあいだの『ビューティフル・マインド』で女子大生やってたりするんで、いくつだ?と思ってたら70年生まれだった。今回も主人公を支える役として、いや、本作の要となるくらいに存在感を示している。一方、主人公ハルク役のエリック・バナはもうひとつパッとしない。それはハルク変身後が「すべて」CGで作られているからかもしれない。それと、この映画の一番弱いところはそのメッセージ性だろう。同じような作りでも『スパイダーマン』には、思春期の葛藤や苦悩、そしてそれに対する決断があった(ラストシーンにみられたこの”決断”こそが大ヒットの理由だと思う)。「怒り」で変身して暴れまくるだけでは、まるで馬鹿である。父子の葛藤にしても、あの親父はMAD過ぎる。ここにも感情移入の余地は無い。


ポストマン ブルース 『弾丸ランナー』で注目を浴びた、SABU監督の2作目。主演に堤真一、大杉漣、遠山景織子。その他ほとんど前作の顔ぶれが揃っている。SABU監督の脚本はさらに加速し、もはやファンタジーになっている。ラストは前作よりもいい。泣けた。けっこうベタだが、彼の笑いは海外にも通じるにちがいない。(旧作)


弾丸ランナー SABU監督第1作目。主演、田口トモロヲ、DIAMOND★YUKAI、堤真一。SABU監督の観察眼が面白い。役者もノッている。爆笑必死、絶対オススメの一本!(旧作)


ポルノスター 監督・脚本の豊田利晃。「ヤクザ…?いらんなぁ」とぼやき続ける主演の千原浩史がふしぎな存在感。組長役の杉本哲太がちょっと浮いてたような気が…。殺されるシーンもなんだか間延びしてたし。でもまぁ、なかなか見せるものがあるバイオレンス映画(青春映画か?)in渋谷でした。(旧作)


史上最大の作戦 「トラトラトラ!」が予想外に面白かったので、ならば今度は元祖「ノルマンディー上陸作戦」、戦争映画の大傑作として評判高い本作を観た。「トラトラトラ」が日米合作なのに対してこちらはなんと米英独仏合作。その淡々とした物語展開は「トラトラ」と共通するものがある。ただ、白黒なのと、やはり「プライベートライアン」を見てしまった後では、少々退屈であった。オールスター・キャストもいまいちよく知らないし…。それでも、「プライベートライアン」のあの上陸作戦での「ドイツ側のストーリー」が描かれているは興味深かった。「バンド・オブ・ブラザーズ」のパラシュート部隊も描かれているし、やっぱスケールはデカいよな。(旧作)


トラトラトラ! 「パールハーバー」を観たらやっぱこれも観なきゃね。というわけで、初めて観ました。「パールハーバー」の映像を見た後だからなのか、1/1戦闘機や当時日本映画で最大級となった甲板のセットはCGにはない本物の迫力があった。内容的にも立派な映画である。アメリカ側と日本側とをそれぞれの国のスタッフが撮っているので(脚本もそれぞれ作っている)、史実的にも完成度は高い。クライマックスはやはり真珠湾の攻撃シーンになるのだろうが、その前のゼロ戦出撃シーンがすばらしい。この暁の出撃シーンは全編の中でも異彩を放っている。照明を使わず、暁の光のみで撮った(戦闘機や船はほとんどシルエットになってしまっている)このシーンには日本側のこだわりを感じた。そこには悲愴感はなく、美しく、郷愁感が漂っている。ところで本作にも日本版のみにあって、米版ではカットされたシーンがある。またどんな不愉快な内容が、と思うであろう。だがそれは、艦内コックに扮する渥美清(寅さん)の出演シーンなのである。日本側スタッフは、ユーモアを取り入れたのである。ちなみにDVDに収録されているアメリカ側監督とアメリカ人評論家の音声解説は、かなり面白かった。(旧作)


パールハーバー 猪瀬直樹の本で日米開戦に興味を持った。というわけで、コレ。いい評判を聞かなかったので観ていなかったのだ。で、内容は日本人にはムカツクんだろうなーと思っていたら、そうでもなかった。史実なのであたりまえだが、日本軍に米軍がやられっぱなし。逆にエンターテイメントを観に来たアメリカの観客のほうが絶対ストレスが溜まると思った。かろうじで最後にリベンジ・シーンとして東京空襲が入っているが、これでは収まらないだろう。印象に残るシーンに、ゼロ戦パイロットが公園で遊んでいる子供に「(危ないから)逃げろーっ」と叫ぶところがあった。ところがこのシーン、日本版のみに追加されたシーンなのだそうだ。うーむ、やっぱムカツク!(旧作)


ドリームキャッチャー 実はスティーブン・キングってまともに読んだことがいちどもない。『クジョー』と『炎の少女チャーリー』を途中まで読んだのみ(なんか他に面白い本があって放置)。でも、映画はだいたい見ている。一番好きなのは『ペットセメタリー』。『シャイニング』『キャリー』『デッドゾーン』は監督的に好きかな。あ、あと『ミザリー』も良かった。さて、本作はどうかというと、原作が全4巻、監督はローレンス・キャスダン、役者も実力派揃い…だけどどうも中途半端、しかもすげぇB級テイストなんだよね。映画を見ると、監督らが惚れ込んだ原作の面白い部分はよくわかる。長い原作を2時間15分に詰め込んだ苦労もわかる。キングの映画化が難しいってのがよくわかる。だから本編で描ききれなかった部分を「想像で補いながら」見てあげましょうw 良いシーンはけっこうあったし(”便所のつま楊枝”のシーンは最高)。ちなみに、「バンド・オブ・ブラザーズ」のダミアン・ルイス、本作が米映画初出演だそうです。


マトリックス リローデッド なんだか、すごいB級テイストだ。じつは、第1作目から思っていたのだが、この作品ってけっこうダサイ。ただ、アクションシーンはすごい。まさに”見たこともないシ−ン”を見せてくれる。だから「早くアクションシーンにならないかなぁ」って思いながら観ていたりする。エージェント・スミス軍団との対決と高速道路のチェイス(この高速道路のシーンだけで2時間見ていたい!)、この2つのシーンだけでも見る価値はある。完結編では”見たこともない”物語展開に期待したい。


自殺サークル 永瀬正敏をはじめ、出演者でちょっと面白そうって借りたのだけど、うーん…駄作だ。女子高生54人が一斉に中央線に飛び込み自殺するファーストシーンをはじめ、シーンひとつひとつにはアイデアがみられるのだが、全体にいまひとつ、もっと物語を面白くしてほしかった。ところで、ローリー寺西が出てきたら、それまでの緊張感が一気に無くなってしまったのだが、あれはいいのか?w (旧作)


殺し屋1 タランティーノも絶賛。いやぁ、スゲェ。「キルビル」の4倍スゲェ。これを見ると、タランティーノはあれでも「キルビル」で相当セーブしてたんだなって思った。原作が有名らしいけど、未読。だから、ストーリーにも次々に登場するヘンなキャラにもドキドキしっぱなし。グロ度の基準wになるということで、日本映画史に残る作品だと言ってしまおう。(旧作)


シカゴ ミュージカル映画。みんな吹き替えなしでもうまい!ゼタ=ジョーンズなんてトロそうで踊れなさそうだけど、いやいや、迫力ありました。一番よかったのは、腹話術のシーン。なんだか夢見ごこち。ルーシー・リューもワンポイントだけど、かっこよかった!もう一回観ちゃうかも。つうか、映画館の大画面と大音響で観たかったなぁ。


KILL BILL vol.1 タランティーノ、かなり暴走気味の仕上がりだが、まず楽しめた。見る前に、珍しくガイド雑誌を買ったが、インタビューを読んでうなった。ーこれほどタランティーノはマニアックだったのか…。日本映画が好きだとは知っていたが、例えば劇中、主人公が飛行機で東京に来るシーン、バックの空は『吸血ゴケミドロ』風にしてくれ、東京市街の俯瞰ミニチュアは『サンダ対ガイラ』風にしてくれ、…って注文がスゴイな。しかもそれら日本人が作ったシーンが良いデキなのだ。とくにアニメ・パートの仕上がりはこの作品の見所といっていい。あんなバイオレンス感覚のアニメはちょっと無かったのではないか。役者は栗山千明とジュリー・ドレフィスが良かった。GOGO夕張の眼光は服部半蔵の刀より鋭く、ソフィの血しぶきを上げての立ち回りはどのバイオレンスショットよりインパクトがあった。終盤、…これは日本映画だっけ?というような感覚に陥るほど、たくさんのかっこいいmade in Japanを見せてくれたタランティーノに感謝しよう。最後に、やはりこの監督の構成力には素晴らしいものがあった。


ネメシス S.T.X. 世の中には「スタートレック」は「スターウォーズ」の真似、もしくは亜流、なんて思ってる人がいると思う。そんな人に観てもらいたいのが、本スタートレック・シリーズ最新作である。「X-メン」でも見られるような、SFアクションの中で現実世界の諸問題(特に人種問題)を描く作風は「スタートレック」が老舗であろう。さて、今回はアクションがド派手だ。バギーを運転する(爆走)ピカード艦長のうれしそうな顔がいい。終盤の「宇宙戦艦ヤマト」ばりの手に汗握る戦闘シーンは、シリーズ中でも出色のデキだと思う。それと音楽が良かった。オープニング・テーマのかっこいいこと!


