四文字熟女、智史です。
行ってきたんですよ、バーベキュー、行った日の前の日に後輩飯塚から電話がかかってきまして
「智史さん、今年のゴールデンウィークはバーベキューです!」
と、今夜の夕飯でも決めるかのように飯塚は俺の予定を決めてくれました。
バイトが終わって当日の朝、同居人ダカ君と一緒にいる飯塚の車に迎えに来てもらいました、
さて、出かける前に用件が一つ、気になって気になって仕方の無い突然の飯塚からの写メール、
こうなってしまったダカ君のいきさつを聞かねばなりますまい、早速おすまし顔のダカ君に質問です
「あのさぁダカ君、写メールのあれは一体何事だったの?」
「あぁあれね、ガン液」
「何それ!?」
「わかんない、髪染めの一種らしい」
「それをなんで全身に塗ってるの!?」
「最初はさぁ、飯塚の家で飯塚がどっかいっちゃったから1人で暇しててさ、寂しくなったから飯塚を帰ってきたら肌水を吹きかけてやろうと思って玄関で刑事ドラマみたいに肌水構えて待ってたの、こんな感じで、
そんで飯塚が帰ってきてぷしゅって肌水をかけたら、飯塚がカチンときちゃってさ」
「あらあらあら大変だ!」
「そんで二秒ともたずに肌水を奪われて顔面に肌水を30回くらいプッシュされちゃって」
「あはははは」
「そこでダカはダウンしちゃって、そしたら興奮冷めやらぬ飯塚がなぜか近くに置いてあったガン液を」
「うん」
「俺頭の毛黒いでしょ?」
「うん、真っ黒」
「それなのに俺の頭を黒く染めやがったのね、ガン液で」
「なるほど」
「こりゃあシュールだ!って話になって飯塚が気が済んで優しくなってタオルくれてさ、『これで風呂入って下さい』って言ってくれたの」
「おぉ」
「そんで俺が風呂場でTシャツ脱いだらさぁ」
「うん」
「俺…胸毛が無いことに気付いたのね!」
「あぁ、ないよね、気付いたんだ」
「そんでガン液を胸にかけてみたらギャランドゥができたからさ、嬉しくなって飯塚に見せたの」
「なるほど」
「そしたら飯塚さんの興奮が再び巻き起こっちゃって」
「あははは」
「これだぁ!ってことになって全身に」
「塗りたくられたわけだ」
「そしたら俺黒人になって風呂入ってなんか知らないけどバナナ食ってた」
「あはははは!」
なるほど、疑問解消です。
「てか超面白かったっす!」
なるほどなるほど、俺の知らないところでも時間は流れているんですね、いい勉強になりました。
「そいじゃあ行きましょうか!」
胸のつかえも取れたところで俺の地元でもある群馬県目指して俺、飯塚、ダカの3人は朝6時頃出発
しました。
飯塚(大学四年生であり5年生内定)とダカ(フリーター)はもうその段階で24時間近く
一緒にいて、映画とかを見てたりしてたらしくてカップルみたいで気持ち悪かったです。
朝10時、俺の実家に到着です、前の日の深夜に連絡したにも関わらず両親はバーベキューセット
を用意してくれていました。
「ただいま、いやいや、すいませんね愚息のためにお母様」
「智史ね、今M(弟)が帰ってきてるのよ」
うん、俺の弟といえば先日行われた親戚一同全員参加のはずのじいちゃんばあちゃん金婚式にも
顔を出さなかった不届きもの、あの野郎大学行って彼女作ったとか聞いてるけどもうこの際
殺してやろうと思ったら母ちゃんが
「そんでね、彼女も連れてきてて今二階で寝てるのよ」
…
うちの実家の二階といえば俺の部屋と妹の部屋しかありません、妹は今高校生で家にいるんだから
そこに兄のカップルが泊まるとは考えにくい、と、いうことは俺の部屋に熱々な二人が泊まった
公算が非常に高い、うん、俺の部屋に、弟と、その彼女が、二人で、一緒に、寝てる。
フタリデ、イッショニ、ネテル。
「おらー!M−!兄ちゃん帰ってきたぞー!」(階段を駆け上りながら)(飯塚とダカもついてきてます)
「あはははは!お兄ちゃんださいね!」
「やべーっすこの人!やべーっすこの人!」
俺の部屋の前に立つ俺、取りあえずノックです
ガンガンガン!
