■2015年5月号

今月の潮流
News
News2


今号の目次へ戻る
ジャーナル目次へ戻る

























バイオジャーナル

今月の潮流●WHOの研究機関、グリホサートを発癌物質と評価


 3月20日、世界保健機関(WHO)の国際癌研究機関(IARC)は除草剤、殺虫剤5種類の評価を発表し、その中の除草剤ラウンドアップの主成分グリホサートについて、発癌性の可能性が大きい「グループ2A」とした。IARCはこれまで化学物質や放射線の発癌性を評価し、ランク付けしている。ランクはグループ1から4まであり、グループ2はA、Bに分けられ、計5段階評価となっている。グループ1は「発癌性あり」でアスベストやダイオキシンなど、グループ2Aは「おそらく発癌性あり」でPCBや紫外線など、2Bは「発癌性の可能性がある」でDDTや電磁波など、グループ3は「発癌性と分類できない」、グループ4は「おそらく発癌性の可能性はない」となっている。グループ2は基本的に発癌物質と認識されている。

 4月2日に米国政府が発表した最新データによると、米国でのグリホサート消費量は、2002年の4万9000トンから2012年には12万8000トンに増加している。2013年にドイツの市民団体テストバイオテクが行なった調査では、アルゼンチンから輸入したGM大豆から、EUの残留基準値の5倍の高濃度のグリホサートが検出されている。〔Test Biotech 2015/4/2〕