なごり雪 ノスタルジックな情景、もうもどらない時間、TVサイズのスクリーンと8ミリ風なほほえましい実験画面…大林映画を久しぶりに満喫した。新人のヒロイン・須藤温子は、ふれれば消えてしまいそうなー時間の中だけのー永遠の少女を演じきっていた。せつなすぎる名演である。主題歌は伊勢正三の「なごり雪」だが、劇中にその歌詞がセリフとなって出てくるのだ。歌詞がセリフになるとは新鮮な衝撃であり、聞くたびに「ドキリ」とするものがあった。珠玉の日本映画だと思う。


X2 「我々は友達で 敵であってはならない。 感情の摩擦があっても 愛情の絆は保たねばならない」 リンカーンの就任演説を引用して始まるこの物語は、前作よりもさらにテーマ性を打ち出した、見応えのあるものとなった。古くは『スーパーマン』、近年の『バットマン』然り、アメコミ原作は2作目が面白いのだ。それは、1作目が物語の世界観や登場人物の紹介に時間をさかなければならないからで、続編になって、いよいよやりたい事ができるようになるのだ。しかも監督は前作同様ブライアン・シンガーである。彼は自分が同性愛者であることを公言しているが、「Xメン」=「人種問題」に加えて、ゲイの差別問題もリアルに表現している個所が見られた。ローガンが子供を抱いたままストライカーと会話するラストまで、メッセージとエンターテイメントが見事に融合した力作である。


MON-ZEN ドイツからヘンな映画がやってきた!ドイツ人が「さとり」をひらきに日本へ来るお話。まず、本国ドイツの生活風景が描かれますが、これが退屈でしょうがない(笑)。そしていよいよ日本へ来ると、さぁここからが面白い。道に迷ったり、お金が無くなったり… 素人のような作り(デジカメだし)で最初はどうなるかと思いましたが、後味の良い、コメディなんだけど、非常に真面目な作品でした。


釣りバカ日誌14 お遍路大パニック! 『サラリーマン専科』の朝原監督作品。なので、三宅祐司が大活躍していますw 高島礼子もきれいに撮れてました。で、今回14作目にして初めて劇場で観ました。全国1000円均一なんです、これ。いやー楽しかった。場内20人くらい(平日昼間)だったんですけど、いい雰囲気。これで満員だったら、ものすごい「笑いの渦」が聞けたことでしょう。


戦場のピアニスト 月並みな言い方だが、戦争の悲惨さ理不尽さがよく解かった。主人公はポーランド一のピアニストだが、そんな彼でも(有名ピアニストということで助けられたことも何度もあったが)、一歩間違えば殺されていた”運命的”なシーンが印象に残った。それにしても(『この素晴らしき世界』の時もそうだったが)思うのは、自分は果たして、”以前に親しかった知人”をこういう状況下で”かくまう”ことができるのかということだ(もちろん見つかれば自分も家族も殺されるのである)。この手の話を聞いて(観て)感じるのは、一番勇敢なのは(人間的に立派なのは)、主人公よりも彼らを助ける人達であるという事である。


英雄(HERO) チャン・イーモゥが撮るのであれば、『ラストエンペラー』のような歴史大作ではなく、人生の一瞬を切り取ったような色彩感溢れる作品になってるだろうと思ったが、果たして期待通りのものであった。しかしこの作品、欠点も多い。まず、前半の展開がダルい。後半、真実が明らかになってくると俄然盛り上がってくるのだが。次にアクションが使い古しのようで、いまいち新鮮さがない。前半の対決シ−ンで例の[マトリックス・ポーズ]が出た時はみんな「えー」と複雑な心境になったに違いない。さらに3つ目はチャン・イーモゥの最大の魅力である色彩感であるが、見る人によっては「やりすぎ」と感じると思う。もちろん、これらの欠点を補って余りある魅力がこの作品にはある。それは一言でいえば「美しさ」である。この美的感覚に合うか合わないかが観る人の満足度に関わってくるという、もうほとんど美術品のようなものである。


007 ダイ・アナザー・デイ このところ、リアル路線を走っていたこのシリーズだが、今回はちょっと漫画的。それでいて、敵は北朝鮮という、アジアン的にはデンジャーな設定。悪役的には、グレーブスよりザオのほうがインパクトあったので、もっと見たかった。ヒロイン的には、イマイチ魅力に乏しかった。ハル・ベリーには、もっと突き抜けたものを期待したのだが…。マドンナの主題歌もよくない。全体的には、シリーズ最近の水準をちょい下回っていると思う。


カンパニーマン 『キューブ』から5年ぶり、ヴィンチェンゾ・ナタリ監督の新作。冒頭から、凝った映像にニヤニヤさせられる。今回は役者がいい。最初の10分とラストの10分が同じ役者とは思えない、主人公のジェレミー・ノーザム。男まさりで力強いのが逆にかわいらしいルーシー・リュー。「チャーリーズ・エンジェル」よりも魅力的だ。そういえば、この全編を貫く無機質で冷たい感じがクローネンバーグっぽいなぁと思っていたら、ナタリ監督もカナダ人なのだ。というわけで、俺はカナダのデパートとかに行くと、無機質で冷たい空間が広がっていると勝手に想像している。


プール 全米NO.1を獲得したサスペンス。『座敷女』という漫画があったが、この映画では座敷女が美人なのだ。なるほど、ただのサイコ野郎なら怖いだけだが、かわいいサイコ娘ならプラスアルファがあるということか。この作品、脚本がなかなか良くできている。主人公が元・不良だったとういのがポイントで、その設定がよく生かされていた。


宣戦布告 「もしも日本国内に入った北朝鮮の特殊部隊が、警官や民間人を殺してしまったら…」そんな事態をシュミレーションしてみせた問題作。シュミレーションという割には考証が甘く、つっこみどころは多々あるが、「映画的にはこっちのほうが面白い」「こっちのほうが燃える」と考えれば納得がいくのだ。それにこのテの話は、あんまりリアルすぎると逆にマズイこともあるんじゃなかろかw ーって、なんだか小ばかにしたような書き方になってしまったが、マジ面白かったのだ。最近の邦画は、「俺は映画が撮りたい」というところから製作されているものが多い。しかし本作は、「俺はこのテーマを伝えたい」というところから始まって製作されている。この姿勢が妙に観ていて心地良った。予想以上にハマっていた役者陣も見所だ。


13ゴースト 『ゴーストシップ』がなかなか面白かったので、同じ「ダーク・キャッスル・エンタテイメント」作品である本作を観ることにした。うーん、面白くない(笑 怖くないし(というか、怖がらせようとしていない)、ゴーストの哀しみとか、派手なアクションも別になし。もっと面白くする努力をして欲しいいものだ。さらに黒人ベビーシッターがわめくラスト、その後エンド・ロールに流れるヒップホップが死ぬほど安っぽい。何がやりたいのかわからん。ガラスの屋敷は『キューブ』みたいでイイ感じだったのに。あと幽霊の造型も◎。



レッド・ドラゴン シリーズ3作目。今回はレクター博士のみならず、エドワード・ノートンさえも、レイフ・ファインズとエミリー・ワトソンに喰われたのではないか。それほどこの2人のラブストーリーが心に残った。レクター博士が前2作に比べ、あまり活躍しないのがファンにとっては残念だが、シリーズに恥じないものに仕上がっている。監督のブレット・ラトナーは、ジャッキー・チェンのコメディ映画『ラッシュ・アワー』で抜擢された人。なかなかの手腕の持ち主である。


猟奇的な彼女 韓国で大ヒットのラブコメ。こんな甘っちょろい脚本、日本じゃ通らないなーとか、うわ、ハズカシーとか思って観てました。でも最後は…泣いたよw サービス精神があるよな。ラストの小細工で、時間がふわっと行ったり戻ったりする感覚になるところなんか、考えてやってるとしたら、「ちょっと深いな、これ」とか思っちゃう。こういうの観てると、よくいわれる「韓国人は熱く、日本人はクール」だってのがよく解かる。さわやかな感動をお約束します。


呪怨(じゅおん) どうしても「リング」と比べてしまうし、また、「リング」みたいなシーンもあった。だが、これだけ怖がらせてくれれば大満足である。「リング」のようにグイグイと引っぱる物語性はないが、いくつかのエピソードに分けて怪現象を描くことにより、緊張感は保たれている。時間を交差させた後半の構成も良い。それにしても、本作の予告編のインパクトはスゴかった。パート2の予告を見たが、本作の恐怖シーンに匹敵する映像は見られなった。物語がパワーアップしていて欲しいものである。


ボーン・アイデンティティー 音楽がかっこいい。絵もいい。舞台がフランス。スタイリッシュでしょう〜の催眠にかかる。主人公、記憶喪失。異国にひとり。でも強い。だけどジェームス・ボンドみたいにハンサムじゃない。出会う女性もブロンド美女じゃない。感情移入してクダサーい〜の催眠にかかる。ーあぁ、いい映画だったなぁ……。 ハッ !