「おいこら弟よ、寝たふりしててもいいことねぇぞ」
血の繋がりを感じられない言葉を吐きつつ弟のリアクションを待ちます、
「智史!やめなさい!」
「ごめんなさい」
母は強しとはよく言ったもので母ちゃんに怒られてしまいしょんぼり居間に戻る俺たち、
起きてきた可愛い判定を下さざるをえない彼女に取りあえず土下座して謝り、
彼女をバーベキューに誘ってみたら
「肉食べます!」
と意外な一言、しかしその後弟と両親と一緒にどこぞに行くという予定に見事に打ち消されられ、
3人じゃバーベキューもうかばれねぇ、という話になりたまたま地元に帰ってきてた友人かんを
取り込み、4人で地元のスーパーへ行って肉を買い込みました。
結構な量の肉を籠に入れさてレジだと思っていたら飯塚が
「智史さん、母の日近いんでカーネーション売ってますよ!」
とナイス発見、日ごろ世話になっている母へのカーネーションを籠に放り込みます
「じゃあ弟の彼女にはいかれた花束をやろう」
という話になり花束っぽいものを探したら万能ネギ発見!ついでに蝿叩きもつけてあげれば
喜ぶだろうという話になり購入、
ラッピングしてもらい自宅へ帰り母には花束を、弟の彼女にはネギと蝿叩きをあげました、
「俺はこいつの兄としてこんなものしかやれないけど」
と言って包装紙にうまいこと花束っぽく包まれたネギ蝿叩きを渡したら、彼女爆笑してたんでよかったです。
さぁ用も済んだしいざ山へ出発!と思ったら母ちゃんが
「これ作ったから食べていきな」
と、今からバーベキューをしようという4人に何故か焼きおにぎりを15個ほど出してきました、
「なんで!?今から俺たち飯食いに山に行くんだよ!?」
「いいじゃん、食いなぁ」
「お前の母ちゃん相変わらず何考えてるんだかわかんねぇな」
と幼なじみの友人かんに言われました、ほんとだよ母ちゃん。
そのおにぎりは山で食うという固い約束をして、焼きおにぎりを食べさせたくて仕方の無い
地方特有の妖怪と化してしまった母ちゃんをなだめ、一向はようやく山にいい感じの河原を探して
出発しました。
車に乗って数十分、俺の実家はかなり圏外のとこにあるためかなり簡単に山の中に入ることが
できます
ほどなくして去年行ったとこまで到着です、橋の下でやったので覗き込むとなんと家族連れが
釣りをしていました。
こんな僻地にまで人がいるとは流石GW、ダカ君の川開きをする予定の俺たちはこんなとこで
バーベキューしだしたら間違いなく家族連れののほほん釣り大会をぶち壊してしまうので
自粛、徹夜明けでテンションがおかしくなっているダカが岩に張り付き
妖怪風来坊になっただけでその場を後にします、お目当ての場所が駄目だったので
ずいずい山の奥へ、なんだか頂上のようなとこにキャンプ場があったので入場、
景色が凄くいいとこでした、超緑色。
「いやー!いいとこだね!」
なんだかテニス場があってそこでテニスをする貴族がいたりします。
「よし、じゃんけんで一番負けがヤッホーって言いいましょう!」
うわ全然負けたくねぇ、意外と人いるし。
絶対勝つという信念を持ちじゃんけんの結果一番負けた俺
「やっほーぉーおおおお!」
「くすくすくす、あはっははは」
遠くにいる貴族達も笑顔です、結局そこだと人工色溢れてしまうという俺たちの無駄なこだわり
により別のとこですることにしました、でもせっかくいいとこにきたので記念撮影することに、
俺のサイバーショットは超高機能なのでデジカメ初のタイマー撮影機能がついているのです。
「うぃー、撮るよー!」
カメラのボタンをぽち、皆のとこに俺も行きます、するとダカが突然、
「あれ?智史君、あれって撮れるの?」
「うん、撮れるよ」
「あれ?ちょっとおかしいんじゃない?あれ?」
「おいおいおい!?何?」
「ちょっと俺見てくるわ!」
パシャ
「あぁ〜!もう!大丈夫なんだよ!勝手に撮ってくれんの!」
