■2010年6月号

今月の潮流
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今月のできごと


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バイオジャーナル

できごと(4月11日〜5月10日)報道媒体発表時



20日 ・東北大の研究チーム、大人の皮膚や骨髄の中に、さまざまな細胞になる能力を持つ多能性幹細胞を発見、分離・培養にも成功した。胚性幹細胞(ES細胞)や人工多能性幹細胞(iPS細胞)に続く多能性幹細胞の可能性があるとして、「Muse(ミューズ)細胞」と命名した。
・東京都臨床医学総合研究所研究員、若年性パーキンソン病が起きる原因を突き止めた。二つの遺伝子が働かず、細胞内の小器官「ミトコンドリア」の不良品が蓄積することで発症している可能性が高いという。
・農林水産省と宮崎県、同県都農町の肉用和牛繁殖農家で母牛3頭が家畜伝染病「口蹄疫」に感染した疑いが強いと発表。
21日 ・京都大学再生医科学研究所の研究チーム、マウスのES細胞を使って体内で動脈がつくられるメカニズムを遺伝子レベルで解明。
26日 ・米ハーバード大と日本の国立成育医療研究センター、東京農業大の研究チームのマウスでの実験で、iPS細胞はES細胞に比べ、特定の遺伝子群が働いておらず、全身のあらゆる細胞に変わる能力が低い場合が多いことがわかった。
・新潟県上越市・北陸研究センターで行われたGMイネ栽培差止請求第2回控訴審。
29日 ・厚生労働省の専門委員会、「ヒト幹細胞」を使った臨床研究指針を改定し、iPS細胞やiPS細胞から分化させた細胞も使用可能とする指針案をまとめた。
・空中に浮遊して吸い込んだ人に感染し、最悪の場合、髄膜炎などで死亡させる病原性の高いカビ(真菌)が、カナダから米国にかけての北米西海岸で拡大。
5月5日 ・奈良先端科学技術大学院大らの国際チーム、カエルの全遺伝情報(ゲノム)を解読。両生類は初めて。
7日 ・独マックスプランク進化人類学研究所などの国際研究チーム、ネアンデルタール人のゲノム配列を解析し、過去に一部が混血し、ヒトにもネアンデルタール人に由来する遺伝子が残っている可能性があることがわかった。
・京大が設立したiPS細胞の特許管理会社「iPSアカデミアジャパン」、米バイオ企業「セルラー・ダイナミクス・インターナショナル(CDI)」に特許使用を認める契約を結んだと発表。
8日 ・農林水産省と宮崎県、家畜伝染病の口蹄疫に感染した疑いが強い牛と豚を新たに確認、43例目。すべて1例目の農家から7キロ以内の移動制限区域(半径10キロ)内だった。県によると、43例目までの処分頭数は計5万9104頭。
・iPS細胞研究に特化した京都大のiPS細胞研究所が8日完成式。地上5階、地下1階、研究者・スタッフ約120人。
9日 ・体外受精した受精卵の遺伝子をしらべ、病気になる恐れのないものを子宮に戻す受精卵診断で、慶応大がこれまでに対象とされてこなかった遺伝病で妊娠を成功させた。診断を受けたのは副腎白質ジストロフィーの原因となる遺伝子異常をもつ女性。