旅の恥は書き捨て
〜 New York City, NY 〜
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 *****12/30/2002(Mon)***** 





自由の女神(Statue of Liberty)

べっぴんさん♪
1886年に、アメリカとフランスの友好の証として、そしてアメリカ独立100周年を記念してフランスから寄贈されて以来、NYのシンボルとして愛され続けている。台座を含めた全長は53.67メートル。右手には、世界を照らすトーチ(たいまつ)、左手には独立宣言書を持っている。

最寄りのサウス・フェリー駅が同時多発テロのために崩れてクローズとなっているので、近くの駅から少し歩きました。テロ以降、女神の像の内部にも入れなくなっているため、今回は女神が立っているリバティー島を散策するだけでした。

案の定、ここでも乗船前のセキュリティ・チェックが待ち構えていました(苦笑) 数あるセキュリティ・チェックの中でも、ここが一番厳しかったんじゃないかな。カバンだけでなく、上着・ベルト・帽子・時計....とにかく付属品は全部外してカゴに入れてくれって言われたぐらいですもん。 まあでも、あんな小さな孤島が乗っ取られるのなんて簡単な事だから、それも仕方ないのかもしれませんけどね。

後ろ姿って、あんまりお目にかかれませんよね。リバティー島へは、バッテリーパークから「Miss Liberty」という船に乗って約15分。船上やリバティー島から見えるマンハッタンの景色もステキなのですが、今回はこれまでと違ってツインタワーの姿が見えなかったので、なんだか変なカンジでした。マンハッタンの景色じゃないみたいで、ちょっと奇妙でしたね。

この女神像もねぇ、背が高すぎて写真に収まりきらないの。しゃがんだ姿勢から更に下から覗くような格好で、やっと写せるかなってカンジ。必死になって女神のフルショットを撮ろうとしているアタシを見て、周りの人は「She's good!!」とか言いながら笑っていたそうです(←Tさん談・笑) もちろん、写真を撮るのに真剣だったアタシは、そんな風に笑われてたなんて、これっぽっちも知りませんでした....(--;)










  
エリス島移民博物館
(Ellis Island Immigration Museum)
移民達の待合室
今から100年以上前、多くの移民達が最初に足を踏み入れたのが、当時は移民局として機能していたこの建物である。

その後、1954年に閉局されたが、修復工事を経て1990年に博物館へと姿を変えた、移民達が新天地を目指してアメリカ大陸へとやってきた当時の写真や、身体測定に使われた医療器具、カルテなどが展示され、移民達の姿をリアルに感じ取る事ができる博物館である。

上記のとおり、いろんな国から流れ着いた移民達についてを知る事ができる博物館です。マンハッタンとリバティー島との間に浮かぶ小さな島・エリス島にあるので、船を途中下船して見に行く事になります。ここは30分ほどでサクッと見て回ろうという事だったのですが、博物館内の一画に、一人のジャーナリストによる「9・11の手記」というギャラリーが設けられていたので、そこだけで30分を費やしてしまいました。以前に見学した事があるので、私は別に構わなかったのですが、Tさんは良かったのかなぁ?

手記によると、WTCに飛行機が突っ込んでいったあの日、このエリス島は、救急患者のトリアージ(=患者の容体の重度を簡単にチェックする事。この作業で重症と判断された患者は、最優先で治療に回される)スペースとして機能していたそうです。WTCが崩壊する瞬間を目撃したこのジャーナリストは「まるで悪夢か映画を見ているようだった」と記しています。

付け足しのようになってしまいますが、この建物は、当時の移民局をそのまま使用しています。一部補修工事などが行われているとは思いますが、基本的に、内部のドアやタイルなどは当時のものが使われているんです。そのためか、全体的に館内の雰囲気が重く感じます。照明も若干暗めで、なんとなく不安な気にさせられるんですよね。「ここにやってきた移民達も、今の私と同じ気分を味わっていたのかな」って思うと、なんだか時空を超えた不思議な感覚にとらわれたような気がしました。










  

グラウンド・ゼロ(Ground Zero)

2001年9月11日に、アメリカ同時多発テロの犠牲となったワールド・トレード・センター(WTC)が建っていた場所。ここには今後、平和のシンボルとして何かを建てる計画があるらしいが、具体的な事項はまだ決まっていない。