「え?あ、ほんとだ!」
「じゃあもう一回行くからね?誰も動いちゃ駄目だよ!?」
「はいはいはい」
「いくよー」
ポチ、そして皆のとこに行く俺、まったくもうダカのせいで余計な手間を取ってしまった、
こういう記念のことはしっかりとやっていk
「あれ?あのカメラ撮れないんじゃないんですか?」
「だぁもう!撮れるっての!」
「…ちょっと俺見てきます!」
「あほー!」
パシャ
「もぉ〜!」
「ほんとごめんなさい」
「だ!か!ら!これはオートで撮ってくれるお前らより100倍頭いい機械なの!二度とすんなよ!?黙ってここにいろ!」
「はいはいはい」
「じゃあ撮るよ?」
ポチ
ほんとにこいつらはいつもこうだ、俺がせっかくこうやって皆の思い出を残そうっていうのに
こうやってふざけて駄目にして、でもこの写真を撮れば俺たちはもっとn
「…あれ?」
「同級生!?動くなよ!?」
「あれ絶対撮れないって!やばいよ!」
「まじすかかんさん!?」
「ちょっと俺見てくるわ!」
「あぁー!!」
「…(近付いたカメラの前でじっとしてる)」
パシャ
「てめぇちょっと時間余ってんじゃねーかよ!」
「いやぁ動き出すのが早かったわ」
そこで記念撮影終了、やっとこさバーベキューの場所を探しに出発です、この時昼の十二時。
今度は山を下りながらい場所を探します、程なく走るといい感じの川べりが、
「よーし、ここにしよう!まずは火をおこさないとね!」
何にもしなかった飯塚
いい感じで火もたけてきました、どんどん焼いて食べます食べます、うまいです。
いいもんですね、自然の中でのバーベキュー。
「あー、お腹いっぱい、俺昼寝しちゃお!」
と言うとダカはのび太バリのスピードで寝てしまいました、俺たちは腹ごなしに飯塚を
木の上に登らせてみたり
して、一しきり遊んだんですが、することなんてすぐになくなってしまいました、
「どうすっか、ダカ君にガーデニングしてみる?」
「あ、いいっすね!」
ということになり3人でダカに花や草を植え始めました、
一生懸命頑張った甲斐もあり、結構な力作が出来上がりです。
ぐっすり
「あはははは!こりゃいい!」
なんか最終的に根っこごと乗せちゃいましたね、
「ねぇねぇねぇ、もうちょっとやりましょうよ、よ!」
またもや飯塚さんが興奮してしまったもよう、1人でどかどかダカ君に草とか土とか乗せてます。
「おいちょっと暖かそうだなこれ」
「まだまだっす、あーもう帽子邪魔!」
「っだぁ!てんめぇら何してんだよ!うわ!埋まってる俺!?」
眠りのふちからビックリするダカ君、
「いやいやいや、寝ぼけてるだけだよダカ君、もうちょっと寝てな」
「うん、あんま酷いことしないでね?」
「はい!」
「ぐー」
一秒で寝付いたダカ君の帽子をとっぱらう飯塚、
おでこに草を乗せます
「あはははは!生えてきた!」
やべー、とんだ植物人間ですわこいつ。
「いやー楽しかったっすね!」
興奮がようやく収まった飯塚さん、ダカ君のことはほっておいてバーベキューの片付けを
始めました、俺とかんも一緒に片付けて、さぁ帰ろうという話に、そこでダカ君を起こそうと
したらダカの姿が見えません、あれ?どこ行ったんだろう?
「飯塚!ダカ君がいないぞ!」
「あれ?あ!あはは!あそこで頭についた土を洗ってます!」
「ほんとお前らあんだけやっといてほっとくってのはどういう了見だ!?」
「いやいやほんとごめん、じゃあ帰ろうか」
ようやく長い一日を終え、車に乗り込む一同、いやぁ楽しかった、
「…あの、最後にいいですか?」
「どうしたの飯塚?」
「俺最近プロレスにはまってて、今すぐじゃんけんで一番負けにドロップキックしたいんです!」
「えー?!超関係無いよ!?」
「いいじゃん、やろうよ」
「そうだよ」
「皆がそういうなら…」
以下結果です。
いやはやしかし本当に楽しかったです。また来年やることにしました。
おまけ
さらにおまけ