■2016年5月号

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バイオジャーナル

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●北米事情
●モンサント社の新しいGMトウモロコシUSDAが承認

 米国農務省(USDA)はモンサント社の除草剤ジカンバと除草剤ラウンドアップ耐性GMトウモロコシの米国内での栽培と流通を承認した。このGM作物は、長年のGM作物栽培による除草剤で枯れない「スーパー雑草」対策を目的として開発された。ジカンバは枯葉剤に用いられた農薬で、環境保護団体などから強い反対意見が出されていた。〔EWG 2016/3/25〕


●カナダがGMジャガイモを承認

 カナダ政府は、JRシンプロット社が開発したGMジャガイモを承認した。特定の遺伝子の働きを止めるRNA干渉技術を用いて、加熱した際に生じる発癌物質アクリルアミドを低減させたものである。3月21日にカナダ食品検査庁が飼料としての安全性と環境影響評価を、カナダ保健省が食品としての安全性にお墨付きを与えた。米国ではすでに栽培が始まっているが、米国に続いてカナダでも栽培と流通が可能になった。この第一世代のGMジャガイモは、RNA干渉技術を用いているため安全性に強い疑問が出されている。JRシンプロット社はまもなく、米国が承認済みの第二世代のGMジャガイモを申請する。〔Capital Press 2016/3/24〕


●米国政府機関がBtナスプロジェクトに資金提供

 米国国際開発局(USAID)は、Btナス推進を目的に、バングラデシュとフィリピンのプロジェクトに、コーネル大学経由で480万ドルを提供した。Btナスは、バングラデシュでは2014年に20か所、2015年に104か所で栽培されたが、収穫減による失敗が報告されている。その原因を示す科学的な報告は発表されていない。〔Cornell University 2016/3/29〕


●米国の食品企業が続々とGM食品表示を表明

 7月1日からバーモント州で始まるGM食品表示制度施行を前に、マーズ、ケロッグ、コナグラフーズ、ロイズ、などGM食品表示を表明する企業が増えている。ゼネラルミルズも、米国内で販売するすべての製品にGM食品表示を行う。同社はハーゲンダッツ・アイスクリームなどを生産している。バーモント州のGM食品表示法では、違反者に罰金が科せられる。〔Tech Times 2016/3/19など〕


●米環境保護団体がGM鮭承認取り消しを提訴

 米国の環境保護団体が、環境影響評価が不十分だとしてGM鮭承認取り消しを求め食品医薬品局(FDA)を訴えた。訴えを起こしたのは食品安全センター、Food and Water Watch(食品および水の監視)、Friends of the Earth(地球の友)など。〔The New York Times 2016/3/31〕


●カナダで全国農民連合がGM種子販売停止を求める

 カナダの全国農民連合は、GMアルファルファ栽培は有機農業や非GMの慣行農業に回復不能な影響をもたらすとして、農業大臣に対してGMアルファルファ種子の販売停止を求めた。〔Morning Post Exchange 2016/3/28〕