私にとっては、かなり衝撃的でした....。うーん....何とも言えませんね。マンハッタンに戻ってきて、バッテリーパークから徒歩でグラウンド・ゼロまで行ったんですが、角を曲がった瞬間、そこにあったものがすっかりなくなっててスッカラカンってカンジ。これまでなら黒いビルの姿がドーンと見えてたハズなのに、今回は青い空が見えたんだもん。角を曲がってその光景を見た瞬間、思わず声が出ました。



「あっ、ない!!」

....って。

がれきの撤収作業がずいぶん進んでいたので、露骨な悲惨さは感じられなかったものの、やはり寂しさだけは拭い切れませんでした。いつまでもビルの残骸をほったらかしにはできないし、過去ではなく今後を見つめていかなければならないという事はわかっているんだけど、ショベルカーやクレーンでグラウンド・ゼロが整備されていく様子を見ていると、なんだか大切なものが無造作に捨てられていっているような気がして。

いち観光客の私がこんな感傷に浸っていても仕方ないんだけどね。NYに住んでいる人達の方が、もっとツライ思いをしたハズなんだし。でも、生まれて初めて一人旅をした土地がNYだった私にとって、WTCは結構思い入れの強いビルだったんです。WTCの108階にあった「Top of the World」という展望室。そこから見る自由の女神に魅せられ、そのあまりの壮大さにいつまでもその場を動けなかった私にとって、WTCの損失というのは、それなりにショックだったワケなんです。

見えにくいのですが、瓦礫で十字架が作られていました。
WTCがなくなってから一年余り。あの日以来、世界に落ち着きがなくなっているような気がします。チカラを誇示するため、そして自衛のため....理由はなんであれ、武器を手にして戦いの世界に飛び込んでいく者達。

人を殺して何の得になるのか。人を殺すって、どんな気分なのか。どうして人間同士が武器を持って戦わなければいけないのか....それぞれが各々の価値観を尊重するって事を、人類はいつ忘れてしまったのだろう? そりゃあ一部には、どう考えたって理解しがたい思想の持ち主だって確かに存在するけど、結局はそれも価値観の違いから来るもの。

「どうしてみんなが平等にハッピーになれないんだろう?」なんていうのは、平和ボケの日本に住んでるからこそ言える愚かな言葉かもしれません。でも「幸せ」って、同じ人間である以上、全ての人に感じてほしい事。じゃあ、そうなるために、私達はこれから一体どうすればいいのか....悔しいけど、きっと正しい答えなんて一生出やしない。

工事現場の周りに立てられた鉄製のフェンスに「No More War」と書かれていました。誰かが残していった小さな落書きだったのですが、なぜかそれがとても気になりました。


グラウンド・ゼロの整備が終わったら、このフェンスはキレイに撤去されてしまうのだろう。でも、一緒にこの言葉まで撤去してしまわないようにしなきゃ....


私はゆっくりと、カメラのシャッターを切りました。

No More War










チャイナタウン(China Town)

マンハッタンの一画を成す中国街。一歩その区画に踏み込めば、そこは中国。マンハッタンにいるって事を忘れてしまいそうな勢いで中国語がフツーに飛び交います。

昨年、何度も香港へ出かけたTさんが最も楽しみにしていた場所であり、また、中国へ行った事のない私も結構楽しみにしていた期待スポット。食博ゴールデンコンビにとって「食の街・チャイナタウン」とは、一種の桃源郷みたいなもの(笑) 「おーし、食うぞぉぉ〜〜!!」と、鼻息も荒く乗り込んだのは良かったんだけど....目抜き通り的存在のCanal Ave. には、なぜか一件も屋台がない。

「え、なんで??」

このへん一帯で屋台を開く中国人は、実は無許可労働である事が多いらしい。前日の晩に、近くのバワリー通りで火事が起こったため、警察からの聞き込みがあると思ったからなのか、はたまた警察のガサ入れでもあったのか。とにかく屋台らしい屋台がキレイさっぱりなくなっていました。残念、中華ちまき食べたかったのに〜〜(泣)

結局、チャイナタウンでは、いつでも長蛇の列ができるほど美味しいという大人気の店「鹿鳴春上海」(Joe's Shanghai)で小龍包とチャーハンを、そしてカフェでバブルティーを食しました。バブルティーとは、直径1cmほどの大きなパール(タピオカ)が入ったジュースの事。最近どこでも人気があるようで、先日行ったハワイにも店があったぐらいのトレンディ・アイテム。Tさんはミルクティ味のバブルティーを、そして私はタロ芋味(!!)のバブルティーをオーダー。ホントにね、タロ芋をミキサーで潰して作ってくれるんです。どれもすごく美味しかったですよぉぉ、満足満足(^^)

