■2014年3月号

今月の潮流
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バイオジャーナル

ニュース


●遺伝子組み換え作物
●GMカメリナ・サティバ野外試験申請

 英国ロザムステッド研究所は、政府環境・食糧・地方省に、GMカメリナ・サティバ(和名ナガミノアマナズナ)の野外試験を申請した。この植物の種子は、亜麻仁油の原料である。健康に良いとされるオメガ3不飽和脂肪酸の量を多くするためにGM技術が用いられている。なお、同研究所で行われていたGM小麦の試験栽培は、昨年12月末で終了した。〔Rothamsted Research 2014/1/29〕

●GMバジル開発

  米国西ケンタッキー大学の研究者チームが、医薬品成分を増強したGMバジルの開発を進めている。このバジルには、オイゲノールというバニリンの原料になる成分を増やすためにGM技術が用いられている。また、このオイゲノールは乳がんに効果があるといわれており、主に医薬品生産に用いるのが目的。〔Business Standard 2014/1/20〕


●GM紫トマト収穫

 英国ジョン・イニス・センターが開発した紫色のトマトが、カナダ・オンタリオ州イーミントンで試験栽培され、収穫された。この試験は主に個人投資家の関心を買うために行われたものと思われる。トマトが紫色なのは、ブルーベリーなどに多く含まれている、健康に良いとされている青色色素のアントシアニンを多く含むためで、紫色のトマトジュースなどを製造するのが目的だという。〔John Innes Centre 2014/1/29〕
●GM樹木
●バラの香りのポプラ

 米ワシントン州立大学生化学研究所が、バラの香りを発するポプラを開発している。これは2-フェニルエタノールを生産する樹木で、研究所では当初バイオ燃料用樹木を開発していたが、化学物質を作るものへと目的が変更された。〔Daily Reporter 2014/2/12〕
●GM汚染
●塩野義製薬がカルタヘナ法違反

 文部科学省は1月24日、大阪府豊中市にある塩野義製薬医薬研究センターが、カルタヘナ法に基づく不活化処理をせずに、遺伝子組み換えバキュロウイルスを用いた実験器具や廃液を廃棄していたことを明らかにした。同社による違法行為は、2007年7月から2013年10月まで続いていた。バキュロウイルスは、遺伝子組み換え医薬品の製造や開発、研究で活用されているウイルスである。同社によると、実験の管理者や実施者の認識が不十分だったことが原因だという。