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BLADE of ARCANA
〜 いつか帰る日のために 〜

シーン1永遠の支配者
シーンタロット 【 デクストラ 】−正位置−
GM
ここは“ジーゲンブルグ”の城のテラス。シーンプレイヤーはヴァルトだ。
ヴァルト
今は静かなんだろうなぁ。
GM
テラスの傍ら立つ女城主は、夕焼けの茜色に染まる都市を見ながら君に問いかけるね。
ロヌハァラ
「……美しい街でしょう? 命を懸けて守るに値する街だと私は思っています。」
GM
静かだが、毅然とした彼女の決意が、その言葉からは感じられる。夕日がロヌハァラの影をテラスに映し出している。その影は紛れもなく不死者【フィニス】の [聖痕] の形をしていた。
ヴァルト
あれ? 仲間ですか。
ロヌハァラ
「私は、この不可思議な永生の定めを背負って生まれたことを、この街に出会って初めて感謝できたんです。」
GM
と、問いかけてくるね。
ロヌハァラ
「約束したんですよ。ずっと昔に。ここを守り、待ち続けると……。
申し訳ないけど、この街を守る為に力を貸していただけませんか?」
ヴァルト
「いいですよ。約束は守らなければならないですからね。」
ロヌハァラ
「そうですね。特に私達のような永生者にとっては、約束は非常に重い意味を持ちますからね。」
ヴァルト
「はぁ……(溜息)。確かに。ただこうも長く生きると、守れない約束も多くなってきますね。」
ロヌハァラ
「だからこそ、約束は大切なのです。」
GM
ちょっと辛くなってきた(笑)。このへんでシーンを切ろう。
シーン2魔性の剣
シーンタロット 【 ステラ 】−逆位置−
GM
では次は、登場しなかった3人で一番 [鎖] の少ない……フェイムのシーンだ。
フェイム
逆位置じゃんかー!(笑)。
レイン
何なら、引っくり返して差し上げましょうか?
フェイム
(適当にあしらう)あ〜はい、やってやって(笑)。
レイン
2D振って(コロコロ)『1』。出た(一同爆笑)。
フェイム
やりやがった(笑)。
レイン
真の導く者【ステラ】は私ですからね(笑)。
ラック
おいっ!(笑)。
GM
君が廊下を歩いていると、ギルガイン卿の私室の扉が開いている事に気づいた。
フェイム
覗くべきなのかな?
GM
いや、べつにしなくても良いけど。部屋の前を通りかかると、中から彼の声がが聞こえる。それはとてもギルガイン卿の声とは思えない、禍々しい声だ。
???
「ギルガイン、不死者の生命の源を収穫することが汝の使命。常々忘れるな。」
GM
といった声が聞こえてくるね。
ラック
覗け!
フェイム
今まさしくそう思ったところだ(笑)。
ラック
(コロコロ)登場成功。俺は窓の外から中の様子を伺っている。宙に浮きながら、腕を組んで壁に寄りかかり、覗き込んでいるのだ。
ヴァルト
それって外から見ると怪しいよっ!(爆笑)。
フェイム
『あの人、壁に貼り付いてるわー!』って(笑)。
レイン
……私はまだ登場してなくてもいいか?
GM
ああ構わんよ。では続けよう。その声はギルガイン卿の持つ剣から発せられているようだ。その声にギルガイン卿は眉をひそめるね。
魔剣
「汝はもはや闇。何を迷うか、我を用いて全てを斬り裂け。収穫せよ。」
ギルガイン
「出て・・・・・・来るなっ!!」
GM
ひとりでに鞘から抜け出そうとする魔剣を、ギルガイン卿は渾身の力で押し留める。激痛に耐えかねるようにその顔が歪むね。
やがて剣は静かになった。ひとまず引く事にしたようだ。ギルガイン卿はソファに深く身を預けて、ふと君の方に視線を送るね。
ギルガイン
「誰かいるのだろう。入ってくれ。」
フェイム
ばれてしまった。では中に入ろう。
ギルガイン
「見ていたのか。」
フェイム
「ああ。」と頷く。
ギルガイン
「笑ってくれ。これが“真の騎士”よ、“最強の騎士”よと謳われた男の正体だ。」
フェイム
「では殺戮者なのか?」と聞く。
ギルガイン
「・・・・・・・・・ああ・・・その通りだ・・・・・・。」
フェイム
なんだか俺、ピンチだー!!(一同爆笑)。
ギルガイン
「だが、北狄どもに我が故郷を汚させはしない。信じてくれ。」
GM
と、君に声をかけるね。
フェイム
「その剣は?」と聞こう。
ギルガイン
「フ・・・・・・あの忌々しき“カーネイジ”の落とし子よ。」
ラック
飛び出したくなる衝動を必死に抑える。
フェイム
“カーネイジ”・・・・・・って?
