Chick Tack 英語5文型  >  メール・マガジン『中学英単語』  >  401号〜450号目次  >  401 son

son

     http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/words100/index.html
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┃_┌───┐ 中学英単語   第401回   son            ┃
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401.son



<発音>――――――――――――――――――――――――――――――――
★[s∧n サン]

  「太陽」の sun と同じ発音です。


<品詞と意味>―――――――――――――――――――――――――――――
★[名詞]  {複数形:sons[-z サンズ]}

                {対になる語:daughter「娘」}
                {関連語:father「父」;mother「母」}


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☆(1)息子                  〔数えられる名詞〕

 We have two sons and three daughters.《中1》
 (“Cambridge Advanced Learner's Dictionary 2nd edition”)
  「私たちは2人の息子と3人の娘を持っている」
  →「私たちには息子が2人と娘が3人いる」

  daughter については、第163回をごらんください。
  http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/words100/151-200/163daughter.html


 Her son Sean was born in 1983.《中2〜3》
  (“LONGMAN Dictionary of Contemporary English 4th edition”)
   http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/books/english01.html#ldoce
   「彼女の息子のシーンは1983年に生まれました」

  her son と Sean は、同一人物を指しています。このように同じものを別の
  言い方で並べて置くことができます。「her son と Sean は〔同格〕関係に
  ある」と言います。


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☆(2)(呼びかけなどに利用して)君、ボク

 Well, son, how can I help you?《?》
  (“Oxford ADVANCED LEARNER'S Dictionary 8th edition”)
  (“Oxford ADVANCED AMERICAN Dictionary: For Learners of English)
   http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/books/english01.html#oald
    「さて、息子よ、私はどのようにあなたを助けることができますか」
  →「さて、ボク、何か手伝うことはあるかな?」
   「やあ、君、いらっしゃいませ」

  年上の者が、若者や少年に呼び掛けるときに使うことがあります。

  牧師や神父が信者の男性に呼び掛ける時にも使われます。


<The Father, the Son, and the Holy Spirit>――――――――――――――

  「父と子と聖霊の御名において」という言葉を外国映画の字幕で見たり、日
  本語吹き替えで聞いたことはないでしょうか。

  キリスト教の多くの教会・教団で用いられている「三位一体(さんみいった
  い」という考え方を表す言葉です。

  英語では“The Father, the Son, and the Holy Spirit”と言っている場合
  が多いようです。

  the Father は「天上の神」、the Son は「イエス・キリスト」、the Holy 
  Spirit は「聖霊と訳される信仰体験」と解釈されることが多いようです。

  the Son (of God[Man]) で「イエス・キリスト」を指すことがあります。 
  「神の子のイエス」という意味です。

  皆さんが受ける試験に出題されることはないでしょうが、映画やドラマを観
  ていると、表題・冒頭の言葉が出てくることがあります。

  理解する必要はありませんが、「聖書・ヨハネによる福音書」の現代英語版
  14章の15節から17節を紹介しておきます。

     Jesus said to his disciples:
     If you love me, you will do as I command.  Then I will ask  
    the Father to send you the Holy Spirit who will help you and  
    always be with you.  The Spirit will show you what is true.
    The people of this world cannot accept the Spirit, because
    they don't see or know him.  But you know the Spirit, who is    
    with you and will keep on living in you.
    (“Holy Bible Contemporary English Version”American Bible   
     Society)
     http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer02.html#bible


    イエスは弟子たちに言った。
    もし、あなたたちが私を愛しているのならば、私の言うとおりにしなさ
    い。そうすれば、力になり、いつもそばにいてくれる聖霊をあなたたち
    のもとに遣わしてくれるように父[主;神]に頼みます。聖霊は、何が
    真実であるかを、あなたたちに示してくれるでしょう。この世の人たち
    は聖霊を受け入れることができません。彼らには、聖霊が見えないし、
    知覚できないからです。しかし、あなたたちにはその存在が分かります。
    聖霊は、あなた方とともにあり、あなたたちの中で生き続けるでしょう。
                         (拙訳:Chick Tack)


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  ・使うな! 危険!: Son of a...
  http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/words100/401-450/401son.html#duid