式日 監督・庵野秀明、主演・岩井俊二、そしてスタジオ ジブリがお金を出してるちょっと面白そうな映画。で、…なんか知り合いの作ってる自主映画見てるようでしたw 工場地帯の情景は良かったです。


ゴジラ×メカゴジラ ’54の第一作ゴジラの骨(海中で溶かされて死んだ)を使用してメカゴジラ(機龍)を作るアイデアが面白い。この設定が、単なるメカではない、暴走もすれば、奇跡も起こす、スーパーロボット・機龍を誕生させたのだ。しかしこの機龍、最初は上空の戦闘機から操縦しているのだ(強力なGに人が耐えられないという設定)。うーん、これではいまいち熱くないなぁ…と思っていたら、来ました!遠隔装置の故障!w ーついに乗り込みます。ここからが熱い。「もっとチカラをーーーーっ!」と操縦者・釈由美子。ー今回は変わったゴジラ映画でした。そういえば登場人物、軍人と研究者と官僚しか出てこなかったし…。あっ、ゴジラ松井出てました。


ゴーストシップ ジョエル・シルバーとロバート・ゼメキスが設立したホラー専門の製作会社、ダーク・キャッスル・エンタテインメント作品。これは楽しめた。ファースト・シ−ンからド肝を抜かれる。その後はミステリー、そして哀しみに満ちた真実が…と思ったが、なかなか一筋縄ではいかないのだ。回想シーンの派手なBGMはいったい?! 黒幕が明らかになったときなど、これはもしや、”おれはそれをアンブレイカブルな映画と呼ぶ”パターンか!と思ってしまった。まぁ、非常に好きな系の映画なのだが、もう少し格調高く仕上げてもよかったかも。


処刑人 意外と真面目な映画でした。ただ、こういう主張は登場人物の行動で語るのがカッコいいのであって、ラストのインタビュー・シーンには興ざめだ。ウィレム・デフォーが大怪演。映画館は大爆笑だったろうw。そういやデフォーって、『最後の誘惑』ではキリスト役やってたんだよね。(旧作)


ゴジラxメガギラス/ G消滅作戦 なかなかの評判作だったのに、見忘れていたので今頃。デケえトンボ、メガギラス登場。そして人間様兵器は、極小ブラックホールを作り、ゴジラを吸い込んでしまえ!というもの。昔のゴジラみたいな対決シーンが楽しい(ゴジラ、大ジャーンプ&ボディプレスなどあり)。でも、もうちょっと脚本が良くならないのだろうか…(旧作)


壬生義士伝 滝田洋二郎監督。いま日本で、ある程度の水準の娯楽作品を確実に撮れるのは彼をおいて他にはいない!それにしても、なぜ彼がこんな題材を?と思ってしまった。やはりメジャー作品「陰陽師」の影響か。幕末の京都、新撰組のお話。前半は良かったが、終盤、負傷した吉村が屋敷に帰ってきてからテンポが悪くなった。つうか、のろすぎ。くどい。あれでは感動も醒めてしまう。


処刑人 アナザーバレット もうひとつの「処刑人」と間違って借りて来てしまった(汗 でも、けっこう楽しめた。超人ハルクのような、トニーがいい味。たまにはこういうのもイイかも。


群青の夜の羽毛布 『がんばっていきまっしょい』の磯村一路監督作品。原作(山本文緒)も有名らしい。本上まなみの独特の存在感。ハッピーエンドではなく、これより始まるということ。そして、こんな言葉を思い出すー「ああ、復活の前に死があるね」(ロマン・ロラン)


マイノリティ・リポート ヤヌス・カミンスキーの冷たい映像に夢ごごち。シューベルト、チャイコフスキーにも負けないJ・ウィリアムスの美しいスコア。『A.I.』から引き継がれた未来イメージが再びスクリーンを満たすー。…なーんてね。なんかとっても、なつかしい香りのする映画でした。目のチェックをかわす為にメン玉交換……古き良き時代のSFはこれなんです。安らかな日々を送る3人のエンディング、日の沈む島の美しいこと!


ルール3 ティーンズ・ホラー。調べたところ、「ルール」シリーズとは何の関係もないらしい。都市伝説とも一切カンケーなし。原題は「Wishcraft」。訳すと、「魔法の民芸品」?…わかりません(汗 ようするにあれです、『猿の手』です。3つの願い事が叶うってやつです。「ルール2」より楽しめました。(旧作)


ルール2 スマッシュヒットとなった「ルール」の続編。「ルール」は日本用タイトルで、原題は「Urban Legends(都市伝説)」だ。前作に比べ、肝心の都市伝説がいまいち盛り込まれていないし、脚本もお粗末。ティーンズ・ムービー特有の笑いもお色気もなし。元気がないのだ。救いはラスト・シーンだけ。これはよかった。洒落ている。(旧作)


ジーパーズ・クリーパーズ 全米大ヒットのホラー。なるほど、前半はかなり気味が悪く、物語にグイグイ引きこまれます。そしてその結末はいかに!…奇想天外な結末とは、こういうことだったんですね。みうらじゅん風に言えば、「おれはそれを”アンブレイカブルな映画”と呼ぶ!」といったところでしょうか。最近のはやり?(旧作)


この素晴らしき世界 ドイツ占領下時のチェコのお話。映像が結構斬新!−監督、結構若いんですね。笑えるシーンが随所に盛り込まれていますが、必然的といえるでしょう。だって、緊張しっぱなしで2時間は持ちません。こういう映画って誰に感情移入するのかなぁ。自分はダヴィッド。マリエはマリア様です。なにより誰も死ななかったのがよかった。ハッピーエンドでよかった。


ザ・リング 驚いたのが、日本版をかなり忠実に再現しているんです。日本版といっても、鈴木原作版でなく中田映画版を。もちろんいくつかのオリジナル・シーンはありますが、うまく自国に合わせ、筋をはずさない仕上がりには好感が持てました。面白いのが例のビデオの内容。中田版ではその「恐い映像」のセンスに驚かされたものですが、これはやはり物足りなかったのか、蛆虫やムカデなど「普通に気持ち悪いもの」が挿入されています(笑 あと気になったのが、「テープをコピーして他人に見せると死なない」というオチで果たして米国人が納得するのかという事です。日本には「○○を聞いたら、その日のうちに3人に話さないと死ぬ」とか「○○という言葉を20歳までに忘れないと死ぬ」といったパターンの「うわさ話」が数多く存在します。だから日本人はこの解決方法に納得できるんだと思います。日本人が「リング」で心底恐がった部分が、米国人と共有できているのかーこれだけオリジナルに忠実に作られたものだからこそ、考えてしまいます。この未曾有の恐怖が伝わったのか。日本版リングがやって米版RINGがやらなかったこと…日本版リングがやって米版RINGがやらなかったこと…!


リターナー 山崎貴監督、前作『ジュブナイル』には驚きましたが、今回はさらに驚きました。VFXがワンシーンたりともハリウッドに負けていません。「T2」「ID4」より優れています。日進月歩、進化の速いVFXにとってあたりまえといえばそうですが、センスにおいても勝るとも劣らないのがスゴいと思います。お話作りにも、ハリウッドのようなリッチさがありました。火器の扱いもかっこいい!鈴木杏もかっこいい!欲張っていえば、金城武と樹木希林のカラミがもっと見たかった。だってこの2人、「林檎殺人事件」みたいなんだもんw!


狂気の桜 オープニング・タイトルから気合が入っている。V3も最高w(でも今の高校生ってV3わかるのか) 役者も絵もいいのだが、後半お話が失速した。つうか、前半は見ていて痛快、気持ちよかった。終盤は見ていて辛い… エンドロールの後にもワンカットあり。


至福のとき チャン・イーモウ監督作品。彼の映画ではじめて泣かなかった。他の作品よりも小品であることは確かなのだが、お話になんか現実感がなかった…(というか、共感できるところがなかった?) 『どですかでん』みたいなセットならいいのかなw でもつくりは良いです。ラストもいいところで終わる。引っ張らない。


バンド・オブ・ブラザース (全10話)第2次世界大戦、ヨーロッパにおいてドイツ軍と戦った一中隊を通して描く戦争ドラマ。第2話のパラシュート降下シーンの迫力、6話「衛生兵」の悲しみ、7話のスピアーズ中隊長、そして9話の収容所の光景… すごい作品です。観てない人はぜひ!