レイン
もう忘れたのですか?(笑)。
ラック
人を闇に堕とす呪われた魔剣だ。
フェイム
よろしくない剣なんだな。
ラック
そのとーりだっ。
ギルガイン
「この戦いが終わるまで、私は貴公に剣を向けることは無い。約束しよう。だから私の事を信用してくれ。」
フェイム
「分かった。この事は忘れておこう。」
ギルガイン
「戦いの終わりには、私なりの決着を付けよう。」
レイン
では登場しますよ。
ラック
今頃になって出るのか?
レイン
登場判定してしまったからね。とりあえず私は師匠の正体を見ていないという事で。
師匠の部屋から出てきたフェイムに対して「どうしたんですかフェイム? そんな蒼い顔をして。」(一同笑う)。
フェイム
「いや、何でもないです。」
レイン
「そうですか。なら良いのですが。」
フェイム
すごいプレッシャーだった(笑)。
シーン3捧げる想い
シーンタロット 【 オービス 】−正位置−
GM
では……連続するけど今回もフェイムのシーンだな。
ヴァルト
出られますか?
GM
出ても構わんぞ。舞台は“ジーゲンブルグ”の酒場だ。
ヴァルト
出る(コロコロ)登場っ!
ラック
俺も出る(コロコロ)成功した。
レイン
私も出ます(コロコロ)成功。先に [鎖] もらうよ?(めくったタロットは逆位置)。
ラック
先に引いてくれてありがっと〜う(笑)。いやぁさすがレイン殿、代わりに逆位置を受け取ってくれるなんて、さすが白騎士様だぁへっへっへっへ(一同笑う)。
レイン
・・・まぁ闇に片足突っ込んでる奴の身代わりになってあげるぐらいは当然です(一同爆笑)。
ラック
誰がだコラ(笑)。
GM
時刻は夕刻。君の傍らには一人の女性がいる。
フェイム
誰だ。
ヴァルト
春が来たのね!(爆笑)。
GM
彼女はギルガイン卿についてきた女性で、名をカトラという。
レイン
そんな女性がいたのですか? 師匠も隅に置けないなぁ。
ラック
「ギルガインの連れか・・・・・・こいつも何かあるかも知れんな。一応張っておくか・・・・・・。」
ヴァルト
な〜んだ。フェイムさんにもついに春が来たのかと思ったのに(笑)。
フェイム
俺、まだ16歳(笑)。
レイン
もう16だろ。おかしくないって(笑)。
GM
君はその女性の顔を見た時、驚きを隠せなかった。君と彼女は同郷だったのだ。
フェイム
おおっ?
ラック
古い知り合いか。
GM
ついでだ、こいつをくれてやろう。
フェイム ── PC(5)用シナリオ因縁   ◎故郷/カトラ
 あなたの故郷には、奇妙な人物がいた。日々、ただ黙々と己の体を鍛え続けるアクアだ。あなたはよく、彼女が鍛錬する様を見物していた。彼女も、何も言わなかった。あなたは、その空間が妙に心地よかったことを思い出す。
GM
そして君は、カトラに誘われて酒場にやってきた。カトラは酒が入っているためか少し口が軽くなっているようだ。
レイン
私達はデバガメでしょうか?
ヴァルト
じゃあ耳を澄ませていよう(笑)。そしてレインさんがいることに気づく!
レイン
では同じテーブルに。「あやしい、あやしい、あやしい……。」(一同笑う)。
ラック
「そうですね、そうですね。」と言いながら混じろう(一同笑う)。
フェイム
マスター、クロスボウ一丁(一同笑う)。
ラック
真面目な話しをするよ(笑)。「レインよ、あの女を張っておけ。」
レイン
「なぜ?」
ラック
「あの女は“カーネイジ”と関わりがあるかもしれんのだ。」
レイン
「という事は、“カーネイジ”の使いが師匠に近づいている?」
ラック
「それについては後々話そう。今はマスターに情報を話させるんだ。」(一同笑う)。
フェイム
途中からプレイヤー発言が混じってきたぞ(笑)。
ヴァルト
ではどうぞ。
GM
カトラは語るね。
カトラ
「あの方は、私の姿を見ても眉一つ動かさずに受け入れてくれた。ただ、それだけのことが嬉しかった。」
GM
それで、君はカトラの腕が両方とも偽腕になっている事に気づいた。
フェイム
ふんふん。
GM
遠い目をしながら、カトラは語った。久しぶりに酌み交わす酒に、彼女はやや酔っているようだ。
君は何か言う事があるかな?
