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バックナンバー2003年12月号
第15回 ハヴルスフィヨルド (ノルウェー)
北欧好きでもハヴルスフィヨルドHafrsfjordという地名を聞いたことのある方は多くはないでしょう。観光ガイドにも載っていません。私もノルウェーのどのへんにあるのか、どうやって行くのか、ネットを駆使してずいぶん探しました。それほど日本ではマイナーな場所…。でも私はとっても行きたかった。
実はハヴルスフィヨルドはノルウェーの歴史上たいへん重要な場所なのです。
スタヴァンゲルStavangerは南西部にあるノルウェーの第4の都市。有名なベルゲンのちょっと南のほう。港を中心に17世紀の木造の家並みが残る綺麗な街です。 港町らしく船に関するモニュメントもあちこちで見かけられます。 |
スタヴァンゲル郊外にハヴルスフィヨルドはあります。 ヴァイキング時代、ノルウェー統一の戦いを繰り広げていたハラルド王は、西暦872年“ハヴルスフィヨルドの海戦”において最後の抵抗を見せる豪族たちの連合軍を打ち破り、ついに覇王となったのでした。 伝説に彩られた“ハラルド美髪王Harald Hårfagre”の誕生です。 |
今、ここにはフリッツ・ロードという芸術家による見事な石のモニュメントが建てられています。 …デカイ!人間の大きさと比べてください。 写真集で存在を知って、オタク発動した私は「カッコイイ!見たい!!」と思っちゃったのでした。(^^; |
フィヨルドといえば海からいきなり屹立した断崖絶壁を思い浮かべるのですが、このあたりは山国ノルウェーにしては珍しく平地。なのでフィヨルドもなだらかで広々としています。*1 しかもモニュメントのすぐわきはのどかなビーチ。お子ちゃま達が海水浴を楽しんでいるのでした。 |
約1100年前に、ここで血みどろの大海戦があったなんて想像もできないなぁと思い、よくよく見ると、外海からフィヨルドへ入るあたりがきゅっと狭くなっていて、敵にこの入口を押さえられたらもう絶対に逃げられないという非常に恐ろしい場所なのだと気づきました。袋のネズミってやつですか。 おぉ、ハラルドさん、それでこの場所を選んだのか…! |
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上はモニュメントの礎石にあった碑文ですが、オーラブ5世王(先代の王さま。現国王の父上)が造らせた?ということくらいしか、語学ダメな私にはわかりません。ノルウェー語のできるかた判読してくださると嬉しいです。(マジで) | |
来て良かった〜、と往時に思いを馳せボーッと小1時間海を眺めていたら、すっかり日に焼けました。 |
*1 私は某作品の中で絶壁系のハヴルスフィヨルド(笑)を描きました。だって知らなかったんだもーん。大ウソやっちゃいました。(^O^;;;
訪れた日・・・02年7月31日