写真と眼視の違い。
 
   普通の写真と違い、天体写真は目に見えないものが写ります。肉眼とは違った楽しみ方があります。それは光を蓄積できる写真は、星の光跡や淡い天体を鮮明に見せてくれるからです。天体写真に特殊なカメラは必要ありません。バルブ撮影ができるカメラなら写すことができ、機会があれば星空にカメラを向けてみてください。
 ここでは、望遠鏡を覗いたけど写真の様に見えないとガッカリしたないよう、写真と肉眼の見え方の違いを説明します。
      星の光跡
天の北極を中心に円〜円弧〜直線的〜円弧に写る
もちろん肉眼じゃ星の動いた跡は見えません。写真独特の表現ですね。
 
 
    写真の様には見えない。
           
 
      光を蓄積できる写真は目に見えない淡い光をとらえる事ができ色も鮮やかですが、肉眼では色が見える天体は稀です。また淡い部分は写真を彷彿させる部分が、なんとなく見える程度です。でもがっかりしないでください。幾億光年旅した光が、あなたの目に直接届いているので、こんな素敵なことはそうありません。

右の写真は回転花火銀河です。上が眼視イメージ(35cm×52。視野円1.3°)です。条件のいい日ならなんとなく腕がわかります。淡い天体はそらし目で見るなどコツがいります。また視野に対しての大きさにも注意してください。写真だとバーンと大きく見せることができますが、望遠鏡を覗いてみると、思っているより小さかったりします。この銀河は大きい方(視直径26)です。写真で見る大きさや明るさと思っていると、望遠鏡で見たときに、視野に入っていてもなかなか気が付かない事もあります。
 
         
 
  どのくらいの大きさに見える?視野内での大きさ
 
    色は見えない。

写真はオリオン座の大星雲です。上が写真で下が眼視イメージです。写真は淡い部分を表現すると、明るい部分が露出オーバーになってしまします。露出オーバーになった部分が星の様に輝いているように見えますが、肉眼ではやはり星雲は光芒です。そのかわりトラペジュウム(四重星)や明るい部分の複雑な構造がわかります。また明るい星雲のため、条件のいい日には色を感じることができます。イメージが青緑色なのは私にはそんな色に見えるからです。たぶん色を感じ始める明るさの時は、天体の色ではなく青緑に見えるのか知れません。
 
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