■2024年12月号

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バイオジャーナル

消費者庁が細胞培養肉市場化に向けた部会開催

 

11月18日、細胞培養肉の市場化へ向けて、消費者庁の食品衛生基準審議会 新開発食品調査部会が開催され、細胞培養食品について検討された。バイオインダストリー協会と細胞農業研究機構が、培養肉の市場化促進を求める資料を、実際に商品化を目指しているインテグリカルチャー社が「細胞性食品の開発と食品としての安全性の確保」と題した資料をそれぞれ提出した。細胞農業研究機構等は、日本での市場化を早急に可能にするためのルール作りを求めている。
インテグリカルチャー社は、すでに細胞培養で製造したフォアグラの試作や試食を行っており、日本で製造・販売する最初の培養肉として承認を得るのが目的と思われる。同社が提出した資料によると、細胞培養肉の製造は次の4つの工程から構成されている。
@細胞抽出、A前培養、B拡大培養、C加工、である。細胞抽出に用いるのはアヒルの有精卵で、その胚から肝臓の細胞を取り出す。前培養では、細胞の品質をチェックし、その細胞を培養で増殖させ、収穫・加工して、細胞培養フォアグラを製品化する。すでに食品の生産ラインをつくり、試作づくりに取り組んでいるという。