<教科書採用状況>―――――――――――――――――――――――――――

  ★★★★★★ 6/6

  son は6社とも採用しています。1年初出が3社、2年が1社、3年が2社
  です。


<語源>――――――――――――――――――――――――――――――――

  ゲルマン語起源の言葉で、古英語期の形が sunu で、中英語期に sone にな
  り、語末の e が取れ、現在は son になっています。

  古サクソン語と古フリースランド語は、古英語と同じ sunu。古北欧語は
  sonr、デンマーク語と現代スウェーデン語は son。ノルウェー語 は sφnn。

  中世オランダ語が sone で、現代オランダ語は zoon を使っています。

  古高地ドイツ語は sunu で、現代ドイツ語が Sohn となっています。

  ゴート語は sunus でした。


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  インド・ヨーロッパ祖語にまでさかのぼると、「子供を産む」「出産する」
  という意味に行き当たるようです。

  サンスクリット語は sauti で「(三人称単数が主語で)産む」という意味
  になり、古アイルランド語は suth で「誕生」「子孫」という意味になるよ
  うです。

  「息子」という意味の語も、英語とよく似た形が広く使われています。
  サンスクリット語が sunus、リトアニア語が sunus、古教会スラブ語が
  synu、ロシア語・ポーランド語 は syn です。ただし、ロシア語の表記は
  СЫНとなります。ウクライナ語はСИНです。Cは「エス」、Нは「エヌ」
  です。そう考えると、どちらの単語も英語では“s?n”になります。ちな
  みにロシア語ではЫは「ゥイ」、Иは「イー」という文字です。


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  「生」という字は、たくさんの読み方があります。

  音読みでは「生(セイ)活」「一生(ショウ)」の2つ。

  訓読みは「生(い)きる」「生(う)まれる」「生(お)い茂る」「歯が生
  (は)える」「生(き)糸」「生(なま)水」と、常用漢字表では6つ。

  漢字表に載っていない読みもあります。古語も含まれますが、「生(おお)
  す」「生(な)す」「生(む)す」といった時に「生」の漢字を当てる時が
  あります。「育てる」や「産む」という意味です。

  この中の「生(む)す」は「苔生(こけむ)した石」というように使います。
  「コケが生(は)えている石」という意味です。

  「息子(むすこ)」という言葉も「生(む)す子」から来ています。「生ま
  れた子」という意味でしょう。「息」には「むす」という読みはありません
  が、「息子(むすこ)」は特別に認められています。「息(いき)」は、内
  容・読みともに「生きる」につながるため、当てられたのではないでしょう
  か。

  「娘(むすめ」は「生(む)す女(め)」から来ています。「息女」は普通
  「そくじょ」と読ませています。他人の娘を「ご息女(そくじょ)」と〔尊
  敬語〕で呼ぶときに使います。また、「息子」ではなく「ご子息(しそく)」
  と〔敬語〕を使うこともできます。


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次回は soon です。
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◆あとがき◆

 We are still experiencing the extreme heat of late summer.
 Please take care of yourself.  Bye-bye.


・・・‥‥……──────────────────────……‥‥・・・
        (c) Matsumiya Institute of Thinking 2012
・・・‥‥……──────────────────────……‥‥・・・


使うな! 危険! Son of a...

英語の映画を観ていると「サノバビッチ!」という言葉を耳にすることがあります。アルファベットでつづると“Son of a bitch!”となります。語の垣根を通り越えて「so[サ]no[ノ]fa→ba[バ]」と発音されることが多いようです。1918年からは、SOBと略記されることがあります。
「雌犬の息子」という語の並びで、bitch は「雌犬」から「あばずれ女」という意味に転じて「あばずれ女の息子」という意味になります。
本人ではなく、母親を貶(おとし)めることによって、本人を強く傷つける侮蔑(ぶべつ)表現です。
英語話者同士の実際の会話では、よく聞かれる表現です。侮蔑の意味を含まず、単にびっくりした時にも使われます。また、「このー、このー、お前、憎いね!」と少し称賛の気持が入る時もあります。
しかし、皆さんが使うのは、当面控えましょう。深刻なトラブルの原因になることがあります。会話能力がかなり高いレベルに達し、表現の微妙な違いが十分把握できようになってから使っても、決して遅くありません。

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