たそがれ清兵衛 『プライベート・ライアン』がリアル戦争路線のさきがけだとしたら、本作よりリアル時代劇が始まるか。武士らの役所勤め、仕事を終えたあとの一杯など、なんだか時代劇とは思えない親近感がある。対決シーンも今までに無い緊張感があった(対決前、刀の刃を研ぐところも怖かった)。真田広之の殺陣もかっこよかったが、宮沢りえの所作もかっこいい。こんなに江戸時代が身近に感じられた作品は初めてだ。


ラストシーン 『リング』の中田秀夫監督。日本映画がもはや斜陽の時代に入った60年代半ばの日活撮影所から始まる物語。斜陽といっても、今に比べれば活気があるなぁと思って観ていたら舞台は35年後の現代へ。笑った。なんともやる気の無い撮影現場!一般の人が見たら「これは戯画化されてるんでしょ?」と思うだろう。実に微妙だw(ほんとのところは戯画化されてます。きっと) それにしても後半は冷静に観ていられない…。全体の1/5くらいは泣いてたw 名作『女優霊』の感動版なんて宣伝文句があったが、女優の霊はさほど重要ではない。俳優も。素敵なのはスタッフだ。小道具の麻生久美子、諏訪太郎、照明さん(シブすぎるぜ)にキャメラのおやじだ。特に諏訪太郎の怒鳴りにはウルウルきました。


イン・ザ・ベッドルーム トッド・フィールドという役者さんの初監督作品だそうだ。ファーストシーンから緊張感がある。劇中、挿入される美しい風景ー同じ風景なのに、物語の最初と最後ではそれを見ている感情がまったく違うのだ。これはすごい事だ。内容は現代アメリカン・ドラマというより、宗教色の濃いものだと思った。ラストの朝の風景に、ベルイマンの『処女の泉』を思い出した。


ウィンドトーカーズ ファーストシーンのナバホの村にバスが到着するところ、なぜか広角レンズ+スローモーション。ジョン・ウーキターーーー! 戦闘シーンがド迫力。火薬の量がハンパじゃない。ドラマ部分もジョン・ウー作品では上出来ではないか。日本兵の扱いにも気を使っていると思う。「捕虜作戦」などちょっと無理があるがキライじゃない。暗いニコラス・ケイジがいい。『リービング・ラスベガス』以来、酔っぱらいケイジがなぜか好きにw


Dolls 前作『ブラザー』は世界を意識してか、作り込み過ぎの堅苦しさがあった。はじめ人形浄瑠璃のオープニングにそれを感じたが、奇妙なズームアップなどに本作は実験色が濃いものだと感じた。今回はバイオレンス・シーンを省略した演出だったが、それでも恐怖に凍りつくシ−ンがある。特にアイドル・ファンの青年が、そのアイドルの姿を目に焼き付けようとして写真集を凝視するシーンの緊迫感はすごかった。『ソナチネ』以来の傑作だと思った。


スパイキッズ 2 もう大好き、こうゆうの。今回はおじいちゃん、おばあちゃんが登場。この2人、往年の俳優さんなんだろうな、よく知らないけど。とにかく、じじばば&ママパパのやりとりが一番笑えた。ロドリゲス監督、アンタ最高。ハリーハウゼン好きに悪い人はいないのだw エンディングはちと悪ノリ気味か。


ロード・トゥ・パーディション 我が心のマンガ、『子連れ狼』を下敷きにしているとのことで興味深々、なるほど、柳生一族を倒すべく冥府魔道に生きる拝一刀と大五朗が1930年代のアメリカにいた。俳優よし、音楽よし、画面も美しい(ちょっと作り込み過ぎて嫌味なところもあったがw)。この時代のアメリカって絵になるなぁ。


サイン この作品でのシャマランの脚本料はなんと1000万ドル以上(!)だそうだ。たしかにこの人のホンは面白い。アイデアが斬新だし、テーマもすごい。それにまだアマチュアの香りがするところなんかも非常に好きだ。ーだが危惧すべきは、彼の宗教観やマイノリティ意識、マニアックな過去の作品へのリスペクト意識が今後、暴走しはしまいかということである。彼はただの娯楽職人ではないのだ。


鬼が来た! カンヌでグランプリをとった中国映画。「鬼」とは旧日本軍のこと。強烈にすごい映画。これまで外国映画が、ここまで日本軍をリアルに描いたことはなかっただろう。いや、わが国でもあったかどうか。それくらい、俳優がリアルだ。フィルムがリアルだ。そしてその秘密は主演の香川照之の著作『中国魅録』を読むとなるほど、わかる。チアン・ウエン(監督)ってすごい人。


スリープレス イタリアン・ホラー界の鬼才ダリオ・アルジェントの新作。新作?なのにこの画面の古さはどうだ。なんだか80年代のフィルムのよう… しかも話も古臭い… が、ショッキング・シーンはさすがで、他のホラー映画にはない魅力(w)があるのは確か。ゴブリン(音楽)とのコンビ復活も感激だが、やはり目玉は名優マックス・フォン・シドーだな、個人的に。アルジェントはいつでも本気なのである。


青い春 松本大洋の原作。監督は『ポルノスター』の豊田利晃。ミッシェルガンエレファントの音楽が強烈に響く!俺らの時代の不良といえば『ビーバップ』。それに比べると、現代っ子はみんなまじめだ。まじめに何かに悩んでいる。そして物語の最後はきまって哀しい。


活きる(いきる) いつの話?と思ってしまうが、40年代から70年代にかけてー最後のほうはほんの30年前の話だ。中国の激動の時代が見れてそれだけで面白い。監督は巨匠チャン・イーモゥ。もっと中国を知りたいゾ!


アザーズ 展開に恐怖映画のいやらしさがなく、ラストに残る哀しさは例えば小泉八雲の物語のよう。この話にはある謎があるのだが、某映画の先例の為か、カンのいい人ならすぐにかんづいてしまう。それでもこの作品の面白さを損なうことはない。広い家ってコワイなー。


模倣犯 話がつまらないのは置いておいて、最大の欠点はピース(中居)を描ききれていないところだと思う。やはり登場人物をしぼらないと浅い印象しか残らない。そういう演出が狙いだとしたら、それは失敗であろう。ラストもなんとかならなったのか。役者が良かっただけに残念。


光の旅人/K-PAX 途中まではホントに面白かったんだけど、謎が解明されていくにつれてつまらなくなっていった。普通と逆だ。観終わった後、なにか消化不良。ケビンの演技は見応えがあったけど。で、ひとつ考えたのが、プロートはウルトラセブンというのはどうでしょうw モロボシ・ダンとM78星雲人の関係…これならスッキリするでしょ。だめ?


クレヨンしんちゃん/あっぱれ!嵐を呼ぶ戦国大合戦 これまたスゴいものを作ったもんだ。詳しくはわからないが、この戦国時代の描写ー合戦やら、日々の暮らしーは相当リアルに描かれているのではないか。美術にしても、城や家屋の色、質感はたとえば『もののけ姫』なんかよりずっとよくわかる。特に合戦のシーンは興味深かった。鉄砲隊や投石部隊の存在、攻め込むということ、そして退散の仕組みなど、時代劇ファンも唸る内容であろう。弾が兜をかすめ、軽い脳しんとうが起こるところなど、これまでのどんな時代劇よりかっこいい。もちろんそれだけではなく、爆笑あり、最後は泣けるのだからあっぱれである。とにかくみんな観よう。面白いから!


VERSUS こりゃスゴい!なにかとアクションが話題になったが、それ以上に役者が良かった。すごい個性的なやつばっか。みんな劇団の人なのかな?アクションのほうは香港系、カメラ・テイストはサム・ライミで、大いに楽しめる。

ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃 はーい、先生!どうしてタイトルに「バラゴン」が入ってなんですか?バラゴンVSゴジラのシーンが一番良かったのに。日本の守護神、モスラ・バラゴン・ギドラがゴジラから日本国を守るという話。大迫力。ゴジラが「北の湖」級に強い!

ハリー・ポッター と賢者の石 ハリーって、生まれながらに有名人。魔法の才能もすごい。飛行術覚えたてでもクイディッチで優勝。校長先生もハリーの味方だ!だから、スリザリンを応援しちゃう。ドラコ・マルフォイがんばれ!!でもハリーって、あんなに虐げられてたのに、魔法の国へ行っても変わらないとこがすごおい。ブッダか?

