[計算してみた:R点の秘密]
実は、現在のR点は、最近16局の結果が48%
17〜100局の結果が51%反映されている。
( 最近局数の配分は 1−(1−0.04^局数)で求められる )
自分と対戦相手がどちらも常に一定の実力を発揮できるものとしたとき、
最近16局の結果は2項分布となるので、
平均:8勝 分散:4勝 標準偏差:2勝
となる。
したがって、平均+標準偏差=10勝6敗ぐらいの偏りは「良くある」こと。
このとき勝率は0.625となるが、これはR点+100に相当する。しかし、
48%分反映されるため、16局のR点は+48の標準偏差をもつ。
(実際には勝敗パターンによりばらつきがあるが、この際無視する)
一方、17局以上前の勝敗については、標準偏差+40の正規分布に従うもの
とする(実は100局終了時の2項分布の結果)。残り52%の配分を行なうと
+20.8の標準偏差となる。
現在のR点分布はこれらの加え合わせであるから、分散の和を求めると
(20.8^2)+(48^2)=2736.64
「和の分散」は「分散の和」であるためこれの平方根をとると、現在のR点は
約+52.3の標準偏差を持っていることがわかる。
しかし、この結果は両者が常に同じ実力を発揮するときの結果である。
実際には、両者とも調子の波があると考えられる。そこで、
(1)両者の調子の波の標準偏差が±50のとき(安定型)
(2) 〃 ±100のとき(不安定型)
で計算を行なうと、
(1) : sqrt(2736.64+2500×2)≒88.0
(2) : sqrt(2736.64+10000×2)≒150.8
したがって、中間をとると標準偏差は120くらいとなる。
これは、現在のR点が存在する確率が、真のR点から±100以内に60%
〃 ±200以内に90%
となることを示している。