■2017年4月号

今月の潮流
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バイオジャーナル

ニュース



●北米事情
●米国で新しいGMジャガイモ承認

 米国環境保護局(EPA)、食品医薬品局(FDA)は、新たに3種類のGMジャガイモを承認した。シンプロット社が開発したRNA干渉技術を用いたジャガイモで、耐病性、打撲黒斑低減、発癌物質アクリルアミド低減を併せ持つ。日本で審査のすすむものの次世代品種である。すでに農務省が承認しており、これにより米国では栽培・流通が可能になった。〔Food Dive 2017/3/3〕
●欧州事情
●欧州のグリホサート再登録をめぐる動き

 EUの専門機関である欧州化学物質庁が、グリホサートは発癌物質と評価する基準を満たしていない、と結論付けた。昨年、EUでグリホサートの登録が期限切れを迎えた。再登録にあたって加盟国の支持が得られず、18か月の一時的登録延長と引き換えに化学物質庁による再評価となった。この評価でグリホサートが再登録となることを危惧して、市民団体はその使用禁止を求めてすでに署名活動を始めており、5週間で50万の署名を集めた。100万に達すれば欧州議会や委員会で議論されることになる。〔Greenpeace 2017/3/15〕

●オセアニア事情
●豪州でGMバナナとGMジャガイモの試験栽培承認

 オーストラリア遺伝子技術規制局(OGTR)は、クイーンズランド工科大学などの研究者が開発したGMバナナとGMジャガイモの試験栽培を承認した。GMバナナは真菌病「パナマ・熱帯種4」に抵抗力を持たせたもので、ノーザンテリトリー準州の6ヘクタールを超える広い畑で栽培される予定。期間は5年間。GMジャガイモは、クイーンズランド州レッドランド市で2年間の予定。GMジャガイモの試験栽培は、病気への抵抗性の評価などが目的で、食料や飼料には用いない。〔ISAAA 2017/2〕
●GM汚染
●第二のスターリンク事件か

 シンジェンタ社が開発したバイオ燃料用トウモロコシ「Enogen」が非GMのホワイトコーンを汚染した。ホワイトコーン栽培農家は食用での販売ができなくなり、大変な経済的損出を被っている。未承認作物の汚染により多額の損出が生じたスターリンク事件の二の舞になるのではないかと懸念されている。〔The Organic & Non-GMO Report 2017-2-22〕