友へ チングありきたりの話だが、熱い。ちょっとマイナスなのが、子供時代と青年時代の役者の顔がちっとも似てないところ。子役は演技重視で選んだのか?あまりに似てないので、ラストの回想シーンは興醒めする。そういえば、1976年の子供時代に家庭用VTR(たぶんビクター製)が登場するが、俺の友達にも1人持ってたのがいたっけ。

ビューティフル・マインドかなり好きな話。監督のやりたいこともよくわかる。ジェニファー・コネリー、ひさびさに見た。すごく良い。目がいい。もっと出演作を。もちろんR・クロウも感動的名演。さらに特筆したいのが、ジェームス・ホーナーのスコア。これから始まる物語へと誘う奇跡的なメイン・タイトルに心奪われる。ユニバーサルのロゴですでに感動していた(笑)

ロード・オブ・ザ・リング水木しげるの漫画ー例えば「ゲゲゲの鬼太郎」とかーを読むと背景があまりにも濃く描かれていて、見ていて疲れてしまうことがあるが、本作もその濃密なヴィジュアルを一生懸命見ていたら、疲れてしまった。VFXもいいが、このロケハンは尋常じゃないぞ。これを観て感動しない子供がいるだろうか?俺などはスレた大人なので、このスタッフで『ベルセルク』を作ってくれないかなぁなんて思っちゃうんだけど。

富江 /最終章 禁断の果実劇場版シリーズ4作目。菅野美穂、宝生舞、酒井美紀ときた「富江」役だが、今回の安藤希が原作のイメージにもっとも近かったのでは。あの顔で見つめられたら(にらまれたら)男でも女でもドキリとしますよね。恐怖を盛り上げる音楽もイイ感じでした。ただ、恐怖映画というよりは、これは倒錯映画です!その辺を楽しむのが良いのでは。監督は『櫻の園』『12人の優しい日本人』の中原俊。シリーズ中一番のデキでしょう。

ブラックボード 背負う人2000年、イラン映画。まず、画のインパクト。黒板背負った人達が荒野をさまよっている。笑ってしまう。この人達は先生なのです!村々へ行って人々に読み書きソロバンを教えたいらしいのですが… 微笑ましいシーンが盛りだくさんで軽いノリですが、やはり内容は社会派です。ただ、どこまでがリアルで、どこまでがカリカチュアなのか… イラン映画に興味を持ちました。

害虫俳優や合唱コンクールのシーンが「リリィ・シュシュ」とちとダブった。話は「リリィ」に負けじと劣らず暗い。タイトルがやばい。「害虫」って…。誰のこと?主人公?あぁ、考える気も失せるこの後味…

オーシャンズ・イレブンほんとにソダーバーグという人は、俳優をかっちょよく撮りますねぇ。音楽も毎回イイ。今回はやはりドビッシー。クライマックス、ジュリアがカジノの中を歩くシーンにはちと鳥肌がたった。映画は美しく、かっこよくなくちゃね!

陽だまりのグラウンドキアヌ・リーブスがひょんなことから、スラム街の少年野球チームのコーチをすることになるお話。「がんばれベアーズ」大好き人間としては、ラストの歓喜に酔いしれることを望んでいたのですが、ラ、ラストが…ラストが…そんな〜っ!!(涙

エネミー・ラインシブい老指揮官と若い兵士。ムカつくおエラいさんと、正義の現場指揮官。いじめられる米兵と、ハイテク兵器で制裁するラスト。アメリカン戦争映画の王道を行く作りでGOOD。結構楽しめる。トップガンのパロディ的なオープニングがおかしい。ノリの良い戦争映画(実録なのに!)です。

 思春期で映像美でドビッシーで…岩井さん、もう素材が反則です(笑 こういうの弱いっす。2時間26分、長さ感じませんでした。 《この映画のタイトル>
 『リリィ・シュシュのすべて』》 《投稿者:スズシイエイガカン》

修羅雪姫 うそ!かっこいいじゃんコレ!釈由美子ってこんなに演技できるのね。アクションも日本映画離れしてる。樋口真嗣が特撮やってたので借りたんだけど、これで脚本がよければ傑作だよ。

ロックスター この映画サイコー。『ブギーナイツ』『あの頃ペニーレインと』のあのフィーリング。笑えるとこ結構あり。曲もよし。観たあと、絶対’80sロックが聴きたくなる。ロックのおとぎ話だねぇ。

悪魔の呼ぶ海へ個人的に傑作と思っている『ストレンジ・デイズ』の女監督・キャスリン・ビグロー作品ということで速攻借りました。やっぱりいいもの作りますなぁ、この人…。ショーン・ペンをはじめ、役者がよい。夏の夜にグラス片手に見たい映画。なんてね。

ゴーストワールド思春期爆発的な映画。こういう子いるよなぁ。非常に共感できました(笑  S・ブシューミ出てます。マンガが原作らしいけど、どんなんだろ?

仄暗い水の底から「リング」の中田秀夫+鈴木光司。さすがに、よいデキ。怖い。黒木瞳の神経質そうな演技もよかった。ただ、「リング」と比べると話が重く、暗いので、観ていて気分が悪いです(笑 美術のかた、壁汚しお疲れさんです!w

スターウォーズ エピソード2”1”より面白かった!見せ場も多く、ハラハラドキドキ、笑いもあり、大満足です。なんかこのまま何時間でも観ていたい気分になりました。”愛のテーマ”(悲劇的!)は、”フォースのテーマ”につづく名旋律ですね。

トレーニングデイ最後までハラハラドキドキの展開!でも、観終わったあと、なんかスッキリしない…そんな映画。それを説明すると、ネタばれになるので言えないんだけどね。それにしても、アメリカン警察ってこんなんなのか…コワイ。

ショート66つのショート・ショート。ってそのまんまだけどね。なんとその中に、クローネンバーグの作品が入っているのです!クローネンバーグの短編なんて観てみたいじゃないですか。で、どうだったかというと…なかなか良かった!ちょっと感動した。そのほかは、パーカッション奏者の楽しい話と、雰囲気たっぷりの人形アニメ(カツラ屋)が楽しめました。最後に入ってた、45分もあるMTVみたいなCGアニメはつまんなかった〜

少林サッカー祝チャウ・シンチー初の日本全国ロードショー!!というわけで、面白い。文句なく面白い。ただ、シンチー・ファンとしては、彼の真骨頂である恋愛パートが少し物足りなかったかな。でもその分、サッカー・シーンでお腹いっぱいになりました。ただのお笑い映画として観るのもいいけど、以外とメッセージ性が強いんですよね。何事も行動すれば、がんばれば、未来は変わるってコト。エンディングに名作『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の香りを感じた人も多いのでは。

スパイダーマンとっても楽しめた。とくに、ピーターが超能力に目覚め、ビルを次々と飛び回るシーンはなんとも爽快。良くも悪くもサム・ライミ色がかなり出ているが、「ザ・ギフト」や「K・コスナーの野球映画(題名わすれた)」で欲求不満気味だったライミ・ファンとしては、大満足なのである。

G O タイトルバックからシビれる。こんなカッコいいオープニングはなかなか見られない。さらに杉原と桜井がパーティで出会うシーン。バックのテクノとヘッドホンの落語(もちろん内容は杉原の心情をカヴァー)、そこに柴崎コウ演じる桜井が現れるのだが、この組み合わせが妙に格好良かった。行定勲作品、初めて観たが、なかなか演出に気が利いている。「これは僕の恋愛に関する物語だ」という語り口も気に入った。

陰陽師野村萬斎の存在感がやはりスゴかった。基本的に『帝都物語』のような時代劇アクションなのだが、ちゃちくならないのは萬斎の力だと思う。パート2はもっとギャグも増え、スケールも増すだろう。この世界の魅力は一作じゃあ物足りない!


音楽もかっこいい♪

ピストルオペラ鈴木清順+江角マキコの話題作。予告編にはぶっ飛んだが、本編のほうも裏切らないデキ。正確にいえば、期待以上でも以下でもなかったというところ。なぜか、よく笑えた。

ソードフィッシュおおっ、ヒュー”ウルバリン”ジャックマンだーってあんなマッチョなハッカーいるか!!あっ、ハル”ストーム”ベリーだ−ってあんな麻薬捜査官もいないよ!とにかくド派手でノリノリ。映像の迫力がスゴい。冒頭の爆発シーンはブレットタイム撮影の新しい面を見せてくれるし、クライマックスでは、VFXばかりじゃないぜとばかりに、前代未聞の実写スタントが飛び出す。『マトリックス2』が待ちきれない人はコレ見とけ!

スパイキッズこんな楽しい映画だなんて!とにかくこのサービス精神には脱帽。だって、潜水艇で海に入ると、沈没船のまわりにサメがうようよいるんですよ、サメが。こういうのが重要なんです、こういうのが(うまく説明できない) とにかく全編ノンストップ、ノリノリのエンタテイメント!

