■2011年3月号

今月の潮流
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バイオジャーナル

今月の潮流●ゲイツ財団助成研究、アフリカ戦略を否定


 ビル&メリンダ・ゲイツ財団の助成を受けた「世界食料危機」に関する研究で、同財団が進めるアフリカへの戦略を真っ向から否定する結論が出た。
 ワールドウォッチ研究所が、2年をかけ25のアフリカ諸国を調査した結果、アフリカ諸国が貧困を解決するには、新しい種子を開発し、そのわずかな品種の作物に依存するという、「魅力的だが単純な公式」は止めるべきだと指摘した。これはGM種子開発とそれに依存する方向はとるべきではないという結論である。本当に必要な投資は、土と水に向けるべき、としたこの結論は、ゲイツ財団とモンサント社が進めている方向とは異なるものである。
 また、気候変動についてもふれ、米国の農地4億3400万エーカーを有機農業など持続可能な農業に切り替えれば、16億トンもの二酸化炭素を削減できる。食料危機や環境問題の解決のためには、GM農業ではなく土を大事にする持続可能な農業への切り替えが必要だと結論づけた。 〔Business Report 2011/1/16〕