■2016年10月号

今月の潮流
News
News2


今号の目次へ戻る
ジャーナル目次へ戻る

























バイオジャーナル

今月の潮流●バイエル社がモンサント社を買収


 9月14日、ドイツの化学メーカー・バイエル社は、世界最大の種子企業米国モンサント社の買収で合意した。モンサント社は「次世代農業をリードする技術開発が加速し」「3年後には年間約15億ドルの相乗効果を発揮するだろう」との声明を発表した。買収にあたっては、バイエル社がモンサント社の株を1株128ドル、総額約660億ドル(約6兆8000億円)で取得する。今春提示していた122ドルから、今年5月9日のモンサントの株価に44%上乗せした。農薬のバイエル、種子のモンサントの両社の合併で、それぞれの分野で世界の約3割を占める巨大企業の誕生となる。

今年2月に合意した中国の国営企業の中国化工集団公司(Chem China)による、世界最大の農薬企業スイス・シンジェンタ社買収に関して8月22日、米国財務省の対米外国投資委員会(CFIUS)が売買契約を承認した。CFIUSは米国の安全保障の立場から、企業統合について検討を加えてきた。まだ独占禁止法に関しての結論は出ていない。〔Times 2016/8/23〕

昨年12月には米デュポン社と米ダウ・ケミカル社が経営統合で合意した。年間売上高100億ドルを超える巨大企業が出そろい、これにより種子・農薬などのアグリビジネスは、この3社が世界市場を支配することになる。とくにバイエル・モンサント社の年商は266億ドルに達する。

だが、順調にこの3つの買収や合併が成立するとは限らない。現在、デュポンとダウ・ケミカルの統合に関して欧州委員会が審査中であり、今回のバイエル・モンサントもまた、欧州や米国で独占禁止法にひっかかる可能性がある。