ターン『愛を乞うひと』の平山秀幸監督作品。ねちっこく演出できるハナシだが、サラリと描いている。終盤もサラっとしているが、ここはもちっと盛り上げて感動させてほしかった。交通事故に遭い、目覚めるとそこは誰もいない、たった一人の世界。街のまん中に主人公ただひとり…車も通っていない!この絵(もちろんCGで消している)は予想以上に恐かった。恐いといえば、北村一輝(笑) いま、個人的に一番気になる俳優である。


だーれもいない街ってブキミだ

テルミン変な電気楽器・テルミンにまつわるドキュメンタリー映画。テルミン奏者・クララの演奏風景にはおもわず見入ってしまう。最晩年のテルミン博士(このとき94歳!)とクララの対面シーンがあるのだが、このときクララが、「あなたばかり天才の名をほしいままにして、私の演奏があったからこそなのに…」と、言い放っていたのが印象的だった。

A. I. 面白い!『ET』のようなものを想像していたが、全然違った。最後は『2001年』を感じて、これがキューブリックの作品だということにうなずいた。イメージをことごとくフィルムに再現するハリウッドの技術に驚嘆。ETとクマのヌイグルミの生命表現の差には技術の進化を感じた。宣伝どうり、ラストは号泣、ビデオでよかった(笑)

ブラックホーク・ダウン映画館に行きました。期待どうりのスゴイ映像と音響だったけど、逆にそれらがむなしくなるほど内容が薄い。ブラッカイマーは娯楽作品はいけるが、まじめ路線はダメだ。

バウンドちょっと古めの話題作(’97!)なるほど、スゴい。凝りに凝ったカメラ…マトリックスを知る今となっては思わずニヤけてしまう。スロー着弾シーンもありました!…ってそんなとこだけじゃなくって、演出、ストーリーとも楽しめます。それにしても、最後まで続くこの緊張感。この娯楽性。ウォシャウスキー兄弟、早く次回作を見せてくれ!

スターリングラード冒頭、戦地に連れて行かれた若者が見る状景の絶望感!そして、虫けらのように殺されていくファーストシーンの恐ろしさ。地獄絵図とはこのことだ。全体的に中途半端な印象に終わってしまったが、「ライアン」以降の戦争映画ーどリアル路線を味わうことができた。

反則王日本でもお馴染みのソン・ガンホの新たな一面が見れる。ダメサラリーマンが主役なのだが、なにをやっても上司には敵わないないのが可笑しい。不正融資を持ちかけられる同僚のエピソードをもっと見たかったかな。とくに新鮮味のある内容ではかったが、オーソドックな作りで楽しめる。

JSAそれにしても日本人が観てこれほど悲しいんだから、本国の人たちはどれほどの思いで観るのであろう。国境の共同警備区域で起こった北朝鮮兵士の射殺事件。いったい何が起こったのか?映画の中でもちろんその真相は判る。が、判ればわかるほど、どうしようもない悲しさを突きつけられる。なんとも力のある映画だ。

RED SHADOW 赤影とにかく多彩な役者が出ていておもしろい。布袋寅泰、風間杜夫、吹越満、奥菜恵、麻生久美子、根津甚八、陣内孝則、谷啓、ピエール瀧、でんでん、きたろう、竹中直人、篠原涼子、藤井フミヤ、舞の海、津川雅彦、椎名桔平…こんなに出てます。なかでも、悪役・藤井フミヤがかっこいい!篠原涼子&椎名桔平のイカサマ按摩師もよかったなぁ…

案山子伊藤順二原作のホラー。…だが!それは名ばかりで、まったく原作無視してるじゃん!原作の『案山子(かかし)』って、お墓の前にカカシを立てると、だんだん死んだひとに似てきてついには甦るという、まぁキングの『ペットセメタリー』に似た怖さと哀しさとちょっと可笑しさを併せ持った佳作なんです。だけどこの映画は、愛する人を生き返らせたいという、もっとも大切なところに何も触れてない…。しかもラストにヒロインは死者の方へ行っちゃうし(ネタばれ)… 後味めっちゃ悪いです…

デンジャラス・ビューティーサンドラ・ブロックの魅力全開。FBI捜査官のサンドラがミス・コンに潜入!一芸としての護身術の披露は痛快痛快。コンサルタントのマイケル・ケインはいいとして、ウィリアム・シャトナー(カーク船長ね)がなさけない役だったなぁ…

クレヨンしんちゃん/嵐を呼ぶモーレツオトナ帝国の逆襲現在日本のアニメで一番面白いのが「しんちゃん」の劇場版だと知っている人はどのくらいいるのか?で、名物シリーズもついにここまで来てしまった。…これは子供が観て面白いのか!今回の悪役は秘密結社「イェスタデイ・ワンスモア」のケンとチャコ。大阪万博からトヨタ2000GT、同棲時代に白黒テレビ、挿入歌は『白い色は恋人の色』『今日までそして明日から』… やり放題だけど、笑わせて、最後はホロりとさせるー。ジャパニメーションが世界に広まるなか、このシリーズだけは外人には解からんだろうな(笑)

バトルフィールド・アース酷評されまくっていた問題作(笑) たしかにスゴイ。話のレベルは『仮面ライダー』並。でもキライじゃない。原作は新興宗教の教祖らしい(もちろんトラボルタは信者)。それらしい匂いはあまりしなかったが…

ジュラシックパークV期待しないで観たらこれがなかなか…っていうかシリーズで一番面白い?!だいたい恐竜映画というのは、恐竜を見たいわけ。ストーリーは二の次。そのへんをよくわかって作られてる(笑) お決まりのムダな悪人を省いたのは良い。テンポが良くなった。スリル、ユーモア申し分なしの冒険映画。

グリンチジム・キャリーが全編メイク、素顔を一度も出さないという思い切った作品。が、そこは天才ジム・キャリー。メイクの上からも十分彼のスゴさはわかります。ほとんどのシーンにCGが入っていて、ロングになると人間もCGみたい(笑) 原作(絵本)を再現したセットは見事。まさに職人たちの逸品といった映画。

あの頃ペニーレインとこれは少年とペニー・レインじゃなくて、少年とロックスターの物語ですね。架空のバンド、スティル・ウォーターのギタリスト・ラッセルは、登場人物の中でもとても細やかに描かれています。監督の自伝的な作品らしいので、やはり思い入れはあるんでしょうけど、モデルはいるのかな?

風花相米監督の遺作。しみました。心に染みました。前半の東京に対する後半の北海道シーンがなんともいえぬ郷愁感。とくに雪山でのキョンキョンの幻想的なシーンは魂が抜けそうでした。映像がキレイだし、音楽も◎。ホントにいい映画。

トラフィックソダーバーグのオスカー受賞作。かっこいい。感動した。音楽もシブイ。俳優をほんとにカッコよく撮るねぇ〜。しかも撮るの早いらしい。こりゃ人気あるわな、役者に。それにしても、メキシコーアメリカの国境の検問って車でどのくらい時間かかんのかな?

猿の惑星旧作を観た記憶がほとんどなくなっているので、比較という観方はしませんでした。金髪姉ちゃんの活躍しなさ加減がイイ。猿が水怖いってのもいいけど、やっぱ猿は犬でしょ。あの惑星にはいないのかな?主人公がバートンらしくないぞ。創始猿の末裔・セード将軍がイイ。こいつはバートン・キャラだ!

ザ・ギフト内容的にも映像的にも目新しいものはない。が、サム・ライミのうまさと、ケイト・ブランシェットをはじめとする異常に豪華なキャストが一流サスペンスとして成り立たせている珍品。拾い物は、ヴァイオリンが奏でる悲しいスコア(by クリストファー・ヤング)

ハムナプトラ2黄金のピラミッド3DCGにもいろいろある。たとえば『キャストアウェイ』のようなリアルスティックなもの。『トイストーリー』のようなコミカルなもの。で、この映画はといえば、3DCGの気持ちよさ、快感を見せてくれる。アヌビス兵の大軍隊、昆虫の大群など、気持ち悪いけど気持ちがいい。役者の演技(ていうか演出)は皆クサイが、アレックス(子役)がなかなかいい味だしてた。音楽はゴールドスミスからA.シルヴェストリにバトンタッチ。盛り上げてくれてます。

死びとの恋わずらい原作は伊藤潤二のコミック。映像のこだわり具合は良かったが、全体におとなしすぎ。後藤理沙のボケボケ演技にひやひや(笑) 原作の中の「悩む女」は、かなり好きな話なので期待したが、映画には登場しませんでした。刺青女は出てきたけどね。

ハンニバルいやー相当怖いです(笑) さすがに15禁。だけど、かなりエンタテイメントな作品に仕上がってます。サイコ・スリラーというより、『007』の感覚で観てしまった。コイツは、ガンアクションや、スパイアクションにちょっと飽きた、大人の娯楽作品だね。

17歳のカルテ見応えのあるドラマだった。なかでも、アンジェリーナ・ジョリーの存在感は圧倒的。あの表情が観終わった後も脳裏に焼き付いて離れない。 「ダウンタウン」の曲も耳から離れないし…久しぶりにアトに引く映画。

611961年、ベーブ・ルースを抜き、年間本塁打数61本の記録を打ち立てたロジャー・マリスの物語。彼の記録達成までの苦悩は有名だけど、例えば今年のバリー・ボンズや近鉄のローズからも判るように、今でも起こる事なんだよね。マグアイアの映像も絡めて、ビリー・クリスタル監督が描く感動作。マリスを演じるのは、『プライベート・ライアン』の狙撃兵やってたバリー・ペッパー。

ガキ帝国井筒和幸監督1981年、ATG作品。島田紳介、松本竜介主演。なにやら悲しいエンディング。それにしてもこの作品、ようやく観ることができた。DVD化のおかげ。画面もむちゃキレイ。うーん、ATG映画、まとめて観たくなったぞ。

ビッグ・ダディアダム・サンドラーの子育て奮闘コメディ。のほほんとした展開の中に、辛口ギャグがけっこう入ってる。サンドラー映画は、選曲が楽しい。バリバリ80’sだ!

