「砂の器」から「電子の器」の時代へ
情報検索の手立て

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 郵便番号データからの未知の情報探索
 郵便番号検索ソフトの目的は郵便番号、住所の検索かと思いきや、そうでもないようです。地名がどこかを調べるのにも役立ちます。

 松本清張の有名な推理小説「砂の器」では、言葉の「なまり」から被害者の出身地と生育環境を探り、事件の真相と犯行の動機、人間関係の深奥へと迫っていく場面がありました。

 殺人事件で、刑事は、被害者が会話で東北なまりの「カメダ」なる言葉を使っていたということから、カメダ姓の人物を調べ、次に地名の可能性もあると気づき、東北地方でカメダがつく地名の地を必死に探して調べますが、めぼしい結果は得られない。そのうちに、被害者の身元が判明して岡山県内で「カメダ」のつく地名を探します。しかし得られるものがなく、東北弁に着眼して国立国語研究所を訪ね、ズーズー弁が東北地方以外にも、遠く離れた出雲地方にもあるという謎が明らかにされ、地名から出雲町「亀嵩」を探しあてる、という展開となっています。
 それぞれの地名を探すときは、決まって地図を広げて地名を指さし「カメダ」のつく地名を探しています。まだパソコンもインターネットもない昭和40年代の捜索方法でした。

 今、この自前の郵便番号検索ソフトでは、日本郵便の「郵便番号データ」から、「ふりがな」の「カメダ」、又は漢字の「亀」を検索すれば、全国一括検索により、たちどころに多数のデータがヒットします。秋田県の「亀田」も島根県出雲町の「亀」も検出し、一覧表にしてくれます。「亀」の読みは「カメダカ」ではなく「カメダケ」だと知ることもできます。一瞬で検出され、これでは推理小説に人間的な探索の苦労話や謎解きの面白さが入る余地はないでしょう。

 郵便番号データから検索できるのは郵便番号と住所に限りません。地名と読みが検索できます。さらに、このソフトでは、インターネットを利用した「Googleマップ」を用い、ボタンを押せば、居ながらにして、かつ、たちどころに、地図により地形のみならず、写真で道路や建造物などの場所的な状況までを知ることができます。紐付けされ、その土地の天気予報、過去の天気や雨量、日の出日の入りの時刻まで分かります。次の繋がりと情報探索を広げる手がかりを得ることができる、未知の情報を探索するツールとなっています。
 昭和40年の世界では「地図から地名を」探していましたが、今の時代は「地名から地図を」見る時代になりました。

 地図を広げて地名や場所を探し出す捜査手法は、もはや過去の物語ですが、この推理小説では、事の真相究明には、こだわりの推理と地道な捜索、根気と忍耐を失ってはならない刑事捜査の基本の重要性を教えているようにも思えます。いつの時代になっても、技術的な手法が変わっても、真相究明の心構えの基本は変わらないと思います。

 このソフトは、趣味で、2001年からVisualBasicで作り始め、その後HTML+JavaScriptで、更にExcelでと作り替えてきたものですが、

初代Postman.exe(2001年VB4版)

 インターネットで簡単に郵便番号検索が可能な時代になったことから、数年間前からは公開を取りやめていました。
 しかし、今般、上記推理小説の趣旨により、郵便番号データを利用し、地名を読み、地図を検索し、それを起点として天気予報等の多用な情報が得られる情報検索ソフトとして役立つ分野もあろうかと考え、リニューアルして再登場させることとしました。安全性・確実性・正確性・迅速性、利便性を考えて製作したものです。実務に役立つことを祈っております。





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