■2020年5号

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バイオジャーナル

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●遺伝子組み換え作物
●Bt毒素が水生生物に有害な影響

 GM作物に含まれるBt毒素が、水生生物のトビケラに有害な影響を与えることが実験で明らかになった。この研究に取り組んだのは独コブレンツ・ランダウ大学のアントニア・ポット(Antonia Pott)らで、2種類のトビケラの幼虫を用い、殺虫毒素(Cry1ab)の影響を調べた。トビケラは魚のえさになり、水系では重要な役割を果たす。実験ではBt毒素がトビケラの幼虫の脂質含有量と発達に有意な影響を示した。〔Scientific Reports 2020/3/24〕

●国際条約
●植物新品種保護国際条約評議会、ゲノム編集作物の検査可能と指摘

 植物新品種保護国際条約(UPOV)評議会は、企業はゲノム編集作物の検査ができないと主張するが、分子マーカーを用いれば検査可能だと指摘した。2019年11月1日に行われたUPOV評議会で、分子マーカーに関するガイダンスを採用し、その方法を示した。また、その後北京市農林科学院がゲノム編集トウモロコシ検査のための分析キットを開発している。〔InfOGM 2020/3/25〕

●省庁動向
●食品安全委員会、GMオレンジ香料を安全と評価

 食品安全委員会は3月31日、GMオレンジ香料バレンセンを安全と評価し、一般からの意見募集を開始した。今後、GM添加物バレンセンを80%含む、疎水性のオイル状製品「バレンセン80」にして、ジュースやチューインガムなど幅広い食品の香料としての利用が見込まれている。一般意見を評価後、食品安全委員会から厚労省に通知され、厚労省が認めれば市販が可能になる。