ウォーター・ボーイ「ウォーター・ボーイズ」じゃないぞ。アダム・サンドラーのコメディだ。なんか癒されるんだよね、アダム・サンドラー(笑) ヤンキーねえちゃん、ファイルザ・バルクがかっこよかった。

キャスト・アウェイB級映画A級映画というが、この映画はさしずめ超A級。何から何まで完璧だ。FeDEXのCM的なイヤミが感じられないのはさすが。飛行機墜落の迫力もすごいが、嵐と波がすごい。波はCGか?ファーストシーンとラストの”ロマンス伏線”が心地よい。ゲイリー・シニーズがいつ出るかと思っていたら、出ませんでした(笑)

ハイ・フィデリティジョン・キューザックがある意味リアルな主人公を演じている。失恋ばかりしていて、30代半ば。で、パートナーにと思っていたガールフレンドにフラれるところから、物語が始まる。しかし、主人公は全然可愛そうな奴じゃないのだ。お前が悪い!はっきりいって、もてすぎて優柔不断なだけ。しかも、なんか情緒不安定だし。ベルーシばりのジャック・ブラックのほうがかっこいいぞ。

クリムゾン・リバーフランス映画。アルプスの麓の小さな町が美しい。それに対するショキングな死体のショットが、ただならね雰囲気を醸しだすオープニング。そして、さらに謎が謎をよぶ中盤までの展開はまさに圧巻。が、その展開を終盤が受け止められなかった。なかでも、ハリウッド的にしようとしているシーンが不満。題材が題材なんだから、重くて、どんよりしてていいはず。とくにラスト、ニヤケながら、主人公が犬ギライをしゃべりだすところはいけない。事件は全面解決してなんだから。それにしても「優生学」ってのは映画以上にショッキング。ヨーロッパで一番古い大学が舞台っつうのが怖い。ナチスが優生学をやったのではなく、優生学を行ったのがナチスだということ。何百年も前から、ヨーロッパ(ってか白人)にはそういう考えがあるのか?

クロスファイア宮部みゆき原作の超能力ヒロインもの。怒ると周りが燃える。炎の特撮は見事。でも、お話がぬるい。刑事役の桃井かおりが最高。うますぎて、ひとりだけ浮いてるよう。クライマックスで、うちの近所のドリームランドが燃える!きゃー!

学校の怪談F中田ヒデ。やはり奴はすごい。サッカーの話じゃないぞ。『リング』で有名になった、中田秀夫カントクのこと。第1話の「霊ビデオ」の怖さ。なぜ怖いのか?演出が非常に巧いからである。ムダがない。TV用に作られた短編だけど、「リング」に匹敵する”怖さ”があった。ブルブル。中田ヒデ。やはり奴はすごい。サッカーの話じゃないぞ。

さくや 妖怪伝期待しないで観たら、なかなか楽しめた。特撮がかっこいい。妖怪の着ぐるみがいい。惜しむらくは、主人公さくやの演技がヘボなのだ。ずっこけちゃうくらい。たとえば「クロスファイア」の矢田亜希子くらいの演技力があれば、もっといい作品になってたはず。

バガー・ヴァンスの伝説ロバート・レッドフォード監督。ゴルフも人生、人生もゴルフ、握りをゆるめりゃ、人生もゆるむ。人は誰でも唯一のスイングを持っている。スィングするんだ、宇宙の一部になるまで..。ゲームとは勝負ではなく、プレーすること..。など多数の名言あり。ウィル・スミスが謎のキャディ、バガー・ヴァンスをギャグなしで演じている。個人的には、プレー中もタバコをふかし、タヌキおやじ的だが、ギャラリーを楽しませることを考えているヘーゲンというおっちゃんが良かった。特にクライマックスの池にたたずんでグリーンを狙うシーンは、ポスターにしたいくらいカッコイイ(笑)


「ピンを持たせろ…ギャラリーが喜ぶ」

サトラレサトラレとは、自分の考えていることが本人の意思に関係なく、テレパシーのような状態で相手に伝わってしまう先天性の障害のこと。こんなSF的設定をユーモアと感動を持って描き、成功していると思います。クライマックスは涙、涙..。冒頭の会議室のセットが結構すごい。

富江re-birth伊藤順二のホラーマンガ『富江』の劇場版第3弾。第1作の管野美穂、2作目の宝生舞につづき、今回はなんと坂井美紀が富江を演じている。演技派女優ということで期待したが、ぶちぎれ演技はなし。静かにゾーっという感じ。それにしても、よくこんな映画に出演するなぁと思うでしょ。しかも坂井美紀、大のホラー嫌いとのこと。それでも役者として、ホラー映画の怪人はやってみたい役どころなんでしょうか。でも個人的には今回の富江より、『ジュブナイル』で電気屋の前でニヤつきながら一晩中突っ立てる坂井美紀のほうが怖かった(笑) ーていうか、今回はヒロイン役の遠藤久美子がよかったです。けっこうウマいです。…さて映画のデキですが、演出的にはいい感じなんですが、話がまったく面白くないです。想像力で補いながら観るようにしましょう(笑)

リトル☆ニッキー『デュース・ビガロウ』に続く、アダム・サンドラーのおバカ映画。地獄のプリンスが魔界を救うため、人間界に降りてくる話。これは最近観たなかでも最バカといっていいでしょう。風刺も利いてないし、観終わったあと特に元気にもならないので、『デュース・ビガロウ』よりかなり薄っぺらいデキです。それと、日本人には劇中に出てくる有名人が誰だかわからないので、笑いも半減です。まぁカンジとしては、ロッテの黒木と、みのもんたと、矢沢永吉あたりが出てくるといったところでしょうか?

デュース・ビガロウ、激安ジゴロ!?まさに元気になる映画!差別ネタ、障害者ネタが多いのはハリウッドならでは。みんな悩みを抱えている(特にこの映画では身体的コンプレックス)、俺だけじゃないんだ!…ていうかみんなスゲエな…てなオハナシ。ちなみにエンド・ミュージックはブロンディのコール・ミー!かっこいい…(笑)

ダンサー・イン・ザ・ダークこんなカワイそうな映画作るなーっ!観なきゃよかったよ…ホント。こんなに観ててつらい映画は初めてです。とくに中盤のイルマの事件(ピストル)シーンは、きつかったです。ハリウッド製のハッピーエンドになれちゃってるからか、はっきりいって、観てて不快でした…。音楽はよかったですけど。

リトル・ダンサー思ってたより、なんか普通の映画でした。でもラストの大ビリーは、うぉーってかんじ。この映画観ると、男のバレエって少ないのかなって思っちゃうけど、クラッシック・バレエだと男のほうが花形なんだよね。

ギャラクシー・クエストいいなぁ、こういう話。こういうバカな設定でポール・トーマス・アンダーソン(マグノリアの監督)が撮ったらどうなるんだろ。宇宙空間でエイミー・マンの歌…すごそう(笑)!