フェイム
・・・・・・。
GM
・・・・・・・・・。
フェイム
・・・・・・・・・・・・(重い沈黙)。
GM
まぁ、お前には無いだろうな(一同笑う)。
フェイム
当たり前だろう(笑)。
GM
(笑)ではカトラは続けて話しだす。
フェイム
聞き役に回ってます。
カトラ
「あの方とともに肩を並べて戦っているだけで、幸せを感じられる。不思議な話だけど、本当のこと・・・・・・。」
GM
とか言ってる。
ラック
「・・・・・・ますます危険な香りがする。」
レイン
「そうですか? 私は分からなくも無いですが。」
ラック
・・・・・・失礼、そういえばお前は女だったな(一同爆笑)。
レイン
そうだよ(笑)。しかし、今のはそういう意味ではない。こいつにあるのはあくまで師弟関係の信頼のみだ。
ヴァルト
そうなの?
レイン
でないと、キショくてロールプレイできん(一同爆笑)。
GM
で、それでも君は何も言わないか?
フェイム
な、何を言えというのだ?
GM
では君は聞き手に回っているようなので、彼女はふっと笑うね。
カトラ
「変わらないな、お前は。」
GM
そして、ポツポツと自分の事を話してるね。故郷の話題とかかな。
ラック
あの女はシロなのだろうか?
レイン
ん〜、私には分かりかねますが。
ラック
「では全てを話そう。レイン、後で俺の部屋に来てくれ。」
シーン4認められぬ事実
シーンタロット 【 アクア 】−正位置−
GM
では次のシーンは……誰かリクエストするかい?
ラック
はーい。俺の部屋!
GM
では君の自室ということで。
レイン
『同行者』で出ます。
ヴァルト
登場する(コロコロ)成功。
ラック
「ところで君は、ギルガイン卿とはどういった関係なのかな?」
レイン
頬を赤めらせて……。
ラック
違うだろう!(笑)。
フェイム
悪い物でも食ったか?(笑)。
ヴァルト
ギルガイン卿は、そんなに女性にモテる方なのですか?(笑)。
GM
別に不自然な話しじゃないがな。
レイン
不自然ではないが、私はそういった感情は持ち合わせていません。
「私の剣の師匠です。」
GM
剣どころか、騎士としての立ち振る舞いに理念など、全てにおいての手本となっている人だ。
ラック
なるほど。
レイン
「何でしたら、師匠の教えを今ここで説きましょうか?」
はしょっても3時間はかかると思いますが(笑)。
ラック
「いや、いいんだ。」
ヴァルト
そりゃそうよね(笑)。
ラック
「僕は殺戮者の教えなんて聞きたくないんでね。」
レイン
「・・・・・・今、何と言いました?」ラックに軽く殺気を持つ。
GM
持つだろうな。
レイン
「あの偉大な方が、殺戮者になどなるはずがない。」
ラック
「君は何も聞かされていないんだな。レインよ、せめて真実をお教えしよう!」
レイン
聞く耳は持たないぞ。
ラック
「真実は!・・・・・・あぁん(突然悶える)
フェイム
この馬鹿、何考えてる?(笑)。
GM
しっかし険悪な雰囲気だな。ヴァルト、上手く収めてくれたまえ。
ヴァルト
何を言えというの(笑)。
ラック
じゃあワインを飲みながらだな、「君にはいずれ、ギルガイン卿と戦ってもらう事になるだろう。嫌とは言わせんぞ。」
レイン
「な・・・・・・なぜそのような事に?」
ラック
「簡単だろう。聖痕者が殺戮者と戦うのは当然の事じゃないか。」
レイン
「あの師匠に限って、その可能性はありえません!!」
ラック
「そうだな、真実はいずれハッキリするだろう。だがその時には問答無用で戦ってもらうぞ。それが“ペナンス”を持つべき者の定めなんだ。」
GM
ほとんど死刑宣言だな(笑)。
レイン
しかし、長年付きそって教えを受けた師匠と、友人とはいえ怪しい言動の男(一同笑う)。どちらを信用するかといえば当然師匠だろう。
ラック
そうだね(笑)。自分で言うのもなんだけど師匠だろうね(笑)。
レイン
この男、私の師匠を侮辱したな!(笑)。師匠に教え込まれた <騎士の誉れ> があるので、突然斬りかかったりはしませんが、もう我慢の限界だろう。
ラック
「真実は伝えた。あとは君次第だ。」
レイン
気分が悪くなったので、足早に部屋を出ます。
バターン、カツカツカツカツ(足音が遠ざかっていく)。
ヴァルト
「あ〜あ。ラック、あんまりキツイ言い方しちゃいけないよ。」
ラック
「そういえば、君はギルガイン卿とは顔見知りなのか?」
ヴァルト
「いいえ。私は領主さんと知り合いなのよ。」
ラック
領主……これもギルガインとつながっているのか?
