■2015年4月号

今月の潮流
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バイオジャーナル

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●GM花卉
●色が変化するGM花

 米国コロラド州のフォート・コリンズ社では日周リズムに合わせて色素分子が変化するよう遺伝子を組み換えた、青色とピンク色に変化するペチュニアの開発を進めている。〔Smithsonian 2015/2/14〕

●GM食品添加物
●見えなくなるGM食品添加物

 2014年6月27日、厚労省は医薬品食品局食品安全部長名で「食品、添加物等の規格基準及び組換えDNA技術応用食品及び添加物の安全審査の手続の一部を改正する件について」という文書を出した。これにより遺伝子組み換え技術によって作られた食品添加物でも、「セルフクローニング」「ナチュラルオカレンス」と企業が判断すればGM食品添加物とみなされなくなり、安全審査も申請も必要なく、名前も公表されないことになった。この規制緩和について厚労省は1月30日、市民団体との交渉の席上「基準を明確化して企業の判断に委ねた」と述べた。

●GM汚染
●森林総研と農工大がカルタヘナ法違反

 3月10日文科省は、独立行政法人・森林総合研究所と国立大学法人・東京農工大学がカルタヘナ法に基づく安全確認を受けずにGM生物を使用していた、と発表した。いずれも原因は安全審査体制の不十分だった。研究者にGM生物への警戒が薄れているためか、近年、同法違反行為が頻発している。

●沖縄のGMパパイヤ自生調査、GMO検出されず

 2月26日農水省と環境省は、「平成26(2014)年未承認遺伝子組換えパパイヤの生育実態調査」を発表した。2011年のGMパパイヤ栽培発覚を受けて開始された調査で、12年は36か所69検体のうち2検体がGMパパイヤだった。13年は13か所48検体(検査可能は40検体)、今回発表の14年は11か所25検体を検査、ともにGMパパイヤは見つからなかった。対象箇所は、GMパパイヤが栽培されていた圃場から600メートル圏内の道路端などで自生していた検体。両省は3年間の調査でGMパパイヤの拡大の恐れはないとして、継続調査は打ち切られる。

●中国からの輸入ビーフンにGM稲混入

 2月24日、中国からの輸入ビーフン「江西米粉」に未承認Bt稲を検出したため、兵庫県は輸入元の神戸物産に回収を命じた。

●GMOフリーゾーン
●阿蘇でGMOフリーゾーン全国交流集会開催

 3月7〜8日、第10回GMOフリーゾーン全国交流集会が熊本県阿蘇市で開催された。生物多様性が豊かな熊本県は、その自然を利用した農業が盛んで、とくに阿蘇市は雄大なカルデラの中に広がる自然と人びとの暮らしが共生する地域である。中心テーマは有機農業を基礎にした食と農のまちづくり。地元の農家を中心に480人が参加した。今年はヨーロッパでも5月6〜8日にGMOフリーゾーン世界大会が開催される。