もうしばらくチャイナタウンを見て回ると言うTさんとは、その後しばらく別行動となりました。私は「せっかくNYに来たんだし」って事で、急きょ観る事にしたオフ・ブロードウェイ・ミュージカル『Blue Man Group:"TUBES"』のチケットを取りに行くため、地下鉄で移動。ラッキーにも、希望していた1月2日のチケットが3席だけ余っていたので、「じゃあそれ、ハンマープライス!!」と速攻お買い上げ。

その後、近所のNYU(ニューヨーク大学)に行こうとしたのだけど、この付近は道がわかりづらく、辺りも随分と暗くなっていたため、超が1000個ほどつくぐらいの方向音痴な私は、やっぱり道に迷ってしまいました(苦笑) そんなワケで、近くにあったタワーレコードにターゲットを変更。これまたディープなCDをゲットしてしまったのデス....え、何を買ったかって? えっとね....ジェームス・げろっぱ!!・ブラウンのXmasアルバムとか(笑) ホントは、プリンスの最新ライブアルバムが欲しかったんだけど、なかったのよねー(泣)

その後、48丁目の楽器屋さんへ。 48丁目は、楽器屋さんがズラリと立ち並ぶ楽器店街。店ごとに管楽器・打楽器・ギターなど、テーマ別に扱っているので、専門性も高いんです。迷わず管楽器の専門店に入った私は、記念にサックスのストラップとリードをゲット。リードは、単にCandy Dulferが使っているからというミーハーな理由で(笑)、Ricoというメーカーのものをゲット....しようと思ったんだけど、Ricoは25本セットしか置いてなかったの。そんなに買い込んで、もし自分に合わなかったらイヤなので、10本入りのRico Royalをチョイス。旅先で楽器アイテムを買うなんて、初めてやわ(笑)










  

バードランド(Birdland)

店から出てくると、入口には2nd stageを観る人の行列ができていました。マンハッタンでは広く知られているジャズクラブ。店内はゆったりとした広さで横に広く、ステージとの距離も程よい。

事前に電話で予約を入れておいたので、ステージ最前列というゴージャスなテーブルが用意されていました。わーお、すごいぢゃん!! と感動したのはいいんだけど....ごめんなさーい!! 途中で睡魔に襲われて、二人とも密かに落ちてました(核爆)

ちなみにこの日は、ピアニスト・秋吉敏子さんとJazz Orchestraによるステージ。Jazz Orchestraっていうから、てっきり騒々しいのをイメージしてたんだけど、実は目一杯スローな(しかも聞いた事のない)ジャズナンバーが勢揃い。それで余計に眠気が....っていうのは言い訳ですね、ハイすみませんです(反省)


店の中です。バリトンサックス、さすがにデカい!!










▲▼この日のポイント 〜 スタンド▼▲

NYには、至る所に食べ物を売っているスタンド(屋台)があります。ホットドッグを始め、ロースト・ナッツやベーグル、ドーナツ、シシカバブなどなど、寒い中、厚着でモコモコになった地元のお兄ちゃんやオジサン達(←今気づいたけど、そう言えば女性のベンダーって見かけなかったなぁ)がいろんな食べ物を売ってるんです。値段は1ドル50〜3ドルあたり。たかがスタンドの食べ物と侮る事勿れ。結構これが美味しいので、小腹が空いた時にはとっても頼りになる存在です。

私のオススメはプレッツェル。ハードめの生地を使って焼き上げたパンのような食べ物で、素朴な味がイケてます。表面に大粒の塩がかかっているタイプのものが一般的ですが、私は何もかかっていないプレーン状のものがお気に入り。でも今回のNY旅行で、更にイケてるタイプのプレッツェルを体験しましたの。

リバティー島→エリス島を順に見物し、バッテリーパークへ戻ってきた時の事。たまたま近くのスタンドでチェダーチーズ入りのプレッツェルを発見。昨年までは出回ってなかったフレーバーだったので、早速ゲットしました。これね、プレッツェル生地の真ん中にチェダーチーズが挟まってて、すーーーっごい美味しかったんですよ!! イメージとしては、某ピザ屋さん(=ピザ○ット....って、バレバレやん!!・爆)が商品化してる「ゴールデン・チーズクラスト」ですね。でもTさん曰く「チーズクラストよりも美味しい」らしいです(笑)

NYへ行く際には、是非お試しください。バッテリーパークの他に、グッゲンハイム美術館前の屋台でも売ってましたよ〜。