GM
<事情通> で判定して良いよ。
ヴァルト
(コロコロ)成功したよ。
GM
ギルガイン卿とロヌハァラは、かなり古くからの付き合いのようだね。
ラック
「そうか、君はここの領主と知り合いなのか。だったら気をつけた方がいい。」
ヴァルト
「なぜ?」
ラック
「……ギルガイン卿が狙っているからだ。」
ヴァルト
「噂を聞く限りでは、そんな人とは思えませんでしたけど?」
GM
ギルガイン卿は、“ジーゲンブルグ”の人々からも厚い信頼を寄せられているね。
ラック
「君が油断して死のうが、本来僕の知ったことではないんだ。君は後継者にはなれないからね。」
ヴァルト
「別に私は構わないけど、そんな強引に押し付けたらレインも可哀相じゃないの?」
ラック
「押し付ける? 違うね、これは運命だから仕方ないのさ。」(笑)。
レイン
こんな奴に自分の運命を握られてると思うとゾッとするな(一同笑う)。
ラック
「人には宿業というものがあるというのを覚えておくがいいさ。」と言って、私は窓から出て行くぞ(一同笑う)。
GM
お前は普通に入り口から出入りできないのか(笑)。
ラック
そういえばそうだねぇ(笑)。
レイン
そう言うなGM。彼に通常のプレイは無理なんですよ。
ラック
そんなことはねぇよ(笑)。
レイン
流石は“カーネイジ”に魅せられた男だ(一同爆笑)。
ラック
ち、ちがぅぅぅう!!(爆笑)。
フェイム
レイン選手、反撃しております(笑)。
GM
さっき散々言われていたからな(笑)。
シーン5安息の丘
シーンタロット 【 グラディウス 】−正位置−
GM
次のシーン。シーンプレイヤーはレインが指定されている。
ヴァルト
出れますか?
GM
君は出ておいた方が良いと思われる。ついでにダイスは2個振っていい。
ラック
ロヌハァラが出てくるのだな。
GM
君はロヌハァラに呼び出された。ここは“安息の丘”と呼ばれる、“ジーゲンブルグ”全域を見渡せる小高い丘だ。頂上には一本の樫の樹が生えている。ロブハァラは、樹の根元を指しながら言うね。
ロヌハァラ
「40年ほど前になりますが……ここで、私は白い産着にくるまれ、すやすやと寝息を立てる赤子を見つけました。」
レイン
40年ほど前か……私は彼女が“不死者”だと知っていて良いのか?
GM
知り合いにも一人いるしな(ヴァルトも不死者)。そういう人間がいるのは知っているだろう。
レイン
了解した。
GM
語ったロヌハァラの目には、限りなく優しい光があったよ。
ロヌハァラ
「親は見当たりません。でも、放っておくわけにもいかないでしょう? だから私は子供を育てることにしました。それがハウエルです。」
レイン
ハウエル……ギルガインか。特に驚く事でもないです。
GM
そうか。他に何かあるか?
レイン
「師匠はここで、貴方に育てられたのですね?」
ロヌハァラ
「そうです。」
レイン
「その事は初めてお聞きしました。」
ロヌハァラ
「今、ハウエルは……。」
GM
と言ったところで、ロヌハァラは目を閉じて言葉を切る。
レイン
「師匠がどうかいたしましたか?」
ロヌハァラ
「いえ……何でもありません。」
ラック
そして、レインの頭に俺の言葉が響く。
奴は殺戮者だ、奴は殺戮者だ、奴は殺戮者だ……』(一同爆笑)。
レイン
頭をブンブン振って追い出そう(一同笑う)。私は師匠に付いて行く。
ロヌハァラ
「では、そろそろ戻りましょうか。」


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