■2012年5月号

今月の潮流
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バイオジャーナル

今月の潮流●インドでGM作物野外試験栽培を禁止する州増加


 インド環境大臣は、5つの州でGM作物の野外試験を禁止することになったと述べた。インドでは、2011年に規制基準を改定し、GM綿など非食用を除く食用GM作物の野外試験栽培の是非について、より大幅な権限を州政府に認めた。その結果、ビハール、マディヤプラデーシュ、ケララ、ウッタラクハンド、カルナタカの5州が禁止を決めた。現在、野外試験栽培が可能なのは、アンドラプラデーシュ、グジャラート、ラージャスタンの3州のみである。〔Press Information Bureau 2012/3/27〕

 その1つグジャラート州政府が、GMトウモロコシの野外試験栽培を認めた。モンサント社とシンジェンタ社が申請していたもので、ダウ・アグロ・サイエンシス社とバイエル・バイオサイエンス社もGM綿の試験栽培を申請中。GMOフリーを求める人々は、環境保護法違反にあたる栽培だとして、即刻破棄するよう求めている。〔Coalition for a GM-Free India 2012/2/27〕

 揺れ動いているのがラージャスタン州政府である。最終的に同州政府はGM作物の栽培を禁止した。しかし、決定通知が1カ月も遅れたため、その間に農業省事務次官がGMカラシナの野外試験を認め、栽培が実施されていた。この承認は規制機関の認可も受けておらず、また州バイオテクノロジー調整委員会も知らなかった。〔Down To Earth 2012/3/31〕