アンブレイカブル面白い。文句なく面白い。ただ、一般の人にはよくわからんジャンルになってしまった。「シックス・センス」で時代の寵児となったシャマラン監督、周りからのいけいけの声援、おのれを信じてアクセル全開、ようするに、やっちまったのである。しかし、おもいっきりツボにはまる輩もいる。こういう映画が観たかった!とばかりに、神棚へ上げるのである。まさにカルト印のムービーであろう。(僕はもちろんツボです)

あの子を探して「初恋のきた道」と同じチャン・イーモウ監督作品。貧しい村の様子に、いつの時代かと思ったら、現代劇なんですね。子供たち、ひたむきというより、以外に計算ずく、理詰めで行動してる。眠れる獅子おそるべし。 悪がきホエクーの顔がいい。万国共通、うちの学校にも確かにいた(笑)

ブラザー北野武9本目にして初の世界進出、日英合作作品。世界ターゲットの気負いもあってか、インパクトのあるシーンこそあれど、全体に平凡な仕上がりだと思った。でも、高水準にあっての平凡ということです。寺島進が好演。渡哲也がでてきて驚いた。

ダーク・エンジェルVOL.2やはり物足りなかったシリーズ3・4話。TVだからしかたがないか…。なんか、自分のルーツ探しばかりで、どうも退屈。

初恋のきた道なんだか、借りるのがちょっとはずかしいタイトルだが(笑)、間違いなく傑作。ワンシーン、ワンシーンの色、光…ため息ものの美しさ。あの「グリーン・デスティニー」のクオリティをも超えていると思った。とくに色彩に関しては唖然とする凝りようである。


美術館の隣の動物園韓国ラブコメ映画。軽いタッチというか、ぎこちないというか、自主っぽい作りが逆に好印象。ずぼらなヒロイン・チュニに対して、非常にマメな男・チョルスがおかしい。出会いのシュチュエーションも面白い。いちばん好きなのが、チュニがパソコンのキーボードを打ってるところ。チュニのどんくささを表しているんだけど、…遅すぎ!

映画とはあんまりカンケーないけど、韓国語でかわいいところをひとつ。日本語で「え?」というのが「お?」なんだよね。「ひろ子〜!」ひろ子振り向き「えっ?」が、「ひろ子〜!」ひろ子振り向き「おっ?」となる(笑)しかも「クレヨンしんちゃん」的言いかた(笑)

千と千尋の神隠し「生きる力を呼び醒ませ!」えー、ウザーイ。というアナタ、ぜんぜん説教くさくないですよ〜。っていうか、説明なさすぎ!なにも考えずに不思議の世界を堪能しましょう。ハっと気づいたら、気持ちいーい主題歌の中に包まれていることでしょう。

インサイダータバコ会社の内部告発の証人とニュース製作者の熱いドラマ。老け役で熱演のラッセル・クロウと、ジャスティスものはやたらと熱いアル・パチーノが、男の世界を見せてくれる。暗めのライティングと凝ったカメラワークが雰囲気出しまくり。音楽もすこぶる新鮮。ラストに静かに泣け!

ザ・セル予告編の映像が衝撃的でした。お話が全体的に中途半端なかんじですが、映像はやはりスゴかった!ハワード・ショアの音楽も盛り上げてくれました。精神世界と現実世界との対比をいっそう高めるため、実験スーツのデザインが邪魔だと思いました。もっとやぼったい、普通の装置のほうが緊張感が出たのでは?

D.O.A. デッド・オア・アライブ三池監督のアクションものです。「マグノリア」のラストで驚いたばかりですが、こっちも驚きます。 あれですね、「フロム・ダスク・ティル・ドーン」。映画のデキはどうってことないんですが、つい友達に薦めてしまいます(笑)

マグノリアついに見ました。やっぱし2本組は決意がいりますね(笑) で、よくわからんかったけど、人生に悩んだり、不幸な目にあってる人たちが絡み合って、ちょっと幸せな状態になったりする…ってこんな話だと思いました。 それにしてもクライマックスの”あれ”はスゴすぎ!

ダーク・エンジェルVOL.1これはTVなんですけどね。『銃夢』*好きとしてはおおいに期待して見ました。ちょっとアクションが少ないです。世界観もスケール小さめ。そしてなんといっても物足りないのが、主人公がサイボーグじゃない!話が暗く、痛快なところがない!…もんくばかりですが、VOl. 2以降に期待。でもマックスはかっこいい!

*『銃夢』−くちびるの厚いサイボーグ少女が、クズ鉄の街でたち上がる!圧倒的リアリティを持った世界観と、濃いSF要素、そして主人公・ガリィの魅力が、日本のみならず世界をも魅了した、木城ゆきとの一大傑作マンガ。

カル「シュリ」よりヒットしたという、韓国のスリラー。映画のデキは「シュリ」よりずっといい。とくに撮影が見事。スリラー度ですが、心理的な怖さよりも、生なましい死体のショットがショッキング。でも、エンタテイメントな仕上げはさすがで、ラストも(強引に?)後味が悪くならないようにしている。謎が多いので、2度見ると面白い。

ピッチブラック「真っ黒」というタイトルのSF映画。低予算ながら、アメリカでは健闘していた。VFXが、大作のそれと差がない。パソコンを使ったVFXによって、B級SFとA級SFの決定的な違いが特撮にあったのが、うすれつつあると思った。

イギリスから来た男あまり期待しないで見たら、強烈なパンチを食らってしまった!ソダーバーグ、抜群の切れ味。『トラフィック』は未見だけど、この延長線上にあるんでしょうね、たぶん。うー、久しぶりにザ・フーが聞きたくなった!

グリーン・デスティニーアカデミー賞の撮影、美術、作曲をとった作品。つまり、作品賞よりも映画的にすごいんです(本当か) この作品、アクション映画じゃないですよぉ。たしかに、チャンバラシーンは口を開いたまんまで見てました(ため息ものです!) アクションが語ってるんです。ドラマ部分とのメリハリはもう芸術の域。でも、そんなアクションに負けない丁寧なドラマ作り。見たあとに浮んできたのは、荒野の情景…イェンとローの思い出の場面なんですよね。アン・リー、近いうちにオスカー獲るでしょう。

ダイナソーもうちょっと3DCGなところを生かして、迫力のカメラアングルを堪能させてほしかったなぁー。オープニングのプテラノドンが峡谷を滑空するシーンは大感動だったので、ああいうシーンがもっとあったらなぁ。お話はいつものディズニー調。偽善的。肉食恐竜だって生きてんだ!

ふたりの男とひとりの女すんごく笑える。二重人格なんて、ジム・キャリーにはまさにハマり役!でてくるキャラは強烈なやつばっか。勢いの映画。センスや洗練度はまぁいいでしょ。

バトルロワイヤルこんなにすさまじい映画だったとは!見ていて、こんなに感情がゆれる日本映画は久しぶりです。後味に『野生の証明』とか『日本沈没』の救いのないラストを思い出しましたね。日本映画を変える力のある1本!!

顔泥棒伊藤潤二いっき借り!伊藤潤二原作の映像作品がたくさんあるんですね。伊藤潤二というひとは、もう10年以上漫画を描いてるひとなのですが、僕は最近知りました。おもに、少女雑誌にホラー漫画を描いてるのですが、スピリッツにも連載していたようです。20冊くらいですべて揃いそうなので、かなり作品は少ないですね。集めたいんですが、ぜんぜん売っとりません!とくに古めのコミックの入手はかなり困難とみました。(まぁ、今はヤフーオークションなるものがあるので、あそこに行けば手に入るでしょうが)とりあえず、ビデオで見るか…といったところです。

さて、「顔泥棒」ですが、おもいっきし面白かったです。ラストの笑っちゃうんだけど、笑えないシーン。…こわいです。

うずまき伊藤潤二いっき借り!これは、恐怖と笑いのバランスがくずれて、ほとんどギャグになってます!恐怖というより、奇妙ということで…イイんじゃなでしょうか。僕は好きです。

押切伊藤潤二いっき借り!押切君の奇妙な話。かなり低予算ですね(笑)最高におかしいのは、オカルト研究会の3人!パラレルワールドで殺されているもうひとりの自分に 、最初は冷静な3人なんですが…

長い夢伊藤潤二いっき借り!SFチックな話。変わりゆく主人公の姿がイっちゃってます。イキすぎです!(笑)

首吊り気球伊藤潤二いっき借り!3話からなるオムニバス。なかでも、タイトルの「首吊り気球(第3話)」はかなりイイ味。チープで派手なVFX と ZUNTATAの音楽(テクノやロック調ベートーベン!)が気持ちイイ。

チャーリーズ・エンジェルインタビューで監督が、「マトリックス」と「オースティン・パワーズ」をくっつけたようなものをやりたかった、といっていたがそれをここまで実行してしてくれるとは、大胆な監督!それにしても感動したのが、3人のエンジェルの身のこなしである。メイキングを見るかぎり、吹き替えじゃあない。ワイヤーによる回転などのアクションも、堂に入った蹴りやパンチも、練習による成果なのだ。ファイティング・ポーズも決まってたね!

メトロポリス手塚治虫の原作。大友克洋が脚本、りん・たろうが監督です。期待が大きかっただけに、ちょっと残念なデキですね。やっぱホンがうまくないです…。もうちょっと盛り上がるところを作ってもよかったと思う。音楽もジャズばっかじゃなぁ。やはり、重厚なオーケストラがもっと欲しい!そして映像。これは3DCGの嵐で、ラストまで来ると、”もうCGはいいっ、手描きを見せてくれ〜”ってカンジでした。けっしてチャチイとか、手抜きとかじゃないんですけどね…

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