■2019年2月号

今月の潮流
News
News2


今号の目次へ戻る
ジャーナル目次へ戻る






























バイオジャーナル

ニュース


●アジア事情
●インドのGM綿特許、バイエル社勝訴

 モンサント社のGM綿「ボルガード」と「ボルガード2」はインドでは特許権を取得できない、とのインド高裁の判決を不服として、モンサント社の親会社バイエル社が最高裁へ上訴していた。そのままでは107件のモンサント社の特許が無効になる。このたびインド最高裁は、高裁判決を覆し、特許を認める判決を下した。判決を受けてバイエル社の株価はフランクフルト取引で2.2%上昇した。〔Bloomberg 2019/1/8〕


●バングラデシュのBtナスの種子販売不調

 バングラデシュではBtナス種子が販売されているが、いっこうに栽培は拡大していない。米国農務省海外農業局の2018年の年次報告では、その原因はGM種子の値段が非GM種子に比して高いことによる、と述べている。GM種子を生産しているバングラデシュ農業研究所(BARI)によると、Btナスも通常のナスと同じ価格で卸しているという。しかし研究所が農家に直接販売しているわけではないので、販売業者が価格差をつけているのではないかと指摘している。〔The Daily Star 2018/12/20〕

●ゲノム作物
●ゲノム編集干ばつ耐性トウモロコシの優位性は?

 米国のデュポン・パイオニア社は、ゲノム編集干ばつ耐性トウモロコシ「ARGOS8」の開発を進め、すでに一定の有効性が認められたと報告した。これに対して、ミネアポリスにある民間団体「戦略的拡大と訓練(Strategic Expansion and Trainings)」のコンサルタント、ダグ・グリアン・シェルマン(Doug Gurian-Sherman)博士は強く批判した。理由として、すでに干ばつに強い非GMOのトウモロコシがあり、しかも有機農業で栽培すれば、化学肥料を用いた栽培に比べて干ばつ時に40%も多く収穫できる。一方「ARGOS8」の干ばつ時の収量増はわずか4%に過ぎない。〔GM Watch 2019/1/12〕